JPH0582656A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JPH0582656A
JPH0582656A JP5253092A JP5253092A JPH0582656A JP H0582656 A JPH0582656 A JP H0582656A JP 5253092 A JP5253092 A JP 5253092A JP 5253092 A JP5253092 A JP 5253092A JP H0582656 A JPH0582656 A JP H0582656A
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refractory metal
forming
aluminum alloy
buffer layer
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 化学気相成長法により形成した高融点金属膜
と、スパッタ法により形成したアルミ合金膜より構成さ
れる多層膜の、エレクトロマイグレーション耐性を向上
する。 【構成】 タングステン膜7とアルミ合金膜9の間に、
バッファー層8として高融点金属化合物膜あるいは高融
点金属窒化膜あるいは高融点金属酸化膜が存在する。 【効果】 タングステン膜7表面の凹凸が大きくても、
アルミ合金9の結晶粒が小さくならず配線としてのエレ
クトロマイグレーション耐性が向上する。また、化学気
相成長法により形成したタングステン膜7によりコンタ
クトの信頼性は保証され、タングステン膜7とアルミ合
金9との多層膜とすることで配線抵抗は低くすることが
できる。さらに、アルミ合金膜9中に含ませる銅の濃度
を低くすることが可能なためアルミ合金膜に腐食が発生
せず、その実用的効果は大きい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置およびその
製造方法に関し、更に詳述すると金属配線の構造および
金属配線を形成する工程の、より改善された方法を提供
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、金属配線およびコンタクトホール
を有する半導体装置において、半導体装置の集積度が高
まるに従い、金属配線の線幅は細くなり、コンタクトホ
ールのアスペクト比は大きくなる。このため、配線に流
れる電流密度は高くなり、コンタクトホール内での金属
配線のカバレッジは悪くなるため、配線およびコンタク
トの信頼性が保証できなくなりつつある。この問題を解
決する従来の半導体装置の配線材料として、アルミ合金
膜とバリアメタル膜の2層構造としたものが知られてい
る。通常は、バリアメタル膜をスパッタ法で堆積した
後、アルミ合金膜を堆積することで形成する。また、バ
リアメタル膜としては、高融点金属膜あるいは高融点金
属窒化膜を始めとした高融点金属化合物膜が用いられて
いる。
【0003】しかしながら、さらに集積度が高まり、コ
ンタクトホールサイズが小さくなると、バリアメタル膜
をスパッタ法を用いて形成したのでは、カバレッジが悪
いためコンタクトホール底部でのバリアメタル膜の膜厚
が非常に薄くなり、コンタクトの信頼性が保証できない
と言う問題を有していた。この問題を解決する半導体装
置として、スパッタ法で形成したバリアメタル膜の代わ
りに、化学気相成長法で形成したタングステン膜をバリ
アメタル膜として用いる方法が提案されている。化学気
相成長法はスパッタ法と比較して、カバレッジが非常に
改善されるため、コンタクト底部にもタングステン膜が
形成され、コンタクトの信頼性の問題は解決される。
【0004】この方法の改善例として、タングステン膜
