JP3020371B2 - ブラッシングが防止された有機感光体の製造方法 - Google Patents

ブラッシングが防止された有機感光体の製造方法

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JP3020371B2 JP5012843A JP1284393A JP3020371B2 JP 3020371 B2 JP3020371 B2 JP 3020371B2 JP 5012843 A JP5012843 A JP 5012843A JP 1284393 A JP1284393 A JP 1284393A JP 3020371 B2 JP3020371 B2 JP 3020371B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブラッシングが防止さ
れた有機感光体の製造方法に関するものであり、特に単
層型有機感光体の製造に有用な方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、静電写真装置における感光体とし
て有機感光体(OPC)が広く使用されている。この有
機感光体には、大きく分けて、電荷発生材料(CGM)
及び電荷輸送材料(CTM)を結着剤樹脂中に分散させ
て成る単一の層をアルミ等の素管上に形成させた単層型
のものと、CGMを含む層とCTMを含む層とが素管上
に積層されている(通常、CGMが下層となっている)
ものとがある。これらの有機感光体は、CGM及び/又
はCTMと結着剤樹脂とを有機溶媒に溶解乃至分散させ
た塗工液を、ブレードや浸漬等の手段により素管上に塗
布・乾燥することにより製造されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然るに、一般にCGM
を含む塗工液は有機溶媒を多量に含んでおり、塗布後に
溶媒が蒸発する際の潜熱により塗膜表面の温度が低下
し、ブラッシング(白化)を生じやすいという問題があ
る。積層型の有機感光体の場合には、CGM層の上にC
TM層が形成されるのでさほどの問題は生じないが、単
層型の有機感光体では、感光体表面にブラッシングが生
じ、その表面に凹凸が生じて形状が変化してしまうた
め、該感光体の諸特性、例えば連続使用における繰り返
し特性や、耐オゾン性等が低下するという不都合が顕著
なものとなる。従って本発明の課題は、ブラッシングが
有効に防止された有機感光体の製造方法を提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、素管の
表面に有機感光体材料の有機溶媒溶液乃至分散液を塗布
し、次いで乾燥して厚みが15μm以上の感光層を形成
することから成る単層型有機感光体の製造方法におい
て、素管の厚みをt(cm)及び感光体層の厚みd(c
m)としたとき、該感光体層の厚みを下記式(1): d=kt (1) 式中、kは、下記式(2):
【数2】 ここでCは、前記有機溶媒溶液乃至分散液の固形分重量
分率であり、 CSUB は、素管の比熱(cal/g・deg)であり、 dSUB は、素管の密度(g/cm) であり、 HSOLVは、有機溶媒の蒸発エンタルピー(cal/g) で
あり、 dSOLVは、有機溶媒の比重(g/cm) であり、 ΔTは、有機溶媒の蒸発に際し許容される温度低下分で
ある、 で表される係数である、の条件を満足するように設定す
ることを特徴とするブラッシングが防止された単層型
機感光体の製造方法が提供される。
【0005】
【作用】即ち、本発明は、感光体層を形成する素管の厚
み及び該感光体層の厚みのみを制御することによってブ
ラッシングを防止できるという極めて顕著な効果が奏さ
れるものである。
【0006】本発明者等は、素管の表面に有機感光体材
料の有機溶媒溶液乃至分散液を塗布し、次いで乾燥する
ことにより有機感光体を製造する方法について、多くの
実験を行ない、感光体層を形成する素管の厚み(t;c
m)に対して該感光体層の厚み(d;cm)とをプロット
したところ、図1(各直線の処方は、後述の実施例表1
に対応し、直線1がC=0.5 、直線2がC=0.3 、直線
3がC=0.1に対応している)に示す様に、直線状のブ
ラッシング境界線が存在すること(該境界線の下方がブ
ラッシング非発生領域である)、及びこのような境界線
は、感光層の形成に使用する有機感光体材料や素管の種
類に限定されず、どのような材料を用いた場合にも必ず
存在するという新規知見を見出し、本発明を完成した。
【0007】上述した様に、本発明方法における前記
(1)式の条件を満足することによってブラッシングが
有効に防止される理由については、本発明者等は次のよ
うに考えている。
【0008】即ち、アルミ等の素管に、有機感光体材料
の有機溶媒溶液乃至分散液(以下、単に塗工液と呼ぶこ
とがある)を塗布して塗膜を形成させたときに生じる素
管表面の温度降下は、下記式で表される。
【0009】 温度降下=溶媒の蒸発潜熱/素管の熱容量ここで、溶媒の蒸発潜熱は、 溶媒の膜厚(塗工直後の感光層膜厚)×溶媒の比重×溶媒の蒸発エンタルピー で表され、また素管の熱容量は、 素管の肉厚×素管の比熱×素管の密度 で表される。
【0010】ところで溶媒の膜厚は、 感光層膜厚(乾燥後の感光層の厚み)×〔(1/固形分濃度)−1〕 に置き換えることができる。従って、感光層膜厚をd(c
