JP3009707B2 - メッキ層形成用樹脂組成物およびその用途 - Google Patents
メッキ層形成用樹脂組成物およびその用途Info
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Description
【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、メッキ層との密着性および耐熱性に優れる
とともに、成形体の製造が容易なメッキ層形成用樹脂組
成物およびその用途に関する。
とともに、成形体の製造が容易なメッキ層形成用樹脂組
成物およびその用途に関する。
発明の技術的背景 表面にメッキ法により金属層が形成されたメッキ層形
成樹脂成形体は、電磁波シールド部材、プリント配線基
板など以外に、金属代替品である装飾用樹脂成形体、ま
たは表面に形成された金属層を介して回路、機器などを
電気的に連結する回路部品(以下、これらをメッキ層形
成樹脂成形体と総称することもある)などとして多用さ
れている。
成樹脂成形体は、電磁波シールド部材、プリント配線基
板など以外に、金属代替品である装飾用樹脂成形体、ま
たは表面に形成された金属層を介して回路、機器などを
電気的に連結する回路部品(以下、これらをメッキ層形
成樹脂成形体と総称することもある)などとして多用さ
れている。
このようなメッキ層形成樹脂成形体を形成するための
樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂のような
熱硬化性樹脂、ポリイミドあるいはポリアミドなどが使
用されてた。
樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂のような
熱硬化性樹脂、ポリイミドあるいはポリアミドなどが使
用されてた。
例えば、ポリアミドからなる樹脂成形体にメッキ層を
形成したメッキ層形成樹脂成形体は、ポリアミドが比較
的機械的特性および耐熱性に優れていることから、電気
・電子機器部品あるいは自動車部品の金属代替品として
用いられる。
形成したメッキ層形成樹脂成形体は、ポリアミドが比較
的機械的特性および耐熱性に優れていることから、電気
・電子機器部品あるいは自動車部品の金属代替品として
用いられる。
また、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエ
ーテルイミドなどからなる樹脂成形体の表面に部分的に
メッキ層を形成したプリント配線基板がすでに知られて
いる(特開昭61−239694号公報、特公昭54−36290号公
報および特公昭56−31915号公報参照)。
ーテルイミドなどからなる樹脂成形体の表面に部分的に
メッキ層を形成したプリント配線基板がすでに知られて
いる(特開昭61−239694号公報、特公昭54−36290号公
報および特公昭56−31915号公報参照)。
しかしながら、熱硬化性樹脂を使用する場合、未硬化
の熱可塑性樹脂を所定の形状に賦形した後、硬化させて
樹脂成形体を製造する必要があり、したがってメッキ層
形成樹脂成形体の製造工程が煩雑になるとの問題があっ
た。
の熱可塑性樹脂を所定の形状に賦形した後、硬化させて
樹脂成形体を製造する必要があり、したがってメッキ層
形成樹脂成形体の製造工程が煩雑になるとの問題があっ
た。
また、上記のような熱硬化性樹脂およびポリスルホン
などの樹脂は、耐熱性が低くいという問題があった。し
たがって、例えばこれらの樹脂を用いてプリント配線基
板を製造した場合、プリント配線基板への電子部品の実
装速度を高めようとしてハンダ温度を高めると、樹脂の
耐熱性が限界に達してしまうという問題があった。
などの樹脂は、耐熱性が低くいという問題があった。し
たがって、例えばこれらの樹脂を用いてプリント配線基
板を製造した場合、プリント配線基板への電子部品の実
装速度を高めようとしてハンダ温度を高めると、樹脂の
耐熱性が限界に達してしまうという問題があった。
ポリアミドは、耐熱性が必ずしも充分ではなく、また
吸水性が高い他、密着性に優れたメッキ層を形成しにく
い。したがってポリアミドを用いたメッキ層形成樹脂成
形体は、特に過酷な条件下で使用される自動車用の装飾
部品やプリント配線基板などの回路部品に要求される性
能を満足させるには至っていないという問題があった。
吸水性が高い他、密着性に優れたメッキ層を形成しにく
い。したがってポリアミドを用いたメッキ層形成樹脂成
形体は、特に過酷な条件下で使用される自動車用の装飾
部品やプリント配線基板などの回路部品に要求される性
能を満足させるには至っていないという問題があった。
さらにポリイミドは、優れた耐熱性を有しているが、
成形性に劣るという問題があった。すなわち、このよう
なポリイミドを用い上記金属層を有した樹脂成形体を製
造する場合、ポリイミド前駆体をピロリドンなどの特殊
な溶媒に溶解した後、この溶液を流涎し、次いで溶媒を
除去しながら硬化反応を行うことが必要であり、金属層
を有した樹脂成形体の製造が非常に複雑化するという問
題があった。
成形性に劣るという問題があった。すなわち、このよう
なポリイミドを用い上記金属層を有した樹脂成形体を製
造する場合、ポリイミド前駆体をピロリドンなどの特殊
な溶媒に溶解した後、この溶液を流涎し、次いで溶媒を
除去しながら硬化反応を行うことが必要であり、金属層
を有した樹脂成形体の製造が非常に複雑化するという問
題があった。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴なう問題点を解
決しようとするものであって、密着性に優れたメッキ層
が形成でき、耐熱性に優れるとともに、容易に成形する
ことができるメッキ層形成用樹脂組成物およびその用
途、すなわちこの樹脂組成物にメッキ層を形成してなる
メッキ層形成樹脂成形体、電磁波シールド材、装飾用樹
脂成形体およびプリント配線基板などの回路基板を提供
することを目的としている。
決しようとするものであって、密着性に優れたメッキ層
が形成でき、耐熱性に優れるとともに、容易に成形する
ことができるメッキ層形成用樹脂組成物およびその用
途、すなわちこの樹脂組成物にメッキ層を形成してなる
メッキ層形成樹脂成形体、電磁波シールド材、装飾用樹
脂成形体およびプリント配線基板などの回路基板を提供
することを目的としている。
発明の概要 本発明に係るメッキ層形成用樹脂組成物は、テレフタ
ル酸成分単位30〜100モル%と、テレフタル酸以外の芳
香族ジカルボン酸成分単位0〜40モル%および/または
炭素原子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸成分単位0〜70
モル%とからなるジカルボン酸成分単位、および 炭素原子数4〜25のアルキレン基を有するジアミン成
分単位および/または脂環族アルキレンジアミン成分単
位からなる繰返し単位から構成され、 融点が280℃以上であり、かつ非晶部のガラス転移温
度が70℃以上であるポリアミド、 および 無機フィラーを含むことを特徴としている。
ル酸成分単位30〜100モル%と、テレフタル酸以外の芳
香族ジカルボン酸成分単位0〜40モル%および/または
炭素原子数4〜20の脂肪族ジカルボン酸成分単位0〜70
