JP3020744B2 - スミレ属植物のカルス誘導方法 - Google Patents

スミレ属植物のカルス誘導方法

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JP3020744B2 JP4207016A JP20701692A JP3020744B2 JP 3020744 B2 JP3020744 B2 JP 3020744B2 JP 4207016 A JP4207016 A JP 4207016A JP 20701692 A JP20701692 A JP 20701692A JP 3020744 B2 JP3020744 B2 JP 3020744B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スミレ属植物のカルス
誘導方法に関するものであり、さらに詳しくは、スミレ
属植物の植物体の組織の切片を、特定のカルス誘導固体
培地を用いて、特定の培養条件により培養することによ
り、従来、同系統のものを大量に増殖することが難し
く、優良交配種を広く普及させることが困難であったス
ミレ属植物を、組織培養により大量増殖するために有用
なスミレ属植物のカルスを、安定、かつ高収率で誘導す
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、植物体の組織の切片を培地上で無
菌的に培養することにより、不定芽、不定根、花芽、カ
ルス等を誘導し、形成させ、成長させることにより当該
植物を増殖させる、植物の組織培養による増殖方法が、
種々の植物を対象に研究され、これまでに、種々の技術
が開発されている。
【0003】このような植物の組織培養技術の進展に伴
い、当該技術を用いた各種植物の作出方法、増殖方法が
開発され、各々の植物に好適な培地組成、培養条件等が
具体的なものとして確立され、すでに、ウイルスフリー
株の生産、大量繁殖方法等として実用化されているもの
もあり、例えば、ダリア、ジャガイモの茎頂組織培養
(生長点培養)による無病固体の再生、ラン(シンビジ
ウム属)の茎頂組織培養によるプロトコームライクボデ
ィ(原塊体様組織塊PLB)の再生、また、分割増殖に
よって遺伝的に均一な苗の大量増殖技術等、様々な技術
が開発され、実用化されている。
【0004】そして、現在では、このような組織培養技
術は、草花、野菜等の草木類から、果樹、花木、樹木等
の木本類に至るまで、様々な分野で応用されつつあり、
特に、我国では、ラン、カーネーション、キク、ユリ、
シュツコンカスミソウ、セントポーリア、ガーベラ、シ
クラメン、イチゴ等のような栄養繁殖される園芸作物の
苗生産技術を中心として定着化しつつある。
【0005】しかしながら、このような植物の組織培養
技術は、いまだ完成された技術ではなく、未知の分野も
多く、むしろ今後の研究に待つべきところも多い技術で
あって、例えば、ラン科植物の栄養繁殖についても、研
究の進んでいるシンビジウム以外は、培地組成や培養技
術がまだ一般化する程には完成されておらず、また、東
洋系と呼ばれるカンラン、シュンラン等の一群のもの
は、いまだ組織培養による増殖体系は確立されていない
状況にある。
【0006】一般の草花や観葉植物についても、増殖組
織の液体震盪培養による多芽体の形成、ホルモン剤添加
培地での多芽体の誘発、苗の大量増殖等の研究、開発が
活発に行われているが、変異発生の危険性が非常に高い
等今後解決すべき問題は多く残されている。
【0007】また、球根類や多年草で、種子繁殖によっ
て育苗されるシクラメンやプリムラ類等は、遺伝的な分
離で成品に均一性の欠けることや、採取量が少なく、優
良系の種子不足の問題等があることから、優良固体を組
織培養によって増殖する試みがなされている。
【0008】また、採種用母株の保存維持や、種子繁殖
により生産性の高い野菜のF1 固体や、草花のF1 固体
を、組織培養によって増殖し、栄養繁殖系の苗として供
給することも試みられているが、このような従来の種子
