JP3016194B2 - 自動車用摩擦クラッチのための摩耗自動補償式プレッシャプレート装置 - Google Patents

自動車用摩擦クラッチのための摩耗自動補償式プレッシャプレート装置

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JP3016194B2
JP3016194B2 JP9166156A JP16615697A JP3016194B2 JP 3016194 B2 JP3016194 B2 JP 3016194B2 JP 9166156 A JP9166156 A JP 9166156A JP 16615697 A JP16615697 A JP 16615697A JP 3016194 B2 JP3016194 B2 JP 3016194B2
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マンネスマン ザックス アクチエンゲゼルシャフト
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    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D13/00Friction clutches
    • F16D13/58Details
    • F16D13/75Features relating to adjustment, e.g. slack adjusters
    • F16D13/757Features relating to adjustment, e.g. slack adjusters the adjusting device being located on or inside the clutch cover, e.g. acting on the diaphragm or on the pressure plate

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用摩擦クラッチ
のための摩耗自動補償式プレッシャプレート装置であっ
て、クラッチ軸線の周りを回転可能なフライホイールに
固着可能なクラッチカバーと、クラッチカバー内でこれ
に対して相対的にクラッチ軸線の方向に変位可能に配置
されてクラッチディスクのフェーシングを介してフライ
ホイールで支えることのできるプレッシャプレートと、
クラッチカバーの受け部とプレッシャプレートの受け部
との間で支えられるばね、特にダイヤフラムスプリング
と、運転中に発生する摩耗を補償する少なくとも1つの
摩耗補償部材及びこの摩耗補償部材を操作する1つの再
調整機構を有する摩耗遊隙再調整手段とを含み、摩耗補
償部材が、摩耗を補償するためにクラッチ軸線の周りで
回転可能な環状要素と少なくとも環状要素の周面領域に
設けられる歯とを含み、再調整機構が、軸方向送り要素
軸の周りで回転可能に支持体上で担持される軸方向送り
要素を含み、軸方向送り要素軸の方向で環状要素の歯の
軸方向送りを生成するためにこの軸方向送り要素が、そ
の外面に、環状要素の歯と協働する少なくとも1つの軸
方向送り部を有し、軸方向送り要素に付属して1方向ク
ラッチが設けられており、この1方向クラッチが支持体
を基準に1方向でのみ軸方向送り要素の回転を可能とす
るものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】米国特許公報第4 099 604号により公知
の自動車用摩擦クラッチのためのプレ ッシャプレート装
では、プレッシャプレートがダイヤフラムスプリング
によってクラッチディスクのフェーシングに対して付勢
されている。ダイヤフラムスプリングは半径方向外側領
域がクラッチカバーで支えられ、外側支持点の半径方向
内側では摩耗補償部材で支えられている。この摩耗補償
部材はクラッチ軸線の周りで回転可能にねじを介してプ
レッシャプレートに結合されている。プレッシャプレー
トを基準に摩耗補償部材を回すことによって、プレッシ
ャプレートと摩耗補償部材とからなるユニットの軸方向
長さは、運転中に現れる摩耗遊隙を補償するために変更
し、特に増大させることができる。このために、摩耗補
償部材の内周歯に噛み合うウォームがプレッシャプレー
トの支持体に設けられて、1方向クラッチを介してレバ
ーに結合されている。レバーとウォームは回転可能に支
持体で担持されており、レバーの他端はダイヤフラムス
プリングの半径方向内側領域に連結されるレリーズ装置
に固定されている。レバーは摩耗の発生を検出して、後
続の遮断操作のとき1方向クラッチを介してウォームを
駆動するのに役立つ。ウォームの回転に基づいて、次
に、これに噛み合う摩耗補償部材がクラッチ軸線の周り
で回されて、発生した摩耗をこうして補償する。
【0003】米国特許公報第2 280 355号により公知の
自動車用摩擦クラッチでは、摩耗補償部材が雄ねじを介
して回転可能にクラッチカバーに取付けられている。半
径方向外方に延びる多数の腕がレリーズベアリングに設
けられており、これらの腕は半径方向外側領域がプレッ
シャプレートに載置され、この載置点を基準に半径方向
内側で摩耗補償部材に当接する。摩耗補償部材は、レリ
ーズベアリングと摩耗補償部材との間で働く圧縮コイル
ばねによって腕の方向に押圧されて、クラッチ接続状態
のとき腕をプレッシャプレートに押付ける。運転中に発
生する摩耗を補償するために摩耗補償部材のハウジング
はねじを介してクラッチ軸線の周りで回転可能に担持さ
れている。再調整機構は1方向クラッチを介して再調整
歯車に結合されるレバー要素を含み、このレバー要素は
半径方向内側部分がレリーズ装置に固定されている。摩
耗が発生するとレリーズ装置はプレッシャプレートから
離れる方向に移動して、歯車を基準にレバー要素を振ら
せることになる。後続の遮断操作のときこの加圧タイプ
クラッチのレリーズベアリングがプレッシャプレートの
方に押圧され、レバー要素は1方向クラッチを介して歯
車を連行し、そのことから、引き続き、クラッチ軸線の
周りで摩耗補償部材が回転してプレッシャプレートの方
に適宜に移動することになる。
【0004】ジャーク・デ・ブリールのバレオ・クラッ
チ“クラッチ内の自動調整技術"の刊行物により公知の
自動車用摩擦クラッチのためのプレッシャプレート装置
では、ダイヤフラムスプリングに取付けられる再調整機
構が摩耗発生時にクラッチ軸線の周りで摩耗補償部材の
回転を生じる。摩耗を検出するために、一方で再調整機
構に配置される爪車と協働する第1摩耗検出要素がカバ
ーに固定されており、他方でやはり爪車と協働する第2
要素がダイヤフラムスプリングに固定されている。摩耗
が発生するとダイヤフラムスプリングはカバーを基準に
軸方向に摺動し、それに応じて、カバーに固定された検
出要素が爪車を基準に移動する。そのことから、ウォー
ムに連結された爪車が回転することになる。ウォームは
摩耗再調整部材の外周面に設けられる歯に噛み合い、後
続の遮断操作のときクラッチ軸線の周りで摩耗補償部材
を回転させ、それに応じて摩耗遊隙の再調整をもたら
す。
【0005】自動車用摩擦クラッチのためのこれらのす
べての公知のプレッシャプレート装置では、運転時に発
生する摩耗遊隙を検出するために、再調整機構とは別の
組立体、例えば揺動可能に支承されるレバー、又はカバ
ーに固定される検出要素が必要であり、これらが再調整
機構の当該車と協働する。そのことから、これらの公知
プレッシャプレート装置では部材点数が多くなり又そ
れに応じて組付け操作が複雑になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】それに対して本発明の
課題は、部材点数が少なく又組付け操作が簡素となった
自動車用摩擦クラッチのための摩耗自動補償式プレッシ
ャプレート装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によればこの課題
は、自動車用摩擦クラッチのための摩耗自動補償式プレ
ッシャプレート装置であって、クラッチ軸線の周りを回
転可能なフライホイールに固着可能なクラッチカバー
と、クラッチカバー内でこれに対して相対的にクラッチ
軸線の方向に変位可能に配置されてクラッチディスクの
フェーシングを介してフライホイールで支えることので
きるプレッシャプレートと、クラッチカバーの受け部と
プレッシャプレートの受け部との間で支えられるばね
特にダイヤフラムスプリングと、運転中に発生する摩耗
を補償する少なくとも1つの摩耗補償部材及びこの摩耗
補償部材を操作する1つの再調整機構を有する摩耗遊隙
再調整手段とを含み、摩耗補償部材が、摩耗を補償する
ためにクラッチ軸線の周りで回転可能な環状要素と少な
くとも環状要素の周面領域に設けられる歯とを含み、再
調整機構が、軸方向送り要素軸の周りで回転可能に支持
体上で担持される軸方向送り要素を含み、軸方向送り要
素軸の方向で環状要素の歯の軸方向送りを生成するため
にこの軸方向送り要素が、その外面に、環状要素の歯と
協働する少なくとも1つの軸方向送り部を有し、軸方向
送り要素に付属して1方向クラッチが設けられており、
この1方向クラッチが支持体を基準に1方向でのみ軸方
向送り要素の回転を可能とするものによって解決され
る。摩耗を検出するために環状要素の歯と軸方向送り要
素の軸方向送り部との間にクラッチ軸線の方向で運動遊
隙が設けられている。
【0008】本発明によるプレッシャプレート装置
は、元々必要とされる要素である摩耗補償部材及び再調
整機構の他、運転中に発生する摩耗を検出する付加的部
材が必要ではない。本発明によれば、クラッチ軸線の方
向での相対運動によるだけでこれら両方のユニットの間
で運転時に発生する摩耗を検出することができるよう
