JP3447242B2 - 床鳴り防止性の優れた水性接着剤組成物 - Google Patents
床鳴り防止性の優れた水性接着剤組成物Info
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Description
防止性を有するとともに、有機溶剤やフタル酸エステル
等の可塑剤を一切含有しない、所謂ノンVOC(Volati
le Organic Compounds−揮発性有機化合物)タイプの、
とりわけ一般建築の内装分野で使用して好適な水性接着
剤組成物に関する。
太と合板との接着には、ポリ酢酸ビニル系水性接着剤や
ポリ酢酸ビニル系又は合成ゴム系溶剤型接着剤が使用さ
れている。ところが、前者のポリ酢酸ビニル系水性接着
剤は、施工後この合板上を人が往来するとその度ごと
に、合板の浮き上がり部分(非接着部分)が、木質根太
の接着剤層と接着したり脱離したりして音を発する、所
謂床鳴り現象という問題を発生させる。また、造膜助剤
としてフタル酸エステル等の可塑剤を含有しており、場
合によっては少量の有機溶剤を含有しているので、これ
らが揮発放出されることで、環境問題や健康問題を引き
起こしている。
ム系溶剤型接着剤は、前記の床鳴り現象を発生させるこ
とは少ないが、やはり溶媒として有機溶剤を使用するの
で環境問題や健康問題を招来し、引火爆発の危険性をも
有している。そこで、以上のような問題点を解決しよう
として、特開平5−339550号公報には、(A)α
−オレフィンと、無水マレイン酸及び/又は無水マレイ
ン酸イミドとの共重合体樹脂もしくはその中和物を保護
コロイドとして、酢酸ビニルもしくは酢酸ビニルと他の
不飽和単量体との混合物を乳化重合して得られる合成樹
脂エマルジョンと、(B)充填剤と、(C)脂肪族炭化
水素、もしくは芳香族炭化水素等からなる木質床材用接
着剤組成物が提案されている。
床鳴り現象を低減させるが、その程度は床鳴り現象の解
決という観点からみると未だ不十分である。そして、少
量とはいえ造膜助剤として揮発性の有機物質を含有する
ので環境問題や健康問題は依然として解決されていな
い。ところで、有機溶剤や可塑剤等のVOC(Volatile
Organic Compounds−揮発性有機化合物)は、近年環境
ホルモン、新築病(シックハウス症候群)等の原因物質
としてクローズアップされており社会問題化していると
ころから、接着剤分野でも前記の床鳴り現象の防止とと
もに、ノンVOCに向けて緊急に解決が迫られている重
要課題である。
た接着性を発揮するとともに、前記の床鳴り現象を完全
に防止でき、且つ可塑剤や有機溶剤等の揮発性有機化合
物(VOC)を含有せず、環境ホルモンや新築病(シッ
クハウス症候群)等の原因物質を一切放出することのな
いビニル樹脂系水性接着剤組成物を提供することにあ
る。
鳴り現象は接着剤層が軟質であることにより、人の往来
とともに被着材が該接着剤層と接着したり、脱離したり
して音を発するものであることを解明し、その結果この
床鳴り現象を完全に防止するためには造膜した接着剤層
が硬質でなければならないことを知得した。そして、こ
のことを踏まえてさらに研究を進めた結果、接着剤層が
硬質であり、且つ可塑剤や有機溶剤を用いずに造膜性を
有する接着剤組成物とするには、特定の保護コロイドの
存在下に重合して得られた特定のビニル樹脂のガラス転
移温度が−10〜10℃の範囲にあればよいことを見い
だした。
ン基及び/又は無水マレインイミド基を有する特定の高
子化合物の保護コロイドの存在下に、特定のビニルモノ
マー類をエマルジョン重合して、そのガラス転移温度が
−10〜10℃の範囲にあるビニル樹脂を合成する場合
に限り、可塑剤や有機溶剤等を全く使用しないにもかか
わらず造膜性を有し、かつ造膜された接着剤層が硬質で
あり、従って、床鳴り現象が完全に防止でき、且つ揮発
性有機化合物(VOC)を一切放出することのない、優
れた接着力を発揮する水性接着剤組成物が得られること
