JPH11225289A - エッジ検出用固体撮像装置、並びに固体撮像装置の駆動によるエッジ検出方法 - Google Patents

エッジ検出用固体撮像装置、並びに固体撮像装置の駆動によるエッジ検出方法

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JPH11225289A
JPH11225289A JP10305059A JP30505998A JPH11225289A JP H11225289 A JPH11225289 A JP H11225289A JP 10305059 A JP10305059 A JP 10305059A JP 30505998 A JP30505998 A JP 30505998A JP H11225289 A JPH11225289 A JP H11225289A
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JP10305059A
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Hitoshi Nomura
仁 野村
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、互いに隣接する画素で生成された
電気信号に基づきエッジ信号を生成するエッジ検出用固
体撮像装置に関し、簡単な回路構成によって、精度良い
エッジ信号を速やかに生成することを目的とする。 【解決手段】 二次元マトリクス状に配列され入射光に
応じた電気信号を生成して出力する複数の画素と、画素
の各列に対応して設けられた複数の垂直読み出し線と、
画素を行単位で順次選択し当該画素から出力された電気
信号を対応する垂直読み出し線に転送する垂直走査回路
と、垂直読み出し線上に別々のタイミングで転送される
隣接行の電気信号を比較する回路とを備えて、エッジ信
号を生成することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体撮像装置の転
送期間中に、エッジ信号を生成する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、被写体の形状や大きさなどの
特徴を抽出するために、エッジ検出処理が行われてい
る。図14は、従来のエッジ検出処理を行う画像処理装
置300の構成を示すブロック図である。
【0003】図において、画像処理装置300は、固体
撮像装置301と、固体撮像装置301によって生成さ
れた画像信号(アナログ信号)をA/D変換するA/D
変換回路302と、A/D変換回路302から出力され
るディジタル信号を保存する画像メモリ303と、画像
メモリ303に保存されたディジタル信号からエッジ信
号を生成する画像処理回路304とで構成される。
【0004】このような画像処理装置300では、ま
ず、固体撮像装置301によって生成されたアナログ信
号が、A/D変換回路302を介してディジタル信号に
変換され、画像メモリ303に一時的に保存される。画
像処理回路304は、このように保存されたディジタル
信号に基づき、隣接画素間の輝度を比較することによっ
てエッジ信号を生成する。
【0005】その他、特開平8−275059号公報に
は、固体撮像装置単体でエッジ検出を行う技術が記載さ
れている。この従来技術では、画素一つ一つに、出力極
性を制御する制御回路が設けられている。このような制
御回路を用いて、隣接行の出力を互いに逆極性に制御
し、垂直読み出し線上に隣接2行分を同時出力する。垂
直読み出し線上では、これら逆極性の出力が電流加算さ
れ、隣接行の差分(エッジ信号)が生成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図14に示
す画像処理装置300では、1フレーム分のデジタル信
号が画像メモリ303に保存されるまで、画像処理回路
304によるエッジ検出処理が開始できない。そのた
め、撮像時点からエッジ信号が生成されるまでの処理時
間を短縮することが難しかった。
【0007】また、画像信号の有効範囲であるダイナミ
ックレンジについては、A/D変換回路302の入力端
で制限される。そのため、画像処理回路304では、エ
ッジ検出処理を行う際に固体撮像装置301の広いダイ
ナミックレンジが有効に利用できなかった。さらに、近
年、画像の高解像度化に伴う情報量の増加によって、固
体撮像装置から直接エッジ信号を得たいという要求が高
まっている。しかし、従来のエッジ検出処理をそのまま
固体撮像装置内で行う場合、画素や垂直走査回路および
水平走査回路以外に、A/D変換回路や画像メモリを備
える必要があるため、構成が繁雑となり小型化および低
価格化に限界があった。
【0008】また、特開平8−275059号公報の従
来技術では、カレントミラー回路や極性切り換えスイッ
チ回路などからなる複雑な制御回路を、画素一つずつに
設けなければならない。そのため、1画素当たりの回路
スペースは大きくなり、撮像素子の高解像度化が困難に
なるという問題点があった。また、特開平8−2750
59号公報の従来技術では、制御回路の正負両極性の出
力ゲインを完全に一致させることは困難である。そのた
め、隣接行の差分をとる際に、ゲイン差に基づく誤差が
生じやすく、高精度なエッジ検出が困難であった。
【0009】さらに、特開平8−275059号公報の
従来技術では、画素出力を、読み出し用トランジスタの
ソース電流として取り出している。この場合、ゲート電
圧(入射光に比例する)とソース電流との対応関係は、
二乗特性となる。そのため、電流加算によるエッジ検出
では、画素間演算の線形性を得ることができない。その
ため、平均輝度レベルに応じてエッジ検出の具合が異な
るなどの弊害が生じやすい。
【0010】また、特開平8−275059号公報の従
来技術では、垂直読み出し線上で隣接2行分の出力を電
流加算するため、画像本来の輝度情報が失われてしま
う。そのため、エッジ信号と同時並行に、ビデオ信号を
生成することができないという問題点があった。そこ
で、本発明は、上記の問題点を解決するために、簡単な
回路構成によって、精度良いエッジ信号を速やかに生成
することができるエッジ検出用固体撮像装置を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】(請求項1)請求項1に
記載のエッジ検出用固体撮像装置は、二次元マトリクス
状に配列され、入射光に応じた電気信号を生成して出力
する複数の画素と、複数の画素の各列に対応して設けら
れた複数の垂直読み出し線と、複数の画素を行単位で順
次選択し、当該画素から出力された電気信号を対応する
垂直読み出し線に転送する垂直走査回路と、互いに隣接
する画素の各々から当該垂直読み出し線に転送された電
気信号を個別にサンプルホールドし、該電気信号を予め
決められたタイミングで出力するサンプルホールド部
と、サンプルホールド部から出力された電気信号の値を
比較して、互いに隣接する画素間のエッジ信号を生成す
る信号比較部と、信号比較部によって生成されたエッジ
信号をエッジ信号用の水平読み出し線に順次転送するエ
ッジ信号転送部とを備えたことを特徴とする。
【0012】すなわち、互いに隣接する画素から出力さ
れた電気信号を個別にサンプルホールドすることによっ
て、これらの電気信号の値を容易に比較することができ
る。そのため、簡単な回路構成によりエッジ信号を生成
することができる。したがって、固体撮像装置の外部に
エッジ信号生成用の画像処理回路を設ける必要がなく、
装置全体の構成を単純化することが可能となる。
【0013】(請求項2)請求項2に記載のエッジ検出
用固体撮像装置は、請求項1に記載のエッジ検出用固体
撮像装置において、画素は、入射光に応じた電気信号が
当該垂直読み出し線に転送されるタイミングとは異なる
タイミングで、該電気信号の基準レベルを示す暗出力信
号を該垂直読み出し線に出力し、サンプルホールド部
は、当該垂直読み出し線に転送された電気信号をサンプ
ルホールドすると共に、該垂直読み出し線に出力された
暗出力信号をサンプルホールドし、該電気信号から該暗
出力信号を除去した信号を該電気信号として信号比較部
に出力することを特徴とする。
【0014】(請求項3)請求項3に記載のエッジ検出
用固体撮像装置は、請求項1または請求項2に記載のエ
ッジ検出用固体撮像装置において、サンプルホールド部
は、複数の垂直読み出し線の各々に対応して設けられ、
奇数行に配された画素から当該垂直読み出し線に出力さ
れる信号をサンプルホールドする複数の第1のサンプル
ホールド回路と、複数の垂直読み出し線の各々に対応し
て設けられ、偶数行に配された画素から当該垂直読み出
し線に出力される信号をサンプルホールドする複数の第
2のサンプルホールド回路とを備えたことを特徴とす
る。
【0015】すなわち、同一の垂直読み出し線に対応す
る第1のサンプルホールド回路および第2のサンプルホ
ールド回路には、垂直方向に隣接する画素から出力され
た信号がサンプルホールドされ、隣接する各垂直読み出
し線に対応する第1のサンプルホールド回路(または第
2のサンプルホールド回路)には、水平方向に隣接する
画素から出力された信号がサンプルホールドされる。
【0016】(請求項4)請求項4に記載のエッジ検出
用固体撮像装置は、請求項3に記載のエッジ検出用固体
撮像装置において、第1のサンプルホールド回路は、当
該垂直読み出し線との間に第1のスイッチを備え、奇数
行に配された画素から該垂直読み出し線に信号が出力さ
れるタイミングに基づいて、該第1のスイッチの開閉を
制御することによって、所望の信号をサンプルホールド
し、第2のサンプルホールド回路は、当該垂直読み出し
線との間に第2のスイッチを備え、偶数行に配された画
素から該垂直読み出し線に信号が出力されるタイミング
に基づいて、該第2のスイッチの開閉を制御することに
よって、所望の信号をサンプルホールドすることを特徴
とする。すなわち、第1のサンプルホールド回路および
第2のサンプルホールド回路は、簡単な構成によって、
サンプルホールドすべき信号を選択することができる。
【0017】(請求項5)請求項5に記載のエッジ検出
用固体撮像装置は、請求項3または請求項4に記載のエ
ッジ検出用固体撮像装置において、信号比較部は、複数
の垂直読み出し線の各々に対応して設けられ、当該垂直
読み出し線に対応する第1のサンプルホールド回路と第
2のサンプルホールド回路とから出力された電気信号の
値を比較して、エッジ信号を生成する複数の信号比較回
路からなり、エッジ信号転送部は、複数の信号比較回路
の各々によって生成されたエッジ信号をエッジ信号用の
水平読み出し線に順次転送することを特徴とする。すな
わち、従来の固体撮像装置における電気信号の走査と同
様にして2次元のエッジ信号が出力できる。
【0018】(請求項6)請求項6に記載のエッジ検出
用固体撮像装置は、請求項5に記載のエッジ検出用固体
撮像装置において、信号比較回路は、当該垂直読み出し
線に対応する第1のサンプルホールド回路と第2のサン
プルホールド回路とから出力された電気信号の値の差が
予め決められた値以上である場合、エッジ部分であるこ
とを示す信号を生成することを特徴とする。すなわち、
信号比較回路によって電気信号の比較が行われる際の閾
値を自在に設定することができる。例えば、このような
閾値を電気信号に通常含まれるランダム雑音成分よりも
大きい値に設定することが可能である。
【0019】(請求項7)請求項7に記載のエッジ検出
用固体撮像装置は、請求項5に記載のエッジ検出用固体
撮像装置において、信号比較回路は、当該垂直読み出し
線に対応する第1のサンプルホールド回路と第2のサン
プルホールド回路とから出力された電気信号の値を比較
すると共に、当該垂直読み出し線に対応する第1のサン
プルホールド回路と隣接する何れか一方の垂直読み出し
線に対応する第1のサンプルホールド回路とから出力さ
れた電気信号の値または、当該垂直読み出し線に対応す
る第2のサンプルホールド回路と隣接する何れか一方の
垂直読み出し線に対応する第2のサンプルホールド回路
とから出力された電気信号の値を比較して、エッジ信号
を生成することを特徴とする。すなわち、信号比較回路
は、垂直方向に隣接する画素から出力される信号だけで
なく、水平方向に隣接する画素から出力される信号を比
較の対象とすることができる。
【0020】(請求項8)請求項8に記載のエッジ検出
用固体撮像装置は、請求項7に記載のエッジ検出用固体
撮像装置において、信号比較回路は、当該垂直読み出し
線に対応する第1のサンプルホールド回路と第2のサン
プルホールド回路とから出力された電気信号の値の差
と、当該垂直読み出し線に対応する第1のサンプルホー
ルド回路と隣接する垂直読み出し線に対応する第1のサ
ンプルホールド回路とから出力された電気信号の値の差
との少なくとも一方が予め決められた値以上である場
合、または、当該垂直読み出し線に対応する第1のサン
プルホールド回路と第2のサンプルホールド回路とから
出力された電気信号の値の差と、当該垂直読み出し線に
対応する第2のサンプルホールド回路と隣接する垂直読
み出し線に対応する第2のサンプルホールド回路とから
出力された電気信号の値の差との少なくとも一方が予め
決められた値以上である場合、エッジ部分であることを
示す信号を生成することを特徴とする。すなわち、垂直
方向に隣接する画素から出力される信号だけでなく、水
平方向に隣接する画素から出力される信号を比較の対象
とすることができると共に、このような比較が行われる
際の閾値を自在に設定することができる。
【0021】(請求項9)請求項9に記載のエッジ検出
用固体撮像装置は、二次元マトリクス状に配列され、入
射光に応じた電気信号を生成して出力する複数の画素
と、複数の画素の各列に対応して設けられた複数の垂直
読み出し線と、複数の画素を行単位で順次選択し、当該
画素から出力された電気信号を対応する垂直読み出し線
に転送する垂直走査回路と、垂直読み出し線ごとに設け
られ、当該垂直読み出し線上の電気信号が一方の端子に
供給されるクランプ容量と、該クランプ容量の他方の端
子にクランプ用電圧レベルを断続的に供給するクランプ
スイッチとから構成され、互いに隣接する画素の各々か
ら当該垂直読み出し線に時分割に転送される電気信号の
差分を該クランプ容量の他方の端子に出力する差分回路
と、差分回路から各出力される差分をサンプルホールド
する保持回路と、保持回路の出力を順次に水平転送する
エッジ信号転送部とを備えたことを特徴とする。
【0022】このような構成において、例えば、(i−
1)行目の画素から垂直読み出し線に電気信号が転送さ
れると、クランプ容量の一方の端子に、この(i−1)
行目の電気信号が供給される。この状態で、クランプ容
量の他方の端子にクランプ用電圧レベルが接続される
と、クランプ容量は、 両端電圧=(クランプ用電圧)−(i−1行目の電気信号) ・・・[式A] に相当する両端電圧に充電される。
【0023】次の瞬間、クランプスイッチによりクラン
プ容量の他方の端子が解放されると、クランプ容量は、
フローティング状態となり、[式A]に示す両端電圧を
そのまま保持する。この状態で、垂直読み出し線上に、
次行の電気信号(i行目の電気信号)が読み出される
