JP3012322U - 長 押 - Google Patents

長 押

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JP3012322U
JP3012322U JP1645294U JP1645294U JP3012322U JP 3012322 U JP3012322 U JP 3012322U JP 1645294 U JP1645294 U JP 1645294U JP 1645294 U JP1645294 U JP 1645294U JP 3012322 U JP3012322 U JP 3012322U
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裕士 藤波
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株式会社イシノ
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フックの位置と数量を任意に変更することが
でき、部屋の意匠的効果を損ねない長押の提供。 【構成】 壁面への固定手段を備える水平方向に長い長
尺材からなり、前面31が化粧面に形成されると共に、
上面と下面とに長手方向に沿って連続する掛け溝30が
形成されてなる長押部材3と、後面が化粧面に対向して
配置され、前面にフック71を備えるフック具本体7の
上下端の一方から後方に延出して形成される第1係合部
72と、フック具本体の上下端の他方から後方に延出し
て設けられる弾性材6に形成された第2係合部62とを
備えるフック具5とからなり、一方の掛け溝に第1係合
部を係合した後、他方の掛け溝に第2係合部62が弾発
的に係合される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、部屋の壁面に設けられる長押に関し、そして特に、移動可能なフ ックを備えるフック付きの長押に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
長押は、一般に和室において柱と柱との間に設けられてなり、現在では意匠的 効果と建物の構造のために設けられているが、本来は屏風を片付ける際に使用さ れ、壁面の方によせて立てられた屏風が床面の方に転倒しないように、屏風の上 端部を係止するための金具を受けるためのものであった。 このようなことから、従来の長押は、見込寸法が小さく、ハンガー等の物を引 掛けにくいものであり、物を引掛けたい場合には、特定のフック状の金物を木ネ ジ等で固定する必要があった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、フック状の金物を長押に固定して使用する場合でも、各フック の位置が固定されるので、ハンガーの位置を変えたい場合には、一々ハンガーを フックから取り外して別のフックに付け替えなければならないという面倒があっ た。また、長押自体に穴を開けたり、フック状の金物を付けたりすることは、見 栄えが悪く、違和感があった。 さらに、マンション等の洋風建築が普及した今日では、長押のない洋室も多く 、このような場合には、前記フック状の金物の固定にも苦慮することがあり、非 常に不便であった。 この考案は、これらの課題を解決するためになされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この考案は、 壁面への固定手段を備える水平方向に長い長尺材からなり、前面31が化粧面 に形成されると共に、上面と下面とに長手方向に沿って連続する掛け溝30が形 成されてなる長押部材3と、 後面が前記化粧面31に対向して配置され、前面にフック71を備えるフック 具本体7の上下端の一方から後方に延出して形成される第1係合部72と、前記 フック具本体7の上下端の他方から後方に延出して設けられる弾性材6に形成さ れた第2係合部62とを備えるフック具5とからなり、 一方の掛け溝30に前記第1係合部72を係合した後、他方の掛け溝30に前 記第2係合部62が弾発的に係合される ことを特徴とする長押1である。