を見いだし、本発明を完成させるに至ったのである。
レイン酸及び/又は無水マレイン酸イミドと(b) α
−オレフインとの共重合体樹脂のアンモニア水の中和物
を保護コロイドとして重合して得られた、ガラス転移温
度が−10〜10℃のアクリル酸エステル、メタクリル
酸エステル及びスチレンの単独又は2種類以上の重合樹
脂の水性エマルジョン(但し、固形分が30〜70重量
%である)と、(II)充填材50〜250重量部(但
し、前記固形分100重量部に対して)とを含有するこ
とを特徴とする床鳴り防止性の優れた水性接着剤組成物
であり、そして(2)前記アンモニア水の中和物の使用
量が、前記重合樹脂の100重量部当たり、20〜60
重量部であることを特徴とする前記(1)記載の水性接
着剤組成物であり、そして(3)前記充填剤が、炭酸カ
ルシウム、カオリンクレー、シリカの中から選ばれた1
種以上のものであることを特徴とする前記(1)又は前
記(2)に記載の水性接着剤組成物である。
ビニル樹脂エマルジョンを作成するのに使用される保護
コロイドは、無水マレイン酸及び/又は無水マレイン酸
イミドとα−オレフインの共重合体樹脂である。前記α
−オレフインとしては、エチレン、プロピレン、n−ブ
テン、イソブチレン、n−ペンテン、イソプレン、2−
メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4
−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ブテン等が
用いられるが、中でもイソブチレンが好ましい。
ソブチレンー無水マレイン酸共重合体、イソブチレンー
無水マレイン酸−マレインイミド共重合体が好ましく、
これらは単独で用いてもよく、混合して使用してもよ
い。後者のイソブチレンー無水マレイン酸−マレインイ
ミド共重合体は、イソブチレンー無水マレイン酸共重合
体とアンモニアガスを反応せしめ、分子内の無水マレイ
ン酸の一部をマレインイミド化して使用しても良い。
マレイン酸及び又は無水マレイン酸イミドの共重合モル
比は0.5〜1.5、好ましくは0.7〜1.2、更に
好ましくは0.9〜1.1である。前記モル比が0.5
以下では吸湿性が大きくなり、又1.5以上では乳化能
力が低くなり、いずれも好ましくない。前記共重合体樹
脂の中和物としては、アンモニウム塩、アミン塩、アル
カリ金属塩があるが、中でも揮発性塩基性物質、例えば
アンモニア水、沸点が100℃未満のアルキルアミン類
による中和物が好ましく、特にアンモニア水の中和物が
望ましい。苛性ソーダの中和物は床鳴り防止性が低湿度
下では良好であるが、高湿度下では吸湿して低くなる傾
向がある。
体樹脂の中和物を保護コロイドとして、特定のビニルモ
ノマー類を乳化(共)重合して、ガラス転移温度が−1
0〜10℃のビニル樹脂の水性エマルジョン(但し、固
形分が30〜70重量%である)を合成することにより
得られる。前記特定のビニルモノマーとしては、例えば
アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、脂肪
酸ビニルエステル類及び芳香族炭化水素系モノマーの単
独又は2種類以上の組み合わせが好ましい。
のアクリル酸エステルのいずれをも使用することができ
る。この代表例としては、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、ア
クリル酸へキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、ア
クリル酸オクチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル
酸ラウリル、アクリル酸ステアリル等のアクリル酸エス
テルを使用することができる。又、アルキル基の代わり
にポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレ
ングリコールのようなオキシアルキレン構造を繰り返し
