JP6942623B2 - 耐油紙及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、動植物油等の油分の浸透を抑制することができる耐油紙及びその製造方法に関するものである。
揚げ物や惣菜類、ハンバーガー等のファーストフードなどの食品を包装する包装材としては、食品が含有する油分が外側に染み出すのを防止するために、耐油紙が広く用いられている。耐油紙は、このように耐油性が要求されるほか、包装材として用いられることからヒートシール(熱融着)性も要求されている。また、食品の臭いが周囲に放出されないようガスバリア性も要求されている。
このような様々な要求が存在する耐油紙としては、「紙支持体の少なくとも片面に少なくとも2層の塗工層を設けた耐油紙において、前記塗工層のうち最表層よりも紙支持体に近い少なくとも1層中にデンプンおよび/または変性デンプンを該塗工層全固形分の5乃至95質量%含有し、且つスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスを5乃至95質量%含有させ、前記塗工層の塗工量が1.5乃至20.0g/m2であることを特徴とする耐油紙」が提案されている(特許文献1参照)。また、「基材の少なくとも片面に耐油性およびヒートシール性を有するアクリル系樹脂エマルションを主成分とする塗液に、ヒートシール性は有さないが撥水性を有するアクリル系樹脂エマルションを添加し、前記塗液を塗布・乾燥して塗布層を形成したことを特徴とするヒートシール性を有する撥水耐油紙」も提案されている(特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献1の耐油紙は、ヒートシール性に対する考慮が十分ではなく、本発明者らが知見するところによると、ヒートシール性(接着強度)が一般的に要求されている程度にまで到達しないものになってしまう。また、特許文献2の耐油紙は、ヒートシール性に対する考慮はなされているが、ガスバリア性に対する考慮が十分ではなく(油に対するバリア性は考慮されているが、ガスに対するバリア性は考慮されていない、ないしは不十分である。)、ガスバリア性が一般的に要求される程度にまで到達しないものになってしまう。
特開2014−141750号公報 特開2015−155582号公報
本発明が解決しようとする主たる課題は、耐油性のほか、ヒートシール性及びガスバリア性にも優れる耐油紙及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するための手段は、次のとおりである。
(請求項1に記載の手段)
基紙の一方又は双方の面に第一塗工層及び第二塗工層が設けられた耐油紙であり、
前記第一塗工層は、アスペクト比が55以上120以下のカオリンと、ゲル含有率が92質量%以上98質量%以下で、かつブタジエンの含有率が45質量%以上60質量%以下のスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスとを主成分とし、
前記第二塗工層は、スチレンアクリル系共重合体を含むエマルションを主成分とする、
ことを特徴とする耐油紙。
(請求項2に記載の手段)
前記第一塗工層は、少なくとも鉱物油を含む消泡剤を含有する、
請求項1に記載の耐油紙。
(請求項3に記載の手段)
前記第一塗工層のカオリン及びスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスの含有比率が、質量基準で30:70〜50:50である、
請求項1又は請求項2に記載の耐油紙。
(請求項4に記載の手段)
前記第一塗工層のスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスと、前記第二塗工層のスチレンアクリル系共重合体との含有比率が、質量基準で25:75〜65:35である、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐油紙。
(請求項5に記載の手段)
