JPH06322345A - アクリル系感圧接着剤 - Google Patents

アクリル系感圧接着剤

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JPH06322345A
JPH06322345A JP11069293A JP11069293A JPH06322345A JP H06322345 A JPH06322345 A JP H06322345A JP 11069293 A JP11069293 A JP 11069293A JP 11069293 A JP11069293 A JP 11069293A JP H06322345 A JPH06322345 A JP H06322345A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 炭素数4〜12のアルキル基を有する(メタ)
アクリル酸エステルを主成分とするラジカル重合能を有
するビニル基含有単量体成分を、反応系水相の酸素濃度
を2ppm 以下に保持し、酸化剤を該単量体成分100重
量部に対し、0.001〜0.2重量部含む酸化剤−還
元剤−促進剤からなるレドックス系重合開始剤の存在下
に乳化重合して得られる(メタ)アクリル系エマルジョ
ンを含む(メタ)アクリル系感圧接着剤。 【効果】 水系であるため溶剤による環境問題や安全衛
生の問題がなく、またポリオレフィン等のプラスチッ
ク、ガラス、金属、セラミックス等の被着体に対して優
れた接着力を有し、かつ長期間貼着した後、被着体を汚
染することもなく剥離することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水系の感圧接着剤に関
し、さらに詳しくは、再剥離性を有する水系の感圧接着
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、アクリル系感圧接着剤は、接着
性、耐久性に優れていることから、従来の天然ゴム、合
成ゴム系感圧接着剤に代り広範に普及しつつある。従
来、感圧接着剤は、有機溶剤を用いた、いわゆる溶剤型
感圧接着剤が主力であったが、近年省資源、環境衛生、
製品のコストのかねあいから水系の感圧接着剤が研究さ
れている。水系の感圧接着剤のなかでも、アクリル系感
圧接着剤は、省資源、無公害、安全、衛生面等の点から
極めて注目され、用途を拡大しつつある。しかし、従来
の水系のアクリル系感圧接着剤は、一般に被着体に対す
る接着力が十分満足すべきものでなく、特にポリオレフ
ィンに対する接着力が低く、接着力を増大させるとポリ
オレフィン以外の他の被着体への再剥離性が低下し、使
用期間が過ぎ、剥離しようとした場合、容易に剥離でき
ず、場合によっては被着体が破損したり、汚染したりす
るという欠点があった。
【0003】上記、従来のアクリル系感圧接着剤の欠点
を改良するために、アクリル酸エステルと共重合する単
量体を選択したり、アクリル酸エステル系重合体と他の
重合体を混合したり、またアクリル酸エステル系重合体
を適度に架橋することにより接着力および接着力の経時
増大を制御することは数多く行われている。例えば、特
開昭52−151326号公報においては、アクリル酸
アルキルエステル共重合体を主成分とした水性分散体に
エチレン−酢酸ビニル共重合体の水性分散体を配合した
感圧性接着剤が開示されており、また特開平2−305
880号公報には、エチレン性不飽和単量体を主成分と
する配合物を重合させた後、塩素化ポリオレフィン系樹
脂と水酸基を有するモノエチレン性不飽和単量体を含む
配合物を加え、さらに重合を進めて得られる重合体を含
む粘着用樹脂組成物が開示されている。さらに特公平3
−52787号公報には、ビニル系共重合体エマルジョ
ンとアルカリ金属化合物を含む再剥離型粘着剤が開示さ
れている。しかしながら、これらの方法では、再剥離性
を付与しようとすると、低接着力になり、接着力を改良
すると再剥離性が低下するという欠点がある。
【0004】近年、被着体の基材としてプラスチックが
普及し、ある種の感圧接着剤は難接着性で、感圧接着剤
を用いたテープやラベルを貼合した時、使用中に端から
めくれたり、また脱落することがある。そこで、感圧接
着剤の多くの用途では、貼合状態ではよく貼合している
が、使用期間が過ぎ、剥離しようとした時に容易に剥離
でき、被着体の汚染、破損をもたらさない再剥離感圧接
着剤の要求は益々強くなっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、あら
ゆる被着体に優れた接着性を有し、かつ接着力の経時増
大が小さく、再剥離性の優れた水系のアクリル系感圧接
着剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
の解決のため鋭意検討した結果、特定の(メタ)アクリ
ル酸エステルを主成分とするラジカル重合能を有するビ
ニル基含有単量体成分を、反応系水相の酸素濃度を特定
量以下に保持した条件下で、重合開始剤の使用量を単量
体成分に比して極めて少量用いて乳化重合して得られる
(メタ)アクリル系エマルジョンを含む、(メタ)アク
リル系感圧接着剤が、前記の目的を解決できることを知
り本発明に至った。
【0007】すなわち、本発明は、炭素数4〜12のア
ルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルを主成分と
するラジカル重合能を有するビニル基含有単量体成分
を、反応系水相の酸素濃度を2ppm 以下に保持し、酸化
剤を該単量体成分100重量部に対し、0.001〜0.
