JP3168080B2 - 合成樹脂製壁紙 - Google Patents

合成樹脂製壁紙

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JP3168080B2 JP32090092A JP32090092A JP3168080B2 JP 3168080 B2 JP3168080 B2 JP 3168080B2 JP 32090092 A JP32090092 A JP 32090092A JP 32090092 A JP32090092 A JP 32090092A JP 3168080 B2 JP3168080 B2 JP 3168080B2
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  • Finishing Walls (AREA)
  • Printing Methods (AREA)
  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、難燃性の合成樹脂製壁
紙に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より合成樹脂製(ビニル)壁紙は、
準不燃(防火性能2級)でないと正式ルートでの流通は
できず、また特に高層ビル,マンション等においては不
燃(防火性能1級)の壁紙の使用が義務付けられている
ものである。上記準不燃(防火性能2級)の評価を得る
には、JIS-A1321 に示す難燃試験において発熱量(td
θ)が100以下で、かつ発煙量(CA)が60以下で
あるという条件をクリアーしなければならないものであ
り、従来この種の壁紙には、塩化ビニルからなるものが
知られている。参考にJIS-A1321 規格を表1に示す。
【0003】
【表1】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の難
燃性の塩化ビニル壁紙は使用が進むにつれて添加してあ
る可塑剤が表面に移行し、汚れを表面に付着させ易くし
てしまう虞れが多分にあり、また可塑剤の移行によって
表面のヒビ割れを招くこともあったため、可塑剤を添加
しない難燃壁紙が望まれていたのが現状である。
【0005】本発明は、従来技術の有するこのような問
題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところ
は、JIS 規格において準不燃(防火性能2級)若しくは
不燃(防火性能1級)の評価を得ることが可能で、可塑
剤を使用しない難燃性壁紙を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明がなした技術的手段は、
【化2】CH2 =CH2 ,CH2 =CR1 COOR2 <R1 はH,CH3 2 はアルキル基>を共重合して
なるエチレン系コポリマー若しくはこれらの混合物から
なる樹脂を主成分とし、この樹脂100重量部に対し、
脂肪族臭素系難燃剤と、塩素含有率25%以上で燐含有
率12%以上の含ハロゲン縮合りん酸エステルとのいず
れか一方、あるいは両方を夫々1〜20重量部、および
三酸化アンチモン、500℃程度の熱で脱水分解する水
酸化物を添加してなることである。
【0007】また、目付量を厚み0.12mm以下とした
ことである。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を説明するに、本発
明の合成樹脂製壁紙は、
【化3】CH2 =CH2 ,CH2 =CR1 COOR2 <R1 はH,CH3 2 はアルキル基>を共重合して
なるエチレン系コポリマー若しくはこれらの混合物から
なる樹脂を主成分とし、この樹脂100重量部に対し、
脂肪族臭素系難燃剤と、塩素含有率25%以上で燐含有
率12%以上の含ハロゲン縮合りん酸エステルとのいず
れか一方、あるいは両方を夫々1〜20重量部、および
三酸化アンチモン、500℃程度の熱で脱水分解する水
酸化物を添加して構成されているものである。
【0009】また、目付量は厚み0.12mm以下(具体
的には厚み0.055mm〜0.12mm)とする。
【0010】上記化3を共重合してなるエチレン系コポ
リマーは、例えばエチレンメチルメタクリレート,エチ
レンエチルアクリレート,エチレンメチルアクリレー
ト,エチレンブチルメタクリレート,エチレンヘキシル
アクリレート,エチレンラウリルメタクリレート,エチ
レンステアリルアクリレート等のエチレンと各種アクリ
ル酸エステルまたは各種メタクリル酸エステルよりなる
ものである。具体的には、例えば住友化学製のCM−4
009,CM−2007,CM−2008,CM−80
11,WD−201等である。
【0011】脂肪族臭素系難燃剤は、臭素含有率が高い
もので、例えば臭素含有率70%で、燐含有率3%であ
る(株)大八化学工業所製のCR−900を、樹脂10