に、環状要素の歯と軸方向送り要素が互いに調整されて
いる。
【0009】本発明の好ましい1実施態様によれば、
がダイヤフラムスプリングであり、このダイヤフラム
スプリングに支持体が配置されている。環状要素の歯は
その外周領域に配置される斜歯とすることができる。環
状要素の歯に対して軸方向送り部の力を好適に作用させ
て、軸方向送り要素の回転時にこれと協働する環状要素
の歯の軸方向運動をそれ相応に引き起こすために、軸方
向送り部が、軸方向送り要素軸を基準に傾いて延びる軸
方向送り面を有することが提案される。
【0010】その際有利には、軸方向送り部が、軸方向
送り要素の外周面に構成される少なくとも1つのウォー
ム部によって形成されている。本発明の好ましい1実施
態様によれば、軸方向送り要素と環状要素の歯との間で
力の相互作用が現れることなく、所定の運動範囲内で軸
方向送り要素が環状要素を基準にクラッチ軸線の方向で
移動可能となるように、軸方向送り要素と環状要素の歯
との間の前記運動遊隙が設計されている。こうして、環
状要素と軸方向送り要素との間に運動範囲が設けられて
おり、この運動範囲内では通常のクラッチ動作状態のと
き力の相互作用が現れない。その際有利には、前記所定
の運動範囲はクラッチ軸線の方向で環状要素を基準にし
た軸方向送り要素の運動範囲であり、摩耗のない状態で
の自動車用摩擦クラッチの遮断操作若しくは接続操作の
とき軸方向送り要素は環状要素を基準にこの運動範囲内
で移動可能である。
【0011】次に例えば運転中に摩耗が現れると、自動
車用摩擦クラッチの接続時クラッチ軸線の方向で軸方向
送り要素と環状要素との間で相対運動が起き、同時に軸
方向送り要素に対して環状要素の力が作用し、1方向ク
ラッチが軸方向送り要素軸の周りでの軸方向送り要素の
回転を可能とする。次に、後続の遮断操作のとき軸方向
送り要素は所定の運動範囲が設けられているので環状要
素を基準にクラッチ軸線の方向で自由に移動することが
でき、又所定の運動範囲を通過後に環状要素に対する軸
方向送り要素のトルク作用を生成することができる。軸
方向送り要素に噛み合う環状要素の歯を軸方向送り要素
軸の方向で軸方向に送るために、軸方向送り要素は1方
向クラッチによって軸方向送り要素軸の周りでの回転が
妨げられている。
【0012】更にドイツ特許公報第29 16 755号により
公知の自動車用摩擦クラッチのための摩耗自動補償式
レッシャプレート装置では、ダイヤフラムスプリングは
半径方向外側領域がプレッシャプレートに配置される摩
耗補償部材に作用し、半径方向内側領域ではカバーで支
えられている。摩耗補償部材は、摩耗補償部材とプレッ
シャプレートとに周方向で配設される複数の傾斜面を介
してプレッシャプレートで支えられている。再調整機構
はダイヤフラムスプリングの半径方向外側でカバーに配
置されており、摩耗補償部材の歯に噛み合うウォームを
含む。このウォームは1方向クラッチを介して操作ディ
スクに連結されている。この操作ディスクが周面領域に
凹部を有し、この凹部のなかにダイヤフラムスプリング
の半径方向外側部分が係合する。摩耗が発生するとプレ
ッシャプレートは摩耗補償部材と共にクラッチ軸線の方
向で加圧板の方に移動し、そのことでダイヤフラムスプ
リングが振り運動し、それに応じてディスク要素が連行
される。引き続きクラッチを遮断すると、逆方向でのダ
イヤフラムスプリングの振り運動によってディスク要素
が逆方向に連行される。この場合1方向クラッチの故に
ディスク要素が捩り剛性にウォームに連結されており、
こうしてウォームの回転が生成されて、摩耗再調整部材
に伝達される。摩耗再調整部材はこの場合プレッシャプ
レートを基準に回転し、こうして摩耗再調整部材とプレ
ッシャプレートとの間で作用する傾斜面を介して摩耗遊
隙を再調整する。
【0013】この公知のプレッシャプレート装置では、
問題点として、特殊配置に基づいてダイヤフラムスプリ
ングは、それが半径方向外側領域にまで延びて、ディス
ク要素を有する再調整機構がそこに配置されるように構
成されていなければならない。即ちダイヤフラムスプリ
ングは、クラッチカバーのほぼ半径方向全長に一致する
半径方向長さを有する。こうして、このようなクラッチ
を製造するには、半径方向長さがこのように大きい場合
でもクラッチディスクのフェーシングに対するプレッシ
ャプレートの十分な押付け力をなお確保することのでき
るまったく特定のダイヤフラムスプリングが必要であ
る。更に、ダイヤフラムスプリングのきわめて大きな半
径方向長さに基づいて、クラッチカバー内の大きな容積
領域は他の部材用に利用することができない。
【0014】それ故に、本発明の第2視点によれば、自
動車用摩擦クラッチのための摩耗自動補償式プレッシャ
プレート装置であって、クラッチ軸線の周りを回転可能
なフライホイールに固着可能なクラッチカバーと、クラ
ッチカバー内でこれに対して相対的にクラッチ軸線の方
向に変位可能に配置されてクラッチディスクのフェーシ
ングを介してフライホイールで支えることのできるプレ
ッシャプレートと、クラッチカバーの受け部とプレッシ
ャプレートの受け部との間で初期応力で支えられるダイ
ヤフラムスプリングと、運転中に発生する摩耗を補償す
る少なくとも1つの摩耗補償部材及びこの摩耗補償部材
を操作する1つの再調整機構を有する摩耗遊隙再調整手
段とを含み、摩耗補償部材が、摩耗を補償するためにク
ラッチ軸線の周りで回転可能な環状要素と少なくとも環
状要素の周面領域に設けられる歯とを含み、再調整機構
が、軸方向送り要素軸の周りで回転可能に支持体上で担
持される軸方向送り要素を含み、軸方向送り要素軸の方
向で環状要素の歯の軸方向送りを生成するためにこの軸
方向送り要素が、その外面に、環状要素の歯と協働する
少なくとも1つの軸方向送り部を有し、支持体が軸方向
送り要素と共にダイヤフラムスプリングの外周領域の半
径方向外側に配置されているものが予定されている。支
持体で更に摩耗検出レバーが軸方向送り要素軸の周りを
揺動可能に担持されている。この摩耗検出レバーは1方
向クラッチを介して軸方向送り要素に連結されており、
且つその遊端の領域で摩耗を検出し且つ摩耗を補償する
ために第1止め若しくは第2止めに当接可能である。第
1止めと第2止めはクラッチ軸線の方向で相互に離間し
ている。
【0015】本発明によるプレッシャプレート装置では
支持体が軸方向送り要素と共にやはりダイヤフラムスプ
リングの外周領域の半径方向外側に配置されているので
はあるが、摩耗検出レバーが設けられているので、ダイ
ヤフラムスプリングはそれが半径方向で軸方向送り要素
に達するまでに大きく構成される必要はない。つまり、
直径のかなり小さいダイヤフラムスプリングを使用する
ことができ、そのことで力の条件が本質的に好ましいも
のとなる。このように小さなダイヤフラムスプリングは
半径方向内側領域をプレッシャプレートとカバーとで支
えることができる。更に、摩耗を検出するレバーを使用
することによって第1、第2止めを取付けるための構成
の自由度が比較的大きくなる。この提案は、クラッチの
特殊構成に応じて、一方で確実で正確な摩耗検出をそれ
が可能とする場合、しかし他方で他の部材との相互障害
の現れない場合に設けておくことができる。
【0016】例えば、支持体はプレッシャプレートに配
置しておくことができる。ダイヤフラムスプリングは多
数のばね支承ピンによってクラッチカバーで担持してお
くことができ、摩耗検出レバーの遊端はばね支承ピンの
少なくとも1つに構成される止め肩部とクラッチカバー
との間に延ばすことができる。ばね支承ピンの止め肩部
が第1止めを形成し、クラッチカバーが第2止めを形成
するとき、既存の部材は摩耗検出レバーと協働するのに
利用することができ、こうして本発明によるプレッシャ
プレート装置の構造は簡素にすることができる。
【0017】摩耗検出レバーとばね支承ピンとの確実な
協働を保証することができるようにするために、摩耗検
出レバーの遊端の領域に溝孔を設け、この溝孔にばね支
承ピンを挿通しておくことが提案される。摩耗が発生
し、それに応じてプレッシャプレートがクラッチ軸線の
方向に移動するとき、摩耗遊隙の補償後にも、プレッシ
ャプレートに配置される支持体で揺動可能に支承される
摩耗補償レバーの遊端領域とカバー若しくはばね支承ピ
ンとの間の位置変化が増していくので、摩耗検出レバー
がその遊端の領域でクラッチカバーから離れる方に湾曲
していることが提案される。このような湾曲によって、
摩耗によって引き起こされるプレッシャプレートの位置
に係わりなく、クラッチカバー若しくはばね支承ピンを
基準に遊端領域における摩耗検出レバーの位置は常にほ
ぼ一定するようになっている。
【0018】有利には、クラッチ軸線の方向で第1止め
と第2止めとの間の距離を調整するために、及び/又は
摩耗検出レバーの遊端を基準に第1及び/又は第2止め
の位置を調整するために、第1及び/又は第2止めは調
整可能とすることができる。こうして例えばプレッシャ
プレート装置若しくは自動車用摩擦クラッチの組付け後
に再調整を行うことができ、又は特殊なクラッチタイプ
への調整を行うことができる。
【0019】その際、第1及び/又は第2止めはボルト
要素の先細端部によって形成し、このボルト要素はクラ
ッチ軸線の方向に対して実質的に直角に変位可能にクラ
ッチカバーに取付けることができる。選択的に又は付加
的に、第1及び/又は第2止めはクラッチカバーと一体
に構成しておくことができる。本発明の他の1構成によ
れば、支持体はクラッチカバーに配置しておくことがで
きる。このような構成において、この場合、ダイヤフラ
ムスプリングに配置されるボルト要素が半径方向突起を
有し、摩耗検出レバーの遊端がボルト要素の半径方向突
起とダイヤフラムスプリングとの間を延びているように