2重量部含む酸化剤−還元剤−促進剤からなるレドック
ス系重合開始剤の存在下に乳化重合して得られる(メ
タ)アクリル系エマルジョンを含むことを特徴とする
(メタ)アクリル系感圧接着剤に関する。
【0008】本発明にかかる(メタ)アクリル系感圧接
着剤は、炭素数4〜12のアルキル基を有する(メタ)
アクリル酸エステルを主成分とするラジカル重合能を有
するビニル基含有単量体成分を上記の特定条件下で乳化
重合して得られる(メタ)アクリル系エマルジョンを含
むことが必要である。この(メタ)アクリル系エマルジ
ョンは、炭素数4〜12のアルキル基を有する(メタ)
アクリル酸エステルを主成分とするラジカル重合能を有
するビニル基含有単量体成分を上記の特定条件下で乳化
重合して得られるものであれば特に限定されるわけでは
ないが、下記単量体成分(a),(b)および(c)を下記の
所定量含むビニル基含有単量体成分の重合体のエマルジ
ョンであることが好ましい。
【0009】すなわち、(a)炭素数4〜12のアルキ
ル基を有する(メタ)アクリル酸エステルが90重量%
以上、(b)重合性不飽和カルボン酸1重量%以下、お
よび(c)残部が上記(a),(b)と共重合可能な不飽和
単量体からなる、ビニル基含有単量体成分の重合体のエ
マルジョンであることが好ましい。換言すれば、本発明
においては、ビニル基含有単量体成分として(a)炭素
数4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エ
ステルを単独で使用してもよく、(a)炭素数4〜12
のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルと(b)
重合性不飽和カルボン酸を併用してもよい。この際、
(a)と(b)の使用割合は、(a)99重量%以上と
(b)1重量%以下からなる。また、(a)炭素数4〜1
2のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルと
(c)不飽和単量体を併用してもよく、この際の(a)と
(c)の使用割合は、(a)90重量%以上と(c)10重量
%以下である。さらに、本発明においては、ビニル基含
有単量体成分として(a)炭素数4〜12のアルキル
基を有する(メタ)アクリル酸エステルと(b)重合性不飽
和カルボン酸と(c)上記(a),(b)と共重合可能な不飽
和単量体の三成分を併用してもよく、この際の(a),
(b)および(c)の使用割合は、(a)90重量%以上、
(b)1重量%以下、および(c)9重量%である。
【0010】前記(a)の炭素数4〜12のアルキル基
を有する(メタ)アクリル酸エステルの具体例として
は、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル
酸ヘキシル、メタクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エ
チルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アク
リル酸オクチル、メタクリル酸オクチル等があげられ、
これらは単独でまたは混合して用いられる。これらの
(メタ)アクリル酸エステルの中ではアクリル酸2−エ
チルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシルの使用
が特に好ましい。炭素数4〜12のアルキル基を有する
(メタ)アクリル酸エステルは、ビニル基含有単量体成分
中、90重量%以上用いられる。炭素数4〜12のアル
キル基を有する(メタ)アクリル酸エステルの使用割合
が90重量%未満である場合は、被着体への接着性およ
び粘着性が低下する。(メタ)アクリル酸エステルの炭
素数が4未満のときは粘着性が低下し、(メタ)アクリ
ル酸エステルの炭素数が12を超えるときは、乳化共重
