JP3012837B1 - ブロー成形装置およびブロー成形方法 - Google Patents

ブロー成形装置およびブロー成形方法

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JP3012837B1 JP27665898A JP27665898A JP3012837B1 JP 3012837 B1 JP3012837 B1 JP 3012837B1 JP 27665898 A JP27665898 A JP 27665898A JP 27665898 A JP27665898 A JP 27665898A JP 3012837 B1 JP3012837 B1 JP 3012837B1
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 二重壁間距離に対する製品長さが大にして複
雑形状した深絞り製品であっても、成形過程でパリソン
をパンクに至らせず、所望の最終成形品に仕上げること
のできるブロー成形装置およびブロー成形方法を提供す
る。 【解決手段】 パリソン10を押出すダイス9と、該ダ
イスの下方でパリソン10を挟持できるよう配置され水
平方向に開閉可能な一対の割り型1,2と、を備えるブ
ロー成形装置において、一方の割り型1の側面外周を取
囲んで摺動自在に取着される枠体3と、他方の割り型2
の上面で、前記枠体3の上部前端面31に対向して割り
型の開閉方向に摺動自在に取着され、型閉じで前記上部
前端面31に当接する上板体4と、他方の割り型2の下
面で、前記枠体3の下部前端面32に対向して割り型の
開閉方向に摺動自在に取着され、型閉じで前記下部前端
面32に当接する下板体5と、を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、深絞り形状製品等
を造るのに有用なブロー成形装置およびブロー成形方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ブロー成形により様々な製品が造りださ
れ、扁平二重壁構造の製品に対しても特公平6−554
23号公報や特開平7−214649号公報等が提案さ
れその製造できる形状範囲が広がっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、扁平二重壁
構造で深絞り形状の製品を造ろうとすると、上述の製法
では、成形過程でパリソンがパンクし成形できない場合
がでてきた。深絞り製品を成形しようとした場合、前述
の特公平6−55423号公報では、外枠が同じタイミ
ングでパリソンをピンチし、且つ外枠で密封パリソンを
完全に閉じ込めた中でブロー成形が進行するため、プリ
ブローエアの逃げ場がなくなりキャビティ内でパンクし
てしまうのである。割り型が閉まってくると、プリブロ
ーエアは逃げ場を求めて、パリソンの一部が例えば外枠
と割り型の隙間に入り込んでパンク(擦切れ)を引き起
こしていた。特に、インストルメントパネルのような大
型の深絞り製品で、図9のごとく二重壁間距離L1 に対
する製品長さL2 が大で、且つ、短手方向に凹凸のある
複雑形状となると、こうした不具合を招き易くなってい
た。
【0004】本発明は上記問題点を解決するもので、二
重壁間距離に対する製品長さが大にして短手方向に凹凸
のある複雑形状した深絞り製品であっても、成形過程で
パリソンをパンクに至らせず、所望の最終成形品に仕上
げることのできるブロー成形装置およびブロー成形方法
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
請求項1に記載の本発明の要旨は、パリソンを押出すダ
イスと、該ダイスの下方でパリソンを挟持できるよう配
置され水平方向に開閉可能な一対の割り型と、を備える
ブロー成形装置において、一方の割り型の側面外周を取
囲んで摺動自在に取着される枠体(3)と、他方の割り
型の上面で、前記枠体の上部前端面に対向して割り型の
開閉方向に摺動自在に取着され、型閉じで前記上部前端
