JP3012238U - 段ボール製通い箱 - Google Patents

段ボール製通い箱

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JP3012238U
JP3012238U JP1994016179U JP1617994U JP3012238U JP 3012238 U JP3012238 U JP 3012238U JP 1994016179 U JP1994016179 U JP 1994016179U JP 1617994 U JP1617994 U JP 1617994U JP 3012238 U JP3012238 U JP 3012238U
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藤 建 三 斎
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日本コパック株式会社
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 形状,構造とも簡単で、極めて小型,薄型
に、しかも整然と折り畳むことができ、使用時には強力
に保型でき、そして折り畳みおよび保型とも簡単に行い
得る段ボール製通い箱を提供する。 【構成】 各妻板2,4には底板の上面に重ね合わせて
補強する底板用補強板16,17を設け、各側板3,5
には側板の内側に折り曲げて補強する側板用補強板1
2,13を設け、底板を各側板3,5の底辺から折り曲
げられた一半部7と他半部8とを並べて構成し、底板の
一半部7と他半部8の一側部には連結板9,10を設
け、底板の一半部7を連結板9を介して底板用補強板1
6の一部分に連結し、底板の他半部8を連結板10を介
して底板用補強板17に連結し、折り畳み可能に構成し
た。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、衣類や雑貨等を収容し、保管しまたは搬送した後、空の箱体を折り 畳んで保管しまたは回送するために有効な段ボール製通い箱に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種段ボール製通い箱は、軽量でかつ比較的強靱で、しかもクッション性お よび製箱性等に優れているため、従来から色々な形状,構造のものが提案され、 汎用されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、従来の段ボール製通い箱は、次の(1)〜(5)のうちの少なくとも 一つの課題を持っていた。
【0004】 (1)形状,構造が複雑で、折り畳んだときに必ずしも小型,薄型にかつ整然 と折り畳むことができない。 (2)使用状態に保型した際、必ずしも強力に維持できない。 (3)1枚の段ボール製原紙から合理的な形状の型板を簡単に打ち抜いて成形 できない。 (4)折り畳みおよび保型作業に手間取る。 (5)物流記事を記載した物流伝票をいったん貼り付けてしまうと剥がしにく く、一部残っていたりし、次回からの物流時に箱体の外観性を損ねていた。
【0005】 本考案の目的は、前記従来技術の課題を解決し、形状,構造とも簡単で、極め て小型,薄型に、しかも整然と折り畳むことができ、使用時には強力に保型でき 、そして折り畳みおよび保型とも簡単に行い得る段ボール製通い箱を提供するこ とにある。
【0006】 また、本考案の他の目的は1枚の段ボール製原紙を有効に利用し、合理的な型 板を簡単に打ち抜いて形成可能な段ボール製通い箱を提供することにある。
【0007】 さらに、本考案の他の目的は物流記事を記載し前回貼り付けた物流伝票を、簡 単にかつきれいに剥がし、新たな物流伝票を貼り付けて使用可能な段ボール製通 い箱を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本考案では、少なくとも両妻板と、両側板と、底板 と、蓋板とを連結して構成した段ボール製箱体において、各妻板には底板の上面 に重ね合わせて補強する底板用補強板を設け、各側板には当該側板の内側に折り 曲げて補強する側板用補強板を設け、前記底板を各側板の底辺から折り曲げられ た一半部と他半部とを並べて構成し、前記底板の一半部と他半部の一側部には連 結板を設け、底板の一半部を連結板を介して一方の底板用補強板の一部分に連結 し、底板の他半部を連結板を介して他方の底板用補強板に連結して箱体を形成し