【0005】 また、好ましくは、上記構成に加えて、 前記掛け溝30が断面半円形状に形成されてなり、 前記フック具本体7の上下両端部に、後方に延出する延出部75が形成され、 上側の延出部75に、前記第1係合部72が断面半円形状に下方に突出して形 成され、 前記第2係合部62は、板材6の下部が板面に対して垂直に屈曲された後、そ の屈曲部63が断面円弧形状に屈曲形成されてなり、 前記フック具本体7の後面に、前記板材6の板状部61の幅寸法に等しい幅寸 法の装着溝73が内側に凹んで形成されると共に、この装着溝73の上端から前 記板状部61の縦寸法以上離間し且つ前記装着溝73の内面から前記板状部61 の板厚だけ隔てた位置に、装着溝73の左右両側壁から互いに近接する方向に係 止鍔74が突出形成されてなり、 この係止鍔74間の離間寸法は、前記板材6の屈曲部63の幅寸法よりも大き く形成され、 前記左右の係止鍔74の間から前記第2係合部62を後方に延出させて前記装 着溝73に前記板状部61を差し込んで、前記板材6は前記フック具本体7に装 着される ことを特徴とする長押1である。
【0006】 さらに好ましくは、上記各構成に加えて、 前記固定手段が、壁面に設けられる固定部材4と、長押部材3に形成されて前 記固定部材4に係合可能な固定溝33とからなり、 前記固定溝33は、前記長押部材3の後面32に開口した断面矩形状に形成さ れると共に、開口部側の上下両端部から互いに近接する方向に突出片34,35 が突出形成されてなり、 前記固定部材4の前面に、上下に突出する係止片41,42が鍔状に形成され てなり、 下側の係止片42に下側の突出片35が係合され、且つ上側の係止片41に上 側の突出片34が係合されて、前記長押部材3が壁面に設けられる ことを特徴とする長押1である。
【0007】
【作用】
この考案の長押1は、固定手段によって長押部材3を壁面に固定して使用され る。長押部材3を壁面に固定したとしても、長押部材3の前面31は化粧面に形 成されているので、部屋の意匠的効果を損ねることはない。 固定手段としては、壁面に設けられる固定部材4と、長押部材3に形成されて 固定部材4に係合可能な固定溝33とからなり、固定溝33が長押部材3の後面 32に開口した断面矩形状に形成されると共に開口部側の上下両端部から互いに 近接する方向に突出片34,35が突出形成されてなり、固定部材4の前面に上 下に突出する係止片41,42が鍔状に形成されてなる構成とすることが好適で ある。この構成の固定手段の場合、固定部材4の下側の係止片42と壁面との隙 間に下側の突出片35を係合し、上側の係止片41と壁面との隙間に上側の突出 片34を係合することにより、長押部材3は壁面に固定される。
【0008】 壁面に固定された長押部材3の上下面に形成された掛け溝30には、フック7 1を備えるフック具5が係合されて保持される。長押部材3にフック具5を保持 するには、まず第1係合部72を一方の掛け溝30に係合した後、他方の掛け溝 30に第2係合部62を係合して行う。この際、第2係合部62が弾性材6に形 成されてなるので、第2係合部62を弾性変形させることによって両者3,5を 容易に係合でき、しかも両者3,5の係合後には第2係合部62が元の状態に復 元することによって、フック具5は長押部材3に確実に保持されて脱落したり揺 動したりすることがない。
【0009】 フック具5がフック具本体7と板材6とからなり、この板材6の下部が板面に 対して垂直に屈曲された後、その屈曲部63が断面円弧形状に屈曲形成されて第 2係合部62が形成され、フック具本体7の後面に板材6を装着するための装着 溝73が形成されてなる構成の場合は、第2係合部62の製作が容易となるだけ でなく、第2係合部62に弾性を与え易いので、第2係合部62の掛け溝30へ の係合も容易となる。 つまり、板材6をフック具本体7に装着するには、装着溝73の上部の係止鍔 74が形成されていない箇所から、板材6の板状部61を係止鍔74との間の隙 間に差し込むだけでよい。係止鍔74は装着溝73の上端から板状部61の縦寸 法以上離間した箇所に形成されているので、板状部61を係止鍔74との間の装 着溝73へ容易に差し込むことができる。また、装着溝73は板材6の板状部6 1の幅寸法に等しい幅寸法で内側に凹んで形成されると共に、係止鍔74は装着 溝73の内面から板状部61の板厚だけ隔てた位置に装着溝73の左右両側壁か ら互いに近接する方向に突出形成されているので、差し込まれた板材6は揺動す ることなく確実に保持される。さらに、装着溝73に差し込まれた板材6の下端 部はフック具本体7の下端部に当接されて支持されているので、板材6がフック 具本体7から脱落するおそれもない。また、係止鍔74間の離間寸法は板材6の 屈曲部63の幅寸法よりも大きく形成されているので、板材6をフック具本体7 を装着した状態では、係止鍔74の間から第2係合部62が後方に延出されて、 第2係合部62は第1係合部72と対向して配置されることとなる。