面に当接する上板体(4)と、他方の割り型の下面で、
前記枠体の下部前端面に対向して割り型の開閉方向に摺
動自在に取着され、型閉じで前記下部前端面に当接する
下板体(5)と、を具備し、前記枠体と上板体と下板体
はそれぞれ別個独立に可動させ得るようにし、且つ、型
開状態で、前記枠体の前端面が一方の割り型のキャビテ
ィ面よりパリソン側に突き出し、また、前記上板体の前
端面と下板体の前端面が他方の割り型のキャビティ面よ
りパリソン側へ突き出るようにし、さらに該上板体の前
端面は該下板体の前端面よりもパリソン側へ突き出る構
成として、型閉じ進行に伴い、最初に前記枠体と該上板
体とが閉じるようにしたことを特徴とするブロー成形装
置にある。請求項2記載の本発明の要旨は、請求項1に
記載されたブロー成形装置を用いて、パリソンの下端部
を溶着させて閉塞部分を形成しプリブローを行い、該閉
塞部分が枠体と下板体の間を通過する位置までパリソン
を垂下させ、次いで、割り型を閉方向に進行させ、枠体
と上板体とを閉じパリソン上端部を密閉して密封パリソ
ンを形成し、続いて、前記枠体と下板体とを閉じ前記閉
塞部分の上方に別の閉塞部分をつくり、その後、一対の
割り型を閉じて両割り型に係る喰い切り部同士を当接さ
せて余剰パリソンを排除した後、密封パリソン内へメイ
ンブローを行うことを特徴とするブロー成形方法にあ
る。
【0006】請求項1,2の発明のごとく、割り型と別
個に動かすことのできる枠体と上板体と下板体とを設け
ると、枠体と上板体,枠体と下板体,枠体と雌型
両サイド端面,喰い切り部同士といった具合に、〜
に係る開放部の閉じるタインミングをズラせるので、
型閉じ過程でパリソンが狭められていくことによる余剰
プリブローエアを前記開放部を通じてうまく処理するこ
とが可能になる。
【0007】
【実施形態】以下、本発明に係るブロー成形装置および
ブロー成形方法の実施形態について詳述する。図1〜図
10は本発明のブロー成形装置及びブロー成形方法の一
形態で、図1は型開き状態にあるブロー成形装置の概略
斜視図、図2はパリソンの閉塞部分を枠体及び下板体を
通過する位置まで垂下させた縦断面説明図、図3は図2
の状態から一対の割り型全体を閉方向に前進させて枠体
と上板体とを閉じさせた縦断面説明図、図4は図3の状
態にある時のIV−IV線矢視図、図5は図3の状態から工
程が進み枠体と下板体とが閉じた縦断面説明図、図6は
図5の状態にあるときのV−V線矢視図、図7は枠体用シ
リンダロッドに嵌挿した圧縮コイルバネに抗して一方の
割り型をさらに前進させ、枠体の両サイド前端面が他方
の割り型の両サイド前端面に当接した時点の縦断面説明
図、図8は図7のIX−IX線矢視図、図9は両割り型の喰
い切り部同士が当接した時の縦断面説明図、図10は図
9のX−X線矢視図である。
【0008】(1)ブロー成形装置 ブロー成形装置は一対の割り型1,2と枠体3と上板体
4と下板体5とを具備する。一対の割り型1,2は、筒
状パリソン10を押出すダイス9の下方で水平方向に開
閉可能にして配置され、該ダイス9から降下するパリソ
ン10を挟持できるようにしている。両割り型1,2は
共に四角柱状で、両者の対向面にはキャビティ面11,
21が形成される。両割り型1,2の型締め後、メイン
ブローを行うことによって所望の深絞り成形品が出来上
がる。凸形キャビティ面11をもつ一方の割り型たる雄
型1は、キャビティ面周囲にピンチオフ部に係るエッジ
状の喰い切り部12を形成する。凹形キャビティ面21
をもつ他方の割り型たる雌型2にも、前記喰い切り部1
2に対応したキャビティ面11の周囲位置に喰い切り部
22を形成する。また、該雌型2の横幅W1 は前記雄型
1の横幅W2 より大きくなっていて(図8)、雌型2に
は喰い切り部22よりさらに外側の両サイドに端面2
3,23が張り出している。符号P1 は枠体3と一緒に
雄型1を水平方向に進退動させるためのサポート軸で、
その一端を雄型1に固着し、サポート軸P1 の進出によ
り雄型1が雌型2とでパリソン10を挟持できるように