m)及び素管の厚みをt(cm)とすると、素管表面の温度降
下ΔT(℃)は、下記式(3):
【数3】 式中、Cは、前記有機溶媒溶液乃至分散液の固形分重量
分率であり、 dSOLVは、有機溶媒の比重(g/cm) であり、 HSOLVは、有機溶媒の蒸発エンタルピー(cal/g) で
あり、 CSUB は、素管の比熱(cal/g・deg)であり、 dSUB は、素管の密度(g/cm) である、で表され
る。
【0011】またブラッシングを防止するためには、有
機溶媒の蒸発に際しての素管表面の温度降下を低く抑え
る必要がある。即ち、この温度降下が大きくなると、塗
工環境下における水蒸気圧が飽和して空気中の水分の結
露を生じ、この結果としてブラッシングが発生すること
となる。このことは逆に、塗工環境下における水蒸気圧
が飽和水蒸気圧とならない程度の温度降下であれば許容
されることを意味している。即ち、図2に各温度毎に飽
和水分量をプロットした曲線(湿度100 %)を示すが、
図中、飽和水分量を超えた斜線部分がブラッシング発生
領域となる。一例として、塗工を行う作業環境を25℃
(同温度での飽和水分量は23.756g)、湿度50%とする
と、 湿度(%)=(存在する水分量/その温度での飽和水分
量)×100 であるから、25℃、湿度50%中に存在する水分量は11.8
8 gと算出され、この作業環境は図2において点Pで示
される。従って、水分量:11.88 gが飽和水分量となる
温度は図2から約14℃となり、この場合における許容温
度降下は、11℃となることが了解される。上記説明から
明らかな通り、許容温度降下をΔT(℃)とすると、ブ
ラッシングを防止する条件として、 ΔT≧ΔT1 であることが必要となる。
【0012】従って、前記(3)式を考慮すると、上記
の条件は、
【数4】 となり、これを書き換えると、下記(4)式:
【数5】 が導かれる。
【0013】故に、
【数6】 とおけば、下記式(5): d≦k t (5) で表される条件が、ブラッシングを防止する条件となる
ことが理解される。
【0014】上記の(5)式によれば、素管の厚み
(t)に対して感光層膜厚(d)をプロットした場合、
どのような感光体材料が使用されている場合にも、ブラ
ッシング非発生領域を規定する一次関数の境界線が存在
していることが理解されよう。従って、k≦k1 ,即ち
前記(2)式を満足するような係数kを設定し、(1)
式により素管の厚み(t)及び感光層膜厚(d)を設定
して感光層膜を形成することによってブラッシングの発
生を有効に防止することが可能となるものと信じられ
る。
【0015】かかる本発明において、前記係数kは、一
般に0.13以下に設定することが好ましい。即ち、前記式
(5)におけるk1 (係数kの上限値を規定する)は、
塗工液の固形分濃度、溶剤及び素管の種類、塗工環境条
件等によって定まる値であり、通常採用される条件を考
慮すれば、係数kを上記の範囲に設定することによって
前記(2)式で示される条件を満足するからである。
【0016】
【発明の好適態様】素管 本発明において、感光層膜を形成させるために使用され
る素管としては、任意の導電性基材、例えばアルミニウ
ム、アルミニウム合金、鋼、錫、白金、金、銀、パナジ
ウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッ
ケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮等
の金属単体から成るものを挙げることができる。
【0017】塗工液 上記の素管表面に塗布される塗工液としては、電荷輸送
物質及び電荷発生物質をそれ自体公知の樹脂溶液中に溶
解乃至分散させた液が使用される。かかる塗工液を塗布
し、溶剤を蒸発除去することによって単一分散層型の感
光層が形成される。
【0018】電荷輸送物質としては、クロラニル、テト
ラシアノエチレン、2,4,7−トリニトロ−9−フル
オレノン等のフルオレノン系化合物、2,4,8−トリ
ニトロチオキサントン、ジニトロアントラセン等のニト
ロ化合物、N,N−ジエチルアミノベンズアルデヒド、
N,N−ジフェニルヒドラゾン、N−メチル−3−カル
バゾリルアルデヒド等のヒドラゾン系化合物、2,5−
ジ(4−ジメチルアミノフェニル)−1,3,4−オキ
サジアゾール等のオキサジアゾール系化合物、9−(4
−ジエチルアミノスチリル)アントラセン等のスチリル
系化合物、N−エチルカルバゾール等のカルバゾール系
化合物、1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェ
ニル)ピラゾリン等のピラゾリン系化合物、2−(p−
ジエチルアミノフェニル)−4−(p−ジメチルアミノ
フェニル)−5−(2−クロロフェニル)オキサゾール
等のオキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合
物、2−(p−ジエチルアミノスチリル)−6−ジエチ
ルアミノベンゾチアゾール等のチアゾール系化合物、ト
リフェニルアミン、4,4’−ビス〔N−(3−メチル
フェニル)−N−フェニルアミノ〕ジフェニルなどのア
ミン誘導体、スチルベン系化合物、チアジアゾール系化
合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、イ
ンードール系化合物、トリアゾール系化合物等の含窒素