単位とするアクリロイル化合物でもよい。
知のメタクリル酸エステルのいずれをも使用することが
できる。この代表例としては、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル
酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−エ
チルへキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸イ
ソオクチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステ
アリル等のメタクリル酸エステルを使用することができ
る。又、アルキル基の代わりにポリオキシエチレングリ
コール、ポリオキシプロピレングリコールのようなオキ
シアルキレン構造を繰り返し単位とするメタクリロイル
化合物でもよい。
知のビニルエステルのいずれも使用することができる
が、この代表例としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニ
ル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン
酸ビニル、オクチル酸ビニル、安息香酸ビニル等を使用
することができる。芳香族炭化水素系モノマー類として
は、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、ハロゲン置換スチレン等があげら
れる。以上のビニルモノマー類の内、アルキル基の炭素
数が1〜8であるアクリル酸エステル類、メタクリル酸
メチル、スチレンの単独又は2種類以上の組み合わせが
特に好ましい。
樹脂を合成するためには、次式に基づいて、Tg=−1
0〜10℃となるようにモノマーの選択及び量比(重量
分率)の設定が行われる。1/Tg=W1 /Tg1 +W
2 /Tg2 +W3 /Tg3 ・・・・(但し、Tg:共重
合体樹脂のガラス転移温度、Tg1 〜Tg3 :モノマー
M1 〜M3 のガラス転移温度、W1 〜W3 :モノマーM
1 〜M3 の重量分率である。)前記樹脂のガラス転移温
度が−10℃より低いと水性接着剤組成物の床鳴り防止
性が悪くなる。逆に10℃を超えるとと脆くなり造膜性
が悪くなる。該ガラス転移温度のより好ましい範囲は−
10℃〜5℃である。
モノマー類を、前記共重合体樹脂の中和物を保護コロイ
ドとして、ラジカル重合開始剤、PH調節剤、重合度調
節剤等の存在下に常法通りに水性媒体中で乳化重合して
得られる。その際の前記保護コロイドの使用量は、生成
される前記ビニル樹脂100重量部当たり、20〜60
重量部、好ましくは30〜50重量部、さらに好ましく
は25〜45重量部である。その使用量が20重量部未
満であると前記ビニル樹脂を安定して生成することがで
きないし、また得られる接着剤組成物の造膜性が低下す
る。これとは逆に60重量部を超えると、得られたエマ
ルジョンの粘度が高くなってしまい作業性のよい接着剤
組成物を調製しにくくなる。
濃度は、30〜70重量%、好ましくは40〜60重量
%、さらに好ましくは45〜55重量%である。該濃度
が30重量%未満であると、大量の充填剤を配合しない
と接着剤組成物の固形分濃度が上がらず、床用接着剤と
しての要求性能の一つである充填接着性が劣ることにな
る。逆に70重量%を超えるエマルジョンはこの系のよ
うな保護コロイドでは製造が困難である。そして、本発
明の充填材としては、炭酸カルシウム、カオリンクレ
ー、シリカ、タルクなど一般に接着剤用充填材として使
用されているものを用いることができるが、中でも炭酸
カルシウムが好ましい。
ョンの固形分100重量部に対して、50〜250重量
部、好ましくは80〜200重量部、さらに好ましくは
100〜180重量部である。該配合量が50重量部未
満であると、接着剤組成物の固形分濃度が上がらず充填
接着性が劣り、また逆に250重量部以上になると接着
