JP3013137B2 - 感熱転写材料及び感熱転写材料用色素 - Google Patents

感熱転写材料及び感熱転写材料用色素

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JP3013137B2
JP3013137B2 JP6050710A JP5071094A JP3013137B2 JP 3013137 B2 JP3013137 B2 JP 3013137B2 JP 6050710 A JP6050710 A JP 6050710A JP 5071094 A JP5071094 A JP 5071094A JP 3013137 B2 JP3013137 B2 JP 3013137B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱転写材料及び感熱転
写材料用色素に関し、更に詳しくは画像保存性及び吸収
特性の改良された感熱転写記録材料及び感熱転写材料用
色素に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、簡易、ドライ処理で画像、特に高
画質なフルカラー画像を得る方法としては感熱転写材料
を用いる方法が知られている。感熱転写材料においては
カラー画像を形成する為に用いられる色素は特に重要で
あり、各種の感熱転写材料用色素が提案されている。カ
ラー画像形成用の色素としては、分光吸収がシャープで
副吸収が少なく、分子吸光係数が高いなど吸収特性が良
好で、熱、光に対する安定性に優れた色素が求められて
いる。また、色素の合成が容易であることや溶剤に対す
る溶解性が良好であることも重要である。ところで特開
昭64-63194号には特定のマゼンタ色素を用いた感熱転写
材料が提案されている。前記特許に記載された色素を用
いた感熱転写材料で形成された画像は、色相が良好であ
り、また色素のモル吸光係数が高い為に感熱転写材料の
感度も高い点で従来の感熱転写の問題点を改良する優れ
た特性を有している。しかしながら形成された画像の耐
光性が著しく悪い欠点を有していた。特開平4-178646号
には上記の耐光性の欠点を補う目的で色素分子中に特定
の原子団を組み込んだピラゾロアゾールアゾメチン色素
及び該色素を用いた感熱転写材料が提案されている。し
かしながら前記特許に記載の色素は合成が煩雑になる欠
点や感熱転写材料に用いた場合には組み込んだ原子団の
為に分子量が大きくなり感度が低下する欠点を有してい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は上記の
従来の技術の問題点の改良にある。
【0004】本発明の第1の課題は熱、光に対する安定
性の優れた感熱転写材料及び感熱転写材料用色素を提供
することである。
【0005】本発明の第2の目的は分光吸収がシャープ
で副吸収が少なく、分子吸光係数が高い感熱転写材料
色素を提供することである。
【0006】本発明の第3の目的は合成が容易で溶剤に
対する溶解性が良好な感熱転写材料用色素を提供するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究の
結果、本発明の上記課題は下記の構成により達成され
た。
【0008】1.支持体上に少なくとも色素及びバイン
ダーを含有する色素含有層を有する感熱転写材料に於
て、該色素が下記一般式()で表され且つ、該色素の
分子量が350〜550であることを特徴とする感熱転
写材料。
【0009】
【0010】
【0011】
【化4】
【0012】[式中、X1はN(R31)(R41)基(R31,R41
は同じでも異なっていても良い。R31は各々置換されて
いても良いアルキル基、アルケニル基、アリール基、ア
ラルキル基、シクロアルキル基又は水素原子を表し、R
41はR31と同義である。R31,R41は互いに結合して窒
素原子と共に環を形成しても良く、又、R11と結合して
環を形成しても良い。)又はOH基を表す。Y11、Y12
各々CR1(R1は水素原子、アシルアミノ基、R31を表
す。)又は窒素原子を表し、且つY11、Y12の少なくと
も一つは窒素原子である。R 11 は水素原子、ハロゲン原
子又は1価の置換基を表し、R12は1価の置換基を表
す。 5 はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ
基、アリール基、アリールオキシ基、アラルキル基、ア