と、クランプ容量の他方の端子には、 差分信号=(i行目の電気信号)−(i−1行目の電気信号)+(クランプ用電 圧) ・・・[式B] に相当する差分信号が現れる。この差分信号は、垂直に
隣接する画素間の非相関部を示す信号であり、画像内の
エッジ部分を示す信号である。
【0024】保持回路は、このようなタイミングで差分
回路の出力に現れる差分信号を行単位に保持する。エッ
ジ信号転送回路は、この保持回路の出力を水平転送する
ことにより、エッジ信号を生成する。このようにして、
請求項9の発明では、画素の転送期間中に、エッジ信号
の生成が完了する。したがって、固体撮像装置の外部に
エッジ信号生成用の画像処理回路を設ける必要がなく、
装置全体の構成を単純化することが可能となる。
【0025】(請求項10)請求項10に記載の発明
は、請求項9に記載のエッジ検出用固体撮像装置におい
て、保持回路は、差分回路から各出力される差分の絶対
値が所定値以上か否かを判定し、その判定結果の論理値
を保持する回路であることを特徴とする。このような保
持回路の二値判定により、二値化エッジ信号を生成する
ことができる。このような二値化エッジ信号は、アナロ
グのエッジ信号に比べて、高S/Nかつ高速に転送する
ことが可能となる。
【0026】(請求項11)請求項11に記載の発明
は、請求項1ないし請求項10の何れか1項に記載のエ
ッジ検出用固体撮像装置において、画素は、入射光に応
じた電荷を生成して蓄積する光電変換素子と、該光電変
換素子によって生成されて蓄積された電荷に応じた電気
信号を生成する信号生成部とによって構成されたことを
特徴とする。すなわち、光電変換素子によって生成され
た電荷は、信号生成部に供給され、信号生成部は、この
ように供給され電荷に応じた電気信号を生成する。
【0027】(請求項12)請求項12に記載の発明
は、請求項11に記載のエッジ検出用固体撮像装置にお
いて、光電変換素子によって生成されて蓄積された電荷
を、信号生成部に転送する転送部を備え、信号生成部
は、転送部からの電荷を蓄積する制御領域を有し、該制
御領域に蓄積された電荷に応じた電気信号を生成するこ
とを特徴とする。
【0028】(請求項13)請求項13に記載の発明
は、請求項11または請求項12に記載のエッジ検出用
固体撮像装置において、画素において生成された電荷を
当該画素の外部に放出するリセット部を備えたことを特
徴とする。
【0029】(請求項14)請求項14に記載の発明
は、請求項11ないし請求項13の何れか1項に記載の
エッジ検出用固体撮像装置において、信号生成部は、接
合型電解効果トランジスタであり、該接合型電解効果ト
ランジスタのゲートに供給された電荷に応じて、該接合
型電解効果トランジスタのソース・ドレイン間の電流を
制御することによって、該電荷に応じた電気信号を生成
することを特徴とする。すなわち、接合型電解効果トラ
ンジスタのゲートに、光電変換素子によって生成され蓄
積された電荷を直接供給するだけで、電荷に応じた電気
信号を生成することができる。
【0030】(請求項15)請求項15に記載の発明
は、請求項1ないし請求項10の何れか1項に記載のエ
ッジ検出用固体撮像装置において、画素は、増幅型光電
変換素子であり、該増幅型光電変換素子の制御領域で生
成された入射光に応じた電気信号を生成することを特徴
とする。
【0031】(請求項16)請求項16に記載の発明
は、請求項1ないし請求項15の何れか1項に記載のエ
ッジ検出用固体撮像装置において、複数の画素によって
生成され当該垂直読み出し線に転送された電気信号に応
じて、ビデオ信号を生成するビデオ信号生成部と、ビデ
オ信号生成部によって生成されたビデオ信号をビデオ信
号用の水平読み出し線に順次転送するビデオ信号転送部
とを備えたことを特徴とする。
【0032】このような構成により、エッジ検出の動作
と同時に、ビデオ信号の生成を行うことが可能となる。
ちなみに、この動作は、隣接2行分を別タイミングで垂
直読み出し線に出力することによって、可能となる動作
である。したがって、従来技術(特開平8−27505
9号)のように、隣接2行分を垂直読み出し線に同時出
力するような構成では、エッジ信号とビデオ信号を同時
並行に出力することはできない。
【0033】(請求項17)請求項17に記載のエッジ
検出用固体撮像装置は、請求項1ないし請求項16に記
載のエッジ検出用固体撮像装置において、ビデオ信号生
成部は、複数の画素によって生成され当該垂直読み出し
線に転送された電気信号から、該垂直読み出し線に出力
される当該画素の暗出力信号を除去してビデオ信号を生
成することを特徴とする。
【0034】本発明のエッジ検出では、垂直読み出し線
に時分割出力される隣接2行分の電気信号を比較する。
このように垂直読み出し線を時分割に使用しているの
で、タイミング設定上の自由度が非常に高く、このよう
な時分割出力の合間に、当該画素の暗出力信号の出力期
間を新たに追加することができる。このように得た暗出
力信号を、当該画素の電気信号から同相除去するので、
請求項17の発明では、一段と画像S/Nの高いビデオ
信号を生成することができる。
【0035】(請求項18)請求項18に記載のエッジ
検出用固体撮像装置は、請求項17に記載のエッジ検出
用固体撮像装置において、ビデオ信号生成部は、同一の
画素から出力される電気信号および暗出力信号の内、先
行して出力される信号を一時的に蓄積する信号蓄積部を
備え、該信号蓄積部に蓄積された信号と該画素から後続
して出力される信号との差に基づき、該電気信号から該
暗出力信号を除去した信号を生成することを特徴とす
る。
【0036】(請求項19)請求項19に記載のエッジ
検出用固体撮像装置は、請求項16ないし請求項18の
何れか1項に記載のエッジ検出用固体撮像装置におい
て、ビデオ信号生成部は、複数の垂直読み出し線の各々
に対応して設けられ、ビデオ信号を生成する複数のビデ
オ信号生成回路からなり、ビデオ信号転送部は、複数の
ビデオ信号生成回路の各々と、ビデオ信号用の水平読み
出し線との間に配された複数のスイッチと、複数のスイ
ッチの開閉タイミングを制御することによって、各ビデ
オ信号生成回路によって生成されたビデオ信号をビデオ
信号用の水平読み出し線に順次転送する水平走査回路と
によって構成されたことを特徴とする。すなわち、ビデ
オ信号生成回路とビデオ信号用の水平読み出し線との間
に配された各スイッチの開閉タイミングを制御すること
によって、ビデオ信号生成回路によって生成されたビデ
オ信号をビデオ信号用の水平読み出し線に順次転送する
ことができる。
【0037】(請求項20)請求項20に記載の発明
は、入射光に応じて電気信号を生成する複数の画素と、
複数の画素の列ごとに設けられた垂直読み出し線と、複
数の画素から出力された電気信号を対応する垂直読み出
し線に転送する垂直走査回路と、垂直読み出し線ごとに
設けられ、当該垂直読み出し線に時分割に読み出される
電気信号を比較する比較回路と、比較回路の比較結果を
水平転送する水平転送部とを有する固体撮像装置を駆動
して、撮像画像のエッジ検出を行う方法であって、垂直
走査回路を駆動して、複数の画素の電気信号を行単位で
垂直読み出し線に順次転送する垂直転送ステップと、比
較回路を駆動して、垂直読み出し線上に時分割に読み出
される隣接行の電気信号を比較する比較ステップと、水
平転送部を駆動して、比較回路の比較結果を水平転送す
る水平転送ステップとを有することを特徴とする。上記
構成の固体撮像装置では、下記の駆動手順(A1)〜
(A3)を適用することにより、通常のビデオ信号を生
成することが可能となる。
【0038】(A1)垂直走査回路を駆動して、複数の
画素の電気信号を行単位で垂直読み出し線に順次転送す
る垂直転送ステップ (A2)比較回路を駆動して、垂直読み出し線上に順次
読み出される電気信号と、その読み出しの合間に垂直読
み出し線上に出力される当該画素の暗出力信号とを比較
する暗出力比較ステップ (A3)水平転送部を駆動して、比較回路の比較結果を
水平転送する水平転送ステップ 一方、この駆動手順(A2)を、下記の駆動手順(A
2′)に変更することにより、請求項20に記載のエッ
ジ検出方法となる。
【0039】(A2′)比較回路を駆動して、垂直読み
出し線上に時分割に読み出される隣接行の電気信号を比
較する比較ステップ 以上のように、上記構成の固体撮像装置をそのまま使用
し、かつ駆動方法を一部変更することによって、特別な
外部回路を使うことなく、固体撮像装置単体でエッジ検
出を行うことが可能となる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態について詳細を説明する。
【0041】<第1の実施形態>第1の実施形態は、請
求項1〜6,11〜14,20に記載の発明に対応した
実施形態である。図1は、第1の実施形態にかかわるエ
ッジ検出用固体撮像装置100の概略構成を示す回路図
である。
【0042】なお、図1に示すエッジ検出用固体撮像装
置100では、説明を簡単にするため、二次元マトリク
ス状に配列された複数の画素1の内、隣接する4つの画
素1,1,1,1を示している。例えば、これらの画素
1,1,1,1は、自然数m,nにおいて、第2n−1
行(奇数行)の第m−1列および第m列に位置する画素
1,1と、第2n行(偶数行)の第m−1列および第m
列に位置する画素1,1である。
【0043】図において、各画素1,1,1,1は、入
射光に応じた電荷を生成して蓄積するフォトダイオード
(請求項11における光電変換素子に相当する)PD
と、ゲート(請求項12における制御領域に相当する)
に供給された電荷に応じた電気信号をソースから出力す
る増幅用トランジスタ(Nチャネル型JFET;請求項
11,14における信号生成部に相当する)QAと、フ
ォトダイオードPDで生成・蓄積された電荷を増幅用ト
ランジスタQAのゲートに供給する転送用MOSトラン
ジスタ(Pチャネル型;請求項12における転送部に相
当する)QTと、増幅用トランジスタQAのゲートの電
荷をリセットするリセット用MOSトランジスタ(Pチ
ャネル型;請求項13におけるリセット部に相当する)
QPとによって構成される。
【0044】このような構成の各画素1,1,1,1に
おいて、フォトダイオードPDのカソードおよび増幅用
トランジスタQAのドレインには、それぞれ電源電圧V
D(正)が印加される。また、フォトダイオードPDの
アノードは、転送用MOSトランジスタQTのソースに
接続され、転送用MOSトランジスタQTのドレイン
は、増幅用トランジスタQAのゲートに接続される。
【0045】増幅用トランジスタQAのソースは、複数
の画素1,1,1,1の各列に対応して設けられた垂直
読み出し線2a、2bに接続される。なお、増幅用トラ
ンジスタQAのソースからは、ソースフォロワ動作によ
って、ゲートに蓄積された電荷に応じた電気信号が出力
される。転送用MOSトランジスタQTのゲートは、複
数の画素1,1,1,1の各行に対応して設けられ垂直
走査回路6に接続されたクロックライン3a、3bに接
続される。なお、転送用MOSトランジスタQTは、ク
ロックライン3a、3bを介して垂直走査回路6から供
給される駆動パルスφTG2n−1、φTG2nのレベ
ルに応じて、行毎に順次動作する。
【0046】リセット用MOSトランジスタQPのドレ
インは、複数の画素1,1,1,1の各行に対応して設
けられ垂直走査回路6に接続されたクロックライン5
a、5bに接続される。また、リセット用MOSトラン
ジスタQPのゲートは、クロックライン4aを介して駆
動パルス発生回路(図示省略)側のノード4に接続さ
れ、リセット用MOSトランジスタQPのソースは、転
送用MOSトランジスタQTのドレインおよび増幅用ト
ランジスタQAのゲートに接続される。
【0047】なお、リセット用MOSトランジスタQP
は、クロックライン4aを介して駆動パルス発生回路か
ら供給される駆動パルスφRGのレベルに応じて動作す
る。ところで、垂直読み出し線2a,2bの一端は、ノ
ード2で2本に分岐し、第1のサンプルホールド回路7
と第2のサンプルホールド回路8とに接続される。第1
のサンプルホールド回路7は、第1のスイッチ用MOS
トランジスタ(nチャネル;請求項4における第1のス
イッチに相当する)QSOと、第1の電荷蓄積制御用M
OSトランジスタ(nチャネル型)QTOと、奇数行に
接続された各画素1,1から出力される電気信号に応じ
た電荷を蓄積する第1の信号蓄積用コンデンサCOと、
垂直読み出し線2a,2bの電位を保持する第1の電位
保持用コンデンサCROとによって構成される。
【0048】第1のサンプルホールド回路7の入力端子
と出力端子との間には第1の電荷蓄積用コンデンサCO
が設けられ、第1の電荷蓄積用コンデンサCOと入力端
子との間には第1のスイッチ用MOSトランジスタQS
Oが設けられる。また、第1の電荷蓄積用コンデンサC
Oと第1のスイッチ用MOSトランジスタQSOとの間
には第1の電位保持用コンデンサCROの一方の端子が
接続され、第1の電位保持用コンデンサCROの他方の
端子は接地される。
【0049】さらに、第1の電荷蓄積用コンデンサCO
と出力端子との間には第1の電荷蓄積制御用MOSトラ
ンジスタQTOのドレインが接続される。第1の電荷蓄
積制御用MOSトランジスタQTOのゲートはクロック
ライン12aを介して駆動パルス発生回路(図示省略)
側のノード12に接続され、第1の電荷蓄積制御用MO
SトランジスタQTOのソースは接地される。
【0050】また、第1のスイッチ用MOSトランジス
タQSOのゲートは、クロックライン10aを介して駆
動パルス発生回路(図示省略)側のノード10に接続さ
れる。ここで、第1のスイッチ用MOSトランジスタQ
SOは、クロックライン10aを介して駆動パルス発生
回路から供給される駆動パルスφSOのレベルに応じて
動作する。また、第1の電荷蓄積制御用MOSトランジ
スタQTOは、クロックライン12aを介して駆動パル
ス発生回路から供給される駆動パルスφTOのレベルに
応じて動作する。
【0051】第2のサンプルホールド回路8は、第2の
スイッチ用MOSトランジスタ(nチャネル;請求項4
における第2のスイッチに相当する)QSEと、第2の
電荷蓄積制御用MOSトランジスタ(nチャネル型)Q
TEと、偶数行に接続された各画素1,1から出力され
る電気信号に応じた電荷を蓄積する第2の信号蓄積用コ
ンデンサCEと、垂直読み出し線2a,2bの電位を保
持する第2の電位保持用コンデンサCREとによって構
成される。
【0052】第2のサンプルホールド回路8の入力端子
と出力端子との間には第2の電荷蓄積用コンデンサCE
が設けられ、第2の電荷蓄積用コンデンサCEと入力端
子との間には第2のスイッチ用MOSトランジスタQS
Eが設けられる。また、第2の電荷蓄積用コンデンサC
Eと第2のスイッチ用MOSトランジスタQSEとの間
には第2の電位保持用コンデンサCREの一方の端子が
接続され、第2の電位保持用コンデンサCREの他方の
端子は接地される。
【0053】さらに、第2の電荷蓄積用コンデンサCE
と出力端子との間には第2の電荷蓄積制御用MOSトラ
ンジスタQTEのドレインが接続される。第2の電荷蓄
積制御用MOSトランジスタQTEのゲートはクロック
ライン13aを介して駆動パルス発生回路(図示省略)
側のノード13に接続され、第2の電荷蓄積制御用MO
SトランジスタQTEのソースは接地される。