請求項1〜4のいずれか1項に記載の耐油紙を製造するにあたり、
前記第一塗工層は、固形分濃度が45.0〜55.0%、B型粘度が50〜550mPa・Sの塗料を用いて形成し、
前記第二塗工層は、固形分濃度が40.0〜48.0%、B型粘度が100〜400mPa・Sの塗料を用いて形成し、
前記第一塗工層及び前記第二塗工層は、共にロッドコーターによって形成する、
ことを特徴とする耐油紙の製造方法。
本発明によると、耐油性のほか、ヒートシール性及びガスバリア性にも優れる耐油紙及びその製造方法となる。
次に、本発明の実施の形態を説明する。なお、本実施の形態は、本発明の一例である。本発明の範囲は、本実施の形態の範囲に限定されない。また、以下で説明する基紙に配合される各材料の配合量(添加量)は、特にこれと異なる記載がない限り、原料パルプの絶乾質量に対する質量割合を意味する。同様に、各塗工層に配合する各材料の含有率は、特にこれと異なる記載がない限り、溶媒を除く各塗工層全体の質量に対する各材料の絶乾質量割合を意味する。
本形態の耐油紙は、基紙の一方又は双方の面に第一塗工層及び第二塗工層が設けられてなるものである。この耐油紙に用いられる基紙は、原料パルプを主成分(好ましくは50質量%以上)とするものであり、原料パルプを含有するスラリーを抄紙することで得られる。
基紙の原料パルプとしては、例えば、バージンパルプ、古紙パルプ、これらのパルプを組み合わせたパルプ等を使用することができる。具体的には、原料パルプとして、例えば、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)、広葉樹亜硫酸パルプ、針葉樹亜硫酸パルプ等の木材繊維を含むパルプを主原料として化学的に処理されたクラフトパルプ、木材以外の繊維原料であるケナフ、麻、藁、リンターパルプ等の非木材繊維を主原料として化学的に処理されたクラフトパルプや、チップを機械的にパルプ化したグランドパルプ、木材又はチップに化学薬品を添加しながら機械的にパルプ化したケミグランドパルプ、あるいはチップを柔らかくなるまで蒸解した後、リファイナー等でパルプ化したセミケミカルパルプ等のバージンパルプ、クラフトパルプ、セミケミカルパルプ、酵素漂白パルプを含むオフィス上物古紙を脱墨、漂白したパルプ、牛乳パック古紙上質断裁落ち古紙、コート断裁落ち古紙、上白、特白、中白等の未印刷の古紙から得られる回収パルプ等の公知の種々の原料パルプ等から一種又は複数種を選択して使用することができる。
ただし、本形態の耐油紙を食品包装材用とする場合は、バージンパルプのみを使用するのが好ましい。また、広葉樹晒クラフトパルプや針葉樹晒クラフトパルプ等を使用する場合、これらのパルプの中でも、漂白処理された、特に無塩素漂白された所謂ECF(Elemental Chlorine Free)パルプやTCF(Total Choline Free)パルプを使用するのが好ましい。ECFパルプは、塩素を使わず二酸化塩素によって漂白が施されたパルプである。TCFパルプは、オゾンや酸素によって漂白が施されたパルプである。このECFパルプやTCFパルプは、パルプを構成する繊維のセルロースの末端基が酸素により活性化されているため、耐油剤との親和性が高く、より耐油性に優れた耐油紙が得られる。また、原料パルプとしては、ECFパルプやTCFパルプの他に、FAS(二酸化チオ尿素)にて還元漂白された古紙パルプを使用することもできる。
原料パルプを抄紙することで得られる基紙には、通常抄紙の段階で必要により、添加剤(内添剤)を内添することができる。添加剤としては、例えば、填料、顔料、サイズ剤、凝結剤、消泡剤、硫酸バンド、歩留り向上剤、濾水性向上剤、乾燥紙力増強剤、湿潤紙力増強剤、着色染料、着色顔料、耐水化剤等を、単独で又は複数を組み合わせて使用することができる。