シルアミノ基、スルフォニルアミノ基、ウレイド基、ア
ルキルチオ基、アルキルカルボニル基、カルバモイル
基、アシル基、アミノ基、シアノ基、アルキルカルボニ
ル基を表す。更に、R12及び 5 で表される置換基の少
なくとも一つは、アリール基(例えばフェニル基)、ハ
ロゲン置換アルキル基(例えばトリフルオロメチル基、
トリクロルメチル基、テトラフルオロエチル基)、シア
ノ基、アルキルスルフォニル基(例えばメタンスルフォ
ニル基)、アルキルスルフィニル基(例えばメタンスル
フィニル基)、スルファモイル基(例えばジエチルスル
ファモイル基)、カルバモイル基(例えばジエチルカル
バモイル基)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキ
シカルボニル基)であり、ハメットのσpの値が−0.05
以上の置換基である。] 2.前記一般式()で表される色素であることを特徴
とする感熱転写材料用色素。
【0013】
【0014】
【0015】以下、本発明を更に詳しく説明する。
【0016】
【0017】
【0018】一般式()で表される色素を更に詳述す
る。
【0019】X1はN(R31)(R41)基(R31,R41は同じで
も異なっていても良い。R31は各々置換されていても良
いアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル
基)、アルケニル基(例えばプロペニル基)、アリール
基(例えばフェニル基)、アラルキル基(例えばベンジ
ル基)、シクロアルキル基(例えばシクロヘキシル基、
シクロペンチル基)又は水素原子を表し、R41とR31
同義である。R31,R41は互いに結合して窒素原子と共
に環を形成しても良く、又、R11と結合して環を形成し
ても良い。)又はOH基を表すが、好ましくはR31、R41
が共に置換又は無置換の低級アルキル基であるN(R31)(R
41)である。置換基としては例えばヒドロキシ基、アル
コキシ基、シアノ基、アルキルスルフォニルアミノ基、
ハロゲン原子があげられる。またR31とR41又はR31
11は互いに結合して5〜6員環を形成しても良い。R
11は水素原子、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素
原子)又は1価の基を表すが、1価の基としては各々置
換基を有していても良いアルキル基、シクロアルキル
基、シアノ基、アルコキシ基、アリール基、アリールオ
キシ基、アラルキル基、アシルアミノ基、スルフォニル
アミノ基、ウレイド基、アルキルチオ基、アルコキシカ
ルボニル基、カルバモイル基、アシル基、アミノ基、ス
ルフォニル基、スルファモイル基、アルキルスルフィニ
ル基、アルコキシカルボニル基等があげられるが、好ま
しくはアルキル基又はアルコキシ基である。R12は1価
の置換基を表すが、例えば各々置換基を有していても良
いアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アリ
ール基、アリールオキシ基、アラルキル基、アシルアミ
ノ基、スルフォニルアミノ基、ウレイド基、アルキルチ
オ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アシ
ル基、アミノ基、アルキルスルフォニル基、スルファモ
イル基、アルキルカルボニル基等があげられる。 5
アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アリー
ル基、アリールオキシ基、アラルキル基、アシルアミノ
基、スルフォニルアミノ基、ウレイド基、アルキルチオ
基、アルキルカルボニル基、カルバモイル基、アシル
基、アミノ基、シアノ基、アルキルカルボニル基を表
す。また、R12及び 5 の少なくとも一つはハメットの
σpの値が−0.05以上の置換基であり、該置換基として
はアリール基(例えばフェニル基)、ハロゲン置換アル
キル基(例えばトリフルオロメチル基、トリクロルメチ
ル基、テトラフルオロエチル基)、シアノ基、アルキル
スルフォニル基(例えばメタンスルフォニル基)、アル
キルスルフィニル基(例えばメタンスルフィニル基)、
スルファモイル基(例えばジエチルスルファモイル
基)、カルバモイル基(例えばジエチルカルバモイル
基)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボ
ニル基)があげられる。Y 11 、Y12は各々CR1(R1