繁殖系を栄養増殖とする技術は、一部実用化されている
程度に過ぎない。
【0009】このように、植物の組織培養技術が、各種
植物の誘導、作出、増殖方法として、広く検討される中
で、各種観賞用植物の組織培養による誘導、増殖技術等
が提案されている。
【0010】すなわち、例えば、有用一年生植物の茎頂
部を摘出し、これを無機塩類組成物及び植物生長ホルモ
ンを含む人工培地に移植し、これを0.5〜10rpm
の回転数にて回転培養して苗条原基を増殖し、得られた
苗条原基を静置培養して苗化することからなる有用一年
生植物の大量増殖方法が提案されている(特開昭59−
132823号公報)。しかしながら、この方法は、主
として苗条原基(Sho-ot primordia)を利用して色素
体、液胞、油体、貯蔵物質等の二次代謝産物からなる有
用物質を人工的に大量生産するものであり、観賞用植物
の増殖については、ペチュニア、アサガオ等に言及して
いるに過ぎない。
【0011】また、植物の組織片より光照射下でカルス
から発芽、発根させて増殖する植物の再分化方法、及び
そのための増殖用培地として、植物ホルモンであるサイ
トカイニン類0.1〜10ppm、及びオーキシン類
0.01〜10ppmを加えたMS培地が提案されてい
る(特開平3−139224号公報)。しかしながら、
これは、キク科植物を短期間に大量に得るために好適な
キク科植物用の特定の培地組成、培養条件等を検討した
ものである。
【0012】また、植物の組織片よりカルスを誘導せし
め、次いで、当該カルスを培養して不定芽を分化せしめ
た後、当該不定芽を培養して幼植物体を得ることからな
る植物の再生方法、及びその種苗の増殖方法が提案され
ている(特開平4−45730号公報)。しかしなが
ら、この方法は、分化させた不定芽を利用するものであ
り、キキョウ属植物を対象としたものである。
【0013】さらに、顕花植物体の組織切片又はこれを
培養して得られる再生植物体の組織切片を培地にて培養
して再分化せしめて再生植物体を得、次いで当該再生植
物体を再分化時とは異なる組成を有する培地で培養して
開花せしめる顕花植物の培養方法が提案されている(特
開平4−30733号公報)。しかしながら、この方法
は、再分化培養に用いる培地、及び開花培養に用いる培
地の培地組成について検討したものであり、対象とする
植物も、ウマノスグサ科、ナデシコ科、ナス科に属する
植物、特にトレニア属植物が例示されているに過ぎな
い。
【0014】しかして、最近、密閉容器中で植物を栽培
して開花させ、そのまま観賞可能とする容器内開花に関
する技術も提案されている。
【0015】このような提案の例として、例えば、植物
体の茎切片を1次基本培地で無菌的に培養して不定芽を
形成させた後、これを特定の無機塩濃度にし、かつ矮化
剤を加えた2次基本培地に置床して天然昼光色蛍光灯を
短日照射し密閉培養することからなる栽培方法が提案さ
れている(特開昭60−221020号公報)。しかし
ながら、この方法は、不定芽を利用するものであり、対
象とする植物もトレニア(和名ハナウリクサ)に限られ
るものである。
【0016】また、無菌の幼植物体の全草を透視可能な
容器中の矮化剤として特定の成分を添加したMS培地に
植え付け、光を断続的に長期間照射し無菌的に密閉培養
することからなる栽培方法が提案されている(特開平2
−200121号公報)。しかしながら、この方法は、
幼植物体の全草を用いるものであり、ユリ科に属するセ
ンニチコウの矮化条件を検討したものである。
【0017】ところで、植物を密閉容器中で栽培して、
そのまま観賞可能とする容器内栽培技術を確立するに
は、植物を密閉容器内で、安定、かつ高収率で増殖させ
る技術、密閉容器中で適正に育成させるための矮化技
術、花芽を分化させ、開花させる開花技術等を開発し、
確立することが前提とされるが、そもそも、密閉容器中
で植物を栽培し、開花させることは大変困難であり、こ
れまで、前記のような、矮化トレニアの密閉容器中での
開花、センニチコウの密閉容器中での開花等の報告があ
