JP3011209B1 - イメージセンサ - Google Patents

イメージセンサ

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JP3011209B1
JP3011209B1 JP10325680A JP32568098A JP3011209B1 JP 3011209 B1 JP3011209 B1 JP 3011209B1 JP 10325680 A JP10325680 A JP 10325680A JP 32568098 A JP32568098 A JP 32568098A JP 3011209 B1 JP3011209 B1 JP 3011209B1
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Abstract

【要約】 【課題】 フレーム情報を高速に読み出せ、従来と読出
時間を同一とした場合に低速で小面積のA/Dコンバー
タを使用できるイメージセンサを提供する。 【解決手段】 アドレスデコーダ2はアドレスADを基
にロウスキャンシフトレジスタ3を制御して、ロウドラ
イバ6に特定のロウを活性化させ、当該ロウの信号を雑
音制御回路27A,27Bに読み出す。A/Dコンバー
タ28Aは雑音制御回路27Aの蓄える信号をデジタル
信号に変換した後、カラムスキャンシフトレジスタ24
Aの制御下で出力OUTに順次送出し、同時にA/Dコ
ンバータ28Bは雑音制御回路27Bの蓄える信号をデ
ジタル信号に変換する。この後、次のロウの信号を雑音
制御回路27A,27Bに読み出したのち、A/Dコン
バータ28Bはカラムスキャンシフトレジスタ24Bの
制御下でデジタル信号を順次出力し、同時にA/Dコン
バータ28Aは次のロウの信号をデジタル信号に変換す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタルカメラな
どの携帯機器において撮像素子として用いられるイメー
ジセンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】MOS(金属酸化膜半導体)型イメージ
センサ(以下、単に「イメージセンサ」という)は、C
CD(電荷結合素子)のように多相のクロックを使用し
てバケツリレー式で電荷を転送してゆく構造ではないた
め、その消費電力をCCDの1/10程度にまで抑える
ことができ、デジタルカメラといった携帯用途の機器に
適した撮像素子として注目されている。このほかにも、
イメージセンサは単一電源で動作すること,CMOS
(相補型MOS)ロジックプロセスとの互換性があるこ
と,周辺回路を1チップ化してSOC(System On Chi
p)を実現できるなどの様々な特徴を有している。その
一方で、イメージセンサにはノイズの問題や受光部の感
度が低いなどといった欠点もある。しかしながら、最近
ではノイズキャンセル方式の開発や微細トランジスタに
よるピクセル内増幅が実現されたことで、上述した欠点
も解消されつつある。これに加えて、SOC化に対する
ニーズの高まりやCCD市場が一部の企業によって独占
されているなどの諸般の事情もあいまって、CCDを置
き換えるものとしてイメージセンサがますます注目を集
めてきている。
【0003】さて、図10は従来から用いられているM
OS型イメージセンサの構成例を示している。図中、ピ
クセルアレイ1は撮像画面の1フレームに対応するもの
であって、DRAM(Dynamic Random Access Memory)
等の一般的なメモリと同様に多数のピクセルがマトリク
ス状に配置されて構成されている。ピクセルアレイ1上
の各ピクセルは、受光した光に光電変換を行ってその光
強度に応じた電圧を持ったアナログ信号を出力する。ア
ドレスADはピクセルアレイ1上の何れかのピクセルを
指定するためのものであって、ピクセルアレイ1のロウ
方向のワード線を指定するためのロウアドレスと、カラ
ム方向のビット線を指定するためのカラムアドレスから
成る。なお、各ワード線は撮像画面上における1本の水
平線(1H)信号に対応することになる。
【0004】アドレスデコーダ2は、イメージセンサの
外部から供給されるアドレスADに基づき、ロウスキャ
ンシフトレジスタ3およびカラムスキャンシフトレジス
タ4に対して何れかのロウおよびカラムをそれぞれ選択
するためのパルスを出力する。ロウスキャンシフトレジ
スタ3は、アドレスデコーダ2から供給されるパルスを
取り込み、これをクロック制御回路5から送られるクロ
ック信号に従ってシフトさせながらロウドライバ6に供
給して、ピクセルアレイ1上の何れかのロウを選択す
る。同様にして、カラムスキャンシフトレジスタ4は、
アドレスデコーダ2から供給されるパルスを取り込み、
これをクロック制御回路5から送られるクロック信号に
従ってシフトさせながら後述するA/D(アナログ/デ
ジタル)コンバータ8に供給する。それによって、A/
Dコンバータ8が生成するアナログ信号の中から何れか
のアナログ信号を当該A/Dコンバータ8に選択させ
る。
【0005】クロック制御回路5は、イメージセンサの
外部から供給されるクロックCLKに従って、アドレス
デコーダ2,ロウスキャンシフトレジスタ3,カラムス
キャンシフトレジスタ4の各部に供給すべきクロック信
号を生成する。ロウドライバ6は、ピクセルアレイ1上
の複数本のロウのうち、ロウスキャンシフトレジスタ3
で選択された何れか1本のロウを駆動する。雑音制御回
路7は、ロウドライバ6の駆動するロウから読み出され
た複数本のアナログ信号に対してそれぞれノイズキャン
セル処理を施し、これら処理されたアナログ信号をA/
Dコンバータ8に出力する。A/Dコンバータ8は、雑
音制御回路7から出力される1ロウ分のアナログ信号を
それぞれデジタル信号に変換し、カラムスキャンシフト
レジスタ4で選択されるカラムに対応したデジタル信号
を出力OUTに送出し、それによって例えば図示しない
コンピュータの主記憶装置上にこれらデジタル信号を転
送する。なお、アナログ信号を変換して得られるデジタ