している。符号P2 はその一端を雌型2に固着し、上板
体4,下板体5と一緒に雌型2を進退動させるためのサ
ポート軸である。
【0009】枠体3は、所定厚みで一定幅の帯板を四角
形の筒状としたフレームで、後述の上板体4や下板体5
に対向するその前端面31,32は成形品に対応した曲
面形状とする。該枠体3は前記雄型1の四角柱状の側面
外周を取囲んで摺動自在に取着される。具体的には、雄
型1の両側面に軸受6を固着し、該軸受に水平にしたロ
ッド6aの一端を挿着する。そして、このロッド6aに
圧縮コイルバネ61を嵌挿後、ロッド他端を枠体3の後
端面に固着するものである。コイルバネ61の押圧付勢
を受けて、型開状態では枠体3の前端面31,32は雄
型1のキャビティ面11よりもパリソン側に突き出す
(図1)。コイルバネ61の付勢に抗する力が加わる
と、コイルバネ61を縮め軸受6内をロッド6aが後退
し、これと一緒に枠体3も雄型1の側面外周を摺動しな
がら雄型後方へ後退するようにしている。尚、図3〜図
5,図7,図9では、枠体3の上部前端面31と下部前
端面32とが一体化している様子を判り易くするため、
枠体3を箱状に描いているが、ここでの枠体3は前述の
ごとく雄型1の側面外周を取囲んで嵌挿される四角形の
筒状フレームである(図1)。図中、枠体3,上板体
4,下板体5の前端面(上部前端面31や下部前端面3
2や前端面41,52)とは、パリソン側に向いている
それらの端面を意味する。
【0010】上板体4は、雌型2の上面で、前記枠体3
の上部前端面31に対向するようにして配される所定厚
みのプレートである。該上板体4は、割り型2の開閉方
向に摺動自在に取着され、型閉じで前記上部前端面31
に当接する。上板体4は、雌型2の上面の2箇所に軸受
7を固着しそれぞれの軸受7に水平にしたロッド7aの
一端を挿着する。該ロッドに圧縮コイルバネ71を嵌挿
後、ロッド他端を上板体4の後端面に固着する。コイル
バネの押圧付勢を受けて、型開状態では上板体4の前端
面41が雌型2のキャビティ面21より、さらに後述の
下板体5の前端面52よりもパリソン側へ突き出る構成
とする(図1)。なお、枠体3と対向する上板体4の前
端面41も、枠体3同様、成形品の製品に対応した曲面
形状とし、パリソン10を介在させて枠体3と上板体4
とを閉じることにより、成形品形状に沿った閉塞部分1
01,104を造り易くする。
【0011】下板体5は、雌型2の下面で、前記枠体3
の下部前端面32に対向するようにして配される所定厚
みのプレートである。該下板体5は、割り型2の開閉方
向に摺動自在に取着され、型閉じで前記下部前端面32
に当接する。下板体5も、雌型2の下面の2箇所に軸受
8を固着しそれぞれの軸受8に水平にしたロッド8aの
一端を挿着する。該ロッドに圧縮コイルバネ81を嵌挿
後、ロッド他端を下板体5の後端面に固着する。コイル
バネ81の付勢を受けて、型開状態では下板体5の前端
面52が雌型2のキャビティ面21よりパリソン側へ突
き出る構成である。但し、前述のごとく上板体4に対し
ては後方に引っ込んだ所に配される。ここで、下板体5
の該コイルバネ81の外力に対抗する押圧付勢力の強さ
は、前記上板体4のものと同程度に設定している。一
方、枠体3のコイルバネ61の外力に対抗する押圧付勢
力の強さは、上板体4,下板体5の両コイルバネ71,
81の外力に対抗する押圧付勢力の強さより大きく設定
する。下板体5の枠体3と対向する前端面52も、枠体
同様、成形品の製品に対応した曲面形状を描く。
【0012】尚、枠体3の軸受6,ロッド6a,コイル
バネ61については、これ代え、例えば雄型1にエアシ
リンダを固着すると共に該シリンダのシリンダロッドを
枠体3に固着し、シリンダ操作により枠体3を摺動自在
なるようにして、前述のごとく型開状態で枠体前端面3
1,32を雄型1のキャビティ面11よりパリソン側に
配させることもできる。同様に、上板体4(或いは下板
体5)の軸受7,ロッド7a,コイルバネ71に代え、
雌型2にエアシリンダを固着すると共に該シリンダのシ
