JP3009946B2 - ベルト式無段変速装置 - Google Patents
ベルト式無段変速装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ベルト式無段変速装置
の変速操作の構成に関する。
の変速操作の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】ベルト式無段変速装置として例えば実開
昭64−55129号公報に開示されているように、互
いに対向する一対のプーリー部分(固定側のプーリー部
分及び移動側のプーリー部分)が近接及び離間自在な2
組の割プーリー、2組の割プーリーに亘り巻回される伝
動ベルトを備えて構成されたものがあり、一方の割プー
リーの移動側のプーリー部分を固定側のプーリー部分に
対して低速側又は高速側(近接側又は離間側)に移動操
作する変速機構、並びに、他方の割プーリーの移動側の
プーリー部分を固定側のプーリー部分の近接側に付勢す
るバネ機構が設けられている。これにより、変速機構に
よって一方の割プーリーの移動側のプーリー部分を低速
側又は高速側(近接側又は離間側)に移動操作すると、
これに伴って伝動ベルトの張力と前述のバネ機構の付勢
力とが均衡するように、他方の割プーリーの移動側のプ
ーリー部分が低速側又は高速側(近接側又は離間側)に
移動する。
昭64−55129号公報に開示されているように、互
いに対向する一対のプーリー部分(固定側のプーリー部
分及び移動側のプーリー部分)が近接及び離間自在な2
組の割プーリー、2組の割プーリーに亘り巻回される伝
動ベルトを備えて構成されたものがあり、一方の割プー
リーの移動側のプーリー部分を固定側のプーリー部分に
対して低速側又は高速側(近接側又は離間側)に移動操
作する変速機構、並びに、他方の割プーリーの移動側の
プーリー部分を固定側のプーリー部分の近接側に付勢す
るバネ機構が設けられている。これにより、変速機構に
よって一方の割プーリーの移動側のプーリー部分を低速
側又は高速側(近接側又は離間側)に移動操作すると、
これに伴って伝動ベルトの張力と前述のバネ機構の付勢
力とが均衡するように、他方の割プーリーの移動側のプ
ーリー部分が低速側又は高速側(近接側又は離間側)に
移動する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述のようなベルト式
無段変速装置において、一方の割プーリーの固定側のプ
ーリー部分に対して、移動側のプーリー部分を変速機構
により低速側又は高速側に移動操作すると、一方の割プ
ーリーの伝動ベルトの巻回半径が変化して変速が行われ
るのと同時に、一方の割プーリーの移動側のプーリー部
分における低速側又は高速側への移動に伴って、伝動ベ
ルト自身も割プーリーの回転軸芯方向に少し移動する。
この場合、[従来の技術]に記載のように、他方の割プ
ーリーの移動側のプーリー部分を、バネ機構により近接
側に付勢するように構成していると、前述のような変速
を行った際に、伝動ベルトの張力と前述のバネ機構の付
勢力とが均衡するのに少し時間が掛かり、他方の割プー
リーの移動側のプーリー部分(バネ機構側)が、素早く
追従することができずに少し遅れて低速側又は高速側に
移動する状態になることがある。
無段変速装置において、一方の割プーリーの固定側のプ
ーリー部分に対して、移動側のプーリー部分を変速機構
により低速側又は高速側に移動操作すると、一方の割プ
ーリーの伝動ベルトの巻回半径が変化して変速が行われ
るのと同時に、一方の割プーリーの移動側のプーリー部
分における低速側又は高速側への移動に伴って、伝動ベ
ルト自身も割プーリーの回転軸芯方向に少し移動する。
この場合、[従来の技術]に記載のように、他方の割プ
ーリーの移動側のプーリー部分を、バネ機構により近接
側に付勢するように構成していると、前述のような変速
を行った際に、伝動ベルトの張力と前述のバネ機構の付
勢力とが均衡するのに少し時間が掛かり、他方の割プー
リーの移動側のプーリー部分(バネ機構側)が、素早く
追従することができずに少し遅れて低速側又は高速側に
移動する状態になることがある。
【0004】前述のように、一方の割プーリーの移動側
のプーリー部分(変速機構側)における低速側又は高速
側への移動に対し、他方の割プーリーの移動側のプーリ
ー部分(バネ機構側)における低速側又は高速側への移
動が遅れると、両方の移動側のプーリー部分の位置関係
のズレによって、伝動ベルトが少し曲がった状態が生じ
る(伝動ベルトにおいて一方の割プーリーに巻回される
部分と他方の割プーリーに巻回される部分とが、割プー
リーの回転軸芯に直交する同一の平面上に位置していな
い状態)。従って、このように伝動ベルトが少し曲がっ
た状態が変速の度に発生すると、伝動ベルトの耐久性の
低下を招くおそれがある。
のプーリー部分(変速機構側)における低速側又は高速
側への移動に対し、他方の割プーリーの移動側のプーリ
ー部分(バネ機構側)における低速側又は高速側への移
動が遅れると、両方の移動側のプーリー部分の位置関係
のズレによって、伝動ベルトが少し曲がった状態が生じ
る(伝動ベルトにおいて一方の割プーリーに巻回される
部分と他方の割プーリーに巻回される部分とが、割プー
リーの回転軸芯に直交する同一の平面上に位置していな
い状態)。従って、このように伝動ベルトが少し曲がっ
た状態が変速の度に発生すると、伝動ベルトの耐久性の
低下を招くおそれがある。
【0005】又、[従来の技術]に記載のベルト式無段
変速装置では全体が露出しているので、このベルト式無
段変速装置を作業車等に装備した場合、作業走行時に泥
水やホコリ等がベルト式無段変速装置に付着することが
考えられる。このようにベルト式無段変速装置に泥水や
ホコリ等が付着すると、伝動ベルトと割プーリーとの接
触面での滑りや、この接触面の磨耗等が発生するおそれ
があり、ベルト式無段変速装置の耐久性の低下を招くお
それがある。本発明はベルト式無段変速装置において、
全体の耐久性の低下を防止することを目的としており、
変速が安定して行われ、且つメンテナンスも容易に行え
るように構成することを目的としている。
変速装置では全体が露出しているので、このベルト式無