ル信号は例えば8ビット長(即ち、256階調)のデー
タになっている。また、図10において、ピクセルアレ
イ1及び雑音制御回路7がアナログ部になっており、こ
れら2つ以外の各部がデジタル部になっている。
【0006】一方、図11は図10に示したイメージセ
ンサの動作を説明するのに都合が良いように、ピクセル
アレイ1の具体的な構成を簡略化して図示するととも
に、A/Dコンバータ8についてその構成をより詳細に
示したものである。このほか、図11では図10に示し
ていた雑音制御回路7の図示を省略してある。なお、図
11では図10に示したものと同じ構成要素については
同一の符号を付してある。また、図11ではロウ方向の
ワード線としてWL0,WL1の2本のみを示してあ
り、また、カラム方向のビット線としてBL0,BL1
の2本だけを示してある。
【0007】図11に示した通り、ピクセルアレイ1の
構成単位たる単位ピクセルは、光に光電変換を行って電
圧信号を出力するフォトダイオードとこのフォトダイオ
ードが出力する電圧信号を増幅する増幅回路の組で構成
されている。例えばビット線BL0とワード線WL0で
選択される単位ピクセルは増幅回路10-00 とフォトダ
イオード11-00から成る。同様にして、増幅回路10-
01,10-10,10-11とフォトダイオード11-01,1
1-10,11-11 がそれぞれ組になって単位ピクセルを
構成している。なお以下の説明では、増幅回路10-0
0,10-10,10-01,10-11がそれぞれ出力するアナ
ログ信号の電圧値が図示したようにそれぞれ“D0”,
“D1”,“D2”,“D3”であるものとする。
【0008】次に、ADC(A/D変換器)12-0,1
2-1はそれぞれビット線BL0,BL1から読み出され
るアナログ信号を例えば8ビット長のデジタル信号に変
換する。また、ラッチ13-0〜13-1は、クロック制御
回路5から出力される図示しない取込指示信号のタイミ
ングチャートでこれらADCから出力されるデジタル信
号を取り込む。さらに、トランスファスイッチ14-0は
カラムスキャンシフトレジスタ4から送出される切換信
号YSW0のタイミングでラッチ13-0が保持している
デジタル信号をバッファ15から出力OUTへ送出す
る。同様にして、トランスファスイッチ14-1はカラム
スキャンシフトレジスタ4から送出される切換信号YS
W1のタイミングでラッチ13-1の保持内容を出力OU
Tへ送出する。なお、図10のA/Dコンバータ8は、
図11に示すADC12-0.12-1、ラッチ13-0,1
3-1、トランスファスイッチ14-0,14-1、バッファ
15で構成される。
【0009】以下、図11に示したイメージセンサの構
成について、その動作を図12に示すタイミングチャー
トに沿って説明する。まず、ピクセルアレイ1上の任意
の単位ピクセルに付与されているアドレスをアドレスA
Dに指定すると、アドレスデコーダ2及びロウスキャン
シフトレジスタ3は指定されたアドレスに対応した特定
のロウを選択する。いま、選択されたロウに対応したワ
ード線がワード線WL0であるものとすると、ロウドラ
イバ6は時刻t1から時刻t2にわたってワード線WL
0を活性化させる。これによって、当該ワード線WL0
に接続された増幅回路10-00,10-10からはアナログ
信号D0,D1がそれぞれ図10に示した雑音制御回路
7へ同時に読み出されてADC12-0,12-1に出力さ
れる(図11中の「」,図12中の最初の「R」)。
そして時刻t2になると、ADC12-0,12-1は互い
に並行してアナログ信号D0,D1をデジタル信号へ変
換し、ラッチ13-0,13-1がA/D変換で得られたデ
ジタル信号をそれぞれラッチする(以上、図11中の
「」,図12中の最初の「ADC」)。
【0010】次に、時刻t3でカラムスキャンシフトレ
ジスタ4が切換信号YSW0をハイレベルにすると、ト
ランスファスイッチ14-0はラッチ13-0が保持してい
るデジタル信号(即ち、アナログ信号D0に対応するデ
ジタル値)を出力OUTに送出する(図11中の
「」,図12中の最初の「OUT」)。次いで、時刻
t4でカラムスキャンシフトレジスタ4が切換信号YS
W0をローレベルに戻すとともに切換信号YSW1をハ
イレベルにすると、トランスファスイッチ14-1はラッ
チ13-1が保持しているデジタル信号(即ち、アナログ
信号D1に対応するデジタル値)を出力OUTに送出す
る(図11中の「」,図12中の2番目の「OU
T」)。以上のように、ワード線WL0から読み出され
た全てのアナログ信号が同時並行的にデジタル信号へ変
換されてラッチされたのちに、各デジタル信号が出力O
UTから順に出力されてゆく。
【0011】その後の時刻t5になると、カラムスキャ
ンシフトレジスタ4は切換信号YSW1をローレベルに
戻し、同時にロウドライバ6は時刻t5から時刻t6に
わたってワード線WL1を活性化させる。これによって
以後はワード線WL0を活性化させたときに準じた動作
がなされる。すなわち、時刻t5になると増幅回路10
-01,10-11からはそれぞれアナログ信号D2,D3が
同時に読み出される(図11中の「」,図12中の2
番目の「R」)。次に、時刻t6になると、ADC12
-0,12-1は並行してアナログ信号D2,D3をデジタ
ル信号に変換してラッチ13-0,13-1がこれら変換結
果をそれぞれラッチする(以上、図11中の「」,図
12中の2番目の「ADC」)。次に、時刻t7で切換
信号YSW0がハイレベルになると、トランスファスイ
ッチ14-0はラッチ13-0が保持しているデジタル信号
を出力OUTに送出する(図11中の「」,図12中
の3番目の「OUT」)。次いで、時刻t8になって切
換信号YSW1がハイレベルになると、トランスファス
イッチ14-1はラッチ13-1が保持しているデジタル信
号を出力OUTに送出する(図11中の「」,図12
中の4番目の「OUT」)。
【0012】以上のように、ビット線(カラム)単位で
A/D変換動作を行う従来のイメージセンサでは、ピク
セルアレイ1からアナログ信号を読み出すためのブラン