をコンタクトホールの短辺の2分の1以上の膜厚だけ堆
積することで、コンタクトホールをタングステンで埋め
込んでしまい、その後アルミ合金膜を堆積することで、
アルミ合金膜のカバレッジ不足の問題を解決する構造も
提案されている。ただし、このときは配線としての膜厚
が厚くなる。このため、タングステン膜をコンタクトホ
ールの短辺の2分の1以上の膜厚堆積した後、アルミ合
金を堆積せずそのまま配線として用いる方法も提案され
ている。ただし、このときはアルミ合金を使用しないの
で、配線抵抗が高くなる。このため、タングステン膜
を、コンタクトホールの短辺の2分の1以上の膜厚堆積
した後、タングステン膜を全面エッチングすることでタ
ングステン膜の膜厚を薄くし、その後、アルミ合金膜を
堆積することで、配線としてのトータル膜厚を薄くした
構造も報告されている。このような方法は例えば、アイ
トリプルイー・アイ・イー・ディー・エム・テクニカル
・ダイジェスト、IEEE・IEDM・Technic
al・Digest p462−465、1988に報
告されている。
【0005】以下図面を参照しながら、上記した従来の
半導体装置の、タングステン膜をコンタクトホールの短
辺の2分の1以上の膜厚堆積した後アルミ合金膜を堆積
した例について説明する。
【0006】図3は従来の半導体装置の要部構成断面図
である。図3において、1はシリコン基板、2は第一の
絶縁膜、3は金属配線、4は第二の絶縁膜、5はコンタ
クトホールである。6はシィード層としてのチタンタン
グステン(TiW)膜で、タングステン膜が絶縁膜上に
も成長するための成長の核とする目的のために形成す
る。化学気相成長法によるタングステン膜は絶縁膜上で
は成長しないため、絶縁膜上にタングステン膜を形成す
るときは、絶縁膜上にシィード層を形成する必要があ
る。7は化学気相成長法により形成したタングステン膜
であり、9はアルミ合金膜である。
【0007】以上のように構成された半導体装置におい
て、化学気相成長法を用いてタングステン膜7を形成す
ることで、コンタクトホールはタングステンにより埋め
込まれ、コンタクトホールの信頼性は保証される。ま
た、タングステン膜7とアルミ合金膜8との多層構造に
することで、タングステン膜のみの構造より比抵抗を低
くすることが可能となる。なお、化学気相成長法により
堆積したタングステン膜の表面の凹凸は、一般に図3に
示すように大きくなる。
【0008】またバリアメタル膜とアルミ合金膜の多層
構造の配線としての信頼性を、バリアメタル膜として、
化学気相成長法により堆積したタングステン膜を用いた
場合と、スパッタにより堆積したTiW膜を用いた場合
とで比較した報告を、ホーアング他(H.H.Hoan
g et.al.)が、プロシーディング・アイトリプ
ルイー・ブイ・エム・アイ・シー・コンファレンス、P
roceeding・IEEE・Conference
p133−141、1990に行っている。この報告
には、化学気相成長法により堆積したタングステン膜は
表面の凹凸が大きく、そのため、バリアメタル膜として
タングステン膜を用いた場合は、TiW膜を用いた場合
よりアルミ合金膜の結晶粒の大きさが小さくなり、配線
としての信頼性(エレクトロマイグレーション耐性)が
悪いことが記載されている。また、アルミ合金膜中の銅
の濃度を2%とすることで、この2種類のバリアメタル
膜間で信頼性に差は無くなることも記載されている。
【0009】エレクトロマイグレーション耐性は、アル
ミ合金膜の結晶粒経が大きくなる程高くなることが知ら
れている。エレクトロマイグレーションとは、電子が流
れるとき、この電子がアルミ原子と衝突し、アルミ原子
を移動させる現象である。アルミ原子は結晶粒界に沿っ
