JP3020858B2 - 紙器原紙 - Google Patents

紙器原紙

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JP3020858B2
JP3020858B2 JP7345204A JP34520495A JP3020858B2 JP 3020858 B2 JP3020858 B2 JP 3020858B2 JP 7345204 A JP7345204 A JP 7345204A JP 34520495 A JP34520495 A JP 34520495A JP 3020858 B2 JP3020858 B2 JP 3020858B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明品は再生が容易で耐水
性、成型適性、ヒートシール性、グラビア印刷適性等の
加工適性が良好なカップ原紙、および耐水耐油性を合わ
せ持つ紙皿原紙等の紙器原紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カップ原紙はコーヒー、お茶等の温かい
飲料用に使用されるホットドリンク用と、清涼飲料水、
ビール等の冷たい飲料用に使用されるコールドドリンク
用に大別される。
【0003】ホットドリンク用は基紙の片面にポリエチ
レンフイルムをラミネート(以後「ポリラミ」と略)し
て反対面にグラビア印刷し、ポリラミ面を内側にしてカ
ップに成型されているのが一般的である。成型は印刷、
ポリラミされた原紙を扇形にカットし、円錐状の型に当
てながら底紙および胴部をヒートシールによりポリエチ
レンを溶かしながら圧着し、次にカップの強度と飲み易
さを与えるため飲み口のところをカーリング(トップカ
ール適性化)して製品化されている。このためホットド
リンク用のカップ原紙にはグラビア印刷適性、ヒートシ
ール適性が求められ、更にカーリング時横方向に伸ばさ
れるため基紙が割れたり、ポリエチレンフイルムが切れ
ないこと、およびポリエチレンフイルムと原紙との界面
が剥がれないことが必要である。
【0004】一方、コールドドリンク用は最近はホット
ドリンク用と同様ポリラミ紙が多く使用されているがコ
ーラやビール等の炭酸飲料用はワックス塗布紙の方が泡
が立ちにくく、ガラスのような触感がある等により依然
使用されている。成型は通常のコールド用と同様に行な
われるがヒートシールの替わりに接着剤が使用され、成
型後にワックスを噴霧、あるいはワックスエマルジョン
液に浸漬等によりカップ表面にワックスを塗布し製品化
している。
【0005】次に紙皿は一般にはフッ素樹脂を抄造時に
パルプスラリー中に内添したり紙匹の表面に塗工する方
法により得られている。フッ素樹脂は物質中で最も表面
自由エネルギーが低い部類に属し紙を前述の方法で処理
すると紙表面の臨界表面張力が低下し耐水、耐油性が発
現する。しかし紙処理用のフッ素樹脂は水媒体中で処理
しなければならないため燐酸エステルタイプ、ポリアク
リレートタイプのフッ素樹脂が用いられるが、これらは
分子中に親水基を含むため耐水性は劣るのが一般的であ
る。そこで耐油性と耐水性とを合わせ持つ紙皿が要望さ
れている。
【0006】一般的には新聞紙、雑誌、印刷用紙、段ボ
ールなどの紙製品は離解し、また紙製品への再生使用が
可能であるが、ホットドリンク用ではポリエチレンフイ
ルムの除去、コールドドリンク用では多量のワックスの
除去が難しく再生が困難である。また再生したとしても
非常にコストがかかり問題がある。またポリラミ紙やワ
ックス塗布紙は基紙に二次加工でポリラミやワックスを
処理しなければならずコストアップの要因になってい
る。抄紙工程でポリラミと同等以上の性能を有する製品
の出現が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは耐水性、
ヒートシール性、トップカール適性、グラビア印刷適性
等の加工適性がポリエチレンラミネート紙と同等であ
り、なおかつ資源の有効利用のための再生性に優れたカ