てなり、前記蓋板を開け、かつ各側板用補強板を当該側板の外側に折り曲げたう えで、底板の一半部と一方の底板用補強板の組と、底板の他半部と他方の底板用 補強板の組とをそれぞれ、底板の一半部または他半部と連結板との境の折り線で 折りながら、箱体の内部で上方に引き上げて、底板の一半部とこれに設けられた 連結板と一方の底板用補強板の組と、底板の他半部とこれに設けられた連結板と 他方の底板用補強板の組とを箱体の内部に折り込み、かつ一方の側板と当該側板 用補強板と底板の一半部の組と、他方の側板と当該側板用補強板と底板の他半部 の組とをそれぞれ長さ方向の中央部に施された折り線の個所で箱体の内部にひだ 折りし、折り畳み可能に構成している。
【0009】 また、前記目的を達成するため、本考案では段ボール製原紙の長さ方向に、折 り線を介して一方の妻板と一方の側板と他方の妻板と他方の側板とを連設すると ともに、一方の妻板または他方の側板の端部に連結片を付設し、前記原紙の長さ 方向と直交する幅方向において、各妻板の一辺には折り線を介して底板用補強板 を設け、一方の妻板の他の一辺には折り線を介して蓋板の一半部を、また他方の 妻板の他の一辺には折り線を介して蓋板の他半部を設け、一方の側板の一辺には 折り線を介して底板の一半部を、また他方の側板の一辺には折り線を介して底板 の他半部を設け、各側板の他の一辺には折り線を介して当該側板用補強板を設け 、一方の側板用補強板と当該側板と底板の一半部の組および他方の側板用補強板 と当該側板と底板の他半部の組にはそれぞれ長さ方向の中央部に折り線を施し、 底板の一半部と他半部の一側部にはそれぞれ折り線を介して連結板を設け、前記 一方の妻板または他方の側板に付設された連結片を他方の側板または一方の妻板 に連結し、さらに前記底板の一半部と他半部に設けられた連結板を当該底板用補 強板の一部分に連結し、底板の一半部と他半部を箱体の底部に並べて底板を構成 し、この底板の上に各妻板に設けられた底板用補強板を重ね合わせて補強し、各 側板の内側に当該側板用補強板を重ね合わせて補強している。
【0010】 さらに、前記目的を達成するため、本考案では前記箱体における外部から見や すい位置に、物流伝票より大きめのプラスチックシートを貼り付けている。
【0011】
【作用】
本考案では、両妻板と、両側板と、各側板の底辺から折り曲げられた一半部と 他半部とを並べて構成した底板と、蓋板と、各妻板に設けられかつ底板の上面に 重ね合わせて補強する2枚の底板用補強板と、各側板に設けられかつ当該側板の 内側に折り曲げて補強する側板用補強板と、底板の一半部と他半部の一側部に設 けられかつ当該底板用補強板の一部分に連結する連結板とにより構成しているの で、形状,構造とも簡素で型板の製作,箱体の組立とも簡単に行うことができる 。
【0012】 また、本考案では蓋板を開け、かつ各側板用補強板を当該側板の外側に折り曲 げ、底板の一半部と一方の底板用補強板の組と、底板の他半部と他方の底板用補 強板の組とを箱体の内部上方に引き上げるに伴い、底板の一半部とこれに設けら れた連結板と一方の底板用補強板の組と、底板の他半部とこれに設けられた連結 板と他方の底板用補強板の組とが箱体の内部に折り込まれるし、その後一方の側 板と当該側板用補強板と底板の一半部の組と、他方の側板と当該側板用補強板と 底板の他半部の組とを長さ方向の中央部に施された折り線の個所で箱体の内部に ひだ折りするだけで、簡単にかつほぼ妻板の大きさに相当する極めて小型に、し かも極く薄型に、整然と折り畳むことができるし、前述の手順と逆の手順を追う ことによって、使用状態に極めて簡単に保型することができる。
【0013】 さらに、本考案では段ボール製原紙の長さ方向に、折り線を介して一方の妻板 と一方の側板と他方の妻板と他方の側板と連結片とを連設し、原紙の長さ方向と 直交する幅方向において、それぞれ折り線を介して一方の妻板の一辺には底板用 補強板を、また他の一辺には蓋板の一半部を設け、一方の側板の一辺には底板の 一半部を、また他の一辺には当該側板用補強板を設け、底板の一半部の一側部に は折り線を介して底板用補強板との連結板を設け、一方の側板用補強板と当該側 板と底板の一半部の組には原紙の長さ方向の中央部に折り線を施し、他方の妻板 の一辺には底板用補強板を、また他の一辺には蓋板の他半部を設け、他方の側板 の一辺には底板の他半部を、また他の一辺には当該側板用補強板を設け、底板の 他半部の一側部には折り線を介して底板用補強板との連結板を設け、他方の側板 用補強板と当該側板と底板の他半部の組には原紙の長さ方向の中央部に折り線を 施して構成しており、1枚の段ボール製原紙を有効に使って、合理的な形状の型 板を簡単に打ち抜いて成形することが可能である。