性が次第に低下してくるので望ましくない。本発明の接
着剤組成物には、必要に応じて粘着付与剤、増粘剤、P
H調節剤、分散剤、消泡剤、防カビ剤および劣化防止剤
等を配合しても良い。以下に本発明の接着剤組成物を実
施例によつて具体的に説明する。しかしながら、これら
の実施例によつて本発明を限定するものではない。
8. 8重量部を仕込み、イソバン04(株式会社クラレ
製:無水マレイン酸/イソブチレン共重合体樹脂)12
重量部をアンモニア水(25%)9重量部で中和溶解す
る。この溶液の温度を75℃に調整しアクリル酸ブチル
19重量部とメタクリル酸メチル19重量部の混合物を
2時間かけて滴下し重合する。その際、重合開始剤とし
て過硫酸アンモニウム1. 1重量部(10%水溶液)と亜
硫酸水素ナトリウム1 .1 重量部(10%水溶液)を使用
する。こうして得られたエマルジョンの共重合体樹脂の
ガラス転移温度は3℃で、固形分が52%、PH8.3
であった。このエマルジョン100重量部に80重量部
の炭酸カルシウムを配合した。増粘剤を若干添加して粘
度を調整して接着剤組成物を得た。
38. 8重量部を仕込み、イソバン04(株式会社クラ
レ製:無水マレイン酸/イソブチレン共重合体樹脂)1
2重量部をアンモニア水(25%)9重量部で中和溶解す
る。この溶液の温度を75℃に調整しアクリル酸ブチル
21重量部とスチレン17重量部の混合物を2時間かけ
て滴下し重合する。その際、重合開始剤として過硫酸ア
ンモニウム1. 1重量部(10%水溶液)と亜硫酸水素ナ
トリウム1 .1 重量部(10%水溶液)を使用する。こう
して得られたエマルジョンの共重合体樹脂のガラス転移
温度は−6℃で、固形分が52%、PH8.5であっ
た。このエマルジョン100重量部に80重量部のカオ
リンクレーを配合した。増粘剤を若干添加して粘度を調
整して接着剤組成物を得た。
38. 8重量部を仕込み、イソバン04(株式会社クラ
レ製:無水マレイン酸/イソブチレン共重合体樹脂)1
2重量部をアンモニア水(25%)9重量部で中和溶解す
る。この溶液の温度を75℃に調整しアクリル酸ブチル
19重量部とメタクリル酸メチル19重量部の混合物を
2時間かけて滴下し重合する。その際、重合開始剤とし
て過硫酸アンモニウム1. 1重量部(10%水溶液)と亜
硫酸水素ナトリウム1 .1 重量部(10%水溶液)を使用
する。こうして得られたエマルジョンの共重合体樹脂の
ガラス転移温度は3℃で、固形分が52%、PH8.3
であった。このエマルジョン100重量部に80重量部
のシリカを配合した。増粘剤を若干添加して粘度を調整
して接着剤組成物を得た。
38. 8重量部を仕込み、改質イソバン304(株式会
社クラレ製:イソブチレン/無水マレイン酸共重合体の
部分イミド化物)12重量部をアンモニア水(25%)9
重量部で中和溶解する。この溶液の温度を75℃に調整
しアクリル酸ブチル19重量部とメタクリル酸メチル1
9重量部の混合物を2時間かけて滴下し重合する。その
際、重合開始剤として過硫酸アンモニウム1. 1重量部
(10%水溶液)と亜硫酸水素ナトリウム1 .1 重量部
(10%水溶液)を使用する。こうして得られたエマルジ
ョンの共重合体樹脂のガラス転移温度は6℃で、固形分
が54%、PH8.5であった。このエマルジョン10
0重量部に80重量部の炭酸カルシウムを配合した。増
粘剤を若干添加して粘度を調整して接着剤組成物を得
た。
43. 5重量部を仕込み、イソバン04(株式会社クラ
レ製:無水マレイン酸/イソブチレン共重合体樹脂)1
2重量部をアンモニア水(25%)9重量部で中和溶解す
る。この溶液の温度を75℃に調整しアクリル酸ブチル
18重量部とメタクリル酸メチル20重量部の混合物を
2時間かけて滴下し重合する。その際、重合開始剤とし
て過硫酸アンモニウム1. 1重量部(10%水溶液)と亜
硫酸水素ナトリウム1 .1 重量部(10%水溶液)を使用
する。こうして得られたエマルジョンの共重合体樹脂の
ガラス転移温度は10℃で、固形分が52%、PH8.
