JP3024775B2 - 塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、優れた難燃性及び熱安定性を有する塩化ビ
ニル系樹脂組成物に関する。
[従来の技術とその課題] 堅くて脆く、加工性が困難と言う塩化ビニル重合体の
欠点を改善するために、従来より各種の可塑剤、安定剤
等を添加して柔軟性を与える方法が一般に採用されて来
た。しかし、可塑剤の添加により、樹脂組成物の難燃性
が低下する。
樹脂組成物の難燃性を向上させる方法として、塩素系
化合物、臭素系化合物、酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、
水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の難燃剤を
添加する技術が知られているが、その難燃効果は十分な
ものではない。さらに高い難燃効果を得るため、タル
ク、酢酸ビニル系樹脂、酸化亜鉛等の添加された樹脂組
成物が開発されてきた(特公昭61−26581号、61−26811
号、61−46017号公報等)。これらの組成物において
は、炎が当たった箇所に難燃剤が強力な防火殻を形成
し、可燃性物質の燃焼を防止する。しかしながら、難燃
剤として酢酸ビニル系樹脂を使用したものでは、防火殻
の形成が不十分であり、高い難燃性は期待できない。タ
ルクを使用した場合には難燃効果を高めるために多量の
添加を必要とし、その結果組成物の耐寒性、耐油性等が
低下する。酸化亜鉛は非常に強固な防火殻を形成するも
のの、その添加は熱安定性を低下させ、長時間の成形加
工に適さない組成物を与える。
本発明は、こうした欠点が改善され、熱安定性及び難
燃性に優れた、長時間の成形加工が可能な塩化ビニル系
樹脂組成物を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、 (a)塩化ビニル系樹脂 100重量部 (b)酸化亜鉛 12.5〜70重量部 (c)分子中に、式 で表される基を有する化合物 0.1〜30重量部 (d)難燃剤 0〜70重量部 (e)充填剤 0〜70重量部 (f)(i)Ba−Zn系安定剤、又は (ii)Pb系安定剤とMg−Al系安定剤との組合せ 1〜15重量部 (g)可塑剤 10〜150重量部 から成る塩化ビニル系樹脂組成物である。
ここで、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し12.5〜70
重量部の酸化亜鉛を使用すること、及び式 で表される基を有する化合物(以下、成分(c)と言う
ことがある)を樹脂組成物の成分とすることが、本発明
の重要な要件である。本発明者が見出したところによる
と、燃焼時の防炎殻の形成を十分なものとするために
は、酸化亜鉛の含有量を12.5重量部以上とすることが望
ましい。一般に、かかる多量の酸化亜鉛の混入は、樹脂
組成物の熱安定性を低下させ、長時間の成形加工に適さ
ないものである。しかし、本発明に従い成分(c)を含
有する樹脂組成物においては、多量の酸化亜鉛を混入し
てもその熱安定性は殆ど低下せず、従って従来の樹脂組
成物に比べ、難燃性及び熱安定性の両者が改善される。
このことは全く予想されなかったことである。
本発明において塩化ビニル系樹脂とは、広く分子内に で表される基を有するポリマー全てを指し、塩化ビニル
の単独重合体の他、塩化ビニルと他の重合性モノマーと
の共重合体、例えばエチレン−塩化ビニル共重合体、酢
酸ビニル−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−塩化
ビニル共重合体、塩素化ポリエチレングラフト化塩化ビ
ニル共重合体、それらの塩化ビニルの単独並びに共重合
体を改質したもの、例えば後塩素化塩化ビニル重合体、
及び、構造上塩化ビニル樹脂と類似の塩素化ポリオレフ
ィン、例えば塩素化ポリエチレンを包含する。これらの
塩化ビニル系樹脂を単独で、または二種以上併用して、
本発明の樹脂組成物における塩化ビニル系樹脂成分とす
ることができる。
酸化亜鉛は、本発明の樹脂組成物に炎が当たった際に
熱分解炭化して、均一で強固な防火殻を形成し、延焼を
防ぐものである。酸化亜鉛の使用量は、塩化ビニル系樹
脂100重量部に対して12.5〜70重量部、好ましくは15〜4
0重量部、より好ましくは20〜29重量部である。酸化亜
鉛の量が12.5重量部未満では防火殻形成の効果が不十分
なものとなり、高い難燃効果は達成できない。酸化亜鉛
の量が70重量部を越えると、燃焼時の防火殻の膨脹が大
きく、割れを生じることがある。
分子中に、式 で表される基を有する化合物は、塩化ビニル系樹脂組成
物の熱安定性の低下を防ぎ、長時間の成形加工を可能と
するものである。この種の化合物の例として、グアニジ
ン並びにその誘導体、例えばアミノグアニジン、1,1,3,
3−テトラメチルグアニジン、N−ドデシルグアニジ
ン、1,6−ジグアニジノヘキサン、ビス(8−グアニジ
ノオクチル)アミン酢酸塩、メチロールグアニジン、ジ
メチロールグアニジン、メラミン並びにその誘導体、例
えばN,N′−ジアリルメラミン、トリメチロールメラミ
ン、ヘキサメチロールメラミン、及びグアナミン並びに
その誘導体例えばアセトグアナミン、プロピオングアナ
ミン、ブチログアナミン、ベンゾグアナミン等を挙げる
ことができる。これらの化合物は、塩化ビニル系樹脂10
0重量部に対して0.1〜30重量部、好ましくは0.5〜25重
量部、より好ましくは1〜20重量部の量で添加される。
添加量が0.1重量部未満では熱安定化効果が小さくな
り、30重量部を越えると機械的強度の低下をきたすので
好ましくない。
本発明の樹脂組成物は、任意的成分として難燃剤を含
有しても良い。難燃剤の例として、酸化アンチモン、水
酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛、