0重量部に対し1〜20重量部程度添加する。
【0012】含ハロゲン縮合りん酸エステルは、例えば
塩素含有率25%以上で、かつ燐含有率12%以上であ
る(株)大八化学工業所製のCR−509,CR−51
1,CR−513等であり、樹脂100重量部に対し1
〜20重量部程度添加する。
【0013】水酸化物は、500℃程度の熱で脱水分解
する水酸化物であればよく何等限定はされず、例えば水
酸化マグネシウム(例えば協和化学製のキスマ5B
等),水酸化アルミニウム等がある。
【0014】加工方法は、T−ダイ押出し,カレンダー
加工等任意であり、また上記配合は一例にすぎず、他に
従来周知の添加物を混合せしめるも任意である。
【0015】ここで具体的実施の一例(カレンダー加工
による)を下記に示す。 WD−201(樹脂) 100重量部 LS−5 (滑剤) 1 〃 CR−900(脂肪族臭素系難燃剤) 7 〃 CR−509(含ハロゲン縮合りん酸エステル) 5 〃 Sb2 3 (三酸化アンチモン) 3 〃 キスマ5B (水酸化物) 80 〃 15303PPM(顔料) 10 〃 AZ−W[phc ](発泡剤) 4 〃 ZnO[phc ] (発泡助剤) 0.8 〃 からなる配合物を、140℃程度のロール温度でカレン
ダー加工し、そして9mmの石膏ボード表面に目付量0.
08mm程度設けたものを用いて燃焼試験を行った。結果
は、発熱量(tdθ)が0で、発煙量(CA)が3とな
り、JIS-A1321規格(前出表1参考)において準不燃
(防火性能2級)よりも優れた不燃(防火性能1級)に
該当した。
【0016】以下、各配合例および燃焼試験結果(td
θ,CA)を表2,表3に示す。
【0017】
【表2】 [評価] 2…不燃,防火性能1級 1,3,4,5…準不燃,防火性能2級 6…難燃,防火性能5級
【0018】
【表3】 [評価] 1 目付量(厚み)0.12…準不燃,防火性能2級 0.2
…難燃,防火性能5級 2 〃 0.12…準不燃,防火性能2級 0.2
…難燃,防火性能5級 3 〃 0.12…準不燃,防火性能2級 0.2
…難燃,防火性能5級 4 〃 0.12…準不燃,防火性能2級 0.2
…難燃,防火性能5級 5 〃 0.12…準不燃,防火性能2級 0.2
…難燃,防火性能5級
【0019】
【発明の効果】本発明は、
【化4】CH2 =CH2 ,CH2 =CR1 COOR2 <R1 はH,CH3 2 はアルキル基>を共重合して
なるエチレン系コポリマー若しくはこれらの混合物から
なる樹脂を主成分とし、この樹脂100重量部に対し、
脂肪族臭素系難燃剤と、塩素含有率25%以上で燐含有
率12%以上の含ハロゲン縮合りん酸エステルとのいず
れか一方、あるいは両方を夫々1〜20重量部、および
三酸化アンチモン、500℃程度の熱で脱水分解する水
酸化物を添加して構成し、従来の難燃性塩化ビニル壁紙
のように可塑剤を添加しないものとすることにより、可
塑剤の移行による表面の汚れ付着や、ヒビ割れ等の不具
合を解消でき、そしてJIS 規格において準不燃(防火性
能2級)の評価、即ち発熱量(tdθ)で100以下,
発煙量(CA)で60以下の規格を充分にクリアーでき
る可塑剤を使用しない難燃性の合成樹脂製壁紙が提供す
ることができた。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08K 5/521 C08K 5/521 C08L 23/08 C08L 23/08 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06N 7/02 B41M 3/18 E04F 13/00 E04F 13/18 C08K 3/22 C08K 5/521 C08L 23/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 【化1】CH2 =CH2 ,CH2 =CR1 COOR2 <R1 はH,CH3 2 はアルキル基>を共重合して
    なるエチレン系コポリマー若しくはこれらの混合物から
    なる樹脂を主成分とし、この樹脂100重量部に対し、
    脂肪族臭素系難燃剤と、塩素含有率25%以上で燐含有
    率12%以上の含ハロゲン縮合りん酸エステルとのいず
    れか一方、あるいは両方を夫々1〜20重量部、および
    三酸化アンチモン、500℃程度の熱で脱水分解する水
    酸化物を添加してなることを特徴とする合成樹脂製壁
    紙。
  2. 【請求項2】目付量を厚み0.12mm以下としたことを
    特徴とする請求項1記載の合成樹脂製壁紙。
JP32090092A 1992-11-30 1992-11-30 合成樹脂製壁紙 Expired - Fee Related JP3168080B2 (ja)

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