また、原料パルプを抄紙する段階においては、原料パルプに耐油性を付与するための耐油剤と、この耐油剤を原料パルプに定着させるための定着剤とを内添することもできる。耐油剤としては、例えば、アクリル系樹脂やスチレンブタジエン系樹脂を使用するもの、フッ素樹脂を使用するものなどを用いることができる。フッ素樹脂を使用した耐油剤としては、例えば、旭硝子株式会社製のアサヒガードAG530及びAG710(アサヒガードAGは登録商標)、住友化学工業株式会社製のスミレーズレジンFP−110(Sumirez Resin\スミレーヅ レジンは登録商標)、デュポン社製のゾニールRP、チバスペシャリティケミカルズ社製のローダイン2000(LODYNE\ローダインは登録商標)等が存在する。一方、定着剤としては、例えば、ポリアミド樹脂、ポリアミン樹脂、エビクロルヒドリン樹脂、カチオン性尿素、カチオン性ポリアクリルアミド樹脂、ポリエチレンイミン樹脂等を使用することができる。
基紙としては、密度が0.78〜0.87g/cm3、平滑度が70〜145秒、透気度が5〜20秒、ステキヒトサイズ度が3〜7秒であることが好ましい。以上の範囲内の物性値の基紙を用いると、基紙の表面性(平滑度)の観点から、第一塗工層の形成が良好となり、更に第二塗工層の形成も良好になる。その結果、耐油性及びガスバリア性に優れた塗工層を形成することができる。さらに、基紙のポーラス性(密度、透気度)及びサイズ性(ステキヒトサイズ度)の観点から、第一塗工層の基紙への過度な浸透の防止し、基紙の表層に近い位置で留めることができる。その結果、油分が塗工層を浸透しても、基紙表層付近に耐油性を付与できているため、基紙を浸透して内容物への油分の浸透を抑えることができる。また、そうすることで、基紙自体に耐油性を付与する必要がなく、経済性にも優れる。
なお、上記各物性の測定方法は、次のとおりである。
(密度)
JIS−P8118(2014)に記載の「紙及び板紙−厚さ、密度及び比容積の試験方法」に準拠する。
(平滑度)
JIS−P8119(1998)に記載の「紙及び板紙−ベック平滑度試験機による平滑度試験方法」に準拠する。
(透気度)
JIS−P8117(2009)に記載の「紙及び板紙−透気度及び透気抵抗度試験方法−ガーレー法」に準拠する (低圧法)。
(ステキヒドサイズ度)
JIS−P8122(2004)に記載の「紙及び板紙−サイズ度試験方法−ステキヒト法」に準拠する。
本形態の耐油紙は、基紙の一方又は双方の表面に第一塗工層及び第二塗工層がこの順に設けられてなる。つまり、本形態の耐油紙は、基紙の表面に2層以上の塗工層が設けられてなる塗工紙である。この塗工層によって本形態の耐油紙に耐油性のほか、ヒートシール性及びガスバリア性が付与されている。
第一塗工層は、少なくともカオリン及びスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスを主成分、好ましくは溶媒以外の成分の総和を基準として50質量%以上とする。カオリンは、内添用及び外添用(表面塗工用)として使用される粘土鉱物である。カオリンは、粒子径及び形状で分類すると、例えば、微粒カオリン、1級カオリン、2級カオリン、デラミネートカオリン等に分類することができる。本形態においては、これらの中でも扁平率が高くアスペクト比が大きいデラミネートカオリンを使用するのが好ましい。第一塗工層がデラミネートカオリンを含有すると、当該第一塗工層中においてデラミネートカオリンが積層する。結果、食品そのものが元来保有する脂分はもちろん、ソースやマヨネーズ等の食品調味料などをもその浸透を阻害するトラップ効果が発現し、耐油性が向上する。しかも、基紙が耐油剤を含有する場合は、この耐油剤が基紙中に留まり易くなる。この点からも、耐油性が向上する。加えて、塗工層が嵩高いとヒートシール性が低下するとされるが、アスペクト比(扁平率)が高いカオリンを用いることで、塗工層が嵩高くなるのを抑制することができ、ヒートシール性が向上する。