【0010】 掛け溝30及び各係合部72,62が断面略円形状に形成されてなる構成の場 合は、両者3,5の係合がさらに容易に行える。すなわち、一方の掛け溝30に 第1係合部72を引掛けた後、この円弧に沿って、つまり上側の掛け溝30に係 合された第1係合部72を中心としてフック具5を回動させながら、第2係合部 62を他方の掛け溝30に係合させることができる。しかも、この際、第2係合 部62を掛け溝30に弾発的に係合させ易い。
【0011】 このようにして、長押部材3には所要個数のフック具5が保持されて使用され るが、フック具5が保持される掛け溝30は長押部材3の長手方向に連続に形成 されているので、各フック具5は長押部材3の長手方向に沿って移動が自在であ る。 そして、この長押1は、フック具5の前面に設けられたフック71にハンガー 9等を引掛けて使用される。なお、フック71には、ハンガー9の他、バック、 額、ネクタイ、ベルト、帽子等を引掛けたり、コート等の衣服を直接吊り下げた りして使用することも可能である。また、長押1に吊り下げる物品によって、フ ック具5のフック71の形状を適宜変更することができる。 フック具5の個数が不足する場合には、フック具5を増設することによって対 応できる他、フック具5を増設しないで、長押部材3の上部に形成された掛け溝 30にハンガー9等を直接引掛けて使用することも可能であり、非常に便利であ る。
【0012】
【実施例】
以下、この考案の長押1について、さらに詳細に説明する。 図1は、この考案の長押1の一実施例を示す斜視図である。 この実施例の長押1は、水平方向に長い長尺材からなる長押部材3と、この長 押部材3に保持されて長押部材3の長手方向に沿って移動自在なフック具5とを 備える。 長押部材3は、アルミニウムまたは樹脂等によって形成されてなり、上面及び 下面に長手方向に沿う掛け溝30が連続に形成されてなる。この掛け溝30は、 縦断面が半円形状で、長押部材3の上下に対称に形成されている。 長押部材3の前面31は、垂直方向と平行な平面に形成されると共に、化粧面 とされており、部屋のデザインに合わせて色彩や模様等を適宜付することも可能 で、長押1の設置によって部屋の意匠的効果が損なわれることを防止する。
【0013】 長押部材3の後面32には、壁面に設けられる固定部材4に引掛けて長押部材 3を壁面に固定するための固定溝33が形成されている。この固定溝33は、長 押部材3の後面32に開口する断面矩形状に形成されると共に、開口部側の上下 両端部からそれぞれ互いに近接する方向に突出片34,35が突出形成されてな り、全体としては長押部材3の前後方向中央部において上下に拡径して形成され ている。つまり、長押部材3の後面32の上部には、下方に突出する上側突出片 34が形成されており、長押部材3の後面32の下部には、上方に突出する下側 突出片35が形成されている。なお、下側突出片35の長さは、上側突出片34 の長さよりも長く形成されており、各突出片34,35の外面(後面側)34a ,35aは垂直方向と平行に形成されると共に、各内面(前面側)34b,35 bは先端部へ行くに従って後方に若干傾斜して形成されている。
【0014】 図2は、図1におけるA−A断面図であるが、この図に示すように、長押部材 3は、壁面に所要個数だけ設置された固定部材4に、固定溝33を係合させるこ とにより壁面に固定される。 固定部材4は、樹脂等によって形成されてなり、前面に上下に突出する係止片 41,42が鍔状に形成されてなる。なお、下側の係止片42は、上側の係止片 41よりも長く突出形成されている。固定部材4の縦断面は、図2に示すように 、長押部材3の装着溝33の縦断面よりもやや小さい寸法に形成されている。 また、固定部材3の中央部には前後方向に貫通するネジ挿通穴43が形成され ると共に、固定部材3の前面にはこのネジ挿通穴43に挿通される止めネジ40 の頭部を収納する凹部44が前記ネジ挿通穴43と同心に形成されている。 固定部材4は、ネジ挿通穴43に止めネジ40を挿通させて壁面にネジ止めさ れて設けられ、止めネジ40の頭部は上下の係止片41,42の間の凹部44に 収納される。これにより、各係止片41,42と壁面との間に長押部材3の突出 片34,35を差し込み可能な大きさの隙間が形成されることとなる。
【0015】 このようにして所要個数の固定部材4を壁面に設置した後、これらの固定部材 4に長押部材3が装着される。 例えば、2個の固定部材4を長押部材3の長手寸法よりもやや短い間隔で平行 に壁面に固定した後、固定部材4の下側係止片42と壁面との隙間に、長押部材 3の下側突出片35を差し込んで固定部材4に対して長押部材3を上方に移動さ せた後、長押部材3の上側突出片34の後面34aを壁面に当接するように、固 定部材4を長押部材3で覆い、その後、固定部材4に対して長押部材3を下方に 移動させて、固定部材4の上側係止片41と壁面との隙間に長押部材3の上側突 出片34を差し込んで、長押部材3は固定部材4に固定される。