て移動するため、電子の流れる方向に対し、図4中のA
に示すような複数の結晶粒界が1つの結晶粒界に集まる
箇所では、アルミ原子が過剰となることでヒロックが発
生しショートの原因となり、またBに示す1つの結晶粒
界が複数の結晶粒界に分かれる箇所では、アルミ原子が
不足することでボイドが発生し断線の原因となることが
知られている。このため、結晶粒を大きくすれば結晶粒
界は減少し、エレクトロマイグレーション耐性は向上す
る。
【0010】また、アルミ合金中に不純物として銅を加
えるとエレクトロマイグレーション耐性が向上し、銅の
濃度が高い程その効果も大きいことが知られている。こ
れは、銅が結晶粒界に析出し、結晶粒界でのアルミ原子
の移動を抑えるためと考えられている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、銅を2
%含むアルミ合金膜を用いた上記の構成では、配線の腐
食に課題が残る。銅の濃度が高い程アルミ合金の腐食が
発生しやすいことも知られており、このため、通常は
0.5%、多くても1%程度の銅を含ませることが多
い。半導体装置の微細化が進むに従い配線幅は細くな
り、より小さな腐食でも不良の原因となるため、銅を多
く含ませることはますます難しくなりつつある。
【0012】本発明は上記問題点に鑑み、アルミ合金膜
および化学気相成長法によるタングステン膜を用いなが
ら、配線としての信頼性(エレクトロマイグレーション
耐性)が高くしかも腐食の発生しない半導体装置および
その製造方法を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めの本発明の請求項1記載の半導体装置は、金属配線お
よび金属配線に接続するコンタクトホールを有する半導
体装置において、前記金属配線上の絶縁膜と、前記絶縁
膜に選択的に開口された前記金属配線に接続するための
コンタクトホールと、前記絶縁膜およびコンタクトホー
ル上全面のシィード層と、前記シィード層上の化学気相
成長法により形成された高融点金属膜と、前記化学気相
成長法により形成された高融点金属膜上のバッファー層
として形成された高融点金属膜あるいは高融点金属化合
物膜と、前記バッファー層上のアルミ合金膜とを備えた
ものである。
【0014】また請求項2記載の半導体装置は、拡散層
および拡散層に接続するコンタクトホールを有する半導
体装置において、前記拡散層上の絶縁膜と、前記絶縁膜
に選択的に開口された前記拡散層に接続するためのコン
タクトホールと、前記絶縁膜およびコンタクトホール上
全面のシィード層と、前記シィード層上の化学気相成長
法により形成された高融点金属膜と、前記化学気相成長
法により形成された高融点金属膜膜上のバッファー層と
して形成された高融点金属膜あるいは高融点金属化合物
膜と、前記バッファー層上のアルミ合金膜とを備えたも
のである。
【0015】また、上記問題点を解決する請求項3記載
の半導体装置の製造方法は、金属配線および金属配線に
接続するためのコンタクトホールを有する半導体装置の
製造方法において、前記金属配線上に絶縁膜を形成する
工程と、前記絶縁膜に前記金属配線に接続するためのコ
ンタクトホールを選択的に開口する工程と、前記絶縁膜
および前記コンタクトホール上全面にシィード層を形成
する工程と、前記シィード層上に化学気相成長法により
高融点金属膜を形成する工程と、前記化学気相成長法に
より形成した高融点金属膜上にバッファー層として高融
点金属膜あるいは高融点金属化合物膜を形成する工程
と、前記バッファー層上にアルミ合金膜を形成する工程
とを備えたものである。
【0016】また請求項4記載の半導体装置の製造方法
は、拡散層および拡散層に接続するためのコンタクトホ
ールを有する半導体装置の製造方法において、前記拡散
