JP2844946B2 - 接着剤組成物 - Google Patents

接着剤組成物

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シアノアクリレート系
瞬間接着剤組成物に関するものであり、接着剤を使用す
る各種産業分野で幅広く利用され得るものである。ま
た、本発明の接着剤組成物は、刺激臭が低くく、耐久性
に優れるため、従来以上の幅広い用途に利用することが
可能なものである。
【0002】
【従来の技術】シアノアクリレート系瞬間接着剤は、そ
の瞬間接着性という優れた特性ゆえに接着剤を使用する
各種産業分野で広く利用されているものであるが、一般
的に刺激臭が強いために、閉め切った狭い作業場での作
業には不向きてあるという欠点を有するものである。
【0003】一方、2−メトキシエチル−2−シアノア
クリレート等のアルコキシアルキル−2−シアノアクリ
レートを用いた瞬間接着剤は、刺激臭をほとんど有しな
いものであるが(特開昭54−97636号、特開昭5
7−96070号)、ある種のゴムを接着した場合に、
接着強度が経時的に低下する即ち耐久性が低いという欠
点を有するものであり、このため用途が限られたり、各
種ゴムに該接着剤を使用しようとする場合、手間と時間
のかかる予備的な耐久性試験を実施する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記問題を解決するた
めに、アルコキシアルキル−2−シアノアクリレートと
メチル−2−シアノアクリレートまたはエチル−2−シ
アノアクリレートとを混合した接着剤(特開昭57−1
51666号)が提案されているが、使用者にとって、
その刺激臭の除去は充分なものではなく、また耐久性も
必ずしも満足できるものではなかった。
【0005】本発明者らは、この種の接着剤が本来有す
る耐久性を損なうことなく、刺激臭の低いシアノアクリ
レート系瞬間接着剤を見出すべく鋭意検討を行ったので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
が、アルコキシアルキル−2−シアノアクリレートと特
定のアルキル−2−シアノアクリレートとを混合してな
る接着剤組成物により解決できることを見いだし、本発
明を完成した。
【0007】すなわち本発明は、アルコキシアルキル−
2−シアノアクリレートと一般式
【0008】
【化2】
【0009】(式中Rは、炭素数3〜12のアルキルま
たはシクロアルキル基である。)で表されるアルキル−
2−シアノアクリレートからなる接着剤組成物に関する
ものである。
【0010】○アルコキシアルキル−2−シアノアクリ
レート 本発明の接着剤組成物に使用し得るアルコキシアルキル
−2−シアノアクリレートは、特に限定されるものでは
ないが、一般式
【0011】
【化3】
【0012】(式中、n,mは1〜3の整数である。)
で表される化合物を使用することが、接着性が良好とい
う点で好ましい。また、本発明の接着剤組成物において
は、これらを単独であるいは2種以上併用して用いるこ
とも可能である。具体例としては、2−シアノアクリル
酸のメトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチ
ル、メトキシエチル、エトキシエチル、プロポキシエチ
ル、メトキシプロピル、エトキシプロピル、プロポキシ
プロピル等のエステルを挙げることが出来、接着性能が
特に良好であるという点で、2−メトキシエチル−2−
シアノアクリレート、2−エトキシエチル−2−シアノ
アクリレート、2−メトキシイソプロピル−2−シアノ
アクリレートを使用することが特に好ましい。
【0013】○アルキル−2−シアノアクリレート 本発明のアルキル−2−シアノアクリレートとは、一般
【0014】
【化4】
【0015】(式中Rは、炭素数3〜12のアルキルま
たはシクロアルキル基である。)で表される化合物であ
り、本発明においてはそれらを単独であるいは2種以上
併用して用いることも可能である。具体例としては、2
−シアノアクリル酸のプロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロヘキシ
ル、ヘプチル、2−エチルヘキシル、オクチル、シクロ
オクチル、ノニル、デシル、シクロデシルエステル等を
挙げることが出来る。これらの中でも、刺激臭が低いと
いう点で、炭素数6以上のアルキル−2−シアノアクリ
レートを使用することが好ましく、刺激臭がほとんどな
いという点で、シクロヘキシル−2−シアノアクリレー
トが特に好ましい。
【0016】本発明の接着剤組成物において、これらの
アルキル−2−シアノアクリレート含有量は、接着剤組
成物に含まれる2−シアノアクリレート成分の合計量の
20重量%〜95重量%であることが好ましい。アルキ
ル−2−シアノアクリレートが20重量%に満たない場
合は、得られる接着剤硬化物の強度、耐久性が不十分な
ものとなり、又95重量%を越える場合は、刺激臭が本
発明の目的を満足し得るものでなくなる。多種類のゴム
に対する接着耐久性が高いという点で、アルキル−2−
シアノアクリレートの含有量は、40重量%〜90重量
%がより好ましく、60〜90重量%含有することは、
ほとんどのゴムについて接着耐久性が高いという点で、
特に好ましい。
【0017】○添加剤 通常シアノアクリレート系接着剤には、安定剤、速硬化
剤、増粘剤、場合によっては、可塑剤、架橋剤、着色剤
等の添加剤が添加されるが、本発明の組成物も、これら
を添加したものであってもよい。
【0018】安定剤としては、SO2 、スルホン酸類、
サルトン、ラクトン、弗化硼素等のアニオン重合禁止