段変速装置を作業車等に装備した場合、作業走行時に泥
水やホコリ等がベルト式無段変速装置に付着することが
考えられる。このようにベルト式無段変速装置に泥水や
ホコリ等が付着すると、伝動ベルトと割プーリーとの接
触面での滑りや、この接触面の磨耗等が発生するおそれ
があり、ベルト式無段変速装置の耐久性の低下を招くお
それがある。本発明はベルト式無段変速装置において、
全体の耐久性の低下を防止することを目的としており、
変速が安定して行われ、且つメンテナンスも容易に行え
るように構成することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴はベルト式
無段変速装置において、次のように構成することにあ
る。 [1] 互いに対向する一対のプーリー部分が近接及び離間自在
な第1割プーリー及び第2割プーリーと、第1及び第2
割プーリーに亘り巻回される伝動ベルトとを備えて、ベ
ルト式無段変速装置を構成し、ベルト式無段変速装置を
覆うケースを備えると共に、第1割プーリーの固定側の
プーリー部分に対する低速側又は高速側への変速操作を
移動側のプーリー部分に伝える第1操作部と、第2割プ
ーリーの固定側のプーリー部分に対する低速側又は高速
側への変速操作を移動側のプーリー部分に伝える第2操
作部とを備え、伝動ベルトの張力により第1及び第2割
プーリーの移動側のプーリー部分が固定側のプーリー部
分から離間しようして第1及び第2操作部に掛かる反力
を、第1及び第2操作部に接当して受け止め支持し、且
つ、第1及び第2操作部が離間するのを許す支持部を、
ケースに備えて、第1及び第2操作部から、第1及び第
2割プーリーの両方の移動側のプーリー部分に、同じ低
速側又は同じ高速側への変速操作が伝えられ、変速が行
われるように構成してある。
無段変速装置において、次のように構成することにあ
る。 [1] 互いに対向する一対のプーリー部分が近接及び離間自在
な第1割プーリー及び第2割プーリーと、第1及び第2
割プーリーに亘り巻回される伝動ベルトとを備えて、ベ
ルト式無段変速装置を構成し、ベルト式無段変速装置を
覆うケースを備えると共に、第1割プーリーの固定側の
プーリー部分に対する低速側又は高速側への変速操作を
移動側のプーリー部分に伝える第1操作部と、第2割プ
ーリーの固定側のプーリー部分に対する低速側又は高速
側への変速操作を移動側のプーリー部分に伝える第2操
作部とを備え、伝動ベルトの張力により第1及び第2割
プーリーの移動側のプーリー部分が固定側のプーリー部
分から離間しようして第1及び第2操作部に掛かる反力
を、第1及び第2操作部に接当して受け止め支持し、且
つ、第1及び第2操作部が離間するのを許す支持部を、
ケースに備えて、第1及び第2操作部から、第1及び第
2割プーリーの両方の移動側のプーリー部分に、同じ低
速側又は同じ高速側への変速操作が伝えられ、変速が行
われるように構成してある。
【0007】[2] 互いに対向する一対のプーリー部分が近接及び離間自在
な第1割プーリー及び第2割プーリーと、第1及び第2
割プーリーに亘り巻回される伝動ベルトとを備えて、ベ
ルト式無段変速装置を構成し、ベルト式無段変速装置を
覆うケースを備えて、伝動ベルトに沿う分割部によりケ
ースを一対のケース部分による2分割構造に構成すると
共に、第1割プーリーの固定側のプーリー部分に対する
低速側又は高速側への変速操作を移動側のプーリー部分
に伝える第1操作部を一方のケース部分側に備え、第2
割プーリーの固定側のプーリー部分に対する低速側又は
高速側への変速操作を移動側のプーリー部分に伝える第
2操作部を他方のケース部分側に備えて、伝動ベルトの
張力により第1割プーリーの移動側のプーリー部分が固
定側のプーリー部分から離間しようして第1操作部に掛
かる反力を、第1操作部に接当して受け止め支持し、且
つ、第1操作部が離間するのを許す第1支持部を、一方
のケース部分に備え、伝動ベルトの張力により第2割プ
ーリーの移動側のプーリー部分が固定側のプーリー部分
から離間しようして第2操作部に掛かる反力を、第2操
作部に接当して受け止め支持し、且つ、第2操作部が離
間するのを許す第2支持部を、他方のケース部分に備え
て、第1及び第2操作部から、第1及び第2割プーリー
の両方の移動側のプーリー部分に、同じ低速側又は同じ
高速側への変速操作が伝えられ、変速が行われるように
構成してある。
な第1割プーリー及び第2割プーリーと、第1及び第2
割プーリーに亘り巻回される伝動ベルトとを備えて、ベ
ルト式無段変速装置を構成し、ベルト式無段変速装置を
覆うケースを備えて、伝動ベルトに沿う分割部によりケ
ースを一対のケース部分による2分割構造に構成すると
共に、第1割プーリーの固定側のプーリー部分に対する
低速側又は高速側への変速操作を移動側のプーリー部分
に伝える第1操作部を一方のケース部分側に備え、第2
割プーリーの固定側のプーリー部分に対する低速側又は
高速側への変速操作を移動側のプーリー部分に伝える第
2操作部を他方のケース部分側に備えて、伝動ベルトの
張力により第1割プーリーの移動側のプーリー部分が固
定側のプーリー部分から離間しようして第1操作部に掛
かる反力を、第1操作部に接当して受け止め支持し、且
つ、第1操作部が離間するのを許す第1支持部を、一方
のケース部分に備え、伝動ベルトの張力により第2割プ
ーリーの移動側のプーリー部分が固定側のプーリー部分
から離間しようして第2操作部に掛かる反力を、第2操
作部に接当して受け止め支持し、且つ、第2操作部が離
間するのを許す第2支持部を、他方のケース部分に備え
て、第1及び第2操作部から、第1及び第2割プーリー
の両方の移動側のプーリー部分に、同じ低速側又は同じ
高速側への変速操作が伝えられ、変速が行われるように
構成してある。
【0008】
【作用】[I] 請求項1及び2の特徴によると、互いに対向する一対の
プーリー部分が近接及び離間自在な第1割プーリー、及
び第2割プーリーを備えたベルト式無段変速装置におい
て、変速操作軸の操作により第1及び第2操作部を介し
て、第1及び第2割プーリーの両方の移動側のプーリー
部分に、同じ低速側又は同じ高速側への変速操作が伝え
られて、第1及び第2割プーリーの両方の移動側のプー