【0054】また、第2のスイッチ用MOSトランジス
タQSEのゲートは、クロックライン11aを介して駆
動パルス発生回路(図示省略)側のノード11に接続さ
れる。ここで、第2のスイッチ用MOSトランジスタQ
SEは、クロックライン11aを介して駆動パルス発生
回路から供給される駆動パルスφSEのレベルに応じて
動作する。第2の電荷蓄積制御用MOSトランジスタQ
TEは、クロックライン13aを介して駆動パルス発生
回路から供給される駆動パルスφTEのレベルに応じて
動作する。
【0055】また、第1のサンプルホールド回路7およ
び第2のサンプルホールド回路8の出力端子は、比較回
路(請求項5における信号比較回路に相当する)9の入
力端子に接続される。比較回路9は、2つの電圧比較器
CP1,CP2と、論理和演算器ORとによって構成さ
れる。
【0056】ここで、電圧比較器CP1の非反転入力端
子は、第1のサンプルホールド回路7の出力端子(第1
の信号蓄積用コンデンサCOの一方の端子および第1の
電荷蓄積制御用MOSトランジスタQTOのドレインに
相当する)に接続され、電圧比較器CP1の反転入力端
子は、第2のサンプルホールド回路8の出力端子(第2
の信号蓄積用コンデンサCEの一方の端子および第2の
電荷蓄積制御用MOSトランジスタQTEのドレインに
相当する)に接続される。
【0057】また、電圧比較器CP2の非反転入力端子
は、第2のサンプルホールド回路8の出力端子(第2の
信号蓄積用コンデンサCEの一方の端子および第2の電
荷蓄積制御用MOSトランジスタQTEのドレインに相
当する)に接続され、電圧比較器CP2の反転入力端子
は、第1のサンプルホールド回路7の出力端子(第1の
信号蓄積用コンデンサCOの一方の端子および第1の電
荷蓄積制御用MOSトランジスタQTOのドレインに相
当する)に接続される。
【0058】これらの電圧比較器CP1,CP2の出力
端子は、論理和演算器ORの入力端子に接続され、論理
和演算器ORの出力端子は、信号ライン14a,14b
を介してシフトレジスタ(請求項1におけるエッジ信号
転送部に相当する)15内の対応するビットレジスタ
(図示省略)の入力端子に接続される。すなわち、第m
−1列目(垂直読み出し線2a上)の比較回路9の出力
は、信号線14aを介してシフトレジスタ15の第m−
1ビット目のビットレジスタのデータ入力端子Qm−1
に接続され、第m列目(垂直読み出し線2b上)の比較
回路9の出力は、信号線14bを介してシフトレジスタ
15の第mビット目のビットレジスタのデータ入力端子
Qmに接続される。
【0059】なお、各ビットレジスタは、例えば、フリ
ップフロップ回路によって構成される。シフトレジスタ
15のロード端子LDは、クロックライン17aを介し
て駆動パルス発生回路(図示省略)側のノード17に接
続され、シフトレジスタ15のクロック端子CKは、ク
ロックライン16aを介してクロックパルス発生回路
(図示省略)側のノード16に接続される。
【0060】また、シフトレジスタ15の出力は、水平
読み出し線18を介して出力端子VOに接続される。な
お、シフトレジスタ15は、クロックライン17aを介
して駆動パルス発生回路から供給される駆動パルスφL
Dがハイレベルになると、各データ入力端子Qm−1,
Qmに供給されるエッジ信号(詳細は後述する)を対応
するビットレジスタに記憶する。
【0061】このように各ビットレジスタに記録された
エッジ信号は、クロックライン16aを介してクロック
パルス発生回路から供給されるクロックパルスφCKの
レベルに応じて、水平読み出し線18に順次読み出さ
れ、出力端子VOに出力される。ところで、垂直読み出
し線2a,2bには、各列毎に定電流源19a,19b
が接続され、各定電流源19a,19bには、図1の下
方に示すような電源電圧VC(負)が印加される。
【0062】図2は、エッジ検出用固体撮像装置100
の動作を説明するタイミングチャートである。図2にお
いて、期間T2n−1(期間t10〜t14)は、第2
n−1行(奇数行)の読み出し動作が行われる期間であ
り、期間T2n(期間t20〜t24)は、第2n行
(偶数行)の読み出し動作が行われる期間である。
【0063】以下、図1および図2を参照して第1の実
施形態の動作を説明する。なお、二次元マトリクス状に
配列された複数の画素1,1,1,1の内、同一行の各
画素1,1の読み出し動作は同じであるため、説明を省
略する。また、第2n−1行以外の奇数行の読み出し動
作は、期間T2n−1における第2n−1行の読み出し
動作と同じであり、第2n行以外の偶数行の読み出し動
作は、期間T2nにおける第2n行の読み出し動作と同
じであるため、説明を省略する。
【0064】まず、期間T2n−1に至る直前の状態に
ついて説明する。図2において、期間T2n−1に至る
直前(第2n−1行(奇数行)の読み出し動作が行われ
る直前)には、既に第2n−3行(奇数行)および第2
n−2行(偶数行)の読み出し動作が終了している。そ
のため、第1のサンプルホールド回路7は、第2n−3
行(奇数行)目の各画素1,1から出力された合成電圧
信号および暗出力信号(これらの信号の詳細は後述す
る)を保持し、第2のサンプルホールド回路8は、第2
n−2行(偶数行)目の各画素1,1から出力された合
成電圧信号および暗出力信号を保持する。
【0065】また、期間T2n−1に至る直前には、駆
動パルスφSO,φSEをローレベルとしているため、
各スイッチ用MOSトランジスタQSO,QSEはオフ
されている。すなわち、第1のサンプルホールド回路7
と第2のサンプルホールド回路8には、信号が供給され
ない。さらに、駆動パルスφTG2n−1,φTG2n
をハイレベルとしているため、各転送用MOSトランジ
スタQTはオフされている。すなわち、各フォトダイオ
ードPDでは、入射光に応じた電荷が生成・蓄積されて
いる。
【0066】また、駆動パルスφRGをハイレベルと
し、駆動パルスφTO,φTEをローレベルとしている
ため、各リセット用MOSトランジスタQPおよび各電
荷蓄積制御用MOSトランジスタQTO,QTEはオフ
されている。さらに、駆動パルスφLDをローレベルと
しているため、シフトレジスタ15の各データ入力端子
にはデータが供給されない。
【0067】次に、期間T2n−1におけるエッジ検出
用固体撮像装置100の動作を説明する。期間T2n−
1の期間t10では、駆動パルスφRGをローレベルと
することによって、リセット用MOSトランジスタQP
がオンされる。また、駆動パルスφRD2n−1を電圧
レベルVRD(ハイレベル)とし、駆動パルスφRD2
nを電圧レベルVRS(ローレベル)とする。そのた
め、第2n−1行目の各画素の増幅用トランジスタQA
のゲートには、リセット用MOSトランジスタQPを介
して電圧VRDが伝わり、第2n行目の各増幅用トラン
ジスタQAのゲートには、電圧VRSが伝わる。
【0068】すなわち、第2n−1行目の各増幅用トラ
ンジスタQAのゲートは読み出しレベルVRDにバイア
スされ(ゲートがリセットされたことに相当する)、第
2n−1行目の各増幅用トランジスタQAはオンされ
る。一方、第2n行目の各増幅用トランジスタQAのゲ
ートは設定レベルVRSにバイアスされ、第2n行目の
各増幅用トランジスタQAはオフされる。
【0069】また、期間t10において、駆動パルスφ
SOをハイレベルとするため、第1のスイッチ用MOS
トランジスタQSOはオンされる。この時、第2のスイ
ッチ用MOSトランジスタQSEは、駆動パルスφSE
をローレベルとしているためオフのままである。期間t
11では、駆動パルスφRGをハイレベルとすることに
よって、リセット用MOSトランジスタQPがオフされ
る。そのため、第2n−1行目の各増幅用トランジスタ
QAのゲートは、フローティング状態となり、寄生容量
の効果によって、読み出しレベルVRDにバイアスされ
たままの状態を保持する。
【0070】ところで、このようにリセット用MOSト
ランジスタQPがオフされても、増幅用トランジスタQ
Aのゲートが読み出しレベルVRDにバイアスされたま
まの状態のことを一般に「暗状態」と称する。このよう
な暗状態において、増幅用トランジスタQAのゲートに
は、リセット用MOSトランジスタQPの熱雑音がリセ
ット雑音(いわゆるKTC雑音)として加算される。
【0071】すなわち、第2n−1行目の各増幅用トラ
ンジスタQAのゲートの電圧VGDは、以下の式(1)
に示される値となる。 VGD=VRD+VN … (1) 但し、VN=√(kT/C) k:ボルツマン定数 T:絶対温度 C:ゲート容量 また、期間t11では、第2n−1行目の各増幅用トラ
ンジスタQAがソースフォロワ動作をして、これら増幅
用トランジスタQAのソース電位VSDは、ソース・ド
レイン間に流れるバイアス電流がIB(定電流源19
a,19bに流れる電流値)になるまで上昇する。
【0072】なお、ソースフォロワ動作によってソース
・ドレイン間に流れる電流がIBになったときの各増幅
用トランジスタQAのソース電位VSDは、以下の式
(2)に示される値となる。 VSD=VGD−VT … (2) 但し、VGDは、暗状態における第2n−1行目の各増
幅用トランジスタQAのゲートの電圧であり(式(1)
参照)、VTは、各増幅用トランジスタQAのソース・
ドレイン間に流れる電流がIBになった時のゲート・ソ
ース間電圧である。
【0073】ここで、式(2)は、式(1)を用いて以
下の式(3)のように表される。 VSD=VRD+VN−VT … (3) 一般に、式(2)および式(3)におけるゲート・ソー
ス間電圧VTは、各増幅用トランジスタQA毎に、ばら
つくことが知られている。すなわち、増幅用トランジス
タQAのソース電位VSDには、ばらつきのあるゲート
・ソース間電圧VTとリセット雑音などによる暗成分と
が含まれることになる。
【0074】以下、このような増幅用トランジスタQA
のソース電位VSDに基づく電圧信号を「暗出力信号」
と称する。ところで、期間t11において、駆動パルス
φTOをハイレベルとするため、第1の電荷蓄積制御用
MOSトランジスタQTOがオンされ、第1の信号蓄積
用コンデンサCOの一方の端子は接地される。
【0075】したがって、第2n−1行目の各画素1,
1から垂直読み出し線2a,2bに出力された暗出力信
号VSDは、既にオンされている第1のスイッチ用MO
SトランジスタQSOを介して、第1のサンプルホール
ド回路7に供給され、第1の信号蓄積用コンデンサCO
および第1の電位保持用コンデンサCROに保持され
る。
【0076】なお、第1の信号蓄積用コンデンサCOの
両端は、上述した式(3)で示される電位VSDとな
る。期間t12では、駆動パルスφTOをローレベルと
するため、第1の電荷蓄積制御用MOSトランジスタQ
TOがオフされ、第1の信号蓄積用コンデンサCOは、
暗出力信号VSDを保持し続ける。
【0077】また、期間t12では、駆動パルスφTG
2n−1をローレベルとするため、第2n−1行目の各
画素1,1の転送用MOSトランジスタQTがオンされ
る。すなわち、第2n−1行目の各画素1,1の増幅用
トランジスタQAのゲートには、フォトダイオードPD
によって生成・蓄積された入射光に応じた電荷が転送さ
れる。
【0078】このようにして入射光に応じた電荷が転送
されると、第2n−1行目の各増幅用トランジスタQA
は、ソースフォロワ動作によって、電荷に応じた電気信
号を垂直読み出し線2a,2bに出力する。垂直読み出
し線2a,2bに出力された電気信号は、既にオンされ
ている第1のスイッチ用MOSトランジスタQSOを介
して、第1のサンプルホールド回路7に供給され、第1
の電位保持用コンデンサCROに蓄積される。
【0079】なお、増幅用トランジスタQAのゲートに
電荷が転送されると、そのゲートの電位は、転送された
電荷の分だけ上昇する。そのため、第2n−1行目の増
幅用MOSトランジスタQAのソースフォロワ動作によ
って、各増幅用トランジスタQAのソース電位は、ゲー
トの電位の上昇分だけ上昇することになる。期間t12
の終了時(期間t13の開始時)では、駆動パルスφT
G2n−1をハイレベルとするため、第2n−1行目の
各転送用MOSトランジスタQTがオフにされる。すな
わち、入射光に応じた電荷の転送が終了すると、第2n
−1行目の増幅用トランジスタQAのゲートは、再びフ
ローティング状態となるが、寄生容量の効果によって、
転送された電荷の分だけ上昇したままの状態を保持す
る。
【0080】ここで、第2n−1行目の増幅用MOSト
ランジスタQAのソースフォロワ動作によって、ソース
・ドレイン間に流れる電流がIBになったときの各増幅
用トランジスタQAの出力電圧信号VSSは、以下の式
(4)に示される値となる。 VSS=VRD+VS+VN−VT … (4) 但し、VSは、各増幅用トランジスタQAのゲートに電
荷が転送されたときの電位の上昇分である(ここでは、
入射光に応じた電荷/ゲート容量に相当する)。また、
VTは、各増幅用トランジスタQAのソース・ドレイン
間に流れる電流がIBのときのゲート・ソース間電圧で
ある。
【0081】一般に、式(4)におけるゲート・ソース
間電圧VTの値は、各増幅用トランジスタQA毎にばら
つくことが知られている。すなわち、増幅用トランジス
タQAの出力電圧信号VSSには、ばらつきのあるゲー
ト・ソース間電圧VTと、リセット雑音などによる暗成
分と、入射光に応じた電荷による信号成分との和に応じ
た合成成分が含まれていることになる。
【0082】以下、このような増幅用トランジスタQA
の出力電圧信号VSSを「合成電圧信号」と称する。な
お、この合成電圧信号VSSは、既にオンされている第
1のスイッチ用MOSトランジスタQSOを介して、第
1のサンプルホールド回路7に供給され、第1の電位保
持用コンデンサCROに蓄積される。
【0083】ところで、第1の信号蓄積用コンデンサC
Oには、上述した暗出力信号VSDが保持され、両端の
電圧がVSDとなっているため、第1のサンプルホール
ド回路7の出力電圧VSHは、以下の式(5)に示され
る値となる。 VSH=VSS−VSD =(VRD+VS+VN−VT)−(VRD+VN−VT) =VS … (5) すなわち、第1のサンプルホールド回路7は、合成電圧
信号VSSから暗出力信号VSDが除去された信号を出
力することができる。
【0084】以下、このような信号を「光電圧信号」と
称し、特に第1のサンプルホールド回路7から出力され
る光電圧信号を「第1の光電圧信号」と称する。ところ
で、上述したように、第2のサンプルホールド回路8に
は、第2n−2行(偶数行)目の各画素1,1から出力
された合成電圧信号および暗出力信号が保持されてい
る。
【0085】すなわち、第2の電荷蓄積用コンデンサC
Eが暗出力信号を保持し、第2の電位保持用コンデンサ
CREが合成電圧信号を保持しているため、第2のサン
プルホールド回路8は、第1のサンプルホールド回路7
と同様に光電圧信号を出力することができる。以下、第
2のサンプルホールド回路8から出力される光電圧信号
を「第2の光電圧信号」と称する。
【0086】このように、期間t13において、第1の
サンプルホールド回路7からは、第2n−1行(奇数
行)目の各画素1,1に対応する第1の光電圧信号が出
力され、第2のサンプルホールド回路8からは、第2n