モル%とからなるジカルボン酸成分単位、および 炭素原子数4〜25のアルキレン基を有するジアミン成
分単位および/または脂環族アルキレンジアミン成分単
位からなる繰返し単位から構成され、 融点が280℃以上であり、かつ非晶部のガラス転移温
度が70℃以上であるポリアミド、 および 無機フィラーを含むことを特徴としている。
本発明に係るメッキ層形成用樹脂組成物は、上記のよ
うな特定の繰返し単位から構成されるポリアミドを含ん
でいるため、非常に優れた耐熱性を示す。また本発明に
係るメッキ層形成用樹脂組成物は、このようなポリアミ
ドが熱可塑性であるため、射出成形あるいは押出し成形
などの方法を利用して樹脂成形体を製造することができ
る。
うな特定の繰返し単位から構成されるポリアミドを含ん
でいるため、非常に優れた耐熱性を示す。また本発明に
係るメッキ層形成用樹脂組成物は、このようなポリアミ
ドが熱可塑性であるため、射出成形あるいは押出し成形
などの方法を利用して樹脂成形体を製造することができ
る。
本発明に係るメッキ層形成樹脂成形体、電磁波シール
ド材、装飾用樹脂成形体およびプリント配線基板などの
回路基板は、上記メッキ層形成用樹脂組成物から形成さ
れる成形体表面にメッキ層が形成されていることを特徴
としている。
ド材、装飾用樹脂成形体およびプリント配線基板などの
回路基板は、上記メッキ層形成用樹脂組成物から形成さ
れる成形体表面にメッキ層が形成されていることを特徴
としている。
さらに本発明に係るプリント配線基板は、上記メッキ
層形成用樹脂組成物から形成される成形体の表面の配線
形成箇所に選択的に金属層が形成されていることを特徴
としている。
層形成用樹脂組成物から形成される成形体の表面の配線
形成箇所に選択的に金属層が形成されていることを特徴
としている。
本発明に係るこれらメッキ層形成樹脂組成物によれ
ば、上記メッキ層形成用樹脂組成物を用いているため、
耐熱性に優れかつ製造が容易である。
ば、上記メッキ層形成用樹脂組成物を用いているため、
耐熱性に優れかつ製造が容易である。
また、本発明に係るメッキ法は、上記メッキ層形成用
樹脂組成物から形成される成形体表面に予め酸性クロム
酸溶液でエッチングを施した後、該表面に無電解メッキ
を施し、さらにこの無電解メッキ上に電解メッキを施す
ことを特徴としている。
樹脂組成物から形成される成形体表面に予め酸性クロム
酸溶液でエッチングを施した後、該表面に無電解メッキ
を施し、さらにこの無電解メッキ上に電解メッキを施す
ことを特徴としている。
本発明に係るメッキ法によれば、上記成形体表面に密
着性の良好なメッキ層を形成することができる。
着性の良好なメッキ層を形成することができる。
発明の具体的説明 以下、本発明に係るメッキ層形成用樹脂組成物および
メッキ層形成樹脂成形体について具体的に説明する。
メッキ層形成樹脂成形体について具体的に説明する。
本発明に係るメッキ層形成用樹脂組成物は、芳香族ジ
カルボン酸成分単位[A]を含むポリアミドと、無機フ
ィラーとを含んでいる。
カルボン酸成分単位[A]を含むポリアミドと、無機フ
ィラーとを含んでいる。
そして、本発明で用いられるポリアミドを構成する芳
香族ジカルボン酸成分単位[A]は、テレフタル酸成分
単位(a)を含んでいることが好ましい。このようなテ
レフタル酸成分単位(a)を含む繰返し単位は、次式
[II−a]で表わすことができる。
香族ジカルボン酸成分単位[A]は、テレフタル酸成分
単位(a)を含んでいることが好ましい。このようなテ
レフタル酸成分単位(a)を含む繰返し単位は、次式
[II−a]で表わすことができる。
ただし、上記式[II−a]において、R1は、炭素原子
数4〜25のアルキレン基を表わす。
数4〜25のアルキレン基を表わす。
本発明で用いられるポリアミドを構成する芳香族ジカ
ルボン酸成分単位[A]は、上記のようなテレフタル酸
成分単位(a)以外に他のカルボン酸成分単位を含んで
いてもよい。
ルボン酸成分単位[A]は、上記のようなテレフタル酸
成分単位(a)以外に他のカルボン酸成分単位を含んで
いてもよい。
このようなテレフタル酸成分単位(a)以外の芳香族
ジカルボン酸成分単位(b)としては、イソフタル酸、
2−メチルテレフタル酸およびナフタレンジカルボン酸
から誘導される成分単位を挙げることができる。本発明
のポリアミドがテレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸
成分単位(b)を含む場合、このような成分単位として
は、特にイソフタル酸成分単位が好ましい。
ジカルボン酸成分単位(b)としては、イソフタル酸、
2−メチルテレフタル酸およびナフタレンジカルボン酸
から誘導される成分単位を挙げることができる。本発明
のポリアミドがテレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸
成分単位(b)を含む場合、このような成分単位として
は、特にイソフタル酸成分単位が好ましい。
このようなテレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成
分単位(b)のうち、本発明において特に好ましいイソ
フタル酸成分単位を有する繰返し単位は、次式[II−
b]で表わすことができる。
分単位(b)のうち、本発明において特に好ましいイソ
フタル酸成分単位を有する繰返し単位は、次式[II−
b]で表わすことができる。
ただし、上記式[II−b]において、R1は炭素原子数
4〜25のアルキレン基を表わす。
4〜25のアルキレン基を表わす。
本発明で用いられるポリアミドは、このような芳香族
ジカルボン酸成分単位[A]とともに、脂肪族ジカルボ
ン酸成分単位(c)を含んでいてもよい。
ジカルボン酸成分単位[A]とともに、脂肪族ジカルボ
ン酸成分単位(c)を含んでいてもよい。
このような脂肪族ジカルボン酸成分単位(c)は、炭
素原子数4〜20、好ましくは6〜12のアルキレン基を有
する脂肪族ジカルボン酸から誘導される。このような脂
肪族ジカルボン酸成分単位(c)を誘導するために用い
られる脂肪族ジカルボン酸の例としては、コハク酸、ア
ジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸を挙げることがで
きる。このポリアミドが脂肪族ジカルボン酸成分単位
(c)を含む場合、このような成分単位としては、特に
アジピン酸成分単位が好ましい。
素原子数4〜20、好ましくは6〜12のアルキレン基を有
する脂肪族ジカルボン酸から誘導される。このような脂
肪族ジカルボン酸成分単位(c)を誘導するために用い
られる脂肪族ジカルボン酸の例としては、コハク酸、ア
ジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸を挙げることがで
きる。このポリアミドが脂肪族ジカルボン酸成分単位
(c)を含む場合、このような成分単位としては、特に
アジピン酸成分単位が好ましい。
このような脂肪族ジカルボン酸成分単位(c)を含む
繰返し単位は、次式[III]で表わすことができる。
繰返し単位は、次式[III]で表わすことができる。
ただし、上記式[III]において、R1は[II−a]と