るものの、現在、密閉容器中で矮化植物を育成し、観賞
用に供されているものは花をつけない観葉植物がほとん
どである。
【0018】このように、一般に、各種植物を組織培養
により増殖させる技術が開発され、広く普及するに伴
い、各種植物に好適な個有の培養条件等が研究、開発さ
れ、確立されつつあるものの、実用化レベルに至ってい
るものはそれほど多くはなく、まして、植物を密閉容器
もしくは通気性容器中で栽培して花芽を分化させて開花
させ、そのまま観賞することが可能な植物の容器内育成
技術については、その研究例も少なく、ほとんど実用化
されていない状況にある。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】このような状況の中
で、本発明者らは、容器中で植物を栽培して花芽を分化
させ、開花させ、そのまま観賞することが可能な植物の
容器内育成技術を確立することを目標として、その技術
上のベースとなる基礎的技術、すなわち植物を、安定、
かつ高収率で増殖させる方法、安定に矮化させるための
矮化条件、安定に花芽を分化させ、かつ長期にわたって
開花させるための栽培条件等について種々検討するため
にその基礎的研究に着手した。
【0020】本発明者らの研究及びこれまでの知見によ
ると、このような植物の育成技術を確立するには、その
技術上のベースとなる前記のような各種植物の増殖技
術、矮化技術、開花技術等の基礎的技術の開発が大前提
となることはいうまでもないが、これらの各技術は、実
際上、個々の植物の種類によって全く相違するものであ
り、例えば、前記のトレニア、センニチコウについて
も、その栽培方法、栽培条件を、そのまま他の植物の場
合に転用しても、所期の目的を達成することはほとんど
不可能であり、各植物の種類に応じて、それぞれ個有の
栽培方法、栽培条件を開発し、確立することが必要であ
る。
【0021】このような知見を前提として、本発明者ら
は、各種植物のうちでも、短茎種で容器内での栽培に向
いているにもかかわらず従来の交配種では第2代目以降
種子ができにくくてその増殖が難しく、また、交配種に
おいては外観や色にバラツキが出て均一な植物体を作出
することが難しく、従って、優良品種を広く普及させる
ことが難しいことから、これらの点を解決できる新しい
増殖技術の開発が強く要請されていたスミレ属植物に着
目し、これを組織培養により大量増殖させるために有用
なスミレ属植物のカルスを、安定、かつ高収率で誘導す
る方法を開発することを目標として鋭意研究を積み重ね
た結果、特定の培地組成、及び特定の培養条件を組み合
わせることによって、所期の目的を達成し得ることを見
い出し、本発明を完成するに至った。
【0022】すなわち、本発明は、従来、交配により作
出した優良品種の増殖が難しいとされていたスミレ属植
物のカルスを、安定、かつ高収率で誘導する方法を提供
することを目的とするものである。
【0023】また、本発明は、スミレ属植物の無菌状態
の植物体の組織の切片を利用した組織培養により、当該
植物のカルスを安定、かつ高収率に誘導する方法を提供
することを目的とするものである。
【0024】さらに、本発明は、当該カルスを利用し
て、スミレ属植物を容器中で無菌的に培養し、目的とす
る時期に花芽を分化させ、開花させ、そのまま当該容器
中で観賞することが可能な当該植物の大量増殖方法を提
供することを2次的な目的とするものである。
【0025】さらに、また、本発明は、当該カルスを利
用して、特定の培養プロセス、培地組成、及び培養条件
で培養し、スミレ属植物のミニカルスを形成し、さらに
これを利用して、当該植物を大量に増殖させ、容器内で
花芽を分化させ、開花させる方法を提供することを2次
的な目的とするものである。
【0026】
【課題を解決するための手段】このような本発明の目的
を達成するための構成は、以下の(1)〜(4)の技術
的手段から成る。 (1)スミレ属植物の植物体の組織の切片を、炭素源を
含有し、pH調整された合成培地を基本培地とし、これ
ナフタレン酢酸0.1〜2.0mg/l、ベンジルア