層上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜に前記拡散
層に接続するためのコンタクトホールを選択的に開口す
る工程と、前記絶縁膜および前記コンタクトホール上全
面にシィード層を形成する工程と、前記シィード層上に
化学気相成長法により高融点金属膜を形成する工程と、
前記化学気相成長法により形成した高融点金属膜上にバ
ッファー層として高融点金属膜あるいは高融点金属化合
物膜を形成する工程と、前記バッファー層上にアルミ合
金膜を形成する工程とを備えたものである。
【0017】請求項1あるいは2記載のバッファー層
が、チタンナイトライド(TiN)膜あるいはチタンタ
ングステン(TiW)膜であることを特徴とする。
【0018】請求項3あるいは4記載の化学気相成長法
により高融点金属膜を形成する工程の後、硫酸あるいは
発煙硝酸による洗浄を行うことで、高融点金属膜表面に
バッファー層として高融点金属酸化膜を形成する工程を
備える。
【0019】請求項3あるいは4記載の化学気相成長法
により高融点金属膜を形成する工程の後、熱処理を行う
ことで、高融点金属膜表面にバッファー層として高融点
金属酸化膜を形成する工程を備える。
【0020】請求項3あるいは4記載の化学気相成長法
により高融点金属膜を形成する工程の後、アンモニア雰
囲気中で熱処理を行うあるいは窒素雰囲気中でプラズマ
処理を行うことで、高融点金属膜表面にバッファー層と
して高融点金属窒化膜を形成する工程を備える。
【0021】
【作用】本発明の構成では、化学気相成長法により形成
した高融点金属膜のカバレッジが良いのでコンタクトの
信頼性は保証され、高融点金属膜とアルミ合金との多層
膜とすることで配線抵抗は低くすることができ、高融点
金属膜とアルミ合金膜の間にバッファー層を形成するた
め、このバッファー層が化学気相成長法により形成した
高融点金属膜からの不純物の拡散を防止し、高融点金属
膜表面の凹凸が大きくても、アルミ合金の結晶粒が小さ
くならず、配線としてのエレクトロマイグレーション耐
性が向上し、またアルミ合金膜中に含ませる銅の濃度を
低くすることが可能なためアルミ合金膜に腐食が発生し
ない。
【0022】
【実施例】(実施例1)以下本発明の一実施例としての
半導体装置およびその製造方法について、図面を参照し
ながら説明する。図1は本発明の第1の実施例における
半導体装置の要部断面構成図である。
【0023】図1において、1はシリコン基板、2は第
一の絶縁膜、3は第一の金属配線、4は第二の絶縁膜で
たとえば1.5μmの厚さとし、5は第二の絶縁膜4に
開口したコンタクトホールで、たとえば短辺の長さを4
00nmとする。6はシィード層で例えばTiW膜を5
0nmの厚さとし、7は化学気相成長法により形成した
タングステン膜であり、例えば300nmの厚さとす
る。シィード層6はタングステン膜5を形成するときの
成長の核として使用する。化学気相成長法によるタング
ステン膜は絶縁膜上では成長しないため、絶縁膜上にタ
ングステン膜を形成するときは、絶縁膜上にシィード層
を形成する必要がある。8はバッファー層であり、例え
ば50nmの厚さのTiN膜とし、9はスパッタにより
堆積されたアルミ合金膜であり、例えば300nmの厚
さとする。
【0024】次に本発明の第1の実施例における半導体
装置の製造方法について図1を用いて説明する。シリコ
ン基板1上に第一の絶縁膜2として例えばシリコン酸化
膜を形成し、その後所望の金属配線3として例えばタン
グステンシリサイド膜を第一の絶縁膜2上に形成した
後、第二の絶縁膜4として例えばシリコン酸化膜を1.
5μmの厚さ全面に堆積する。その後、第二の絶縁膜4