合が困難であり、また粘着剤も再剥離性に乏しい。
【0011】前記(b)の重合性不飽和カルボン酸とし
ては、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、ク
ロトン酸、イタコン酸、フマール酸等があげられる。こ
れらの重合性不飽和カルボン酸の使用割合は、ビニル基
含有単量体成分中、1重量%以下である。重合性不飽和
カルボン酸の使用割合が1重量%より多い場合は、再剥
離性やポリオレフィンを基材とする被着体への接着性の
低下をもたらす。
【0012】前記(c)の(a),(b)と共重合可能な不飽
和単量体としては、(a)の炭素数4〜12のアルキル
基を有する(メタ)アクリル酸エステル以外の(メタ)
アクリル酸エステル、例えばアクリル酸メチル、メタク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチ
ル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸プロピル等があ
げられ、さらにスチレン、酢酸ビニル、アクリロニトリ
ル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2
−ヒドロキシエチル等があげられる。これらは粘着感や
感圧接着剤を用いた製品の加工性の調整のため用いられ
る。不飽和単量体の使用割合は、ビニル基含有単量体成
分中、10重量%以下であることが好ましい。
【0013】本発明において使用される(メタ)アクリル
系エマルジョンは、上記炭素数4〜12のアルキル基を
有する(メタ)アクリル酸エステルを主成分とするラジカ
ル重合能を有するビニル基含有単量体成分を、1)反応
系水相の酸素濃度を2ppm以下にして、2)酸化剤−還
元剤−促進剤よりなるレドックス系重合開始剤の存在下
に、酸化剤の濃度をビニル基含有単量体100重量部に
対し0.001〜0.2重量部と酸化剤の分解を行うに必
要な最少量の還元剤および促進剤を用いて乳化重合して
得られるエマルジョンであれば、いずれの方法で製造さ
れたものでも使用することができるが、好ましくはラジ
カル重合能を有するビニル基含有単量体成分を1)反応
系水相の酸素濃度を2ppm以下にし、2)酸化剤を該単量
体成分100重量部に対し、0.001〜0.2重量部
含む酸化剤−還元剤−促進剤からなるレドックス開始剤
を用い、3)乳化剤の所定量の存在下に、4)40℃以
下の温度で乳化重合を行う方法が好ましい。
【0014】上記レドックス系重合開始剤の酸化剤とし
ては、過酸化水素、t−ブチルヒドロパーオキシド、t
−ブチルパーオキシド、キュメンヒドロパーオキシドの
ようなパーオキシド、過硫酸アンモニウムのような過硫
酸塩等があげられる。酸化剤の使用量は、上記ラジカル
重合能を有するビニル基含有単量体成分100重量部に
対し、0.001〜0.2重量部、好ましくは0.01〜
0.1重量部の範囲である。酸化剤の使用量が0.00
1重量部未満では、重合を完結させるためには長時間の
反応が必要となるばかりでなく、反応が完結せず、また
0.2重量部を超える使用量では重合体の重合度が低下
する。その場合、再剥離性が悪くなる。
【0015】還元剤としては、グルコース、デキストロ
ース、ホルムアルデヒドナトリウム、スルホキシラー
ト、チオ硫酸ナトリウム等を、および促進剤としては硫
酸第一鉄、硫酸銅等を使用することができる。これら還
元剤および促進剤の使用量は、それぞれの開始剤の組み
合わせに応じて適量用いられる。
【0016】乳化重合の際に用いる乳化剤としては、従
来から使用されているアニオン系またはノニオン系の乳
化剤、ラジカル重合能を有する反応性乳化剤、例えばリ
ン酸系乳化剤を使用することができる。乳化剤の使用量
は、上記ラジカル重合能を有するビニル基含有単量体成
分100重量部に対し0.5〜5重量部、好ましくは
0.5〜3重量部を用いる。
