JP3018367B2 - 塩化ビニル樹脂組成物 - Google Patents

塩化ビニル樹脂組成物

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JP3018367B2 JP2028830A JP2883090A JP3018367B2 JP 3018367 B2 JP3018367 B2 JP 3018367B2 JP 2028830 A JP2028830 A JP 2028830A JP 2883090 A JP2883090 A JP 2883090A JP 3018367 B2 JP3018367 B2 JP 3018367B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、塩化ビニル樹脂組成物、詳しくは塩化ビニ
ル樹脂に対して、Znを含有するハイドロタルサイト化合
物、直接溶融法による脂肪酸金属塩、β−ジケトン化合
物等を添加することにより、特に電線被覆材として有用
な塩化ビニル樹脂組成物に関するものである。
(従来技術及びその問題点) 一般に塩化ビニル樹脂は優れた電気絶縁性を有する。
該樹脂は加熱成形加工する際に主として脱塩化水素に起
因する熱分解を起しやすく、このために加工製品の電気
絶縁性の低下、機械的性質の劣化、色調の悪化を生じ、
著しく不利益を招く。
従来、このような欠点を改良するために、亜鉛を含有
するハイドロタルサイト、複分解法で合成した脂肪酸金
属塩、β−ジケトンからなる安定剤を該樹脂に添加し、
加熱加工工程における熱劣化を抑制することを提案され
ていた(特開昭63−46248号)。しかしながら、該安定
剤では、加熱加工製品の経時劣化、即ち製品表面にブル
ーミング(吐出)やブリード(発汗)現象を生じたり、
電気絶縁性の低下をきたすという欠点があった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、特に電気絶縁性に優れ、しかも耐ブルーミ
ング性、耐ブリード性に有効な性能を発揮し得る塩化ビ
ニル樹脂組成物を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明は、塩化ビニル樹脂に、(1)亜鉛を含有する
ハイドロタルサイト類化合物、(2)脂肪酸と金属の酸
化物または水酸化物との溶融反応生成物(脂肪酸金属
塩)及び(3)β−ジケトン化合物、ケト酸エステル化
合物またはこれらの金属塩の少なくとも一種以上を添加
してなることを特徴とする塩化ビニル樹脂組成物、さら
にそれらに可塑剤を含むもの、それを電線被覆として用
いるものに関すさらにそれらに可塑剤を含むもの、それ
を電線被覆として用いるものに関する。
本発明の組成物に使用される亜鉛を含有するハイドロ
タルサイト化合物は次の一般式(1)で表わされるもの
が好ましい。
▲M2+ 1-X▼A(OH)▲A2- X/2▼・mH2O (1) 但し、式中MはMgとZnの固溶体、AはCO3またはSO4
示し、Xおよびmは次の条件を満足する。
O<X<0.5,O≦m≦2 一般式(1)で表わされる化合物のZnとMgの比率はZn
/Mgで0.01〜1.0、好ましくは0.05〜0.5であり、Mg単独
に比べMgとZnの固溶体にすることにより樹脂組成物の透
明性を損うことなく、初期耐熱変色性、コンゴウレッド
耐熱性(JIS耐熱性)の改良に寄与することができる。
一般式(1)で表わされる亜鉛を含有するハイドロタ
ルサイト類化合物の添加量は塩化ビニル樹脂100部に対
し好ましくは0.01〜5重量部、より好ましくは0.05〜3
重量部である。
本発明に於ける脂肪酸としては、オクチル酸、デカン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソス
テアリン酸、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン
酸、ヤシ油脂肪酸、サフラワー油脂肪酸、大豆油脂肪
酸、亜麻仁油脂肪酸、オレイン酸、リノール酸、リノレ
イン酸などであり、押出時の滑性や相溶性により優れる
ため炭素数12〜18の脂肪酸が好ましい。