デニン0.1〜6.0mg/lを含有せしめた固体培地
に置床し、22〜27℃の温度で12〜18時間日長の
培養条件で無菌的に培養することを特徴とするスミレ属
植物のカルス誘導方法。
【0027】(2)炭素源として、ショ糖2重量%を含
有し、pH5.0〜6.0に調整された合成培地を基本
培地とし、これにナフタレン酢酸、ベンジルアデニン
含有せしめた固体培地を使用することを特徴とする前記
(1)記載のスミレ属植物のカルス誘導方法。
【0028】(3)植物体の組織の切片が、根、葉、葉
柄の組織切片であることを特徴とする前記(1)記載の
スミレ属植物のカルス誘導方法。
【0029】(4)合成培地が、MS改変培地であるこ
とを特徴とする前記(1)記載のスミレ属植物のカルス
誘導方法。
【0030】続いて、本発明の構成について詳細に説明
する。一般に、スミレ(菫)というと、スミレ科、特
に、スミレ属植物の総称を意味しており、これらは、ス
ミレ科の多年草で、葉は、卵状長棒円形で、春に葉間に
数本の花茎を出し、頂に濃紫色の花一つをつける。ま
た、スミレ科は、双子葉植物の一科であり、世界に22
属約千種、我国にはスミレ属だけで約50種があり、ま
れに木本で、多くは草木である。
【0031】本発明は、このうち、スミレ属(Viola
属)に属する植物を対象とするものであり、例えば、ア
オイスミレ(V. nondoensis)、アリアケスミレ(V. beto
nicif-olia var. albescens)、ヒゴスミレ(V. chaeroph
ylloides var. sieboldiana)、エイザンスミレ(V. eiza
nesis)、サクラスミレ (V. hirtipes)、コスミレ (V.ja
ponica) 、スミレ(V. mandshurica)、コミヤマスミレ
(V. maximovicziana) 、ニオイスミレ (V. ordorata)、
シロスミレ (V. partinii)、アカネスミレ (V.phalacro
carpa)、ミヤマスミレ(V. selkirkii)、ノジスミレ(V.
yedoensis)等の品種が代表的なものとしてあげられる。
【0032】これらのスミレ属植物の植物体の組織の切
片としては、通常の植物体の適宜の器官の組織切片を滅
菌処理したもの、あるいは、消毒種子を無菌的に播種し
て発芽させた無菌幼苗、当該幼苗を生育させた植物体の
根、葉、又は葉柄の切片等が、好適に利用される。一般
に、スミレ属植物の植物体の葉、葉柄が好適に利用され
るが、アリアケスミレやニオイスミレ等のようにその種
類によっては、根のみ有用で、葉、葉柄からのカルスの
増殖が困難な場合もみられるので、その種類に応じて、
好適なものを、適宜選択して利用すればよい。
【0033】このようなスミレ属植物の植物体の組織の
切片を、合成培地であるMS培地(ムラシゲとスクーグ
の基本無機塩培地)をベースとして、炭素源を含有し、
pH調整されたMS改変培地を基本培地(A)とし、こ
れにオーキシン類とサイトカイニン類とからなる植物ホ
ルモンを添加し、含有せしめたカルス誘導固体培地に置
床し、特定の培養条件で培養してカルスを誘導させる。
【0034】当該MS改変培地は、通常のMS培地をベ
ースとし、葉酸約0.5重量%、ビオチン約0.05重
量%添加したものが好適に使用され、これに炭素源とし
て、例えば、ショ糖を2重量%添加し、pH5.0〜
6.0、好ましくはpH5.8、に調整し、これを基本
培地(A)とする。
【0035】このように、当該基本培地(A)は、前記
MS改変培地、炭素源としてのショ糖が、好適に使用さ
れるが、これに限らず、これと同効の合成培地であれば
同様に利用できることはいうまでもない。具体的には、
MS培地、B5培地、Nitschの培地(1965年)が挙
げられる。
【0036】当該基本培地(A)に添加される植物ホル
モンとしては、ナフタレン酢酸0.1〜2.0mg/
l、好ましくは0.5〜1.0mg/l、ベンジルアデ
ニン0.1〜6.0mg/l、好ましくは1.0〜5.