ップ原紙、紙皿原紙等の紙器原紙の発明を目指した。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記のよう
な理由により抄紙工程中で耐水性、耐油性の付与が可能
でなおかつ、再生が可能な耐水耐油性を有する原紙の開
発について鋭意研究し本発明に至った。抄紙時の耐水耐
油性の付与はパルプスラリー中に耐水耐油性を有する物
質を内添する方法、抄紙工程中の含浸機、塗工機等で1
段あるいは多段で処理する方法が考えられる。
【0009】本発明者らは鋭意検討した結果、基紙の少
なくとも片面に目止めのための顔料/バインダーからな
る下塗り層を設け、更に上塗り層として耐水耐油性を有
する樹脂層を設ける耐水耐油性紙器原紙において、特定
の耐水性、平滑性を有する基紙を用い、下塗り層を特定
の顔料/バインダーで、使用顔料が特定のアスペクト
比、平均粒子径、バインダー比率を有し、上塗り層の耐
水耐油層は特定のゲル分率の有する水分散系樹脂を使用
し、塗工後の臨界表面張力を特定することによりポリエ
チレンラミネート紙と同等の耐水耐油性を有し再生が容
易なホットドリンク用、コールドドリンク用兼用のカッ
プ原紙、および耐水耐油性を合わせ持つ紙皿原紙等の紙
器原紙を発明したものである。
【0010】本発明は基本的には抄紙工程において下塗
り、表面塗工の二段処理によりカップ原紙、紙皿原紙な
どの紙器原紙を得るものである。
【0011】次に発明を更に詳細に説明する。特定の吸
水性、平滑性を有する基紙を用いるのは下塗り層を基紙
表面にできるだけ均一に塗工させるためである。すなわ
ちコッブ吸水度が50g/m2 以下とすることで塗工液の
紙層への浸入を抑制し、更に平滑度を10秒以上とするこ
とで効率的に少量の塗工液でも基紙表面に均一な塗工液
被膜の塗工が可能になる。コッブの吸水度が50g/m2
を越える場合、紙層へ主にバインダーが選択的に移行し
下塗り層のバインダー効率の低下および紙層が堅くなり
成型時トップカール部の紙割れの発生原因になり問題が
ある。また平滑性が10秒未満の場合、表面の凹凸が大き
くなり下塗り層の均一な塗工ができなくなり、更にヒー
トシール時の界面同士の接触面積が小さくなりヒートシ
ール性も低下して好ましくない。
【0012】基紙の原料としては特に限定されるもので
はなく、コッブの吸水度、平滑性が本発明で規定する範
囲に入れば問題ないが、繊維としてはNBKP、LBK
P、NDSP、LDSP、TMP、SGP等の木材系パ
ルプ、コットンリンターパルプ、靭皮繊維パルプ等の非
木材系パルプ、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン繊維等の合成樹脂系パルプが使用可能であるが、
性能、コスト等を考慮すると木材系パルプのNBKP、
LBKPの使用が好ましい。
【0013】またコッブの吸水度を特定量以下に発現す
れば手法は特に限定しないが、ロジン系サイズ剤等の酸
性サイズ剤、あるいはアルキルケテンダイマー、アルケ
ニル無水コハク酸等の中性サイズ剤の内添が有効であ
る。その際、要求品質を損なわない範囲で定着剤、紙力
増強剤、填料、歩留まり向上剤、染料等の添加も可能で
ある。
【0014】基紙の片面当りの下塗り層の塗工量を4〜
15g/m2 に限定したのは、この塗工量範囲では基紙上
に均一な被膜の形成が可能となり、上塗り層を塗工した
場合、少ない塗工量で均一層が得られやすくなり効率的
だからである。そして塗工量が4g/m2 未満では均一
な塗工膜を基紙上に形成できず上塗りでの満足な耐水耐
油性が発現されず、他方15g/m2 を越えると塗工量が
多く乾燥効率が低下して上塗り層の乾燥時にブリスター
(塗工層のふくれ)が発生し易くなり好ましくない。
【0015】下塗り層の顔料のアスペクト比(顔料の直
径/厚さ)を5〜30、平均粒子径を0.5〜30μmに限定
したのは、板状の顔料が基紙上に水平方向に均一に板を
並べた様になると考えられ、その結果上塗り層が表面に
より多く均一に塗工され効率良く耐水耐油性が発揮され
