JP3018859B2 - α−シアノアクリレート接着剤組成物 - Google Patents
α−シアノアクリレート接着剤組成物Info
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Description
ック等の瞬間接着に使用されるα−シアノアクリレート
系接着剤に関し、特に高剥離強度性、耐衝撃性、耐熱
性、耐寒性、耐湿性、耐水性に著しく優れた性能を有す
る接着剤組成物に関するものである。
一般式
又は置換炭化水素基、たとえばアルキル、アルケニル、
アラルキル、アルコキシアルキル、ハロアルキル、シク
ロヘキシル、アリル、フェニル等を示す)で示されるも
ので、アニオン重合を起こし易く、被着表面に付着した
わずかな水分や大気中の湿度、あるいはアルカリ物質等
の種々のアニオン活性物質によって触媒を用いることな
く、常温において数秒〜数分間のごく短時間で急激に重
合硬化する性質をもち、金属、ゴム、プラスチック、ガ
ラス、木材など多くの被着材質に対して、優れた接着特
性を有するため、幅広い用途に使用されている。
−シアノアクリレート系接着剤は、剪断方向の荷重に対
して高い接着特性を有する反面、剥離方向への荷重や衝
撃に対しては満足する性能を有していない。このα−シ
アノアクリレート系接着剤の接着強度の改良方法とし
て、硬化物の脆性を改良する手段があり、接着界面の応
力緩和をするために、α−シアノアクリレートにエラス
トマーを溶解させる手法が知られている。特公昭43−
29477号公報にはα−シアノアクリレートにアクリ
ロニトリルブタジエン共重合体を混合する手法が提案さ
れているが、接着強度が弱く、十分な改良を達成し得な
いものである。また、特開昭57−78469号公報に
は、αシアノアクリレートに対しピロガロールを1〜5
000PPm添加し、接着強度と耐衝撃性を向上させる
手法が提示されているが、その接着強度、特に耐熱性、
耐湿性および耐水性に問題があり、十分な改良がなされ
ているとはいえない。また、特開昭62−81468号
公報には、ウレタンゴムとピロガロールの相乗作用によ
り、接着強度、衝撃剥離強度、耐熱性、耐水性、耐湿性
を改良する手法が提案されているが、接着強度、特に衝
撃接着強さにおいて十分ではなく、また保存安定性の面
で、経時で減粘する傾向があり、いずれも満足する結果
は得られていない。
禁止剤を含有する従来のα−シアノアクリレート系接着
剤の接着強度等の改良のため、鋭意研究を行った結果、
α−シアノアクリレートに、いわゆる超高アクリロニト
リルブタジエン共重合体とピロガロールを添加すること
で、非常に優れた接着強度、特に高剥離強度性、耐衝撃
性、耐熱性、耐寒性、耐湿性、耐水性に著しく優れた性
能を有するα−シアノアクリレート系接着剤が得られる
ことを見出し、本発明に到達したものである。
るα−シアノアクリレート100重量部と、ムーニー粘
度70以下のアクリロニトリルブタジエン共重合体0.
5〜30重量部と、ピロガロール0.001〜1重量部
より成るα−シアノアクリレート接着剤組成物である。
トは前記の一般式に示されるものであり、主成分の他に
貯蔵安定性を得るために重合禁止剤が添加されている。
ここにいう重合禁止剤はハイドロキノン、カテコール、
リン酸、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸及
び三フッ化ホウ素エーテル錯体から選ばれる少なくとも
1種である。当然のことながら本発明にいう重合禁止剤
にはピロガロールは含まれない。
のいわゆる超高ニトリルゴムは、α−シアノアクリレー
トに相溶性がよく、また、瞬間接着性および保存安定性
を損なわず且つピロガロールとの組合せで相乗効果を示
す。その含有量は前記α−シアノアクリレート100重
量部に対して0.5〜30重量部である。
は、式
ロキシベンゼン)であり、前記α−シアノアクリレート
100重量部に対して、その含有量は0.001〜1重
量部である。
ことによって得られる。本発明の接着剤組成物は、重合
禁止剤を含有するα−シアノアクリレートとムーニー粘
度70以下のアクリロニトリルブタジエン共重合体とピ
ロガロールとの相互の相乗作用により、改良されたα−
シアノアクリレート系接着剤組成物として、高剥離強度
性、耐衝撃性、耐熱性、耐寒性、耐湿性、耐水性に著し
く優れた性能を示すもので、非常に高い機能性を付与し
た接着剤を実現することができる。
ついてさらに具体的に説明する。
ステル99.9%(重量)と、重合禁止剤としてハイド
ロキノン0.01%(重量)およびトリフルオロボラン
エチルエーテルコンプレックス0.001%(重量)か
ら成るα−シアノアクリレート系接着剤(以下ECAと
略す)100重量部に対して、アクリロニトリルブタジ
エン共重合体〔結合アクリロニトリル40%、ムーニー
粘度70以下{ML1+4(100℃)}のもの〕(以
下NBRと略す)を10重量部混合し、完全に均一にな
るまで攪拌する。さらにピロガロール(以下PLGと略
す)を0.001〜1.5重量部、混合溶解し同様に均
一になるまで攪拌した。
みと、ECA100重量部に対し、NBR10重量部を
添加し、同様に均一になるまで混合攪拌し、サンプルと
した。実施例1〜6および比較例1〜2の結果を表1に
示す。
K 6861に準拠して行い、被着体は鋼鉄を用いた。 2.T型剥離は、JIS K 6854に準拠して行
い、被着体は鋼鉄を用いた。 3.衝撃剥離接着強さは、JIS K 6855に準拠
して行い、被着体は鋼鉄を用いた。 4.耐熱性、耐湿性、耐寒性は被着体に鋼鉄を用い、引
張剪断接着強さはJIS K 6861の方法でまた、