本形態のカオリンは、アスペクト比の下限が、55以上であるのが好ましく、57以上であるのがより好ましい。カオリンのアスペクト比が55未満であると、十分な耐油性が得られないおそれがある。しかも、第二塗工層で用いられるスチレンアクリル共重合体を含むエマルションが第一塗工層内の微細な隙間に浸透して、第二塗工層の形成状態が悪くなり、ヒートシール性及びガスバリア性が悪化する部分が生じるおそれがある。他方、カオリンのアスペクト比の上限は、120以下であるのが好ましく、110以下であるのがより好ましく、100以下であるのが特に好ましい。カオリンのアスペクト比が120を超えると、第一塗工層の表面に存在するカオリンが互いに干渉し配列が乱れる立体障害が生じるおそれがある。この結果、第一塗工層の形成状態が悪くなり、耐油性が低下するおそれがある。また、この第一塗工層の形成状態の悪さは、第二塗工層にも影響を与え、ヒートシール性及びガスバリア性が悪化する部分が生じるおそれがある。
第一塗工層を組成する組成物の全固形分に対するカオリンの含有率は、下限が30.0質量%以上であるのが好ましく、32.0質量%以上であるのがより好ましい。他方、カオリンの含有率の上限は、50.0質量%以下であるのが好ましく、40.0質量%以下であるのがより好ましい。カオリンの含有率が以上の範囲内であると、耐油性を向上効果が確実に得られる。しかも、第二塗工層を形成する際の塗工液の過度な浸透を抑えることができ、第二塗工層表面の凹凸を低減することができる。この凹凸の低減は、ヒートシール性及びガスバリア性の部分的な悪化抑制につながる。なお、上記「全固形分」とは、第一塗工層中の溶媒以外の成分の総和を意味する。
第一塗工層の成分となるスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスは、少なくともスチレンとブタジエンとを共重合することで得られるラテックスである。このスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスは、ゲル含有率の下限が92質量%以上であり、好ましくは93質量%以上であり、より好ましくは94質量%以上である。他方、ゲル含有率の上限は、98質量%以下であり、好ましくは97質量%以下であり、より好ましくは96質量%以下である。ゲル含有率を以上の範囲内とすることで、耐油性を高めることができ、ヒートシール時における第一塗工層と第二塗工層との密着性を高めることができる。
スチレン−ブタジエン共重合体ラテックスは、ブタジエンの含有率の下限が45質量%以上であり、好ましくは46質量%以上であり、より好ましくは48質量%以上である。ブタジエンの含有率の上限は、60質量%以下であり、好ましくは55質量%以下であり、より好ましくは53質量%である。ブタジエンの含有率を以上の範囲内とすることで、耐油性を高めることができ、ヒートシール時における第一塗工層と第二塗工層との密着性を高めることができる。
第一塗工層を組成する組成物の全固形分に対するスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスの含有率は、下限が50.0質量以上%であり、好ましくは52.0質量%以上であり、より好ましくは55.0質量%以上である。スチレン−ブタジエン共重合体ラテックスの含有率が50.0質量%未満であると、耐油性が十分に高まらないおそれがあり、また、ヒートシール時における第一塗工層と第二塗工層との密着性が十分なものとならないおそれがある。他方、第一塗工層を組成する組成物の全固形分に対するスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスの含有率は、上限が70.0質量%以下であり、好ましくは68.0質量%以下であり、より好ましくは65.0質量%以下である。スチレン−ブタジエン共重合体ラテックスの含有率が70.0質量%を超えると、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックスの粒子同士が粘着して剥離性が悪化するため、製袋時の加工性が低下するおそれがある。
第一塗工層のカオリン及びスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスの含有比率は、質量基準で30:70〜50:50であるのが好ましく、33:67〜35:65であるのがより好ましい。カオリンの含有比率が小さくなると、ガスバリア性が低下する傾向がある。他方、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックスの含有比率が小さくなると、耐油性及びヒートシール性が低下する傾向がある。