することができる。
【0020】有利には、ボルト要素の半径方向突起が第
1止めを形成し、ダイヤフラムスプリングが第2止めを
形成する。摩耗検出レバーとボルト要素とをやはり確実
に協働させるために、摩耗検出レバーの遊端の領域に溝
孔が設けられており、この溝孔にボルト要素が挿通され
ていることが提案される。調整又は特定組立体への適合
を実行するために、やはり、ボルト要素はクラッチ軸線
の方向で変位可能にダイヤフラムスプリングに取付け
て、第1止めと第2止めとの間の距離を調整可能とする
ことができる。
【0021】選択的に、ダイヤフラムスプリングの貫通
穴内をクラッチ軸線の方向に延びるボルト要素がプレッ
シャプレートに配置されており、摩耗検出レバーの遊端
の領域が、ボルト要素に構成される半径方向突起とダイ
ヤフラムスプリングとの間を延び、ボルト要素の半径方
向突起が第1止めを形成し、ダイヤフラムスプリングが
第2止めを形成することも可能である。
【0022】環状要素の歯は環状要素の外周領域に配置
される斜歯とすることができ、その際好ましくは、軸方
向送り要素を基準に歯の軸方向運動を生成するために、
軸方向送り部は、軸方向送り要素軸を基準に斜めに延び
る軸方向送り面を有する。例えば、軸方向送り要素の外
周面に構成される少なくとも1つのウォーム部によって
軸方向送り部を形成しておくことができる。
【0023】本発明は、更に、自動車用摩擦クラッチの
ための摩耗自動補償式プレッシャプ レート装置であっ
て、クラッチ軸線の周りを回転可能なフライホイールに
固着可能なクラッチカバーと、クラッチカバー内でこれ
に対して相対的にクラッチ軸線の方向に変位可能に配置
されてクラッチディスクのフェーシングを介してフライ
ホイールで支えることのできるプレッシャプレートと、
クラッチカバーの受け部とプレッシャプレートの受け部
との間で初期応力で支えられるばね、特にダイヤフラム
スプリングと、運転中に発生する摩耗を補償する少なく
とも1つの摩耗補償部材及びこの摩耗補償部材を操作す
る1つの再調整機構を有する摩耗遊隙再調整手段とを含
み、摩耗補償部材が、摩耗を補償するためにクラッチ軸
線の周りで回転可能な環状要素と少なくとも環状要素の
周面領域に設けられる歯とを含み、再調整機構が、軸方
向送り要素軸の周りで回転可能に支持体上で担持される
軸方向送り要素を含み、軸方向送り要素軸の方向で環状
要素の歯の軸方向送りを生成するためにこの軸方向送り
要素が、その外面に、環状要素の歯と協働する少なくと
も1つの軸方向送り部を有し、更に、少なくとも1つの
摩耗補償部材によって摩耗を検出し且つ適宜な摩耗再調
整を行う摩耗検出手段を含むものに関するものである。
【0024】このようなプレッシャプレート装置は例え
ば先に引用した米国特許公報第4 099604号により公知で
ある。この公知のプレッシャプレート装置では、摩耗遊
隙がレバーによって検出され、このレバーは一方でプレ
ッシャプレートに取付けられる支持体で支承され、他方
でダイヤフラムスプリングの半径方向内側領域でダイヤ
フラムスプリングと協働するレリーズ装置に作用する。
しかし摩耗が発生するとプレッシャプレートは支持体及
びその上で支承されるレバーと共にクラッチ軸線の方向
で移動する。しかしダイヤフラムスプリングは、やはり
プレッシャプレートで支えられているので、半径方向内
側領域で、即ちレリーズ装置と共に、接続状態のときや
はりプレッシャプレートと同一方向にクラッチ軸線の方
向で移動する。即ち、摩耗を検出するのに役立つレバー
は、摩耗発生時に同一方向に移動する2つの組立体の間
の摩耗を検出する。それ故に、摩耗が比較的大きい場合
でも、ダイヤフラムスプリングに連結されるレリーズ装
置とプレッシャプレートとの間の相対運動は小さいもの
にすぎない。
【0025】それ故に、本発明提案によれば、摩耗検出
手段はプレッシャプレートと摩耗発生時にクラッチカバ
ーを基準に変位不可能な部材との間の摩耗を検出する。
その結果、摩耗の発生時摩耗検出手段はクラッチカバー
を基準とするプレッシャプレートの実際の摺動を検出す
ることができ、又それに応じた摩耗補償を引き起こすこ
とができる。
【0026】その際、摩耗検出手段は、軸方向送り要素
軸の周りを揺動可能に担持されて1方向クラッチを介し
て軸方向送り要素に連結される摩耗検出レバーを含むこ
とができ、摩耗検出レバーは、その遊端の領域で摩耗を
検出し且つ摩耗を補償するために第1止め若しくは第2
止めに当接可能であり、第1、第2止めはクラッチ軸線
の方向で相互に離間し且つクラッチカバーを基準に固定
されている。
【0027】本発明の他の1構成では、摩耗検出手段
が、プレッシャプレートと摩耗発生時にプレッシャプレ
ートの方向に移動不可能な部材との間の摩耗を検出する
ようにすることが可能である。これは、例えばプレッシ
ャプレートと摩耗発生時にプレッシャプレートとは逆方
向に移動可能な部材との間の摩耗を摩耗検出レバーが検
出することを意味する。この部材は、例えば、摩耗が発
生し、それに応じてダイヤフラムスプリングが振られる
ときにプレッシャプレートの運動方向とは逆方向に振ら
れるダイヤフラムスプリング部分とすることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】添付図面を参考に、以下、本発明
を詳しく説明する。図1〜図8は自動車用摩擦クラッチ
のための本発明によるプレッシャプレート装置の第1実
施態様を示す。図1から認めることのできるように、こ
プレッシャプレート装置がクラッチカバー10を含み、
このクラッチカバーは半径方向外側領域でクラッチの略
示されただけのフライホイール12に固着可能である。ク
ラッチカバー10内でプレッシャプレート14はクラッチ軸
線Aの方向で摺動可能に支承されている。プレッシャプ
レート14はダイヤフラムスプリング16によってフライホ
イール12の方向に押付けられている。ダイヤフラムスプ
リング16は半径方向外側領域で刃形リング18に載置さ
れ、半径方向内側領域では、クラッチ軸線Aの周りでク
ラッチカバー10に配設される多数のばね支承ピン20で担
持されている。図1に示すクラッチは加圧タイプのもの
であり、刃形リング18を介してプレッシャプレート14を
フライホイール12の方に押圧するためにダイヤフラムス
プリング16は、接続状態のとき、クラッチカバー10から
内方に突出する支持突起23で支えられる。クラッチを遮
断するためにダイヤフラムスプリングは半径方向内側領
域で矢印Pの方向に移動して、ワイヤリング21を介して
ばね支承ピン20で支えられる。
【0029】プレッシャプレート14に更に取付けられた
支持体22が再調整機構24を担持しており、この再調整機
構は、以下になお詳しく説明する仕方で、摩耗補償部材
として働く刃形リング18と共に、クラッチの作動時に発
生する摩耗遊隙を補償するのに役立つ。再調整機構が摩
耗検出レバー26を含み、この摩耗検出レバーは軸方向送
り要素軸28の周りを揺動可能に支持体22で担持されてい
る。図1の図示において軸方向送り要素軸28は図示平面
に対して直角である。更に、ウォーム30が軸方向送り要
素軸28の周りで回転可能に支持体22で担持されて、軸方
向送り要素として役立つ。このウォーム30は、摩耗検出
レバーを基準に軸方向送り要素軸28の周りで1方向にの
み回転可能となるように、図1には図示しない1方向ク
ラッチを介して摩耗検出レバー26に連結されている。
【0030】摩耗検出レバー26は支持体22から半径方向
内方に延びて、その遊端32はばね支承ピン20の領域でク
ラッチカバー10とばね支承ピン20に形成される止め肩部
34との間にある。摩耗検出レバー26は、その遊端32の領
域に、ばね支承ピン20を挿通する溝孔を有することがで
きる。刃形リング18の外周領域に設けられる歯36がウォ
ーム30に噛み合う。更に、クラッチ軸線Aの周りで周方
向に延びる傾斜面38が刃形リング18とプレッシャプレー
ト14とにそれぞれ対向配置して周知の如くに設けられて
おり、刃形リング18がクラッチ軸線Aの周りでプレッシ
ャプレート14に対して相対回転するとき、プレッシャプ
レート14に対してクラッチ軸線Aの方向で刃形リング18
の運動が現れる。
【0031】以下、特に図1〜図4を参考に、遊隙を自
動補償する第1実施態様によるプレッシャプレート装置
の機能を説明する。第1実施態様のプレッシャプレート
装置で構成されるクラッチが図1に遮断位置で示されて
おり、この位置のときダイヤフラムスプリング16の半径
方向内側領域は矢印Pの方向に押圧されており、ダイヤ
フラムスプリング16の半径方向外側領域は矢印Pとは逆
方向に揺動し、半径方向外側領域でダイヤフラムスプリ
ング16がこのように撓むときプレッシャプレート14は刃
形リング18及び支持体22と共に矢印Pとは逆方向に移動
する。例えば(図示しない)クラッチディスクのフェー
シングにまだ摩耗が現れていないこの状態のとき、遮断
位置において摩耗再調整レバー26はその遊端32の領域が
クラッチカバー10に当接しない。次にクラッチが図2に
示す接続状態にされると、ダイヤフラムスプリング16の
半径方向内側領域は矢印Pとは逆方向に移動し、ダイヤ
フラムスプリング16の半径方向外側領域は矢印Pの方向
に揺動して、突起23で支えられながらプレッシャプレー
ト22を矢印Pの方向にフライホイール12に向かって加圧
する。その際、支持体22も摩耗補償レバー26と共に矢印
Pの方向に移動する。しかし、摩耗補償レバー26の遊端
32用にばね支承ピン20の止め肩部34とクラッチカバー10
との間に形成されるクラッチ軸線A方向での運動遊隙
は、フェーシングに摩耗がまだ現れていない状態のとき
クラッチの接続時若しくは遮断時に摩耗補償レバー26の