同様であり、nは4〜20、好ましくは6〜12の整数を表
わす。
同様であり、nは4〜20、好ましくは6〜12の整数を表
わす。
本発明で使用されるポリアミドは、このようなジカル
ボン酸成分単位[A]とともに、炭素原子数4〜20のア
ルキレン基を有するジアミン成分単位(d)および/ま
たは脂環族アルキレンジアミン成分単位(e)[B]を
含んでいることが好ましい。
ボン酸成分単位[A]とともに、炭素原子数4〜20のア
ルキレン基を有するジアミン成分単位(d)および/ま
たは脂環族アルキレンジアミン成分単位(e)[B]を
含んでいることが好ましい。
このようなジアミン成分単位(d)は、炭素原子数6
〜18の脂肪族アルキレンジアミンから誘導される成分か
ら誘導することができる。
〜18の脂肪族アルキレンジアミンから誘導される成分か
ら誘導することができる。
このような脂肪族アルキレンジアミン成分単位を誘導
するために用いられるアルキレンジアミンの具体例とし
ては、 1,4−ジアミノブタン 1,6−ジアミノヘキサン、 トリメチル−1,6−ジアミノヘキサン 1,7−ジアミノヘプタン、 1,8−ジアミノオクタン、 1,9−ジアミノノナン、 1,10−ジアミノデカン、 1,11−ジアミノウンデカン、 1,12−ジアミノドデカン を挙げることができる。
するために用いられるアルキレンジアミンの具体例とし
ては、 1,4−ジアミノブタン 1,6−ジアミノヘキサン、 トリメチル−1,6−ジアミノヘキサン 1,7−ジアミノヘプタン、 1,8−ジアミノオクタン、 1,9−ジアミノノナン、 1,10−ジアミノデカン、 1,11−ジアミノウンデカン、 1,12−ジアミノドデカン を挙げることができる。
特に本発明においてジアミン成分単位(d)として
は、直鎖脂肪族アルキレンジアミンから誘導された成分
単位が好ましく、このような直鎖脂肪族アルキレンジア
ミンとしては、 1,4−ジアミノブタン 1,6−ジアミノヘキサン、 1,8−ジアミノオクタン、 1,10−ジアミノデカン、 1,12−ジアミノドデカン、 および、 これらの混合物が好ましい。さらに、これらの中でも、
1,6−ジアミノヘキサンが特に好ましい。
は、直鎖脂肪族アルキレンジアミンから誘導された成分
単位が好ましく、このような直鎖脂肪族アルキレンジア
ミンとしては、 1,4−ジアミノブタン 1,6−ジアミノヘキサン、 1,8−ジアミノオクタン、 1,10−ジアミノデカン、 1,12−ジアミノドデカン、 および、 これらの混合物が好ましい。さらに、これらの中でも、
1,6−ジアミノヘキサンが特に好ましい。
また、本発明で用いられる脂環族ジアミン成分単位
(e)は、通常、炭素原子数が6〜25程度であり、かつ
少なくとも1個の脂環族炭化水素環を含むジアミンから
誘導される成分単位が好ましい。
(e)は、通常、炭素原子数が6〜25程度であり、かつ
少なくとも1個の脂環族炭化水素環を含むジアミンから
誘導される成分単位が好ましい。
このような脂環族ジアミン成分単位(e)としては、
具体的には、たとえば、 1,3−ジアミノシクロヘキサン、 1,4−ジアミノシクロヘキサン、 1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、 1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、 イソホロンジアミン、 ピペラジン、 2,5−ジメチルピペラジン、 ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、 ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、 4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルジシクロヘキシルプ
ロパン、 4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルジシクロヘキシルメ
タン、 4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチル−5,5′−ジメチル
ジシクロヘキシルメタン、 4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチル−5,5′−ジメチル
ジシクロヘキシルプロパン、 α−α′−ビス(4−アミノシクロヘキシル)−p−ジ
イソプロピルベンゼン、 α−α′−ビス(4−アミノシクロヘキシル)−m−ジ
イソプロピルベンゼン、 α−α′−ビス(4−アミノシクロヘキシル)−1,4−
シクロヘキサン、 α−α′−ビス(4−アミノシクロヘキシル)−1,3−
シクロヘキサンなどの脂環族ジアミンから誘導される成
分単位を挙げることができる。
具体的には、たとえば、 1,3−ジアミノシクロヘキサン、 1,4−ジアミノシクロヘキサン、 1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、 1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、 イソホロンジアミン、 ピペラジン、 2,5−ジメチルピペラジン、 ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、 ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、 4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルジシクロヘキシルプ
ロパン、 4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルジシクロヘキシルメ
タン、 4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチル−5,5′−ジメチル
ジシクロヘキシルメタン、 4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチル−5,5′−ジメチル
ジシクロヘキシルプロパン、 α−α′−ビス(4−アミノシクロヘキシル)−p−ジ
イソプロピルベンゼン、 α−α′−ビス(4−アミノシクロヘキシル)−m−ジ
イソプロピルベンゼン、 α−α′−ビス(4−アミノシクロヘキシル)−1,4−
シクロヘキサン、 α−α′−ビス(4−アミノシクロヘキシル)−1,3−
シクロヘキサンなどの脂環族ジアミンから誘導される成
分単位を挙げることができる。
これらの脂環族ジアミン成分単位(e)のうちでは、
ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(4−アミ
ノシクロヘキシル)メタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−
ジメチルジシクロヘキシルメタンが好ましく、特にビス
(4−アミノシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(ア
ミノシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(アミノメチ
