JP3017456U

JP3017456U - キューバンシート

Info

Publication number: JP3017456U
Application number: JP1995005420U
Authority: JP
Inventors: 秀明河合; 秀治河合
Original assignee: 有限会社樹脂印刷社
Priority date: 1995-04-26
Filing date: 1995-04-26
Publication date: 1995-10-31
Anticipated expiration: 2001-04-26

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】接着剤等を使用しないでステッカー、遮光フ
ィルム等の貼付材に、柔軟質で可撓性のある吸盤層とな
るインキ様物質を使用して円輪等の紋様の吸盤層をスク
リーン印刷等の方法の提供。【構成】表示印刷された合成樹脂等の貼付材２の吸着
面３に柔軟質で可撓性の吸盤層４となるアクリル樹脂等
を主剤または配合して製造された紫外線または二液反応
硬化型等のインキ様物質を、スクリーン印刷等の方法に
より、円輪等の単体または連鎖状の紋様の吸盤層４を印
刷設置したキューバンシート１。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ポスター、ステッカー、ラベル、表示板、遮光フイルム、硝子飛散防止フィルム等の貼付材を接着剤、粘着糊等を使用しないで掲示板、窓ガラス、自動車窓、事務家庭用品等に吸着させて貼付する用途に開発された製品である。また、このシートを短冊形に裁断して組み合わせて使用すると、シートの吸着作用を利用した簡易ファスナーベルトとしても応用することができる。

【０００２】

【従来の技術】

従来のポスター、ステッカー、ラベル、表示板、遮光フィルム等の貼付材を掲示板、窓ガラス等の被貼付体に貼付して使用する場合にはその製品を貼付しようとする箇所に強固な接着剤を塗布してから接着するか、あるいは予めその箇所に粘着性の接着剤が塗布された製品を接着する方法が周知である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の製品は使用済み後に剥離した場合には取り外した後に被貼付体の貼付面に接着剤等の糊付けの痕跡が残存したり、また剥離が困難であるので被貼付体を損傷することがあった。従来の製品の使用目的とは異なった用途として、ポスター、ステッカー、ラベル、遮光フィルム等の貼付材製品を接着剤を使用しないで掲示板、窓ガラス等の被貼付体に吸着を行い、用済み後には容易に被貼付体より剥離することができ、またその貼付材製品を繰り返して再使用できる製品を提供することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

その方法として、シート、フィルム等の貼付材の接着させる貼付面全体または一部に柔軟質で可撓性の吸盤性能を維持できる円輪形等の任意の紋様の単体または連鎖、網状の吸盤層をスクリーン印刷等の方法により印刷して設けることにより接着剤等を使用しないでガラス板またはプラスチック・ボード等の掲示板等の被貼付体にシート、フイルム等の貼付材を吸着保持させることが可能となる。

【０００５】

【作用】

本出願の「キューバンシート」は、先行出願の「吸盤付シートの製造方法、特許願平成５年第０６７２８６号、特許公開平成６年第２３８８４５号、特許公告平成７年第００４９０９号」の改良に関わる考案である。先行出願の「吸盤付シートの製造方法」は、吸盤層となる素材は蒸発乾燥型の「ポリ塩化ビニール樹脂を酢酸エチル、メチル・エチル・ケトン等の混合溶剤にて溶解した物質に、フタル酸ジオクチル等の可塑剤の添加配合により可撓性および柔軟質度の調整を行い吸盤素材となるインキ状物質とし、その吸盤素材となるインキ状物質を使用して、スクリーン印刷等の方法により連鎖状の吸盤形の紋様を印刷して乾燥定着させ吸盤層を設置することにより吸盤付のシートを製造するものである。」が、このインキ様吸盤層素材は各種の有機溶剤を多量に含有し、また吸盤層の厚肉盛り構造から多量の使用量を要するために次のように課題を改良したものである。

【０００６】本出願の「キューバンシート」によると、水性または低溶剤型の紫外線硬化型インキまたは二液反応硬化型インキ等の方法を使用するために、製造課程において、有機溶剤等の中毒等の怖れが少なくなりまた発生する臭気等の環境汚染、製品に残留する有機溶剤等の問題が改善される。また、蒸発乾燥型のインキによる印刷方法では、吸盤層に使用するインキ様物質が通常の印刷物に比較し２０倍〜５０倍となるように厚く肉盛り印刷されるために、蒸発乾燥させる時間を多く必要としたが、本出願の方法では紫外線照射を秒単位で照射または温風あるいは電磁波等のラジカル反応等の硬化処理をすることにより大幅に製造時間を短縮することができる。

【０００７】透明、無地または印刷されたポリエステル樹脂、ポリオレフィン系の合成樹脂あるいはポリ塩化ビニール樹脂、その他の合成樹脂、合成紙等のフィルムまたはシート等の貼付材（２）の吸着させる面（３）に、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ビニール樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等の基材に反応硬化剤、可塑剤、溶媒その他の添加物質を特別に配合して可撓性および柔軟質度の調整を行い吸盤素材となるインキ様物質に調合し、そのインキ様物質を使用して吸盤性能を維持できる形状の単体または複数の円輪形等の連鎖状または網状等の任意の紋様の吸盤層（４）をスクリーン印刷等の方法により印刷して紫外線照射または反応硬化処理させて定着させると吸盤層が印刷加工されたキューバンシート（１）が完成する。