リー部分が、固定側のプーリー部分に対し同じ低速側又
は同じ高速側に移動操作されて変速が行われる。
プーリー部分が近接及び離間自在な第1割プーリー、及
び第2割プーリーを備えたベルト式無段変速装置におい
て、変速操作軸の操作により第1及び第2操作部を介し
て、第1及び第2割プーリーの両方の移動側のプーリー
部分に、同じ低速側又は同じ高速側への変速操作が伝え
られて、第1及び第2割プーリーの両方の移動側のプー
リー部分が、固定側のプーリー部分に対し同じ低速側又
は同じ高速側に移動操作されて変速が行われる。
【0009】このように請求項1及び2の特徴による
と、第1及び第2割プーリーの両方の移動側のプーリー
部分に第1及び第2操作部から変速操作を伝えて、第1
及び第2割プーリーの両方の移動側のプーリー部分を、
同時に同じ低速側又は同じ高速側に移動操作することが
できるので、[従来の技術]に記載のように、一方の移
動側のプーリー部分をバネ機構により固定側のプーリー
部分への近接側に付勢する構成に比べて、一方の移動側
のプーリー部分の低速側又は高速側への移動に対し、他
方の移動側のプーリー部分の低速側又は高速側への移動
が遅れると言うような状態は生じない。
と、第1及び第2割プーリーの両方の移動側のプーリー
部分に第1及び第2操作部から変速操作を伝えて、第1
及び第2割プーリーの両方の移動側のプーリー部分を、
同時に同じ低速側又は同じ高速側に移動操作することが
できるので、[従来の技術]に記載のように、一方の移
動側のプーリー部分をバネ機構により固定側のプーリー
部分への近接側に付勢する構成に比べて、一方の移動側
のプーリー部分の低速側又は高速側への移動に対し、他
方の移動側のプーリー部分の低速側又は高速側への移動
が遅れると言うような状態は生じない。
【0010】[II] 請求項1及び2の特徴によると、ベルト式無段変速装置
を覆うケースを備えているので、作業車等に装備した場
合に、ベルト式無段変速装置への泥水やホコリ等の付着
が防止され、ベルト式無段変速装置から発生する騒音を
抑えることも期待できる。
を覆うケースを備えているので、作業車等に装備した場
合に、ベルト式無段変速装置への泥水やホコリ等の付着
が防止され、ベルト式無段変速装置から発生する騒音を
抑えることも期待できる。
【0011】[III] 第1及び第2割プーリーに亘り伝動ベルトを巻回してい
ると、伝動ベルトの張力により、第1及び第2割プーリ
ーの移動側のプーリー部分が固定側のプーリー部分から
離間しようとするので、請求項1及び2の特徴のような
第1及び第2操作部を備えると、伝動ベルトの張力によ
り第1及び第2操作部に反力が掛かるのであり、請求項
1及び2の特徴によると、ケース(一方及び他方のケー
ス部分)に備えられた支持部(第1及び第2支持部)
に、第1及び第2操作部に掛かる反力が受け止め支持さ
れる。
ると、伝動ベルトの張力により、第1及び第2割プーリ
ーの移動側のプーリー部分が固定側のプーリー部分から
離間しようとするので、請求項1及び2の特徴のような
第1及び第2操作部を備えると、伝動ベルトの張力によ
り第1及び第2操作部に反力が掛かるのであり、請求項
1及び2の特徴によると、ケース(一方及び他方のケー
ス部分)に備えられた支持部(第1及び第2支持部)
に、第1及び第2操作部に掛かる反力が受け止め支持さ
れる。
【0012】請求項1及び2の特徴によると、支持部
(第1及び第2支持部)がベルト式無段変速装置を覆う
ケースと言う充分な強度を持つものに備えられているの
で、第1及び第2操作部に掛かる反力が、支持部(第1
及び第2支持部)を介してケースに受け止め支持される
状態となる。これにより、長期の使用に亘って伝動ベル
トの張力による反力が、第1及び第2操作部に掛かって
も、第1及び第2割プーリー(移動側のプーリー部
分)、伝動ベルトによる動力の伝達が安定して行われ
る。
(第1及び第2支持部)がベルト式無段変速装置を覆う
ケースと言う充分な強度を持つものに備えられているの
で、第1及び第2操作部に掛かる反力が、支持部(第1
及び第2支持部)を介してケースに受け止め支持される
状態となる。これにより、長期の使用に亘って伝動ベル
トの張力による反力が、第1及び第2操作部に掛かって
も、第1及び第2割プーリー(移動側のプーリー部
分)、伝動ベルトによる動力の伝達が安定して行われ
る。
【0013】[IV] 請求項1及び2の特徴によると、第1及び第2操作部が
支持部(第1及び第2支持部)に接当することにより、
第1及び第2操作部に掛かる反力が支持部(第1及び第
2支持部)に受け止め支持されるので、ベルト式無段変
速装置の分解時等に、第1及び第2割プーリーを第1及
び第2操作部から外せば、支持部(第1及び第2支持
部)から第1及び第2操作部を容易に離すことができ
る。
支持部(第1及び第2支持部)に接当することにより、
第1及び第2操作部に掛かる反力が支持部(第1及び第
2支持部)に受け止め支持されるので、ベルト式無段変
速装置の分解時等に、第1及び第2割プーリーを第1及
び第2操作部から外せば、支持部(第1及び第2支持
部)から第1及び第2操作部を容易に離すことができ
る。
【0014】さらに、ベルト式無段変速装置に第1及び
第2操作部を備えて、ベルト式無段変速装置をケースで
覆うと、第1及び第2操作部の背面側にケースの壁部
(一方及び他方のケース部分の壁部)が位置するような
状態になる。これにより、第1及び第2操作部が接当す
る支持部(第1及び第2支持部)を、ケースの壁部(一
方及び他方のケース部分の壁部)に容易に備えることが
できる。
第2操作部を備えて、ベルト式無段変速装置をケースで
覆うと、第1及び第2操作部の背面側にケースの壁部
(一方及び他方のケース部分の壁部)が位置するような
状態になる。これにより、第1及び第2操作部が接当す
る支持部(第1及び第2支持部)を、ケースの壁部(一
方及び他方のケース部分の壁部)に容易に備えることが
できる。
【0015】[V] ベルト式無段変速装置をケースで覆う場合、組立性及び
メンテナンス性の面から、ケースを伝動ベルトに沿う分
割部により一対のケース部分による2分割構造に構成す
ることが多くある。請求項2の特徴のように第1支持部