剥離接着強さはJIS K 6854で測定した。各条
件は下記に示す。
で24時間放置した後室温に放冷して測定した。 耐湿性・・・・・硬化したものを60℃ 95%RHに
て7日間放置した後室温に戻して測定した。 耐寒性・・・・・硬化したものを−40℃で1時間放置
後−40℃雰囲気中で測定した。
離接着強さ、衝撃接着強さ、耐熱性、耐湿性などの特性
は、従来品に比較して、著しく改善されているが、上記
組成物中、ピロガロールを1.0%(重量)以上添加す
ると、セットタイムが遅くなり、0.001%(重量)
以下の添加ではその効果が発揮できないものである。
して、PLGを0.1重量部、混合溶解し均一になるま
で攪拌し、この溶液にNBRを1〜35重量部混合攪拌
し、試験サンプルとした。
LG0.1重量部を添加し、均一になるまで混合攪拌し
たものを比較サンプルとした。実施例7〜11及び比較
例3の結果を表2に示す。
接着強さ、衝撃接着強さ、耐熱性、耐水性、耐湿性等従
来品に較べて大幅な改善が見られるが、前記組成物中N
BRの30重量部以上の添加は、該組成物の粘度が高く
なり過ぎ、また経時変化での保存安定性が得られなく、
また1重量部以下では、脆性を充分に改良するだけの物
性が得られないのでその効果が期待できないものであ
る。
ジエン共重合体以外のゴムを用いてピロガロールとの相
乗効果を確認するために、下記のゴムをECA100重
量部に対してPLG0.1重量部添加した溶液に、同様
の手法で添加し、均一になるまで混合攪拌し、サンプル
とした。比較例12〜13の結果を実施例3の結果と対
比して表3に示す。
比較して少ない添加量で、NBRは、明らかな改良がみ
られ、特に剥離接着強さ、衝撃接着強さに優れた接着特
性を有していることがわかる。
するα−シアノアクリレートと、いわゆる超高ニトリル
と呼ばれるムーニー粘度70以下のアクリロニトリルブ
タジエン共重合体とピロガロールより成るα−シアノア
クリレート系接着剤組成物に関するものであり、前記α
−シアノアクリレートと、アクリロニトリルブタジエン
共重合体とピロガロールとの相乗作用により高剥離接着
強さ、および衝撃接着強さを保証するものとなり、さら
に従来品の問題点である種々の耐久接着強度性に著しく
優れた性能を付与することが可能となった。
Claims (1)
- 【請求項1】 ハイドロキノン、カテコール、リン酸、
メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸及び三フッ
化ホウ素エーテル錯体からなる群から選ばれる少なくと
も1種の重合禁止剤を含有するα−シアノアクリレート
100重量部と、ムーニー粘度70以下のアクリロニト
リルブタジエン共重合体0.5〜30重量部と、ピロガ
ロール0.001〜1重量部より成ることを特徴とする
α−シアノアクリレート接着剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5229705A JP3018859B2 (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | α−シアノアクリレート接着剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5229705A JP3018859B2 (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | α−シアノアクリレート接着剤組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0753924A JPH0753924A (ja) | 1995-02-28 |
JP3018859B2 true JP3018859B2 (ja) | 2000-03-13 |
Family
ID=16896411
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5229705A Expired - Lifetime JP3018859B2 (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | α−シアノアクリレート接着剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3018859B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005320279A (ja) * | 2004-05-10 | 2005-11-17 | Fumakilla Ltd | 薬剤保持体 |
CN100355849C (zh) * | 2005-12-05 | 2007-12-19 | 南京工业大学 | 一种用于微波管慢波电路装配的粘合剂及其制备方法 |
JP2010059405A (ja) | 2008-08-07 | 2010-03-18 | Three Bond Co Ltd | シアノアクリレート系接着剤組成物 |
JP6706415B2 (ja) * | 2016-03-08 | 2020-06-10 | 株式会社スリーボンド | シアノアクリレート組成物及びシアノアクリレート組成物によるコーティング方法 |
-
1993
- 1993-08-06 JP JP5229705A patent/JP3018859B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0753924A (ja) | 1995-02-28 |
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