ル)シクロヘキサン等の脂環族ジアミンから誘導される
成分単位が好ましい。
ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(4−アミ
ノシクロヘキシル)メタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−
ジメチルジシクロヘキシルメタンが好ましく、特にビス
(4−アミノシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(ア
ミノシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(アミノメチ
ル)シクロヘキサン等の脂環族ジアミンから誘導される
成分単位が好ましい。
本発明で好ましく用いられるポリアミドは、全ジカル
ボン酸成分中、 テレフタル酸成分単位(a)を60〜100モル%; テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分単位
(b)を0〜40モル%; そして、 脂肪族ジカルボン酸成分単位(c)を0〜40モル%の
量で含む繰返し単位から構成されていることが好まし
い。
ボン酸成分中、 テレフタル酸成分単位(a)を60〜100モル%; テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分単位
(b)を0〜40モル%; そして、 脂肪族ジカルボン酸成分単位(c)を0〜40モル%の
量で含む繰返し単位から構成されていることが好まし
い。
なお、本発明では、芳香族ジカルボン酸成分単位
[A]としてテレフタル酸成分単位(a)およびイソフ
タル酸成分単位に代表されるテレフタル酸以外の二価の
芳香族カルボン酸から誘導される成分単位(b)を含ん
でいるが、これら以外に、上述の脂肪族ジカルボン酸成
分単位(c)、および少量のトリメリット酸、ピロメリ
ット酸などの三塩基性以上の多価カルボン酸から誘導さ
れる成分単位を含む繰返し単位を含有していてもよい。
本発明で用いられるポリアミド中におけるこのような多
価カルボン酸から誘導される成分単位を含む繰返し単位
の含有率は、通常は0〜5モル%である。
[A]としてテレフタル酸成分単位(a)およびイソフ
タル酸成分単位に代表されるテレフタル酸以外の二価の
芳香族カルボン酸から誘導される成分単位(b)を含ん
でいるが、これら以外に、上述の脂肪族ジカルボン酸成
分単位(c)、および少量のトリメリット酸、ピロメリ
ット酸などの三塩基性以上の多価カルボン酸から誘導さ
れる成分単位を含む繰返し単位を含有していてもよい。
本発明で用いられるポリアミド中におけるこのような多
価カルボン酸から誘導される成分単位を含む繰返し単位
の含有率は、通常は0〜5モル%である。
上記のようなポリアミドは、濃硫酸中30℃の温度で測
定した極限粘度[η]が通常は0.5〜3.0dl/g、好ましく
は0.5〜2.8dl/g、特に好ましくは0.6〜2.5dl/gの範囲で
ある。
定した極限粘度[η]が通常は0.5〜3.0dl/g、好ましく
は0.5〜2.8dl/g、特に好ましくは0.6〜2.5dl/gの範囲で
ある。
さらに本発明で使用されるポリアミドは、前記式[II
−a]で表わされる繰返し単位を主な繰返し単位とする
ポリアミドと、前記式[II−b]表わされる繰返し単位
を主な繰返し単位とするポリアミドと、前記式[III]
で表わされる繰返し単位を主な繰返し単位とするポリア
ミドとからなるポリアミドの混合物であってもよい。
−a]で表わされる繰返し単位を主な繰返し単位とする
ポリアミドと、前記式[II−b]表わされる繰返し単位
を主な繰返し単位とするポリアミドと、前記式[III]
で表わされる繰返し単位を主な繰返し単位とするポリア
ミドとからなるポリアミドの混合物であってもよい。
本発明で使用されるポリアミドが混合物である場合、
これらの混合物のうちでも前記式[II−a]で表わされ
る繰返し単位を主な繰返し単位とするポリアミドと、前
記式[II−b]を主な繰返し単位とするポリアミドおよ
び/または[III]を主な繰返し単位とするポリアミド
とからなる組成物であることが好ましい。この場合、式
[II−a]で表わされる繰返し単位を主な繰返し単位と
するポリアミドの含有率は、通常は30重量%以上であ
る。
これらの混合物のうちでも前記式[II−a]で表わされ
る繰返し単位を主な繰返し単位とするポリアミドと、前
記式[II−b]を主な繰返し単位とするポリアミドおよ
び/または[III]を主な繰返し単位とするポリアミド
とからなる組成物であることが好ましい。この場合、式
[II−a]で表わされる繰返し単位を主な繰返し単位と
するポリアミドの含有率は、通常は30重量%以上であ
る。
さらにこの場合、前記式[II−b]表わされる繰返し
単位を主な繰返し単位とするポリアミドと、前記式[II
I]で表わされる繰返し単位を主な繰返し単位とするポ
リアミドの混合物との配合比率は、重量比で、通常は0:
100〜40:60、好ましくは0:100〜30:70である。
単位を主な繰返し単位とするポリアミドと、前記式[II
I]で表わされる繰返し単位を主な繰返し単位とするポ
リアミドの混合物との配合比率は、重量比で、通常は0:
100〜40:60、好ましくは0:100〜30:70である。
このようなポリアミドは、従来から使用されている脂
肪族ポリアミドよりも高い融点を示す。すなわち本発明
で好ましく用いられるポリアミドの融点は280℃以上、
好ましくは290〜340℃である。さらに、本発明で好まし
く用いられるポリアミドの非晶部におけるガラス転移温
度は70℃以上である。
肪族ポリアミドよりも高い融点を示す。すなわち本発明
で好ましく用いられるポリアミドの融点は280℃以上、
好ましくは290〜340℃である。さらに、本発明で好まし
く用いられるポリアミドの非晶部におけるガラス転移温
度は70℃以上である。
融点および非晶部のガラス転移温度が上記の範囲内に
あるポリアミドを使用することにより、樹脂成形体が高
温に晒される場合であっても、この部材を形成する樹脂
が溶融状態になることがない。さらに上記のようなポリ
アミドは成形性に優れているため、このポリアミドを用
いることにより、容易に樹脂成形体を形成することがで
きる。
あるポリアミドを使用することにより、樹脂成形体が高
温に晒される場合であっても、この部材を形成する樹脂
が溶融状態になることがない。さらに上記のようなポリ
アミドは成形性に優れているため、このポリアミドを用
いることにより、容易に樹脂成形体を形成することがで
きる。
さらに、このようなポリアミドは、非晶部におけるガ
ラス転移温度が70℃以上であるので、高温に晒された場
合であってもクラックなどが発生しにくい。
ラス転移温度が70℃以上であるので、高温に晒された場
合であってもクラックなどが発生しにくい。
本発明で使用されるポリアミドは、特定の構造を有す
るため、本質的に高温において高い曲げ弾性率を有して
いるのは勿論、従来のポリアミドの問題点とされていた
吸水性も低い。
るため、本質的に高温において高い曲げ弾性率を有して
いるのは勿論、従来のポリアミドの問題点とされていた
吸水性も低い。