−2行(偶数行)目の各画素1,1に対応する第2の光
電圧信号が出力される。このように出力された第1の光
電圧信号および第2の光電圧信号は、比較回路9に供給
される。
【0087】比較回路9は、後述するように、第1の光
電圧信号と第2の光電圧信号とを比較することによっ
て、第2n−2行目および第2n−1行目の同一列に位
置する2つの画素間のエッジ信号を出力する。また、期
間t13においては、駆動パルスφLDをハイレベルと
するため、各比較回路9から出力されたエッジ信号は、
データ入力端子Qm−1,Qmを介してシフトレジスタ
15の各ビットに対応するビットレジスタに記憶され
る。
【0088】期間t14において、駆動パルスφRD2
n−1を電圧レベルVRS(ローレベル)とするため、
第2n−1行目の各増幅用トランジスタQAのゲートが
設定レベルVRSにバイアスされ、各増幅用トランジス
タQAがオフされる。さらに、期間t14において、駆
動パルスφSOをローレベルとするため、第1のスイッ
チ用MOSトランジスタQSOがオフされ、第1のサン
プルホールド回路7には合成電圧信号が供給されなくな
る。
【0089】なお、第1のサンプルホールド回路7は、
次の奇数行である2n+1行目の画素1の読み出し動作
が行われる期間T2n+1まで、第2n−1行(奇数
行)目の画素1に対応する暗出力信号および合成電圧信
号を保持する。すなわち、第2n行目の画素1の読み出
し動作が行われる期間T2nにおいても、第1のサンプ
ルホールド回路7からは、第2n−1行(奇数行)目の
画素1に対応する第1の光電圧信号が出力される。
【0090】また、期間t14において、クロックパル
スφCKを一定間隔で複数回(ビット数に相当する回
数)ハイレベルにすることによって、クロックパルスφ
CKが立ち上がる毎に、シフトレジスタ15内の各ビッ
トレジスタに記憶されたエッジ信号が読み出される。こ
のように読み出されたエッジ信号は、水平読み出し線1
8に供給され、出力端子VOから出力される。
【0091】次に、期間T2nにおけるエッジ検出用固
体撮像装置100の動作を説明する。期間T2nの期間
t20〜t23において、駆動パルスφRD2nを電圧
レベルVRD(ハイレベル)とし、駆動パルスφRD2
n−1を電圧レベルVRS(ローレベル)としているた
め、第2n行目の各増幅用トランジスタQAがオンされ
る。また、駆動パルスφSEをハイレベルとし、駆動パ
ルスφSOをローレベルとしているため、第2のスイッ
チ用MOSトランジスタQSEがオンされる。
【0092】すなわち、期間t21において、駆動パル
スφTEをハイレベルとすることによって、第2n行目
の各画素1,1から垂直読み出し線2a,2bに出力さ
れた暗出力信号VSDは、第2のサンプルホールド回路
8に供給され、第2の信号蓄積用コンデンサCEおよび
第2の電位保持用コンデンサCREに保持される。ま
た、期間t22において、駆動パルスφTG2nをロー
レベルとすることによって、第2n行目の各画素1,1
から垂直読み出し線2a,2bに出力された合成電圧信
号VSSは、第2のサンプルホールド回路8に供給さ
れ、第2の電位保持用コンデンサCREに蓄積される。
【0093】したがって、期間t23において、第1の
サンプルホールド回路7からは第2n−1行(奇数行)
目の各画素1,1に対応する第1の光電圧信号が出力さ
れ、第2のサンプルホールド回路8からは第2n(偶数
行)目の各画素1,1に対応する第2の光電圧信号が出
力される。これら第1の光電圧信号および第2の光電圧
信号は、比較回路9に供給される。
【0094】比較回路9において、第1の光電圧信号
は、電圧比較器CP1の非反転端子と電圧比較器CP2
の反転端子とに供給され、第2の光電圧信号は、電圧比
較器CP1の反転端子と電圧比較器CP2の非反転端子
とに供給される。図3は、本実施形態の比較回路9を構
成する電圧比較器CP1,CP2の入出力特性の一例を
示す特性図である。
【0095】図3において、V1は電圧比較器CP1,
CP2の非反転入力端子に供給される入力電圧値を示
し、V2は反転入力端子に供給される入力電圧値を示
す。また、Voutは出力電圧値を示し、ΔHは閾値電
圧値を示す。すなわち、出力Voutは、「V1−V
2」の値が閾値電圧ΔH以上の場合、ハイレベルであ
り、「V1−V2」の値が閾値電圧ΔH未満の場合、ロ
ーレベルである。
【0096】したがって、電圧比較器CP1の出力は、
第1の光電圧信号と第2の光電圧信号との差が閾値電圧
ΔHより大きい(第1の光電圧信号−第2の光電圧信号
≧ΔH)場合、電源電圧レベル(ハイレベル)になり、
電圧比較器CP2の出力は、第2の光電圧信号と第1の
光電圧信号との差が閾値電圧ΔHより大きい(第2の光
電圧信号−第1の光電圧信号≧ΔH)場合、電源電圧レ
ベル(ハイレベル)になる。
【0097】換言すれば、電圧比較器CP1,CP2の
何れか一方の出力が電源電圧レベル(ハイレベル)とな
った場合には、第1の光信号電圧と第2の光信号電圧と
の差の絶対値が閾値電圧ΔH以上であることを意味す
る。このような電圧比較器CP1,CP2の出力は、共
に論理和演算器ORに供給され論理和演算が行われる。
【0098】すなわち、電圧比較器CP1,CP2の少
なくとも一方の出力が電源電圧レベル(ハイレベル)で
ある場合、論理和演算器ORはハイレベル(論理レベル
のハイレベル)を出力し、電圧比較器CP1,CP2の
双方の出力が接地レベル(ローレベル)である場合、論
理和演算器ORはローレベル(論理レベルのローレベ
ル)を出力する。
【0099】したがって、信号比較回路9から出力され
るエッジ信号は、第1の光電圧信号と第2の光電圧信号
との大きさが異なるとみなされた場合(|第1の光電圧
信号−第2の光電圧信号|≧ΔHが成り立つ場合に相当
する)、ハイレベル(論理レベルのハイレベル)とな
り、第1の光電圧信号と第2の光電圧信号との大きさが
等しいとみなされた場合(|第1の光電圧信号−第2の
光電圧信号|<ΔHが成り立つ場合に相当する)、ロー
レベル(論理レベルのローレベル)となる。
【0100】このように、期間t23において、信号比
較回路9からは、第2n−1行目および第2n行目の同
一列に位置する2つの画素間のエッジ信号が出力され、
シフトレジスタ15内の対応するビットレジスタに一旦
記憶される。また、ビットレジスタに記憶されたエッジ
信号は、期間t24において、水平読み出し線18に読
み出されて順次出力端子VOから出力される。
【0101】したがって、以上説明したように、本実施
形態によれば、各画素を行単位で走査する過程におい
て、奇数行に位置する画素で生成された電気信号を第1
のサンプルホールド回路に保持すると共に、偶数行に位
置する画素で生成された電気信号を第2のサンプルホー
ルド回路に保持し、これらの電気信号の比較を行うこと
によって、隣接する行の同一列に位置する2つの画素
(垂直方向に隣接する2つの画素)間のエッジ信号を確
実に出力することができる。
【0102】また、本実施形態によれば、第1のサンプ
ルホールド回路7および第2のサンプルホールド回路8
によって、合成電圧信号VSSから暗出力信号VSDを
除去した光電圧信号を出力することができ、このような
光電圧信号を用いてエッジ信号を生成するため、固定パ
ターン雑音やリセット雑音の影響を確実に抑圧すること
ができる。
【0103】ところで、本実施形態では、閾値電圧ΔH
の値を具体的に示していないが、例えば、閾値電圧ΔH
の値を第1の光電圧信号と第2の光電圧信号に通常含ま
れるランダム雑音成分よりも大きい値に設定することに
よって、ランダム雑音の成分による誤信号の発生を低減
することが可能である。また、本実施形態によれば、比
較回路9によってディジタル化が行われ、従来のエッジ
検出処理を行う画像処理装置300と比べてアナログ信
号の信号経路を短くすることができるため、アナログ信
号に重畳される雑音を低減することができる。
【0104】さらに、本実施形態では、増幅用トランジ
スタQAのゲートにフォトダイオードPDで生成・蓄積
された電荷を直接転送するため、他の信号線を介して電
荷を転送する場合に比べ、転送時の電荷配分による信号
の劣化が抑えられ、SN比を向上することができる。ま
た、本実施形態において、比較回路9は、同一の垂直読
み出し線に対応する第1のサンプルホールド回路および
第2のサンプルホールド回路にサンプルホールドされた
第1の光電圧信号と第2の光電圧信号との差の絶対値が
予め決められた値以上である場合、ハイレベル(論理レ
ベルのハイレベル)を出力する。次に、別の実施形態に
ついて説明する。
【0105】<第2の実施形態>第2の実施形態は、請
求項1〜6,11〜14,16〜20に記載の発明に対
応する実施形態である。図4は、第2の実施形態にかか
わるエッジ検出用固体撮像装置200の概略構成を示す
模式回路図である。
【0106】図4において、図1に示すエッジ検出用固
体撮像装置100と機能が同じものについては、同じ符
号を付与し説明を省略する。なお、本実施形態と第1の
実施形態との相違点は、垂直読み出し線2a,2b上に
ビデオ信号生成回路20などを設けることによって、エ
ッジ信号と同時に、ビデオ信号を出力できるようにした
点である。
【0107】図4に示すように、ビデオ信号生成回路2
0,20は、垂直読み出し線2a,2bに対応して設け
られ、ホールド容量CV(請求項18における信号蓄積
部に相当する)と、サンプルホールド切り替え用のスイ
ッチ用MOSトランジスタ(nチャネル型)QVによっ
て構成されている。ビデオ信号生成回路20の入力端子
と出力端子との間にはホールド容量CVが設けられ、ホ
ールド容量CVと出力端子との間にはサンプルホールド
切り替え用のスイッチ用MOSトランジスタQVのドレ
インが接続される。サンプルホールド切り替え用のスイ
ッチ用MOSトランジスタQVのゲートはクロックライ
ン21aを介して駆動パルス発生回路(図示省略)側の
ノード21に接続され、ソースは接地される。
【0108】このような構成のビデオ信号生成回路2
0,20は、クロックライン20aを介して、サンプル
ホールド切り替え用のスイッチ用MOSトランジスタQ
Vのゲートに駆動パルスφVが供給さると、その駆動パ
ルスφVが変化するタイミングに応じて、ビデオ信号を
出力する。ビデオ信号生成回路20,20の出力は、水
平読み出しスイッチ用MOSトランジスタ(nチャネル
型;請求項19におけるスイッチに相当する)QH1,
QH2を介して、ビデオ信号用の水平読み出し線23に
接続される。
【0109】水平読み出しスイッチ用MOSトランジス
タQH1,QH2の各ゲートは、水平選択信号ライン2
2a,22bを介して水平走査回路25に接続される。
すなわち、水平読み出しスイッチ用MOSトランジスタ
QH1,QH2の各ゲートに水平走査回路25から駆動
パルスφQHm−1,φQHmが供給されると、ビデオ
信号生成回路20,20で生成されたビデオ信号がビデ
オ信号用の水平読み出し線23に転送される。
【0110】このようにビデオ信号用の水平読み出し線
23に転送されたビデオ信号は、出力バッファアンプ2
4を介して、出力端子Voutから順次出力される。な
お、ビデオ信号用の水平読み出し線23には、リセット
スイッチ用MOSトランジスタ(nチャネル型)QRS
Hのドレインが接続される。リセットスイッチ用MOS
トランジスタQRSHのゲートはクロックライン26a
を介して駆動パルス発生回路(図示省略)側のノード2
6に接続され、ソースは接地される。
【0111】すなわち、クロックライン26aを介して
駆動パルスφRSHが供給されると、ビデオ信号用の水
平読み出し線23に残留した電荷の排出(リセット)動
作が行われる。図5は、エッジ検出用固体撮像装置20
0の動作を説明するタイミングチャートである。
【0112】図5において、図2と同様に、期間T2n
−1(期間t10〜t14)は、第2n−1行(奇数
行)の読み出し動作が行われる期間であり、期間T2n
(期間t20〜t24)は、第2n行(偶数行)の読み
出し動作が行われる期間である。以下、図4および図5
を参照して第2の実施形態の動作を説明するが、エッジ
信号を出力する動作は、第1の実施形態と同じであるた
め、説明を省略する。
【0113】また、ビデオ信号生成回路20の動作は、
期間T2n−1(奇数行の読み出し動作が行われる期
間)と期間T2n(偶数行の読み出し動作が行われる期
間)とで同じであるため、期間T2nにおける動作の説
明を省略する。まず、期間T2n−1に至る直前の状態
について説明する。図5において、期間T2n−1に至
る直前には、第1の実施形態と同様に、駆動パルスφT
G2n−1,φTG2nをハイレベルとしているため、
各転送用MOSトランジスタQTはオフされている。す
なわち、各フォトダイオードPDでは、入射光に応じた
電荷が生成・蓄積されている。
【0114】また、駆動パルスφRGをハイレベルとし
ているため、各リセット用MOSトランジスタQPはオ
フされ、駆動パルスφVをローレベルとしているためサ
ンプルホールド切り替え用のスイッチ用MOSトランジ
スタQVはオフされている。期間T2n−1の期間t1
0に至ると、第1の実施形態と同様に、駆動パルスφR
Gをローレベルとすることによって、リセット用MOS
トランジスタQPがオンされる。
【0115】また、駆動パルスφRD2n−1を電圧レ
ベルVRD(ハイレベル)とし、駆動パルスφRD2n
を電圧レベルVRS(ローレベル)とする。そのため、
第2n−1行目の各画素1,1の増幅用トランジスタQ
Aのゲートには、リセット用MOSトランジスタQPを
介して電圧VRDが伝わり、第2n行目の各増幅用トラ
ンジスタQAのゲートには、電圧VRSが伝わる。
【0116】すなわち、第2n−1行目の各増幅用トラ
ンジスタQAのゲートは読み出しレベルVRDにバイア
スされ(ゲートがリセットされたことに相当する)、第
2n−1行目の各増幅用トランジスタQAはオンされ
る。一方、第2n行目の各増幅用トランジスタQAのゲ
ートは設定レベルVRSにバイアスされ、第2n行目の
各増幅用トランジスタQAはオフされる。
【0117】期間t11において、第1の実施形態と同
様に、駆動パルスφRGをハイレベルとすることによっ
て、リセット用MOSトランジスタQPがオフされる。
そのため、第2n−1行目の各増幅用トランジスタQA
のゲートは、フローティング状態となり、寄生容量の効
果によって、読み出しレベルVRDにバイアスされたま
まの状態を保持する。
【0118】このとき、増幅用トランジスタQAのゲー
トには、リセット用MOSトランジスタQPの熱雑音が
リセット雑音(いわゆるKTC雑音)として加算され、
増幅用トランジスタQAのゲート電圧VGDは、上述し
た式(1)に示される値となる。また、第2n−1行目
の各増幅用トランジスタQAがソースがソースフォロワ
動作をして、これら増幅用トランジスタQAのソース電
位VSDは、ソース・ドレイン間に流れる電流がIB
(定電流源19a,19bに流れる電流値)になるまで
上昇する。
【0119】なお、ソースフォロワ動作によってソース
・ドレインかに流れる電流がIBになったときの各増幅
用トランジスタQAのソース電位VSDは、上述した式
(2)、さらには、上述した式(3)に示される値とな
る。また、上述したように、式(2)および式(3)に
