JP3021683B2 - 集積回路用配線 - Google Patents

集積回路用配線

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JP3021683B2 JP3000430A JP43091A JP3021683B2 JP 3021683 B2 JP3021683 B2 JP 3021683B2 JP 3000430 A JP3000430 A JP 3000430A JP 43091 A JP43091 A JP 43091A JP 3021683 B2 JP3021683 B2 JP 3021683B2
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ドナルド・ガードナー
仁 大貫
一恵 工藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は集積回路用、特にVLS
I用の多層配線材料及び構造、並びにこれを用いたコン
ピュータシステムに利用可能であり、同時にリソグラフ
ィ工程とエッチング工程とにより形成される多層配線に
関する。
【0002】
【従来の技術】LSIの配線に要求される性質として
は、酸化されにくいこと、CuのSiO2 /Si界
面への拡散が起こらないこと、SiO2 又は絶縁膜と
の密着性が優れていること、水平及び垂直方向へのヒ
ロック発生を防止できること、耐エレクトロマイグレ
ーション性が優れていること、及び抵抗が低いこと等
が揚げられる。
【0003】上記目的を達成するため、1989,VLSI
Multilevel Inter−connectionConference、K. Hoshino
etal. TiN-encapsulated Cu Inter−connection forV
LSI Application P.P.226−232には、TiN
/W/SiO2 上にCu−10wt%Ti合金膜を作製
し、パターニング後、4TorrのN2 において600〜8
00℃に加熱し、表面を窒化してTiN膜を形成し、耐
エレクトロマイグレーション性に優れた配線を開発でき
たと報告している。
【0004】またAl配線の下部、上部及びサイドウォ
ールを同一の高融点メタルでカバーした配線に関する報
告(D.S.Gardner : Interconnectionn and Electromigra
tionScaling Theory ;IEEE Trans on Electron Devices
vol. ED34, 1987, P.P.633−643)がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記第一の従
来技術ではCu−10Ti膜は2.5μΩcm で抵抗が純
Cuよりもかなり高く、しかも化学的に配線のサイドウ
ォール膜を形成する場合には、膜は配線のサイドウォー
ルの表面状態に強い影響をうけ、均一な厚さの膜が形成
できない。しかも、サイドウォール膜は0.05μm と
薄い。
【0006】したがって、サイドウォール不均一な所か
ら横方向及び縦方向のヒロックが発生し、配線ショ−ト
が発生し易い。また、サイドウォール膜は0.05μm
と薄いため、Cuの横方向の拡散を防止できるか否か不
明である。
【0007】又、前記第二の従来技術では、同一材料で
配線全体をカバーすることは、リソグラフィ時のアライ
メントに問題が生じ、量産の点で問題がある。
【0008】本発明は超高速VLSI等の実現のために
不可欠なCu又はAg配線がそのままでは腐食したり、
Si中へ拡散したりして使用できないことに鑑みなされ
たものである。
【0009】本発明はまた、Cu又はAg配線の下部に
バリアを敷いた場合、耐エレクトロマイグレーション性
が低下するのを防止するためになされたものである。し
かも、被覆配線を作製する場合に、最も難しい、アライ
メントの問題を避けることのできる配線構造を提案す
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の集積回路用配線
は、少なくとも前記配線の下部及びサイドウォールに高