を一方のケース部分に備え、第2支持部を他方のケース
部分に備えれば、第1操作部に掛かる反力と第2操作部
に掛かる反力とが互いに逆向きになるように、第1及び
第2割プーリーの両方の移動側のプーリー部分の位置が
設定されることになる。
メンテナンス性の面から、ケースを伝動ベルトに沿う分
割部により一対のケース部分による2分割構造に構成す
ることが多くある。請求項2の特徴のように第1支持部
を一方のケース部分に備え、第2支持部を他方のケース
部分に備えれば、第1操作部に掛かる反力と第2操作部
に掛かる反力とが互いに逆向きになるように、第1及び
第2割プーリーの両方の移動側のプーリー部分の位置が
設定されることになる。
【0016】この場合に、第1及び第2操作部に掛かる
反力が両方共に同じ向きになる構成であると、一対のケ
ース部分のうち反力を受け止め支持するケース部分を、
他方のケース部分よりも特に強固な構造(重量の重い構
造)に構成する必要があるので、ケースで覆われたベル
ト式無段変速装置としての重量バランスが悪いものにな
ったり、生産性の面で不利な点が生じたりすることがあ
る。
反力が両方共に同じ向きになる構成であると、一対のケ
ース部分のうち反力を受け止め支持するケース部分を、
他方のケース部分よりも特に強固な構造(重量の重い構
造)に構成する必要があるので、ケースで覆われたベル
ト式無段変速装置としての重量バランスが悪いものにな
ったり、生産性の面で不利な点が生じたりすることがあ
る。
【0017】これに対し請求項2の特徴によると前述の
ように、第1及び第2操作部に掛かる反力が互いに逆向
きになるように構成することができるので、一対のケー
ス部分を対称なもののように同じような形状に構成する
ことが可能になる。これにより、ケースで覆われたベル
ト式無段変速装置としての重量バランスが悪いものにな
ったり、生産性の面で不利な点が生じたりするようなこ
とがない。
ように、第1及び第2操作部に掛かる反力が互いに逆向
きになるように構成することができるので、一対のケー
ス部分を対称なもののように同じような形状に構成する
ことが可能になる。これにより、ケースで覆われたベル
ト式無段変速装置としての重量バランスが悪いものにな
ったり、生産性の面で不利な点が生じたりするようなこ
とがない。
【0018】
【発明の効果】請求項1及び2の特徴によると、ベルト
式無段変速装置において第1及び第2操作部から第1及
び第2割プーリーの両方の移動側のプーリー部分に変速
操作を伝えて、第1及び第2割プーリーの両方の移動側
のプーリー部分を、同時に同じ低速側又は同じ高速側に
移動操作することができるように構成することにより、
変速時に一方の移動側のプーリー部分の低速側又は高速
側への移動に対し、他方の移動側のプーリー部分の低速
側又は高速側への移動が遅れて、伝動ベルトが少し曲が
ると言う状態を避けることができるようになり、ベルト
式無段変速装置の耐久性(特に伝動ベルトの耐久性)を
向上させることができた。
式無段変速装置において第1及び第2操作部から第1及
び第2割プーリーの両方の移動側のプーリー部分に変速
操作を伝えて、第1及び第2割プーリーの両方の移動側
のプーリー部分を、同時に同じ低速側又は同じ高速側に
移動操作することができるように構成することにより、
変速時に一方の移動側のプーリー部分の低速側又は高速
側への移動に対し、他方の移動側のプーリー部分の低速
側又は高速側への移動が遅れて、伝動ベルトが少し曲が
ると言う状態を避けることができるようになり、ベルト
式無段変速装置の耐久性(特に伝動ベルトの耐久性)を
向上させることができた。
【0019】請求項1及び2の特徴のようにベルト式無
段変速装置を覆うケースを備えることにより、ベルト式
無段変速装置への泥水やホコリ等の付着を防止すること
ができ、ベルト式無段変速装置から発生する騒音を抑え
ることができるので、ベルト式無段変速装置の耐久性を
さらに向上させることができて、操縦者に取っての快適
性も向上させることができた。
段変速装置を覆うケースを備えることにより、ベルト式
無段変速装置への泥水やホコリ等の付着を防止すること
ができ、ベルト式無段変速装置から発生する騒音を抑え
ることができるので、ベルト式無段変速装置の耐久性を
さらに向上させることができて、操縦者に取っての快適
性も向上させることができた。
【0020】請求項1及び2の特徴によると、第1及び
第2操作部に掛かる反力を、支持部(第1及び第2支持
部)を介して、ベルト式無段変速装置を覆うケースと言
う充分な強度を持つものに受け止め支持させることによ
り、長期の使用に亘って安定した動力の伝達が、第1及
び第2割プーリー(移動側のプーリー部分)、伝動ベル
トによって行われるようになって、ベルト式無段変速装
置の耐久性及び安定性をさらに向上させることができ
た。
第2操作部に掛かる反力を、支持部(第1及び第2支持
部)を介して、ベルト式無段変速装置を覆うケースと言
う充分な強度を持つものに受け止め支持させることによ
り、長期の使用に亘って安定した動力の伝達が、第1及
び第2割プーリー(移動側のプーリー部分)、伝動ベル
トによって行われるようになって、ベルト式無段変速装
置の耐久性及び安定性をさらに向上させることができ
た。
【0021】請求項1及び2の特徴によると、第1及び
第2操作部が支持部(第1及び第2支持部)に接当する
ことによって、第1及び第2操作部に掛かる反力が支持
部(第1及び第2支持部)に受け止め支持されるように
構成することにより、ベルト式無段変速装置の分解時等
に、第1及び第2割プーリーを第1及び第2操作部から
外せば、支持部(第1及び第2支持部)から第1及び第
2操作部を容易に離すことができるようになって、ベル
ト式無段変速装置のメンテナンス性を良いものにするこ
とができた。この場合、第1及び第2操作部の背面側に
ケースの壁部(一方及び他方のケース部分の壁部)が位
置すると言う点を有効に利用することにより、支持部
(第1及び第2支持部)を、ケースの壁部(一方及び他
方のケース部分の壁部)に容易に備えることができるの
で、構造の簡素化と言う面でも有利なものとなった。
第2操作部が支持部(第1及び第2支持部)に接当する
ことによって、第1及び第2操作部に掛かる反力が支持