水素原子、アシルアミノ基、R31と同義である)又は水
素原子を表し、且つY11、Y12の少なくとも一つは窒素
原子である。
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】尚本発明のハメット値は「化学の領域」増
刊122号(角江堂 1980 3.1発行)p85〜p121による。
【0024】発明の色素感熱転写材料に用いられる
ので、感度、保存性及び溶解性から、分子量は350〜
550である
【0025】本発明のアゾメチン化合物の具体例として
は以下の化合物が挙げられる。
【0026】
【化6】
【0027】
【化7】
【0028】
【化8】
【0029】
【化9】
【0030】本発明の色素は一般式(5)で表されるカ
プラー及び一般式(6)で表される化合物を水又は有機
溶媒中に加え、アルカリ条件下、酸化剤を用い酸化カッ
プリングされるか又は有機溶剤中アルカリ条件下、電極
を用いることにより容易に合成できる。
【0031】有機溶剤としては例えばメタノール、エタ
ノール、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジメチルホ
ルムアミド、アセトン、トルエン、アセトニトリル等の
有機溶剤が挙げられるが、メタノール、酢酸エチル等が
好ましく用いられる。
【0032】アルカリ剤としては有機又は無機アルカリ
剤が挙げられ、例えばピリジン、トリエチルアミン、ジ
メチルアニリン、苛性ソーダ、苛性カリ、炭酸ソーダ、
炭酸カリ、重炭酸ソーダ、重炭酸カリ、酢酸ソーダ等が
挙げられるがトリエチルアミン、苛性カリ、炭酸カリ等
が好ましく用いられる。
【0033】酸化剤としては例えば酸化銀、過硫酸カ
リ、過硫酸アンモニウム、赤血塩、酢過酸化水素、次亜
塩素酸ソーダ等が挙げられるが、過硫酸カリ、過硫酸ア
ンモニウムが好ましく用いられる。
【0034】
【化10】
【0035】上記一般式(5)で表されるカプラーは特
開昭63-231341号、9ページ右下欄〜10ページ右上欄
(USP4,959,480号、14カラム,16行〜15カラム,50
行)の記載の方法、特開平2-201443号、5ページ右下欄
〜6ページ左下欄記載の方法等により合成できる。
【0036】本発明の色素の合成に用いられる一般式
(6)で表される化合物は下記方法(ルート1)により
合成される。
【0037】
【化11】
【0038】上記各化合物の合成法の具体的方法として
は Chem.Ber 85,1012(1952),J.Am.Chem.Soc,74(1952)3
828に記載の方法により(B)又は(C)を合成し、ニ
トロ基を有する中間体を常圧又は加圧下の水素還元(Pd
−炭酸触媒、ラネ−ニッケルを用いた接触水素還元)や
化学還元(還元鉄/酢酸、スズ/塩酸、ハイドロサルフ
ァイト/メタノール、水等による還元)により還元する
ことで(D)又は(E)が得られる。
【0039】又は別の方法として化合物(C)はトルエ
ンやキシレン等の溶媒中で化合物(A)をNaNH2又はNaH
等の塩基存在下アルカルハライドと反応させてアミノ基
を順次アルキル化してモノアルキルチオを経てジアルキ
ル体を合成した後、ニトロ化することにより化合物
(C)を得ることが出来る(下記ルート2)。尚、ニト
ロ化は通常知られた方法を用いることができるが硝酸
(比重1.38〜1.52)と硫酸及び/又は酢酸によりニトロ
化することが好ましい。尚、硝酸の量はジアルキル体に
対して0.8〜1.3倍モルであり、反応温度は−10℃〜20℃
が好ましい。
【0040】
【化12】
【0041】次に本発明の色素を用いた感熱転写材料に
ついて説明する。本発明の感熱転写材料は支持体上に少
なくとも色素及びバインダーを含有する色素含有層を有
する。
【0042】色素の含有量は、支持体1m2当り0.05〜10
gが好ましい。バインダーとしてはアクリル樹脂、メタ
クリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリス
ルホン、ポリエーテルスルホン、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルアセタール、ニトロセルロース、エチル
セルロース等の溶剤可溶性ポリマーが好ましい。これら
のバインダーは、一種又は二種以上を有機溶媒に溶解し
て用いるだけでなく、ラテックス分散の形で使用しても
よい。バインダーの使用量としては、支持体1m2当り0.