又、金属の水酸化物又は水酸化物としては、Ba,Ca,M
g,Znの酸化物または水酸化物が好ましい。
本発明で用いられる脂肪酸と金属の酸化物又は水酸化
物との溶融反応生成物(脂肪酸金属塩)は、脂肪酸金属
の酸化物又は水酸化物とを直接100〜180℃に加熱、常圧
または減圧下で脱水させ、冷却後粉砕することによって
得られる。
従来、脂肪酸金属塩の製造方法としては一般に下記に
一例として示される如く複分解法が用いられている。
RCOOH+NaOH→RCOONa+H2O 2RCOONa+MgCl2→Mg(OCOR)+2MgCl 脂肪酸金属塩を複分解法で製造すると生成する副生成
物が生じ、多量の水で洗浄しても、導電性の副生成物が
残存し、電気絶縁性を低下させるという欠点がある。本
発明で用いられる直接法得られた脂肪酸金属塩は、洗
浄、乾燥工程を必要とせず、かつ複分解法による副生成
物を含有しないものが得られる。
尚、上記脂肪酸金属塩を製造する際に、上記脂肪酸を
越えない量で芳香族カルボン酸、例えば安息香酸、ブチ
ル安息香酸、メタトルイル酸、サリチル酸、桂皮酸等を
併用することができる。
本発明で用いられる脂肪酸金属塩の添加量は塩化ビニ
ル樹脂100重量部に対し、好ましくは0.05〜5重量部、
より好ましくは0.1〜3重量部である。
本発明に用いられるβ−ジケトン化合物、ケトン酸エ
ステルまたはその金属塩としてはベンゾイルアセトン、
ジベンゾイルメタン、ジベンゾイルメタン亜鉛塩、ジベ
ンゾイルメタンカルシウム塩、ジベンゾイルメタンバリ
ウム塩、ステアロイルベンゾイルメタン、ステアロイル
アセトン、アセトアセトアミド、トリベンゾイルメタ
ン、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸亜鉛、デヒドロ酢酸カ
ルシウム、デヒドロ酢酸ナトリウム塩等があげられる。
本発明のβ−ジケトン化合物およびケト酸エステルま
たはその金属塩の添加量は塩化ビニル樹脂100重量部に
対し好ましくは0.01〜1重量部、より好ましくは0.05〜
0.5重量部である。
本発明に用いることができる可塑剤としてはフタール
酸エステル系あるいはその他のエステル系、ポリエステ
ル系、リン酸エステル系などがあげられる。
フタール酸エステル系可塑剤としては、例えばジブチ
ルフタレート、ジヘキシルフタレート、ジヘプチルフタ
レート、ジオクチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシ
ルフタレート、ジイソオクチルフタレート、ジ−イソオ
クチルフタレート、ジノニルフタレート、ジイソデシル
フタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジベンジル
フタレート、ジ(混合アルコール)フタレート等があ
る。
その他のエステル系可塑剤としては、例えばジヘキシ
ルアジペート、ジオクチルアジペート、ジ−2−エチル
ヘキシルアジペート、トリ−2−エチルヘキシルトリメ
リテート、トリオクチルトリメリテート、トリデシルト
リメリテート、ジブチルベンジルトリメリテート等があ
る。
ポリエステル可塑剤としては、アジピン酸−プロピレ
ングリコール、アジピン酸1,3−ブチレングリコール、
アジピン酸−プロピレングリコール−1,4−ブチレング
リコール−1,6−ヘキサンジオール、セバシン酸−エチ
レングリコール、セバシン酸−1,6−ヘキサンジオー
ル、セバシン酸−プロピレングリコール、グルタル酸−
1,5−ペンタンジオール−1,6−ヘキサンジオール等の二
塩基酸とグリコールのポリエステル化合物があげられ
る。
リン酸エステル系可塑剤としては、トリブチルホスフ
ェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホス
フェート、クレジルジフェニルホスフェート等があげら
れる。
上記可塑剤の好ましい添加量は塩化ビニル樹脂100重
量部に対して10〜100重量部である。
本発明に用いられる塩化ビニル樹脂としては、塩化ビ
ニルの単独重合体の他に塩化ビニルと共重合しうる単量
体との共重合体等である。塩化ビニルに対する共重合体