部(第1及び第2支持部)に受け止め支持されるように
構成することにより、ベルト式無段変速装置の分解時等
に、第1及び第2割プーリーを第1及び第2操作部から
外せば、支持部(第1及び第2支持部)から第1及び第
2操作部を容易に離すことができるようになって、ベル
ト式無段変速装置のメンテナンス性を良いものにするこ
とができた。この場合、第1及び第2操作部の背面側に
ケースの壁部(一方及び他方のケース部分の壁部)が位
置すると言う点を有効に利用することにより、支持部
(第1及び第2支持部)を、ケースの壁部(一方及び他
方のケース部分の壁部)に容易に備えることができるの
で、構造の簡素化と言う面でも有利なものとなった。
【0022】請求項2の特徴によると、第1及び第2操
作部に掛かる反力が互いに逆向きになるように構成する
ことができて、一対のケース部分を対称なもののように
同じような形状に構成することが可能になるので、重量
バランスが良い点によって、ケースで覆われたベルト式
無段変速装置の配置が無理なく容易に行えるようになる
のであり、ケース及びベルト式無段変速装置の生産性も
向上させることができた。
作部に掛かる反力が互いに逆向きになるように構成する
ことができて、一対のケース部分を対称なもののように
同じような形状に構成することが可能になるので、重量
バランスが良い点によって、ケースで覆われたベルト式
無段変速装置の配置が無理なく容易に行えるようになる
のであり、ケース及びベルト式無段変速装置の生産性も
向上させることができた。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図6は乗用型田植機を示しており、前輪1及び後
輪2で支持された機体の後部に、苗植付装置3がリンク
機構4及び油圧シリンダ5により昇降操作自在に連結さ
れている。図5及び図6に示すように機体の前部にエン
ジン6が配置され、機体の後部にベベルギヤケース7、
変速ユニット8及びミッションケース9が配置されてい
る。エンジン6からの動力が伝動軸10からベベルギヤ
ケース7、変速ユニット8及びミッションケース9を介
して後輪2に伝達され、ミッションケース9からPTO
軸29を介して苗植付装置3に伝達されており、後輪2
の直前から分岐した動力が伝動軸11を介して前輪1に
伝達されている。
する。図6は乗用型田植機を示しており、前輪1及び後
輪2で支持された機体の後部に、苗植付装置3がリンク
機構4及び油圧シリンダ5により昇降操作自在に連結さ
れている。図5及び図6に示すように機体の前部にエン
ジン6が配置され、機体の後部にベベルギヤケース7、
変速ユニット8及びミッションケース9が配置されてい
る。エンジン6からの動力が伝動軸10からベベルギヤ
ケース7、変速ユニット8及びミッションケース9を介
して後輪2に伝達され、ミッションケース9からPTO
軸29を介して苗植付装置3に伝達されており、後輪2
の直前から分岐した動力が伝動軸11を介して前輪1に
伝達されている。
【0024】次に、ベベルギヤケース7について説明す
る。図5に示すようにエンジン6からの伝動軸10に連
結される入力軸12、及び機体左右方向に向く出力軸1
3がベベルギヤケース7に支持されており、入力軸12
からの動力がベベルギヤ14,15を介して出力軸13
に伝達される。図6に示す油圧シリンダ5及び前輪1の
パワーステアリング機構(図示せず)用の油圧ポンプ1
6が、出力軸13の機体右側に連結されており、変速ユ
ニット8が出力軸13の機体左側に連結されている。作
動油としてミッションケース9の潤滑油を使用してお
り、潤滑油を油圧ポンプ16から油圧シリンダ5及びパ
ワーステアリング機構に供給している。
る。図5に示すようにエンジン6からの伝動軸10に連
結される入力軸12、及び機体左右方向に向く出力軸1
3がベベルギヤケース7に支持されており、入力軸12
からの動力がベベルギヤ14,15を介して出力軸13
に伝達される。図6に示す油圧シリンダ5及び前輪1の
パワーステアリング機構(図示せず)用の油圧ポンプ1
6が、出力軸13の機体右側に連結されており、変速ユ
ニット8が出力軸13の機体左側に連結されている。作
動油としてミッションケース9の潤滑油を使用してお
り、潤滑油を油圧ポンプ16から油圧シリンダ5及びパ
ワーステアリング機構に供給している。
【0025】次に、変速ユニット8について説明する。
図1及び図2に示すように変速ユニット8は、一対のケ
ース部分17c,17dによって構成されたケース17
に、ベルト式無段変速装置18及び多板式の主クラッチ
19を密閉構造にて内装して構成されており、一対のケ
ース部分17c,17dの割り面A(分割部に相当)
が、ベルト式無段変速装置18の伝動ベルト24に沿っ
て形成されている。ケース17に入力軸20及び出力軸
21が支持されており、入力軸20に支持された第1割
プーリー22と、出力軸21に相対回転自在に外嵌され
た第2割プーリー23とに亘り伝動ベルト24が巻回さ
れて、ベルト式無段変速装置18が構成されている。こ
れにより、入力軸20からの動力がベルト式無段変速装
置18及び主クラッチ19を介して、出力軸21に伝達
される。
図1及び図2に示すように変速ユニット8は、一対のケ
ース部分17c,17dによって構成されたケース17
に、ベルト式無段変速装置18及び多板式の主クラッチ
19を密閉構造にて内装して構成されており、一対のケ
ース部分17c,17dの割り面A(分割部に相当)
が、ベルト式無段変速装置18の伝動ベルト24に沿っ
て形成されている。ケース17に入力軸20及び出力軸
21が支持されており、入力軸20に支持された第1割
プーリー22と、出力軸21に相対回転自在に外嵌され
た第2割プーリー23とに亘り伝動ベルト24が巻回さ
れて、ベルト式無段変速装置18が構成されている。こ
れにより、入力軸20からの動力がベルト式無段変速装
置18及び主クラッチ19を介して、出力軸21に伝達
される。
【0026】次に、変速ユニット8におけるベルト式無
段変速装置18の操作構造について説明する。図1に示
すように、第1割プーリー22において紙面左側のプー
リー部分が、固定側のプーリー部分22bとして入力軸
20に固定されており、紙面右側のプーリー部分が移動