1〜20gが好ましい。前記色素含有層は、本発明の色素
をバインダーと共に溶剤中に溶解することによって、或
いは溶媒中に微粒子状に分散させることによって感熱転
写層形成用インク液を調整し、該インクを支持体上に塗
布して適宜に乾燥することにより形成することができ
る。色素含有層の厚さは乾燥膜厚で0.1〜10μmが好まし
い。本発明の支持体としては、寸法安定性がよく、記録
の際感熱ヘッド等の加熱に耐えるものであればよいが、
コンデンサー紙、グラシン紙のような薄葉紙、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリアミド、ポリカーボネートの
ような耐熱性のプラスチックフィルムが好ましく用いら
れる。支持体の厚さは、2〜30μmが好ましく、また支
持体にはバインダーとの接着性の改良や色素の支持体へ
の転写、染着を防止する目的で選択されたポリマーから
なる下引き層を有することが好ましい。更に支持体の裏
面(色素含有層と反対側)には、ヘッドが支持体に粘着
するのを防止する目的でスリッピング層を有してもよ
い。本発明の感熱転写材料をフルカラー画像記録が可能
な感熱転写材料に適用するには、イエロー色素を含有す
るイエロー感熱転写層、本発明のマゼンタ色素を含有す
るマゼンタ感熱転写層、シアン色素を含有するシアン感
熱転写層の合計3層を支持体上の同一表面上に順次繰り
返して塗設することが好ましい。また、必要に応じて他
に黒色画像形成物質を含む感熱転写層の合計4層が同一
表面上に順次に繰り返して塗設されていても良い。本発
明の感熱転写材料を用いた記録方法としては、前記感熱
転写材料の色素含有層と受像材料とを重ね合わせてか
ら、画像情報に応じた熱を感熱転写記録材料に与え、色
素による画像を受像材料上に形成することが出来る。受
像材料は支持体上に受像層を有するものが用いられる。
受像材料の支持体としては、紙、プラスチックフィル
ム、又は紙−プラスチックフィルム複合体を用いること
が出来る。
【0043】具体的には支持体としては特開平3-54556
号記載の5ページ右上17行〜左下11行に記載の支持体が
挙げられる。受像層はポリマーバインダーから構成され
る。ポリマーバインダーとしては熱可塑性ポリマーが好
ましく、例えばポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂、塩化ビニルと他のモノマー(例えば酢酸ビニル等)
との共重合樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルピ
ロリドン、ポリカーボネート等の一種又は二種以上のポ
リマー層を形成してなる。
【0044】
【0045】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0046】実施例1 色素の合成及び評価 1.色素D−1の合成 中間体(A)の合成
【0047】
【化13】
【0048】5-t-ブチル-2-ヒドラジノチアジアジン10.
6gをアセトニトリル100mlに加え、さらに撹拌しながら
無水トリフルオロ酢酸10gを加えて1時間撹拌した。そ
の後アセトニトリルを留去し、酢酸エチルを加え、酢酸
エチル溶液を水及び炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した
後、酢酸エチル溶液を抽出し、乾燥後、酢酸エチルを留
去して中間体(A)12.4gを得た。
【0049】カプラー(A)の合成
【0050】
【化14】
【0051】中間体(A)12gを無水酢酸50mlと混合し
30時間撹拌した。その後溶媒を留去し、メタノール100m
l及び濃塩酸10mlを加えて2時間撹拌後、吸引ろ過を行
い、ろ液に酢酸エチル及び飽和食塩水を加え、酢酸エチ