【0014】 そして、本考案では箱体における外側から見やすい位置に、物流伝票よりも大 きめのプラスチックシートを貼り付けており、このプラスチックシート上に物流 伝票を貼り付けることによって、前回貼り付けた物流伝票をきれいに、しかも簡 単に剥がし、新たな物流伝票を貼り付け、何回も繰り返して使用することができ る。
【0015】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
【0016】 図1〜図9は本考案の一実施例を示すもので、図1は箱体の展開図であって型 板を示す図、図2は使用状態を示す斜視図、図3は同使用状態の縦断面図、図4 は蓋板と側板用補強板とを開いた状態の斜視図、図5は組み立てた状態で箱体の 上部を切断して示した斜視図、図6は同じく箱体の底部から見た斜視図、図7は 箱体を折り畳むときの過程を示す斜視図、図8は図7に続いて折り畳むときの過 程を示す斜視図、図9は折り畳んだ状態の斜視図である。
【0017】 これらの図に示す実施例では、箱体の型板1は図1に示すように、段ボール製 の原紙の長さ方向xに折り線23を介して一方の妻板2と、一方の側板3と、他 方の妻板4と、他方の側板5とが連設されている。また、この実施例では一方の 妻板2の端部に折り線23を介して連結片6が設けられているが、この連結片6 は他方の側板5の端部に設けてもよい。
【0018】 前記原紙の長さ方向xと直交する幅方向yにおいて、一方の側板3の一辺には 折り線24を介して底板の一半部7が設けられている。この底板の一半部7は、 台形に形成されており、これの一側部には折り線25を介して、ほぼ台形の連結 板9が設けられている。前記底板の一半部7と連結板9間には、折り畳むときに 指を掛けるかぎ型の部分11が形成されている。同側板3の他の一辺には、蓋板 の差し込み片21,22を掛け止めるために適する間隔をおいて2本平行に施さ れた折り線26,27を介して、側板用補強板12が設けられている。この側板 用補強板12には、蓋板の差し込み片21,22の差し込み穴14と、折り畳む ときに指を掛ける円弧形の切り欠き15が形成されている。
【0019】 前記側板用補強板12と、一方の側板3と、底板の一半部7とにわたって、原 紙の長さ方向xの中央部に、折り畳むときの折り線28が施されている。
【0020】 原紙の幅方向yにおいて、他方の側板5の一辺には折り線24を介して底板の 他半部8が設けられている。この底板の他半部8も、台形に形成されており、こ れの一側部にも折り線25を介して、ほぼ台形の連結板10が設けられている。 前記底板の他半部8と連結板10間にも、折り畳むときに指を掛けるかぎ型の部 分11が形成されている。同側板5の他の一辺には、蓋板の差し込み片21,2 2を掛け止めるために適切な間隔をおいて2本平行に施された折り線26,27 を介して、側板用補強板13が設けられている。この側板用補強板13にも、蓋 板の差し込み片21,22の差し込み穴14と、折り畳むときに指を掛ける円弧 形の切り欠き15が形成されている。
【0021】 前記側板用補強板13と、他方の側板5と、底板の他半部8とにわたって、原 紙の長さ方向xの中央部に、折り畳むときの折り線28が施されている。
【0022】 前記原紙の幅方向yにおいて、一方の妻板2の一辺には底板用補強板16が設 けられている。この底板用補強板16は、幅方向yの寸法が長い台形に形成され ており、またこの底板用補強板16には、折り畳むときに指を掛けるための円弧 形の切り欠き18が形成されている。同妻板2の他の一辺には、折り線26を介 して蓋板の一半部19が設けられている。この蓋板の一半部19には、折り線2 9を介して差し込み片21が設けられている。
【0023】 原紙の幅方向yにおいて、他方の妻板4の一辺には折り線24を介して底板用 補強板17が設けられている。この底板用補強板17は、前記底板用補強板16 よりも原紙の幅方向yの寸法が短く形成されていて、折り畳む場合に、前記底板 用補強板16を引き上げたとき、底板の一半部7と連結板9の組および底板の他 半部8と連結板10の組のそれぞれに形成されたかぎ型の部分11,11が現わ れ、これに指を掛けられるようにしている。同妻板4の他の一辺には、折り線2 6を介して蓋板の他半部20が設けられており、この蓋板の他半部20にも折り 線29を介して差し込み片22が設けられている。