側のプーリー部分22aとして、入力軸20に対しスプ
ライン構造にてスライド自在に支持されている。第2割
プーリー23において紙面右側のプーリー部分が、固定
側のプーリー部分23bとしてカラー27(出力軸21
に対して相対回転自在)に固定されており、紙面左側の
プーリー部分が移動側のプーリー部分23aとして、カ
ラー27に対しスプライン構造にてスライド自在に支持
されている。これにより図1に示すように、伝動ベルト
24の張力によって第1割プーリー22の移動側のプー
リー部分22aが紙面右方に、第2割プーリー23の移
動側のプーリー部分23aが紙面左方に移動するように
付勢されている。
段変速装置18の操作構造について説明する。図1に示
すように、第1割プーリー22において紙面左側のプー
リー部分が、固定側のプーリー部分22bとして入力軸
20に固定されており、紙面右側のプーリー部分が移動
側のプーリー部分22aとして、入力軸20に対しスプ
ライン構造にてスライド自在に支持されている。第2割
プーリー23において紙面右側のプーリー部分が、固定
側のプーリー部分23bとしてカラー27(出力軸21
に対して相対回転自在)に固定されており、紙面左側の
プーリー部分が移動側のプーリー部分23aとして、カ
ラー27に対しスプライン構造にてスライド自在に支持
されている。これにより図1に示すように、伝動ベルト
24の張力によって第1割プーリー22の移動側のプー
リー部分22aが紙面右方に、第2割プーリー23の移
動側のプーリー部分23aが紙面左方に移動するように
付勢されている。
【0027】図1及び図2に示すように、二股状の第1
操作アーム28(第1操作部に相当)、及び二股状の第
2操作アーム30(第2操作部に相当)が備えられてお
り、第1及び第2操作アーム28,30の上端及び下端
に支点ピン35が固定されている。これに対して図1,
2,3に示すように、一方及び他方のケース部分17
c,17dに、割り面A側に開放された凹部状の第1支
持部17a(支持部に相当)、及び第2支持部17b
(支持部に相当)が形成されており、第1及び第2支持
部17a,17bに、第1及び第2操作アーム28,3
0の支点ピン35を入り込ませている。第1及び第2支
持部17a,17bに、支点ピン35の位置を外側から
調節できる調節ボルト37が設けられている。
操作アーム28(第1操作部に相当)、及び二股状の第
2操作アーム30(第2操作部に相当)が備えられてお
り、第1及び第2操作アーム28,30の上端及び下端
に支点ピン35が固定されている。これに対して図1,
2,3に示すように、一方及び他方のケース部分17
c,17dに、割り面A側に開放された凹部状の第1支
持部17a(支持部に相当)、及び第2支持部17b
(支持部に相当)が形成されており、第1及び第2支持
部17a,17bに、第1及び第2操作アーム28,3
0の支点ピン35を入り込ませている。第1及び第2支
持部17a,17bに、支点ピン35の位置を外側から
調節できる調節ボルト37が設けられている。
【0028】図1に示すように、第1及び第2割プーリ
ー22,23の両方の移動側のプーリー部分22a,2
3aにおいて、伝動ベルト24の反対側の部分にベアリ
ング36が外嵌されている。図4及び図2に示すよう
に、ベアリング36のアウターレース36aにおける軸
芯方向側の端部に接当する接当ピン28a,30aが、
第1及び第2操作アーム28,30の中程に固定され、
アウターレース36aの外周面に外側から接当する凸部
28b,30bが、第1及び第2操作アーム28,30
の中程に設けられており、接当ピン28a,30a及び
凸部28b,30bによりアウターレース36aを抱き
込むように構成されている。
ー22,23の両方の移動側のプーリー部分22a,2
3aにおいて、伝動ベルト24の反対側の部分にベアリ
ング36が外嵌されている。図4及び図2に示すよう
に、ベアリング36のアウターレース36aにおける軸
芯方向側の端部に接当する接当ピン28a,30aが、
第1及び第2操作アーム28,30の中程に固定され、
アウターレース36aの外周面に外側から接当する凸部
28b,30bが、第1及び第2操作アーム28,30
の中程に設けられており、接当ピン28a,30a及び
凸部28b,30bによりアウターレース36aを抱き
込むように構成されている。
【0029】図1及び図2に示すように、第1及び第2
操作アーム28,30の先端が連係リンク31により連
結されており、他方のケース部分17dに操作軸32が
支持され、操作軸32の操作アーム32aが第2操作ア
ーム30の先端に連結されている。図2に示すように、
他方のケース部分17dの外面に電動シリンダ33が固
定されており、操作軸32が他方のケース部分17dか
ら外面に突出して、操作軸32の外面側の操作アーム3
2bに電動シリンダ33が接続されている。
操作アーム28,30の先端が連係リンク31により連
結されており、他方のケース部分17dに操作軸32が
支持され、操作軸32の操作アーム32aが第2操作ア
ーム30の先端に連結されている。図2に示すように、
他方のケース部分17dの外面に電動シリンダ33が固
定されており、操作軸32が他方のケース部分17dか
ら外面に突出して、操作軸32の外面側の操作アーム3
2bに電動シリンダ33が接続されている。
【0030】以上の構造により図1に示すように、伝動
ベルト24の張力によって第1割プーリー22の移動側
のプーリー部分22aが紙面右方に、第2割プーリー2
3の移動側のプーリー部分23aが紙面左方に付勢され
ており、第1操作アーム28が紙面右方に押され、第2
操作アーム30が紙面左方に押される。この場合、第1
及び第2操作アーム28,30の先端が連係リンク31
に連結され、操作軸32により連係リンク31の位置が
決められているので、第1及び第2操作アーム28,3
0の支点ピン35が、第1及び第2支持部17a,17
bに押し付けられるような状態となる。これにより、第
1及び第2支持部17a,17bが開放部分を持つ凹部
状であっても、支点ピン35が第1及び第2支持部17
a,17bから外れることはない。
ベルト24の張力によって第1割プーリー22の移動側