遊端32領域が、第1止めを形成する止め肩部34にも、第
2止めを形成するクラッチカバー10にも当接しないよう
に設計されている。
【0032】このように構成されたプレッシャプレート
装置若しくは自動車用摩擦クラッチの作動中にフェーシ
ングに摩耗が現れると、クラッチ接続状態のときプレッ
シャプレート14は、図3に示すように、矢印Pの方向に
フライホイール12に向かって更に移動する。しかし摩耗
補償レバー26はその遊端32領域がばね支承ピン20の止め
肩部34に当接して、軸方向送り要素軸28の周りを図3の
図示で反時計回りに振られる。摩耗検出レバー26とウォ
ーム30との間で働く1方向クラッチは、摩耗検出レバー
26が反時計回りに振り運動するとき摩耗検出レバー26と
ウォーム30との間で相対回転をそれが可能とするように
造形されている。というのも、特にクラッチ接続状態の
とき刃形リング18がダイヤフラムスプリング16によって
負荷されていて、クラッチ軸線Aの周りを回転すること
ができないからである。
【0033】引き続きクラッチが図4に示す遮断状態に
されると、ダイヤフラムスプリング16の半径方向内側部
分が矢印Pの方向に押圧され、同時にダイヤフラムスプ
リング16の半径方向外側部分が矢印Pとは逆方向に振ら
れ、クラッチディスクを解放するために矢印Pとは逆方
向にプレッシャプレート14と刃形リング18との摺動が起
きる。摩耗を有する事前の接続状態(図3)のとき摩耗
検出レバー26が反時計回りに振られているので、図4に
示すように遮断時には摩耗検出レバーはその遊端32が、
第2止めを形成するクラッチカバー10に当接する。その
際にプレッシャプレート14がクラッチ軸線Aの方向で矢
印Pとは逆方向に更に移動すると、摩耗検出レバー26の
遊端32がクラッチカバー10に当接することに基づいて摩
耗検出レバーはいまや軸方向送り要素軸28の周りを図4
で時計回りに振られる。1方向クラッチに基づいていま
や回転のためにウォーム30が摩耗検出レバー26に連結さ
れており、摩耗検出レバー26が時計回りに振り運動する
ことで、ウォーム30が軸方向送り要素軸28の周りでやは
りこのように回転することになる。ウォーム30のこの回
転によって、次に、ウォーム30に噛み合う刃形リング18
の歯36が軸方向送り要素軸28の方向で運動することにな
り、このことから刃形リング18がクラッチ軸線Aの周り
で回転することになる。図4に示すクラッチ遮断状態の
とき刃形リング18はダイヤフラムスプリング16によって
負荷されていないので、この状態のときプレッシャプレ
ート14に対する刃形リング18の回転が可能である。この
相対回転のとき、既に述べたように、刃形リング18及び
プレッシャプレート14に設けられる傾斜面38に基づいて
刃形リング18がプレッシャプレート14に対してクラッチ
軸線Aの方向で矢印Pとは逆方向に摺動する。つまり、
プレッシャプレート14と刃形リング18とからなるユニッ
トの長さがクラッチ軸線Aの方向で増大され、こうし
て、運転中に現れるフェーシングの摩耗が補償される。
つまり、後続の接続操作のとき、クラッチ軸線Aの方向
で刃形リング18とプレッシャプレート14と(図示しな
い)フェーシングとによって形成される全長はフェーシ
ングに摩耗が現れていないときの状態に再び一致し、ダ
イヤフラムスプリング16は接続状態のとき、摩耗が存在
していなかった原位置に再び移動される。摩耗状態に係
わりなくダイヤフラムスプリング16が、その遮断状態及
び接続状態のとき、摩耗のない状態のときと実質的に常
に同じ位置を占めることが、こうして保証されている。
ダイヤフラムスプリング16が常に同じ力の範囲内で操作
され得ることが、こうして保証され、このようなプレッ
シャプレート装置で構成される自動車用摩擦クラッチの
接続力特性若しくはレリーズ力特性は摩耗によって損な
われないままとなる。
【0034】このような構成においてウォーム30は刃形
リング18の歯36のための軸方向送り要素として働いて、
ウォーム30が軸方向送り要素軸28を基準に回転するとき
この歯を軸方向で摺動させる。摩耗を検出するための選
択的構成が図5と図6に示されている。図5の構成では
摩耗検出レバー26は支持体22を基準にそれが半径方向外
方に延びるように構成されている。しかし摩耗検出レバ
ー26は、図1〜図4の構成におけると同様に、1方向ク
ラッチを介してウォーム30に連結されている。クラッチ
カバー10の半径方向外側領域に突起42、44が設けられて
おり、これらの突起は半径方向内方に延びて、摩耗検出
レバー26の遊端32領域を挾んで受容する。突起42が第1
止めを形成し、突起44が第2止めを形成する。特に突起
42、44は、打抜きによって形成される適宜な舌片を曲げ
ることによって、クラッチカバー10と一体に形成されて
いる。図1〜図4の構成におけると同様に、摩耗時にプ
レッシャプレート14が支持体22と共にフライホイールの
方向に移動することで、摩耗検出レバー26の遊端32が突
起42に当接し、それに応じて摩耗検出レバーが図5で時
計回りに振られることになる。1方向クラッチは、ウォ
ーム30を基準に摩耗検出レバー26の振りをそれが可能と
するように構成されている。引き続きクラッチが遮断さ
れると摩耗検出レバー26はその遊端32が第2突起44に当
接して、図5において軸方向送り要素軸28の周りで反時
計回りに振られ、1方向クラッチの連結作用に基づいて
ウォーム30を連行する。ウォーム30のこの回転が再び刃
形リング18の歯36に伝達され、このことで刃形リング18
がプレッシャプレート14を基準にクラッチ軸線Aの周り
で相対回転することになる。刃形リング18及びプレッシ
ャプレート14の傾斜面38に基づいて、刃形リング18とプ
レッシャプレート14とからなるユニットの軸方向長さが
再び増大し、摩耗が補償される。
【0035】図6の構成では、クラッチカバー10の半径
方向外側領域に設けられるねじボルト要素46によって第
1止めが形成されている。特にねじボルト要素46が先細
端領域48を有し、摩耗が現れると摩耗検出レバー26の遊
端32がこの端領域に当接する。クラッチカバー10に設け
られる第2止め50は、図5に示す構成の突起44と同様
に、クラッチ遮断時に図6で反時計回りでの摩耗検出レ
バー26の振り運動とそれに応じたウォーム30の回転とを
引き起こすのに役立つ。図6の構成では、クラッチカバ
ー10を基準にねじボルト46を回すことによってねじボル
ト46を半径方向で摺動させることができ、その際、一方
で第1止めを形成する切頭円錐形部分48と第2止め50と
の間の距離が変化する。更に、ねじボルト46を回すこと
によって摩耗検出レバー21の遊端32を基準に第1止めの
位置を調整することができる。つまりこのような構成に
おいて、クラッチの組付け後に、希望する摩耗補償特性
を得るために調整を行うことが可能である。図示しては
いないが、このように調整可能な要素によって第2止め
を形成することも同様に可能である。更に、図5に示す
ように一方の止めをクラッチカバー10と一体に構成し、
他方の止めを調整可能な要素によって形成することも可
能である。
【0036】図7と図8は摩耗検出レバー26の遊端32領
域の選択的構成を示す。特に、摩耗検出レバー26はその
遊端領域32でクラッチカバー10から離れる方に湾曲して
いる。図1〜図4から認めることができるように、摩耗
が増すと、プレッシャプレート14の位置がフライホイー
ル12に益々接近することになる。この接近はプレッシャ
プレート14を基準に刃形リング18の前記摩耗補償運動に
よって補償される。しかし支持体22が摩耗検出レバー26
と共にプレッシャプレート14に配置されているので、ク
ラッチカバーを基準に摩耗検出レバー26の振りが増大す
ることになる。しかし、第2止めを形成するクラッチカ
バー10に対する摩耗検出レバー26の当接特性を一定させ
ておくことができるので、図7と図8に示すように、発
生する摩耗状態に係わりなく摩耗検出レバー26の遊端32
が常に同じ方式でクラッチカバー10に当接するように、
摩耗検出レバー26は湾曲している。特に、図7は摩耗が
ないか又は僅かに存在するだけの状態を示す一方、図8
には既にかなりの摩耗が現れた状態が示されている。認
めることができるように、ばね支承ピン20が摩耗検出レ
バー26の遊端32の領域内で溝孔52内を益々摺動するよう
に、摩耗検出レバー26はクラッチカバー10を基準に、従
ってばね支承ピン20を基準に移動する。しかし摩耗検出
レバー26の湾曲に基づいてクラッチカバー10に対する摩
耗検出レバー26の当接特性が殆どそのまま維持される。
【0037】図7と図8から更に認めることができるよ
うに、溝孔52は付加的に、摩耗検出レバー26と第1、第
2止めとの間で一層確実な協働を行わせる機能を有す
る。というのも、ばね支承ピン20が溝孔52に挿通されて
おり、こうして、第1止めと第2止めとの間に形成され
る領域から摩耗検出レバー26の遊端32が、離脱するのを
避けるためである。
【0038】図9〜図12は自動車用摩擦クラッチのため
の本発明によるプレッシャプレート装置の第2実施態様
を示す。図9〜図12において図1〜図8の部材と同じ部
材には同じ符号が、但しaを加えて付けられている。図
9〜図12の実施態様では支持体22aがクラッチカバー10a
に取付けられている。摩耗検出レバー26aが半径方向内
方に延びおり、ボルト要素54aは、ダイヤフラムスプリ
ング32aからプレッシャプレート14aとは逆方向にそれが
延びるようにダイヤフラムスプリング16aに取付けられ
ている。ボルト要素54aに形成される半径方向突起56aが
摩耗検出レバー26aの遊端32aのための第1止めを形成す
る。この実施態様ではダイヤフラムスプリング16aが第