本発明に係るメッキ層形成用樹脂組成物は、このよう
なポリアミドを通常50重量%以上、好ましくは60〜100
重量%含んでおり、このようなポリアミドを単独で使用
することができるが、さらに他の樹脂を配合することも
できる。ここで使用される樹脂としては、耐熱性熱可塑
性樹脂が好ましい。
なポリアミドを通常50重量%以上、好ましくは60〜100
重量%含んでおり、このようなポリアミドを単独で使用
することができるが、さらに他の樹脂を配合することも
できる。ここで使用される樹脂としては、耐熱性熱可塑
性樹脂が好ましい。
このような耐熱性熱可塑性樹脂の例としては、ポリオ
レフィン、PPS(ポリフェニレンスルフィド)、PPE(ポ
リフェニルエーテル)、PES(ポリエーテルフルフォ
ン)、PEI(ポリエーテルイミドおよびLCP(液晶ポリマ
ー)などを挙げることができ、さらにこれらの樹脂の変
性物を挙げることができる。特に本発明においてはポリ
フェニレンスルフィドが好ましい。
レフィン、PPS(ポリフェニレンスルフィド)、PPE(ポ
リフェニルエーテル)、PES(ポリエーテルフルフォ
ン)、PEI(ポリエーテルイミドおよびLCP(液晶ポリマ
ー)などを挙げることができ、さらにこれらの樹脂の変
性物を挙げることができる。特に本発明においてはポリ
フェニレンスルフィドが好ましい。
このような耐熱性熱可塑性樹脂の樹脂成分中における
含有率は、通常は50重量%未満、好ましくは0〜40重量
%の範囲内にある。
含有率は、通常は50重量%未満、好ましくは0〜40重量
%の範囲内にある。
このようなポリアミド(あるいはポリアミド組成物)
およびこのポリアミドと共に使用される樹脂は、従来技
術を利用して製造することができる。
およびこのポリアミドと共に使用される樹脂は、従来技
術を利用して製造することができる。
本発明において上記のようなポリアミドとともに用い
られる無機フィラーとしては、繊維状、粒状、針状、リ
ン片状、板状等の形態を有する充填剤であって、アルカ
リ土類金属の炭酸塩および酸化物、ケイ酸塩、金属繊
維、アスペクト、セラミックファイバー、二酸化チタ
ン、酸化アルミニウム、マイカ、タルク、硫酸バリウ
ム、石コウ、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、クレ
ー、シリカ、シリカアルミナ、アルミナ、セリサイト、
カオリン、珪藻土、炭酸マグネシウム、長石、軽石、カ
ーボンブラック、ガラスビーズ、シラスバルーン、ベン
ガラ、酸化亜鉛およびサイロイドなどからなる無機フィ
ラーを挙げることができる。
られる無機フィラーとしては、繊維状、粒状、針状、リ
ン片状、板状等の形態を有する充填剤であって、アルカ
リ土類金属の炭酸塩および酸化物、ケイ酸塩、金属繊
維、アスペクト、セラミックファイバー、二酸化チタ
ン、酸化アルミニウム、マイカ、タルク、硫酸バリウ
ム、石コウ、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、クレ
ー、シリカ、シリカアルミナ、アルミナ、セリサイト、
カオリン、珪藻土、炭酸マグネシウム、長石、軽石、カ
ーボンブラック、ガラスビーズ、シラスバルーン、ベン
ガラ、酸化亜鉛およびサイロイドなどからなる無機フィ
ラーを挙げることができる。
アルカリ土類金属の炭酸塩として、炭酸マグネシウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム;アルカリ土類金属
の酸化物として、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、
酸化バリウム;アルカリ土類金属のケイ酸塩として、ケ
イ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウムなどを各々例示す
ることができる。
ム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム;アルカリ土類金属
の酸化物として、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、
酸化バリウム;アルカリ土類金属のケイ酸塩として、ケ
イ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウムなどを各々例示す
ることができる。
これらのうちで、タルクおよび/またはアルカリ土類
金属の炭酸塩あるいは酸化物、ケイ酸塩などを用いるこ
とが好ましく、特にアルカリ土類金属の炭酸塩および酸
化物、例えば炭酸カルシウムや酸化マグネシウムが好ま
しく用いられる。これらの無機フィラーは2種以上混合
して使用することもできる。
金属の炭酸塩あるいは酸化物、ケイ酸塩などを用いるこ
とが好ましく、特にアルカリ土類金属の炭酸塩および酸
化物、例えば炭酸カルシウムや酸化マグネシウムが好ま
しく用いられる。これらの無機フィラーは2種以上混合
して使用することもできる。
これら無機フィラーが粒状体である場合、その平均粒
径は、通常0.1〜200μm、好ましくは1〜100μmの範
囲にあることが望ましい。このような粒状無機フィラー
は、ポリアミド100重量部に対して、通常100重量部以下
の量で、好ましくは50重量部以下の量で、さらに好まし
くは5〜40重量部の量で用いられる。このようなアルカ
リ土類金属炭酸塩あるいは酸化物からなる無機フィラー
と上記ポリアミドとを含む樹脂成形体は、メッキ層との
密着性に優れている。
径は、通常0.1〜200μm、好ましくは1〜100μmの範
囲にあることが望ましい。このような粒状無機フィラー
は、ポリアミド100重量部に対して、通常100重量部以下
の量で、好ましくは50重量部以下の量で、さらに好まし
くは5〜40重量部の量で用いられる。このようなアルカ
リ土類金属炭酸塩あるいは酸化物からなる無機フィラー
と上記ポリアミドとを含む樹脂成形体は、メッキ層との
密着性に優れている。
また、繊維状無機フィラーとして好適な例としては、
ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維およびホウ素繊維な
どを挙げることができる。特に本発明においては、ガラ
ス繊維を使用することが好ましい。ガラス繊維を使用す
ることにより、メッキ層形成用樹脂組成物の電磁波シー
ルド部材の引張り強度、曲げ強度、曲げ弾性率などの機
械的特性、熱変形温度などの耐熱特性が向上する。
ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維およびホウ素繊維な
どを挙げることができる。特に本発明においては、ガラ
ス繊維を使用することが好ましい。ガラス繊維を使用す
ることにより、メッキ層形成用樹脂組成物の電磁波シー
ルド部材の引張り強度、曲げ強度、曲げ弾性率などの機
械的特性、熱変形温度などの耐熱特性が向上する。
上記のようなガラス繊維の平均長さは、通常0.1〜20m
m、好ましくは0.3〜6mmの範囲にあり、アスペクト比
が、通常は10〜2000、好ましくは30〜600の範囲にあ
る。平均長さおよびアスペクト比がこのような範囲にあ
るガラス繊維を使用することにより、ポリアミド組成物
の成形性が向上し、かつこのポリアミド組成物から得ら