ると予想されるからである。そしてアスペクト比が5未
満、あるいは平均粒子径が 0.5μm未満では顔料の水平
方向の配向ができにくくなり、その結果すき間が多く発
生し上塗り層に対するバリヤー効果が損なわれるので好
ましくなく、またアスペクト比が30を越え、あるいは平
均粒子径が30μmを越えると塗工層表面が凹凸になり易
く上塗り層の本発明の塗工量範囲では均一被膜を得るこ
とは難しい。
【0016】また下塗り層の配合比を顔料 100重量部に
対してバインダーを10〜 100重量部に限定したのは、こ
の範囲の量が顔料に対して充分なバインダー効果を発揮
するためである。バインダーが10重量部未満の場合、バ
インダー効果が低下し乾燥工程での顔料の脱落等が発生
し易くなるので好ましくない。また、バインダーが 100
重量部を越えるとバインダー比率が多いため板状顔料の
連続性がなくなり好ましくない。
【0017】顔料としては特に限定するものではないが
カオリン、水酸化アルミニウム、雲母、軽質炭酸カルシ
ウム等の板状の顔料が単独あるいは混合して使用可能で
ある。また、他の不定形、円球形、紡錘形、角形等の填
料との混合も全填料での平均値が目的のアスペクト比、
平均粒子径の範囲に入っていれば特に問題ない。
【0018】バインダーとしては一般塗工紙に使用され
るバインダーが使用可能で特に限定するものではない。
例えば澱粉、カルボキシメチルセルロース、ポリビニル
アルコール、カゼイン、およびそれらの変性物等の水溶
性バインダー、およびスチレン−ブタジエン系共重合
体、スチレン−アクリルニトリル系共重合体等の共役ジ
エン系共重合体ラテックス、アクリル酸エステルの重合
体、その共重合体ラテックス、アクリル系共重合体ラテ
ックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重
合体ラテックスおよびそれらラテックスの変性物等の水
分散系バインダーが単独あるいは2種以上混合しての使
用が可能である。また必要に応じて分散剤、粘度調整
剤、保水剤、消泡剤、滑剤、染料、pH調整剤等の各種
助剤が目止め効果を低下させない範囲で適時配合され
る。
【0019】上塗り層に使用される樹脂塗工量を2g/
2 以上に限定したのは、この塗工量範囲では下塗り層
上に充分に均一な連続被膜を形成可能で、その結果目的
の耐水耐油性が得られるためである。塗工量が2g/m
2 より低いと塗工量が少なすぎるため均一な被膜を形成
できず目的とする耐水耐油性が得られない。
【0020】またゲル分率は樹脂の架橋密度の尺度と考
えられるが、70%以上に限定したのはこの範囲では樹脂
被膜自体が水、あるいはトルエン等の溶剤に対する耐溶
解性、耐膨潤性が高まり、下塗り層上に均一な被膜を形
成すれば目的の耐水性、耐油性が得られるからである。
ゲル分率が70%未満では樹脂の架橋密度が低下すること
による耐水性、耐油性の低下と共に樹脂の柔軟性が増
し、再生時の離解処理工程において分離、分散が難しく
なり問題となる。
【0021】この塗工層の臨界表面張力を25dyn/cm以上
と限定したのは、臨界表面張力が25dyn/cm未満ではヒー
トシール時に張り合わせられる界面同士の親和性が低下
しヒートシール適性、同様にインキとの親和性が低下し
グラビア印刷適性が低下するからである。臨界表面張力
が25dyn/cm以上では塗工面と基紙面、あるいは塗工面同
士、およびインキとの親和性が充分でヒートシール適
性、印刷適性が良好となる。
【0022】当該樹脂としては水分散系の樹脂でゲル分
率または塗工層の臨界表面張力が本発明での規定内であ
れば特に限定しないが、スチレン−ブタジエン系共重合
体、スチレン−アクリルニトリル系共重合体等の共役ジ
エン系共重合体ラテックス、アクリル酸エステルの重合
体、その共重合体ラテックス、アクリル系共重合体ラテ
ックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重
合体ラテックス、およびそれらラテックスの変性物等の
水分散系樹脂を単独あるいは2種以上混合しての使用が
