JP3011951B2 - 感圧複写材料 - Google Patents

感圧複写材料

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は安価でかつ発色速度の優れた感圧複写材料に
関する。
[従来の技術] 従来から、無色の電子供与性発色剤(以下「発色剤と
いう)を溶液の状態でマイクロカプセル皮膜内に内蔵さ
せて紙の一面に塗布し、他の紙の一面に前記発色剤と反
応して発色させる性質を有する酸性の無機材料またはカ
ルボン酸のごとき電子受容性物質(以下「顕色剤」と称
す)を塗布し、使用の際にはそれらの各面を対向させて
重ね合わせ、圧力を加えることにより複写記録をとる形
式の記録材料、すなわち感圧複写材料が知られている。
この種の記録材料の複写記録機構は、筆圧、タイプ圧
等の圧力によりマイクロカプセル皮膜を破壊し、発色剤
溶液を放出し、発色剤が対向し配置された紙の表面に塗
布された顕色剤と接触し発色するものである。
また、このような発色機能を有するマイクロカプセル
や顕色剤などの各塗布材料を、1枚の紙の片面に塗布し
た記録材料も知られている。
これらの記録材料に使用される発色剤溶液は、電子供
与性発色剤を1種または2種以上の疎水性溶剤に溶解し
た溶液である。ここで用いられる疎水性溶剤は以下の要
件を備えていることが必要である。すなはち 毒性がないこと 不快臭がないこと 無色であるかあるいはごく薄い淡色であること 発色剤の溶解性が良く溶液の安定性があること マイクロカプセル化が容易であること マイクロカプセルの貯蔵安定性があること 発色反応を妨げずかつ発色速度が早いこと 発色像ににじみがなく、かつ長期保存後でも鮮明な
発色像が得られること 安価であること などである。
従来、この種の記録材料の溶剤として、フェニルキシ
リルエタン、フェニルエチルフェニルエタンのごときジ
アリルアルカン、ジイソプロピルナフタレンなどのアル
キルナフタレン、m−、p−モノイソプロピルビフェニ
ルなどのアルキルビフェニル、部分水素添加ターフェニ
ルなどの芳香族環を複数個有する芳香族炭化水素油、あ
るいは塩素化パラフィンなどが使用されている。
しかしこれらの溶剤は高価であり、かつ得られた感圧
複写材料は発色速度が必ずしも満足できるものではな
い。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は従来の感圧複写材料の有する、前述のごとき
問題点を解決し、発色性能が優れ、かつ安価な感圧複写
材料を提供するものである。
すなわち、本発明の感圧複写材料は、特定の溶剤と顕
色剤の特定された組合せにより得られた前記諸特性を満
たしたもので、特に従来の感圧複写材料の欠点であった
低温における発色速度を改善した安価な感圧複写材料を
提供するものである。
[課題を解決するための手段] すなわち本発明は、電子受容性顕色剤および該顕色剤
に接触して発色する電子供与性発色剤を溶解してなる発
色剤溶液を用いた感圧複写材料において、該溶液の溶剤
が、 (a)炭素数が9〜16の範囲にある直鎖パラフィンの1
種または2種以上の混合物を5〜40vol%、 (b)常圧換算の沸点が260℃以上でかつ40℃における
粘度が3cSt以上の非縮合型または縮合型の芳香族環を少
なくとも2個有する芳香族炭化水素、塩素化パラフィン
油またはこれらの混合物60〜95vol%からなり、 そして該顕色剤が芳香族カルボン酸、その重合体、それ
らの金属塩、多価金属化カルボキシ変性テルペンフェノ
ール樹脂あるいはその誘導体からなることを特徴とする
感圧複写材料に関するものである。
以下に本発明をさらに詳しく説明する。
[作用] 上記(a)成分としての炭素数が9〜16の範囲にある
直鎖パラフィンは炭素数がこの範囲にある単一の炭素数
の直鎖パラフィン単独で用いることもできるし、また複
数の混合物としても使用できる。
これら直鎖炭化水素化合物は、例えば原油を蒸留して
得られる灯軽油留分から、分子ふるいを、または尿素付
加物を用いた分離方法等により得ることができる。
上記直鎖炭化水素の炭素数は、9以上16以下であるこ
とが必要であって、9未満では臭気が強く実用に耐えな
い。好ましくは、10以上であることが望ましい。また、
17以上では直鎖パラフィンの融点が20℃を超え、実用的
ではない。望ましくは15以下である。
上記(b)項の成分としての沸点260℃以上でかつ40
℃における粘度が3cSt以上の非縮合型または縮合型の芳
香族環を少なくとも2個有する芳香族炭化水素の例とし