ク期間(帰線期間)に相当する期間,1水平信号線分の
アナログ信号に対してA/D変換を行うための期間,こ
のA/D変換によって得られた1水平信号線分のデジタ
ル信号を順に出力してゆくための期間が繰り返し現れる
ことになる。ちなみに、実際のイメージセンサでは、ピ
クセルアレイ1が例えば1024ピクセル×768ピク
セルである場合に、768本のワード線の各々について
それぞれ1024個のデジタル信号が出力OUTから順
次出力されることになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、イメ
ージセンサが適用される機器の動作速度がますます高く
なってきており、それにつれて、イメージセンサから撮
像画面のフレーム情報をいっそう高速に読み出す必要が
生じてきている。こうした高速化の要請に応えるために
は、A/Dコンバータ8やカラムスキャンシフトレジス
タ4の動作をもっと高速化することが効果的であると考
えられる。しかしながら、例えばA/Dコンバータは変
換速度の遅いものほど回路構成が単純になることが知ら
れており、変換速度の高速なA/Dコンバータを使用す
るとどうしても面積が大きくなってしまい、ピクセルア
レイに必要となるイメージ領域が圧迫されて大容量化に
支障を来たすことにもなる。このように、イメージセン
サに適用すべきA/Dコンバータとしては、イメージセ
ンサ全体の高速化を実現しながら、できる限り変換速度
の遅いものを使用できることが望ましい。
【0014】一方、イメージセンサの撮像領域をなるべ
く広くとりながら、チップ面積をできる限り小さく抑え
るためには、ピクセルアレイ1以外の周辺回路が占有す
る面積を減らす必要がある。かかる目的を達成するに
は、例えばA/Dコンバータのための領域を削減するこ
とが有効であると考えられる。しかし、そうするために
はA/Dコンバータを小規模な回路で構成する必要があ
り、それにより変換時間が遅くなってイメージセンサか
らのフレーム情報の読みだし時間にまで影響を与えてし
まう。すなわち、従来のイメージセンサにおける処理時
間を試算すると、通常、読み出し期間(図12中の
「R」)は数μ秒程度,A/D変換期間(図12中の
「ADC」)は数μ秒〜数十μ秒である。また、デジタ
ル信号の出力期間(図12中の「OUT」)は各ワード
線のカラム数を“n”とすると数十ナノ秒×nであっ
て、撮像画面上における水平方向のピクセル数を考慮す
ると、出力動作に要する時間はA/D変換期間と同程度
の数μ秒〜数十μ秒となる。このように、フレーム情報
の読みだし時間全体に占める割合はA/D変換時間と出
力時間が支配的であり、上述したような小規模ではある
が低速なA/Dコンバータを用いると、A/D変換にか
かる時間が無視できないものとなってしまう。
【0015】以上のように、カラム(ビット線)単位で
A/D変換を行うイメージセンサにおいて、全体の読み
出し時間の高速化とピクセルアレイの大容量化という2
つの要求にバランス良く応えてゆくには、A/D変換処
理と出力処理の間のタイミングを如何に調整して、これ
らの処理に要する時間を短縮してゆくかが重要な課題に
なると言える。本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、A/D変換に要する時間を短縮す
ることで撮像画面のフレーム情報を従来よりも高速に読
み出すことができ、また、フレーム情報の読み出し時間
を従来と同一にした場合には、より低速で面積の小さな
A/Dコンバータを用いてピクセルアレイの大容量化を
図れるイメージセンサを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、請求項1記載の発明は、受光した光の強度を表す
アナログデータをピクセル毎に記憶するピクセルアレイ
と、任意に選択されたロウ上のアナログデータを前記ピ
クセルアレイから読み出す読出手段と、該読み出された
アナログデータの各々をデジタルデータに変換する変換
手段と、該デジタルデータを同時に取り込んで順次出力
する出力手段とを有するイメージセンサにおいて、前記
ピクセルアレイを所定のカラム単位で複数のグループに
分割するとともに、前記変換手段及び前記出力手段を前
記グループ毎に設け、前記変換手段が行う変換処理と前
記出力手段が行う出力処理を前記グループ間で並行動作
させる制御手段を具備することを特徴としている。ま
た、請求項2記載の発明は、受光した光の強度を表すア
ナログデータをピクセル毎に記憶するピクセルアレイ
と、任意に選択されたカラム上のアナログデータを前記
ピクセルアレイから読み出す読出手段と、該読み出され
たアナログデータの各々をデジタルデータに変換する変
換手段と、該デジタルデータを同時に取り込んで順次出
力する出力手段とを有するイメージセンサにおいて、前
記ピクセルアレイを所定のロウ単位で複数のグループに
分割するとともに、前記変換手段及び前記出力手段を前
記グループ毎に設け、前記変換手段が行う変換処理と前
記出力手段が行う出力処理を前記グループ間で並行動作
させる制御手段を具備することを特徴としている。ま
た、請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発
明において、前記制御手段は、前記各グループについて
前記変換処理と前記出力処理を順次行わせながら、ある
グループの変換処理と他のグループの出力処理とを同時
に行わせることを特徴としている。また、請求項4記載
の発明は、請求項1〜3の何れかの項記載の発明におい
て、前記変換手段が前記アナログデータを全てデジタル
データに変換するのに要する時間は、前記出力手段が同
時に取り込まれた全てのデジタルデータを出力するのに
要する時間の範囲内であることを特徴としている。ま
た、請求項5記載の発明は、受光した光の強度を表すア
ナログデータがピクセル毎に記憶されたピクセルアレイ
から読み出した前記アナログデータをデジタルデータに
変換して順次出力するイメージセンサにおいて、前記ピ
クセルアレイを所定のロウ単位もしくはカラム単位で複
数のグループに分割し、これら各グループ内で逐次的に