【0016】 なお、長押部材3を壁面にさらに安定して設置するために、図2に示すように 、長押部材3の下部の所定位置に、下側の掛け溝30に開口するビス穴36を上 下方向に形成しておき、固定部材4に長押部材3を装着した後、このビス穴36 にビス40Aを螺合して、ビス40Aの先端部で固定部材4の下側係止片42の 下部を押圧することが好ましい。これにより、固定部材4の上側係止片41と壁 面との隙間に、長押部材3の上側突出片34が隙間なく係合されて両者3,4を 一層強固に固定することができるのである。 このようにして長押部材3を固定部材4に装着した状態では、図2に示すよう に、長押部材3の装着溝33に固定部材4が収納されて、長押部材3の後面32 が壁面と同一平面になるので、部屋の意匠的効果を損ねることがない。
【0017】 壁面に設置された長押部材3には、ハンガー9等を引掛けるためのフック71 を備えるフック具5が装着されて使用される。 図3は、このフック具5の一実施例を示す斜視図であり、図4は、このフック 具5の斜視分解図である。なお、いずれの図も、フック具5を後方から見た状態 を示している。 これらの図に示すように、フック具5は、フック具本体7と、板材が屈曲形成 されてなる弾発係合部材6とからなる。 フック具本体7の前面には、略J字形状のフック71が設けられてなり、この フック71の先端部71aは球状に形成されて、吊り下げられる物品の滑り落ち が防止されている。フック具本体7の後面の上下両端部には、後方に延出する延 出部75が形成されており、上側の延出部75には断面略円形状の第1係合部7 2が下方に突出して一体形成されており、この第1係合部72は長押部材3の上 側の掛け溝30に適合する大きさに形成されてなる。また、下側の延出部75は 、上側の延出部75と同じ長さだけ後方に延出されて板状に形成されてなる。 フック具本体7の後面には、矩形状の浅い装着溝73が内側(前方)に凹んで 形成されている。また、装着溝73の下部には、左右両端部からそれぞれ互いに 近接する方向に係止鍔74が突出形成されている。また、フック具本体7の下部 に形成された延出部75は、幅方向中央部を前記係止鍔74と連続に、係止鍔7 4間の離間距離に等しい寸法で下方に浅く切欠かれて当接面75aが形成されて いる。
【0018】 装着溝73に装着される弾発係合部材6は、鉄板等の板材が屈曲形成されてな る。この実施例では、板材の下部63が板面に対して垂直に後方に屈曲され、そ の屈曲部63が断面円弧形状に屈曲されて上方に突出する第2係合部62を形成 されてなる。なお、屈曲部63の幅寸法は板状部61の幅寸法よりもやや小さく 形成されており、また、第2係合部62の断面は長押部材3の下側の掛け溝30 に適合する円弧に形成されている。 弾発係合部材6は、フック具本体7に装着されて使用されるが、これには、フ ック具本体7の装着溝73の上部、つまり係止鍔74が形成されていない装着溝 73から板状部61を係止鍔74との間に差し入れることにより行われる。係止 鍔74は、装着溝73の上端から板状部61の縦寸法以上離間した箇所に形成さ れているので、板状部61を係止鍔74との間の装着溝73へ容易に差し込むこ とができる。
【0019】 また、装着溝73は弾発係合部材6の板状部61の幅寸法に等しい幅寸法で内 側に凹んで形成されており、装着溝73の内面から前記板状部61の板厚だけ隔 てた位置に、装着溝73の左右両側壁から互いに近接する方向に係止鍔74が突 出形成されてなるので、装着溝73に弾発係合部材6を装着した状態では、弾発 係合部材6の板状部61の左右両端部が装着溝73の左右両側壁に支持されると 共に、板状部61の前後両面が装着溝73の内面と係止鍔74との間に支持され ることにより、弾発係合部材6はフック具本体7に確実に支持され揺動したりす ることはない。しかも、この状態では、弾発係合部材6の下端部がフック具本体 7の下側の延出部75に形成された当接面75aに当接して支持されるので、弾 発係合部材6がフック具本体7から脱落するおそれもない。 フック具本体7に弾発係合部材6を装着すると、係止鍔74間の離間寸法が弾 発係合部材6の屈曲部63の幅寸法よりも大きく形成されているので、係止鍔7 4の間から弾発係合部材6の屈曲部63が後方に延出して、第2係合部62が第 1係合部72と上下に対向して配置されることとなる。そして、この離間距離が 長押部材3の上下の掛け溝30の離間距離に等しくなっている。