環式化合物、縮合多環族化合物、無水コハク酸、無水マ
レイン酸、ジブロモ無水マレイン酸、ポリビニルピレ
ン、ポリビニルアントラセン、エチルカルバゾール−ホ
ルムアルデヒド樹脂等が例示され、これらは一種単独で
用いてもよいし、二種以上を併用することもできる。
尚、ポリ−N−ビニルカルバゾールなどの光導電性ポリ
マーは、後述する結着樹脂としても使用し得るものであ
る。
【0019】また電荷発生物質としては、従来公知の種
々の材料、例えばビリリウム塩、アゾ系化合物、ジスア
ゾ系化合物、トリスアゾ系化合物、アンサンスロン系化
合物、フタロシアニン系化合物、インジゴ系化合物、ト
リフェニルメタン系化合物、スレン系化合物、トルイジ
ン系化合物、ピラゾリン系化合物、ペリレン系化合物、
キナクリドン系化合物等が例示され、これらは一種単独
で用いてもよいし、二種以上を併用することもできる。
【0020】バインダーとなる樹脂としては、スチレン
系重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−
アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重
合体、アクリル系重合体、スチレン−アクリル系重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ア
ルキド樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹
脂、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホ
ン、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ケトン
樹脂、ポリビニブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、フ
ェノール樹脂等の他、エポキシアクリレート、ウレタン
アクリレート等の光硬化型樹脂等、各種の重合体を例示
することができ、これらは一種単独で用いてもよいし、
二種以上併用してもよい。
【0021】上述した電荷輸送物質、電荷発生物質及び
樹脂を溶解乃至分散させるための有機溶媒としては、必
要に応じて適宜の有機溶媒を使用することができるが、
一般的には蒸発のエンタルピーが比較的低いもの、例え
ばテトラヒドロフラン(THF)、トルエン、ジクロル
メタン、トリクロロエタン等が好適に用いられる。
【0022】またこの塗工液には、ハロナフトキノン
類、アセナフチレン類等の従来公知の増感剤、可塑剤、
紫外線吸収剤、酸化防止剤等の種々の添加剤を配合し、
これら添加剤を含有する感光層を形成し得ることは勿論
である。
【0023】上述した塗工液においては、一般に前記樹
脂100重量部当たり、電荷輸送物質は30乃至120
重量部、特に50乃至100重量部、及び電荷発生物質
は、0.5乃至20重量部、特に1乃至5重量部の量で使
用される。またその固形分重量分率(C)は、0.1乃至
0.5、特に0.25乃至0.35の範囲となるように有機溶
媒の使用量を設定することが好適である。固形分重量分
率が上記範囲よりも低いと、塗工液のタレ等を生じ、ま
た上記範囲よりも高いと塗布量を調整することが困難と
なる。
【0024】有機感光体の製造 本発明においては、前述した(1)式の条件を満足する
ように形成される感光層の膜厚を設定することを除けば
それ自体公知の手段で、上述した塗工液を素管に塗布
し、有機溶媒を除去することにより目的とする単一層分
散型の有機感光体を得ることができる。この場合、形成
される感光層の膜厚調整は、塗工液の固形分重量分率に
応じて塗工速度を調節することによって容易に行うこと
ができる。また塗工液を塗布するにあたっては、許容温
度降下ΔTが5℃以上、特に5乃至20℃の範囲となる
ように塗布環境条件(即ち、温度及び湿度)を設定する
ことが望ましい。この許容温度降下ΔTが5℃よりも低
い環境条件で塗布を行うと、溶媒の蒸発による温度降下
が該許容温度を越えてしまうおそれがあり、前記(1)
式を満足するように形成される感光層の膜厚調整を行う
ことができない場合がある。感光層の膜厚は、感光層と
しての機能を十分に発揮させるために通常15μm以上
とされる。
【0025】尚、前記(1)式を満足するように形成さ
れる感光層の膜厚調整を行うことは、蒸発除去する溶媒
量が定まっていることを意味しているから、前記(1)
式を満足していれば、必然的に温度降下は許容降下温度
ΔT以下となっている。かくして本発明によれば、ブラ
ッシングの発生を有効に抑制しながら有機感光体を製造
することが可能となる。
【0026】
【実施例】実験例1 塗工環境条件として、 (イ)温度:25℃、湿度:28.6%、許容降下温度Δ
T:20℃ (ロ)温度:25℃、湿度:53.8%、許容降下温度Δ
T:10℃ (ハ)温度:25℃、湿度:73.8%、許容降下温度Δ
T:5℃ の3条件を設定した。尚、各環境条件における許容降下
温度ΔTは、図2より求めた。また電荷輸送物質として
N,N,N’,N’−テトラキス(3−メチルフェニ
ル)−1,3−ジアミノベンゼン、電荷発生物質として
メタルフリーフタロシアニン、及び有機溶媒としてTH
F(蒸発エンタルピー:116.1 cal/g,比重:0.88g/
cm3 )を使用し、表1に示す固形分重量分率(C)の塗
工液を調製した。ここで、アルミニウム素管(厚み:1.