行われる複数の処理のうち、異なる種類の処理を前記グ
ループ間で互いに並行して処理するようにしたことを特
徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態について説明する。図1は、本実施形態による
イメージセンサの構成を示すブロック図であり、図中、
図10に示したものと同じ構成要素については同一の符
号を付してある。本実施形態では、ピクセルアレイ,雑
音制御回路,A/Dコンバータ,カラムシフトスキャン
レジスタがそれぞれA群,B群の2つのグループに分割
されており、この点で従来技術の構成と大きく異なって
いる。すなわち、ピクセルアレイ21A,雑音制御回路
27A,A/Dコンバータ28A,カラムシフトスキャ
ンレジスタ24AがA群を構成し、ピクセルアレイ21
B,雑音制御回路27B,A/Dコンバータ28B,カ
ラムシフトスキャンレジスタ24BがB群を構成してい
る。このほか、クロック制御回路25は、その基本的な
構成および機能に関しては図10に示したクロック制御
回路5と同様ではあるが、イメージセンサ内の各部へ供
給するクロック信号の制御タイミングが従来技術のクロ
ック制御回路5とは異なっている。
【0018】ここでその概要を説明しておくと、上述し
たように、従来のイメージセンサでは、ピクセルアレイ
1(図10参照)の各ロウについて、ピクセルアレイ1
から当該ロウに関するアナログ信号を同時に読み出し、
これらアナログ信号に対してA/D変換時間を行ったの
ち、これら変換によって得られたデジタル信号を順次出
力してゆくという逐次的な動作になっていた。つまり、
デジタル信号の出力期間中はA/Dコンバータが全く機
能しておらず遊んでいる状態となっている。これに対し
て、本実施形態によるイメージセンサでは、ピクセルア
レイを任意数のカラム単位に分割(以下の説明ではA群
及びB群の2分割)するものとして、これらA群および
B群についてA/D変換動作と出力動作を同時並行的に
行うようにしている。こうすることによって、A/Dコ
ンバータの遊んでいる時間がなくなって、A/D変換動
作に要する時間を見かけ上無くしてしまえる。
【0019】一方、図2は、図11と同様に、図1に示
したイメージセンサの動作を説明するために都合が良い
ようにその構成を図示したものであって、図中、図1又
は図11に示したものと同じ構成要素については同一の
符号を付してある。また、説明を簡潔にするために、図
2では図11と同じく雑音制御回路27A,27Bの図
示を省略しているほか、ワード線,ビット線は何れも2
本だけ示してある。つまり、図2の場合はA群,B群の
ビット線がそれぞれ1本ずつということになる。また、
本実施形態のADC22-0,22-1は、各A/D変換器
に対して入力されるアナログ信号を非同期的にデジタル
信号へ変換する構成にはなっておらず、クロック制御回
路25が図示しない変換指示信号をこれらA/D変換器
に与えたタイミングで変換動作を行う仕組みになってい
る。
【0020】ここで、イメージセンサを構成する各部の
詳細な構成についてさらに説明しておく。まず、図3は
ピクセルアレイ1を構成する単位ピクセルの詳細を示し
たものであって、同図のものは3トランジスタ型のアク
ティブ方式を採用した例である。図中、フォトダイオー
ド31は図2に示したフォトダイオード11-00 などと
全く同じ構成および機能を有している。また、符号BL
はビット線,符号WLはワード線,符号VDDは電源電
圧,符号32〜34は何れもFET(電界効果トランジ
スタ)である。FET32は、フォトダイオード31か
ら電圧値を読み出すにあたって、リセット信号RSTに
よってフォトダイオード31に蓄積されている電荷を空
にするためのものである。また、FET33及びFET
34はソースフォロワを構成しており、ワード線WLに
よってFET34がオンにすることで、フォトダイオー
ド31の電荷をFET33のゲート端子で受けてドレイ
ンソース間電流Idsの電流値へ変換している。こうし
た構成によれば、フォトダイオード31に入射する光の
強度に応じてドレインソース間電流Idsの電流値が変
化することになる。
【0021】すなわち、FET33のゲート電圧Vg
は、フォトダイオード31の電荷および容量をそれぞれ
Qs,Csとし、FET33のゲート容量をCgとする
と、次式(1)で算出されることになる。 Vg=Qs/(Cs+Cg) …(1) そしてドレインソース間電流Idsは、FETの相互コ
ンダクタンスをgm,ゲートソース間電圧をVgsとす
ると、次式(2)で算出されることになる。 Ids=gm×Vgs …(2) ここで、相互コンダクタンスgmは界面での実効移動度
をμ,ゲート酸化膜の単位容量をCox,ゲート幅を
W,ゲート長をL,閾値電圧をVtとすると、次式
(3)で算出される。 gm=μ×Cox×(W/L)×(Vgs−Vt) …(3) 以上のような構成とすることで、リセットノイズの影響
を低減させられるほか、良好なS/N(信号対雑音)比
が得られることになる。なお、図3では電流値の変化を
検出することにしたが、当然ながら電圧値を検出する構
成を採用しても全く問題ない。
【0022】次に、図4は雑音制御回路27A,27B
の構成例を或る1本のビット線について示したものであ
る。図中、コンデンサCS,CRはビット線BLに出力
されるアナログ信号の雑音成分,信号成分をそれぞれ蓄
積するためのコンデンサである。また、FET41,4
2は、信号SHS,信号SHRが与えられている期間中
に、ビット線BLからの雑音成分,信号成分を上述した
コンデンサCS,CRにそれぞれ蓄積させるためのもの
である。すなわち、信号SHSによってコンデンサCS
に予め雑音成分を蓄積させておき、その後、信号SHR
によってビット線BL上の信号をコンデンサCRへ取り
込むようにする。また、FET43,44はトランスフ
ァスイッチであり、切替信号YSWに従ってコンデンサ
CS,CRの持つ電圧値をそれぞれバッファ45,46
に伝達する。こうして、バッファ45,46からはそれ
ぞれ雑音成分の電圧値Vref,信号成分の電圧値Vsigか