リンダロッドを上板体4(或いは下板体5)に固着し、
シリンダ操作により上板体4(或いは下板体5)を摺動
自在なるように配させることもできる。
【0013】(2)ブロー成形方法 次に、上記ブロー成形装置を用いたブロー成形方法につ
いて説明する。まず、型開状態にした割り型1,2の間
にパリソン10を押し出す。そして、パリソン10の下
端部を公知のピンチオフ手段によって溶着し閉塞部分1
01を形成し、有底パリソンとする(図1)。符号10
3は余剰端部を示す。
【0014】その後、パリソン内部に所定量の空気を吹
き込むプリブローを行い融着防止し、適度の内圧を確保
してある程度膨らみをもたせたパリソン10を垂下させ
ていく。プリブローは上吹き込みによる。ダイス9から
押し出されたパリソン10は、その閉塞部分101が枠
体3と下板体5の間を通過する位置にまで到達する。閉
塞部分101が、図2のごとく枠体3と下板体5とを結
ぶ水平ラインより少し下方位置にまでもっていく(第一
工程)。
【0015】次いで、サポート軸P1,P2を進出させ割
り型1,2の型閉じを開始する。型閉じ進行に伴い、図
3のように、最初に枠体3と上板体4が閉じる(第二工
程)。枠体3が雄型1より突出しており、また上板体4
が雌型2,下板体5よりパリソン側に突き出しているか
らである。枠体3と上板体4が閉じることにより、ダイ
ス9に近いパリソン上端部を密閉してシール部104を
つくり、密封パリソン10aが形成される。枠体3と上
板体4によって密封パリソン10aが形成されるが、こ
の時点で枠体3と下板体5とはまだ離れているため、両
者間のパリソンは閉じておらず、導通部分102が確保
される。しかも、閉塞部分101を枠体3と下板体5と
を結ぶ水平ラインより少し下方位置にまで下げている。
従って、型閉じの進行に伴い、パリソン10の導通部分
102がリリーフの役目を果たすことになる。余剰のプ
リブローエアが導通部分102を通って型外(下方)に
逃げ場を求めて膨らみ部分105aをつくり、パンクを
免がれる。図3におけるIV−IV線矢視平面断面図は図4
のごとくになっている。雄型1と雌型2とはまだ大きく
離れた型開状態にある。
【0016】引き続いて、サポート軸P1,P2を進出さ
せることにより更なる型閉じを進行させる。上板体4
は、パリソン10を介在させて枠体3に既に当接してい
るため、型閉じ進行で雌型2が前進(図1の白抜き矢印
方向)するに伴い、下板体5は雌型2と一緒に前進する
が、上板体4はコイルバネ71を縮めて雌型2に対し相
対的に後退する。そして、図5のごとく、今度は枠体3
と下板体5が閉じる(第三工程)。枠体3と下板体5が
閉じることにより、パリソン下端部に設けた前記閉塞部
分101より少し上方位置のパリソン10に別のシール
部109をつくる。導通部分102が閉じ、型閉じ進行
でパリソンが狭められ、余剰になったプリブローエアが
膨らみ袋105内に放出される。図5におけるV−V線矢
視平面断面図は図6ごとくになっている。第二工程から
第三工程へと型が締まってきても、雄型1と雌型2とは
まだ離れた型開状態にあり、且つ枠体3の両サイド前端
面33と雌型2との間は開きスペースSがある。型が締
まってくると、パリソン10は枠体両サイド前端面33
と雌型2との開きスペースSに向って膨出し、プリブロ
ーエアの余剰部分をうまく吸収していく。
【0017】さらに、サポート軸P1,P2を進出させる
ことにより更なる型閉じを進行させていく。コイルバネ
61,71,81を圧縮させて、上板体4,下板体5は
雌型2に対し相対的に後退し、また、枠体3が雄型1に
対し相対的に後退して(図7)、図8のごとく、枠体3
の両サイド前端面33が雌型2の両サイド端面23に当
接する(第四工程)。枠体両サイド前端面33と雌型2
の開きスペースSを縫って両サイド方向に逃げ場を求め
た余剰のプリブローエアが膨らみ部分106をつくり、
パリソン10のパンクをうまくかわしていく。尚、図8
では、枠体3の両サイド前端面33が雌型2の両サイド
端面23に当接して膨らみ部分106のシール部を形成
