JPH07102230A - 感圧性接着剤組成物 - Google Patents
感圧性接着剤組成物Info
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- JPH07102230A JPH07102230A JP5269924A JP26992493A JPH07102230A JP H07102230 A JPH07102230 A JP H07102230A JP 5269924 A JP5269924 A JP 5269924A JP 26992493 A JP26992493 A JP 26992493A JP H07102230 A JPH07102230 A JP H07102230A
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Abstract
温時の接着性にも優れ、かつアルカリ水に対する可溶性
も備えた感圧性接着剤組成物を提供すること。 【構成】 エーテル結合を有する(メタ)アクリレート
(A)30〜98重量%、α,β−不飽和カルボン酸又
はその塩(B)2〜20重量%及び上記モノマーと共重
合可能なモノマー(C)0〜68重量%からなるガラス
転移温度(Tg)−20℃以下の共重合体95〜60重
量部と酸価が100〜300mgKOH/gの粘着付与
剤(D)を5〜40重量部配合してなる。
Description
ル、シート或は両面接着テープ等の各種感圧性接着剤加
工品に使用される感圧性接着剤組成物に関し、特にオレ
フィン系樹脂との接着力に優れたアクリル系感圧性接着
剤組成物に関するものである。
用いられる代表的な感圧性接着剤として、粘着力(タッ
ク)、接着力、凝集力等の物性を備えたアクリル系感圧
性接着剤が知られている。該アクリル系感圧性接着剤
は、金属、紙或いは比較的極性の高いプラスチック類を
被着体とする場合には、アクリル系重合体を単体使用す
るだけでも充分な接着力が得られるが、ポリオレフィン
系樹脂のように極性の低いプラスチックでは、充分な接
着力が得られないという問題を抱えている。
無色安定化ロジン多価アルコールエステル化物(特開平
3−59083号公報)や軟化点105℃以上のロジン
系粘着付与剤(特開平4−114079号公報)を配合
したアクリル系感圧性接着剤が提案されている。また、
一方では、ポリオレフィン系樹脂等の再利用或いは分別
回収という観点から、使用済みのポリオレフィン系樹脂
容器よりラベル等を容易に剥離することができる感圧性
接着剤も望まれているのである。この要求に対応すべく
アクリル系重合体をアルカリ中和して水溶性とした水溶
性粘着剤(特開昭59−45374号公報)が提案され
ている。
ロジンを配合した感圧性接着剤では、ポリオレフィン系
樹脂等との接着性は良好であるが、接着性が良好である
ため使用済みのラベル等をポリオレフィン系樹脂等の被
着体から剥がすことが困難であり、ポリオレフィン系樹
脂等の資源の再利用という観点から考えると問題が残
る。また、後者の水溶性粘着剤においては、ステンレス
板との接着性は良好であるが、ポリオレフィン系樹脂と
の接着性は考慮されていない。又、該公報には、粘着性
を向上させるためにロジンの水溶性塩を配合する旨の記
載があるが、本発明者等が詳細に検討した結果、単に該
ロジンを配合しただけでは、ポリオレフィン系樹脂と充
分な接着性が得られず、更には低温における接着性につ
いては、まだまだ改善の余地があることが判明した。つ
まり、ラベル等が貼着されたポリオレフィン系樹脂容器
等の使用時においては、充分な接着力を有し、該容器の
廃棄(回収)時には、アルカリ水等に浸漬することによ
り容易にラベル等を剥離することができるアクリル系感
圧性接着剤が望まれるのである。
かかる問題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、エーテ
ル結合を有する(メタ)アクリレート(A)30〜98
重量%、α,β−不飽和カルボン酸又はその塩(B)2
〜20重量%及び上記モノマーと共重合可能なモノマー
(C)0〜68重量%からなるガラス転移温度(Tg)
−20℃以下の共重合体95〜60重量部と酸価が10
0〜300mgKOH/gの粘着付与剤(D)を5〜4
0重量部配合した感圧性接着剤組成物が、ポリオレフィ
ン系樹脂との接着性、低温接着性に優れ、かつアルカリ