【０００８】

【実施例】

実施例として、印刷適性処理をした透明または不透明または表示印刷された厚さ０．１ミリメートル〜０．５ミリメートル程度のポリオレフィン系の合成樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニール樹脂、その他の合成樹脂または合成紙等の貼付材（２）の吸着させる面（３）に、単体または複数の円輪形、網目形等の連鎖または網目状の任意の紋様の吸盤層（４）となる紫外線硬化型インキ様物質としては、例えばアクリル樹脂、ウレタン樹脂等を基材とした帝国インキ製造株式会社製造の紫外線硬化型インキでＵＶ−ＦＩＬ等のタイプのインキまたはエポキシ樹脂系の二液反応硬化型のＰＳ，ＰＯＳシリーズ、十条化工株式会社のＵＶシリーズのインキ、あるいは東洋インキ製造株式会社製のＵＶタイプインキＦＤＳＳシリーズまたは二液反応硬化タイプのＳＳＦＸシリーズ等を、可塑剤、溶媒、その他の添加剤を適宜混合配合して特別に改良されたものをスクリーン印刷等の方法で使用することにより製造できる。また、新規に吸盤シートの製造に適する、基体となる前述の合成樹脂、硬化剤、添加剤、溶媒等を使用した吸盤層加工専用の柔軟質、可撓性の「吸盤層印刷専用の紫外線硬化型あるいは二液反応硬化型インキ」等を使用して製造することがより適当である。

【０００９】印刷される吸盤層の条件としては、単体の吸盤の内部の空洞室の容積が大きい程圧着したときの真空度または減圧されての吸着度が増強するので印刷される吸盤素材の肉盛りは出来る限り厚いことが好条件となる。

【００１０】前述の方法により印刷される吸盤層（４）の形状、紋様等は使用する目的により大きさ形状、紋様が異なるが基本形状の円輪形、楕円形等の連鎖状の他、特殊紋様の一例としてはドーナッツ形、多角形、函形、菱形、亀甲形、蜂の巣形、花柄模様、レース模様、連鎖形、網目模様、幾何学模様等で内側に空洞室型で肉厚な外堤を有する形状に印刷された任意の紋様の吸盤層（４）が良好なる吸着効果が認められる。

【００１１】前述の方法により製造されたキューバンシート（１）は、そのままの状態で遮光フィルム、硝子飛散防止フィルムとして使用される他に、表面または裏面に適宜の表示印刷（６）を施しポスター、ステッカー、表示板等に使用される。

【００１２】前述の方法により製造されたキューバンシート（１）は、使用する用途により必要とされる場合には吸盤層面に紫外線吸収または防止剤等を配合して製造された柔軟で可撓性のある紫外線遮蔽インキ等を使用して全面を覆うように印刷またはコーティグすることにより曝露される紫外線等による吸盤層（４）の劣化等の経時変化を防止できる。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は、ポスター、ステッカー、ラベル、表示板、遮光フィルム、硝子飛散防止フィルム等の貼付材（２）をガラス等の被貼付体（５）に貼付するために、従来周知の方法とする接着剤、粘着剤等を使用したものとは異なる方法として、貼付材（２）の裏面または表面の貼付する面（３）に、改良された紫外線反応硬化型インキまたは二液反応硬化型インキ等を使用した単体または複数の連鎖状あるいは網状の吸盤型の任意の紋様を印刷して吸盤層（４）を設けて吸着貼付させ、使用後には貼付材（２）の剥離を容易にし、また繰り返しての再使用を可能にすることができる。また、このキューバンシート（１）を短冊形に裁断し組合せて使用すると簡易型の吸盤ソフトファスナー等として使用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ステッカー等に採用された製品の説明図であ
る。

【図２】キューバンシート（貼付材）の側面断面図で
ある。

【図３】キューバンシート（貼付材）の吸盤層面の平
面図である。

【符号の説明】

１キューバンシート（吸盤つきのシート）２合成樹脂等のシート、フィルム等の貼付材３吸盤層を印刷される貼付材の吸着させる面４厚肉盛り印刷された網目、連鎖状の任意の紋様の吸
盤層５ガラス窓、掲示板等の被貼付体６表示される文字または絵柄等

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】透明または無地あるいは表示印刷（６）
をされた処理ポリエステル樹脂、処理ポリオレフィン系
の合成樹脂、あるいは塩化ビニール樹脂、その他の合成
樹脂、合成紙等のフィルムまたはシート等の貼付材
（２）の貼付する面（３）に、柔軟質で可撓性のある吸
盤となるように調合製造された、アクリル樹脂、ウレタ
ン樹脂、シリコン樹脂あるいはエポキシ樹脂等を主剤ま
たは配合して製造された透明または着色された紫外線反
応硬化型または二液反応硬化型等のインキ様物質を使用
して、内側に空洞室があり肉盛りの外堤を有した吸盤性
能を維持できる形状の円輪形、多角形、蜂の巣形、網目
形、花柄模様形、レース模様形、幾何学模様等の単体ま
たは複数の連続した連鎖あるいは網状等の任意の紋様の
吸盤層（４）を、スクリーン印刷等の方法により印刷し
て硬化処理を行い設置して製造されたキューバンシー
ト（１）。