のプーリー部分22aが紙面右方に、第2割プーリー2
3の移動側のプーリー部分23aが紙面左方に付勢され
ており、第1操作アーム28が紙面右方に押され、第2
操作アーム30が紙面左方に押される。この場合、第1
及び第2操作アーム28,30の先端が連係リンク31
に連結され、操作軸32により連係リンク31の位置が
決められているので、第1及び第2操作アーム28,3
0の支点ピン35が、第1及び第2支持部17a,17
bに押し付けられるような状態となる。これにより、第
1及び第2支持部17a,17bが開放部分を持つ凹部
状であっても、支点ピン35が第1及び第2支持部17
a,17bから外れることはない。
【0031】電動シリンダ33を伸縮操作して操作軸3
2を回動操作すると、第1及び第2操作アーム28,3
0が支点ピン35周りに同方向に揺動操作され、第1及
び第2割プーリー22,23の両方の移動側のプーリー
部分22a,23aが、同方向にスライド操作されて変
速が行われる。この場合、接当ピン28a,30a及び
凸部28b,30bにより、アウターレース36aを抱
き込むように構成しているので、第1及び第2操作アー
ム28,30から第1及び第2割プーリー22,23の
両方の移動側のプーリー部分22a,23aが外れるこ
とはない。図1に示す状態は、第1及び第2割プーリー
22,23の両方の移動側のプーリー部分22a,23
aが、最も紙面右方にスライド操作された最低速状態で
ある。
2を回動操作すると、第1及び第2操作アーム28,3
0が支点ピン35周りに同方向に揺動操作され、第1及
び第2割プーリー22,23の両方の移動側のプーリー
部分22a,23aが、同方向にスライド操作されて変
速が行われる。この場合、接当ピン28a,30a及び
凸部28b,30bにより、アウターレース36aを抱
き込むように構成しているので、第1及び第2操作アー
ム28,30から第1及び第2割プーリー22,23の
両方の移動側のプーリー部分22a,23aが外れるこ
とはない。図1に示す状態は、第1及び第2割プーリー
22,23の両方の移動側のプーリー部分22a,23
aが、最も紙面右方にスライド操作された最低速状態で
ある。
【0032】次に、変速ユニット8における主クラッチ
19の操作構造について説明する。図1に示すように、
主クラッチ19はバネ19aにより入り操作側に付勢さ
れており、操作アーム34aにより操作板19bを紙面
左方に押し操作することによって、主クラッチ19を切
り操作する。操作アーム34aは一方のケース部分17
cに支持された操作軸34に固定されており、操作軸3
4が一方のケース部分17cから外面に突出している。
機体の操縦部に備えられたクラッチペダル(図示せず)
と操作軸34の突出部とが、連係ロッド(図示せず)に
より機械的に連動連結されており、クラッチペダルを踏
み操作することにより主クラッチ19を切り操作するこ
とができる。
19の操作構造について説明する。図1に示すように、
主クラッチ19はバネ19aにより入り操作側に付勢さ
れており、操作アーム34aにより操作板19bを紙面
左方に押し操作することによって、主クラッチ19を切
り操作する。操作アーム34aは一方のケース部分17
cに支持された操作軸34に固定されており、操作軸3
4が一方のケース部分17cから外面に突出している。
機体の操縦部に備えられたクラッチペダル(図示せず)
と操作軸34の突出部とが、連係ロッド(図示せず)に
より機械的に連動連結されており、クラッチペダルを踏
み操作することにより主クラッチ19を切り操作するこ
とができる。
【0033】図1及び図5に示すように、ベベルギヤケ
ース7の後側にミッションケース9が配置されて、入力
軸25がミッションケース9の機体左側に突出してお
り、変速ユニット8の入力軸20及び出力軸21の連結
部分が機体右側に設けられている。以上の構造によっ
て、変速ユニット8の入力軸20とベベルギヤケース7
の出力軸13とをカップリング26により連結するので
あり、変速ユニット8の出力軸21のスプライン部21
aに、ミッションケース9の入力軸25を挿入すること
により、変速ユニット8の出力軸21とミッションケー
ス9の入力軸25とを連結する。
ース7の後側にミッションケース9が配置されて、入力
軸25がミッションケース9の機体左側に突出してお
り、変速ユニット8の入力軸20及び出力軸21の連結
部分が機体右側に設けられている。以上の構造によっ
て、変速ユニット8の入力軸20とベベルギヤケース7
の出力軸13とをカップリング26により連結するので
あり、変速ユニット8の出力軸21のスプライン部21
aに、ミッションケース9の入力軸25を挿入すること
により、変速ユニット8の出力軸21とミッションケー
ス9の入力軸25とを連結する。
【0034】主クラッチ19の操作軸34とクラッチペ
ダルとの連係を外し、電動シリンダ33の配線を外して
以上とは逆の操作を行えば、変速ユニット8の全体をベ
ベルギヤケース7及びミッションケース9から、簡単に
取り外すことができるのであり、別の場所にてケース1
7(一対のケース部分17c,17d)を開けて、内部
のベルト式無段変速装置18及び主クラッチ19等の調
整及び修理を行う。
ダルとの連係を外し、電動シリンダ33の配線を外して
以上とは逆の操作を行えば、変速ユニット8の全体をベ
ベルギヤケース7及びミッションケース9から、簡単に
取り外すことができるのであり、別の場所にてケース1
7(一対のケース部分17c,17d)を開けて、内部
のベルト式無段変速装置18及び主クラッチ19等の調
整及び修理を行う。
【0035】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図1】変速ユニットの横断平面図
【図2】変速ユニットの縦断側面図
【図3】第1操作アームの支点ピン付近及びケースの第
1支持部付近の側面図
1支持部付近の側面図
【図4】第1操作アームの中程の接当ピン及び凸部付近
の縦断正面図
の縦断正面図
【図5】乗用型田植機における伝動系の概略を示す平面
図
図
【図6】乗用型田植機の全体側面図