5であった。このエマルジョン100重量部に80重量
部の炭酸カルシウムを配合した。増粘剤を若干添加して
粘度を調整して接着剤組成物を得た。
38. 8重量部を仕込み、イソバン04(株式会社クラ
レ製)12重量部をアンモニア水(25%)9重量部で中
和溶解する。この溶液の温度を75℃に調整し酢酸ビニ
ル38重量部を2時間かけて滴下し重合する。その際、
重合開始剤として過硫酸アンモニウム1.1重量部(10
%水溶液)と亜硫酸水素ナトリウム1、1重量部(10%
水溶液)を使用する。こうして得られたエマルジョンの
重合体樹脂のガラス転移温度は30℃で、固形分が52
%、PHが6.7であった。このエマルジョン100重
量部に可塑剤5重量部と80重量部の炭酸カルシウムを
配合した。増粘剤を若干添加して粘度を調整して接着剤
組成物を得た。
水38. 8重量部を仕込み、イソバン04(株式会社ク
ラレ製)12重量部をアンモニア水(25%)9重量部で
中和溶解する。この溶液の温度を75℃に調整しアクリ
ル酸ブチル28重畳部とメタクリル酸メチル10重量部
の混合物を2時間かけて滴下し重合する。その際、重合
開始剤として過硫酸アンモニウム1. 1重量部(10%水
溶液)と亜硫酸水素ナトリウム1.1重量部10%水溶
液)を使用する。
樹脂のガラス転移温度は−28℃で、固形分が52%、
PHが7. 6であった.このエマルジョン100重量部
に80重量部の炭酸カルシウムを配合した増粘剤を若干
添加して粘度を調整して接着剤組成物を得た。
47. 8重量部を仕込み、PVAK205(株式会社ク
ラレ製:部分ケン化ポリビニルアルコール)12重量部
をアンモニア水(25%)9重量部で中和溶解する。この
溶液の温度を75℃に調整しアクリル酸ブチル19重量
部とメタクリル酸メチル19重量部の混合物を2時間か
けて滴下し重合する。その際、重合開始剤として過硫酸
アンモニウム1. 1重量部(10%水溶液)と亜硫酸水素
ナトリウム1 .1 重量部(10%水溶液)を使用する。こ
うして得られたエマルジョンの共重合体樹脂のガラス転
移温度は6℃で、固形分が50%、PH8.5であっ
た。このエマルジョン100重量部に80重量部の炭酸
カルシウムを配合した。増粘剤を若干添加して粘度を調
整して接着剤組成物を得た。
47. 8重量部を仕込み、イソバン04(株式会社クラ
レ製)8重量部をアンモニア水(25%)6重量部で中和
溶解する。この溶液の温度を75℃に調整しアクリル酸
ブチル21重量部とメタクリル酸メチル21重量部の混
合物を2時間かけて滴下し重合する。その際、重合開始
剤として過硫酸アンモニウム1. 1重量部(10%水溶
液)と亜硫酸水素ナトリウム1 .1 重量部(10%水溶
液)を使用する。こうして得られたエマルジョンの共重
合体樹脂のガラス転移温度は3℃で、固形分が52%、
PH8.3であった。
部の炭酸カルシウムを配合した。増粘剤を若干添加して
粘度を調整して接着剤組成物を得た。
43. 5重量部を仕込み、イソバン04(株式会社クラ
レ製:無水マレイン酸/イソブチレン共重合体樹脂)1
2重量部を苛性ソーダ4.3重量部で中和溶解する。こ
の溶液の温度を75℃に調整しアクリル酸ブチル19重
量部とメタクリル酸メチル19重量部の混合物を2時間
かけて滴下し重合する。その際、重合開始剤として過硫
酸アンモニウム1. 1重量部(10%水溶液)と亜硫酸水
素ナトリウム1 .1 重量部(10%水溶液)を使用する。
こうして得られたエマルジョンの共重合体樹脂のガラス
転移温度は6℃で、固形分が54%、PH8.5であっ
た。このエマルジョン100重量部に80重量部の炭酸
カルシウムを配合した。増粘剤を若干添加して粘度を調
整して接着剤組成物を得た。
43. 5重量部を仕込み、イソバン04(株式会社クラ
レ製:無水マレイン酸/イソブチレン共重合体樹脂)1
2重量部をアンモニア水(25%)9重量部で中和溶解す