0mg/lが、好適に使用されるが、これに限らず、こ
れらと同効の生理活性を有する他のオーキシン類、サイ
トカイニン類も同様に組合わせて利用できる。他のオー
キシン類としては、インドール酢酸、インドール酪酸、
2,4−ジクロロフェノキシ酢酸等が、サイトカイニン
類としては、カイネチン、ゼアチン、2−イソペンテニ
ルアミノプリン等が、それぞれ挙げられる。
【0037】このような成分を含有せしめた培地に、支
持材料として、例えば、寒天約0.7重量%を添加し、
pHを前記範囲に調整し、常法により殺菌処理した後、
適宜の容器中に無菌的に分注し、固形化させてカルス誘
導固体培地を調製する。前記支持材料としては、寒天に
限らず、それと同効の成分であれば、ジェランガム等、
適宜のものが利用できる。
【0038】前記のスミレ属植物の植物体の組織の切片
を、当該カルス誘導固体培地に置床し、培養することに
より、カルスを誘導させるが、この場合、22〜27
℃、好適には25℃±1℃の温度条件、及び12〜18
時間日長、好適には16時間日長の光照射条件下で約1
ヶ月間培養することにより、安定、かつ高収率でカルス
を誘導することができる。
【0039】本発明は、このような特定の培地組成、及
び培養条件を必須の構成要件とするものであり、これら
の要件を採用することにより、はじめてスミレ属植物の
カルスを、安定、かつ高収率で誘導し、かつ安定に増殖
することを可能にしたものである。
【0040】従来、スミレ属植物のカルス誘導について
の研究報告はなく、カルスの誘導の好適な条件設定が困
難であったことを考慮すると、カルスを、安定、かつ高
収率で誘導し、かつ安定に増殖することを可能にし得た
本発明の構成は、従来の公知事項からは到底予期し得な
いものである。
【0041】本発明のスミレ属植物のカルスは、前記の
ように、安定に増殖する特性を有することから、これを
利用することにより、スミレ属植物の幼植物体を大量増
殖することが可能である。
【0042】従来、スミレ属植物の場合、優良な交配種
の増殖が困難であったことを考慮すると、本発明方法に
より得られる前記カルスは、スミレ属植物の大量増殖を
可能にするベース技術として、きわめて有用なものであ
る。
【0043】以下に、当該カルスを利用して、組織培養
によりスミレ属植物を大量増殖するための培養プロセス
について説明する。
【0044】すなわち、本発明方法により得られたカル
スを、前記基本培地(A)をベースとする液体培地中に
加え、震盪回転数100rpm以上、好ましくは130
〜150rpm、の条件下で培養して、緑色で直径1〜
3mm程度のミニカルスを誘導させる。このような緑色
のミニカルスを、例えば、1週間ごとにピペット等で採
取し、約1ヶ月継代培養する。
【0045】当該液体培地としては、前記基本培地
(A)に、ナフタレン酢酸0.1〜5.0mg/l、ベ
ンジルアデニン0.5〜5.0mg/lを添加した液体
培地が、好適に使用されるが、添加する植物ホルモン
は、これに限定されず、前記のようにこれらと同効の生
理活性を有する他のオーキシン類、サイトカイニン類も
同様に組合わせて利用することができる。培養の温度条
件、及び光照射条件は、前記カルス誘導条件と同様に設
定する。
【0046】当該工程においては、通常の培養方法で
は、前記ミニカルスの形成は行なわれないが、このよう
な高速の回転条件を付与することにより、はじめて前記
緑色のミニカルスを形成させることが可能である。従っ
て、このような高速の回転条件を付与することは、本工
程におけるミニカルスの形成手段として必須の要件であ
る。
【0047】次に、前記工程により得られたミニカルス
を、前記基本培地(A)からなるホルモンフリーの分化
用固体培地に置床して培養することにより、ミニカルス
から芽を分化させる。ホルモンフリーの条件を除き、他
は、前記カルス誘導固体培地と同様のものが使用できる
が、スミレ属植物について、このようなミニカルスから
芽を分化させる方法は、本発明者らによって開発された
ものである。
【0048】次いで、前記工程により得られたミニカル
スから分化した芽を、炭素源を含有し、pH調整され、
無機塩濃度が1/1以下、好ましくは1/2〜1/5、
に調整されたMS改変培地を基本培地(B)とした幼植
物体誘導及び成長固体培地を用いて培養する。
【0049】当該幼植物体誘導及び成長固体培地として