おけるゲート・ソース間電圧VTは、各増幅用トランジ
スタQA毎に、ばらつくことが知られている。すなわ
ち、増幅用トランジスタQAのソース電位VSDには、
ばらつきのあるゲート・ソース間電圧VTとリセット雑
音(いわゆるKTC雑音)などによる暗成分とが含まれ
ることになる。
【0120】なお、このような増幅用トランジスタQA
のソース電位VSDに基づく電圧信号は、第1の実施形
態と同様に「暗出力信号」と称する。ところで、期間t
11において、駆動パルスφVをハイレベルとするた
め、サンプルホールド切り替え用のスイッチ用MOSト
ランジスタQVがオンされ、ホールド容量CVの一方の
端子は接地される。
【0121】したがって、第2n−1行目の各画素1,
1から垂直読み出し線2a,2bに出力された暗出力信
号VSDは、ホールド容量CVに保持される。なお、ホ
ールド容量CVの両端は、上述した式(3)で示される
電位VSDとなる。期間t12では、駆動パルスφVを
ローレベルとするため、サンプルホールド切り替え用の
スイッチ用MOSトランジスタQVがオフされ、ホール
ド容量CVは、暗出力信号VSDを保持し続ける。
【0122】また、期間t12では、第1の実施形態と
同様に、駆動パルスφTG2n−1をローレベルとする
ため、第2n−1行目の各画素1,1の転送用MOSト
ランジスタQTがオンされる。すなわち、第2n−1行
目の各画素1,1の増幅用トランジスタQAのゲートに
は、フォトダイオードPDによって生成・蓄積された入
射光に応じた電荷が転送される。
【0123】このようにして入射光に応じた電荷が転送
されると、第2n−1行目の各増幅用トランジスタQA
は、ソースフォロワ動作によって、電荷に応じた電気信
号を垂直読み出し線2a,2bに出力する。なお、増幅
用トランジスタQAのゲートに電荷が転送されると、そ
のゲートの電位は、転送された電荷の分だけ上昇する。
そのため、第2n−1行目の増幅用MOSトランジスタ
QAのソースフォロワ動作によって、各増幅用トランジ
スタQAのソース電位は、ゲートの電位の上昇分だけ上
昇することになる。
【0124】期間t12の終了時(期間t13の開始
時)では、駆動パルスφTG2n−1をハイレベルとす
るため、第2n−1行目の各転送用MOSトランジスタ
QTがオフにされる。すなわち、入射光に応じた電荷の
転送が終了すると、第2n−1行目の増幅用トランジス
タQAのゲートは、再びフローティング状態となるが、
寄生容量の効果によって、転送された電荷の分だけ上昇
したままの状態を保持する。
【0125】ここで、第2n−1行目の増幅用MOSト
ランジスタQAのソースフォロワ動作によって、ソース
・ドレイン間に流れる電流がIBになったときの各増幅
用トランジスタQAの出力電圧信号VSSは、上述した
式(4)に示される値となる。また、上述したように、
式(4)におけるゲート・ソース間電圧VTの値は、各
増幅用トランジスタQA毎にばらつくことが知られてい
る。すなわち、増幅用トランジスタQAの出力電圧信号
VSSには、ばらつきのあるゲート・ソース間電圧VT
と、リセット雑音などによる暗成分と、入射光に応じた
電荷による信号成分との和に応じた合成成分が含まれて
いることになる。
【0126】なお、このような増幅用トランジスタQA
の出力電圧信号VSSは、第1の実施形態と同様に「合
成電圧信号」と称する。この合成電圧信号VSSは、ビ
デオ信号生成回路20に供給されるが、ホールド容量C
Vには、上述した暗出力信号VSDが保持され、両端の
電圧がVSDとなっているため、ビデオ信号生成回路2
0の出力電圧VVは、以下の式(6)に示される値とな
る。
【0127】 VV=VSS−VSD =(VRD+VS+VN−VT)−(VRD+VN−VT) =VS … (6) すなわち、ビデオ信号生成回路20は、合成電圧信号V
SSから暗出力信号VSDが除去された信号を出力する
ことができる。
【0128】期間t14において、駆動パルスφHm−
1,φHmを一定間隔で順次ハイレベルに立ち上げるこ
とによって、水平読み出しスイッチ用MOSトランジス
タQHm−1,QHmが、所定のタイミングで順次オン
される。したがって、各ビデオ信号生成回路20によっ
て生成されたビデオ信号は、ビデオ信号用の水平読み出
し線23に順次転送され、出力バッファアンプ24を介
して出力端子Voutから出力される。
【0129】また、期間t14において、リセット用の
駆動パルスφRSHを一定間隔(本実施形態では、水平
読み出しスイッチ用MOSトランジスタQHm−1がオ
ンされてから、水平読み出しスイッチ用MOSトランジ
スタQHmがオンされる間に相当する)で複数回ハイレ
ベルにする。すなわち、駆動パルスφRSHが立ち上が
る毎に、リセットスイッチ用MOSトランジスタQRS
Hがオンされ、ビデオ信号用の水平読み出し線23に残
留した電荷の排出(リセット)動作が行われる。
【0130】ところで、第1の実施形態で説明したよう
に、期間t13において、各比較回路9から出力された
エッジ信号は、データ入力端子Qm−1,Qmを介して
シフトレジスタ15の各ビットに対応するビットレジス
タに記憶され、期間t14において、水平読み出し線1
8を介して出力端子VOから出力される。したがって、
本実施形態によれば、エッジ信号とビデオ信号とを同時
に出力することができる。次に、別の実施形態について
説明する。
【0131】<第3の実施形態>第3の実施形態は、請
求項9,11,13,20に対応した実施形態である。
図6は、第3の実施形態にかかわるエッジ検出用固体撮
像装置40の回路構成を示す図である。なお、図6に示
すエッジ検出用固体撮像装置40では、受光面上の複数
の画素41の内、i行j列目の付近に位置する4つの画
素41のみを示す。以下では、このi行j列目の画素4
1について回路の接続関係を説明する。なお、その他の
画素41についても、制御パルスなどの添え字が異なる
のみで、回路構成は同一である。
【0132】画素41には、垂直走査回路43から垂直
転送用の制御パルスφRAi,φRSiが供給される。
画素41の出力は、同列上の画素41の出力と共通接続
され、垂直読み出し線42を形成する。この垂直読み出
し線42は、定電流源44に接続される。この垂直読み
出し線42には、コンデンサCTの一方の端子が接続さ
れる。このコンデンサCTの他方の端子は、電圧クラン
プ用のMOSスイッチQTを介して、接地電位の配線層
に接続される。このMOSスイッチQTのゲートには、
制御パルスφCPが供給される。このようなコンデンサ
CTおよびMOSスイッチQTから、j列目の差分回路
45が構成される。
【0133】このコンデンサCTの他方の端子は、電圧
バッファBFおよびサンプリング用のMOSスイッチQ
Sを介して、電圧保持用のコンデンサCSに接続され
る。このMOSスイッチQSのゲートには、制御パルス
φSHが供給される。このような電圧バッファBF、M
OSスイッチQSおよびコンデンサCSによって、j列
目の保持回路46が構成される。
【0134】このコンデンサCSの保持電圧は、水平転
送用のMOSスイッチQHjを介して水平読み出し線4
7に接続される。このMOSスイッチQHjのゲートに
は、水平走査回路48から水平転送用の制御パルスφH
jが供給される。また、水平読み出し線47には、残留
電荷リセット用のMOSスイッチQRSHが接続され
る。このMOSスイッチQRSHのゲートには、制御パ
ルスφRSHが供給される。
【0135】次に、画素41の内部構成を詳しく説明す
る。この画素41には、フォトダイオードPDが設けら
れる。このフォトダイオードPDのアノードは接地さ
れ、カソードは、電荷リセット用のMOSスイッチQR
を介して一定電圧VPに接続される。このMOSスイッ
チQRには、垂直走査回路43から制御パルスφRSi
が供給される。
【0136】また、フォトダイオードPDのカソード
は、MOSトランジスタからなる増幅用トランジスタQ
Aのゲートに接続される。増幅用トランジスタQAのソ
ースは、MOSスイッチQXを介して、j列目の垂直読
み出し線42に接続される。このMOSスイッチQXの
ゲートおよび増幅用トランジスタQAのドレインには、
垂直走査回路43から制御パルスφRAiが供給され
る。
【0137】(第3の実施形態と本発明との対応関係)
ここで、上記した第3の実施形態の構成と、本発明との
対応関係について説明する。まず、請求項9に記載の発
明と、第3の実施形態との対応関係については、画素は
画素41に対応し、垂直読み出し線は垂直読み出し線4
2に対応し、垂直走査回路は垂直走査回路43に対応
し、クランプ容量はコンデンサCTに対応し、クランプ
スイッチはMOSスイッチQTに対応し、差分回路は差
分回路45に対応し、保持回路は保持回路46に対応
し、エッジ信号転送部は水平走査回路48およびMOS
スイッチ群QHj・・に対応する。
【0138】また、請求項11に記載の発明と、第3の
実施形態との対応関係については、光電変換素子はフォ
トダイオードPDに対応し、信号生成部は増幅用トラン
ジスタQAに対応する。さらに、請求項13に記載の発
明と、第3の実施形態との対応関係については、リセッ
ト部はMOSスイッチQRに対応する。
【0139】次に、第3の実施形態の動作について説明
する。なお、上述した構成のエッジ検出用固体撮像装置
40は駆動タイミングを変更することにより、ビデオ信
号とエッジ信号のどちらかを選択的に出力することが可
能である。そのため、以下では、ビデオ信号を出力する
場合の動作と、エッジ信号を出力する場合の動作とに分
けて説明を行う。
【0140】(ビデオ信号の出力動作)図7(a)は、
ビデオ信号を出力する場合のタイミングチャートであ
る。以下、図7(a)を用いて、i行目の画素41から
ビデオ信号を出力する動作を説明する。まず、前フレー
ムの読み出し時点から継続して、制御パルスφRSiが
ローレベルに維持される。そのため、MOSスイッチQ
Rは非導通状態を継続し、フォトダイオードPDは、入
射光に応じて発生した信号電荷を逐一蓄積する。このよ
うな信号電荷の蓄積に伴って、増幅用トランジスタQA
のゲート電位は徐々に下降する。
【0141】このような状態で、期間t1が開始する
と、制御パルスφRAiおよび制御パルスφCPがハイ
レベルに立ち上げられる。すると、i行目のMOSスイ
ッチQXが導通し、かつi行目の増幅用トランジスタQ
Aのドレインに電圧が供給される。その結果、i行目の
増幅用トランジスタQAおよび定電流源44は、ソース
フォロワ回路を構成する。その結果、i行目の画素41
が行選択された状態となり、入射光に対応したi行目の
電気信号VSiが垂直読み出し線42上に出力される。
【0142】このとき、制御パルスφCPの立ち上げに
よりMOSスイッチQTは導通し、コンデンサCTの他
方の端子は接地電位に電圧クランプされる。そのため、
i行目の増幅用トランジスタQAおよびコンデンサCT
を通る充電経路が形成され、(接地電位−i行目の電気
信号VSi)に相当する両端電圧が、コンデンサCTに
充電される。
【0143】この期間t1の終了間際、制御パルスφC
Pがローレベルに立ち下げられる。その結果、MOSス
イッチQTは非導通となり、コンデンサCTは、この時
点における両端電圧を保持する。次に、期間t2が開始
すると、制御パルスφRSiおよび制御パルスφSHが
ハイレベルに立ち上げられる。すると、MOSスイッチ
QRおよびMOSスイッチQSが導通状態に変化する。
このMOSスイッチQRの導通により、フォトダイオー
ドPDおよび増幅用トランジスタQAのゲートに蓄積さ
れた信号電荷は排出される。このとき、増幅用トランジ
スタQAのソースからは、増幅用トランジスタQAのゲ
ート・ソース間電圧のバラツキやリセット雑音などを含
む暗出力信号VDが出力される。
【0144】この暗出力信号VDは、垂直読み出し線4
2を介して、コンデンサCTの一方の端子を電圧クラン
プする。その結果、コンデンサCTの他方の端子には、 VSSi=VD−VSi+接地電位 ・・・(7) に相当する電圧が出力される。このように出力される電
圧VSSiは、電気信号VSi中から固定パターンノイズ
(ゲート・ソース間の電圧バラツキ)を同相除去した電
気信号VSSiである。
【0145】電圧バッファBFは、この電気信号VSS
iを低インピーダンスで出力し、導通状態のMOSスイ
ッチQSを介して、コンデンサCSを充電する。次に、
期間t3が開始すると、制御パルスφSHがローレベル
に立ち下げられ、MOSスイッチQSが非導通状態に変
化する。その結果、コンデンサCSは、この時点におけ
る電気信号VSSiを保持する。
【0146】この期間t3の終了間際、制御パルスφR
Siはローレベルに立ち下げられ、MOSスイッチQR
が非導通状態に変化する。その結果、i行目のフォトダ
イオードPDは、この時点から信号電荷の蓄積動作を再
び開始する。次に、期間t4が開始すると、水平走査回
路48は、制御パルスφHj・・を所定期間ずつハイレ
ベルに設定する。その結果、コンデンサCSにそれぞれ
保持された一行分の電気信号VSSiは、MOSスイッ
チQHj・・介して、水平読み出し線47に順次出力さ
れる。なお、この順次出力の合間に、水平読み出し線4
7の残留電荷をリセットするため、制御パルスφRSH
がハイレベルに設定される。このような期間t1〜t4
の動作を、選択行iをずらしながら順次繰り返すことに
より、一画面分のビデオ信号が水平読み出し線47を介
して外部へ出力される。次に、エッジ信号を出力する場
合の動作について説明する。
【0147】(エッジ信号の出力動作)図7(b)は、
エッジ信号(アナログ)を出力する場合のタイミングチ
ャートである。以下、図7(b)を用いて、(i−1)
行目およびi行目の画素41から、エッジ信号を生成す
る動作を説明する。まず、前フレームの読み出し時点か
ら継続して、制御パルスφRSiがローレベルに維持さ
れる。その結果、MOSスイッチQRは非導通状態を継
続し、フォトダイオードPDは、入射光に応じて発生し
た信号電荷を逐一蓄積する。
【0148】ここで、期間t1が開始すると、制御パル
スφRAiおよび制御パルスφSHがハイレベルに立ち
上げられる。この制御パルスφRAiによりi行目が行
選択され、垂直読み出し線42上には、入射光に対応し
たi行目の電気信号VSiが出力される。この状態で、
コンデンサCTの一方の端子は、このi行目の電気信号
VSiによって電圧クランプされる。
【0149】この時点において、コンデンサCTは、前
回の(i−1)行目の読み出しサイクルにおいて充電さ
れた[接地電位−(i−1)行目の電気信号VSi-1
を保持する。そのため、コンデンサCTの他方の端子に
は、 VE=VSi−VSi-1+接地電位 ・・・(8) に相当するエッジ信号VEが出力される。このエッジ信
号VEは、垂直方向の隣接画素差に相当し、画像内の垂
直非相関部を示す信号である。
【0150】電圧バッファBFは、このエッジ信号VE
を低インピーダンスで出力し、導通状態のMOSスイッ
チQSを介してコンデンサCSを充電する。この期間t
1の終了間際、制御パルスφSHがローレベルに立ち下
げられる。その結果、MOSスイッチQSが非導通状態
に変化し、コンデンサCSは、この時点におけるエッジ
信号VEを保持する。
【0151】次に、期間t2が開始すると、制御パルス
φCPがハイレベルに立ち上げられる。すると、MOS