ら成る差動信号がA/Dコンバータ(図1参照)へ出力
されることになる。したがって、A/Dコンバータ側で
これら両信号の差分をとれば雑音のキャンセルされた信
号が得られる。以上のように、上述した雑音制御回路は
信号と雑音との2回の読み出しを行い、それらを別々の
容量に蓄積した後、雑音制御回路の外部で差分をとる構
成になっているため、従来に比べて雑音を1/10〜1
/100程度にまで低減させることが可能となってい
る。
【0023】次に、ADC22-0,22-1の構成例につ
いて図5〜図6を参照して説明する。なお、A/Dコン
バータの実現方式としては様々なものが考案されている
ことから、ここではそれらの代表例として2つの方式だ
けを取り上げ、それらについて簡単に説明する。まず、
図5は逐次比較型のA/Dコンバータであって、制御回
路51はコンパレータ52の比較結果に基づいてNビッ
ト(N:自然数)の逐次比較レジスタ53へ設定する値
を制御している。コンパレータ52は入力電圧INと、
D/Aコンバータ54が逐次比較レジスタ53のデジタ
ル値をアナログ値に変換して得られる信号電圧とを比較
して、両者の大小関係を示した比較結果を制御回路51
に出力する。制御回路51は逐次比較レジスタ53の上
位ビットから下位ビットに向かってビット毎に比較を行
ってゆき、得られた比較結果に応じて逐次比較レジスタ
53の設定値を変えることによって、N回の比較で入力
電圧INのアナログ電圧値をデジタル値に変換する。
【0024】例えばNの値が“8”である場合、制御回
路51はまず逐次比較レジスタ53のビット7だけを
“1”に設定し、このデジタル値に対応するアナログ信
号電圧値と入力電圧INをコンパレータ52で比較す
る。得られた比較結果が“入力電圧IN<D/Aコンバ
ータ54の出力電圧”を示していれば、制御回路51は
逐次比較レジスタ53のビット7を“0”に変更し、さ
もなければ同ビットは“1”のままとする。これ以後
は、ビット7に対するのと同様の手順でビット0に至る
までの各ビットについて、当該各ビットを最初は“1”
に設定しておき、コンパレータ52から出力される比較
結果に従い、ビット7の場合に準じて各ビットを適宜
“0”に再設定してゆく。こうして、8ビット分の比較
を行えば、逐次比較レジスタ53には入力電圧INをデ
ジタル値に変換した結果が得られている。なお、図5に
示したA/Dコンバータの変換速度は1μ秒〜数百μ秒
程度であって、次に説明する図6のA/Dコンバータよ
りも変換速度は低速であるが、反面その回路規模を小さ
くすることが可能である。
【0025】一方、図6は並列比較方式のA/Dコンバ
ータであって、ここではNビットのデジタル値を得る場
合を想定する。そうした場合、2N-1 個のコンパレータ
61 -1〜61-N-1を配置し、基準電圧VR と接地の間を
同一抵抗値を持つ2N 個の抵抗Rで分圧する。コンパレ
ータ61-1〜61-N-1は入力電圧INと各分圧点の電圧
値を同時に比較してこれらの間の大小関係を比較結果と
してそれぞれ出力する。そこで、エンコーダ62はコン
パレータ61-1〜61-N-1が出力する比較結果に基づい
て入力電圧INに対応したデジタル値を生成する。ここ
で、図6に示したA/Dコンバータの変換速度は数百ナ
ノ秒以下であって、図5に示したA/Dコンバータと比
べるとその変換速度は高速である。しかし、例えば8ビ
ットの量子化を行う場合でさえ255個ものコンパレー
タが必要になるため、回路構成は複雑かつ大規模なもの
となる。
【0026】次に、図7(a)はカラムスキャンシフト
レジスタ24A,24Bの詳細な構成を例示したもので
ある。例えばカラムスキャンシフトレジスタ24Aの場
合は、A群に存在するビット線の本数と同数の遅延フリ
ップフロップ(以下「FF」と略記する)が縦続接続さ
れて構成される。なお、図7(a)ではn段目(n:自
然数)〜(n+3)段目までのFF71-n〜FF71-n
+3だけを示してある。さらに、図示を省略した初段のF
Fには入力DIが供給されるとともに、全てのFFのク
ロック端子CKには共通のクロックCLが供給される。
【0027】図7(b)は図7(a)に示したカラムス
キャンシフトレジスタの動作を示している。まず、初段
のFFのデータ入力端子Dに供給される入力DIが、時
刻t11でクロックCLの立ち上がりに同期して1クロ
ック期間だけハイレベルとなる。そしてこれ以後、当該
入力DIのデータがクロックCLに従って順次2段目以
降のFFを伝搬してゆく。その後、時刻t13になると
クロックCLの立ち上がりタイミングでFF71-nは伝
搬されてきたデータを取り込み、これを切替信号YSW
n として1クロック期間だけハイレベルを出力する。以
後同様に、時刻t14でFF71-n+1がFF71-nの出
力するデータを取り込み、切替信号YSWn+1 として1
クロック期間だけハイレベルを出力し、時刻t15では
FF71-n+2が切替信号YSWn+2 として1クロック期
間だけハイレベルを出力する。以上のようにして、A
群,B群のそれぞれについて切替信号YSWが順次ハイ
レベルとなってゆき、図2に示したように、各群に設け
られているラッチの出力が当該ラッチに対応するトラン
スファスイッチを介して出力OUTへ順次出力されてゆ
く。
【0028】以下、上述した図2の構成によるイメージ
センサの動作を図8に示すタイミングチャートに沿って
説明する。まず、アドレスADでピクセルアレイ1上の
特定の単位ピクセルに付与されたアドレスを指定する
と、アドレスデコーダ2及びロウスキャンシフトレジス
タ3によって、アドレスADで指定されたアドレスに対
応するロウが選択される。いま、このロウに対応するワ
ード線がワード線WL0であるとすると、ロウドライバ
6は時刻t21から時刻t22にかけてワード線WL0
を活性化させる。これにより、当該ワード線WL0に接
続されたA群の増幅回路10-00 からはアナログ信号D
0が図1に示した雑音制御回路27Aに読み出されて、
ノイズのキャンセルされたアナログ信号がA群のADC
22-0に出力される。このとき同時に、ワード線WL0