る。この溶液の温度を75℃に調整し酢酸ビニル34重
量部とアクリル酸ブチル4重量部の混合物を2時間かけ
て滴下し重合する。その際、重合開始剤として過硫酸ア
ンモニウム1. 1重量部(10%水溶液)と亜硫酸水素ナ
トリウム1 .1 重量部(10%水溶液)を使用する。こう
して得られたエマルジョンの共重合体樹脂のガラス転移
温度は15℃で、固形分が52%、PH6.6であっ
た。
部の炭酸カルシウムを配合した。増粘剤を若干添加して
粘度を調整して接着剤組成物を得た。 〈床鳴り試験、0℃造膜性、接着強度〉試験方法(1)
床鳴り試験:2枚の12mm厚の合板にくしめゴテで各実
施例、比較例の接着剤組成物を約300g/m2の量塗
布し、35℃、80%RHの条件下で7日間乾燥養生した
後、接着剤塗布面をスペーサーを挟んで押さえて接触さ
せ、すぐに解放して離れさせる。その際に発生する音の
20000Hzにおける音圧レベル(dB)を騒音計(J
EIC電子測定器( 株) 製)で測定する。
音なし△:40〜50dBでタック音ややあり×:50dB
超でタック音あり(2)0℃造膜性:0℃でガラス板に
各実施例、比較例の接着剤組成物をうすく塗布し乾燥す
る。その乾燥皮膜の状態を目視観察する。 (3)接着強度:12mm厚の合板にくしめゴテで各実施
例、比較例の接着剤組成物を約300g/m2 の量塗布
し、これに同じ合板を貼り合わせ(但し、接着面積は2
5×25mm)圧締し、35℃、80%RHの条件下で1
日間放置後インストロン引っ張り試験機にて、剪断引っ
張り強度(引っ張り速度:50mm/分)を測定した。
2 以上又は材料破壊△:10〜15kg/cm2 ×:1
0kg/cm2 未満以上の実施例1〜7及び比較例1〜
5の水性接着剤を調製するためのモノマー等の各成分
(但し、水、重合開始剤等は除いてある。)及びTg、
床鳴り防止性、0℃造膜性及び接着強度の評価は、次の
表1に示されている。
に、無水マレイン酸基及び/又は無水マレイン酸イミド
基を有する特定の合成高子化合物を保護コロイドとし、
特定のアクリルモノマーをエマルジョン重合して得られ
た樹脂エマルジョンを用いることより、優れた接着性を
発揮するとともに、前記の床鳴り現象を完全に防止で
き、且つ可塑剤や有機溶剤等の揮発性有機化合物(VO
C)を一切含有せず環境負荷のない水性接着剤組成物を
提供することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 (I)(a) 無水マレイン酸及び/又は無
水マレイン酸イミドと(b) α−オレフインとの共重合体
樹脂のアンモニア水の中和物を保護コロイドとして重合
して得られた、ガラス転移温度が−10〜10℃のアク
リル酸エステル、メタクリル酸エステル及びスチレンの
単独又は2種類以上の重合樹脂の水性エマルジョン(但
し、固形分が30〜70重量%である)と、(II)充
填材50〜250重量部(但し、前記固形分100重量
部に対して)とを含有することを特徴とする床鳴り防止
性の優れた水性接着剤組成物。 - 【請求項2】 前記アンモニア水の中和物の使用量が、
前記重合樹脂の100重量部当たり、20〜60重量部
であることを特徴とする請求項1記載の水性接着剤組成
物。 - 【請求項3】 前記充填剤が、炭酸カルシウム、カオリ
ンクレー、シリカの中から選ばれた1種以上のものであ
ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水性
接着剤組成物。
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接着ハンドブック 第3版,日刊工業新聞社,1996年 6月28日,150−153 |
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