以上の第一塗工層は、鉱物油を含む消泡剤を含有するとより好ましいものとなる。この点、第一塗工層がスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスを含有すると、特に50.0質量%以上の含有率で含有すると第一塗工層を形成する塗工液が増粘する傾向がある。塗工液が増粘すると低塗工量に調整するのが困難になり、また、塗工液に泡が混入するおそれがある。塗工液に泡が混入すると、第一塗工層中に微細なピンホールが形成されることになり、油分が基紙に浸透する原因になる。しかるに、第一塗工層が鉱物油を含む消泡剤を含有すると、塗工液の粘度が下がり、消泡し易くなる。また、泡の界面張力が下がり、微小な気泡が集まって浮上し、大きな気泡となって塗工層の表面で破裂し易くなるため、消泡が進む。
消泡剤に含まれる鉱物油は、イソパラフィン系成分を含有するのが好ましい。イソパラフィン系成分の界面張力は気泡の泡膜の界面張力よりも小さいため、泡膜内に浸透及び拡張し易く、気泡がその内部から破裂するようになる。
消泡剤中のイソパラフィン系成分の含有率は、下限が20.0質量%以上であるのが好ましく、30.0質量%以上であるのがより好ましい。他方、イソパラフィン系成分の含有率の上限は、50.0質量%以下であるのが好ましく、40.0質量%以下であるのがより好ましい。イソパラフィン系成分の含有率が以上の範囲内であると、気泡の泡膜に浸透して気泡を破裂させる前述した効果が高まる。なお、イソパラフィン系成分の含有率は、消泡剤の全固形分に対するイソパラフィン系成分の含有率である。
第一塗工層の全固形分に対する消泡剤の含有率は、下限が好ましくは0.05質量%以上であり、より好ましくは0.06質量%以上である。他方、消泡剤の含有率の上限は、好ましくは0.50質量%以下であり、より好ましくは0.30質量%以下である。消泡剤の含有率が以上の範囲であると、良好な消泡効果を得ることができると共に、第一塗工層にピンホール等の欠陥が生成され難くなる。
本形態の耐油紙の第一塗工層には、その他の添加剤を配合することができる。この添加剤としては、例えば、水溶性高分子、接着剤、無機顔料、有機顔料、サイズ剤、粘度調整剤、着色染料、着色顔料、耐水化剤、潤滑剤等を、単独で又は複数を組み合わせて使用することができる。
次に、以上の第一塗工層の上に形成される第二塗工層について、説明する。
第二塗工層は、スチレンアクリル系共重合体を含むエマルションを主成分、好ましくは溶媒以外の成分の総和を基準として50質量%以上とする。
スチレンアクリル系共重合体は、コア−シェル構造をとることが好ましい。スチレンアクリル系共重合体がコア−シェル構造である場合においては、第二塗工層を形成する塗工液を第一塗工層の上に塗工すると、シェル部の樹脂が基紙に染み込み、基紙に油分を侵入し難くなるため、耐油性が向上する。また、コア−シェル構造のスチレンアクリル系共重合体が基紙又は第一塗工層中の空隙に染み込む(入り込む)ため、ガスバリア性が向上する。さらに、コア部の樹脂は、第二塗工層の表面付近に留まる傾向があるため、ヒートシール性が向上する。
第一塗工層のスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスと、第二塗工層のスチレンアクリル系共重合体との含有比率は、質量基準で25:75〜65:35であるのが好ましく、50:50〜60:40であるのがより好ましい。以上の範囲内とすることで、ヒートシール時における第一塗工層と第二塗工層との密着性を高めることができ、結果的に耐油紙のヒートシール性が向上する。なお、以上の含有比率は、各塗工層の塗工量(絶乾)×スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(絶乾)又はスチレンアクリル系共重合体(絶乾)の質量%と各塗工層の塗工量(絶乾)を比率計算して得た値である。