にコンタクトホール5を、たとえば短辺の長さを400
nmの大きさで開口する。次にシィード層6として例え
ばTiW膜を50nmの厚さ堆積した後、タングステン
膜7を例えば300nmの厚さだけ(化1)に示す化学
気相成長法により堆積する。シィード層6はタングステ
ン膜7を形成するときの成長の核として使用する。ここ
で、タングステン膜7を形成した後、全面をエッチング
することでタングステン膜7の膜厚を薄くしても良い。
【0025】
【化1】
【0026】その後、バッファー層8として例えばチタ
ンナイトライド(TiN)膜を50nmの厚さスパッタ
法を用いて堆積した後、アルミ合金膜9を例えば300
nmの厚さスパッタ法により堆積する。このとき、Ti
N膜を堆積した後、連続的にアルミ合金膜を堆積せず
に、1度大気解放しTiN膜表面に自然酸化膜を形成し
てからアルミ合金膜を堆積する、あるいはTiN膜を堆
積し、例えば650℃の温度で、15分、窒素雰囲気中
で熱処理を行った後、アルミ合金膜を堆積しても良い。
その後、アルミ合金膜9、バッファー層8、タングステ
ン膜7およびシィード層6を、公知のリソグラフィ技術
およびドライエッチング技術を用いて所望のパターンニ
ングを行うことで、第2の金属配線パターンを形成す
る。
【0027】なお、本実施例においてバッファー層8の
膜厚として50nmを用いたが、厚くすると、多層化す
るメリットが配線抵抗の点で無くなる。
【0028】以下本実施例の構成である第2の金属配線
(膜厚700nm)を例にとり詳細な説明を行う。上記
構成においてタングステン膜7の比抵抗は約10μΩ・
cm、バッファー層8としてのTiN膜の比抵抗は約6
0μΩ・cm、アルミ合金膜9の比抵抗は約4μΩ・c
mである。この条件にて第2の金属配線(700nm)
の構成を、シィード層6(50nm)とタングステン膜
7(650nm)としたときと、シィード層6(50n
m)とタングステン膜7(300nm)とバッファー層
8とアルミ合金膜9としたときで、配線抵抗が同じにな
るバッファー層8およびアルミ合金9の膜厚を求める。
この結果、バッファー層8(200nm)でアルミ合金
膜9(150nm)のとき同じ配線抵抗となることがわ
かる。つまり、比抵抗の高いバッファー層8の厚さを2
00nm以上にすると、第2の金属配線の膜厚を同じに
するためには比抵抗の低いアルミ合金膜9の膜厚を15
0nm以下にする必要があり、結果的に配線抵抗が増加
する。配線抵抗を低くすることが、アルミ合金膜9とタ
ングステン膜7を多層にすることの目的であり、タング
ステン膜7単層より配線抵抗が高くなるなるのでは多層
にするメリットが無くなる。このため、上記構成の場
合、バッファー層8の膜厚は、200nm以下であるこ
とが必要となる。
【0029】以上のように構成された半導体装置および
その製造方法における、アルミ合金膜の結晶粒経の大き
さを調べるため、アルミ合金膜とタングステン膜の多層
構造において、熱処理を行った後のアルミ合金膜の結晶
粒の表面模式図を図2に示す。図2(A)は図4に示す
従来例のバッファー層の無いときの結果で、図2(B)
は図1に示す本実施例の構造のときの結果である。な
お、アルミ合金膜中の不純物は、銅が0.5%で、シリ
コンが1.0%である。また、熱処理条件は、450
℃、30分である。さらに、タングステン膜7の表面凹
凸の影響を少なくするために、タングステン膜7の膜厚
を100nmとしている。タングステン膜7の膜厚が1
00nmのときの表面凹凸は、電子顕微鏡観察の結果、
顕微鏡観察限界である5nm以下であった。図2より明
かなように、バッファー層8がない場合の結晶粒経は
0.1−0.15μm程度であるのに対して、バッファー
層8としてのTiN膜が存在することで、結晶粒は0.