ては、フェニルキシリルエタン、フェニルエチルフェニ
ルエタン、フェニルクミルエタン、フェニル第二ブチル
フェニルメタンの如きジアリルアルカ;ジイソプロピル
ナフタレンの如きアルキルナフタレン第二ブチルビフェ
ニル、m−またはp−モノイソプロピルビジフェニルの
如きアルキルまたはシクロアルキルビフェニル;部分水
素添加ターフェニルなどが挙げられる。これらは混合し
て用いることができる。
塩素化パラフィンとしては灯油あるいは軽油留分から
得られたノルマルパラフィンの塩素化物などが用いられ
る。塩化パラフィンは、粘度や沸点が上記範囲に入る限
り塩素含量、分子量などは特に限定されない。これら
は、単独または混合して用いることもできる。
芳香族環を少なくとも2環有する芳香族炭化水素と塩
化素パラフィンは単独でもまた混合しても用いることが
できる。
上記(b)成分は40℃における粘度が3cSt未満では、
発色特性の改善が認められない。粘度の上限値は得に限
定されないが、余りに高粘度になると前記(a)項の成
分による相乗効果も見られず好ましくない。このような
観点からは通常40℃での粘度が100cStまでのものが使用
される。また常圧換算の沸点が260℃未満ではそれが分
子量の小さいものとなり、そのため該化合物の蒸気圧が
高く、また臭気が大きくなるので好ましくない。
上記(a)項の成分としての炭素数が9〜16の範囲に
ある直鎖パラフィンと、同じく上記(b)成分としての
常圧換算の沸点260℃以上から40℃における粘度が3cSt
以上の非縮合型または縮合型の芳香族環を少なくとも2
個有する芳香族炭化水素或は塩素化パラフィン油との、
混合割合は、前者が5〜50vol%、後者が50〜95vol%、
好ましくは前者が5〜40vol%で後者が60〜95vol%の範
囲である。
前者が5vol%未満では、発色性の改善が認められず、
価格低減の効果もない。また同じく前者が50vol%を越
える場合は発色剤の溶解性が悪くなり、実用的な配合処
方ではない。
本発明においては、顕色剤として芳香族カルボン酸、
その重合体、それらの金属塩、あるいは多価金属化カル
ボキシ変性テルペンフェノール樹脂もしくはその誘導
体、ならびにこれらの混合物からなる群から選択される
いずれか一つの顕色剤を用いることが必須である。
従来より複写材料、とくに感圧複写紙に一般的に使用
されているノボラック型フェノールレジンなどでは、た
とえ本発明の溶剤組成物を使用するとも発色速度の優れ
た感圧複写紙は得られない。
ここで芳香族カルボン酸とは芳香族環(単環、多環の
どれでもよい)に直接カルボキシル基が結合した化合物
であって、このような芳香族カルボン酸の例としては、
3,5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−(α
−メチルベンジル)−5−(α,α′−ジメチルベンジ
ル)サリチル酸、3−(4′−α,α′ジメチルベンジ
ルフェニル−5−(α,α′−ジメチルベンジル)−サ
リチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸、3,5−ジ
−tert−オクチルサリチル酸、3−シクロヘキシル−5
−(α,α′−ジメチルベンジル)サリチル酸、3−フ
ェニル−5−(α,α′−ジメチルベンジル)サリチル
酸、3,5−ジ(α,α′−ジメチルベンジル)サリチル
酸などが例示される。さらにスチレン類を付加させた芳
香族カルボン酸、例えばスチレン化サリチル酸なども含
まれる。特に好ましい芳香族カルボン酸は、総炭素数が
15以上の芳香族カルボン酸である。ただし次に記載の共
縮合または共重合モノマーとして使用する時は特に炭素
数は限定されない。
また、芳香族カルボン酸、特にサリチル酸を縮合モノ
マーとする縮合または共縮合樹脂も本発明の顕色剤とし
て使用できる。このような共縮合樹脂としては、例えば
サリチル酸とジアルコキシキシレンとの共縮合樹脂、サ
リチル酸とアルデヒドとの縮重合体などが例示される。
これらにはさらにトリアルキルベンゼンなどを共縮合モ
ノマーとして加えることができる。
またこれら芳香族カルボン酸またはその重合体の金属
塩も使用できる。金属塩としては、例えば亜鉛、アルミ
ニウム、バリウム、錫、鉄、カルシウム、鉛、などの多
価金属の塩などが挙げられる。
また多価金属化カルボキシ変性テルペンフェノール樹
脂またはその誘導体としては、環状モノテルペン類とフ
ェノール類を酸性触媒存在下に縮合し、これにカルボキ
シル基を常法に従い導入した生成物を多価金属化して得