ル溶液を分液した。酢酸エチル溶液を更に炭酸水素ナト
リウム溶液及び飽和食塩水で洗い、乾燥した後、酢酸エ
チルを留去してカプラー(A)7.2gを得た。
【0052】色素D−1の合成 カプラー(A)4.0gとメタノール200mlを混合し、2-メ
チル-3-アミノ-6-N,Nジエチルアミノピリジン3.1gを加
え、さらに撹拌しながら9.1gの炭酸ナトリウムを水20
mlに溶解させた溶液を加えた。次いで過硫酸アンモニウ
ム4.3gを含む水20mlを滴下し、2時間撹拌した。その
後更に水を加え析出した結晶をろ別し、アセトニトリル
より再結晶して色素D−13.5gを得た。融点143〜145
℃ 2.色素D−2の合成 中間体(B)の合成
【0053】
【化15】
【0054】5-t-ブチル-2-ヒドラジノチアジアジン30
gのアセトニトリル溶液にベンジルクロライド21gとア
セトニトリル50mlの混合溶液を室温で滴下し、更に2時
間撹拌した。
【0055】反応液をろ過後、ろ液を濃縮してから酢酸
エチルを加え、析出する結晶をろ別し、更に酢酸エチル
で洗い、中間体(B)27.6gを得た。
【0056】色素D−2の合成
【0057】
【化16】
【0058】中間体(B)27gよりカプラー(A)の合
成方法と同様にしてカプラー(B)を合成した。収量は
14.5gであった。次いでカプラー(B)5.0gより色素
D−1の合成方法と同様にして色素D−2、4.7gを得
た。融点199〜201℃ 上記の色素D−1、D−2のアセトン溶液での分光吸収
スペクトルを図1に示す。縦軸は吸光度、横軸は波長を
表す。
【0059】得られた色素はnmr及びmassを用いて構造
を確認した。
【0060】色素D−1 mass測定の結果、M+が416で
あった。
【0061】nmr 測定の結果(CDCl3) δ(ppm):1.25(t 6H),1.60(S 9H),2.70(S 3
H),3.65(g 4H),6.63(d 1H),7.50(m 3H),
8.37(d 2H),9.53(d 1H) 色素D−2 mass測定の結果、M+が408であった。
【0062】nmr 測定の結果(CDCl3) δ(ppm):1.28(t 6H),1.58(S 9H),2.70(S 3
H),3.50(q 4H),6.68(d 1H),9.43(d 1H) 図1に示される色素D−1及び色素D−2は日立自動記
録分光光度計U−3300の形(日立製作所(株)製)を用い
測定した。
【0063】尚、色素D−1、D−2のモル吸光係数は
各々52300、44000であった。
【0064】即ち、本発明の色素はマゼンタ色素として
の優れた分光吸収特性を有しており、又モル吸光係数も
大きい。更に合成も容易である。
【0065】実施例2 感熱転写材料の作成及び画像評
価 −インクの調製− 下記の原料を混合して本発明に係わる色素を含有する均
一な溶液のインクを得た。 色素(D−1) 5g ポリビニルブチラール樹脂(BL−1,積水化学工業製) 5g メチルエチルケトン 200ml −感熱転写材料の作成− 上記インクを、厚さ4.5μmのポリエチレンテレフタレー
トベース上にワイヤーバーを用いて乾燥後の塗布量が0.
8g/m2になるように塗布、乾燥し、ポリエチレンテレ
フタレートフィルム上に感熱転写層を形成してなる感熱
転写材料1を作成した。なお、上記ポリエチレンテレフ
タレートベースの裏面には、スティキング防止層として
シリコン変性ウレタン樹脂(SP−2105,大日精化製)
を含むニトロセルロース層が設けられている。
【0066】−受像材料の作成− 紙の両面にポリエチレンをラミネートした支持体(片側
のポリエチレン層に白色顔料(TiO2)と青味剤を含む)
の上に、受像層としてエステル変性シリコン(付き量0.