【0024】 底板の一半部7と連結板9および他半部8と連結板10のそれぞれの境の折り 線25の原紙上での傾き、底板用補強板16,17の台形形状は、以下に説明す る箱体の折り畳み、組み立てに適したものを実験的に選択するとよい。 なお、この実施例の前記原紙には、強度が大きくて、薄手で繰り返し曲げに強 い、例えばJIS用語「E段」の段ボールを用いたが、他の種の段ボールを用い てもよい。
【0025】 ところで、前記型板1を箱型に組み立てるには、折り線23の個所で一方の妻 板2、一方の側板3、他方の妻板4および他方の側板5をそれぞれ直角に折り曲 げ、この実施例では一方の妻板2の端部に設けられた連結片6を折り線23で折 り曲げ、他方の側板5の内側に接着または点綴して連結する。
【0026】 そして、折り線24の個所で底板用補強板16、底板の一半部7、底板用補強 板17および底板の他半部8をそれぞれ折り曲げ、箱体の底面上に底板の一半部 7と他半部8とを配置する。ついで、底板の一半部7に設けられた連結板9を底 板用補強板16,17の一方に接着または点綴して連結し、底板の他半部8に設 けられた連結板10を底板用補強板16,17の他方に接着または点綴して連結 し、図4,図5および図6から分かるように、一半部7と他半部8とを配置して 構成された底板上に、底板用補強板17,16の順に重ね合わせ、底板を補強す る。さらに、図3,図4および図5から分かるように、各側板3,5に設けられ た側板用補強板12,13をそれぞれ2本の折り線26,27の個所で当該側板 3,5の内側に折り曲げ、各側板3,5を補強するとともに、蓋板の差し込み片 21,22を合わせて受け入れ可能に差し込み穴14,14を整える。以上によ り、箱体を使用可能な状態に、簡単に組み立てることができる。
【0027】 この状態で、箱体の内部に衣類や雑貨等の目的物を詰め、折り線26の個所で 蓋板の一半部19と他半部20とをそれぞれ折り曲げ、さらに折り線29の個所 で各差し込み片21,22を折り曲げ、箱体の上部に蓋板の一半部19と他半部 20を被せた後、前記側板用補強板12,13に形成された各差し込み穴14, 14に、両差し込み片21,22を合わせてその両端部を差し込んで蓋板を止め 、図2に示す形態にまとめる。
【0028】 また、箱体の表面の見やすい個所、つまり蓋板,妻板2,4または側板3,5 の表面に、物流伝票より大きめのプラスチックシート30をあらかじめまたは時 宜に貼り付け、箱体に目的物を詰めた後、前記プラスチックシート30の上に物 流伝票(図示せず)を貼り付け、目的物を保管または搬送する。
【0029】 この使用状態では、箱体の底板は2枚重ね合わせて敷かれた底板用補強板16 ,17により補強され、折り畳み時に折り線28の個所でひだ折りされる両側板 3,5は、当該側板3,5の内側に折り曲げられて添えられた側板用補強板12 ,13により補強されているので、強力に保型された状態で使用することが可能 となる。
【0030】 前記箱体を折り畳むときは、次のようにする。
【0031】 すなわち、図2に示す状態から蓋板の一半部19と他半部20を観音開き型に 開け、箱体の内部に収容された目的物を取り出した後、各側板用補強板12,1 3に形成された円弧形の切り欠き15に指を入れ、図4および図7に示すように 、側板用補強板12,13を当該側板3,5の外側に折り曲げる。
【0032】 また、底板用補強板16に形成された円弧形の切り欠き18に指を入れ、図7 に示すように、大番の底板用補強板16を引き起こすと、その下側の底板用補強 板17が幅方向yの寸法が小さく形成されているため、底板の一半部7および他 半部8と当該連結板9,10間に形成されたかぎ型の部分11が現われる。そこ で、前記かぎ型の部分11に指を掛けて引き上げると、底板用補強板16,17 と当該底板の一半部7および他半部8とが連結板9,10を介して連結されかつ 底板の一半部7および他半部8と当該連結板9,10間に折り線25が施されて いるため、例えば図8に示すように、妻板2と側板5の組と、側板3と妻板4の 組とが、内部に底板の他半部8と連結板10と底板用補強板16の組と、底板の 一半部7と連結板9と底板用補強板17の組とを折り込み、しかも妻板2と側板 5の組の外側にはこれらとほぼ同じ形状,大きさの蓋板の一半部19およびこれ に設けられた差し込み片21と、側板用補強板13とを折り重ね、側板3と妻板 4の組の外側にはこれらとほぼ同じ形状,大きさの側板用補強板12と、蓋板の 他半部20およびこれに設けられた差し込み片22とを折り重ねた状態に、扁平 状に折り畳まれる。