可能である。必要に応じて顔料、分散剤、粘度調整剤、
保水剤、消泡剤、滑剤、染料、pH調整剤等の各種助剤
が性能を低下させない範囲で適時配合される。
【0023】なお本発明の紙器原紙の製造に当っては製
造機は特に限定されるものではないが、一般に抄紙する
ときに使用する長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、多
層抄紙機等の抄紙機が適宜使用可能で、抄紙機の中間工
程に下塗り用、上塗り用の塗工機が2段以上であれば問
題ない。塗工機としてはツーロール、フイルムトランス
ファー式のサイズプレス、キャレンダーサイズプレス、
ロールコータ、エアナイフコータ、ダイコータ、ブレー
ドコータ、バーコータ、ビルブレードコータ、ショート
ドエルブレードコータ等公知の塗工機が適宜用いられ
る。
【0024】例えば短網、丸網の多層抄き抄紙機で基紙
を抄紙し乾燥後一段目のロールコータで片面に下塗り剤
を塗工し乾燥後2段目のエアーナイフコータで耐水耐油
剤を塗工し紙器原紙とする方法、あるいは長網抄紙機で
基紙を抄紙しその中間工程のフイルムトランスファー方
式の塗工機により片面に下塗り剤を塗工し更に乾燥後キ
ャレンダーサイズプレスで下塗り層上に耐水耐油剤を塗
工し紙器原紙を得る方法等が考えられる。またコストは
高くなるが抄紙機で基紙だけ、あるいは下塗り塗工した
原紙を作成し、後加工で前述の塗工機等による製品化も
可能である。
【0025】本発明品はポリエチレンラミネート紙に匹
敵する性能を有し、なおかつ再生性も有するためカップ
原紙、紙皿原紙以外のポリエチレンラミネート紙が使用
されている他の食品用、産業用の包材、紙器への応用展
開も可能である。
【0026】
【実施例】次に本発明の実施例について説明するが、先
ず本実施例で行った各種試験方法について説明する。
【0027】試験方法 1.コッブ吸水度 JIS8140によった。ただし蒸留水との接触時間を
120秒とした。
【0028】2.平滑度 王研式平滑度試験法によった。
【0029】3.アスペクト比 顔料の直径と厚さは電子顕微鏡写真から目視により1000
個の粒子を測定し算出した。
【0030】4.平均粒子径 顔料の平均粒子径はMALVERN社製レーザ回折式粒
度測定機により測定した。
【0031】5.ゲル分率 樹脂を板ガラスに塗工し80℃で乾燥して、樹脂被膜を
作成する。 フイルム重量を測定したポリマー被膜をトルエン中に
48時間浸漬し、フイルターでろ過。 ろ過後の不溶解物を80℃で乾燥し重量を測定した。 ゲル分率は以下の計算式により求めた。 ゲル分率(%)=A/B×100 A:トルエン処理後の残渣ポリマー重量 B:トルエン処理前のポリマー重量
【0032】6.臨界表面張力 協和界面科学(株)製FACE自動界面張力計により表
面張力が既知の標準液を用い接触角を測定してジスマン
プロットにより求めた。
【0033】7.キット値(耐油性) TAPPI−UM−557に基づき測定した。一般には
キット値7以上が耐油紙と言われている。 キット値
劣る 1→16 良好
【0034】8.再生性 JIS8209に示される標準離解機を使用し約 2.5cm
角にカットした試料を試料濃度が3%になるように投入
し全量を2000gとし5分間攪拌処理を行った。 目視によりパルプの離解程度を観察した。
【0035】9.ヒートシール性 テスター産業社製シーラを用いて実施例の片面塗工紙の
塗工面と非塗工面を重ねプレス圧を1kg/cm2 、温度 1
50℃、3秒間加熱処理を行った。そのときの接着程度を
観察した。
【0036】10.トップカール適性 紙カップ成形機によりカップを成形しトップカール部の
割れの状態を観察する。
【0037】11.グラビア印刷適性 熊谷理機工業(株)製テストグラビア印刷機を用い試料
の塗工面に印刷し、印刷仕上がりを目視により評価し
た。 評価基準 ○:良好 △:白抜け、あるいはインキ泳ぎが僅かにあり。 ×:白抜け、あるいはインキ泳ぎが目立つ。
【0038】実施例1 NBKP50重量部、LBKP50重量部を混合しC.S.