融点メタルの単体、この合金又は高融点金属の窒化物の
析出膜を有することを特徴とする。
【0011】集積回路用配線は、SiO2 等からなる基
板上に形成されることが好ましい。さらには、配線と基
板との密着性を向上させるために、Cr,W,SiN又
はTiN等からなるバリア層を配線と基板との間に形成
してもよい。
【0012】本発明に用いる金属配線はCu,Ag、ま
たはAuからなることが好ましい。本発明に用いる高融
点金属(メタル)等としては、Mo,Ta,Ti,W,
V,SiN,TiN等が好ましく、特に、基板への金属
配線の拡散を防止するための金属配線の下部に形成され
る層としては、Mo,W,SiN,TiNが好ましい。
また、金属配線がCuの場合には、特に、サイドウォー
ルに用いる材料はMo,Ta,V,SiN,TiNが好
ましい。また、サイドウォールに形成される層は、CV
D或はPVD等で形成される析出膜であることが好まし
く、反応膜ではない。
【0013】前記配線のサイドウォールに用いる材料は
前記配線の下部に用いる材料と異なることが好ましい。
【0014】また、好ましくは、多層配線を考えた場
合、金属配線材料の上部への拡散を防止するため金属配
線の上部にも、下部と同様な層を形成することが好まし
い。
【0015】サイドウォールの膜厚は50Å〜1000
Åであることが好ましい。
【0016】Cu配線の下部は2層からなり、1層はC
uのSiO2 への拡散の防止及びSiO2 との密着性の
向上のバリア、他の1層はエレクトロマイグレーション
性及び耐食性を向上させる材料からなることを特徴とす
る。
【0017】拡散防止バリアは、TiN、SiNであ
り、エレクトロマイグレーション性を向上させる材料
は、Moであることが好ましい。
【0018】又、本発明のVLSI用配線を形成する方
法は、SiO2 上にMo/Cu/Moの3層膜を形成
し、エッチング後、SiN又はTiNのサイドウォール
バリアを設け、異方性エッチングによって形成されるこ
とを特徴とする。
【0019】さらに、又、本発明のVLSI用配線を形
成する方法は、SiO2 上にTiN/Mo/Cu/Mo
の4層膜を形成し、エッチング後、SiN又はTiNの
サイドウォールバリアを設け、異方性エッチングによっ
てVLSI用配線を形成することが好ましい。
【0020】スパッタ又は蒸着によって保護層/Cu又
はAg/保護層の3層膜を形成後、パターンニングし、
次にサイドウォール膜を形成後、異方性エッチングを行
い所望の配線を形成することを基本としている。
【0021】保護層は1層でもまた、SiO2 との密着
性、及びCuの拡散を防止するために2層にしても良
い。
【0022】また、上部保護層上にはボンディング性を
確保するための1層を保護層の上部に設けても良い。な
お、サイドウォールと上部及び下部保護層との材質は異
なっており、前者の方が、後者よりもエッチング速度が
大きいことが必要である。
【0023】これにより、サイドウォールバリアを有す
る被覆銅配線を用いたデバイスとして、保護膜を有する
材料を使用するマイクロエレクトロニクス分野に使用可
能である。
【0024】一方、本発明の集積回路装置は、基板上に
金属配線が形成されるものであって前記金属配線の下部
及び側壁に析出膜を有する。
【0025】
【作用】低抵抗、高信頼性Cu配線又はAg配線を絶縁
層からきりはなすことにより、また雰囲気からきりはな
すことにより、腐食が防止される。また、Cu配線の上
部、下部に保護層(バリア)を設けることにより、Cu
のSiO2 /Si界面への拡散が防止されるとともに、
横方向、縦方向のヒロック発生を防止できる。
【0026】また、保護層を最適化することにより、エ
レクトロマイグレーション性を向上させることができ
る。
【0027】これにより、Cu腐食、Si基板への拡
散、及び水平方向のヒロック等の問題を生じない。
【0028】
【実施例】以下、実施例について説明する。
【0029】実施例1 図1はサイドウォールバリアを有する被覆配線の形成過
程を示している。
【0030】SiO2上にMo/Cu/Mo3層膜をス
パッタによりそれぞれ厚さ0.1μm,0.4μm,0.