した格好になっているが、この箇所に関しては図8の紙
面垂直方向全域に亘って膨らみ部分106をシールする
必要はなく、枠体3又は雌型2に部分的な切欠部を設
け、パリソン10に導通部を残すこともできる。このよ
うにすると、第四工程以降も膨らみ部分106への余剰
プリブローエアの逃げ込みが継続的に進む。
【0018】その後、更なるサポート軸P1,P2を進出
させることにより型閉じを進行させて、一対の割り型
1,2を閉じ、図9のごとく、両割り型に係る喰い切り
部同士22,12を当接させる(第五工程)。そして、
型締めを行い、余剰のパリソン107を排除した後、最
後に、キャビティに在るパリソン内へメインブローを行
ってキャビティ形状に賦形したブロー成形品とする(第
六工程)。該ブロー成形品を冷却させた後、脱型すれば
所望の製品が出来上がる。
【0019】このように構成したブロー成形装置および
ブロー成形方法は、短手方向に凹凸のある複雑形状した
インストルメントパネルのような深絞り形状のもので
も、そのブロー成形過程でパリソン10をパンクさせる
ことなく所望の成形品を造ることができる。前記深絞り
成形品を造ろうとした場合、型閉じ過程でパリソン10
が不用意に融着しないようようプリブローが行われる
が、型閉じ,型締めが進む過程ではパリソンが狭められ
る方向にあり、プリブローエアの余剰処理が必要になっ
てくる。プリブローエアの余剰部分がこれまで逃げ場を
失ってパリソン10のパンクを引き起こしていたが、本
発明では余剰部分をうまくかわしながら型閉め,成形工
程を進め、パンクを解消する。型閉じ進行で、枠体3,
上板体4,下板体5,割り型1,2を別個独立に動かす
ことにより、枠体3と上板体4、枠体3と下板体
5、枠体3と雌型両サイド端面23、喰い切り部同
士12,22といった具合に、〜に係る開放部の閉
じるタインミングをズラしながら、ブロー成形過程でパ
リソン10が狭められ生成されてくるエアの余剰部分を
順次排除していく。すなわち、第一工程から第二工程で
は導通部分102を使って、割り型下方へプリブローエ
アの余剰部分を逃す。さらに、第三工程から第四工程で
は、枠体3と雌型2との両サイドの開きスペースSを利
用してプリブローエアの余剰部分を両サイドに逃す。型
閉めが進行する過程で、枠体3,上板体4,下板体5
が、密封パリソン10aの保形維持に貢献しながら、プ
リブローエアの余剰部分を割り型1,2の型外四方に段
階的に放散させて効果的にパリソンのパンクを回避して
いく。インストルメントパネルのごとく、大型深絞り
で、車幅方向が長くしかも短手方向も結構あり、その短
手方向に凹凸のある複雑形状品に威力を発揮する。そし
て、枠体3,上板体4,下板体5で、密封パリソン10
aをガードしてダブルブロー手法を使ってパリソン主要
部を確実にキャビティ内に満たすことができるので、従
来、懸念されていたシボ転写性等も改善できる。加え
て、本実施形態では、サポート軸P1,P2を動かすだけ
で一対の割り型1,2,枠体3,上板体4,下板体5の
型閉じを進行させ得るメリットもある。かくして、複雑
な深絞り形状品でも、ブロー成形で首尾よく造ることが
可能になる。
【0020】尚、本発明においては前記実施形態に示す
ものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種
々変更できる。割り型1,2,枠体3,上板体4,下板
体5,パリソン10の形状,大きさ等は用途にあわせて
適宜選択できる。
【0021】
【発明の効果】以上のごとく、本発明のブロー成形装置
及びブロー成形方法は、深絞り製品で複雑形状のもので
も、パリソンをパンクさせることなく所望のブロー成形
品とすることができ、ブロー成形の製品形状に広がりを
与え、また歩留り向上に役立つなど優れた効果を発揮す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブロー成形装置の一形態で、型開き状
態にあるブロー成形装置の概略斜視図である。
【図2】パリソンの閉塞部分を枠体及び下板体を通過す