剤、或いはハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチル
エーテル、カテコール、ピロガロール等のラジカル重合
禁止剤が挙げられ、添加量としては接着剤全量に対して
1〜5000ppmを添加することが出来る。
【0019】硬化速度を早めたい場合には、アルキレン
グリコール、アルキレングリコールの誘導体、環状オキ
シアルキレン等を接着剤全量に対して10〜50000
ppm添加することが出来る。
【0020】粘度の高い組成物が要求される場合には、
増粘剤としてポリメチルメタクリレート等のメタクリル
系ポリマー、アクリル系ポリマー、セルロースアセテー
ト、シアノアクリル系ポリマー等のポリマーを添加する
ことが出来る。
【0021】また、硬化した接着剤の柔軟性を向上させ
るためには、ジオクチルフタレート、セバシン酸エステ
ル、リン酸エステル等の可塑剤を添加することが出来
る。
【0022】耐熱性の改良を目的とする場合等には、硬
化した接着剤を分子構造的に三次元化構造とさせるた
め、アルキレンジアクリレート、アルキレンジメタクリ
レート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ト
リアリルイソシアヌレート等の多官能性ビニルモノマー
を少量添加することが出来る。
【0023】着色組成物が要求される場合には、顔料、
染料、カーボンブラック等を添加することが出来る。
【0024】
【作用】本接着剤組成物は、刺激臭がほとんどなく、し
かも、接着後の耐久性、特にある種のゴムを接着した場
合の耐久性が良好であるという、従来からの瞬間接着剤
組成物では得られなかったものである。これらの原因は
明らかではないが、アルコキシアルキル−2−シアノア
クリレートと炭素数が3以上のアルキル−2−シアノア
クリレートの単なる組み合わせからでは推定できない、
優れた相乗効果によるものと考えられる。
【0025】いずれせよ、これらのシアノアクリレート
モノマーを併用することにより、従来のシアノアクリレ
ート系瞬間接着剤の有する問題点を解決するという優れ
た作用を本発明は示すものである。
【0026】
【実施例】以下実施例と比較例を挙げて、本発明を具体
的に説明する。尚、臭気の強さは次の5段階に区分し
た。 A(非常に強い刺激臭)>B(強い刺激臭)>C(微か
な刺激臭)>D(微かな臭気)>E(ほとんど無臭)
【0027】実施例1 メトキシエチル−2−シアノアクリレート 25重量%
とシクロヘキシル−2−シアノアクリレート 75重量
%とを混合し、接着剤組成物とした。この組成物をポリ
エチレン製の板上に5滴塗付し、その臭気を調べたとこ
ろ、かすかな臭気しか感じられなかった。
【0028】この接着剤組成物を、JIS K6861
に準じ、天然ゴムに対する引張せん断接着強さを測定し
たところ、4. 5kgf/cm2 であった。接着した試
験片を80℃中に10日間放置した後、室温に戻して同
様に引張せん断接着強さを測定したところ4. 3kgf
/cm2 であった。
【0029】実施例2〜10 表1記載のアルコキシアルキル−2−シアノアクリレー
トとアルキル−2−シアノアクリレートを用いた以外
は、実施例1に準じて試験を行った。これらの結果を表
1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】比較例1 エチル−2−シアノアクリレートをポリエチレン製の板
上に5滴塗付し、その臭気を調べたところ、非常に強い
刺激臭を感じた。また、実施例1と同様、天然ゴムに対
する引張せん断接着強さを測定したところ、被着材であ
るゴムの表面が破壊し、その時の強度は5. 1kgf/
cm2 であった。接着した試験片を80℃中に10日間
放置した後、室温に戻して引張せん断接着強さを測定し
た場合もゴムの表面が破壊し、その時の強度は4. 9k
gf/cm2 であった。
【0032】比較例2〜7 表2記載のアルコキシアルキル−2−シアノアクリレー
トとアルキル−2−シアノアクリレートを用いた以外
は、実施例1に準じて試験を行った。これらの結果を表
2に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明の接着剤組成物は、刺激臭がほと
んどなく、かつ、接着後の耐熱劣化性、特にある種のゴ
ムに対する耐熱劣化性が従来のシアノアクリレート系瞬
間接着剤と比較して格段と優れており、このような接着
剤は需要家に久しく望まれていたものである。
【0035】本発明の接着剤組成物は、この様な特長を
有するため、家内工業、内職など狭い室内での作業に有
用であり、しかも、ある種のゴムを接着する場合に行わ
れる手間と時間のかかる予備的な耐久性試験を実施する
必要がなく、産業機械工業、電気機器工業等の一般産業
分野及び家庭用接着剤としての貢献度は非常に大きなも
のである。
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−151666(JP,A) 特開 昭56−90871(JP,A) 特開 昭56−135455(JP,A) 特公 昭46−18147(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09J 4/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルコキシアルキル−2−シアノアクリレ
    ートと一般式 【化1】 (式中Rは、炭素数3〜12のアルキルまたはシクロア
    ルキル基である。)で表されるアルキル−2−シアノア
    クリレートからなる接着剤組成物。
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