ハロゲン系難燃剤等が挙げられるが、中でも酸化アンチ
モンが好ましい。本樹脂組成物における難燃剤の使用量
は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0〜70重量
部、好ましくは0〜50重量部、より好ましくは0〜30重
量部である。添加量が70重量部を越えると、機械的強度
が低下するので好ましくない。
また、本発明の樹脂組成物に、任意的に充填剤を添加
することもできる。充填剤の例として、炭酸カルシウ
ム、焼成クレー、マイカ、二酸化ケイ素、タルク等が挙
げられるが、中でもタルクは酸化亜鉛、酸化アンチモン
と混合すると強固な防火殻を形成するので好ましい。充
填剤の使用量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して
0〜70重量部、好ましくは0〜50重量部、より好ましく
は0〜30重量部である。70重量部を越えて使用すると、
機械的強度の低下をきたすので好ましくない。
本発明で使用する安定剤は、(i)Ba−Zn系安定剤、
又は(ii)Pb系安定剤とMg−Al系安定剤との組合せであ
る。該安定剤は、加熱時に塩化ビニル系樹脂からの塩化
水素の発生を抑え、かつ発生した塩化水素をトラップす
る作用があり、本発明の樹脂組成物に好適である。安定
剤の使用量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、1
〜15重量部、好ましくは1〜10重量部の量にて加えられ
る。添加量が1重量部未満では熱安定性が向上せず、15
重量部を越えると安定剤のブリーディング、ブルーミン
グが生じ、好ましくない。
本発明の樹脂組成物のための可塑剤としては、種々の
慣用の塩化ビニル系樹脂用可塑剤を使用することができ
る。好ましい可塑剤の例として、アジピン酸エステル等
の脂肪族エステル可塑剤、フタル酸エステル可塑剤、ト
リメリット酸エステル可塑剤、リン酸エステル可塑剤、
塩素化パラフィンのような含塩素可塑剤、エポキシ誘導
体から成る可塑剤、二塩基酸と二価アルコールとの重合
により作られるポリエステル系可塑剤等が挙げられる
が、これらに限定されない。可塑剤の使用量は、塩化ビ
ニル系樹脂100重量部に対し、10〜150重量部、好ましく
は10〜120重量部である。10重量部未満の使用では軟化
効果が充分でなく、150重量部を越えて使用すると可塑
剤がブリードするため好ましくない。
本発明の樹脂組成物にはさらに、塩化ビニル系樹脂以
外の樹脂、顔料、耐衝撃緩和剤、強化用繊維等、上記以
外の任意的成分を添加することもできる。それら任意的
成分の種類及び添加量は、当業者であれば目的とする樹
脂組成物の用途に応じ、容易に決定することが出来るで
あろう。
[発明の効果] 本発明の塩化ビニル系樹脂組成物は、従来の塩化ビニ
ル系樹脂組成物に比べ、難燃性と熱安定性の両者の点で
改善されており、高い難燃性を示すと同時に、長時間
(例えば8時間以上)の連続成形加工が可能である。従
って、本発明の樹脂組成物は、難燃ケーブル被覆材、プ
ラグ材等の難燃成形材としての用途に好適である。本発
明の樹脂組成物はさらに、フィルム、管、家具等、広範
な分野で使用することが可能である。
以下、実施例により、本発明をさらに詳しく説明す
る。
[実施例] 実施例1〜4、比較例1〜5 第1表に示した組成の各配合物を、160℃で7分間ミ
キシングロールで混練した後、180℃、50kgf/cm2の条件
で4分間プレス成形して1mm厚の試験シートを作成し、
これらの試験シートについて熱安定性試験及び燃焼性試
験を行った。ここで、熱安定性試験はJIS K6723コンゴ
ーレッド法に従い行った。また、燃焼性試験はUL−94燃
焼性試験に準じ、1m/mのシートのドリッピング及び燃え
残ったシートの殻形成状況を観察し、難燃レベルをv−
0,v−1,v−2で表した。その結果を、配合物の組成と共
に第1表に示す。
第1表に示したように、本発明の樹脂組成物は、いず
れも燃焼時に硬い殻を形成し、難燃性の点で優れてい
る。また、JIS K6723コンゴーレッド法に従う熱安定性
試験においても、いずれも2.5時間以上の高い熱安定性
を示した(8時間以上に渡る連続成形加工のためには、
樹脂組成物が熱安定性試験において2時間以上の熱安定
性を示すことが好ましい)。従来、塩化ビニル系樹脂の
難燃性向上と熱安定性向上とを同時に行うことは困難で
あった点に鑑み、本発明の効果は顕著である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08K 5:3492) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 27/06 C08K 3/22 C08K 5/29 - 5/31 C08K 5/3492

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)塩化ビニル系樹脂 100重量部 (b)酸化亜鉛 12.5〜70重量部 (c)分子中に、式 で表される基を有する化合物 0.1〜30重量部 (d)難燃剤 0〜70重量部 (e)充填剤 0〜70重量部 (f)(i)Ba−Zn系安定剤、又は (ii)Pb系安定剤とMg−Al系安定剤との組合せ 1〜15重量部 (g)可塑剤 10〜150重量部 から成る塩化ビニル系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】分子中に、式 で表される基を有する化合物が、グアニジン、メラミ
    ン、グアナミン、及びそれらの誘導体から成る群より選
    択されることを特徴とする、請求項1記載の組成物。
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