本形態の耐油紙の第二塗工層には、その他の添加剤を配合することができる。この添加剤としては、例えば、水溶性高分子、接着剤、無機顔料、有機顔料、サイズ剤、粘度調整剤、着色染料、着色顔料、耐水化剤、潤滑剤等を、単独で又は複数を組み合わせて使用することができる。
第一塗工層は、基紙の一方又は双方の面に塗工液を塗工することで形成することができる。また、第二塗工層は、第一塗工層の上に塗工液を塗工することで形成することができる。
これらの塗工液の塗工においては、例えば、2ロールサイズプレスコーター、ゲートロールコーター、ブレードメタリングコーター、ロッドメタリングコーター、ブレードコーター、エアナイフコーター、ロールコーター、ブラッシュコーター、キスコーター、スクイズコーター、カーテンコーター、ダイコーター、バーコーター、ロッドコーター、グラビアコーター等の公知の塗工機を用いることができる。ただし、緻密な塗工層を形成するという観点からは、ロッドコーターを用いるのが好ましい。また、当該ロッドコーターの中でも、従来のロッド仕様(プレーンタイプやワイヤータイプ)のコーターを使用するよりも、プレーンロッドに溝を彫り込んだ、溝付タイプのロッドを使用する方が好ましい。溝付タイプのロッドを使用すると、目詰まりや、ピッチスジ、異物による筋入りが無くなり、また、塗料物性及びロッドの押し付け圧を一定に保つことができ、レベリング及び塗工プロファイルにも優れる。
前記ロッドの形状は、塗工される基紙との直進方向に対して、15〜50度のSinカーブ形状の溝構造を有することが好ましい。前記溝構造は、0.010〜1.3mmの間隔でロッド棒方向に連続的に形成されており、その深度が6〜250μm、容積が3〜100cm3/m2であることがより好ましい。前記溝構造のロッドを使用して、第一塗工層及び第二塗工層を塗工することで、より塗工層の形成が良好になり、耐油紙としての効果に優れる。
第一塗工層の塗工量(固形分換算)は、3.0〜6.0g/m2とするのが好ましく、4.0〜5.5g/m2とするのがより好ましい。この範囲とすることで、高アスペクト比のカオリンを含む第一塗工層を設けても、製袋加工時の割れ(クラック)を防止することができ、比較的固形分濃度が低い第二塗工層(塗料)を形成する際にも過度な浸透を防ぐことができる。また、第二塗工層の塗工量(固形分換算)は、1.0〜5.0g/m2とするのが好ましく、2.0〜4.0g/m2とするのがより好ましい。この範囲とすることで、表面の凹凸性が小さい第一塗工層上(高アスペクト比のカオリンを含むため)に、少ない塗工量で所望の効果が得られるため、過度な乾燥負荷を掛けずに第二塗工層を形成することができる。
第一塗工層と第二塗工層の比率(絶乾)は、質量基準で、50:50〜85:15が好ましく、70:30〜60:40がより好ましい。製袋加工時に必要なヒートシール性、ガスバリア性及び経済性の観点から、塗工層全体の塗工量には制限があるが、上記のように第一塗工層の塗工量の比率を高くすることで、第一塗工層でヒートシール性を補い、耐油性とガスバリア性も向上させることができる。
第一塗工層は、固形分濃度が45.0〜55.0%、B型粘度が50〜550mPa・Sの塗料を用いて形成するのが好ましく、固形分濃度が49.0〜52.0%、B型粘度が200〜450mPa・Sの塗料を用いて形成するのがより好ましい。一方、第二塗工層は、固形分濃度が40.0〜48.0%、B型粘度が100〜400mPa・Sの塗料を用いて形成するのが好ましく、固形分濃度が41.0〜44.0%、B型粘度が150〜350mPa・Sの塗料を用いて形成するのがより好ましい。以上のように、第一塗工層と第二塗工層とで塗料の固形分濃度及びB型粘度が違う塗料を用いることによって、第一塗工層(塗料)が基紙の表層に留まり、第二塗工層(塗料)の第一塗工層や基紙への浸透を防ぐ効果がある。