れるメッキ層形成用樹脂組成物の熱変形温度などの耐熱
特性、引張り強度、曲げ強度などの機械的特性などが向
上する。
m、好ましくは0.3〜6mmの範囲にあり、アスペクト比
が、通常は10〜2000、好ましくは30〜600の範囲にあ
る。平均長さおよびアスペクト比がこのような範囲にあ
るガラス繊維を使用することにより、ポリアミド組成物
の成形性が向上し、かつこのポリアミド組成物から得ら
れるメッキ層形成用樹脂組成物の熱変形温度などの耐熱
特性、引張り強度、曲げ強度などの機械的特性などが向
上する。
ガラス繊維は、ポリアミド100重量部に対して、通常2
00重量部以下の量で、好ましくは5〜180重量部の量
で、さらに好ましくは5〜150重量部の量で使用され
る。
00重量部以下の量で、好ましくは5〜180重量部の量
で、さらに好ましくは5〜150重量部の量で使用され
る。
本発明に係るメッキ層形成用樹脂組成物は、上記のよ
うな粒状無機フイラーおよび繊維状無機フィラーの他
に、有機充填剤または無機の他の充填材、酸化防止剤、
紫外線吸収剤、光安定剤、耐熱安定剤、亜燐酸塩安定
剤、過酸化物分解剤、塩基性補助剤、増核剤、可塑剤、
潤滑剤、帯電防止剤、難燃剤、染料などを配合すること
ができる。このような有機充填剤としては、粉末状、粒
状、板状、針状、クロス状、マット状を有する種々の充
填材を使用することができ、ポリパラフェニレンテレフ
タルアミド、ポリメタフェニレンテレフタルアミド、ポ
リパラフェニレンイソフタルアミド、ポリメタフェニレ
ンイソフタルアミド、ジアミノジフェニエーテルとテレ
フタル酸(イソフタル酸)との縮合物、パラ(メタ)ア
ミノ安息香酸の縮合物などの全芳香族ポリアミド、ジア
ミノジフェニルエーテルと無水トリメリット酸または無
水ピロメリット酸との縮合物などの全芳香族ポリアミド
イミド、全芳香族ポリエステル、全芳香族ポリイミド、
ポリベンツイミダゾール、ポリイミダゾフェナントロリ
ンなどの複素環含有化合物、ポリテトラフルオロエチレ
ンなどの粉状、板状、繊維状あるいはクロス状物などの
2次加工品などを挙げることができる。
うな粒状無機フイラーおよび繊維状無機フィラーの他
に、有機充填剤または無機の他の充填材、酸化防止剤、
紫外線吸収剤、光安定剤、耐熱安定剤、亜燐酸塩安定
剤、過酸化物分解剤、塩基性補助剤、増核剤、可塑剤、
潤滑剤、帯電防止剤、難燃剤、染料などを配合すること
ができる。このような有機充填剤としては、粉末状、粒
状、板状、針状、クロス状、マット状を有する種々の充
填材を使用することができ、ポリパラフェニレンテレフ
タルアミド、ポリメタフェニレンテレフタルアミド、ポ
リパラフェニレンイソフタルアミド、ポリメタフェニレ
ンイソフタルアミド、ジアミノジフェニエーテルとテレ
フタル酸(イソフタル酸)との縮合物、パラ(メタ)ア
ミノ安息香酸の縮合物などの全芳香族ポリアミド、ジア
ミノジフェニルエーテルと無水トリメリット酸または無
水ピロメリット酸との縮合物などの全芳香族ポリアミド
イミド、全芳香族ポリエステル、全芳香族ポリイミド、
ポリベンツイミダゾール、ポリイミダゾフェナントロリ
ンなどの複素環含有化合物、ポリテトラフルオロエチレ
ンなどの粉状、板状、繊維状あるいはクロス状物などの
2次加工品などを挙げることができる。
これらの充填材は、2種以上混合して使用することも
できる。また、これらの充填材をシランカップリング剤
あるいはチタンカップリング剤などで処理して使用する
こともできる。
できる。また、これらの充填材をシランカップリング剤
あるいはチタンカップリング剤などで処理して使用する
こともできる。
なお、このような粉末状の充填材の平均粒径は、通常
0.1〜200μm、好ましくは1〜100μmの範囲にある。
0.1〜200μm、好ましくは1〜100μmの範囲にある。
このような粉末状の充填材は、ポリアミド100重量部
に対して、通常200重量部以下の量で、好ましくは100重
量部以下の量で、特に好ましくは0.5〜50重量部の量で
使用される。
に対して、通常200重量部以下の量で、好ましくは100重
量部以下の量で、特に好ましくは0.5〜50重量部の量で
使用される。
また、上記のようなポリアミド(あるいはポリアミド
組成物)中には、電磁波を効率良く遮蔽するために、導
電性物質が含有されていてもよい。
組成物)中には、電磁波を効率良く遮蔽するために、導
電性物質が含有されていてもよい。
ここで使用される導電性物質としては、鉄、アルミニ
ウム、銅およびステンレスなどの金属、あるいはニッケ
ルを表面に被覆したグラファイトなどを挙げることがで
きる。このような導電性物質は、繊維状、束集繊維状あ
るいは粉末状などの種々の形態で樹脂中に含有させるこ
とができる。
ウム、銅およびステンレスなどの金属、あるいはニッケ
ルを表面に被覆したグラファイトなどを挙げることがで
きる。このような導電性物質は、繊維状、束集繊維状あ
るいは粉末状などの種々の形態で樹脂中に含有させるこ
とができる。
上記のような無機フィラーと、必要に応じて用いられ
る有機フィラーとをポリアミドに配合する方法として
は、前記ポリアミド組成物の各構成成分を溶融状態に維
持しながら、前記充填材あるいは必要により他の樹脂を
配合して混練するなどの方法により調製することができ
る。この際、押出し機、ニーダーなどのような通常の混
練装置を用いることができる。
る有機フィラーとをポリアミドに配合する方法として
は、前記ポリアミド組成物の各構成成分を溶融状態に維
持しながら、前記充填材あるいは必要により他の樹脂を
配合して混練するなどの方法により調製することができ
る。この際、押出し機、ニーダーなどのような通常の混
練装置を用いることができる。
上記のようにして調製した組成物を用いて、通常の溶
融成形法、例えば圧縮成形法、射出成形法または押し出
し成形法などを利用することにより、所望の形状の樹脂
成形体を製造できる。
融成形法、例えば圧縮成形法、射出成形法または押し出
し成形法などを利用することにより、所望の形状の樹脂
成形体を製造できる。
本発明に係るメッキ層形成樹脂成形体、電磁波シール
ド材、装飾用樹脂成形体およびプリント配線基板などの
回路基板は、上記のようにして形成された樹脂成形体表
面にメッキ法により形成された金属層(メッキ層)を有
している。
ド材、装飾用樹脂成形体およびプリント配線基板などの
回路基板は、上記のようにして形成された樹脂成形体表
面にメッキ法により形成された金属層(メッキ層)を有
している。
本発明では、メッキ層形成樹脂成形体、電磁波シール
ド材、装飾用樹脂成形体およびプリント配線基板などの
回路基板は、樹脂成形体表面のどの箇所にメッキ層を形
成していてもよく、プリント配線基板は、特に配線形成
箇所にメッキ層が形成される。
ド材、装飾用樹脂成形体およびプリント配線基板などの
回路基板は、樹脂成形体表面のどの箇所にメッキ層を形
成していてもよく、プリント配線基板は、特に配線形成
箇所にメッキ層が形成される。
また本発明に係るこれらメッキ層形成樹脂成形体で
は、樹脂成形体の形状に特に制限はなく、例えばフィル
ム状、板状、箱状など種々の形態にすることができる。
は、樹脂成形体の形状に特に制限はなく、例えばフィル
ム状、板状、箱状など種々の形態にすることができる。