水等に浸漬することによりラベル等の被着体を容易に剥
離することができることを見いだし、本発明を完成する
に至った。
用いられるエーテル結合を有する(メタ)アクリレート
(A)とは、アルコキシ等により(メタ)アクリレート
内にエーテル結合を導入したもので、2−エトキシエチ
ルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、3
−メトキシブチルアクリレート、エチルカルビトールア
クリレート、2−ブトキシエチルアクリレート等が挙げ
られ、特に2−エトキシエチルアクリレート、2−メト
キシエチルアクリレート等が好適に使用される。また、
α,β−不飽和カルボン酸又はその塩(B)とは、アク
リル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコ
ン酸、クロトン酸等及びこれらの塩が挙げられ、特にア
クリル酸、メタクリル酸等が好適に用いられる。
(C)としては、アクリル酸メチル、アルキル基の炭素
数1〜3のメタクリル酸アルキルエステル、酢酸ビニ
ル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、スチレ
ン、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチル
メタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒ
ドロキシプロピルメタクリレート、ジメチルアミノエチ
ルメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、メチロールアクリルアミド、グリシジルメタクリレ
ート等があり、中でも、ブチルアクリレート、2−エチ
ルヘキシルアクリレート、アクリル酸メチル、酢酸ビニ
ルが好適に使用される。上記の(A)〜(C)成分にお
いては、各成分中より1種以上選ばれることが必要
((C)成分は必要に応じて)で、同成分中より2種以
上選択することも可能である。
(A)及び(B)を必須の構成要件とするものでその配
合量は(A)が30〜98重量%及び(B)が2〜20
重量%で必要に応じて(C)を68重量%以下の範囲で
配合することができる。(A)が上記の範囲よりも多い
と接着力が低くく、また耐水性も悪い、逆に少ないと水
溶性又はアルカリ可溶性に劣る。また、(B)が上記の
範囲よりも多いと耐水性が悪くなると同時にタック不良
やポリオレフィン系樹脂に対する接着力が低下し、逆に
少ないと水溶性又はアルカリ可溶性に劣る。更に、
(C)が上記の範囲よりも多くなると(A)或いは
(B)の配合量が少なくなる結果となり好ましくない。
g)は、−20℃以下であることが必要で、Tgが−2
0℃を越えると粘着力が低下して好ましくない。本発明
においては、上記の構成成分よりなるアクリル系共重合
体に、酸価が100〜300mgKOH/g、好ましく
は150〜300mgKOH/gという高酸価の粘着付
与剤(D)をブレンドすることが最大の特徴で、その配
合量は該共重合体/該粘着付与剤(D)=95/5〜6
0/40(重量比)、好ましくは90/10〜70/3
0(重量比)である。該粘着付与剤の酸価が上記の範囲
よりも大きいと粘着力が低下し、逆に小さいと該共重合
体との相溶性に欠け、また、配合量が上記の範囲より多
くても相溶性に欠けると共に、タックの低下となり、逆
に少なくても粘着力が低くくなり効果が認められない。
本発明に用いる粘着付与剤としては、上記の酸価を満足
すれば良く、ロジンエステル、水添ロジン、重合ロジ
ン、不均化ロジン等のロジン、テルペン系樹脂、石油系
樹脂等が挙げられ、該粘着付与剤は、例えばマレイン酸
変性等の方法によりカルボキシル基等を導入し、酸価を
上記の範囲に調整したもので、中でもロジン系の粘着付
与剤の使用が効果的である。
(A)〜(C)成分を有機溶剤中でラジカル共重合させ
る如き、当業者周知の方法によって容易に製造される。
該重合に用いられる有機溶剤としては、トルエン、キシ
レンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル
などのエステル類、n−プロピルアルコール、iso−プ
ロピルアルコールなどの脂肪族アルコール類、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ンなどのケトン類などが挙げられ、又ラジカル重合に使