3−0.6μmと大きくなる。このため、配線としての
信頼性が向上する。
【0030】ここで、タングステン膜7の表面凹凸とバ
ッファー層8の表面凹凸は、電子顕微鏡観察の結果、双
方とも顕微鏡観察限界の5nm以下である。この値は、
従来言われている表面凹凸である50nm−500nm
よりはるかに小さい。このことは信頼性劣化の原因とし
て、従来より言われているタングステン膜7の表面凹凸
だけでなく、他にも原因が考えられることを示してい
る。(化1)からタングステン膜中7に含まれるフッ
素、水素、HFのうちの少なくとも1つの挙動がこの原
因の一つとして、考えられる。化学気相成長法で形成し
たタングステン膜とスパッタ法で形成してタングステン
膜では、表面凹凸の違いに加えて、タングステン膜中に
含まれるフッ素(1E20/cm3オーダ)、水素、H
Fの量が大きく違い、化学気相成長法で形成したタング
ステン膜中には不純物として多くのフッ素、水素、HF
が含まれる。このフッ素、水素、HFのアルミ合金膜9
中への拡散を、バッファー層8が防止しているため、バ
ッファー層8があると配線の信頼性が良くなる。
【0031】また、以上のような半導体装置の製造方法
では、既存の設備を使用するため、新たな設備投資を必
要としない。
【0032】なお、本実施例においてはバッファー層6
としてTiN膜を用いたが、Ti膜、TiW膜あるいは
他の高融点金属シリサイド膜、高融点金属窒化膜、高融
点金属酸化膜でも良い。また、第二の絶縁膜4の膜厚、
コンタクトホール5の短辺の長さ、シィード層6の膜
厚、タングステン膜7の膜厚、バッファー層8の膜厚、
アルミ合金の膜厚は他の膜厚でも良い。また、コンタク
トホール5が、シリコン基板1上に形成された拡散層に
接続された構造でもあっても同様の効果が得られる。さ
らに、アルミ合金膜9上に、反射防止膜として高融点金
属膜あるいは高融点金属化合物膜が形成された構造でも
同様な効果が得られる。
【0033】(実施例2)以下、バッファー層8の形成
方法として、本発明の第2の実施例について説明する。
本実施例の特徴は、図1の構造の半導体装置の製造方法
において、タングステン膜7を形成した後、硫酸あるい
は発煙硝酸による洗浄を行うことでタングステン膜7の
表面を酸化し、タングステン膜7上にバッファー層8と
してタングステン酸化膜を形成する点にある。
【0034】本例の構成によれば、実施例1と同様にバ
ッファー層8が化学気相成長法で形成したタングステン
膜中に含まれる不純物の拡散を防止し、高融点金属膜表
面の凹凸が大きくても、アルミ合金の結晶粒が小さくな
らず配線としてのエレクトロマイグレーション耐性が向
上する。またアルミ合金膜9の結晶粒は0.2μm−0.
4μmとタングステン酸化膜が無い場合よりも大きくな
り、配線の信頼性は向上する。また、洗浄工程を行うこ
とのみでバッファー層が形成されるため、工程の増加が
1工程のみと簡単である。また、既存の設備を使用する
ため、設備の増加をする必要がない。ただし、TiN膜
と比較して、タングステン酸化膜は絶縁性の膜であるた
め、タングステン膜7とアルミ合金膜9との間の抵抗が
高くなるため、コンタクト抵抗が高くなる。また、バッ
ファー層8としての効果は次の第3の実施例で示す熱処
理による酸化で形成したときよりも小さい。
【0035】なお、本実施例では、硫酸あるいは発煙硝
酸による洗浄で酸化タングステン膜を形成したが、他の
酸化性の洗浄でタングステン膜を溶解させないものであ
れば何でも良い。また、タングステン膜を形成した後、
大気解放することにより、タングステン膜表面に自然酸
化膜としてのタングステン酸化膜を形成した場合の信頼
性は、本実施例のときよりも悪いが自然酸化膜の無い場
合よりは良い。
【0036】(実施例3)以下、バッファー層8の形成
方法として、本発明の第3の実施例について説明する。
本実施例の特徴は、図1の構造の半導体装置の製造方法
において、タングステン膜7を形成した後、熱処理を行
うことで酸化し、タングステン膜7上にバッファー層8
としてタングステン酸化膜を形成する点にある。具体的
には、タングステン膜7を形成後、例えば酸素を5%含
んだ雰囲気において400℃の温度で15分の熱処理を
行う。雰囲気に含まれる他のガスは、例えば窒素あるい
はアルゴン等の不活性ガスであれば良い。
【0037】本例の構成によれば、実施例1と同様にバ
ッファー層8が化学気相成長法で形成したタングステン