は、例えば、炭素源としてショ糖1重量%を使用し、p
H5.8に調整し、無機塩濃度を1/2に調整したMS
改変培地を基本培地(B)としたものが、好適に使用さ
れる。当該基本培地(B)は、これに限らず、前述のよ
うなこれと同効の合成培地であれば同様に利用できるこ
とはいうまでもない。
【0050】前記ミニカルスから分化した芽を、適宜の
容器中に無菌的に分注した前記固体培地に移植し、無菌
フィルターで封をして、通気性条件下で、例えば、約2
5℃で16時間日長の光照射条件下で培養する。
【0051】この場合の容器としては、試験管、三角フ
ラスコ、ガラスビン、プラスチック容器等が好適に利用
されるが、充分な光透過性を有するものであれば適宜の
ものが利用可能である。培養は、光を断続的に長期間照
射する条件下すなわち、12〜18時間日長、好ましく
は16時間日長、の光照射条件下で行い、温度条件は、
22〜27℃、特に、25℃±1℃、が好ましい。
【0052】これらの温度、日照時間等の培養環境を正
確に制御することにより、高い再現性で植物体を増殖さ
せることができるが、特に、培養の温度条件は、重要な
要件であり、25℃±1℃の温度条件が、短茎の植物体
を、均一、かつ、安定に再生させ、開花させることがで
きることから、特に好ましい。そして、培養の温度条件
を、例えば、20℃以下に低下させると、成長に長時間
(3〜6ヶ月以上)が必要となり、開花時期が遅延する
ことが確認された。さらに、この場合、通気性条件が開
花時期の短縮に必須の要件であり、密栓した密閉容器を
用いても、幼植物体を誘導し、花芽を分化させ、開花さ
せることは困難である。
【0053】以上のように、本発明は、スミレ属植物の
カルスを、安定、かつ高収率で誘導し、かつ安定に増殖
することを可能にするものであり、さらに、当該カルス
を利用し、かつ前記のような培養プロセスを利用するこ
とにより、スミレ属植物を容器内で開花させることがで
きる。そして、このようなスミレ属植物のカルス誘導技
術、及び前記培養プロセスは、スミレ属植物に特有のも
のであって、これらは、各種植物の組織培養技術、ある
いは、前記トレニア、センニチコウ等の密閉容器内栽培
技術等の従来公知の事項をもってしても到底予期するこ
とはできないものである。
【0054】次に、試験例、及び参考試験例を示して本
発明の特有の効果について検証する。 試験例1 (カルスの誘導試験)スミレ属植物として、スミレ(Vi
ola mandshurica)、ヒゴスミレ(Viola cha-erophylloi
des var. sieboldiana) を使用してカルス誘導試験を行
った。常法により無菌的に培養して得た無菌植物体の葉
柄組織から5mm〜10mm程度の材料を採取し、切片
を調製した。
【0055】培地としては、MS改変培地を基本培地
(A)とし、これに、ナフタレン酢酸、及びベンジルア
デニンを所定濃度添加した培地を使用した。なお、基本
培地(A)は、MS培地に、ビオチン0.05重量%、
葉酸0.5重量%添加して改変したMS改変培地に、シ
ョ糖2重量%、寒天0.7重量%を加え、pHを5.8
に調整したものを使用した。常法により加圧蒸気殺菌し
た基本培地を、直径25mmの試験管に20ml分注し
た。
【0056】次いで、前記スミレ、ヒゴスミレの葉柄の
切片を前記試験管内の固体培地上に置床し、室温25
℃、照度4,000Luxの天然昼光色蛍光灯による1
6時間日長の照射条件下で30日間培養してカルスを誘
導させた。その結果を表1に示す。表1から明らかなよ
うに、ナフタレン酢酸0.1〜2.0mg/l、ベンジ
ルアデニン0.1〜6.0mg/lを添加した場合、安
定、かつ高収率でカルスが誘導され、かつ、安定に増殖
することが確認された。
【0057】
【表1】
【0058】参考試験例1 (ミニカルス形成試験)前記試験例1で誘導したカルス
15.5gを、前記基本培地(A)に、ナフタレン酢酸
1.0mg/l、ベンジルアデニン1.0mg/lを添
加した液体培地50mlを収納した容積300mlの三
角フラスコ中に加え、25℃で4,000Luxの天然
昼光色蛍光灯で16時間日長照射条件下で、震盪回転数
を変えた条件で、培養を行って、緑色のミニカルスの形
成試験を行った。その結果を表2に示す。
【0059】
【表2】
【0060】表2から明らかなように、震盪回転数10