【0017】本発明でレドックス系重合開始剤および乳
化剤の使用量を極めて少なく使用していながら、比較的
短時間で、安定したエマルジョンを製造できるための手
段として、反応系水相の酸素濃度を2ppm 以下に保持し
た条件下で反応させることが必要である。反応系水相の
溶存酸素濃度が2ppm を超える場合は、溶存酸素により
開始剤の働きが阻害され反応がスムーズに起こらなくな
る。反応をスムーズに起こすために開始剤の量を多くす
ると重合体の重合度が低下し長期間貼着した後は被着体
から容易に剥離できないという欠点を有する。
【0018】乳化重合法は公知であり、本発明において
も慣用の手段が採用される。反応系水相の溶存酸素濃度
を2ppm 以下にするためには、反応系水相を窒素ガスで
バブリングすることによって行われる。反応系水相の溶
存酸素濃度は、例えば0.5%重亜硫酸ソーダ水溶液中
に電極を浸漬し、酸素濃度を0ppmに校正した溶存酸素
濃度計(東亜電波工業(株))を用いて測定する。
【0019】反応温度は40℃以下、好ましくは30℃
以下が望ましい。反応温度が40℃より高くなると重合
体の重合度が低下し、長期間貼着した後は被着体から容
易に剥離できないという欠点を有する。
【0020】本発明において、上記のラジカル重合能を
有するビニル基含有単量体成分から、十分な凝集力、再
剥離性を有する感圧接着剤として有用なエマルジョンを
得るには、得られた重合体の分子量を十分高くする必要
がある。そのためには、前記のごとくレドックス系重合
開始剤の使用量、酸素濃度を限定し、好ましくは反応温
度も限定する必要がある。本発明の構成要件に違背する
と重合体の分子量が低くなったり、重合率が不十分にな
り、所望の物性を有する感圧接着剤を得ることができな
い。本発明によれば、通常の乳化共重合により得られる
重合体より、はるかに高い分子量を有する重合体よりな
る感圧接着剤として有用な(メタ)アクリル系が得られ
る。本発明による重合体はラジカル重合能を有する乳化
剤を用いた場合は、溶剤に溶かすとゲル分が多く、全体
として分子量を限定できないが、ラジカル重合能を有し
ない乳化剤を用いた場合は溶剤に溶かすことができ、分
子量の測定ができる。この場合、テトラヒドロフラン溶
媒下、ゲルパーミエーションクロマトグラム(GPC)
とTHF溶媒による〔η〕の測定により分子量の測定を
行った。得られた重合体はポリスチレン換算の重量平均
分子量で通常800万以上、〔η〕で10以上である。
【0021】本発明の(メタ)アクリル系エマルジョン
を含む(メタ)アクリル系感圧接着剤は、必要に応じて
充填剤、造膜助剤、可塑剤、粘着付与剤、増粘剤、消泡
剤、凍結防止剤等の各種添加剤を加えて使用してもよ
い。
【0022】本発明の感圧接着剤を塗布する支持体とし
ては、上質紙、アート紙、コート紙、クラフト紙等の
紙、ポリエステル、アセテート、ポリ塩化ビニル等のフ
ィルムまたはこれらの複合積層体があげられる。
【0023】本発明の感圧接着剤は、水系であるため溶
剤による環境問題や安全衛生の問題がなく、またポリオ
レフィン等のプラスチック、ガラス、金属、セラミック
ス等の被着体に対して優れた接着力を有し、かつ長期間
貼着した後、被着体を汚染することもなく剥離すること
ができるので従来使用できなかった分野にまで用途を拡
大させることができる。
【0024】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明する。なお、実施例中の部は、特に断りのない限り
重量部を示す。
【0025】実施例1 純水180部を反応釜に仕込み、他方アクリル酸2−エ
チルヘキシル496部、アクリル酸2部、ノニルフェノ
ール・ポリオキシエチレンエーテル−サルフェート2
部、純水200部の混合物を乳化し、滴下ロートに装入
した。反応釜、滴下ロートの内容物に窒素ガスを吹き込
み、脱酸素した。双方の酸素濃度が2ppm以下になった