に接続されたB群の増幅回路10-10 からはアナログ信
号D1が図1に示した雑音制御回路27Bに読み出され
て、ノイズのキャンセルされたアナログ信号がB群のA
DC22-1に出力される(図1中の「」,図8中の最
初の「R」)。
【0029】次に、時刻t22になると、クロック制御
回路25は変換指示信号をA群のADC22-0に送出す
る。これによって、ADC22-0はアナログ信号D0を
デジタル信号に変換して、A群のラッチ13-0が得られ
た変換結果をラッチする(図1中の「」,図8中の最
初の「ADC」)。次に、時刻t23でカラムスキャン
シフトレジスタ24Aが切換信号YSW0をハイレベル
にすると、トランスファスイッチ14-0はラッチ13-0
が保持しているデジタル信号(即ち、アナログ信号D0
に対応するデジタル値)を出力OUTに送出する(図1
中の「」,図8中の最初の「OUT」)。なお、実際
のイメージセンサではA群,B群それぞれに多数本のビ
ット線が存在するので、これら各ビット線から読み出さ
れるアナログ信号に対応したデジタル値を順次出力して
ゆくことになる。また、この同じ時刻t23において、
クロック制御回路25は変換指示信号をB群のADC2
2-1に送出する。これによって、ADC22-1はアナロ
グ信号D1をデジタル信号に変換して、B群のラッチ1
3-1が得られた変換結果をラッチする(図1中の
「’」,図8中の2番目の「ADC」)。このよう
に、時刻t23〜時刻t24の期間中はA群における出
力動作とB群におけるA/D変換動作が並行して行われ
ることになる。
【0030】次に、時刻t24になると、カラムスキャ
ンシフトレジスタ24Aが切換信号YSW0をローレベ
ルに戻し、一方で、ロウドライバ6は時刻t24から時
刻t25にわたって、ワード線WL0の次に選択される
ワード線WL1を活性化させる。これによって、当該ワ
ード線WL1に接続されたA群の増幅回路10-01 から
はアナログ信号D2が雑音制御回路27Aに読み出され
てA群のADC22-0に出力される。また、このとき同
時に、ワード線WL1に接続されたB群の増幅回路10
-11 からはアナログ信号D3が雑音制御回路27Bに読
み出されてB群のADC22-1に出力される(図1中の
「」,図8中の2番目の「R」)。
【0031】次いで、時刻t25でカラムスキャンシフ
トレジスタ24Bが切換信号YSW1をハイレベルにす
ると、トランスファスイッチ14-1はラッチ13-1が保
持しているデジタル信号(即ち、アナログ信号D1に対
応するデジタル値)を出力OUTに送出する(図1中の
「」,図8中の2番目の「OUT」)。また、この同
じ時刻t25において、クロック制御回路25は変換指
示信号をA群のADC22-0に送出する。これによっ
て、ADC22-0はアナログ信号D2をデジタル信号に
変換して、A群のラッチ13-0が得られた変換結果をラ
ッチする(図1中の「’」,図8中の3番目の「AD
C」)。このように、時刻t25〜時刻t26の期間中
は、B群における出力動作とA群におけるA/D変換動
作が並行して行われることになる。
【0032】この後は時刻t23〜t26におけるのと
ほぼ同様の動作がなされる。まず、時刻t26で切換信
号YSW1がローレベルに戻されるとともに切換信号Y
SW0がハイレベルにされると、ラッチ13-0が保持し
ているデジタル信号(即ち、アナログ信号D2に対応す
るデジタル値)がトランスファスイッチ14-0を介して
出力OUTに送出される(図1中の「」,図8中の3
番目の「OUT」)。また、同じ時刻t26でクロック
制御回路25が変換指示信号をB群のADC22-1に送
出すると、ADC22-1はアナログ信号D3をデジタル
信号に変換して、その変換結果をB群のラッチ13-1が
ラッチする(図1中の「’」,図8中の4番目の「A
DC」)。このように、時刻t26〜時刻t27におい
てもA群における出力動作とB群におけるA/D変換動
作が並行して行われる。
【0033】次いで、時刻t27になると、カラムスキ
ャンシフトレジスタ24Aが切換信号YSW0をローレ
ベルに戻す。その後、時刻t28で切換信号YSW1が
ハイレベルにされると、ラッチ13-1の保持しているデ
ジタル信号(即ち、アナログ信号D3に対応するデジタ
ル値)がトランスファスイッチ14-1を介して出力OU
Tに送出される(図1中の「」,図8中の4番目の
「OUT」)。以上によって、ピクセルアレイ1に保持
されている全てのアナログ信号がデジタル信号へ変換さ
れて出力OUTから出力されたことになる。
【0034】以上のように本実施形態では、ピクセルア
レイ1およびその周辺回路をA群,B群の2つに分割す
ることで、これら各群が1回のA/D変換期間および出
力期間で取り扱うデータ量を従来の半分にしている。そ
して、A群のA/D変換期間及びB群の出力期間、なら
びに、B群のA/D変換期間及びA群の出力期間をそれ
ぞれオーバーラップさせるように制御している。これに
よって、最初のA/D変換動作(即ち、図8の時刻t2
2〜t23)を除いた全てのA/D変換動作が出力動作
と同時並行的に行われる。したがって、出力動作に要す
る時間がA/D変換に要する時間よりも長ければ、2回
目以降の全てのA/D変換期間を出力期間の陰に隠して
しまうことが可能になる。
【0035】ここで、本実施形態における処理時間であ
るが、読み出し期間(図8中の「R」)については従来
技術の場合と同じであって数μ秒となる。一方、A/D
変換期間(図8中の「ADC」)も従来の場合と同じで
あって数μ秒〜数十μ秒となる。なお、本実施形態では
A/D変換動作が全てのカラム(ビット線)について同
時に行われるのではなく、A群,B群についてそれぞれ
異なるA/D変換期間を設けている。こうしたことか
ら、本実施形態では1つのワード線をA/D変換するの
に要する時間は従来の2倍となるが、前述したように、
最初のA/D変換期間以外は出力期間に隠れてしまうた
め、2番目以降のA/D変換に要する時間は実質的に
“0”と見なせる。他方、デジタル信号の出力期間(図
8中の「OUT」)については、A群,B群に分割して