0rpm以上の高速回転条件の場合に、ミニカルスが形
成されることが分った。
【0061】また、ナフタレン酢酸、ベンジルアデニン
を所定濃度添加し、震盪回転数を130rpmに設定し
て試験した結果を表3に示す。表3から明らかなよう
に、ナフタレン酢酸1.0mg/l、ベンジルアデニン
1.0mg/lの濃度の場合に、ミニカルスが高収率で
形成されることが分った。
【0062】
【表3】
【0063】参考試験例2 (容器内開花試験)前記参考試験例1で形成させたミニ
カルスをピペットで採取した。一方、前記基本培地
(A)に、寒天0.7重量%加え、pH5.8になるよ
うに調整した後、容積200mlの三角フラスコに50
ml分注して固体培地を形成した。次いで、前記ミニカ
ルスを、この三角フラスコ内の培地に置床して、室温2
5±1℃、天然昼光色蛍光灯により照度4,000Lu
x、16時間日長の照射条件下で14〜30日間静置培
養して、ミニカルスから芽を分化させた。
【0064】次いで、ショ糖1重量%、寒天0.7重量
%添加し、pH5.8に調整し、無機塩濃度を1/2に
調整したMS改変培地に、常法により加圧蒸気殺菌した
培地を、容積200mlの耐熱ガラス製フラスコ容器に
50ml分注した。
【0065】前記ミニカルスから分化した芽を、フラス
コ内の固体培地に置床し、無菌フィルターのミリシール
(ミリポア社製テフロンフィルター)で封をした通気性
条件のもの、及びポリプロピレン製の栓で密栓した密閉
条件のものの2群に分けて、室温25±1℃で4,00
0Lux天然昼光色蛍光灯による16時間日長の照射条
件下で静置培養することにより、幼植物体誘導させ成長
させた後、さらに、昼温度で光照射、及び夜温度で暗所
の条件で育苗培養して、花芽の分化、及び開花状態を観
察した。その結果を表4に示す。
【0066】
【表4】
【0067】表4から明らかなように、無菌フィルター
で封をした通気性のある容器を利用した群は、培養開始
後20日間で良好な葉、葉柄の形成、発根が認められ、
ここで温度条件と光照射条件を変えて、さらに2〜3週
間育苗すると花芽の分化が認められ、その後1週間程度
で開花し、短茎で、葉、葉柄、花の形態が良好な植物体
が得られた。なお、ポリプロピレン製の栓で密栓した容
器を利用した群は、正常な植物体を得ることはできなか
った。
【0068】
【実施例】次に、実施例、及び参考例に基づいて本発明
を具体的に説明する。 実施例1 アリアケスミレ(Viola betoniciffolla var. albescen
s)、及びヒゴスミレ(Viola chaerophylloides var. si
eboldiana)の組織培養によるカルスの誘導アリアケスミ
レについては、種子を7%サラシ粉溶液の濾液で15分
間滅菌処理した後、無菌水で数回洗浄し、これを生長調
節物質を含まないMS改変培地上に置床し、発芽、発根
させ、発根させた根を切り取った。一方、ヒゴスミレに
ついては葉柄を切り取り、7%サラシ粉溶液の濾液で1
5分間滅菌処理した後、無菌水で数回洗浄した。
【0069】次いで、根、及び葉柄部分を小さく切断
し、これらの切片を、ショ糖2重量%、ビオチン0.0
5重量%、葉酸0.5重量%含有し、pH5.8に調整
されたMS改変培地を基本培地(A)とし、これに、ナ
フタレン酢酸1.0mg/l、ベンジルアデニン1.0
mg/lを添加し、さらに、寒天0.7重量%を含有す
るカルス誘導固体培地に置床し、25℃で4,000L
uxの天然昼光色蛍光灯による16時間日長の光照射条
件下で無菌的に培養した。培養1ヶ月後に、安定、かつ
高収率でカルスが誘導され、かつ安定に増殖することが
確認された。
【0070】参考例1 前記実施例1により誘導されたカルス13.5gを、前
記基本培地(A)に、ナフタレン酢酸1.0mg/l、
ベンジルアデニン1.0mg/lを添加した液体培地5
0ml中に加え、25℃で4,000Luxの天然昼光
色蛍光灯による16時間日長の光照射条件下に、震盪回
転数130rpmの条件で培養を行った。 培養後1週
間ごとに、当該培養液中に形成された緑色のミニカルス
をピペットで採取し、継代培養を行った。
【0071】次に、前記により採取したミニカルスを、
前記基本培地(A)に寒天0.7重量%を添加し、pH
5.8に調整して形成した分化用固体培地に置床し、2