られる多価金属化カルボキシ変性テルペンフェノール樹
脂などを例示することができる。
環状モノテルペン類としては、ピネン、リモネン、テ
ルピネン、メンタジエン、ガムテレピン油、ジペンテン
など、フェノール類としては石炭酸(フェノール)、ア
ルキルフェノール、アルコキシフェノール、ハロゲン化
フェノールなどのモノフェノール類またはレゾルシン、
カテコールなどの多価フェノール類などである。
例えば、フェノール類としてのフェノールと環状モノ
テルペン類としてのα−ピネンとを三フツ化ほう素触媒
などの酸性触媒により縮合し、金属ナトリウムなどのア
ルカリ金属化合物存在下で炭酸ガスを吹き込みカルボキ
シル基を導することにより得られたカルボキシル化テル
ペンフェノール樹脂を、次いで塩化亜鉛などの多価金属
またはその塩により公知の方法により多価金属化し多価
金属化カルボキシル変性テルペンフェノール樹脂が製造
される。
顕色剤としての芳香族カルボン酸、その重合体、それ
らの金属塩と多価金属化カルボキシル変性テルペンフェ
ノール樹脂とは混合して用いることもできる。この混合
は溶剤中、あるいは分散媒中で行うかあるいは溶融混合
して行うことができる。発色剤としては特に限定され
ず、従来から用いられる発色剤、たとえばトリアリール
メタン系、ジフェニルメタン系、キサンテン系、チアジ
ン系またはスピロピラン系発色剤などが用いられる。発
色剤の具体的化合物を例示すると、トリアリールメタン
系発色剤として、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェ
ニル)−6−ジメチルアミノフタリド(クリスタルヴァ
イオレットラクトン、以下「CVL」という)、3,3−ビス
(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−
ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルイン
ドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミ
ノフェニル)−3−(2−ジメチルインドール−3−イ
ル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−
3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、
3,3−ビス−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−
5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス−(1,2−ジメ
チルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタ
リド、3,3−ビス−(9−エチルカルバゾール−3−イ
ル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス−(2
−フェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミ
ノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−
(1−メチルピロール−2−イル)−6−ジメチルアミ
ノフタリド等;ジフェニルメタン系発色剤としては、4,
4′−ビス−ジメチルアミノベンズヒドリンベンジルエ
ーテル、N−ハロフェニルロイコオーラミン、N−2,4,
5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等;キサンテ
ン系発色剤としては、ローダミンB−アニリノラクタ
ム、ローダミンB(p−ニトロアニリノ)ラクタム、ロ
ーダミンB(p−クロロアニリノ)ラクタム、3−ジメ
チルアミノ−6−メトキシフルオラン、3−エチルアミ
ノ−7−メトキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−クロロ−6−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ
−7−(アセチルメチルアミノ)フルオラン、3−ジエ
チルアミノ−7−(ジベンジルアミノ)フルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−(メチルベンジルアミノ)フル
オラン、3−ジエチルアミノ−7−(クロロエチルメチ
アミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(ジエ
チルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン等;チアジン系発色剤と
してはベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベ
ンジルロイコメチレンブルー等;スピロピラン系発色剤
としては、3−メチル−スピロ−ジナフトピラン、3−
エチル−スピロ−ジナフトピラン、3,3′−ジクロロ−
スピロ−ジナフトピラン、3−ベンジル−スピロ−ジナ
フトピラン、3−メチル−ナフト−(3−メトキシ−ベ
ンゾ)−スピロピラン、3−プロピル−スピロ−ジベン
ゾピラン等;がある。本発明の感圧複写材料、例えば感
圧複写紙を例にとり、その一般的な製造方法を述べる
と、上記発色剤を、本発明の溶剤に溶かした溶液をゼラ
チンおよびアラビアゴムの混合水溶液に乳化分散させ、
次にコアセルベーション法により乳化した油滴の回りの
ゼラチン膜を形成させる。最近は、in−situ重合法、界
面重合法などにより、合成樹脂膜でマイクロカプセル化
する方法も広く用いられる。
このようにして生成した微細油滴のカプセルエマルジ
ョンを紙に塗布し、この塗布面と対向する紙の面あるい
は塗布面に層状に上記顕色剤を塗布することにより、感
圧複写紙のような感圧複写材料が製造される。
[発明の効果] 本発明は、驚くことに従来の芳香族炭化水素の単独溶
剤よりも優れた発色速度を有する。また、これに配合す
る直鎖炭化水素油は安価であるところから、本発明によ
れば安価な複写材料が得られることになる。
[実施例] 次に実施例により本発明を説明するが、本発明は以下
の実施例に限定されるものではない。また沸点は特に断
わらない限り常圧換算の沸点を示す。
[実験例−A] 炭素数10〜13の直鎖パラフィンの混合物からなる溶剤
を用いた(40℃における粘度=1.4cSt、沸点範囲;190〜
228℃)。
芳香族環を2個有する芳香族炭化水素油としてフェニ
ルキシリルエタン(沸点290−305℃、40℃における粘度
=5.1cSt)を用い、上記直鎖パラフィンの混合物からな
る溶剤を混合し、以下に示すような発色剤溶剤を得、こ
れについて発色剤溶液の安定性、および感圧複写紙とし
た場合の発色速度を比較した。このなかで溶剤A−1は
対照例、A−6は比較例、A−2、A−3、A−4、A
−5は本発明の実施例である。
発色剤溶液の安定性は加温してクリスタルバイオレッ
トラクトン(CVL)5%溶液を調製し、室温に5時間放
置した際の結晶析出の有無によった。また、発色速度の
測定は以下の方法によった。すなわち、CVLが5%溶解
した溶液を、尿素およびホルマリンを用いたIn−Situ重
合によりマイクロカプセル化し、得られたマイクロカプ
セルエマルジョンに糊料、保護剤を加え、マイヤーバー
を用いて上質紙に塗布し、感圧複写紙の上葉紙を得た。
また顕色剤として、3,5−ジ(α−メチルベンジル)サ
リチル酸亜鉛塩を塗布した下葉紙およびフェノールとα
−ピネンとの縮合樹脂をカルボキシル化して、さらに塩
化亜鉛と反応させることにより製造された亜鉛化カルボ
キシ変性テルペンフェノール樹脂を塗布した下葉紙を用
意した。上葉紙のマイクロカプセル塗布面を、下葉紙の
顕色剤塗布面と重ね合わせ、衝撃式印刷機を用いて、発
色させた。
発色後(衝撃後)3秒および60分後の下葉紙の反射率
を反射式分光光度計を用いて測定し、発色濃度を求め
た。60分後の発色濃度落に対する、3秒後の発色濃度の
比をもって、発色速度とした。この測定は−3℃で行っ
た。結果を表−1に示す。
なお、表に記載の発色速度は、フェニルキシリルエタ
ン単独の場合に対する比(相対値)で表した。
表−1から解るように本発明の溶剤は、溶剤としてフ
ェニルキシリルエタン単独の場合に比べ明らかに発色速
度が大きく、発色剤溶液の安定性も優れている。
[実験例−B] 2環芳香族炭化水素油としてジイソプロピルナフタレ
ン(沸点292−305℃、40℃における粘度=6.3cSt)を用
い、実験例−Aと同様の方法で発色剤溶液の安定性、感
圧複写紙の発色速度を求めた。結果を表−2に示す。表
の中でB−1は対照例、B−5は比較例、B−2、B−
3、B−4は実施例である。本発明の溶剤B−2は、ジ
イソプロピルナフタレン単独の場合に比べ発色速度、発
色剤溶液の安定性は同等である直鎖パラフィンを配合し
たので安価であり、本発明の溶剤B−3、B−4は、安