スイッチQTは導通し、コンデンサCTの他方の端子は
接地電位にクランプされる。そのため、i行目の増幅用
トランジスタQAおよびコンデンサCTを通る充電経路
が形成され、(接地電位−i行目の電気信号VSi)に
相当する両端電圧が、コンデンサCTに新たに充電され
る。
【0152】この期間t2の終了間際、制御パルスφC
Pがローレベルに立ち下げられる。その結果、MOSス
イッチQTは非導通となり、コンデンサCTは、この時
点における両端電圧を保持する。なお、ここで保持され
た両端電圧は、次回の(i+1)行目の読み出しサイク
ルにおいて、エッジ信号VEの生成に使用される。次
に、期間t3が開始すると、制御パルスφRSiがハイ
レベルに立ち上げられる。すると、MOSスイッチQR
が導通し、フォトダイオードPDおよび増幅用トランジ
スタQAのゲートに蓄積された信号電荷は、リセットさ
れる。
【0153】この期間t3の終了間際、制御パルスφR
Siはローレベルに立ち下げられ、MOSスイッチQR
が非導通状態に変化する。この時点から、i行目のフォ
トダイオードPDは、信号電荷の蓄積動作を再開する。
次に、期間t4が開始すると、水平走査回路48は、制
御パルスφHj・・を所定期間ずつハイレベルに設定す
る。その結果、複数のコンデンサCSに保持された一行
分のエッジ信号VEは、MOSスイッチQHj・・を介
して、水平読み出し線47に順次出力される。なお、こ
の順次出力の合間に、水平読み出し線47の残留電荷を
リセットするため、制御パルスφRSHが逐一ハイレベ
ルに設定される。このような期間t1〜t4の動作を、
選択行iをずらしながら繰り返すことにより、一画面分
のエッジ信号VEが水平読み出し線47を介して外部へ
出力される。
【0154】(第3の実施形態の効果など)以上説明し
た動作により、第3の実施形態では、画素41の電気信
号の転送期間中に、エッジ信号VEの生成動作を完了す
ることができる。したがって、エッジ信号生成用の画像
処理回路を別途設ける必要がなく、装置全体の構成を単
純化することが可能となる。
【0155】また、第3の実施形態では、垂直読み出し
線42ごとに差分回路45を設け、垂直転送動作中にエ
ッジ検出を行っている。通常、この種の固体撮像装置で
は、画像走査の仕組み上、垂直転送側の動作が低速に行
われ、水平転送側の動作が高速に行われる。そのため、
上記のような構成では、エッジ検出という比較的複雑な
処理を垂直転送中に充分な余裕を持って行うことが可能
となる。
【0156】さらに、第3の実施形態では、差分回路4
5を暗出力信号VDの除去に使用することで、高品質な
ビデオ信号VSSを生成することが可能となる。一方、
この差分回路45を隣接行の差分に使用することで、エ
ッジ信号VEを出力することが可能となる。このよう
に、エッジ検出用固体撮像装置40の駆動方法を切り換
えるだけで、差分回路45を2つの用途に無駄なく使い
分け、ビデオ信号VSSとエッジ信号VEのどちらかを
選択的に得ることが可能となる。また、第3の実施形態
では、電気信号の転送期間中にエッジ検出が行われる。
したがって、外部の画像メモリなどを用いてエッジ検出
を行う場合とは異なり、撮像動作とほぼ同時(リアルタ
イム)にエッジ信号を得ることが可能となる。次に、別
の実施形態について説明する。
【0157】<第4の実施形態>第4の実施形態は、請
求項9,10,11,13,20に対応した実施形態で
ある。図8は、第4の実施形態にかかわるエッジ検出用
固体撮像装置60の回路構成を示す図である。
【0158】図8において、1本の垂直読み出し線42
に、2つのコンデンサCA,CBの一方の端子が個別に
接続される。このコンデンサCAの他方の端子は、MO
SスイッチQCAを介して、定電圧VR1の配線層に接
続される。このMOSスイッチQCAのゲートに制御パ
ルスφCPが供給される。このようなコンデンサCAお
よびMOSスイッチQCAにより、差分回路65Aが構
成される。
【0159】また、一方のコンデンサCBの他方の端子
は、MOSスイッチQCBを介して、定電圧VR2の配
線層に接続される。このMOSスイッチQCBのゲート
に制御パルスφCPが供給される。このようなコンデン
サCBおよびMOSスイッチQCBにより、差分回路6
5Bが構成される。さらに、コンデンサCAの他方の端
子は、インバータINV1を介してNAND回路NAの
第1入力端子に接続される。また、コンデンサCBの他
方の端子は、インバータINV2,INV3を順に介し
て、NAND回路NAの第2入力端子に接続される。こ
のようなインバータINV1〜3およびNAND回路N
Aにより、比較回路66が構成される。
【0160】このようなNAND回路NAの各出力は、
シフトレジスタ67のパラレル入力端子Dj・・にそれ
ぞれ接続される。このシフトレジスタ67には、パラレ
ル入力の取り込みタイミングを決定する制御パルスφL
Dと、シフト動作のタイミングを決定する制御パルスφ
CKとが供給される。なお、その他の構成については、
第3の実施形態(図6)と同じであるため、同一の符号
を付与して図8に示し、ここでの説明を省略する。
【0161】(第4の実施形態と本発明との対応関係)
ここで、上記した第4の実施形態の構成と、本発明との
対応関係について説明する。まず、請求項9,10に記
載の発明と、第4の実施形態との対応関係については、
画素は画素41に対応し、垂直読み出し線は垂直読み出
し線42に対応し、垂直走査回路は垂直走査回路43に
対応し、クランプ容量はコンデンサCA,CBに対応
し、クランプスイッチはMOSスイッチQCA,QCB
に対応し、差分回路は差分回路65A,65Bに対応
し、保持回路は、比較回路66およびシフトレジスタ6
7のパラレル入力を保持する機能に対応し、エッジ信号
転送部はシフトレジスタ67のシフト機能に対応する。
【0162】また、請求項11に記載の発明と、第4の
実施形態との対応関係については、光電変換素子はフォ
トダイオードPDに対応し、信号生成部は増幅用トラン
ジスタQAに対応する。さらに、請求項13に記載の発
明と、第4の実施形態との対応関係については、リセッ
ト部はMOSスイッチQRに対応する。
【0163】(第4の実施形態の動作説明)以下、図9
を用いて、(i−1)行目およびi行目の画素41か
ら、エッジ信号(ディジタル)を生成する動作を説明す
る。まず、前フレームの読み出し時点から継続して、制
御パルスφRSiがローレベルに維持される。その結
果、MOSスイッチQRは非導通状態を継続し、フォト
ダイオードPDには、入射光に応じて発生した信号電荷
が逐次に蓄積される。このような信号電荷の蓄積に従っ
て、増幅用トランジスタQAのゲート電位は下降する。
【0164】ここで、期間t1の開始時点において、制
御パルスφRAiおよび制御パルスφLDがハイレベル
に立ち上げられる。すると、i行目が行選択され、入射
光に対応したi行目の電気信号VSiが、垂直読み出し
線42上に出力される。この状態において、コンデンサ
CA,CBの一方の端子は、i行目の電気信号VSi
電圧クランプされる。このとき、コンデンサCAは、前
回の(i−1)行目の読み出しサイクルにおいて充電さ
れた[VR1−(i−1)行目の電気信号VSi-1]を
保持する。また、コンデンサCBは、[VR2−(i−
1)行目の電気信号VSi-1]を保持する。
【0165】そのため、コンデンサCAの他方の端子に
は、[i行目の電気信号VSi−(i−1)行目の電気
信号VSi-1+VR1]に相当する差分電圧が出力され
る。また、コンデンサCBの他方の端子には、[i行目
の電気信号VSi−(i−1)行目の電気信号VSi-1
VR2]に相当する差分電圧が出力される。これら2種
類の差分電圧は、閾値電圧VthのインバータINV
1,INV2を介してそれぞれ閾値判別される。ここ
で、インバータINV1,INV2の閾値電圧Vth
と、定電圧VR1,VR2との関係は、 VR1=Vth−ΔV ・・・(9) VR2=Vth+ΔV ・・・(10) に予め設定される。なお、上式中のΔVは、エッジ信号
を二値化する際の閾値を決定する電圧であり、請求項1
0に記載の所定値に相当する。
【0166】その結果、インバータINV1は、[i行
目の電気信号VSi−(i−1)行目の電気信号VSi
がΔV以上の場合にローレベルを出力し、それ以外の場
合にハイレベルを出力する。一方、インバータINV2
は、[i行目の電気信号VSi−(i−1)行目の電気
信号VSi]が(−ΔV)以上の場合にローレベルを出
力し、それ以外の場合にハイレベルを出力する。
【0167】これらの論理出力は、インバータINV3
およびNAND回路NAを介して論理演算される。その
結果、NAND回路NAの出力は、[i行目の電気信号
VS i−(i−1)行目の電気信号VSi]の絶対値がΔ
Vよりも大きい場合にハイレベルを出力し、それ以外の
場合にローレベルを出力する。このようなNAND回路
NAの論理出力は、垂直方向の隣接画素差を閾値ΔVで
二値化した二値化エッジ信号VEDに相当する。
【0168】この期間t1の終了間際、制御パルスφL
Dが立ち下げられる。シフトレジスタ67は、この制御
パルスφLDが立ち下げられるまでの間に、一行分の二
値化エッジ信号VEDを、パラレル入力端子Dj・・か
ら取り込む。次に、期間t2が開始すると、制御パルス
φCPがハイレベルに立ち上げられる。その結果、コン
デンサCA,CBの他方の端子は、それぞれ電圧VR
1,VR2にそれぞれ電圧クランプされる。
【0169】このとき、コンデンサCA,CBの一方の
端子には、増幅用トランジスタQAを介して、i行目の
電気信号VSiがそれぞれ印加される。そのため、コン
デンサCAには、[VR1−i行目の電気信号VSi
に相当する両端電圧が充電される。また、コンデンサC
Bには、[VR2−i行目の電気信号VSi]に相当す
る両端電圧が充電される。
【0170】この期間t2の終了間際、制御パルスφC
Pがローレベルに立ち下げられる。そのため、MOSス
イッチQCA,QCBが非導通状態に変化し、コンデン
サCA,CBの充電経路が遮断される。その結果、コン
デンサCA,CBは、上記の両端電圧をそれぞれ保持す
る。このように保持した両端電圧は、次回の(i+1)
行目の読み出しサイクルにおいて隣接行の差分をとる際
に使用される。
【0171】次に、期間t3が開始すると、i行目の制
御パルスφRSiがハイレベルに立ち上げられる。する
と、i行目のMOSスイッチQRを介して、フォトダイ
オードPDおよび増幅用トランジスタQAのゲートに蓄
積されたi行目の信号電荷がリセットされる。この期間
t3の終了間際、i行目の制御パルスφRSiがローレ
ベルに立ち下げられる。その結果、i行目のMOSスイ
ッチQRが非導通状態に変化し、i行目のフォトダイオ
ードPDは、信号電荷の蓄積動作を再開する。
【0172】次に、期間t4が開始すると、信号シフト
用の制御パルスφCKがシフトレジスタ67に順次供給
される。シフトレジスタ67は、この制御パルスφCK
に同期して、内部に保持した一行分の二値化エッジ信号
VEDを順次にシフトする。その結果、シフトレジスタ
67のシリアル出力端子からは、二値化エッジ信号VE
Dが順次に出力される。このような期間t1〜t4の動
作を、選択行iをずらしながら繰り返すことにより、一
画面分の二値化エッジ信号VEDが外部へ出力される。
【0173】(第4の実施形態の効果など)以上説明し
た動作により、第4の実施形態は、第3の実施形態と同
様の効果を得ることができる。また特に、第4の実施形
態では、固体撮像装置の転送期間中に、二値化されたエ
ッジ信号VEDを生成することができる。一般に、二値
化されたエッジ信号はアナログ信号よりも高速転送が可
能なので、エッジ信号をアナログのまま転送する場合に
比べ、信号転送速度を容易に高速化することができる。
その上、第4の実施形態では、隣接行の差分をとった直
後(すなわち転送期間のなるべく初期)に、二値化エッ
ジ信号VEDを生成する。そのため、雑音の影響をほと
んど受けず、高精度なエッジ検出が可能となる。次に、
別の実施形態について説明する。
【0174】<第5の実施形態>第5の実施形態は、請
求項9,10,11,13,16,17,18,19,
20に対応した実施形態である。図10は、第5の実施
形態にかかわるエッジ検出用固体撮像装置70の回路構
成を示す図である。また、図11は、エッジ検出用固体
撮像装置70の駆動タイミングを示す図である。
【0175】第5の実施形態の特徴点は、第4の実施形
態のエッジ検出用固体撮像装置60に、ビデオ信号出力
用の回路(第2の実施形態で説明したビデオ信号出力用
の回路構成と同一である)を付加した点である。なお、
付加された回路の動作説明については、第2の実施形態
に既に述べたので省略する。このような回路の付加によ
り、第5の実施形態においても、二値化エッジ信号VE
Dとビデオ信号VSとの双方を、同時に出力することが
可能となる。その結果、エッジ検出を行う撮影範囲を、
ビデオ信号VSのモニタ画像から確認するなど、エッジ
検出用固体撮像装置の応用範囲を広くすることが可能と
なる。次に、別の実施形態について説明する。
【0176】<第6の実施形態>第6の実施形態は、請
求項9〜14および請求項16〜20に対応した実施形
態である。図12は、第6の実施形態にかかわるエッジ
検出用固体撮像装置80の回路構成を示す図である。
【0177】第6の実施形態の特徴点は、第5の実施形
態のエッジ検出用固体撮像装置70の画素41と垂直走
査回路43に代えて、図12中に示す画素81と垂直走
査回路63を設けた点である。ここで、図12に基づい
て、i行j列目に位置する画素81の回路構成を説明す
る。なお、その他の構成については、第5の実施形態と
同一であるため、ここでの説明を省略する。
【0178】まず、この画素81には、フォトダイオー
ドPDが設けられる。このフォトダイオードPDのカソ
ードは電源電圧VPの配線層に接続される。このフォト
ダイオードPDのアノードは、電荷転送用のMOSスイ
ッチQTGを介して、JFET(接合型電界効果トラン
ジスタ)からなる増幅用トランジスタQAのゲートに接
続される。この電荷転送用のMOSスイッチQTGのゲ
ートには、垂直走査回路63から出力される制御パルス
φTGiが供給される。増幅用トランジスタQAのドレ
インは、電源電圧VPの配線層に接続される。
【0179】さらに、増幅用トランジスタQAのゲート
は、信号電荷リセット用のMOSスイッチQRを介し
て、一定のリセット電位VGの配線層に接続される。こ
のMOSスイッチQRのゲートには、垂直走査回路63
から出力される制御パルスφRSiが供給される。増幅
用トランジスタQAのドレインは、電源電圧VPの配線
層に接続される。一方、この増幅用トランジスタQAの
ソースは、垂直転送用のMOSスイッチQXを介して垂
直読み出し線42に接続される。このMOSスイッチQ
Xのゲートには、垂直走査回路63から出力される制御
パルスφRAiが供給される。以下、第6の実施形態の
動作を説明する。
【0180】(第6の実施形態の動作説明)図13は、
第6の実施形態の動作を説明する図である。以下、図1
3に基づいて、(i−1)行目およびi行目の画素81
から、エッジ信号(ディジタル)を生成する動作を説明
する。まず、図13に示すt1〜t6の期間中、制御パ
ルスφRAiがローレベルに維持される。すると、i行