5℃で4,000Luxの天然昼光色蛍光灯の16時間
日長の光照射条件下で培養して、ミニカルスから芽を分
化させた。
【0072】次いで、前記のようにミニカルスから分化
させた芽を、容器に無菌的に分注した幼植物体誘導及び
成長固体培地に置床し、25℃で4,000Luxの天
然昼光色蛍光灯の16時間日長の光照射条件下に培養し
て、幼植物体誘導させ、成長させた。
【0073】当該幼植物体誘導及び成長固体培地として
は、ショ糖1重量%、寒天0.7重量%添加し、pH
5.8に調整し、無機塩濃度を1/2に調整したMS改
変培地を使用し、これを常法により殺菌し、容積200
mlのガラス製フラスコ容器に分注して形成したものを
使用した。当該フラスコ容器は、無菌フィルターのミリ
シール(ミリポア社製テフロンフィルター)で封をし、
通気性条件下に前記培養を行った。
【0074】培養開始後20〜30日間で、根が伸長
し、葉、葉茎が成長し、ここで温度条件と光照射条件を
前述の開花条件に変えて、さらに2〜3週間育苗したと
ころ、花芽が分化し、さらに1週間程度で開花し、発根
状態が良好で、葉、葉茎の形態も良好な短茎タイプの開
花植物体が得られた。
【0075】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、スミレ
属植物の植物体の組織切片を、特定の培地組成、及び培
養条件下で組織培養することにより、安定、かつ高収率
でカルスを誘導し、かつ安定に増殖させることを可能に
するものであり、当該スミレ属植物のミニカルスは、従
来の交配種にあっては、第2代目以降種子ができにく
く、その増殖が難しいとされていたスミレ属植物を組織
培養により大量増殖させるためにきわめて有用なもので
ある。
【0076】また、本発明は、当該カルスを利用して、
従来の交配種においては外観や色にバラツキが出て、均
一な植物体を量産することが難しかったスミレ属植物
を、その優良株のみを選択的に増殖させることができる
効果を有する。
【0077】また、本発明の培養技術によれば、当該カ
ルスを利用して、スミレ属植物の交配種のように第2代
目以降種子ができにくく、その増殖が困難とされていた
ものでも、1つの株から均一な植物体を安定、かつ高収
率で大量に増殖することを可能にすると共に、通気性の
ある容器中で短茎のスミレ属植物体を誘導し、花芽を分
化させ、これを容器中で開花させ、そのまま観賞用とす
ることができる効果を有する。
【0078】さらに、組織培養により親の植物体と遺伝
的に同一の植物体を安定してウイルスフリーの状態で育
成させることが可能であり、従来、特に増殖が困難であ
った交配優良種を、簡便、かつ大量に増殖させ得る等、
その産業上の有用性はきわめて高いものである。さら
に、また、格別の管理を必要とすることなく、短茎で形
態の良好な植物体が、簡便、かつ大量に得られる効果を
有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 5/00 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スミレ属植物の植物体の組織の切片を、
    炭素源を含有し、pH調整された合成培地を基本培地と
    し、これにナフタレン酢酸0.1〜2.0mg/l、ベ
    ンジルアデニン0.1〜6.0mg/lを含有せしめた
    固体培地に置床し、22〜27℃の温度で12〜18時
    間日長の培養条件で無菌的に培養することを特徴とする
    スミレ属植物のカルス誘導方法。
  2. 【請求項2】 炭素源として、ショ糖2重量%を含有
    し、pH5.0〜6.0に調整された合成培地を基本培
    地とし、これにナフタレン酢酸、ベンジルアデニンを含
    有せしめた固体培地を使用することを特徴とする請求項
    1記載のスミレ属植物のカルス誘導方法。
  3. 【請求項3】 植物体の組織の切片が、根、葉、葉柄の
    組織切片であることを特徴とする請求項1記載のスミレ
    属植物のカルス誘導方法。
  4. 【請求項4】 合成培地が、MS改変培地であることを
    特徴とする請求項1記載のスミレ属植物のカルス誘導方
    法。
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