2止めを形成する。
【0039】図9にプレッシャプレート装置が遮断状態
で示されており、この状態のときダイヤフラムスプリン
グ16aはその半径方向内側領域で矢印Pの方向に移動
し、またその半径方向外側領域で矢印Pとは逆方向に移
動して、それに応じて矢印Pとは逆方向でプレッシャプ
レート14aの摺動を可能としている。図10にはクラッチ
が接続状態で示されており、この状態のときダイヤフラ
ムスプリング16aの半径方向内側領域を解放することに
よってその半径方向外側領域が矢印Pの方向に振られ、
プレッシャプレート14aは刃形リング18を介してフラ
イホイールの方に移動している。ボルト要素54aの半径
方向突起56aによって形成される第1止めとダイヤフラ
ムスプリング16aによって形成される第2止めとの間で
クラッチ軸線Aの方向で形成される遊隙は、摩耗の存在
しない状態のとき摩耗検出レバー26aの接続状態時にも
遮断状態時にも、第1止めと第2止めとの間を延びるそ
の遊端32aがいずれの止めにも当接することのないよう
に設計されている。
【0040】フェーシングに摩耗が現れると、ダイヤフ
ラムスプリング16aが矢印Pの方向に更に振られ、摩耗
検出レバー26aはその遊端領域が半径方向突起56aに当接
して、これによって連行される。このことから摩耗検出
レバー26aが軸方向送り要素軸28aの周りを図11で時計回
りに振り運動することになる。摩耗検出レバー26aとウ
ォーム30aとの間のこのような回転を1方向クラッチが
可能とする。
【0041】引き続きクラッチが遮断状態にされると、
摩耗検出レバー26aの遊端32aがダイヤフラムスプリング
16aに当接し、ダイヤフラムスプリングは矢印Pとは逆
方向に振り運動するとき摩耗検出レバー26aを連行し
て、軸方向送り要素軸28aの周りで図12で反時計回りで
の摩耗検出レバーの回転運動を生じる。摩耗検出レバー
26aがこのように振られるとき1方向クラッチに基づい
てウォーム30aが連行され、軸方向送り要素軸28aの周り
でのウォームの回転はウォーム30aに噛み合う刃形リン
グ18aの歯36aを軸方向送り要素軸28aを基準に軸方向で
移動させることになる。このことから次に、第1実施態
様を参考に説明したように、刃形リング18がクラッチ軸
線Aの周りで回転し又傾斜面38aを介して摩耗遊隙が自
動的に補償されることになる。
【0042】図9〜図12に認めることができるように、
ボルト要素54aがダイヤフラムスプリング16aに取付けら
れている領域でクラッチカバー10に穴58aが設けられて
いる。この穴58aは、一方で、クラッチカバー10aとボル
ト要素54aとの間の相互障害を防止するのに役立つ。他
方で、プレッシャプレート装置若しくはクラッチを組立
てたときこの穴58aを通してボルト要素54aへの接近が可
能となる。例えばボルト要素54aがクラッチ軸線Aの方
向で変位可能にねじ等を介してダイヤフラムスプリング
16aに取付けられていると、クラッチの組立て後にはじ
めてボルト要素54aをねじ込むことが可能となる。更
に、これによってクラッチ軸線Aの方向で第1止めと第
2止めとの間の距離は調整することができる。
【0043】第2実施態様によるプレッシャプレート装
では、ダイヤフラムスプリング16aの半径方向外側で
クラッチカバーに形成される領域に再調整機構24aが配
置されている。これは、このように構成されるクラッチ
内に構成要素を配置するために比較的多くのスペースの
ある領域である。それにも拘らず、摩耗検出レバー26a
を設けることによって、例えばダイヤフラムスプリング
16aの任意の半径方向位置で運転中に現れる摩耗を検出
することができる。このような構成によって、ダイヤフ
ラムスプリングの寸法若しくは造形を再調整機構24aの
配置に係わりないものにすることが可能となる。ダイヤ
フラムスプリング16aは、例えば、希望するばね力を設
けることができるようにするためにその直径を比較的小
さくすることができる。
【0044】更に、図1〜図8の実施態様でも、図9〜
図12の実施態様でも、摩耗の発生時にクラッチ軸線の方
向で移動する構成要素と摩耗の発生時にクラッチ軸線A
の方向で変位可能でない構成要素との間でそれぞれ摩耗
が検出される。これは、実際に発生する摩耗を摩耗検出
レバーによって厳密に検出することができることを意味
する。更に、摩耗の発生時にクラッチ軸線Aの方向で移
動する構成要素、例えばプレッシャプレート14と摩耗の
発生時に逆方向に移動する構成要素との間で摩耗を検出
することも可能である。これは、例えば、図2を検討し
た場合、摩耗検出レバー26がばね支承ピン20との協働に
よってではなく、半径方向でばね支承ピン20の内部にあ
るダイヤフラムスプリング16の部分との協働によって摩
耗を検出することによって達成することができる。摩耗
が現れると、ダイヤフラムスプリング16が振られ、半径
方向でばね支承ピン20の外側にある領域でもってダイヤ
フラムスプリングが矢印Pの方向にプレッシャプレート
14と共に移動する一方、ばね支承ピン20の半径方向内側
にある領域では矢印Pとは逆方向に振りが現れる。即
ち、運転中に摩耗が現れると、これら両方の構成要素の
間で相対運動が一層大きくなり、このことで、発生した
摩耗の一層容易且つ正確な検出が可能となる。
【0045】本発明によるこのプレッシャプレート装置
の他の構成が図10に破線で示されている。この構成で
は、図10に破線で示したボルト要素55aがダイヤフラム
スプリング16aにではなくプレッシャプレート14aに取付
けられている。ボルト要素55aはダイヤフラムスプリン
グ16aに設けられる貫通穴内を延び、同様に摩耗検出レ
バー26aの遊端領域32aに設けられる穴内を延びている。
ボルト要素55aがやはり半径方向突起57aを有し、この構
成ではこの突起が第1止めを形成する。第2止めはやは
りダイヤフラムスプリング16aが形成する。摩耗が現れ
ると、ダイヤフラムスプリング16aと同様にプレッシャ
プレート14aが矢印Pの方向にフライホイールに向かっ
て移動する。プレッシャプレート14aと共に、ボルト要
素54aと同様にボルト要素55aの半径方向突起57aも矢印
Pの方向に移動する。半径方向突起57aは摩耗検出レバ
ー26aの遊端32aの領域に当接して、図10で時計回りに摩
耗検出レバー26aの振り運動をもたらす。摩耗検出レバ
ー26aはこのように振られるときウォーム30aを基準に回
転することができる。というのも、1方向クラッチがこ
れら両要素の間で回転を可能とするからである。後続の
クラッチ遮断操作のときダイヤフラムスプリング16a
その半径方向外側領域が再び矢印Pとは逆方向に振られ
て戻り、これにより摩耗検出レバー26aはその遊端32aが
再びダイヤフラムスプリング16aに当接して、反時計回
りに振られる。1方向クラッチの故にこの振り運動のと
きウォーム30aはやはり連行されて図10で反時計回りに
回転し、そのことから次に、それに応じて刃形リング18
aの歯36aが軸方向送り要素軸28aの方向に摺動し、又そ
れに応じて刃形リング18aがクラッチ軸線Aの周りで回
転することになる。
【0046】図13〜図22を参考に、以下、本発明による
プレッシャプレート装置の第3実施態様を説明する。図
1〜図8に示す構成の部材に一致する部材には同じ符号
を加えて付けられている。図13に認めることができ
るように、ウォーム30b用支持体22bはダイヤフラムスプ
リング16bの半径方向外側領域に取付けられている。こ
の目的のために支持体22bに鉤状部60bが設けられてお
り、この鉤状部がダイヤフラムスプリング16bの外周領
域を取り囲む。更に、認めることのできないリベット、
ねじ等によって支持体22bがダイヤフラムスプリング16b
に固定されている。
【0047】本発明のこの実施態様ではクラッチ軸線A
の方向でウォーム30bとこれに噛み合う刃形リング18bの
歯36bとの間で摩耗を検出し且つ摩耗を補償するために
運動遊隙が設けられている。この運動遊隙は、特に、摩
耗が現れていない限り、接続操作若しくは遮断操作のと
きウォーム30bと刃形リング18bの歯36bが力を伝達する
関係で互いに当接するとなく、両者の間で相対運動をそ
れが可能とするように構成されている。特に刃形リング
18bの歯36bは斜歯であり、適宜に斜めに延びるウォーム
30bに噛み合う。しかしこの場合ウォーム30bは、実質的
に円筒形に構成されて軸方向送り要素軸28bの周りで回
転可能に支持体22bで担持される要素の斜めに延びる個
々のウォーム部とすることも可能であろう。
【0048】図13の実施態様において1方向クラッチは
支持体22bとウォーム30bとの間でそれが作用するように
構成されている。図13に示すプレッシャプレート装置
遮断状態のときダイヤフラムスプリング16bの半径方向
内側部分が矢印Pの方向に押圧されており、ダイヤフラ
ムスプリング16bの半径方向外側部分は支持体22b及びウ
ォーム30bと共に矢印Pとは逆方向に振られて、プレッ
シャプレート14bが刃形リング18bと共にフライホイール
から離れる方に適宜に移動するのを可能としている。こ
の状態は図17に示すウォーム30bと刃形リング18bの歯36
bとの間の相対位置に一致しており、図17は図13の平面
Eにおける断面を示している。刃形リング18bの歯36bが
斜めに延び又それに応じてウォーム30bが斜めに延びて
いるので、クラッチ軸線Aの方向でウォーム30bと歯36b
との間に設けられる運動遊隙は軸方向送り要素軸28bの
方向で図17に認めることのできる遊隙をもたらす。
【0049】クラッチが接続状態にされると、ダイヤフ
ラムスプリング16bの半径方向外側領域が矢印Pの方向
に振られ、そのことでウォーム30bは図14に示すように