目が行選択され、i行目の増幅用トランジスタQAのソ
ース電圧が垂直読み出し線42に出力される。
【0181】このような状態で、期間t1において、制
御パルスφRSiがローレベルに立ち下げられる。する
と、i行目のMOSスイッチQRが導通し、i行目の増
幅用トランジスタQAのゲート領域の電荷(前フレーム
の読み出し時に保持した信号電荷)が排出される。次
に、期間t2が開始すると、制御パルスφRSi,φV
がハイレベルに立ち上げられる。すると、MOSスイッ
チQRが非導通状態に変化し、増幅用トランジスタQA
のゲートは、フローティング状態になる。このとき、増
幅用トランジスタQAのゲート容量は、MOSスイッチ
QRのリセット動作に伴うリセット雑音(いわゆるKT
C雑音)を保持する。
【0182】この状態で、垂直読み出し線42には、i
行目の増幅用トランジスタQAのソースから暗出力信号
VDが出力される。この暗出力信号VDは、「ゲート容
量が保持するリセット雑音」と「増幅用トランジスタQ
Aのゲート・ソース間電圧のバラツキ」の両方を含んだ
信号である。このとき、制御パルスφVの立ち上げによ
りMOSスイッチQVは導通し、コンデンサCVの他方
の端子は接地電位にクランプされる。そのため、i行目
の増幅用トランジスタQAおよびコンデンサCVを通る
充電経路が形成され、(接地電位−i行目の暗出力信号
VD)に相当する両端電圧が、コンデンサCVに充電さ
れる。
【0183】この期間t2の終了間際、制御パルスφV
はローレベルに立ち下げられ、MOSスイッチQVは非
導通状態に変化する。そのため、コンデンサCVは、上
記の両端電圧を保持する。次に、期間t3が開始する
と、i行目の制御パルスφTGiがローレベルに立ち下
げられる。すると、i行目のMOSスイッチQTGが導
通し、i行目のフォトダイオードPDに蓄積されていた
信号電荷QSが、増幅用トランジスタQAのゲートに転
送される。
【0184】この状態で、増幅用トランジスタQAのソ
ースから出力される電気信号VPSは、 VPS=VD+VSS ・・・(11) (ただしVSS=QS/CG)となる。なお、上式中の
CGは、増幅用トランジスタQAのゲート容量を示し、
上式中のVSは、信号電荷QSに対応した真の電気信号
を示す。
【0185】このとき、コンデンサCVは、暗出力信号
VDを逆相で保持するため、コンデンサCVの他端側電
圧は、 VPS−VD=VSS ・・・(12) となる。すなわち、コンデンサCVの他方の端子には、
暗出力信号VDを同相除去した真の電気信号VSSが生
じる。
【0186】一方このとき、第4の実施形態で説明した
比較回路66の動作により、二値化エッジ信号VEDが
生成される。なお、この期間t3の終了間際、i行目の
制御パルスφTGiがハイレベルに立ち上げられ、i行
目のMOSスイッチQTGが非導通状態に変化する。そ
の結果、フォトダイオードPDのアノードはフローティ
ング状態になり、フォトダイオードPDは、入射光に応
じた信号電荷の蓄積動作を再開する。
【0187】次に、期間t4が開始すると、シフトレジ
スタ67に制御パルスφLDが与えられる。シフトレジ
スタ67は、この制御パルスφLDに同期して、比較回
路66から出力される一行分の二値化エッジ信号VED
を、パラレル入力端子Dj・・から取り込んで保持す
る。次に、期間t5が開始すると、差分回路65A,6
5Bに制御パルスφCPが与えられる。差分回路65
A,65Bは、この制御パルスφCPにタイミングを合
わせて、i行目の電気信号をコンデンサCA,CBにそ
れぞれ保持する。このとき保持したi行目の電気信号
は、次回の(i+1)行目の読み出しサイクルにおい
て、隣接行の差分をとる際に使用される。
【0188】次に、期間t6が開始すると、シフトレジ
スタ67に制御パルスφCKが順次与えられる。シフト
レジスタ67は、この制御パルスφCKに同期して、一
行分の二値化エッジ信号VEDを、シリアル出力端子か
ら順次出力する。一方、この動作に同時に、水平走査回
路25は、制御パルスφHj・・が所定時間ずつハイレ
ベルに設定する。その結果、コンデンサCVの他方の端
子に出力されていた一行分の真の電気信号VSSは、M
OSスイッチQHj・・を介して、水平読み出し線23
に順次出力される。このように、期間t6では、二値化
エッジ信号VEDおよび真の電気信号VSSが、同時に
読み出される。以上のような一連の動作(t1〜t6)
を、行をずらしながら繰り返すことにより、一画面分の
二値化エッジ信号VEDとビデオ信号とが出力される。
【0189】(第6の実施形態の効果など)以上説明し
たように、増幅用トランジスタQAのゲート容量を有効
利用することにより、固定パターン雑音だけでなく、リ
セット雑音も抑圧した一段と高画質なビデオ信号を、エ
ッジ信号と同時併行に出力することが可能となる。ま
た、増幅用トランジスタQAのゲートに信号電荷を転送
するための転送回路(MOSスイッチQTG)を設けた
ので、転送時の電荷分配による信号の劣化が抑えられ、
画像S/N比を向上することが可能となる。
【0190】(実施形態の補足事項)なお、上述した第
1、2、6の実施形態では、増幅用トランジスタQAと
してJFET(接合型電界効果トランジスタ)を使用す
る場合を示した。特に、第2、6の実施形態では、JF
ETのゲート容量の有効利用によりリセット雑音の除去
が可能となる。しかしながら、本発明はこれに限定され
るものではない。一般的には、増幅用トランジスタQA
として、MOSトランジスタや、バイポーラトランジス
タなど、ゲートやベースなどの制御電極の電圧によって
ドレインまたはコレクタ、ソースまたはエミッタなどの
出力電圧・電流を制御することができる素子であれば、
如何なる素子を用いてもよい。
【0191】また、第1、2,6の実施形態では、増幅
用トランジスタQAのゲートにフォトダイオードPDで
生成された電荷を直接転送する場合を示した。これによ
り、電荷の損失を抑制し、画像S/Nを高めることが可
能となる。しかしながら、本発明はこれに限定されず、
入射光に応じた電荷を光電変換素子から拡散領域に一旦
転送して保持した後、その電位を信号線を介してMOS
トランジスタなどの増幅素子のゲートで検出する場合に
も同様に適用できる。
【0192】その他、本発明が適用可能な画素として
は、例えば、文献『Active Pixel Sensors:Are CCD's D
inosaurs?』,Fossum E.R.,Proceeding of SPIE: Charge
-Coupled Device and Solid State Optical Sensors
3、VOL.1900,pp2-14(1993)に記載されたものや、USP
5,625,210に記載されたものがある。また、上
述した実施形態では、垂直方向の画素比較によりエッジ
検出を行っている。しかしながら、このような動作のみ
に限定されるものではない。例えば、請求項7,8の発
明に記載されるように、同一の垂直読み出し線に対応す
る第1のサンプルホールド回路および第2のサンプルホ
ールド回路にサンプルホールドされた第1の光電圧信号
と第2の光電圧信号との差の絶対値と、隣接する垂直読
み出し線の各々に対応する2つの第1のサンプルホール
ド回路(または第2のサンプルホールド回路)にサンプ
ルホールドされた第1の光電圧信号(または第2の光電
圧信号)の差の絶対値との少なくとも一方が予め決めら
れた値以上である場合、ハイレベル(論理レベルのハイ
レベル)を出力する比較回路を設けてもよい。このよう
な比較回路を設けることによって、垂直方向だけでなく
水平方向に隣接する画素間のエッジ信号を生成すること
ができるため、エッジ検出の精度を向上することができ
る。
【0193】さらに、第1〜6の実施形態では、入射光
に応じた電荷を生成して蓄積するフォトダイオードPD
と、増幅用トランジスタQAとを別体に構成している
が、本発明はこのような構成のみに限定されない。例え
ば、請求項15の発明に記載したように、増幅型光電変
換素子を画素として用いてもよい。このような増幅型光
電変換素子としては、例えば、SITやCMD、BAS
ISなどがある。
【0194】なお、より一般的な構成としては、請求項
1ないし請求項8の何れか1項に記載のエッジ検出用固
体撮像装置において、入射光に応じた電荷を生成して蓄
積する光電変換素子と、該光電変換素子によって生成さ
れて蓄積された電荷に応じた電気信号を生成する信号生
成部と、前記光電変換素子によって生成されて蓄積され
た電荷を前記信号生成部に転送する転送部とから、前記
画素を構成してもよい。また、この構成に加えて、前記
信号生成部が、電荷を蓄積する制御領域を有する増幅回
路を備え、該増幅回路は該制御領域に蓄積された電荷に
応じた電気信号を生成し、前記転送部は、前記光電変換
素子によって生成され蓄積された電荷を予め決められた
タイミングで前記増幅回路の制御領域に直接転送しても
よい。さらに、この構成に加えて、前記転送部による電
荷の転送に先行し、前記増幅回路の制御領域に蓄積され
た電荷を当該画素の外部に放出するリセット部を備えて
もよい。
【0195】
【発明の効果】(請求項1〜20に共通する効果)上述
したように請求項1ないし請求項20に記載の発明で
は、A/D変換回路、画像メモリや画像処理回路などの
周辺回路を設けることなく、簡単な回路構成によって固
体撮像装置内でエッジ信号を生成することができる。し
たがって、エッジ検出用固体撮像装置の小型化および低
価格化を実現できる。
【0196】さらに、これらの発明では、画素から電気
信号を転送する期間中にエッジ検出が行われる。したが
って、外部の画像メモリなどを介してエッジ検出を行う
場合と異なり、撮像動作とほぼ同時にエッジ信号を得る
ことが可能となる。また、これらの発明では、A/D変
換回路が不要となりダイナミックレンジを高く維持しつ
つエッジ信号が生成できると共に、アナログ信号の信号
経路を短くすることができるため、アナログ信号に重畳
される雑音を確実に低減することができる。したがっ
て、これらの発明が適用されたエッジ検出用固体撮像装
置によって、精度の高い安定したエッジ検出が可能とな
る。
【0197】さらに、これらの発明では、比較的低速な
動作である垂直転送中にエッジ検出を行う。そのため、
エッジ検出動作を余裕をもって実行することが可能とな
り、エッジ検出処理の高速化を容易に実現することが可
能となる。特に、本発明では、画素単位に出力極性を制
御する制御回路を必要としない。したがって、1画素当
たりの回路スペースを小さくすることができ、画素の高
解像度化を容易に実現することができる。また、本発明
では、出力極性を制御する制御回路を介すことなく、エ
ッジ検出が行われる。したがって、制御回路の正負ゲイ
ン差に基づく誤差や、制御回路の二乗特性に起因する非
線形歪みなどの不具合は一切生じない。したがって、一
段と高精度なエッジ検出を行うことが可能となる。
【0198】(各請求項の個別の効果)特に、請求項2
に記載の発明では、暗出力信号が除去された信号を用い
てエッジ信号を生成することができ、請求項6および請
求項8および請求項10に記載の発明では、ランダム雑
音成分の影響を低減しつつ、エッジ信号を生成すること
が可能となるため、エッジ信号の信頼性を確実に向上す
ることができる。
【0199】また、請求項3ないし請求項5に記載の発
明では、従来の固体撮像素子に簡単な構成の回路を付加
することによって、隣接する画素間のエッジ信号の生成
が実現できる。さらに、請求項7および請求項8に記載
の発明では、垂直方向に隣接する画素から出力される信
号だけでなく、水平方向に隣接する画素から出力される
信号をエッジ信号を生成する際の比較の対象とすること
ができるため、互いに隣接する画素間のエッジ信号を確
実に生成することができる。
【0200】請求項9に記載の発明では、クランプ容量
を断続的に電圧クランプして隣接行の差分を得る。この
ような回路形式では、差分動作を通して回路の特性バラ
ツキも同相除去される。したがって、隣接行の電気信号
を別々にサンプルホールドして比較する回路(請求項
1)などに比べ、回路バラツキの悪影響が少なく、より
高精度なエッジ検出を行うことが可能となる。
【0201】請求項11ないし請求項15に記載の発明
では、入射光に応じた電気信号の生成を簡単な回路構成
によって実現することができるため、画素の大きさを小
さくすることができる。特に、請求項12に記載の発明
では、光電変換素子によって生成された電荷を制御領域
に直接転送することができ、請求項14に記載の発明で
は、光電変換素子によって生成された電荷を接合型電解
効果トランジスタのゲート容量に直に蓄積することがで
きるため、蓄積用の素子を介して電荷の転送を行う場合
と比べ、電荷分配による劣化を確実に低減することがで
きる。
【0202】また、請求項13に記載の発明では、浮遊
容量など制御領域に残留する電荷を確実にリセットする
ことができる。請求項16ないし請求項19に記載の発
明では、エッジ信号を出力すると同時に、ビデオ信号を
確実に出力することができる。そのため、これらのエッ
ジ信号およびビデオ信号を用いることによって画像表示
のバリエーションが増し、本発明が適用されたエッジ検
出用固体撮像装置の用途を格段に広げることが可能であ
る。
【0203】特に、請求項17および請求項18に記載
の発明では、暗出力信号を除去した信号からビデオ信号
を生成することができるため、ビデオ信号の信頼性を向
上することができる。また、請求項20に記載の発明で
は、ビデオ信号出力用もしくは動き検出用の固体撮像装
置に対する駆動タイミングを一部変更するだけで、固体
撮像装置単体でエッジ検出を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態にかかわるエッジ検出用固体撮
像装置100の概略構成を示す回路図である。
【図2】エッジ検出用固体撮像装置100の動作を説明
するタイミングチャートである。
【図3】電圧比較器CP1,CP2の入出力特性の一例
を示す特性図である。
【図4】第2の実施形態にかかわるエッジ検出用固体撮
像装置200の概略構成を示す模式回路図である。
【図5】エッジ検出用固体撮像装置200の動作を説明
するタイミングチャートである。
【図6】第3の実施形態にかかわるエッジ検出用固体撮
像装置40の回路構成を示す図である。
【図7】エッジ検出用固体撮像装置40の駆動タイミン
グを示す図である。
【図8】第4の実施形態にかかわるエッジ検出用固体撮
像装置60の回路構成を示す図である。
【図9】エッジ検出用固体撮像装置60の駆動タイミン
グを示す図である。
【図10】第5の実施形態にかかわるエッジ検出用固体
撮像装置70の回路構成を示す図である。
【図11】エッジ検出用固体撮像装置70の駆動タイミ
ングを示す図である。
【図12】第6の実施形態にかかわるエッジ検出用固体
撮像装置80の回路構成を示す図である。
【図13】エッジ検出用固体撮像装置80の駆動タイミ
ングを示す図である。
【図14】従来のエッジ検出処理を行う画像処理装置3
00の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