出力動作を行っているため、1回の出力期間(例えば図
8の時刻t23〜t24)は従来の半分(すなわち、カ
ラム数を“n”とすると1回の出力期間は数十ナノ秒×
n/2)となる。もっとも、出力動作をA群,B群に分
割して行っているため、実際にはワード線1本分のデジ
タル信号を出力するための時間は従来と同じである。
【0036】次に、図9を参照して、本実施形態の動作
を従来技術の動作と対比させつつ、本発明の優位点につ
いて説明する。なお、この図9において「」などの符
号は図2又は図11に示した符号と同じものを指してい
る。また、ラッチ13-0,13-1(図2又は図11を参
照)がADC22-0,22-1からそれぞれ出力されるデ
ジタル信号をラッチするのに要する時間はA/D変換期
間や出力期間と比べた場合には無視できるため、以下の
説明中ではこの時間をA/D変換時間に含めてしまって
いる。
【0037】さて、図9(a)は使用するA/Dコンバ
ータの変換速度を従来技術と本実施形態とで同じにした
場合についての動作タイミングを示している。まず、ワ
ード線WL0に関するピクセルアレイ1からの読み出し
に要する時間(何れも図中の「」)は従来技術と本実
施形態で変わりはない。また、上述したようにA/D変
換速度が同一であることを想定しているため、従来技術
におけるA/D変換処理時間と、本実施形態におけるA
群のA/D変換処理時間も同じである(何れも図中の
「」)。一方、A/D変換動作に続く出力動作に関し
ては、従来技術ではn個のカラムに対する出力動作が一
度に行われる(図中の「」)のに対し、本実施形態
ではまずA群について出力動作が行われる(図中の
「」)ため、本実施形態では従来技術の「」で示
した時間の半分となる。また、このとき本実施形態では
B群についてのA/D変換動作が並行して行われること
になる(図中の’)。次に、ワード線WL1に関する
ピクセルアレイ1からの読み出し時間についても、従来
技術と本実施形態では同じである(従来技術の「」,
本実施形態の「」)。
【0038】次いで、従来技術では「〜」の期間に
おいて「〜」の期間と同様のA/D変換動作および
出力動作がワード線WL1について行われる。これに対
して本実施形態では、まず、ワード線WL0に関するB
群の出力動作(図中の’)とワード線WL1に関する
A群のA/D変換動作(図中の「」)が同時に行わ
れ、引き続いて、ワード線WL1に関するA群の出力動
作(図中の「」)とワード線WL1に関するB群のA
/D変換動作(図中の「’」)が同時に行われてか
ら、ワード線WL1に関するB群の出力動作(図中の
「」)が行われる。こうして、本実施形態における処
理時間は、従来技術の「」で示したA/D変換時間だ
け短い時間でピクセルアレイ1からの読み出し動作を完
了させることができる。なお、厳密に言うならば、従来
技術の「」で示した時間から図8の時刻t27〜t2
8に相当する図9(a)の「#」の時間を減じた時間だ
け、その処理時間を短縮することができる。以上の通
り、本実施形態のイメージセンサは、同じ変換速度のA
/Dコンバータを使用した場合、従来技術のイメージセ
ンサに比べて高速読み出しが可能であるという優位点が
ある。
【0039】一方、図9(b)はピクセルアレイ1から
の読み出し動作に要する時間を従来技術と本実施形態と
で同じになるようにした場合の動作タイミングを示して
いる。図9(a)についての説明から理解されるよう
に、従来技術の「」と本実施形態の「」,従来技術
の「」と本実施形態の「」及び「」の和,従来
技術の「」と本実施形態の「」,従来技術の「
」と本実施形態の「」及び「」の和は、互いに等
しい時間になっている。つまり、従来技術の「」及び
本実施形態の「」に要するそれぞれの時間を対比すれ
ば明らかなように、本実施形態では従来技術の「」に
相当する時間を短縮できるため、当該時間に相当する分
だけA/Dコンバータに要求される変換速度を低くする
ことができる。なお、厳密に言えば、従来技術の「」
で示した時間から「#」の時間を減じた時間だけ、A/
Dコンバータの変換時間の許容範囲を伸ばすことができ
る。また、A/D変換期間「’」,「’」,
「’」の時間は、通常、これらに対応する出力期間
「」,「」,「」の時間よりも短いので、これら
出力期間に合わせてA/Dコンバータの変換時間の能力
を設定しておけば、最初のA/D変換期間以外について
は出力期間の背後に隠してしまうことができる。以上の
通り、本実施形態のイメージセンサは、従来技術のイメ
ージセンサと同じ時間内でピクセルアレイ1からの読み
出し動作を完了させるのであれば、従来に比べてA/D
変換を低速に行うことができ、A/Dコンバータを占有
面積の小さな回路で構成可能になるという優位点があ
る。
【0040】なお、上述した実施形態のようにピクセル
アレイは必ずしも2等分しなくとも良く、例えばA群と
B群のカラム数が互いに異なっている構成も本発明の範
囲内である。もっとも、A/D変換期間を出力期間の背
後に隠してしまう場合には、出力期間の最も短い(換言
すれば、カラム数ないしビット線の本数の最も小さい)
群の出力時間によってA/Dコンバータの持つ変換速度
の最大値が決定されるので、全ての群の出力時間を均等
にするためには、各群のカラム数が同一であることが最
も好ましい。また、上記実施形態では、A/D変換期間
が必ず出力期間の範囲内となるようにA/Dコンバータ
の変換速度を決定することにしていた。しかしながら、
A/D変換期間が出力期間よりも多少長くても、これら
2つの期間がオーバーラップする部分に関してはA/D
変換期間が見かけ上ゼロとなるため、こうした場合も本
発明の範囲内である。さらに、上記実施形態ではピクセ
ルアレイをカラム単位で分割した例を示したが、ロウ単
位で分割した場合でも全く同様な作用効果が得られるこ
とは言うまでもない。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、ピク
セルアレイを複数のグループに分割して、アナログデー
タからデジタルデータへの変換処理とデジタルデータの
出力処理をグループ毎に行いつつ、変換処理および出力