【0033】 その後、側板3と側板用補強板12と底板の一半部7の組と、側板5と側板用 補強板13と底板の他半部8の組とを、当該折り線28の個所で内側にひだ折り することにより、最終的に図9に示す形状に折り畳む。
【0034】 以上のように、この実施例では箱体を使用状態から扁平状態に簡単に折り畳む ことができるし、底板用補強板16がやや飛び出ている外は、ほぼ妻板2,4の 大きさに、しかも極めて薄型に折り畳んで保管または回送することが可能となる 。
【0035】 箱体を折り畳んだ状態から再び使用状態に形造る場合には、前述の折り畳む場 合と逆の手順で行う。
【0036】 そして、保型された箱体の内部に目的物を入れ、蓋板の一半部19と他半部2 0を閉じ、差し込み片21,22を側板用補強板12,13に形成された差し込 み穴14に差し込み、プラスチックシート30上に前回貼り付けた物流伝票を剥 がし、新たな物流伝票を貼り付け、目的物を入れた箱体を保管または運搬に付す る。このとき、箱体の外側から見やすい位置に、つまりこの実施例では蓋板の他 半部20の表面に、物流伝票より大きめのプラスチックシート30をあらかじめ 貼り付けているので、その上に貼り付けた前回の物流伝票をきれいに、しかも簡 単に剥がし、新たな物流伝票を貼り付け、何回も繰り返して使用することができ る。
【0037】
【考案の効果】 以上説明した本考案の請求項1記載の考案によれば、両妻板と、両側板と、各 側板の底辺から折り曲げられた一半部と他半部とを並べて構成した底板と、蓋板 と、各妻板に設けられかつ底板の上面に重ね合わせて補強する2枚の底板用補強 板と、各側板に設けられかつ当該側板の内側に折り曲げて補強する側板用補強板 と、底板の一半部と他半部の一側部に設けられかつ当該底板用補強板の一部分に 連結する連結板とにより構成しているので、形状,構造とも簡素で型板の製作, 箱体の組立とも簡単に行い得る効果がある。また、本考案では蓋板を開け、かつ 各側板用補強板を当該側板の外側に折り曲げ、底板の一半部と一方の底板用補強 板の組と、底板の他半部と他方の底板用補強板の組とを箱体の内部上方に引き上 げるに伴い、底板の一半部とこれに設けられた連結板と一方の底板用補強板の組 と、底板の他半部とこれに設けられた連結板と他方の底板用補強板の組とが箱体 の内部に折り込まれるし、その後一方の側板と当該側板用補強板と底板の一半部 の組と、他方の側板と当該側板用補強板と底板の他半部の組とを長さ方向の中央 部に施された折線の個所で箱体の内部にひだ折するだけで、簡単にかつほぼ妻板 の大きさに相当する極めて小型に、しかも極く薄型に、整然と折り畳み得る効果 を有する外、前述の手順と逆の手順を追うことによって、使用状態に極めて簡単 に保型し得る効果がある。
【0038】 さらに、本考案の請求項2記載の考案によれば、段ボール製原紙の長さ方向に 、折り線を介して一方の妻板と一方の側板と他方の妻板と他方の側板と連結片と を連設し、原紙の長さ方向と直交する幅方向において、それぞれ折り線を介して 一方の妻板の一辺には底板用補強板を、また他の一辺には蓋板の一半部を設け、 一方の側板の一辺には底板の一半部を、また他の一辺には当該側板用補強板を設 け、底板の一半部の一側部には折り線を介して底板用補強板との連結板を設け、 一方の側板用補強板と当該側板と底板の一半部の組には原紙の長さ方向の中央部 に折り線を施し、他方の妻板の一辺には底板用補強板を、また他の一辺には蓋板 の他半部を設け、他方の側板の一辺には底板の他半部を、また他の一辺には当該 側板用補強板を設け、底板の他半部の一側部には折り線を介して底板用補強板と の連結板を設け、他方の側板用補強板と当該側板と底板の他半部の組には原紙の 長さ方向の中央部に折り線を施して構成しており、1枚の段ボール製原紙を有効 に使って、合理的な形状の型板を簡単に打ち抜いて成形し得る効果があり、ひい ては廉価に提供し得る効果がある。
【0039】 そして、本考案の請求項3記載の考案によれば、箱体における外側から見やす い位置に、物流伝票よりも大きめのプラスチックシートを貼り付けており、この プラスチックシート上に物流伝票を貼り付けることによって、前回貼り付けた物 流伝票をきれいに、しかも簡単に剥がし、新たな物流伝票を貼り付け、何回も繰 り返して使用し得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す通い箱の展開図であっ