PD フォトダイオード QA 増幅用トランジスタ QT 転送用MOSトランジスタ QP リセット用MOSトランジスタ QSO 第1のスイッチ用MOSトランジスタ QSE 第2のスイッチ用MOSトランジスタ CO 第1の信号蓄積用コンデンサ CE 第2の信号蓄積用コンデンサ CRO 第1の電位保持用コンデンサ CRE 第2の電位保持用コンデンサ QTO 第1の電荷蓄積制御用MOSトランジスタ QTE 第2の電荷蓄積制御用MOSトランジスタ CV ホールド容量 QV サンプルホールド切り替え用のスイッチ用MOS
トランジスタ QRSH リセットスイッチ用MOSトランジスタ QH1、QH2 水平読み出しスイッチ用MOSトラン
ジスタ CP1、CP2 電圧比較器 1、41、81 画素 2a、2b、42 垂直読み出し線 3a、3b、4a、5a、5b、10a、11a、12
a、13a、16a、17a、21a、26a クロッ
クライン 2、4、10、11、12、13、16、17、21、
26 ノード 6、43 垂直走査回路 7 第1のサンプルホールド回路 8 第2のサンプルホールド回路 9 比較回路 14a,14b 信号ライン 15、67 シフトレジスタ 18、47 水平読み出し線 19a、19b、44 定電流源 20 ビデオ信号生成回路 22a、22b 水平選択信号ライン 23 ビデオ信号用の水平読み出し線 24 出力バッファアンプ 25、48 水平走査回路 45 差分回路 46 保持回路 66 比較回路 40、60、70、80、100、200 エッジ検出
用固体撮像装置 300 画像処理装置 301 固体撮像装置 302 A/D変換回路 303 画像メモリ 304 画像処理回路

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二次元マトリクス状に配列され、入射光
    に応じた電気信号を生成して出力する複数の画素と、 前記複数の画素の各列に対応して設けられた複数の垂直
    読み出し線と、 前記複数の画素を行単位で順次選択し、当該画素から出
    力された電気信号を対応する垂直読み出し線に転送する
    垂直走査回路と、 互いに隣接する画素の各々から当該垂直読み出し線に転
    送された電気信号を個別にサンプルホールドし、該電気
    信号を予め決められたタイミングで出力するサンプルホ
    ールド部と、 前記サンプルホールド部から出力された電気信号の値を
    比較して、互いに隣接する画素間のエッジ信号を生成す
    る信号比較部と、 前記信号比較部によって生成されたエッジ信号をエッジ
    信号用の水平読み出し線に順次転送するエッジ信号転送
    部とを備えたことを特徴とするエッジ検出用固体撮像装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のエッジ検出用固体撮像
    装置において、 前記画素は、 入射光に応じた電気信号が当該垂直読み出し線に転送さ
    れるタイミングとは異なるタイミングで、該電気信号の
    基準レベルを示す暗出力信号を該垂直読み出し線に出力
    し、 前記サンプルホールド部は、 当該垂直読み出し線に転送された電気信号をサンプルホ
    ールドすると共に、該垂直読み出し線に出力された暗出
    力信号をサンプルホールドし、該電気信号から該暗出力
    信号を除去した信号を該電気信号として信号比較部に出
    力することを特徴とするエッジ検出用固体撮像装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のエッジ
    検出用固体撮像装置において、 前記サンプルホールド部は、 前記複数の垂直読み出し線の各々に対応して設けられ、
    奇数行に配された画素から当該垂直読み出し線に出力さ
    れる信号をサンプルホールドする複数の第1のサンプル
    ホールド回路と、 前記複数の垂直読み出し線の各々に対応して設けられ、
    偶数行に配された画素から当該垂直読み出し線に出力さ
    れる信号をサンプルホールドする複数の第2のサンプル
    ホールド回路とを備えたことを特徴とするエッジ検出用
    固体撮像装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のエッジ検出用固体撮像
    装置において、 前記第1のサンプルホールド回路は、 当該垂直読み出し線との間に第1のスイッチを備え、奇
    数行に配された画素から該垂直読み出し線に信号が出力
    されるタイミングに基づいて、該第1のスイッチの開閉
    を制御することによって、所望の信号をサンプルホール
    ドし、 前記第2のサンプルホールド回路は、 当該垂直読み出し線との間に第2のスイッチを備え、偶
    数行に配された画素から該垂直読み出し線に信号が出力
    されるタイミングに基づいて、該第2のスイッチの開閉
    を制御することによって、所望の信号をサンプルホール
    ドすることを特徴とするエッジ検出用固体撮像装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4に記載のエッジ
    検出用固体撮像装置において、 前記信号比較部は、 前記複数の垂直読み出し線の各々に対応して設けられ、
    当該垂直読み出し線に対応する第1のサンプルホールド
    回路と第2のサンプルホールド回路とから出力された電
    気信号の値を比較して、エッジ信号を生成する複数の信
    号比較回路からなり、 前記エッジ信号転送部は、 前記複数の信号比較回路の各々によって生成されたエッ
    ジ信号をエッジ信号用の水平読み出し線に順次転送する
    ことを特徴とするエッジ検出用固体撮像装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のエッジ検出用固体撮像
    装置において、 前記信号比較回路は、 当該垂直読み出し線に対応する第1のサンプルホールド
    回路と第2のサンプルホールド回路とから出力された電
    気信号の値の差が予め決められた値以上である場合、エ
    ッジ部分であることを示す信号を生成することを特徴と
    するエッジ検出用固体撮像装置。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載のエッジ検出用固体撮像
    装置において、 前記信号比較回路は、 当該垂直読み出し線に対応する第1のサンプルホールド
    回路と第2のサンプルホールド回路とから出力された電
    気信号の値を比較すると共に、当該垂直読み出し線に対
    応する第1のサンプルホールド回路と隣接する何れか一
    方の垂直読み出し線に対応する第1のサンプルホールド
    回路とから出力された電気信号の値または、当該垂直読
    み出し線に対応する第2のサンプルホールド回路と隣接
    する何れか一方の垂直読み出し線に対応する第2のサン
    プルホールド回路とから出力された電気信号の値を比較
    して、エッジ信号を生成することを特徴とするエッジ検
    出用固体撮像装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のエッジ検出用固体撮像
    装置において、 前記信号比較回路は、 当該垂直読み出し線に対応する第1のサンプルホールド
    回路と第2のサンプルホールド回路とから出力された電
    気信号の値の差と、当該垂直読み出し線に対応する第1
    のサンプルホールド回路と隣接する垂直読み出し線に対
    応する第1のサンプルホールド回路とから出力された電
    気信号の値の差との少なくとも一方が予め決められた値
    以上である場合、または、当該垂直読み出し線に対応す
    る第1のサンプルホールド回路と第2のサンプルホール
    ド回路とから出力された電気信号の値の差と、当該垂直
    読み出し線に対応する第2のサンプルホールド回路と隣
    接する垂直読み出し線に対応する第2のサンプルホール
    ド回路とから出力された電気信号の値の差との少なくと
    も一方が予め決められた値以上である場合、エッジ部分
    であることを示す信号を生成することを特徴とするエッ
    ジ検出用固体撮像装置。
  9. 【請求項9】 二次元マトリクス状に配列され、入射光
    に応じた電気信号を生成して出力する複数の画素と、 前記複数の画素の各列に対応して設けられた複数の垂直
    読み出し線と、 前記複数の画素を行単位で順次選択し、当該画素から出
    力された電気信号を対応する垂直読み出し線に転送する
    垂直走査回路と、 前記垂直読み出し線ごとに設けられ、当該垂直読み出し
    線上の電気信号が一方の端子に供給されるクランプ容量
    と、該クランプ容量の他方の端子にクランプ用電圧レベ
    ルを断続的に供給するクランプスイッチとから構成さ
    れ、互いに隣接する画素の各々から当該垂直読み出し線
    に時分割に転送される電気信号の差分を該クランプ容量
    の他方の端子に出力する差分回路と、 前記差分回路から各出力される前記差分をサンプルホー
    ルドする保持回路と、 前記保持回路の出力を順次に水平転送するエッジ信号転
    送部とを備えたことを特徴とするエッジ検出用固体撮像
    装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載のエッジ検出用固体撮
    像装置において、 前記保持回路は、 前記差分回路から各出力される前記差分の絶対値が所定
    値以上か否かを判定し、その判定結果の論理値を保持す
    る回路であることを特徴とするエッジ検出用固体撮像装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし請求項10の何れか1
    項に記載のエッジ検出用固体撮像装置において、 前記画素は、 入射光に応じた電荷を生成して蓄積する光電変換素子
    と、 該光電変換素子によって生成されて蓄積された電荷に応
    じた電気信号を生成する信号生成部とを備えたことを特
    徴とするエッジ検出用固体撮像装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載のエッジ検出用固体
    撮像装置において、 前記画素は、前記光電変換素子によって生成されて蓄積
    された電荷を、前記信号生成部に転送する転送部を備
    え、 前記信号生成部は、前記転送部からの電荷を蓄積する制
    御領域を有し、該制御領域に蓄積された電荷に応じた電
    気信号を生成することを特徴とするエッジ検出用固体撮
    像装置。
  13. 【請求項13】 請求項11または請求項12に記載の
    エッジ検出用固体撮像装置において、 前記画素は、前記画素において生成された電荷を当該画
    素の外部に放出するリセット部を備えたことを特徴とす
    るエッジ検出用固体撮像装置。
  14. 【請求項14】 請求項11ないし請求項13の何れか
    1項に記載のエッジ検出用固体撮像装置において、 前記信号生成部は、 接合型電解効果トランジスタであり、該接合型電解効果
    トランジスタのゲートに供給された電荷に応じて、該接
    合型電解効果トランジスタのソース・ドレイン間の電流
    を制御することによって、該電荷に応じた電気信号を生
    成することを特徴とするエッジ検出用固体撮像装置。
  15. 【請求項15】 請求項1ないし請求項10の何れか1
    項に記載のエッジ検出用固体撮像装置において、 前記画素は、 増幅型光電変換素子であり、該増幅型光電変換素子の制
    御領域で生成された入射光に応じた電気信号を生成する
    ことを特徴とするエッジ検出用固体撮像装置。
  16. 【請求項16】 請求項1ないし請求項15の何れか1
    項に記載のエッジ検出用固体撮像装置において、 前記複数の画素によって生成され当該垂直読み出し線に
    転送された電気信号に応じて、ビデオ信号を生成するビ
    デオ信号生成部と、 前記ビデオ信号生成部によって生成されたビデオ信号を
    ビデオ信号用の水平読み出し線に順次転送するビデオ信
    号転送部とを備えたことを特徴とするエッジ検出用固体
    撮像装置。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載のエッジ検出用固体
    撮像装置において、 前記ビデオ信号生成部は、複数の画素によって生成され
    当該垂直読み出し線に転送された電気信号から、該垂直
    読み出し線に別タイミングで出力される当該画素の暗出
    力信号を除去してビデオ信号を生成することを特徴とす
    るエッジ検出用固体撮像装置。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載のエッジ検出用固体
    撮像装置において、 前記ビデオ信号生成部は、 同一の画素から出力される電気信号および暗出力信号の
    内、先行して出力される信号を一時的に蓄積する信号蓄
    積部を備え、該信号蓄積部に蓄積された信号と該画素か
    ら後続して出力される信号との差に基づき、該電気信号
    から該暗出力信号を除去した信号を生成することを特徴
    とするエッジ検出用固体撮像装置。
  19. 【請求項19】 請求項16ないし請求項18の何れか
    1項に記載のエッジ検出用固体撮像装置において、 前記ビデオ信号生成部は、 前記複数の垂直読み出し線の各々に対応して設けられ、
    前記ビデオ信号を生成する複数のビデオ信号生成回路か
    らなり、 前記ビデオ信号転送部は、 「前記複数のビデオ信号生成回路の各々」と「ビデオ信
    号用の水平読み出し線」との間に配された複数のスイッ
    チと、 前記複数のスイッチの開閉タイミングを制御することに
    よって、各ビデオ信号生成回路によって生成されたビデ
    オ信号をビデオ信号用の水平読み出し線に順次転送する
    水平走査回路とによって構成されたことを特徴とするエ
    ッジ検出用固体撮像装置。
  20. 【請求項20】 入射光に応じて電気信号を生成する複
    数の画素と、前記複数の画素の列ごとに設けられた垂直
    読み出し線と、前記複数の画素から出力された前記電気
    信号を垂直読み出し線に転送する垂直走査回路と、前記
    垂直読み出し線ごとに設けられ、当該垂直読み出し線に
    時分割に読み出される電気信号を比較する比較回路と、
    前記比較回路の比較結果を水平転送する水平転送部とを
    有する固体撮像装置を駆動して、撮像画像のエッジ検出
    を行う方法であって、 前記垂直走査回路を駆動して、前記複数の画素の電気信
    号を行単位で垂直読み出し線に順次転送する垂直転送ス
    テップと、 前記比較回路を駆動して、前記垂直読み出し線上に時分
    割に読み出される隣接行の電気信号を比較する比較ステ
    ップと、 前記水平転送部を駆動して、前記比較回路の比較結果を
    水平転送する水平転送ステップとを有することを特徴と
    する、固体撮像装置の駆動によるエッジ検出方法。
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