ここで、本発明に係る樹脂組成物からなる樹脂成形体
表面へのメッキ法による金属層の形成方法について説明
する。
表面へのメッキ法による金属層の形成方法について説明
する。
ナイロン66などのポリアミド樹脂に金属メッキをする
こと自体、既に知られている。
こと自体、既に知られている。
すなわち、ポリアミド樹脂にメッキする場合は、通常
ポリアミド樹脂を塩酸、硫酸、硝酸などの酸性液を用い
てエッチングした後、金属メッキが行われている。
ポリアミド樹脂を塩酸、硫酸、硝酸などの酸性液を用い
てエッチングした後、金属メッキが行われている。
例えば、ポリアミド樹脂ハンドブック(P.264日刊工
業新聞社発行、福本修編)によれば、樹脂に金属メッキ
を行う際の基本的なプロセスは、 樹脂のエッチング(表面粗化)を行う工程、 化学メッキ工程、 電気メッキ工程からなる。
業新聞社発行、福本修編)によれば、樹脂に金属メッキ
を行う際の基本的なプロセスは、 樹脂のエッチング(表面粗化)を行う工程、 化学メッキ工程、 電気メッキ工程からなる。
このように樹脂に金属をメッキする場合、金属にメッ
キを行う場合と最も大きな違いはメッキを行う前に樹脂
をエッチングする工程が設けられている点にある。この
工程は樹脂に対する化学メッキ膜との密着性を左右する
ので、どのようなエッチング液を選ぶかがきわめて重要
である。すなわち、このエッチング工程では基材表面に
均一な凹痕(投錯効果をもたせる)をつくることがポイ
ントである。
キを行う場合と最も大きな違いはメッキを行う前に樹脂
をエッチングする工程が設けられている点にある。この
工程は樹脂に対する化学メッキ膜との密着性を左右する
ので、どのようなエッチング液を選ぶかがきわめて重要
である。すなわち、このエッチング工程では基材表面に
均一な凹痕(投錯効果をもたせる)をつくることがポイ
ントである。
例えば、従来から使用されている脂肪族ナイロンから
なる基材をエッチングする場合、緻密なミネラルフィラ
ーを含有している脂肪族ナイロンを、塩酸系エッチング
液に浸漬すると、基材表面にある非晶層が溶解すること
により基材表面が粗化し、またフィラーの一部も脱落し
て表面に凹痕が形成される。
なる基材をエッチングする場合、緻密なミネラルフィラ
ーを含有している脂肪族ナイロンを、塩酸系エッチング
液に浸漬すると、基材表面にある非晶層が溶解すること
により基材表面が粗化し、またフィラーの一部も脱落し
て表面に凹痕が形成される。
また、脂肪族ポリアミドのエッチング液として、上記
のような塩酸系以外にも、フィラーを侵食するフッ酸も
使用されているが、コスト・パフォーマンスの点から塩
酸が適当である旨記載されている。
のような塩酸系以外にも、フィラーを侵食するフッ酸も
使用されているが、コスト・パフォーマンスの点から塩
酸が適当である旨記載されている。
また、上記のようなエッチング液を用いた後、例えば
化学メッキおよび電気メッキを行って得られる製品のメ
ッキ性能は、基材表面の状態によってきまるため、一定
品質の基材を得るためには成形加工条件の管理が必要で
ある。第1表にナイロン樹脂の成形時の金型温度とメッ
キ密着強さの関係を示す。
化学メッキおよび電気メッキを行って得られる製品のメ
ッキ性能は、基材表面の状態によってきまるため、一定
品質の基材を得るためには成形加工条件の管理が必要で
ある。第1表にナイロン樹脂の成形時の金型温度とメッ
キ密着強さの関係を示す。
さらに、第2表に(株)東レ製、メッキグレードのナ
イロンGF30に形成された被膜のメッキ密着強さおよび耐
サーマルクッション性の一例を示す。
イロンGF30に形成された被膜のメッキ密着強さおよび耐
サーマルクッション性の一例を示す。
ガラス繊維で強化された脂肪族ナイロンは、メッキ外
観は劣るが、高い密着力を有するメッキ品を得ることが
できるので強度を必要とする部品に適している。さら
に、上記のような金属メッキを行うことにより、樹脂材
料に電磁波シールド性を賦与することができる旨記載さ
れている。
観は劣るが、高い密着力を有するメッキ品を得ることが
できるので強度を必要とする部品に適している。さら
に、上記のような金属メッキを行うことにより、樹脂材
料に電磁波シールド性を賦与することができる旨記載さ
れている。
また例えば特開昭60−155682号公報にはナイロン66を
リン酸−硫酸混合液でエッチングしてメッキする方法が
示されている。
リン酸−硫酸混合液でエッチングしてメッキする方法が
示されている。
このように従来から樹脂に金属メッキをする方法につ
いて、既に多くの提案がなされており、既に実用化され
ている技術も多い。
いて、既に多くの提案がなされており、既に実用化され
ている技術も多い。
ところが、従来このようなメッキの際に使用されてい
るポリアミドは、ナイロン66などの脂肪族ナイロンであ
り、本発明で使用されるような芳香族ポリアミドについ
てはほとんど検討されていないのが実状である。
るポリアミドは、ナイロン66などの脂肪族ナイロンであ
り、本発明で使用されるような芳香族ポリアミドについ
てはほとんど検討されていないのが実状である。
本発明者は、従来の方法に従って芳香族ポリアミドに
金属メッキを行おうとしたが、従来から利用されている
ように塩酸や硫酸などの酸性液を用いてエッチング処理
しても、充分な密着力を有するメッキ層を形成すること
が困難であることが多かった。
金属メッキを行おうとしたが、従来から利用されている
ように塩酸や硫酸などの酸性液を用いてエッチング処理
しても、充分な密着力を有するメッキ層を形成すること
が困難であることが多かった。
そこで、本発明で使用される芳香族ポリアミドに充分
な密着性を有するメッキ層を形成するためのエッチング
液について検討した結果、従来ポリアミドのエッチング
液としては使用されていない酸性クロム酸溶液、具体的
にはクロム酸/硫酸溶液、クロム酸/硝酸溶液などが最
適であることが分った。
な密着性を有するメッキ層を形成するためのエッチング
液について検討した結果、従来ポリアミドのエッチング
液としては使用されていない酸性クロム酸溶液、具体的
にはクロム酸/硫酸溶液、クロム酸/硝酸溶液などが最
適であることが分った。
従って、本発明に係る樹脂組成物からなる成形体に、
メッキ法を利用して金属薄膜を形成する場合には、エッ
チング液として酸性クロム酸溶液を使用することが好ま
しい。
メッキ法を利用して金属薄膜を形成する場合には、エッ
チング液として酸性クロム酸溶液を使用することが好ま
しい。
このような酸性クロム酸溶液を用いたエッチング処理
は、通常の酸処理と同様に行うことができるが、特に、
クロム酸濃度が20〜50%の酸性溶液(処理液温度50〜80
℃)に処理対象の芳香族ポリアミド基材を5〜60分間浸
漬することにより、基材状態が非常に良好になる。
は、通常の酸処理と同様に行うことができるが、特に、
クロム酸濃度が20〜50%の酸性溶液(処理液温度50〜80
℃)に処理対象の芳香族ポリアミド基材を5〜60分間浸
漬することにより、基材状態が非常に良好になる。
また、本発明に係るメッキ層形成用樹脂組成物では、
上記したような無機フィラーを用いているので、ポリア
ミド樹脂およびアルカリ土類金属炭酸塩などに対して良
溶媒である酸性溶液中に浸漬処理した後、酸化溶液によ