1μmを形成後、ホトレジストをその上部に設け
(a)、イオンミリング又はドライエッチングによりパ
ターンを形成後(b)、サイドウォール膜としてのSi
N膜を設け(C)、次にイオンミリング又はドライエッ
チングにより異方性エッチングを行い所望のサイドウォ
ールバリアを有する被覆Cu配線を作製した(d)。
【0031】図中、符号1のCu配線の幅は1〜2μm
であり、サイドウォール2の厚さは0.1μm とした。
ここで、Mo膜3のエッチング速度はSiN膜のそれよ
りもかなり小さいため、Moはエッチングのストッパと
しての役割を果たしている。なお、Moの上部及び下部
の膜はW,V,Ta,Ti等でも、またサイドウォール
バリアはTiNでも良い。
【0032】本発明は例えばCu配線の上部と下部とを
カバーする材料とサイドウォールをカバーする材料とを
異にすることにより、すなわち、ドライエッチング速度
の異なる材料で構成することにより、ホトレジスト工程
を経なくとも異方性エッチングにより、被覆配線を形成
できるため、Cu表面状況に左右されず均一なものにな
り、Cuの縦方向ヒロック、CuのSiO2 への拡散等
の防止が可能である。また、Cuの上下の膜は任意に選
択できるため耐食性,耐エレクトロマイグレーション性
が向上する。
【0033】実施例2 図2は実施例1で述べた方法を基本にして形成した配線
構造を示している。
【0034】(a)はCuの上部及び下部にMoバリア
を有し、サイドウォールバリアにSiN,TiN又はT
aを用いた場合の配線構造を示したものである。
【0035】(b)はCu上部にMoとその上部にボン
ダビリティを向上させるためのAl膜を設けた被覆Cu
配線を示している。
【0036】(c)は(a),(b)でCuの拡散は防
止可能であるが、さらにSiO2 との密着性を向上させ
るためのバリア層をMoの下部に設けた構造を示してい
る。Mo層、バリア層は0.1μm、サイドウォール層
の厚さは0.1μmである。
【0037】又、従来のサイドウォールのMo/Cu/
Moの3層配線(線幅:2μm)を450℃において
0.5h アニ−ルした後ではサイドウォールにヒロック
が発生したが、Mo,Si,TiN等のサイドウォール
を有する配線では横方向のヒロックは生じなかった。
【0038】実施例3 図3は図1において示した被覆構造の配線の耐エレクト
ロマイグレーション性を、純Cu,Cu/W、及びCu
/TiN配線のそれと比較して示している。配線幅は2
μm、長さは1μmである。配線抵抗がもとの抵抗の1
20%になった時間を不良時間とした。本構造の配線は
従来の配線に比べ寿命が長いことがわかる。
【0039】実施例4 図4はサイドウォールバリアにSiNを用い、Cu配線
の下部と上部にMo又はTiNを用いた配線システムを
示している。絶縁膜としては低誘電率のSiO2を用いてい
る。
【0040】本システムの作製法を以下に示す。
【0041】Si基板上へのSiN/SiO2 の2層
の作製(CVD)、ホトリソグラフィによるコンタク
トホ−ルの穴あけ、スパッタによるMo又はTiN膜
作製及びSiO2 上のMo,TiN膜の除去 選択CVDによるWプラグ形成 スパッタによるMo又はTiN/Cu/Mo又はTi
Nの3層膜の作製及びパターンニング、CVDによる
SiNのサイドウォール形成及び異方性エッチングによ
る第1層配線作製、SiO2 膜の形成(CVD)及び
スル−ホ−ルの穴あけ ホ−ル側壁へのMo又はTiNバリアの形成(スパッ
タ)及び選択CuのCVD、スパッタによるMo又は
TiN/Cu/Mo又はTiNの3層膜の形成及びパタ
ーンニング SiNサイドウォールの形成及びSiO2 膜形成。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、ヒロック,CuのSi
への拡散のない、耐エレクトロマイグレーション性に優
れた、低抵抗のCu又はAg配線が作製可能であるた
め、高信頼性の超高速デバイスが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線構造の作製工程及びこの工程によ
って得られた配線構造を示す図。
【図2】本発明の配線構造を示す図。
【図3】サイドウォールのない配線と本発明の配線の耐
エレクトロマイグレーション性を示す図。
【図4】本発明の配線構造を用いたVLSI用多層配線
システムを示す図。
【符号の説明】 1…Cu配線.2…サイドウォール.3…Moバリア
層。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−204449(JP,A) 特開 昭63−156341(JP,A) 特開 平2−125447(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3205 H01L 21/321 H01L 21/3213 H01L 21/768

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】集積回路用配線において、SiO 2 上に形
    成されるCu配線の下部及び前記Cu配線のサイドウォ
    ールに高融点メタル又は高融点金属の窒化物の析出膜を
    し、 前記Cu配線の下部は2層からなり、1層がMoであ
    り、他の1層が前記Moの下部のTiN又はSiNであ
    ことを特徴とする集積回路用配線。
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