る位置まで垂下させた縦断面説明図である。
【図3】図2の状態から一対の割り型全体を前進させて
枠体と上板体とを閉じさせた縦断面説明図である。
【図4】図3の状態にある時のIV−IV線矢視図である。
【図5】図3の状態から工程が進み枠体と下板体とが閉
じた縦断面説明図である。
【図6】図5の状態にあるときのV−V線矢視図である。
【図7】枠体用シリンダロッドの圧縮コイルバネに抗し
て雄型を更に前進させ、枠体の両サイド前端面が雌型の
両サイド前端面に当接した時点の縦断面説明図である。
【図8】図7のIX−IX線矢視図である。
【図9】両割り型の喰い切り部同士が当接した時の縦断
面説明図である。
【図10】図9のX−X線矢視図である。
【符号の説明】
1 雄型(一方の割り型) 12 喰い切り部 2 雌型(他方の割り型) 22 喰い切り部 3 枠体 31 上部前端面 32 下部前端面 4 上板体 5 下板体 9 ダイス 10 パリソン 10a 密封パリソン 101 閉塞部分 107 余剰パリソン 109 別のシール部(別の閉塞部分)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 手島 孝哉 愛知県安城市藤井町東長先8番地1 株 式会社イノアックコーポレーション 桜 井事業所内 (72)発明者 坂本 靖則 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 平7−214653(JP,A) 特開 昭52−141866(JP,A) 特開 平6−190901(JP,A) 実開 昭59−162210(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 49/48 - 49/54

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パリソンを押出すダイスと、該ダイスの
    下方でパリソンを挟持できるよう配置され水平方向に開
    閉可能な一対の割り型と、を備えるブロー成形装置にお
    いて、 一方の割り型の側面外周を取囲んで摺動自在に取着され
    る枠体(3)と、他方の割り型の上面で、前記枠体の上
    部前端面に対向して割り型の開閉方向に摺動自在に取着
    され、型閉じで前記上部前端面に当接する上板体(4)
    と、他方の割り型の下面で、前記枠体の下部前端面に対
    向して割り型の開閉方向に摺動自在に取着され、型閉じ
    で前記下部前端面に当接する下板体(5)と、を具備
    し、前記枠体と上板体と下板体はそれぞれ別個独立に可
    動させ得るようにし、且つ、型開状態で、前記枠体の前
    端面が一方の割り型のキャビティ面よりパリソン側に突
    き出し、また、前記上板体の前端面と下板体の前端面が
    他方の割り型のキャビティ面よりパリソン側へ突き出る
    ようにし、さらに該上板体の前端面は該下板体の前端面
    よりもパリソン側へ突き出る構成として、型閉じ進行に
    伴い、最初に前記枠体と該上板体とが閉じるようにした
    ことを特徴とするブロー成形装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されたブロー成形装置を
    用いて、パリソンの下端部を溶着させて閉塞部分を形成
    しプリブローを行い、該閉塞部分が枠体と下板体の間を
    通過する位置までパリソンを垂下させ、次いで、割り型
    を閉方向に進行させ、枠体と上板体とを閉じパリソン上
    端部を密閉して密封パリソンを形成し、続いて、前記枠
    体と下板体とを閉じ前記閉塞部分の上方に別の閉塞部分
    をつくり、その後、一対の割り型を閉じて両割り型に係
    る喰い切り部同士を当接させて余剰パリソンを排除した
    後、密封パリソン内へメインブローを行うことを特徴と
    するブロー成形方法。
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