膜中に含まれる不純物の拡散を防止し、高融点金属膜表
面の凹凸が大きくても、アルミ合金の結晶粒が小さくな
らず配線としてのエレクトロマイグレーション耐性が向
上する。またアルミ合金膜9の結晶粒は0.3−0.6μ
mと大きくなり、配線の信頼性は向上する。また、第2
の実施例と比較して、厚い膜厚のタングステン酸化膜が
形成されるため、より信頼性は向上するが、タングステ
ン膜7とアルミ合金膜9との間の抵抗が高くなり、コン
タクト抵抗はさらに高くなる。
【0038】なお、本実施例では、酸素を5%程度含ん
だ雰囲気において400℃の温度で15分の熱処理を行
うことでタングステン酸化膜を形成したが、タングステ
ン膜表面に5−50nm程度のタングステン酸化膜が形
成される条件であれば、どのような熱処理であっても目
標の効果を得られる。
【0039】(実施例4)以下、バッファー層8の形成
方法として、本発明の第4の実施例について説明する。
本実施例の特徴は、図1の構造の半導体装置の製造方法
において、タングステン膜7を形成した後、アンモニア
雰囲気中で熱処理を行うあるいは窒素雰囲気中でプラズ
マ処理を行うことで窒化し、タングステン膜7上にバッ
ファー層8としてタングステン窒化膜を形成する点にあ
る。
【0040】本例の構成によれば、実施例1と同様にバ
ッファー層8が化学気相成長法で形成したタングステン
膜中に含まれる不純物の拡散を防止し、高融点金属膜表
面の凹凸が大きくても、アルミ合金の結晶粒が小さくな
らず配線としてのエレクトロマイグレーション耐性が向
上する。アルミ合金膜9の結晶粒は小さくならないた
め、配線の信頼性は向上する。また、タングステン窒化
膜は、導電性膜であるため、コンタクト抵抗が高くなら
ない。ただし、工程数は増加する。
【0041】なお、本実施例では、アンモニア雰囲気中
で熱処理を行うあるいは窒素雰囲気中でプラズマ処理を
行うことでタングステン窒化膜を形成したが、タングス
テン膜表面に5−50nm程度のタングステン窒化膜が
形成される条件であれば、どのような条件であっても目
標の効果を得られる。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、化学気相
成長法により形成した高融点金属膜と、スパッタ法によ
り形成したアルミ合金膜の間に、バッファー層として高
融点金属膜あるいは高融点金属化合物膜が存在するた
め、このバッファー層が化学気相成長法により形成した
高融点金属膜からの不純物の拡散を防止し、高融点金属
膜表面の凹凸が大きくても、アルミ合金の結晶粒が小さ
くならず配線としてのエレクトロマイグレーション耐性
が向上する。また、化学気相成長法により形成した高融
点金属膜のカバレッジは良いためコンタクトの信頼性は
保証され、高融点金属膜とアルミ合金膜との多層膜とす
ることで配線抵抗は低くすることができる。さらに、ア
ルミ合金膜中に含ませる銅の濃度を低くすることが可能
なためアルミ合金膜に腐食が発生せず、その実用的効果
は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における半導体装置の要
部断面構成図
【図2】同実施例と従来例におけるアルミ合金膜の結晶
粒経を示す模式図
【図3】従来の半導体装置の要部断面構成図
【図4】エレクトロマイグレーションを説明するための
アルミ合金膜の表面模式図
【符号の説明】 1 シリコン基板 2 第一の絶縁膜 3 金属配線 4 第2の絶縁膜 5 コンタクトホール 6 シィード層 7 タングステン膜 8 バッファー層 9 アルミ合金膜

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属配線および金属配線に接続するコンタ
    クトホールを有する半導体装置において、 前記金属配線上の絶縁膜と、前記絶縁膜に選択的に開口
    された前記金属配線に接続するためのコンタクトホール
    と、前記絶縁膜およびコンタクトホール上全面のシィー
    ド層と、前記シィード層上の化学気相成長法により形成
    された高融点金属膜と、前記化学気相成長法により形成
    された高融点金属膜上のバッファー層として形成された
    高融点金属膜あるいは高融点金属化合物膜と、前記バッ
    ファー層上のアルミ合金膜とを備えたことを特徴とする
    半導体装置。
  2. 【請求項2】拡散層および拡散層に接続するコンタクト