【0020】 図5は、フック具5を長押部材3に取り付ける際の状態を示す側面図である。 この図に示すように、フック具5の長押部材3への装着は、第1係合部72を 上側の掛け溝30に引掛けて、フック具5を上側の掛け溝30に係合された第1 係合部72を中心に回動させて、第2係合部62を長押部材3の下部に押し付け ることにより、第2係合部62を下側の掛け溝30に弾発的に係合させて行われ る。 つまり、図5の実線で示されるように、フック具5の第1係合部72を長押部 材3の上側の掛け溝30に引掛けた後、同図の一点鎖線で示されるように、フッ ク具5の第2係合部62を長押部材3の下側の掛け溝30の方へ回動させて、第 2係合部62を長押部材3の下部に押し付ける。この際、第1係合部72の縦断 面は、掛け溝30の縦断面と同一形状の略円形状に形成されているので、フック 具5は掛け溝30を中心に回動させ易い。このようにして、第2係合部62を下 側の掛け溝30に係合させようと長押部材3に押圧すると、第2係合部62が板 材を円弧形状に屈曲して弾性変形可能に形成されているので、第2係合部62が 弾性変形することにより掛け溝30に係合され、図5の2点鎖線で示されように 、フック具5は長押部材3に装着される。両者3,5の係合状態では、第2係合 部62が元の状態に復元されて、フック具5は長押部材3に確実に保持されるこ ととなる。なお、長押部材3からフック具5を取り外したい場合には、上記とは 逆に、第2係合部62を弾性変形させて、下側の掛け溝30と第2係合部62と の係合を解除すればよい。
【0021】 壁面に設置された長押1は、フック具5のフック71にハンガー9等を引掛け て使用される。フック具5は長押部材3の掛け溝30に沿って自由に移動させる ことができるので便利である。また、フック具5を増やしたい場合には、所要個 数のフック具5を掛け溝30に係合することにより簡単にフック具5の個数を増 加させることができる。なお、フック具5の個数を増加させるまでもなく、掛け 溝30にハンガー9等を直接引掛けて使用することも可能である。 図6は、この考案の長押1の使用状態を示す斜視図である。 この図に示すように、この考案の長押1は、主としてマンションの洋間におい て使用され、フック具5にはハンガー9等を引掛けて使用される。そして、引掛 けられたハンガー9等は、フック具5や掛け溝30から取り外さなくても、長押 部材3の長手方向に自由に移動させることができるので、非常に使い勝手がよい 。長押1のフック71には、ハンガー9の他に、バック、額、ネクタイ、ベルト 、帽子等も引掛けることができ、また、コート等の衣服を直接吊り下げることも 可能である。
【0022】 なお、この考案の長押1は、上記実施例の構成に限らず各種変更可能である。 例えば、上記実施例の長押1では、壁面に設けられた固定部材4に長押部材3 を装着する構成であったが、長押部材3を壁面に直接固定してもよいことはもち ろんである。 また、上記実施例のフック具5の構成も適宜変更可能であり、フック具本体7 の装着溝73に弾発係合部材6の板状部61を差し込んでフック具本体7に弾発 係合部材6を装着する構成にする必要はなく、例えば弾発係合部材6の板状部6 1をフック具本体6に直接接着等して固定してもよい。また、フック具本体7に 弾発係合部材6が保持されるならば、フック具本体7の下端部には延出部75を 設ける必要はない。さらに、弾発係合部材6の第2係合部62は、弾性変形する ことによって長押部材3の掛け溝30に弾発的に係合される構成ならば、板材を 断面円弧形状に屈曲してなる上記実施例の構成に限らない。その上、フック具5 のフック71の形状は、上記のJ字形状に限らず、L字形状や球形状等適宜変更 可能である。 さらに、長押部材3の左右両端部からフック具5が脱落しないように、掛け溝 30の端部を閉鎖したり、フック具5を係止する突起を掛け溝30の端部に突出 形成することが好ましい。
【0023】
【考案の効果】
