JP3018565U - 足場用クランプ式ベース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 建築現場においてパイプを組み合わせて足場
を構築する場合に使用する足場用クランプ式ベースにお
いて、そのクランプのナットの締付作業を簡便に且つ能
率良く行うことができるようにし、また、縦向きの足場
用パイプを嵌合させて支持する筒状パイプ受けからの足
場用パイプの抜脱を防いで安全性を高めること。 【構成】 上部半環体２と下部半環体３の一端を互いに
回動自在に連結して、その両者を閉環状態としてその間
に横向きの足場用パイプ１４を挟着可能となし、下部半
環体３の他端に回動自在に取付けたボルト４を上部半環
体２の他端に設けた溝５に通して、そのボルト４に空洞
脚部７を一体化した足長ナット６を螺着して締め付ける
ようにしたクランプ１を構成するとともに、そのクラン
プ１における上部半環体２の上に縦向きの足場用パイプ
１５の下端部を嵌合させる筒状パイプ受け８を一体的に
立設して、その筒状パイプ受け８に縦向きの足場用パイ
プ１５の側壁に穿設した窓孔１６に挿入してロックする
係止ピン９と、その係止ピン９を出没させる押ボタン１
０とを取付けたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、建築現場においてパイプを組み合わせて足場を構築する場合に使用 する足場用クランプ式ベースに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の足場用クランプ式ベースは図３に示すような構造になっている。すなわ ち、符号１７がクランプであり、そのクランプ１７の上に筒状パイプ受け１８を 一体的に立設している。クランプ１７は、一端を互いに回動自在に連結した上部 半環体１９と下部半環体２０とを有し、その上部半環体１９の他端に回動自在に 取付けたボルト２１を下部半環体２０の他端に設けた溝（図示せず）に挿通して ナット２２で締め付けるようになっている。そして、そのクランプ１７は横向き の足場用パイプを挟着することにより固定し、又、筒状パイプ受け１８は縦向き の足場用パイプの下端部を嵌合させて支持するようになっている。

【０００３】

【従来技術の問題点】

上記のような従来の足場用クランプ式ベースには以下のような問題がある。ま ず、クランプ１７のナット２２を締め付ける場合、ナット２２は下部半環体２０ の下側に位置するので、例えば足場に設けた布板の上に乗ったまま作業するのが 困難であり、布板から降りて下から締付作業をしなければならないという不便が ある。次に、ナット２２を締め付けるのに時間がかかり過ぎて作業能率が悪いと いう不満がある。また、筒状パイプ受け１８に嵌合した縦向きの足場用パイプが 抜ける虞があり安全性が不十分である等である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

そこで本考案は、クランプのナットの締付作業を簡便に且つ能率良く行うこと ができ、また、筒状パイプ受けからの足場用パイプの抜脱を防ぐことができて安 全な足場用クランプ式ベースの提供を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案の足場用クランプ式ベースは、上部半環体 ２と下部半環体３の一端を互いに回動自在に連結して、その両者を閉環状態とし てその間に横向きの足場用パイプ１４を挟着可能となし、下部半環体３の他端に 回動自在に取付けたボルト４を上部半環体２の他端に設けた溝５に通して、その ボルト４に空洞脚部７を一体化した足長ナット６を螺着して締め付けるようにし たクランプ１を構成するとともに、そのクランプ１における上部半環体２の上に 縦向きの足場用パイプ１５の下端部を嵌合させて支持する筒状パイプ受け８を一 体的に立設して、その筒状パイプ受け８に縦向きの足場用パイプ１５の側壁に穿 設した窓孔１６に挿入してロックする係止ピン９と、その係止ピン９を出没させ る押ボタン１０とを取付けたことを特徴とする構成としたものである。

【０００６】

【作用】

まず、クランプ１のボルト４を下部半環体３側に設けたので、そのボルト４に 螺着させる足長ナット６は上部半環体２の上側に位置することになる。したがっ て、足長ナット６の締付作業を上方から行うことができ、例えば足場に設けた布 板から降りることなく、その上に乗ったまま作業を行うことができる利便性があ る。次に、ボルト４に螺着させる足長ナット６は空洞脚部７を一体化して長いの で、少ない回転で締付作業を終了させることができる。したがって、締付作業の 能率が格段にアップする。また、縦向きの足場用パイプ１５を嵌合させる筒状パ イプ受け８に係止ピン９を取付けて、足場用パイプ１５に設けた窓孔１６にその 係止ピン９を挿入してロックするようにしたので、足場用パイプ１５の抜脱を阻 止して安全性を高めることができる。