用する重合触媒としては、通常のラジカル重合触媒であ
るアゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサ
イド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロ
パーオキサイドなどが具体例として挙げられる。かかる
方法で得られたアクリル系共重合体に上記の粘着付与剤
(D)を40℃程度の温度にて配合し溶解することによ
り本発明の感圧性接着剤組成物を得ることができるので
ある。
アルカリ可溶性に優れた組成物であるが、該組成物を通
常の水においても可溶とすることができる。この場合
は、該組成物を水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、ア
ミン等のアルカリにより中和することにより可能であ
る。又、本発明の接着剤組成物はこのままで感圧性接着
剤として充分実用に耐えうるが、より接着性能を向上さ
せるために該組成物100重量部に対して0.01〜5
重量部の架橋剤を配合することも可能で、該架橋剤とし
ては、エポキシ系、イソシアネート系、金属キレート
系、アミン系等が挙げられ、この中から1種以上選択さ
れ、好ましくは、エポキシ系、金属キレート系が架橋剤
として使用されうる。
着色剤、安定剤、充填剤、接着改良剤等を混合すること
も可能である。本発明の感圧性接着剤組成物は、包装用
粘着テープ、事務用粘着テープ、医療用粘着製品、電気
絶縁テープ、マスキング用テープ又はシート、粘着ラベ
ル、両面粘着テープ、特種粘着テープ等の各種感圧性接
着剤加工品に使用できるが、特にポリオレフィン系樹脂
との接着性、水やアルカリ水に対する可溶性等を考慮す
れば、ポリオレフィン系樹脂を接着対象面とした(両
面)粘着テープ、粘着ラベル、特殊粘着テープに使用で
き、PET(ポリエチレンテレフタレート)ボトル等の
粘着ラベル用途としても有用である。
合を有する(メタ)アクリレートを含有するアクリル系
共重合体に高酸価の粘着付与剤を配合しているため、ポ
リオレフィン系樹脂との接着性に優れ、低温時の接着性
にも優れた接着剤で、かつアルカリ水に対する可溶性も
備えている。
する。尚、実施例中、「部」、「%」とあるのは、特に
ことわりのない限り重量基準を示す。 実施例1 2−エトキシエチルアクリレート(2−EEA)40重
量部、ブチルアクリレート(BA)50重量部、酢酸ビ
ニル(VAc)5重量部、アクリル酸(AAc)5重量
部、酢酸エチル60重量部、メタノール20重量部、ア
ゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.1重量部を
コンデンサー、撹拌機及び温度計付きのフラスコに仕込
み、90℃に加温して重合させ、重合途中にトルエン
10重量部にAIBN 0.1重量部を溶解させた重合
触媒液を逐次追加しながら7時間重合させた後、トルエ
ンを加えて濃度を調整し、ガラス転移温度(Tg)−4
6℃の樹脂を主成分とする樹脂分40重量%、溶剤分6
0%(酢酸エチル/メタノール/トルエン=6/2/2
重量比)の樹脂組成物を得た。該樹脂組成物200重量
部に対して、粘着付与剤として酸価200mgKOH/
g、軟化点105℃のマレイン酸変性ロジンを20重量
部(該樹脂組成物の樹脂分80重量部に対して20重量
部)を添加して、本発明の感圧性接着剤組成物を得た。
該接着剤組成物について、接着力、粘着保持力、ボール
タック性、アルカリ可溶性の評価を以下の通り行った。
離型紙上に乾燥後の厚みが25μになるように塗布し、
100℃で2分間乾燥させて25μのPETフィルムに
転写して粘着フィルムを作製した。次に、被着体として
ステンレス板(SUS304)及びポリエチレン板を用
意し、20℃,65%RHにて上記粘着フィルムを該被
着体に接着させてJISZ 0237の粘着力の測定法
に準拠して180度剥離強度を測定した。 (粘着保持力)ステンレス板(SUS304)の試験板
に貼付け面積が25mm×25mmになるように上記粘
着フィルムを貼着し、40℃にて1kgの荷重をかけて
JISZ 0237の保持力の測定法に準拠して該フィ
ルムが落下するまでの時間(分)を測定した。
び5℃,30%RHの各条件でJIS Z 0237の
球転法のJ.Dow方式に準拠して上記粘着フィルムの