て、型板を示す図である。
【図2】図1に示す実施例の使用状態を示す斜視図であ
る。
【図3】同じく使用状態の縦断面図である。
【図4】蓋板と側板用補強板とを開いた状態の斜視図で
ある。
【図5】箱体に組み立てた状態で箱体の上部を切断して
示した斜視図である。
【図6】同じく箱体の底部から見た斜視図である。
【図7】箱体を折り畳むときの過程を示す斜視図であ
る。
【図8】図7に続いて折り畳むときの過程を示す斜視図
である。
【図9】折り畳んだ状態の斜視図である。
【符号の説明】
1 型板 x 原紙の長さ方向 y 原紙の幅方向 2 一方の妻板 3 一方の側板 4 他方の妻板 5 他方の側板 6 連結片 7 底板の一半部 8 底板の他半部 9,10 連結板 12,13 側板用補強板 14 差し込み片の差し込み穴 16,17 底板用補強板 19 蓋板の一半部 20 蓋板の他半部 21,22 差し込み片 23〜28 折り線 30 プラスチックシート

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも両妻板と、両側板と、底板
    と、蓋板とを連結して構成した段ボール製箱体におい
    て、各妻板には底板の上面に重ね合わせて補強する底板
    用補強板を設け、各側板には当該側板の内側に折り曲げ
    て補強する側板用補強板を設け、前記底板を各側板の底
    辺から折り曲げられた一半部と他半部とを並べて構成
    し、前記底板の一半部と他半部の一側部には連結板を設
    け、底板の一半部を連結板を介して一方の底板用補強板
    の一部分に連結し、底板の他半部を連結板を介して他方
    の底板用補強板に連結して箱体を形成してなり、前記蓋
    板を開け、かつ各側板用補強板を当該側板の外側に折り
    曲げたうえで、底板の一半部と一方の底板用補強板の組
    と、底板の他半部と他方の底板用補強板の組とをそれぞ
    れ、底板の一半部または他半部と連結板との境の折り線
    で折りながら、箱体の内部で上方に引き上げて、底板の
    一半部とこれに設けられた連結板と一方の底板用補強板
    の組と、底板の他半部とこれに設けられた連結板と他方
    の底板用補強板の組とを箱体の内部に折り込み、かつ一
    方の側板と当該側板用補強板と底板の一半部の組と、他
    方の側板と当該側板用補強板と底板の他半部の組とをそ
    れぞれ長さ方向の中央部に施された折り線の個所で箱体
    の内部にひだ折りし、折り畳み可能に構成したことを特
    徴とする段ボール製通い箱。
  2. 【請求項2】 段ボール製原紙の長さ方向に、折り線を
    介して一方の妻板と一方の側板と他方の妻板と他方の側
    板とを連設するとともに、一方の妻板または他方の側板
    の端部に連結片を付設し、前記原紙の長さ方向と直交す
    る幅方向において、各妻板の一辺には折り線を介して底
    板用補強板を設け、一方の妻板の他の一辺には折り線を
    介して蓋板の一半部を、また他方の妻板の他の一辺には
    折り線を介して蓋板の他半部を設け、一方の側板の一辺
    には折り線を介して底板の一半部を、また他方の側板の
    一辺には折り線を介して底板の他半部を設け、各側板の
    他の一辺には折り線を介して当該側板用補強板を設け、
    一方の側板用補強板と当該側板と底板の一半部の組およ
    び他方の側板用補強板と当該側板と底板の他半部の組に
    はそれぞれ長さ方向の中央部に折り線を施し、底板の一
    半部と他半部の一側部にはそれぞれ折り線を介して連結
    板を設け、前記一方の妻板または他方の側板に付設され
    た連結片を他方の側板または一方の妻板に連結し、さら
    に前記底板の一半部と他半部に設けられた連結板を当該
    底板用補強板の一部分に連結し、底板の一半部と他半部
    を箱体の底部に並べて底板を構成し、この底板の上に各
    妻板に設けられた底板用補強板を重ね合わせて補強し、
    各側板の内側に当該側板用補強板を重ね合わせて補強し
    たことを特徴とする段ボール製通い箱。
  3. 【請求項3】 前記箱体における外部から見やすい位置
    に、物流伝票より大きめのプラスチックシートを貼り付
    けたことを特徴とする請求項1または2記載の段ボール
    製通い箱。
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