JP6942623B2 - 耐油紙及びその製造方法 - Google Patents
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Description
(請求項1に記載の手段)
基紙の一方又は双方の面に第一塗工層及び第二塗工層が設けられた耐油紙であり、
前記第一塗工層は、アスペクト比が55以上120以下のカオリンと、ゲル含有率が92質量%以上98質量%以下で、かつブタジエンの含有率が45質量%以上60質量%以下のスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスとを主成分とし、
前記第二塗工層は、スチレンアクリル系共重合体を含むエマルションを主成分とする、
ことを特徴とする耐油紙。
前記第一塗工層は、少なくとも鉱物油を含む消泡剤を含有する、
請求項1に記載の耐油紙。
前記第一塗工層のカオリン及びスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスの含有比率が、質量基準で30:70〜50:50である、
請求項1又は請求項2に記載の耐油紙。
前記第一塗工層のスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスと、前記第二塗工層のスチレンアクリル系共重合体との含有比率が、質量基準で25:75〜65:35である、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐油紙。
請求項1〜4のいずれか1項に記載の耐油紙を製造するにあたり、
前記第一塗工層は、固形分濃度が45.0〜55.0%、B型粘度が50〜550mPa・Sの塗料を用いて形成し、
前記第二塗工層は、固形分濃度が40.0〜48.0%、B型粘度が100〜400mPa・Sの塗料を用いて形成し、
前記第一塗工層及び前記第二塗工層は、共にロッドコーターによって形成する、
ことを特徴とする耐油紙の製造方法。
(密度)
JIS−P8118(2014)に記載の「紙及び板紙−厚さ、密度及び比容積の試験方法」に準拠する。
(平滑度)
JIS−P8119(1998)に記載の「紙及び板紙−ベック平滑度試験機による平滑度試験方法」に準拠する。
(透気度)
JIS−P8117(2009)に記載の「紙及び板紙−透気度及び透気抵抗度試験方法−ガーレー法」に準拠する (低圧法)。
(ステキヒドサイズ度)
JIS−P8122(2004)に記載の「紙及び板紙−サイズ度試験方法−ステキヒト法」に準拠する。
第二塗工層は、スチレンアクリル系共重合体を含むエマルションを主成分、好ましくは溶媒以外の成分の総和を基準として50質量%以上とする。
まず、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)100質量%を調製して、パルプスラリーを得た。このパルプスラリーには、内添サイズ剤、カチオン化澱粉、軽質炭酸カルシウム、硫酸バンド、凝結剤、歩留剤を内添した。得られたパルプスラリーをオントップ型長網抄紙機にて抄紙して基紙(密度0.82g/cm3、平滑度100秒、透気度15秒、ステキヒトサイズ度4秒)を得た。
基紙の片面に第一塗工層(塗料:固形分濃度52.0%、B型粘度300mPa・S)及び第二塗工層(塗料:固形分濃度43.0%、B型粘度200mPa・S)をこの順に、共にロッドコーターで形成し、坪量が49.0g/m2の耐油紙を得た。塗工層(第一塗工層及び第二塗工層)の塗工量及び組成については、表1に示す通りとした。塗工層に使用した各薬剤としては、以下のものを使用した。なお、B型粘度は、JIS Z8803−1(2011)に規定される25℃での粘度である。
カオリン(A):カオファイン(白石カルシウム(株)製)アスペクト比10
カオリン(B):バリサーフHX((株)イメリルミネラルジャパン製)アスペクト比100
SBラテックス(A):T2749N(JSR(株)製)ゲル分率94%、ブタジエン含有量55%
SNディフォーマ777(サンノプコ(株)製)イソパラフィン系成分含有量35.0質量%
市販薬品:A薬剤
PVA−RS2117(クラレ(株)製)
JIS−P8142(1998)に記載の「紙及び板紙−坪量測定方法」に準拠して測定した。
キットナンバー8及び12に調製した試験液を、各耐油紙の平面部及び手動で折り曲げた折部に滴下し、15秒後の耐油紙への染み込みの有無を観察した。評価基準は以下のとおりとした。なお、キットナンバーは、撥油度試験(JAPAN TAPPI No.41)に準拠する。
○:耐油紙の表面にピンホールがなく、裏面にも裏抜けがなく、耐油紙として適している。
△:耐油紙の表面にピンホールがあり、裏面に裏抜けはないが実用に供するにはやや難がある。
×:耐油紙の裏面に裏抜けがあり、耐油紙として使用できない。
ガス透過度試験:JIS K 7126-1(差圧法ガス種類:窒素、酸素)に準拠して測定した。
熱傾斜試験機((株)東洋精機製作所製)を用いて、シーラー圧2kg/cm、シーラー時間1秒間、シール温度150℃の条件下で加工後、ヒートシール部分を両手で剥離した。評価基準は以下のとおりとした。
〇:シール部分が材破し、ヒートシール性を有し、包装材として適している。
△:シール部分が毛羽立ち、ヒートシール性が若干弱いが、包装材として使用する際には問題のない範囲である。
×:シール部分が接着しておらず、ヒートシール性がなく包装材として使用することが出来ない。
石崎電気工業(株)製のヒートシーラー(シーラー幅10mm)でシーラー部分が完全材破するダイヤルゲージ4の条件でシール後、ヒートシール部分にエージレスシールチェッカー(三菱ガス化学(株)製)を塗布しチェッカー剤の浸透状況を確認した。評価基準は以下のとおりとした。
○:シール部分からのチェッカー剤の浸み出しが無く、シール部分を明確に確認できるため、耐油紙として適している。
△:チェッカー剤が僅かにシール部分に侵入しシール部分がぼやけるが、包装材として使用する際には問題のない範囲である。
×:シール部分よりチェッカー剤が浸み出しているため、シール性がなく、包装材として使用することが出来ない。
Claims (5)
- 基紙の一方又は双方の面に第一塗工層及び第二塗工層が設けられた耐油紙であり、
前記第一塗工層は、アスペクト比が55以上120以下のカオリンと、ゲル含有率が92質量%以上98質量%以下で、かつブタジエンの含有率が45質量%以上60質量%以下のスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスとを主成分とし、
前記第二塗工層は、スチレンアクリル系共重合体を含むエマルションを主成分とする、
ことを特徴とする耐油紙。 - 前記第一塗工層は、少なくとも鉱物油を含む消泡剤を含有する、
請求項1に記載の耐油紙。 - 前記第一塗工層のカオリン及びスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスの含有比率が、質量基準で30:70〜50:50である、
請求項1又は請求項2に記載の耐油紙。 - 前記第一塗工層のスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスと、前記第二塗工層のスチレンアクリル系共重合体との含有比率が、質量基準で25:75〜65:35である、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐油紙。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の耐油紙を製造するにあたり、
前記第一塗工層は、固形分濃度が45.0〜55.0%、B型粘度が50〜550mPa・Sの塗料を用いて形成し、
前記第二塗工層は、固形分濃度が40.0〜48.0%、B型粘度が100〜400mPa・Sの塗料を用いて形成し、
前記第一塗工層及び前記第二塗工層は、共にロッドコーターによって形成する、
ことを特徴とする耐油紙の製造方法。
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JP2017243822A JP6942623B2 (ja) | 2017-12-20 | 2017-12-20 | 耐油紙及びその製造方法 |
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