価である上、発色速度、発色剤溶液の安定性、何れも優
れている。
[実験例−C] 2環芳香族炭化水素油として、部分水素化ターフェニ
ル(沸点330−390℃、40℃における粘度=24.0cSt)を
用い、実験例−Aと同様に発色剤溶液の安定性、感圧複
写紙の発色速度を求めた。結果を表−3に示す。表の中
でC−1は対照例、C−4は比較例、C−2、C−3は
実施例である。本発明の溶剤C−2は、部分水素化ター
フェニル単独の場合に比べ発色速度、発色剤溶液の安定
性は同等である直鎖パラフィンを配合したので安価であ
り、本発明の溶剤C−3は、安価である上、発色速度、
発色剤溶液の安定性、何れも優れている。
[実験例−D] 塩素化パラフィン油として、味の素(株)製の商品名
「エンパラK−45」(40℃における粘度=51cSt)を用
い、実験例−Aと同様に発色剤溶液の安定性、感圧複写
紙の発色速度を求めた。結果を表−4に示す。表の中で
D−1は対照例、D−4は比較例、D−2、D−3は実
施例である。本発明の溶剤D−2は、塩素化パラフィン
油単独の場合に比べ発色速度、発色剤溶液の安定性は同
等である直鎖パラフィンを配合したので安価であり、本
発明の溶剤D−3は、安価である上、発色速度、発色剤
溶液の安定性、何れも優れている。
[実験例−E] 比較例として以下の実験を行った。
2環芳香族炭化水素油として、フェニルエチルフェニ
ルメタン(沸点290−295℃、40℃における粘度=2.7cS
t)を用い、実験例−Aと同様に直鎖パラフィンを用い
感圧複写紙の発色速度、および発色剤溶剤の臭気を求め
た。結果を表−5に示す。本実験例の場合、直鎖パラフ
ィンを加えても発色速度の改善は認められず、また、臭
気も良くないことが解った。
[実験例−F] 比較例として、顕色剤の市販のノボラック型パラ−フ
ェニルフェノール樹脂をもちい、実験例−Aと同様に、
2環芳香族炭化水素油として、フェニルキシリルエタン
を用い、感圧複写紙の発色速度を求めた。結果を表−6
に示す。この結果から顕色剤としてノボラック型パラ−
フェニルフェノール樹脂を用いると、サリチル酸誘導体
あるいは多価金属カルボキシル変性テルペンフェノール
樹脂を用いた場合とは反対に、発色速度は低下すること
がわかる。
以上の例から解るように、本発明の感圧複写紙は低温
における発色速度が優れている。
また上記したように特定の粘度を有する炭化水素を特
定の割合で混合した溶剤と、特定の顕色剤を組み合わせ
ることにより初めて、染料溶液の安定性と、低温におけ
る優れた発色性能ならびに単独成分よりも優れた発色性
能などが得られることは予め予測できないことである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 良一 神奈川県中郡二宮町富士見が丘1―25― 9 (56)参考文献 特開 平1−20189(JP,A) 特開 昭63−130379(JP,A) 特開 昭63−168383(JP,A) 特公 昭53−47722(JP,B2)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子受容性顕色剤および該顕色剤に接触し
    て発色する電子供与性発色剤を溶剤に溶解してなる発色
    剤溶液を用いた感圧複写材料において、該溶液の溶剤
    が、 (a)炭素数が9〜16の範囲にある直鎖パラフィンの1
    種または2種以上の混合物を5〜40vol%、 (b)常圧換算の沸点が260℃以上でかつ、40℃におけ
    る粘度が3cSt以上の非縮合型または縮合型の芳香族環を
    少なくとも2個有する芳香族炭化水素および/または塩
    素化パラフイン油を60〜95vol%からなり、 そして、該顕色剤が芳香族カルボン酸、その重合体、そ
    れらの金属塩、多価金属化カルボキシ変性テルペンフェ
    ノール樹脂、あるいはその誘導体からなることを特徴と
    する感圧複写材料。
  2. 【請求項2】前記直鎖パラフィンが、炭素数が10〜15の
    範囲にある直鎖パラフィンの1種または2種以上の混合
    物から主としてなることを特徴とする請求項1記載の感
    圧複写材料。
  3. 【請求項3】前記芳香族カルボン酸がサリチル酸誘導体
    である請求項1記載の感圧複写材料。
  4. 【請求項4】前記多価金属が亜鉛である請求項1記載の
    感圧複写材料。
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