ボールタック性を測定した。 (アルカリ可溶性)上記粘着フィルム(25mm×25
mm)を20℃,3%NaOH水溶液(100ml)に
浸漬し、60分後の該フィルムの溶解状況を目視観察し
た。評価基準は、以下の通り。 ◎ −−− 完全に溶解 ○ −−− 部分的に溶解 △ −−− 溶解せずに膨潤のみ × −−− 溶解も膨潤もせず
1に準じて作製し、実施例1と同様に評価を行った。
尚、実施例7及び8においては、実施例1の感圧性接着
剤組成物に架橋剤として5%Alキレート化合物(実施
例7)及びエポキシ系化合物(実施例8)を該感圧性接
着剤組成物樹脂100重量部に対して1重量部(実施例
7)及び0.5重量部(実施例8)添加した。実施例及
び比較例の評価結果を表2に示す。
分の項は、アクリル系共重合体との配合重量比(アクリ
ル系共重合体/粘着付与剤)を表す。略号は、以下の通
り。 2−EEA;2−エトキシエチルアクリレート、AA
c;アクリル酸、BA;ブチルアクリレート、VAc;
酢酸ビニル、 ロジン−1;マレイン酸変性ロジン(軟化点90℃) ロジン−2;水添ロジン(軟化点110℃) ロジン−3;ロジンエステル(軟化点120℃) テルペン;マレイン酸変性テルペンフェノール(軟化点
115℃)
ンレスとの接着力を表す。
ル結合を有する(メタ)アクリレートを含有するアクリ
ル系共重合体に高酸価の粘着付与剤を配合しているた
め、ポリオレフィン系樹脂との接着性に優れ、低温時の
接着性にも優れた接着剤で、かつアルカリ水に対する可
溶性も備えており、特に、ポリオレフィン系樹脂を接着
対象面とした(両面)粘着テープ、粘着ラベル、特殊粘
着テープに使用できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 エーテル結合を有する(メタ)アクリレ
ート(A)30〜98重量%、α,β−不飽和カルボン
酸又はその塩(B)2〜20重量%及び上記モノマーと
共重合可能なモノマー(C)0〜68重量%からなるガ
ラス転移温度(Tg)−20℃以下の共重合体95〜6
0重量部と酸価が100〜300mgKOH/gの粘着
付与剤(D)を5〜40重量部配合したことを特徴とす
る感圧性接着剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26992493A JP3612084B2 (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | 感圧性接着剤組成物 |
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JPH07102230A true JPH07102230A (ja) | 1995-04-18 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003100758A (ja) * | 2001-09-27 | 2003-04-04 | Denso Corp | パターン形成方法および金属膜パターニング用粘着シート |
JP2005023169A (ja) * | 2003-06-30 | 2005-01-27 | Soken Chem & Eng Co Ltd | アクリル系の耐ブリスター性粘着剤樹脂組成物、それを用いるトランスファー性フィルム状粘着剤、耐ブリスター性粘着剤シート及びそれらの用途 |
WO2013042648A1 (ja) * | 2011-09-20 | 2013-03-28 | Dic株式会社 | 金属面貼付用粘着シート |
WO2022219969A1 (ja) * | 2021-04-14 | 2022-10-20 | 綜研化学株式会社 | 粘着剤組成物および粘着シート |
-
1993
- 1993-09-30 JP JP26992493A patent/JP3612084B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2013042648A1 (ja) * | 2011-09-20 | 2013-03-28 | Dic株式会社 | 金属面貼付用粘着シート |
JP5278628B1 (ja) * | 2011-09-20 | 2013-09-04 | Dic株式会社 | 金属面貼付用粘着シート |
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