ら、撹拌下に反応釜の温度を30℃に保ち、1重量%の
硫酸第一鉄水溶液1部を添加した。直ちに、モノマー乳
化物、0.5重量%のt−ブチルハイドロパーオキシド
水溶液25部、0.5重量%の重亜硫酸ナトリウム水溶
液25部を3時間にわたり滴下し、重合を完結した。反
応終了後、10重量%の水酸化ナトリウム5部を添加
し、中和した。固形分濃度49.5%、粘度200cpsの
エマルジョンを得た。
【0026】実施例2 実施例1において、アクリル酸2−エチルヘキシルを4
95部、ノニルフェノール・ポリオキシエチレンエーテ
ル−サルフェートの代りに酸性リン酸メタクリロイルポ
リオキシエチレングリコールエステル(ニューフロンテ
ィア,A−229E,第一工業製薬(株))5部を用いる
以外は、実施例1と同じ条件で重合した。固形分濃度5
0%、粘度150cps のエマルジョンを得た。
【0027】比較例1 実施例1において、アクリル酸2−エチルヘキシルを4
88部、アクリル酸を10部用い、10重量%の水酸化
ナトリウムを25部用いた以外は、実施例1と同じ条件
で重合した。固形分濃度49.5%、粘度1,000cps
のエマルジョンを得た。
【0028】比較例2 実施例1において、t−ブチルハイドロパーオキシド、
重亜硫酸ナトリウムの各水溶液の濃度を10倍にし、系
の酸素濃度を特に制御しなかった以外は、実施例1と同
一条件で重合した。酸素濃度を制御しない場合、溶存酸
素濃度は8.5ppm を示した。得られたエマルジョンは
固形分濃度が50.5%、粘度が500cps であった。
【0029】実施例1〜2および比較例1〜2で得られ
たエマルジョンに、非イオン系増粘剤であるアデカネー
トUH−420(旭電化(株))を添加して、その粘度を
2,000〜4,000cps に調整し、接着剤を得た。
55g/m2上質紙に、上記の接着剤を乾燥膜厚が20〜
25μになるように塗工して、その粘着物性を測定し
た。結果を表1に示した。
【0030】
【表1】
【0031】表1から明らかなように、本発明の感圧接
着剤は、高い接着力を有し、接着力の経時増大が小さ
く、しかもポリオレフィンに対しても優れる接着力を有
している。
【0032】
【発明の効果】従来のアクリル系感圧接着剤は、一般に
ポリオレフィンに対し接着力が低く、接着力を増大させ
ると他の被着体への再剥離性が低下する。これに対し
て、本発明の感圧接着剤は、あらゆる被着体に対し優れ
た接着力を有し、かつ長期間貼着した後、被着体を汚染
することもなく剥離することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数4〜12のアルキル基を有する
    (メタ)アクリル酸エステルを主成分とするラジカル重合
    能を有するビニル基含有単量体成分を、反応系水相の酸
    素濃度を2ppm 以下に保持し、酸化剤を該単量体成分1
    00重量部に対し、0.001〜0.2重量部含む酸化
    剤−還元剤−促進剤からなるレドックス系重合開始剤の
    存在下に乳化重合して得られる(メタ)アクリル系エマ
    ルジョンを含むことを特徴とする(メタ)アクリル系感
    圧接着剤。
  2. 【請求項2】 炭素数4〜12のアルキル基を有する
    (メタ)アクリル酸エステルを主成分とするラジカル重合
    能を有するビニル基含有単量体成分が、(a)炭素数4
    〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステ
    ルが90重量%以上、(b)重合性不飽和カルボン酸が
    1重量%以下、および(c)残部が上記(a),(b)
    と共重合可能な不飽和単量体からなることを特徴とする
    請求項1記載の(メタ)アクリル系感圧接着剤。
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