また、このような固形分濃度及びB型粘度の塗料を用いて塗工層を形成する場合においては、両塗工層を共にロッドコーターによって形成するのが好ましい。ロッドコーターを用いることによって、異なる塗料物性においても、ロッド押し付け圧が一定で塗工量調整が可能であり、製品幅方向の塗工量の均一化に繋がる。
本形態の耐油紙は、JIS−P8124(2011)に準拠して測定した坪量の下限が、35.0g/m2以上であるのが好ましく、38.0g/m2以上であるのがより好ましく、40.0g/m2以上であるのが特に好ましい。他方、坪量の上限は、110.0g/m2以下であるのが好ましく、75.0g/m2以下であるのがより好ましく、55.0g/m2以下であるのが特に好ましい。坪量が以上の範囲内であると、製袋加工適性に優れる。
本形態の耐油紙は、耐油性の指標であるキット値の下限が、8以上であるのが好ましい。他方、キット値の上限は、10以上であるのが好ましく、12以上であるのがより好ましい。キット値が8未満であると、耐油性が不十分であるとされるおそれがある。
なお、本明細書において、「キット値」とは、23℃、湿度50%の条件下で測定した平面及び折部の耐油度(JAPAN TAPPI No.41 紙及び板紙−撥油度試験方法−キット法によるキット値)を意味する。キット値が大きいほど耐油性が高いことを示す。
本形態の耐油紙は、ガス透過度試験:JIS K 7126-1(差圧法ガス種類:窒素、酸素)に準拠して測定したガスバリア性が、窒素・酸素とも1〜1,000m2・24hr・atmであるが好ましく、10〜800m2・24hr・atmであるのがより好ましい。ガスバリア性が以上の範囲内であると、食品等の油分のみならず、臭気も外部に漏れなくなる。
次に、実施例によって本発明を更に具体的に説明する。ただし、本発明の範囲は、以下の実施例の範囲に限定されるものではない。
(基紙の製造)
まず、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)100質量%を調製して、パルプスラリーを得た。このパルプスラリーには、内添サイズ剤、カチオン化澱粉、軽質炭酸カルシウム、硫酸バンド、凝結剤、歩留剤を内添した。得られたパルプスラリーをオントップ型長網抄紙機にて抄紙して基紙(密度0.82g/cm3、平滑度100秒、透気度15秒、ステキヒトサイズ度4秒)を得た。
(耐油紙の製造)
基紙の片面に第一塗工層(塗料:固形分濃度52.0%、B型粘度300mPa・S)及び第二塗工層(塗料:固形分濃度43.0%、B型粘度200mPa・S)をこの順に、共にロッドコーターで形成し、坪量が49.0g/m2の耐油紙を得た。塗工層(第一塗工層及び第二塗工層)の塗工量及び組成については、表1に示す通りとした。塗工層に使用した各薬剤としては、以下のものを使用した。なお、B型粘度は、JIS Z8803−1(2011)に規定される25℃での粘度である。
(1)カオリン
カオリン(A):カオファイン(白石カルシウム(株)製)アスペクト比10
カオリン(B):バリサーフHX((株)イメリルミネラルジャパン製)アスペクト比100
(2)スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス
SBラテックス(A):T2749N(JSR(株)製)ゲル分率94%、ブタジエン含有量55%
(3)消泡剤
SNディフォーマ777(サンノプコ(株)製)イソパラフィン系成分含有量35.0質量%
(4)スチレンアクリル共重合体(樹脂)
市販薬品:A薬剤
(5)ポリビニアルコール(PVA)
PVA−RS2117(クラレ(株)製)
Figure 0006942623
各耐油紙について、耐油度、ガスバリア性、ヒートシール性、及びシール性を調べる試験を行った。試験結果を各耐油紙の坪量と共に表2に示した。なお、坪量の測定方法及び試験方法は、以下のとおりとした。
(坪量(g/m2))
JIS−P8142(1998)に記載の「紙及び板紙−坪量測定方法」に準拠して測定した。
(耐油度)
キットナンバー8及び12に調製した試験液を、各耐油紙の平面部及び手動で折り曲げた折部に滴下し、15秒後の耐油紙への染み込みの有無を観察した。評価基準は以下のとおりとした。なお、キットナンバーは、撥油度試験(JAPAN TAPPI No.41)に準拠する。