F. 400mlに叩解した。このパルプスラリー中にパルプ
分に対して 4.5重量%のロジンサイズ剤を添加し、更に
スラリーpHが 4.5になるように硫酸バンドを添加し坪
量 260g/m2の基紙を作成した。この基紙のコッブ吸
水度は30g/m2 、平滑度は20秒であった。別に、下塗
り用の塗工液としてアスペクト比15、平均粒子径3μm
のカオリン100重量部とSBR30重量部を混合し分散処
理した塗工液を作成した。この塗工液を基紙の片面にマ
イヤーバーを用い固形分換算10g/m2 塗工した。次に
上塗り用の樹脂としてゲル分率90%のスチレンアクリル
共重合体樹脂を下塗り層表面にマイヤーバーを用い固形
分換算で5g/m2 塗工した。この時の臨界表面張力は
30dyn/cmであった。
【0039】この試料についてコッブ吸水度、キット
値、再生性、ヒートシール性、トップカール適性、印刷
適性を測定した。結果をまとめて表1および表2に示
す。
【0040】比較例1 ロジンサイズ剤の添加量を 0.5重量%とした以外、実施
例1と同様に試料を作成し、評価テストを行った。なお
この時の基紙のコッブの吸水度は80g/m2 であった。
【0041】比較例2 パルプのロ水度をC.S.F. 500mlとした以外実施例
1と同様に試料を作成し、評価テストを行った。なおこ
のときの基紙の平滑度は2秒であった。
【0042】比較例3 下塗りを行わなかった以外実施例1と同様に試料を作成
し評価を行った。
【0043】比較例4 下塗りのバンイダー配合量を顔料 100重量部に対して5
重量部とした以外実施例1と同様に試料を作成し評価を
行った。
【0044】比較例5 下塗り層の顔料をアスペクト比2、平均粒子径3μmの
軽質炭酸カルシウムを使用した以外実施例1と同様に試
料を作成し評価を行った。
【0045】比較例6 下塗り層の顔料をアスペクト比15、平均粒子径 0.3μm
の雲母を使用した以外実施例1と同様に試料を作成し評
価を行った。
【0046】比較例7 下塗り層の顔料をアスペクト比40、平均粒子径40μmの
雲母を使用した以外実施例1と同様に試料を作成し評価
を行った。
【0047】比較例8 上塗り層の塗工量を1g/m2 とした以外実施例1と同
様に試料を作成し評価を行った。
【0048】比較例9 上塗り層の樹脂がゲル分率50%のスチレン−アクリル樹
脂共重合体を使用した以外実施例1と同様に試料を作成
し評価を行った。
【0049】比較例10 上塗り層の樹脂がシリコン変性スチレン−アクリル樹脂
共重合体を使用した以外実施例1と同様に試料を作成し
評価を行った。なおこの時の上塗り層の臨界表面張力は
20dyn/cmであった。
【0050】比較例11 市販の東罐興業製ホットカップを入手し試料とした。こ
の試料は片面ポリラミ紙であった。
【0051】比較例12 市販の東罐興業製コールドカップを入手し試料とした。
この試料はワックス塗布紙であった。
【0052】比較例13 市販の日本デキシー製紙皿を入手し試料とした。この試
料は基紙表面にフッ素樹脂加工されていた。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】本発明品の耐水性(コッブの吸水度)、耐
油性(キット値)は比較例13の紙皿より良好で、比較例
12の片面ポリラミ紙と同等である。またヒートシール
性、トップカール適性もポリラミ紙と同等であり、更に
再生性、グラビア印刷適性はポリラミ紙より優れてい
る。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−133600(JP,A) 特開 平7−33137(JP,A) 特開 平9−21096(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21H 19/00 - 21/56

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基紙の少なくとも片面に目止め用の下塗
    り層、耐水耐油層からなる上塗り層を設けた紙器原紙に
    おいて、下塗り層が顔料/バインダー樹脂層からなり塗
    工量が片面当り4〜15g/m2 、上塗り層の耐水耐油層
    の樹脂塗工量が片面当り2g/m2 以上であり、かつ下
    記A〜Dの要件を満足することを特徴とする紙器原紙。 A.基紙のコッブの吸水度が50g/m2 以下、平滑度が
    10秒以上である。 B.下塗り層の使用顔料がアスペクト比5〜30、平均粒
    子径が 0.5〜30μmである。 C.下塗り層の配合比率が顔料 100重量部に対してバイ
    ンダー樹脂が10〜 100重量部である。 D.上塗り層に使用する耐水耐油樹脂がゲル分率70%以
    上を有し、塗工層の臨界表面張力が25dyn/cm以上である
    水分散系樹脂を使用する。
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