    ホールを有する半導体装置において、 前記拡散層上の絶縁膜と、前記絶縁膜に選択的に開口さ
    れた前記拡散層に接続するためのコンタクトホールと、
    前記絶縁膜およびコンタクトホール上全面のシィード層
    と、前記シィード層上の化学気相成長法により形成され
    た高融点金属膜と、前記化学気相成長法により形成され
    た高融点金属膜膜上のバッファー層として形成された高
    融点金属膜あるいは高融点金属化合物膜と、前記バッフ
    ァー層上のアルミ合金膜とを備えたことを特徴とする半
    導体装置。
  3. 【請求項3】金属配線および金属配線に接続するための
    コンタクトホールを有する半導体装置の製造方法におい
    て、 前記金属配線上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜
    に前記金属配線に接続するためのコンタクトホールを選
    択的に開口する工程と、前記絶縁膜および前記コンタク
    トホール上全面にシィード層を形成する工程と、前記シ
    ィード層上に化学気相成長法により高融点金属膜を形成
    する工程と、前記化学気相成長法により形成した高融点
    金属膜上にバッファー層として高融点金属膜あるいは高
    融点金属化合物膜を形成する工程と、前記バッファー層
    上にアルミ合金膜を形成する工程とを備えた半導体装置
    の製造方法。
  4. 【請求項4】拡散層および拡散層に接続するためのコン
    タクトホールを有する半導体装置の製造方法において、 前記拡散層上に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜に
    前記拡散層に接続するためのコンタクトホールを選択的
    に開口する工程と、前記絶縁膜および前記コンタクトホ
    ール上全面にシィード層を形成する工程と、前記シィー
    ド層上に化学気相成長法により高融点金属膜を形成する
    工程と、前記化学気相成長法により形成した高融点金属
    膜上にバッファー層として高融点金属膜あるいは高融点
    金属化合物膜を形成する工程と、前記バッファー層上に
    アルミ合金膜を形成する工程とを備えた半導体装置の製
    造方法。
  5. 【請求項5】請求項1あるいは2記載のバッファー層
    が、チタンナイトライド(TiN)膜あるいはチタンタ
    ングステン(TiW)膜であることを特徴とする半導体
    装置。
  6. 【請求項6】請求項3あるいは4記載の化学気相成長法
    により高融点金属膜を形成する工程の後、硫酸あるいは
    発煙硝酸による洗浄を行うことで、高融点金属膜表面に
    バッファー層として高融点金属酸化膜を形成する工程を
    備えた半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】請求項3あるいは4記載の化学気相成長法
    により高融点金属膜を形成する工程の後、熱処理を行う
    ことで、高融点金属膜表面にバッファー層として高融点
    金属酸化膜を形成する工程を備えた半導体装置の製造方
    法。
  8. 【請求項8】請求項3あるいは4記載の化学気相成長法
    により高融点金属膜を形成する工程の後、アンモニア雰
    囲気中で熱処理を行うあるいは窒素雰囲気中でプラズマ
    処理を行うことで、高融点金属膜表面にバッファー層と
    して高融点金属窒化膜を形成する工程を備えた半導体装
    置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07235539A (ja) * 1994-02-25 1995-09-05 Sony Corp 積層配線およびそのドライエッチング方法
CN100405610C (zh) * 2002-03-05 2008-07-23 三洋电机株式会社 在接触孔中形成的配线分层结构,配线分层结构的制作方法,以及具有该配线分层结构的显示装置
WO2023008475A1 (ja) * 2021-07-30 2023-02-02 株式会社ニコン 金属配線の製造方法、トランジスタの製造方法及び金属配線

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