刃形リング18b若しくは歯36bを基準に矢印Pの方向に運
動することになる。しかしウォーム30bと歯36bとの間に
はクラッチ軸線Aの方向で遊隙が設けられているので、
ウォーム30bの軸方向送り面62bは、刃形リング18bの歯3
6bの当該相手面64bを基準に、これら両方の面62b 、64b
の間で力の伝達が起きない程度に移動するにすぎない
(図18参照)。
【0050】クラッチの使用中にフェーシングに摩耗が
現れると、図15に示すようにプレッシャプレート14bは
刃形リング18bと共に更に矢印Pの方向に移動する。ウ
ォーム30bの軸方向送り面62bが相手面64bに当接するこ
とに基づいていまやこれら両方の面の間で力の伝達が行
われる。この状態のとき刃形リング18bはダイヤフラム
スプリング16によって負荷されていて、プレッシャプレ
ート14bを基準に回転することができないので、軸方向
送り要素軸28bの周りで矢印Dの方向にウォーム30bの回
転が現れる。1方向クラッチは、支持体22bを基準にウ
ォーム30bのこのような回転をそれが可能とするように
造形されている。面62b 、64bのこの相互当接状態が図1
9に示されている。軸方向送り要素軸28bの周りでのウォ
ーム30bの回転をもたらす面62b 、64bの間の相互作用
は、図19に認めることができるように刃形リング18bの
歯36b及び/又はウォーム30bが横断面で円錐状に構成さ
れているとき、付加的に強めることができる。その理由
は、図15に認めることができるように、摩耗が現れて支
持体22bがダイヤフラムスプリング16bと共に振られると
支持体22bの半径方向外側領域が矢印Sの方向に振り運
動を実行することにある。しかしこの矢印Sは、クラッ
チ軸線Aの方向で矢印P方向と平行な摺動の他に、クラ
ッチ軸線Aに対して半径方向の成分をやはり有する。即
ち、摩耗時に現れる面62b 、64bの間の接近は、一方で
横断面で円錐形に構成される歯と他方で支持体22bの振
り運動Sの半径方向成分とによってなお付加的に促進す
ることができる。
【0051】このような摩耗の現れた後にクラッチが図
16の位置に相当する遮断状態にされると、ウォーム30b
は刃形リング18bを基準に矢印Pとは逆方向に移動す
る。事前の接続状態のとき、発生する摩耗によってウォ
ーム30bが軸方向送り要素軸28bの周りを回転しているの
で、この遮断状態のとき、反対側に配置される軸方向送
り面62b'は歯36bの当該相手面64b'に当接して、この歯3
6bに対して軸方向送り要素軸28の方向で推進力を加える
(図20)。しかしこの状態のときウォーム30bは1方向
クラッチによって軸方向送り要素軸28bの周りで回転し
ないように固定されているので、ウォーム30bは回避す
ることができず、軸方向送り要素軸28bを基準に傾いた
軸方向送り面62b‘は軸方向送り要素軸28bの方向で歯36
bの摺動をもたらし、即ちクラッチ軸線Aの周りで刃形
リング18bの回転をもたらす。図13に認めることができ
るように刃形リング18bとプレッシャプレート14bとの間
に、やはり、周方向に延びる傾斜面38bが設けられてい
るので、プレッシャプレート14bを基準とした刃形リン
グ18bの回転は摩耗遊隙の適宜な再調整をもたらす。
【0052】以上のことから明らかとなるように、本発
明の第3実施態様ではクラッチ軸線Aの方向でウォーム
30bと歯36bとの間に運動遊隙を設けるだけで摩耗は検出
することができる。即ち、付加的摩耗センサ等を設ける
ことなく、軸方向送り面62b、62b‘と当該相手面64b 、
64b'との間の遊隙、つまり摩耗を検出することができ
る。このことからこのプレッシャプレート装置の構造が
かなり簡素となり、僅かな部材が必要とされ、こうして
組立操作を容易とすることができる。
【0053】再調整機構24bの1構成態様が図21と図22
に示されている。支持体22bはダイヤフラムスプリング
に固定可能な固着部72bを含み、この固着部に溝孔74bが
設けられている。この溝孔74bに挿通されるねじボルト6
6b等はダイヤフラムスプリングの当該穴に挿通されて、
支持体22bをダイヤフラムスプリングに固着する。支持
体22bの固着部72bに支持体から実質的に直角に突出する
2つの耳片76b、78bが取付けられており、これらの耳片
が適宜な穴80b 、82bを有する。これらの穴によって軸
方向送り要素軸部分68bが案内される。この軸方向送り
要素軸部分68bでウォーム30bが回転可能に支承されてい
る。更に圧縮コイルばね70bが、軸方向送り要素軸部分6
8bを取り囲んで、ウォーム30bと耳片78bとの間に配置さ
れている。こうして圧縮コイルばね70bはウォーム30bを
耳片76bに押付ける。圧縮コイルばね70bとウォーム30b
との間で作用する摩擦力に基づいて、圧縮コイルばね70
bは軸方向送り要素軸部分68bの周りで1方向にのみウォ
ーム30bの回転を可能とする。圧縮コイルばね70bは一方
でウォーム30bとの協働、他方で支持体22bの耳片78bと
の協働によってウォーム30b用1方向クラッチを形成
し、この1方向クラッチは連続的機能、即ちステップレ
ス機能を有する。これにより、圧縮コイルばね70bによ
って形成される1方向クラッチ内に事実上死行程が存在
しないので、きわめて正確な摩耗遊隙の再調整が可能と
なる。
【0054】圧縮コイルばね70bによって形成される1
方向クラッチは先に本発明によるプレッシャプレート装
の第3実施態様に関連して述べられたのではあるが、
本発明の第1、第2実施態様でも1方向クラッチの当該
構成を利用することができることは当業者にとって自明
のことである。図22では、耳片78b 、76bが図21に示す
ように固着部72bから直角に離れる方に延びているので
なく、実質的に固着部72bと同一方向に延びるように、
支持体22bが図示されている。支持体22bは、実質的に二
又状に構成される部材を形成する。
【0055】ダイヤフラムスプリング16"用ばね支承ピ
ン20"の特殊構成が図23〜図25に示されている。ばね支
承ピン20“のこの構成では、例えば図1の場合のように
ワイヤリング21"を設ける必要がない。むしろばね支承
ピン20“は、その頭部86"によって刃84“が形成され、
特にクラッチを遮断するときダイヤフラムスプリング1
6"をこの刃で支えることができるように構成されてい
る。更に、クラッチ接続状態のときクラッチカバー10
“の突起23"によってダイヤフラムスプリング16“用受
け部が形成されている。ばね支承ピンをこのように構成
することで、ワイヤリング21"を省くことができるの
で、クラッチの構造が簡素となる。こうして所要の部材
点数が少なくなり、クラッチ若しくはプレッシャプレー
ト装置を組付けるときワイヤリング21“を付加的に取付
ける必要がないので、組立操作を簡素とすることができ
る。特に刃84"は頭部86“の傾斜面90"の頂点88“によっ
て形成されている。ばね支承ピン20"の使用は図1の実
施態様を参考に述べられたのではあるが、本発明による
プレッシャプレート装置の他の実施態様でもこのように
造形されたばね支承ピンは勿論使用することができる。
【0056】
【発明の効果】本発明は以上説明した構成からなるの
で、部材点数が少なく又組付け操作が簡素となった自動
車用摩擦クラッチのための摩耗自動補償式プレッシャプ
レート装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるプレッシャプレート装置の第1実
施態様の一部をクラッチ遮断状態で示す縦断面図であ
る。
【図2】接続状態における図1のプレッシャプレート装
を示す。
【図3】摩耗発生時の接続状態における図1のプレッシ
ャプレート装置を示す。
【図4】摩耗発生後の遮断状態における図1のプレッシ
ャプレート装置を示す。
【図5】図1に示すプレッシャプレート装置の選択的構
成を示す。
【図6】図1に示すプレッシャプレート装置の他の選択
的構成を示す。
【図7】摩耗の存在しない状態における摩耗検出レバー
の遊端領域の拡大図である。
【図8】摩耗の存在する状態における図7と同じ図であ
る。
【図9】支持体がクラッチカバーに配置されている第2
実施態様による本発明によるプレッシャプレート装置
一部を摩耗のない遮断状態で示す縦断面図である。
【図10】摩耗のない接続状態における図9と同じ図で
ある。
【図11】摩耗のある接続状態における図10と同じ図で
ある。
【図12】摩耗発生後の図9と同じ図である。
【図13】第3実施態様による本発明によるプレッシャ
プレート装置の一部を摩耗のない遮断状態で示す縦断面
図である。
【図14】摩耗のない接続状態における図13と同じ図で
ある。
【図15】摩耗発生時の図14と同じ図である。
【図16】摩耗発生後の図13と同じ図である。
【図17】摩耗再調整部材の歯に噛み合うウォームをさ
まざまな運動状態若しくは摩耗状態でそれぞれ略示する
図13の平面Eにおける断面図である。
【図18】摩耗再調整部材の歯に噛み合うウォームをさ
まざまな運動状態若しくは摩耗状態でそれぞれ略示する
図13の平面Eにおける断面図である。
【図19】摩耗再調整部材の歯に噛み合うウォームをさ
まざまな運動状態若しくは摩耗状態でそれぞれ略示する
図13の平面Eにおける断面図である。
【図20】摩耗再調整部材の歯に噛み合うウォームをさ
まざまな運動状態若しくは摩耗状態でそれぞれ略示する
図13の平面Eにおける断面図である。
【図21】図13のプレッシャプレート装置の再調整機構
の分解図である。
【図22】再調整機構の他の構成を示す。
【図23】ダイヤフラムスプリング用ばね支承ピンの選
択的構成を示す部分断面図である。
【図24】ばね支承ピンの斜視図である。
【図25】図24のばね支承ピンを矢印XXVの方向に見た