17 ケース 17a 第1支持部、支持部 17b 第2支持部、支持部 17c ケースにおける一方のケース部分 17d ケースにおける他方のケース部分 18 ベルト式無段変速装置 22 第1割プーリー 22a 第1割プーリーの移動側のプーリー部分 22b 第1割プーリーの固定側のプーリー部分 23 第2割プーリー 23a 第2割プーリーの移動側のプーリー部分 23b 第2割プーリーの固定側のプーリー部分 24 伝動ベルト 28 第1操作部 30 第2操作部 A 分割部
Claims (2)
- 【請求項1】 互いに対向する一対のプーリー部分が近
接及び離間自在な第1割プーリー(22)及び第2割プ
ーリー(23)と、前記第1及び第2割プーリー(2
2),(23)に亘り巻回される伝動ベルト(24)と
を備えて、ベルト式無段変速装置(18)を構成し、前
記ベルト式無段変速装置(18)を覆うケース(17)
を備えると共に、 前記第1割プーリー(22)の固定側のプーリー部分
(22b)に対する低速側又は高速側への変速操作を移
動側のプーリー部分(22a)に伝える第1操作部(2
8)と、前記第2割プーリー(23)の固定側のプーリ
ー部分(23b)に対する低速側又は高速側への変速操
作を移動側のプーリー部分(23a)に伝える第2操作
部(30)とを備え、 前記伝動ベルト(24)の張力により前記第1及び第2
割プーリー(22),(23)の移動側のプーリー部分
(22a),(23a)が固定側のプーリー部分(22
b),(23b)から離間しようして前記第1及び第2
操作部(28),(30)に掛かる反力を、前記第1及
び第2操作部(28),(30)に接当して受け止め支
持し、且つ、前記第1及び第2操作部(28),(3
0)が離間するのを許す支持部(17a),(17b)
を、前記ケース(17)に備えて、 前記第1及び第2操作部(28),(30)から、前記
第1及び第2割プーリー(22),(23)の両方の移
動側のプーリー部分(22a),(23a)に、同じ低
速側又は同じ高速側への変速操作が伝えられ、変速が行
われるように構成してあるベルト式無段変速装置。 - 【請求項2】 互いに対向する一対のプーリー部分が近
接及び離間自在な第1割プーリー(22)及び第2割プ
ーリー(23)と、前記第1及び第2割プーリー(2
2),(23)に亘り巻回される伝動ベルト(24)と
を備えて、ベルト式無段変速装置(18)を構成し、 前記ベルト式無段変速装置(18)を覆うケース(1
7)を備えて、前記伝動ベルト(24)に沿う分割部
(A)により、前記ケース(17)を一対のケース 部分
(17c),(17d)による2分割構造に構成すると
共に、 前記第1割プーリー(22)の固定側のプーリー部分
(22b)に対する低速側又は高速側への変速操作を移
動側のプーリー部分(22a)に伝える第1操作部(2
8)を、前記一方のケース部分(17c)側に備え、 前記第2割プーリー(23)の固定側のプーリー部分
(23b)に対する低速側又は高速側への変速操作を移
動側のプーリー部分(23a)に伝える第2操作部(3
0)を、前記他方のケース部分(17d)側に備えて、 前記伝動ベルト(24)の張力により前記第1割プーリ
ー(22)の移動側のプーリー部分(22a)が固定側
のプーリー部分(22b)から離間しようして前記第1
操作部(28)に掛かる反力を、前記第1操作部(2
8)に接当して受け止め支持し、且つ、前記第1操作部
(28)が離間するのを許す第1支持部(17a)を、
前記一方のケース部分(17c)に備え、 前記伝動ベルト(24)の張力により前記第2割プーリ
ー(23)の移動側のプーリー部分(23a)が固定側
のプーリー部分(23b)から離間しようして前記第2
操作部(30)に掛かる反力を、前記第2操作部(3
0)に接当して受け止め支持し、且つ、前記第2操作部
(30)が離間するのを許す第2支持部(17b)を、
前記他方のケース部分(17d)に備えて、 前記第1及び第2操作部(28),(30)から、前記
第1及び第2割プーリー(22),(23)の両方の移
動側のプーリー部分(22a),(23a)に、同じ低
速側又は同じ高速側への変速操作が伝えられ、変速が行
われるように構成してあるベルト式無段変速装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20407691A JP3009946B2 (ja) | 1991-08-14 | 1991-08-14 | ベルト式無段変速装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20407691A JP3009946B2 (ja) | 1991-08-14 | 1991-08-14 | ベルト式無段変速装置 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11202097A Division JPH1068453A (ja) | 1997-04-30 | 1997-04-30 | 水田作業車の伝動構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0544806A JPH0544806A (ja) | 1993-02-23 |
JP3009946B2 true JP3009946B2 (ja) | 2000-02-14 |
Family
ID=16484380
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20407691A Expired - Fee Related JP3009946B2 (ja) | 1991-08-14 | 1991-08-14 | ベルト式無段変速装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3009946B2 (ja) |
-
1991
- 1991-08-14 JP JP20407691A patent/JP3009946B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH0544806A (ja) | 1993-02-23 |
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