このように、この考案の長押1は、長押部材3が固定手段4,33を備えるの で、壁面への設置が容易であり、洋間にも設置することができる。 また、長押部材3にフック具5を保持するには、第1係合部72を一方の掛け 溝30に係合した後、他方の掛け溝30に第2係合部62を弾発的に係合して行 われるので、フック具5の長押部材3への取り付けが容易であるだけでなく、取 付後はフック具5が長押部材3に確実に保持されて脱落したり揺動したりするこ とがなく、使い勝手がよい。 フック具5の長押部材3への着脱が容易であるから、フックの数を増減したい 場合にはフック具5の数量を変更するだけでよい。しかも、フック具5が不足す る場合に、フック具5を増設せずに、長押部材3の上側の掛け溝30自体にハン ガー9等を引掛けることもできるので、非常に便利である。 フック具5を保持する掛け溝30が長押部材3の長手方向に連続に形成されて なるので、各フック具5の移動が自在であり、ハンガー9の位置を変えたい場合 には、ハンガー9が引掛けられているフック具5を掛け溝30に沿って移動させ るだけでよく、非常に使い易い。 その上、前面31が化粧面に形成された長押部材3にフック71を備えるフッ ク具5を設けてなる構成であるから、壁面にフック状の金物だけを設置した場合 のように部屋の意匠的効果を崩すことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の長押の一実施例を示す斜視図であ
る。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】この考案の長押の一実施例のフック具を示す斜
視図である。
【図4】図3のフック具の斜視分解図である。
【図5】この考案の長押の一実施例において、長押部材
にフック具を装着する際の状態を示す側面図である。
【図6】この考案の長押の一実施例の使用状態を示す斜
視図である。
【符号の説明】
1 長押 3 長押部材 4 固定部材 5 フック具 6 弾発係合部材(弾性材、板材) 7 フック具本体 9 ハンガー 30 掛け溝 31 フック具本体の前面(化粧面) 32 フック具本体の後面 33 固定溝 34 上側突出片 35 下側突出片 40 止めネジ 40A ビス 41 上側係止片 42 下側係止片 61 板状部 62 第2係合部 63 屈曲部 71 フック 72 第1係合部 73 装着溝 74 係止鍔 75 延出部

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 壁面への固定手段を備える水平方向に長
    い長尺材からなり、前面が化粧面に形成されると共に、
    上面と下面とに長手方向に沿って連続する掛け溝が形成
    されてなる長押部材と、 後面が前記化粧面に対向して配置され、前面にフックを
    備えるフック具本体の上下端の一方から後方に延出して
    形成される第1係合部と、前記フック具本体の上下端の
    他方から後方に延出して設けられる弾性材に形成された
    第2係合部とを備えるフック具とからなり、 一方の掛け溝に前記第1係合部を係合した後、他方の掛
    け溝に前記第2係合部が弾発的に係合されることを特徴
    とする長押。
  2. 【請求項2】 前記掛け溝が断面半円形状に形成されて
    なり、 前記フック具本体の上下両端部に、後方に延出する延出
    部が形成され、 上側の延出部に、前記第1係合部が断面半円形状に下方
    に突出して形成され、 前記第2係合部は、板材の下部が板面に対して垂直に屈
    曲された後、その屈曲部が断面円弧形状に屈曲形成され
    てなり、 前記フック具本体の後面に、前記板材の板状部の幅寸法
    に等しい幅寸法の装着溝が内側に凹んで形成されると共
    に、この装着溝の上端から前記板状部の縦寸法以上離間
    し且つ前記装着溝の内面から前記板状部の板厚だけ隔て
    た位置に、装着溝の左右両側壁から互いに近接する方向
    に係止鍔が突出形成されてなり、 この係止鍔間の離間寸法は、前記板材の屈曲部の幅寸法
    よりも大きく形成され、 前記左右の係止鍔の間から前記第2係合部を後方に延出
    させて前記装着溝に前記板状部を差し込んで、前記板材
    は前記フック具本体に装着されることを特徴とする請求
    項1に記載の長押。
  3. 【請求項3】 前記固定手段が、壁面に設けられる固定
    部材と、長押部材に形成されて前記固定部材に係合可能
    な固定溝とからなり、 前記固定溝は、前記長押部材の後面に開口した断面矩形
    状に形成されると共に、開口部側の上下両端部から互い
    に近接する方向に突出片が突出形成されてなり、 前記固定部材の前面に、上下に突出する係止片が鍔状に
    形成されてなり、 下側の係止片に下側の突出片が係合され、且つ上側の係
    止片に上側の突出片が係合されて、前記長押部材が壁面
    に設けられることを特徴とする請求項1又は請求項2に
    記載の長押。
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