処理をグループ間で並行動作させている。そのため、変
換処理が出力処理に重なる部分についてその処理時間を
見かけ上なくすことができる。したがって、変換処理に
要する時間が必ず出力処理に要する時間の範囲内となる
ようにすることで、イメージセンサの外部から見た場合
に、最初のA/D変換期間を除く全てのA/D変換期間
を完全に出力期間の背後へ隠してしまうことが可能とな
る。また、従来と同じ変換速度を持つA/Dコンバータ
を変換手段として使用する場合には、ピクセルアレイに
記憶されているフレーム情報の読み出しに必要な時間が
従来に比べて短くなり、フレーム情報の高速出力を実現
することができる。さらに、ピクセルアレイに記憶され
ているフレーム情報の読み出し時間が従来と同じで良い
場合は、出力処理に必要となる時間の範囲内でA/D変
換可能なA/Dコンバータを使用すれば良くなり、従来
に比して低速かつ面積の小さなA/Dコンバータが選択
できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態によるイメージセンサの
構成を示すブロック図である。
【図2】 図1に示すイメージセンサの構成をより詳細
に示したブロック図である。
【図3】 同実施形態におけるピクセルアレイの構成単
位である単位ピクセルの構成を示した回路図である。
【図4】 同実施形態における雑音制御回路の構成を示
した回路図である。
【図5】 同実施形態におけるA/Dコンバータの第1
の構成例である逐次比較方式のA/Dコンバータの構成
を示したブロック図である。
【図6】 同実施形態におけるA/Dコンバータの第2
の構成例である並列比較方式のA/Dコンバータの構成
を示したブロック図である。
【図7】 同実施形態におけるカラムスキャンシフトレ
ジスタに関する説明図であって、(a)は同レジスタの
構成を示すブロック図,(b)は同レジスタの動作を示
すタイミングチャートである。
【図8】 同実施形態によるイメージセンサの動作を示
すタイミングチャートである。
【図9】 従来技術および本実施形態において行われる
動作を対比させた図であって、(a)は従来技術と本実
施形態で変換速度の同じA/Dコンバータを使用した場
合の動作タイミング,(b)はピクセルアレイからの読
み出し動作に要する時間を従来技術と本実施形態とで同
じになるようにした場合の動作タイミングである。
【図10】 従来の技術によるイメージセンサの構成を
示すブロック図である。
【図11】 図10に示すイメージセンサの構成をより
詳細に示したブロック図である。
【図12】 従来の技術によるイメージセンサの動作を
示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1,21A,21B ピクセルアレイ 2 アドレスデコーダ 3 ロウスキャンシフトレジスタ 6 ロウドライバ 24A,24B カラムスキャンシフトレジスタ 25 クロック制御回路 27A,27B 雑音制御回路 28A,28B A/Dコンバータ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受光した光の強度を表すアナログデータ
    をピクセル毎に記憶するピクセルアレイと、任意に選択
    されたロウ上のアナログデータを前記ピクセルアレイか
    ら読み出す読出手段と、該読み出されたアナログデータ
    の各々をデジタルデータに変換する変換手段と、該デジ
    タルデータを同時に取り込んで順次出力する出力手段と
    を有するイメージセンサにおいて、 前記ピクセルアレイを所定のカラム単位で複数のグルー
    プに分割するとともに、前記変換手段及び前記出力手段
    を前記グループ毎に設け、 前記変換手段が行う変換処理と前記出力手段が行う出力
    処理を前記グループ間で並行動作させる制御手段を具備
    することを特徴とするイメージセンサ。
  2. 【請求項2】 受光した光の強度を表すアナログデータ
    をピクセル毎に記憶するピクセルアレイと、任意に選択
    されたカラム上のアナログデータを前記ピクセルアレイ
    から読み出す読出手段と、該読み出されたアナログデー
    タの各々をデジタルデータに変換する変換手段と、該デ
    ジタルデータを同時に取り込んで順次出力する出力手段
    とを有するイメージセンサにおいて、 前記ピクセルアレイを所定のロウ単位で複数のグループ
    に分割するとともに、前記変換手段及び前記出力手段を
    前記グループ毎に設け、 前記変換手段が行う変換処理と前記出力手段が行う出力
    処理を前記グループ間で並行動作させる制御手段を具備
    することを特徴とするイメージセンサ。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記各グループについ
    て前記変換処理と前記出力処理を順次行わせながら、あ
    るグループの変換処理と他のグループの出力処理とを同
    時に行わせることを特徴とする請求項1または2記載の
    イメージセンサ。
  4. 【請求項4】 前記変換手段が前記アナログデータを全
    てデジタルデータに変換するのに要する時間は、前記出
    力手段が同時に取り込まれた全てのデジタルデータを出
    力するのに要する時間の範囲内であることを特徴とする
    請求項1〜3の何れかの項記載のイメージセンサ。
  5. 【請求項5】 受光した光の強度を表すアナログデータ
    がピクセル毎に記憶されたピクセルアレイから読み出し
    た前記アナログデータをデジタルデータに変換して順次
    出力するイメージセンサにおいて、 前記ピクセルアレイを所定のロウ単位もしくはカラム単
    位で複数のグループに分割し、これら各グループ内で逐
    次的に行われる複数の処理のうち、異なる種類の処理を
    前記グループ間で互いに並行して処理するようにしたこ
    とを特徴とするイメージセンサ。
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