図である。
【符号の説明】
10 クラッチカバー 10a クラッチカバー 10b クラッチカバー 14 プレッシャプレート 14a プレッシャプレート 14b プレッシャプレート 16 ダイヤフラムスプリング 16a ダイヤフラムスプリング 16b ダイヤフラムスプリング 18 摩擦補償部材 18b 摩擦補償部材 20 支承ピン 22 支持体 22b 支持体 23 受け部 24 再調整機構 24b 再調整機構 26 摩耗検出手段 28 要素軸 28b 要素軸 30 軸方向送り要素 30a 軸方向送り要素 30b 軸方向送り要素 32 遊端 32a 遊端 34 止め肩部 36 歯 36b 歯 52 溝孔 54a ボルト要素 56a 半径方向突起 70b クラッチ
フロントページの続き (72)発明者 マティアス・フィシャー ドイツ連邦共和国 エルティングシャウ ゼン,バイエルンシュトラーセ 30 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 11/00 - 25/14

Claims (32)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車用摩擦クラッチのための摩耗自動
    補償式プレッシャプレート装置であって、 クラッチ軸線(A)の周りを回転可能なフライホイールに
    固着可能なクラッチカバー(10b) と、 クラッチカバー(10b)内でこれに対して相対的にクラッ
    チ軸線(A) の方向に変位可能に配置されてクラッチディ
    スクのフェーシングを介してフライホイールで支えるこ
    とのできるプレッシャプレート(14b)と、 クラッチカバー(10b)の受け部とプレッシャプレート(14
    b)の受け部との間で支えられるばね(16b)と、 運転中に発生する摩耗を補償する少なくとも1つの摩耗
    補償部材(18b)及びこの摩耗補償部材(18b)を操作する1
    つの再調整機構(24b)を有する摩耗遊隙再調整手段とを
    含み、 摩耗補償部材(18b)が、摩耗を補償するためにクラッチ
    軸線(A)の周りで回転可能な環状要素(18b)と少なくとも
    環状要素の周面領域に設けられる歯(36b)とを含み、 再調整機構(24b)が、軸方向送り要素軸(28b)の周りで回
    転可能に支持体(22b)上で担持される軸方向送り要素(30
    b)を含み、軸方向送り要素軸(28b)の方向で環状要素(18
    b)の歯(36b)の軸方向送りを生成するためにこの軸方向
    送り要素が、その外面に、環状要素の歯(36b)と協働す
    る少なくとも1つの軸方向送り部(62b‘)を有し、 軸方向送り要素(30b)に付属して1方向クラッチ(70b)が
    設けられており、この1方向クラッチが支持体(22b)を
    基準に1方向でのみ軸方向送り要素(30b)の回転を可能
    とするものにおいて、 摩耗を検出するために環状要素(18b)の歯(36b)と軸方向
    送り要素(30b)の軸方向送り部(62b‘)との間にクラッチ
    軸線(A) の方向で運動遊隙が設けられていることを特徴
    とする、プレッシャプレート装置
  2. 【請求項2】 ばね(16b)がダイヤフラムスプリング(16
    b) であり、このダイヤフラムスプリング(16b) に支持
    体(22b) が配置されていることを特徴とする請求項1記
    載のプレッシャプレート装置
  3. 【請求項3】 環状要素(18b)の歯(36b)が、その外周領
    域に配置される斜歯(36b)であることを特徴とする、請
    求項1又は2記載のプレッシャプレート装置
  4. 【請求項4】 軸方向送り部(62b')が、軸方向送り要素
    軸(28b)を基準に傾いて延びる軸方向送り面(62b')を有
    することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項記
    載のプレッシャプレート装置
  5. 【請求項5】 軸方向送り部(62b')が、軸方向送り要素
    (30b)の外周面に構成される少なくとも1つのウォーム
    部によって形成されていることを特徴とする請求項4記
    載のプレッシャプレート装置
  6. 【請求項6】 軸方向送り要素(30b)と環状要素(18b)の
    歯(36b)との間で力の相互作用が現れることなく、所定
    の運動範囲内で軸方向送り要素(30b)が環状要素(18b)を
    基準にクラッチ軸線(A)の方向で移動可能となるよう
    に、軸方向送り要素(30b)と環状要素(18b)の歯(30b)と
    の間の前記運動遊隙が設計されていることを特徴とする
    請求項1〜5のいずれか1項記載のプレッシャプレート
    装置
  7. 【請求項7】 前記所定の運動範囲が、クラッチ軸線
    (A)の方向で環状要素(18b)を基準にした軸方向送り要素
    (30b)の運動範囲であり、摩耗のない状態での自動車用
    摩擦クラッチの遮断操作若しくは接続操作のとき軸方向
    送り要素(30b)が環状要素(18b)を基準にこの運動範囲内
    で移動可能であることを特徴とする、請求項6記載の
    レッシャプレート装置
  8. 【請求項8】 摩耗発生時及び自動車用摩擦クラッチ接
    続時に軸方向送り要素(30b)と環状要素(18b)との間でク
    ラッチ軸線(A)の方向で相対運動が現れ、同時に環状要
    素(18b)が軸方向送り要素(30b)に力を加え、その際、1
    方向クラッチ(70b)が軸方向送り要素軸(28b)の周りで軸
    方向送り要素(30b)の回転を可能とすることを特徴とす
    る、請求項1〜7のいずれか1項記載のプレッシャプレ
    ート装置
  9. 【請求項9】 後続の遮断操作のときまず軸方向送り要
    素(30b)が環状要素(18b)を基準にクラッチ軸線(A)の方
    向で所定の運動範囲だけ自由に移動可能であり、所定の
    運動範囲の通過後に環状要素(18b)に対する軸方向送り
    要素(30b)のトルク作用が現れ、軸方向送り要素(30b)に
    噛み合う環状要素(18b)の歯(36b)を軸方向送り要素軸(2
    8b)の方向で軸方向に送るために軸方向送り要素(30b)が
    1方向クラッチ(70b)によって軸方向送り要素軸(28b)の
    周りでの回転を妨げられていることを特徴とする、請求
    項6〜8の何れか1項に記載のプレッシャプレート装
  10. 【請求項10】 自動車用摩擦クラッチのための摩耗自
    動補償式プレッシャプレート装置であって、 クラッチ軸線(A)の周りを回転可能なフライホイール(1
    2)に固着可能なクラッチカバー(10;10a)と、 クラッチカバー(10;10a)内でこれに対して相対的にクラ
    ッチ軸線(A) の方向に変位可能に配置されてクラッチデ
    ィスクのフェーシングを介してフライホイール(12)で支
    えることのできるプレッシャプレート(14;14a)と、 クラッチカバー(10;10a)の受け部(23)とプレッシャプレ
    ート(14;14a)の受け部(18;18a)との間で支えられるダイ
    ヤフラムスプリング(16;16b)と、 運転中に発生する摩耗を補償する少なくとも1つの摩耗
    補償部材(18;18b)及びこの摩耗補償部材(18;18b)を操作
    する1つの再調整機構(24;24b)を有する摩耗遊隙再調整
    手段とを含み、 摩耗補償部材(18;18b)が、摩耗を補償するためにクラッ
    チ軸線(A) の周りで回転可能な環状要素(18;18b)と少な
    くとも環状要素の周面領域に設けられる歯(36;36b)とを
    含み、 再調整機構(24;24b)が、軸方向送り要素軸(28;28b)の周
    りで回転可能に支持体(22;22b)上で担持される軸方向送
    り要素(30;30b)を含み、軸方向送り要素軸(28;28b)の方
    向で環状要素(18;18b)の歯(36;36b)の軸方向送りを生成
    するためにこの軸方向送り要素が、その外面に、環状要
    素(18;18a)の歯(36;36b)と協働する少なくとも1つの軸
    方向送り部を有し、 支持体が軸方向送り要素(30;30b)
    と共にダイヤフラムスプリング(16;16a)の外周領域の半
    径方向外側に配置されているものにおいて、 支持体(22;22a)で更に摩耗検出レバー(26;26a)が軸方向
    送り要素軸(28;28a)の周りを揺動可能に担持されてお
    り、この摩耗検出レバー(26;26a)が1方向クラッチを介
    して軸方向送り要素(30;30a)に連結されており、摩耗検
    出レバー(26;26a)が、その遊端(32;32a)の領域で摩耗を
    検出し且つ摩耗を補償するために、クラッチ軸線(A)の
    方向で相互に離間した第1止め若しくは第2止めに当接
    可能であることを特徴とする、プレッシャプレート装
  11. 【請求項11】 支持体(22)がプレッシャプレート(14)
    に配置されていることを特徴とする、請求項10記載の
    レッシャプレート装置
  12. 【請求項12】 ダイヤフラムスプリング(16)が多数の
    ばね支承ピン(20)によってクラッチカバー(10)で担持さ
    れており、摩耗検出レバー(26)の遊端(32)がばね支承ピ
    ン(20)の少なくとも1つに構成される止め肩部(34)とク
    ラッチカバー(10)との間を延びていることを特徴とす