5cm, 比熱:0.2297 cal/g・deg ,密度:2.6989g/
cm3 )に、上記各環境条件下で上記各塗工液を塗布して
感光層を形成するに際して、下記式 k1 =ΔT・CSUB ・dSUB /HSOLV・dSOLV・〔(1
/C)−1〕 から算出される係数k1 の値に基づいてブラッシング発
生防止条件である前記(5)式の条件式を表1に示し
た。
【0027】
【表1】
【0028】上記表1に示されるk1 よりも小さい係数
kを用いて前記(1)式により感光層の膜厚を設定して
各環境条件で有機感光体の製造を行ったところ、いずれ
もフラッシングは発生しなかった。また上記k1 よりも
大きい係数kを用いて同様に有機感光体の製造を行った
ところ、いずれもブラッシングが発生した。
【0029】実験例2 温度:25℃、湿度:50%の塗工環境条件(許容降下
温度ΔT:11℃)を設定し、実験例1における固形分
重量分率が0.3の塗工液を用い、アルミニウム素管上に
20μm の厚みの感光層を形成する。この場合、前記式
で算出される係数k1 は0.0286である。従って、ブラッ
シング発生防止条件である前記(5)式の条件式は、 0.002 ≦0.0286t,即ち,t≧0.07(cm) となる。尚、tはアルミニウム素管の厚みである。この
条件式に基づいて、種々の厚みのアルミニウム素管を用
いて20μm の厚みの感光層を形成したところ、0.07
cm以上の厚みのアルミニウム素管を用いた場合には、ブ
ラッシングの発生は全く認められなかった。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、有機感光体材料の塗工
液を素管に塗布して有機感光体を製造するに際し、感光
体層を形成する素管の厚み及び該感光体層の厚みのみを
制御することによってブラッシングを有効に防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】感光体層を形成する素管の厚み(t)と該感光
体層の厚み(d)とによりブラッシング非発生領域を示
した図である〔25℃、湿度53.8%環境(ΔT=10
℃)〕。
【図2】温度−飽和水分量を示す図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−262655(JP,A) 特開 平3−105348(JP,A) 特開 平3−193161(JP,A) 特開 平3−110589(JP,A) 特開 平1−273047(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/00 101 G03G 5/05 102

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素管の表面に有機感光体材料の有機溶媒
    溶液乃至分散液を塗布し、次いで乾燥して厚みが15μ
    m以上の感光層を形成することから成る単層型有機感光
    体の製造方法において、 素管の厚みをt(cm)及び感光体層の厚みd(cm)と
    したとき、該感光体層の厚みを下記式(1): d=kt (1) 式中、kは、下記式(2): 【数1】 ここでCは、前記有機溶媒溶液乃至分散液の固形分重量
    分率であり、 CSUB は、素管の比熱(cal/g・deg)であり、 dSUB は、素管の密度(g/cm) であり、 HSOLVは、有機溶媒の蒸発エンタルピー(cal/g) で
    あり、 dSOLVは、有機溶媒の比重(g/cm) であり、 ΔTは、有機溶媒の蒸発に際し許容される温度低下分で
    ある、 で表される係数である、 の条件を満足するように設定することを特徴とするブラ
    ッシングが防止された単層型有機感光体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記kが0.13以下の数である請求項1に
    記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記有機溶媒溶液乃至分散液が電荷発生
    材料、電荷輸送材料及び結着剤樹脂を含有するものであ
    請求項1に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記重量分率(C)が0.1〜0.5である
    請求項1に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記温度低下分が5乃至20℃である請
    求項1に記載の製造方法。
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