○:耐油紙の表面にピンホールがなく、裏面にも裏抜けがなく、耐油紙として適している。
△:耐油紙の表面にピンホールがあり、裏面に裏抜けはないが実用に供するにはやや難がある。
×:耐油紙の裏面に裏抜けがあり、耐油紙として使用できない。
(ガスバリア性)
ガス透過度試験:JIS K 7126-1(差圧法ガス種類:窒素、酸素)に準拠して測定した。
(ヒートシール性)
熱傾斜試験機((株)東洋精機製作所製)を用いて、シーラー圧2kg/cm、シーラー時間1秒間、シール温度150℃の条件下で加工後、ヒートシール部分を両手で剥離した。評価基準は以下のとおりとした。
〇:シール部分が材破し、ヒートシール性を有し、包装材として適している。
△:シール部分が毛羽立ち、ヒートシール性が若干弱いが、包装材として使用する際には問題のない範囲である。
×:シール部分が接着しておらず、ヒートシール性がなく包装材として使用することが出来ない。
(シール性)
石崎電気工業(株)製のヒートシーラー(シーラー幅10mm)でシーラー部分が完全材破するダイヤルゲージ4の条件でシール後、ヒートシール部分にエージレスシールチェッカー(三菱ガス化学(株)製)を塗布しチェッカー剤の浸透状況を確認した。評価基準は以下のとおりとした。
○:シール部分からのチェッカー剤の浸み出しが無く、シール部分を明確に確認できるため、耐油紙として適している。
△:チェッカー剤が僅かにシール部分に侵入しシール部分がぼやけるが、包装材として使用する際には問題のない範囲である。
×:シール部分よりチェッカー剤が浸み出しているため、シール性がなく、包装材として使用することが出来ない。
Figure 0006942623
本発明の耐油紙は、耐油性、ヒートシール性及びガスバリア性に優れることから食品等の包装材として好適に使用することができる。

Claims (5)

  1. 基紙の一方又は双方の面に第一塗工層及び第二塗工層が設けられた耐油紙であり、
    前記第一塗工層は、アスペクト比が55以上120以下のカオリンと、ゲル含有率が92質量%以上98質量%以下で、かつブタジエンの含有率が45質量%以上60質量%以下のスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスとを主成分とし、
    前記第二塗工層は、スチレンアクリル系共重合体を含むエマルションを主成分とする、
    ことを特徴とする耐油紙。
  2. 前記第一塗工層は、少なくとも鉱物油を含む消泡剤を含有する、
    請求項1に記載の耐油紙。
  3. 前記第一塗工層のカオリン及びスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスの含有比率が、質量基準で30:70〜50:50である、
    請求項1又は請求項2に記載の耐油紙。
  4. 前記第一塗工層のスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスと、前記第二塗工層のスチレンアクリル系共重合体との含有比率が、質量基準で25:75〜65:35である、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐油紙。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の耐油紙を製造するにあたり、
    前記第一塗工層は、固形分濃度が45.0〜55.0%、B型粘度が50〜550mPa・Sの塗料を用いて形成し、
    前記第二塗工層は、固形分濃度が40.0〜48.0%、B型粘度が100〜400mPa・Sの塗料を用いて形成し、
    前記第一塗工層及び前記第二塗工層は、共にロッドコーターによって形成する、
    ことを特徴とする耐油紙の製造方法。
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