    る、請求項11記載のプレッシャプレート装置
  13. 【請求項13】 ばね支承ピン(20)の止め肩部(34)が第
    1止めを形成することを特徴とする、請求項12記載の
    レッシャプレート装置
  14. 【請求項14】 クラッチカバー(10)が第2止めを形成
    することを特徴とする、請求項12又は13記載のプレッシ
    ャプレート装置
  15. 【請求項15】 摩耗検出レバー(26)の遊端(32)の領域
    に溝孔(52)が設けられており、この溝孔にばね支承ピン
    (20)が挿通されていることを特徴とする、請求項12〜14
    のいずれか1項記載のプレッシャプレート装置
  16. 【請求項16】 摩耗検出レバー(26)がその遊端(32)の
    領域でクラッチカバー(10)から離れる方に湾曲している
    ことを特徴とする、請求項12〜15のいずれか1項記載の
    プレッシャプレート装置
  17. 【請求項17】 クラッチ軸線の方向で第1止めと第2
    止めとの間の距離を調整するために、及び/又は摩耗検
    出レバー(26)の遊端(32)を基準に第1及び/又は第2止
    め(48)の位置を調整するために、第1及び/又は第2止
    め(48)が調整可能であることを特徴とする、請求項10〜
    16のいずれか1項記載のプレッシャプレート装置
  18. 【請求項18】 第1及び/又は第2止め(48)がボルト
    要素(46)の先細端部(48)によって形成されており、この
    ボルト要素がクラッチ軸線(A)の方向に対して直角に
    位可能にクラッチカバー(10)に取付けられていることを
    特徴とする、請求項17記載のプレッシャプレート装置
  19. 【請求項19】 第1及び/又は第2止め(42, 44)がク
    ラッチカバー(10)と一体に構成されていることを特徴と
    する、請求項10〜18のいずれか1項記載のプレッシャプ
    レート装置
  20. 【請求項20】 支持体(22a)がクラッチカバー(10a)に
    配置されていることを特徴とする、請求項10記載のプレ
    ッシャプレート装置
  21. 【請求項21】 ダイヤフラムスプリング(16a)に配置
    されるボルト要素(54a)が半径方向突起(56a)を有し、摩
    耗検出レバー(26a)の遊端(32a)がボルト要素(54a) の半
    径方向突起(56a)とダイヤフラムスプリング(16a) との
    間を延びていることを特徴とする、請求項20記載のプレ
    ッシャプレート装置
  22. 【請求項22】 ボルト要素(54a)の半径方向突起(56a)
    が第1止めを形成することを特徴とする、請求項21記載
    プレッシャプレート装置
  23. 【請求項23】 ダイヤフラムスプリング(16a)が第2
    止めを形成することを特徴とする、請求項21又は22記載
    プレッシャプレート装置
  24. 【請求項24】 摩耗検出レバー(26a)の遊端(32a)の領
    域に溝孔(52a)が設けられており、この溝孔にボルト要
    素(54a)が挿通されていることを特徴とする、請求項21
    〜23のいずれか1項記載のプレッシャプレート装置
  25. 【請求項25】 第1止めと第2止めとの間の距離を調
    整するためにボルト要素(54a)がクラッチ軸線(A)の方向
    で変位可能にダイヤフラムスプリング(16a)に取付けら
    れていることを特徴とする、請求項21〜24のいずれか1
    項記載のプレッシャプレート装置
  26. 【請求項26】 ダイヤフラムスプリング(16a)の貫通
    穴内をクラッチ軸線(A)の方向に延びるボルト要素(55a)
    がプレッシャプレート(14a)に配置されており、摩耗検
    出レバー(26a)の遊端(32a)の領域が、ボルト要素(55a)
    に構成される半径方向突起(57a)とダイヤフラムスプリ
    ング(16a)との間を延び、ボルト要素(55a)の半径方向突
    起(57a)が第1止めを形成し、ダイヤフラムスプリング
    (16a) が第2止めを形成することを特徴とする、請求項
    20記載のプレッシャプレート装置
  27. 【請求項27】 環状要素(18;18a)の歯(36;36a)が、環
    状要素の外周領域に配置される斜歯(36;36a)であること
    を特徴とする、請求項10〜26のいずれか1項記載のプレ
    ッシャプレート装置
  28. 【請求項28】 軸方向送り部が、軸方向送り要素軸(2
    8;28a)を基準に斜めに延びる軸方向送り面を有すること
    を特徴とする、請求項10〜27のいずれか1項記載のプレ
    ッシャプレート装置
  29. 【請求項29】 軸方向送り要素(30a) の外周面に構成
    される少なくとも1つのウォーム部によって軸方向送り
    部が形成されていることを特徴とする、請求項28記載の
    プレッシャプレート装置
  30. 【請求項30】 自動車用摩擦クラッチのための摩耗自
    動補償式プレッシャプレート装置であって、 クラッチ軸線(A) の周りを回転可能なフライホイール(1
    2)に固着可能なクラッチカバー(10)と、 クラッチカバー(10)内でこれに対して相対的にクラッチ
    軸線(A) の方向に変位可能に配置されてクラッチディス
    クのフェーシングを介してフライホイール(12)で支える
    ことのできるプレッシャプレート(14)と、 クラッチカバー(10)の受け部(23)とプレッシャプレート
    (14)の受け部(18)との間で支えられるばね(16)と、 運転中に発生する摩耗を補償する少なくとも1つの摩耗
    補償部材(18)及びこの摩耗補償部材(18)を操作する1つ
    の再調整機構(24)を有する摩耗遊隙再調整手段とを含
    み、 摩耗補償部材(18)が、摩耗を補償するためにクラッチ軸
    線(A) の周りで回転可能な環状要素(18)と少なくとも環
    状要素の周面領域に設けられる歯(36)とを含み、 再調整機構(24)が、軸方向送り要素軸(28)の周りで回転
    可能に支持体(22)上で担持される軸方向送り要素(30)を
    含み、軸方向送り要素軸(28)の方向で環状要素(18)の歯
    (36)の軸方向送りを生成するためにこの軸方向送り要素
    が、その外面に、環状要素(18)の歯(36)と協働する少な
    くとも1つの軸方向送り部を有し、更に、少なくとも1
    つの摩耗補償部材(18)によって摩耗を検出し且つ適宜な
    摩耗再調整を行う摩耗検出手段(26)を含むものにおい
    て、 摩耗検出手段(26)がプレッシャプレート(14)と摩耗発生
    時にクラッチカバー(10)を基準に変位不可能な部材(20)
    との間の摩耗を検出することを特徴とする、プレッシャ
    プレート装置
  31. 【請求項31】 摩耗検出手段(26)が、軸方向送り要素
    軸(28)の周りを揺動可能に担持されて1方向クラッチを
    介して軸方向送り要素(30)に連結された摩耗検出レバー
    (26)を含み、摩耗検出レバー(26)が、その遊端(32)の領
    域で摩耗を検出し且つ摩耗を補償するために第1止め(1
    0)若しくは第2止め(34)に当接可能であり、第1、第2
    止め(10,34)がクラッチ軸線(A) の方向で相互に離間し
    且つクラッチカバー(10)を基準に固定されていることを
    特徴とする、請求項30記載のプレッシャプレート装置
  32. 【請求項32】 自動車用摩擦クラッチのための摩耗自
    動補償式プレッシャプレート装置であって、 クラッチ軸線(A) の周りを回転可能なフライホイール(1
    2)に固着可能なクラッチカバー(10)と、 クラッチカバー(10)内でこれに対して相対的にクラッチ
    軸線(A) の方向に変位可能に配置されてクラッチディス
    クのフェーシングを介してフライホイール(12)で支える
    ことのできるプレッシャプレート(14)と、 クラッチカバー(10)の受け部(23)とプレッシャプレート
    (14)の受け部(18)との間で支えられるばね(16)と、 運転中に発生する摩耗を補償する少なくとも1つの摩耗
    補償部材(18)及びこの摩耗補償部材(18)を操作する1つ
    の再調整機構(24)を有する摩耗遊隙再調整手段とを含
    み、 摩耗補償部材(18)が、摩耗を補償するためにクラッチ軸
    線(A) の周りで回転可能な環状要素(18)と少なくとも環
    状要素の周面領域に設けられる歯(36)とを含み、 再調整機構(24)が、軸方向送り要素軸(28)の周りで回転
    可能に支持体(22)上で担持される軸方向送り要素(30)を
    含み、軸方向送り要素軸(28)の方向で環状要素 (18)の歯
    (36)の軸方向送りを生成するためにこの軸方向送り要素
    が、その外面に、環状要素(18)の歯(36)と協働する少な
    くとも1つの軸方向送り部を有し、更に、少なくとも1
    つの摩耗補償部材(18)によって摩耗を検出し且つ適宜な
    摩耗再調整を行う摩耗検出手段(26)を含むものにおい
    て、 摩耗検出手段(26)が、プレッシャプレート(14)と摩耗発
    生時にプレッシャプレート(14)の方向に移動不可能な部
    材との間の摩耗を検出することを特徴とするプレッシャ
    プレート装置
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