【０００７】

【実施例】

図１及び図２は本考案の実施例を示したものである。図中、符号１がクランプ であり、このクランプ１は上部半環体２、下部半環体３、ボルト４及び足長ナッ ト６により構成されている。上部半環体２と下部半環体３は一端を互いに回動自 在に連結して開閉自在であり、ボルト４は下部半環体３の他端に回動自在に取付 けていて、上部半環体２の他端にボルト４が挿通可能な溝５を設けている。足長 ナット６は空洞脚部７を一体的に設けていて、その空洞脚部７の先端を上部半環 体２の上面に当てて締付けるようになっている。

【０００８】 次に、符号８が筒状パイプ受けである。この筒状パイプ受け８は上記のクラン プ１における上部半環体２の上に溶接されて一体化し、下端部を２重にして外周 面に段部１１を設け、その段部１１の上に足場用パイプ１５を載せるようにして いる。この筒状パイプ受け８における段部１１より少し上方位置に係止ピン９を 側壁に対し出没自在に取付けるとともに、段部１１より下方位置に押ボタン１０ を同じく側壁に対し出没自在に取付けている。これら押ボタン１０と、係止ピン ９は筒状パイプ受け８の内部で連結板１２を介して一体化し、連結板１２はコイ ルスプリング１３によって筒状パイプ受け８の側壁内面に接触する方向へ押圧さ れ、係止ピン９と押ボタン１０は通常筒状パイプ受け８の側壁から外部へ突出し ている。

【０００９】 図２に示すように、クランプ１は上部半環体２と下部半環体３を閉環状態とし てその間に横向き足場用パイプ１４を挟着し、又、筒状パイプ受け８はその外周 部に縦向き足場用パイプ１５を嵌合させて、係止ピン９を縦向き足場用パイプ１ ５の側壁に穿設した窓孔１６に挿入させる。なお、縦向き足場用パイプ１５を筒 状パイプ受け８から抜き取る場合は、押ボタン１０を内方へ押して係止ピン９を 窓孔１６から脱出させた状態で行う。

【００１０】

【考案の効果】

本考案の足場用クランプ式ベースは上記のように構成されるので、クランプの ナット締付作業が簡便になり、かつ作業能率がアップする効果があり、又、筒状 パイプ受けからの足場用パイプの抜脱を防止して安全性を高める効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の正面図である。

【図２】本考案の実施例の縦断面図である。

【図３】従来例の正面図である。

【符号の説明】

１ クランプ ２ 上部半環体 ３ 下部半環体 ４ ボルト ５ 溝 ６ 足長ナット ７ 空洞脚部 ８ 筒状パイプ受け ９ 係止ピン １０ 押ボタン １１ 段部 １２ 連結板 １３ コイルスプリング １４ 横向き足場用パイプ １５ 縦向き足場用パイプ １６ 窓孔 １７ クランプ １８ 筒状パイプ受け １９ 上部半環体 ２０ 下部半環体 ２１ ボルト ２２ ナット

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上部半環体２と下部半環体３の一端を互
   いに回動自在に連結して、その両者を閉環状態としてそ
   の間に横向きの足場用パイプ１４を挟着可能となし、下
   部半環体３の他端に回動自在に取付けたボルト４を上部
   半環体２の他端に設けた溝５に通して、そのボルト４に
   空洞脚部７を一体化した足長ナット６を螺着して締め付
   けるようにしたクランプ１を構成するとともに、そのク
   ランプ１における上部半環体２の上に縦向きの足場用パ
   イプ１５の下端部を嵌合させて支持する筒状パイプ受け
   ８を一体的に立設して、その筒状パイプ受け８に縦向き
   の足場用パイプ１５の側壁に穿設した窓孔１６に挿入し
   てロックする係止ピン９と、その係止ピン９を出没させ
   る押ボタン１０とを取付けたことを特徴とする足場用ク
   ランプ式ベース。