15g/m2)を含むポリエステル樹脂を含むメチルエチル
ケトン溶液をポリエステル樹脂の付き量が5g/m2にな
るように塗布し、受像材料−1を得た。 −感熱転写画像の作成− 前記感熱転写材料1と受像材料1を各々重ね、感熱ヘッ
ドを感熱転写材料の裏面からあてて、下記の記録条件で
画像記録を行なったところ、階調性の優れたマゼンタ画
像(画像−1)が得られた。
【0067】得られた画像の最高濃度を表1に示す。
【0068】 (記録条件)主走査、副走査の記録密度:8ドット/mm 記録電力:0.6W/ドット 加熱時間:20msecから0.2msecの間で段階的に加熱時間
を調整。
【0069】上記の感熱転写材料1の色素を表1に示す
色素に変えた以外は感熱転写材料1と同じ構成の感熱転
写材料2〜7及び比較感熱転写材料8〜10を作成し、上
記と同じ方法により画像(2〜10)を作成した。得られ
た画像の最高濃度を表1に示す。
【0070】−耐光性評価− 得られた画像に対してキセノンフェードメーターで光照
射を行い耐光性を評価した。光照射後の色素残存率の結
果を表1に示す。実施例2で示される耐光性評価は、得
られた画像に対してキセノンフェードメーターWEL−
6X−HC−EC 7kw(スガ試験機)100kj 照射前及
び後の濃度でX-rite 310(X-rite社製)で測定した結果
を示した。
【0071】尚、色素残存率は光照射前の濃度をD0、
光照射後の濃度をDとしてD/D0×100で表す。また
表1中の色素A,B及びCの構造式は以下に示す。
【0072】感熱転写材料の保存性評価
【0073】
【表1】
【0074】
【化17】
【0075】尚、画像−10(比較試料−10)はマゼンタ
色ではなくオレンジであった。
【0076】表1に示す通り本発明の色素を用いた感熱
転写材料は色素の転写性が優れている為比較材料−9
(画像−9)に比べて得られる画像濃度が高く、また比
較材料−8(画像−8)で得られる画像に比べて耐光性
が大幅に改良されている。
【0077】更に得られた画像はマゼンタとしての色調
においても優れていた。以上の実施例が示す通り本発明
の色素は吸光係数が大きく、2次吸収の少ないシャープ
な吸収を有しており、耐光性も良好である。従って本発
明のアゾメチン化合物、色素は感熱転写材料を始めとす
る画像形成材料に用いた場合に優れた特性を示すことが
出来る。
【0078】
【発明の効果】本発明によるアゾメチン系化合物、色
素、画像形成用色素、画像形成材料及び感熱転写材料
は、熱、光に対する安定性が優れており、かつ分光吸収
がシャープで副吸収が少なく、分子吸光係数が高い。ま
たアゾメチン系化合物、色素及び画像形成用色素は合成
が容易で溶剤に対する溶解性も良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の色素D−1,D−2の分光吸収スペク
トル図である。
【符号の説明】
1 色素D−1の分光吸収曲線 2 色素D−2の分光吸収曲線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−89287(JP,A) 特開 平5−239367(JP,A) 特開 平6−106868(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09B 55/00 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも色素及びバインダ
    ーを含有する色素含有層を有する感熱転写材料に於て、
    該色素が下記一般式()で表され且つ、該色素の分子
    量が350〜550であることを特徴とする感熱転写材
    料。 【化2】 [式中、X1はN(R31)(R41)基(R31,R41は同じでも異
    なっていても良い。R31は各々置換されていても良いア
    ルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、
    シクロアルキル基又は水素原子を表し、R41はR31と同
    義である。R31,R41は互いに結合して窒素原子と共に
    環を形成しても良く、又、R11と結合して環を形成して
    も良い。)又はOH基を表す。Y11、Y12は各々CR1(R1
    は水素原子、アシルアミノ基、R31を表す。)又は窒素
    原子を表し、且つY11、Y12の少なくとも一つは窒素原
    子である。R 11 は水素原子、ハロゲン原子又は1価の置
    換基を表し、R12は1価の置換基を表す。 5 はアルキ
    ル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アリール基、
    アリールオキシ基、アラルキル基、アシルアミノ基、ス
    ルフォニルアミノ基、ウレイド基、アルキルチオ基、ア
    ルキルカルボニル基、カルバモイル基、アシル基、アミ
    ノ基、シアノ基、アルキルカルボニル基を表す。更に、
    12及び 5 で表される置換基の少なくとも一つは、ア
    リール基(例えばフェニル基)、ハロゲン置換アルキル
    基(例えばトリフルオロメチル基、トリクロルメチル
    基、テトラフルオロエチル基)、シアノ基、アルキルス
    ルフォニル基(例えばメタンスルフォニル基)、アルキ
    ルスルフィニル基(例えばメタンスルフィニル基)、ス
    ルファモイル基(例えばジエチルスルファモイル基)、
    カルバモイル基(例えばジエチルカルバモイル基)、ア
    ルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル基)
    であり、 12 ,R 5 の少なくとも一つはハメットのσpの
    値が−0.05以上の置換基である。]
  2. 【請求項2】 前記一般式()で表される色素である
    ことを特徴とする感熱転写材料用色素。
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