としてはエチレン、プロピレン、酢酸ビニル、スチレ
ン、アクリル酸、アルキルアクリレート(例えばメチル
アクリレート、ブチルアクリレート等)、メタアクリル
酸、メチルメタアクリレート等である。
また、塩化ビニル樹脂は、アクリロニトリル・ブタジ
ェン・スチレン共重合体、アルキルメタアクリレート・
ブタジェン・スチレン共重合体、エチレン−酢ビ共重合
体、エチレン−酢ビ−塩ビ共重合体、ウレタン樹脂等を
配合することができる。
本発明の組成物には、更に必要に応じて他の添加剤、
例えばエポキシ化合物、有機亜リン酸エステル、充填剤
を包含させることができる。
エポキシ化合物としては、エポキシ化大豆油、エポキ
シ化アマニ油、エポキシ化ヒマシ油、エポキシ化アマニ
油脂肪酸ブチルエステル、エポキシ化ポリブタジェンな
どである。
有機亜リン酸エステルとしては、トリフェニルホスフ
ァイト、ジフェニルデシルホスファイト、トリスノニル
フェニルホスファイト、トリデシルホスファイト、トリ
ラウリルホスファイト、4,4′−イソプロピリデンジフ
ェニルジホスファイト等があげられる。
本発明の組成物には、炭酸カルシウム、水酸化アルミ
ニウム、炭酸アルミニウム、三酸化アンチモン、クレー
などの充填剤を添加することができる。
又、本発明の組成物には、その他一般に用いられる顔
料、発泡剤、難燃剤、架橋剤、光安定剤、滑剤、加工助
剤などを包含させることができる。
(実施例) 次に実施例を挙げ、本発明による塩化ビニル樹脂組成
物の効果を示すものであるが、本発明はこれらの実施例
に限定されるものではない。なお以下に部とあるのは重
量部を示す。
実施例1〜5,比較例1〜3 下記配合物を均一混合した後、170℃で、二本ロール
で5分間混練してシートをとり出した。このシートを用
いて190℃ギヤーオーブン中での初期耐熱変色性及び180
℃コンゴーレッド耐熱性(JIS−K−6723)の試験を行
なった。次いで、取り出したシートをプレス成形し、厚
さ1mmのプレスシートを作製して30℃、500Vでの体積抵
抗率(VR)を測定した。また、このプレスシートを70℃
の水道水に浸漬して耐ブルーミング性を観察した。更
に、70℃,95%相対湿度の、恒温恒湿槽中に放置して、
耐ブリード性(表面のべとつき度合)を観察した。その
結果を第1表に示す。
(配 合) PVC(=1100) 100部 ポリエステル可塑剤〔アジピン酸/1,3−ブチレングリ
コールポリエステル〕 60 エポキシ化大豆油 3 供試配合剤 (第1表) 実施例6〜10,比較例4〜6 次の配合により実施例1〜5と同様にしてロールシー
ト、プレスシートを成形し、性能評価を行なった。その
結果を第2表に示す。
(配 合) PVC(=1300) 100部 DOP 40 トリ−2−エチルヘキシルトリメリテート 30 炭酸カルシウム 20 クレー#33 10 供試配合剤 (第2表) (発明の効果) 本発明は、特に電気絶縁性に優れ、耐ブルーミング
性、耐ブリード性に於いても有効な性能を発揮する塩化
ビニル樹脂組成物である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 27/06 C08K 3/18 C08K 5/098 C08K 5/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル樹脂に、 (1)亜鉛を含有するハイドロタルサイト類化合物、 (2)脂肪酸と金属の酸化物または水酸化物との溶融反
    応生成物(脂肪酸金属塩)及び (3)β−ジケトン化合物、ケト酸エステル化合物また
    はこれらの金属塩の少なくとも一種以上を添加してなる
    ことを特徴とする塩化ビニル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1の組成物が、可塑剤を含有してな
    ることを特徴とする塩化ビニル樹脂組成物。
  3. 【請求項3】電線被覆として用いることを特徴とする請
    求項1記載の塩化ビニル樹脂組成物。
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