る化学的手段でのエッチング処理で、成形体表面を親水
性かつ粗化して、メッキ層が成形体表面に機械的に強固
に結合するようにもできる。
上記したような無機フィラーを用いているので、ポリア
ミド樹脂およびアルカリ土類金属炭酸塩などに対して良
溶媒である酸性溶液中に浸漬処理した後、酸化溶液によ
る化学的手段でのエッチング処理で、成形体表面を親水
性かつ粗化して、メッキ層が成形体表面に機械的に強固
に結合するようにもできる。
酸性溶液としては、たとえば硫酸、硝酸、塩酸、リン
酸、クレゾールなどが用いられ、特に硫酸、硝酸などが
好ましい。エッチング処理に使用する酸化溶液として
は、たとえばクロム酸/硫酸、クロム酸/硝酸以外に、
フッ化アンモニウム/硝酸、フッ化水素/硝酸などが用
いられ、特にクロム酸/硝酸溶液が好ましい。
酸、クレゾールなどが用いられ、特に硫酸、硝酸などが
好ましい。エッチング処理に使用する酸化溶液として
は、たとえばクロム酸/硫酸、クロム酸/硝酸以外に、
フッ化アンモニウム/硝酸、フッ化水素/硝酸などが用
いられ、特にクロム酸/硝酸溶液が好ましい。
また、このように樹脂成形体の表面を粗面化するエッ
チング処理は、このような化学的手段に限定されるもの
ではなく、たとえばサンドプラストなどの機械的手段に
よってもよく、化学的手段および機械的手段を併用して
もよい。
チング処理は、このような化学的手段に限定されるもの
ではなく、たとえばサンドプラストなどの機械的手段に
よってもよく、化学的手段および機械的手段を併用して
もよい。
上記のようにして接着促進処理が施された成形品表面
上に、従来知られている下記のような方法を採用するこ
とによって、メッキ層を設けることができる。
上に、従来知られている下記のような方法を採用するこ
とによって、メッキ層を設けることができる。
本発明に係るメッキ層形成樹脂成形体の具体的な使用
方法としては、電磁波シールド用途では、この化学メッ
キを行ったまま、使用するあるいはさらに塗装するなど
して使用されている。また、装飾用途ではこの化学メッ
キされた成形体の上に、通常の電気メッキを行って使用
されている。具体的なクロムメッキ製品の一例を示せ
ば、ニッケルおよび銅の化学メッキをしたのち、通常の
電気メッキ法で半光沢ニッケルメッキおよび光沢ニッケ
ルメッキ、クロムメッキを行っている。さらにプリント
配線基板などの回路基板は、樹脂成形体表面の特に配線
形成箇所に選択的にメッキ層が形成されている。
方法としては、電磁波シールド用途では、この化学メッ
キを行ったまま、使用するあるいはさらに塗装するなど
して使用されている。また、装飾用途ではこの化学メッ
キされた成形体の上に、通常の電気メッキを行って使用
されている。具体的なクロムメッキ製品の一例を示せ
ば、ニッケルおよび銅の化学メッキをしたのち、通常の
電気メッキ法で半光沢ニッケルメッキおよび光沢ニッケ
ルメッキ、クロムメッキを行っている。さらにプリント
配線基板などの回路基板は、樹脂成形体表面の特に配線
形成箇所に選択的にメッキ層が形成されている。
このような回路基板を製造する方法としては、 (a)接着促進工程を施すことによってメッキ層との接
着力が高められ、かつメッキ触媒を含有するか、または
活性化工程によってメッキに対して触媒的に機能する第
1の樹脂組成物と、接着促進工程を施すことによってメ
ッキ層との接着力が高められず、かつメッキ触媒を含有
しないか、または活性化工程によって触媒的に機能する
ことがない第2の樹脂組成物とを回路パターンに応じて
設け、第1の樹脂組成物部分のみに選択的にメッキ層を
形成する方法(2Shot法)。
着力が高められ、かつメッキ触媒を含有するか、または
活性化工程によってメッキに対して触媒的に機能する第
1の樹脂組成物と、接着促進工程を施すことによってメ
ッキ層との接着力が高められず、かつメッキ触媒を含有
しないか、または活性化工程によって触媒的に機能する
ことがない第2の樹脂組成物とを回路パターンに応じて
設け、第1の樹脂組成物部分のみに選択的にメッキ層を
形成する方法(2Shot法)。
(b)接着促進処理した後、化学的あるいは輻射還元に
よってメッキに対して触媒的に機能する金属塩溶液で成
形品を処理し、回路パターン(フォトマスク)存在下に
上記金属塩を還元して回路部分のみに金属核を形成さ
せ、回路部分のみに選択的にメッキ層を形成する方法
(PSP法)。
よってメッキに対して触媒的に機能する金属塩溶液で成
形品を処理し、回路パターン(フォトマスク)存在下に
上記金属塩を還元して回路部分のみに金属核を形成さ
せ、回路部分のみに選択的にメッキ層を形成する方法
(PSP法)。
(c)接着促進処理した後、無電解メッキ用触媒を含有
する溶液に浸漬して成形品表面にシーダーを付着させ、
回路部分以外にメッキレジストを形成して、回路部分の
みに選択的にメッキ層を形成する方法(アディティブ
法)。
する溶液に浸漬して成形品表面にシーダーを付着させ、
回路部分以外にメッキレジストを形成して、回路部分の
みに選択的にメッキ層を形成する方法(アディティブ
法)。
(d)接着促進処理した後、導電性ペーストでスクリー
ン印刷して回路部分を印刷し、これをメッキ液に浸漬し
て回路部分のみに選択的にメッキ層を形成する方法。
ン印刷して回路部分を印刷し、これをメッキ液に浸漬し
て回路部分のみに選択的にメッキ層を形成する方法。
などが挙げられる。成形品上に三次元的回路を形成させ
るためには、特に(a)または(b)の方法が好まし
い。
るためには、特に(a)または(b)の方法が好まし
い。
ここでメッキ法の一例を示すと、例えば、上記のよう
にして処理された樹脂成形体を水洗した後、基材表面に
Pdを析出される(キャタリスティング)。ここで、キャ
タリスティングの際には、錫−パラジウム錯塩(例えば
PdCl2;0.1〜0.4g/、SnCl2・2H2O;5〜30g/、36%HC
l;100〜300ml/)などの金属錯塩の水溶液が使用され
る。このような水溶液を用いたキャタリスティングは、
通常は、温度を20〜40℃、時間を1〜5分間に設定して
行われる。こうしてキャタリスティングを行った後、塩
酸や硫酸などの水溶液などを用いてアクセレーションを
行い、次いで無電解メッキ液を用いて化学メッキを行っ
て、基材上に銅、ニッケル、ニッケル−銅などの金属メ
ッキ層を形成する。この無電解メッキは、通常は、20〜
40℃の温度で、5〜30分間かけて行われる。
にして処理された樹脂成形体を水洗した後、基材表面に
Pdを析出される(キャタリスティング)。ここで、キャ
タリスティングの際には、錫−パラジウム錯塩(例えば
PdCl2;0.1〜0.4g/、SnCl2・2H2O;5〜30g/、36%HC
l;100〜300ml/)などの金属錯塩の水溶液が使用され
る。このような水溶液を用いたキャタリスティングは、
通常は、温度を20〜40℃、時間を1〜5分間に設定して
行われる。こうしてキャタリスティングを行った後、塩
酸や硫酸などの水溶液などを用いてアクセレーションを
行い、次いで無電解メッキ液を用いて化学メッキを行っ
て、基材上に銅、ニッケル、ニッケル−銅などの金属メ
ッキ層を形成する。この無電解メッキは、通常は、20〜
40℃の温度で、5〜30分間かけて行われる。
本発明のメッキ層形成樹脂成形体としては、上記のよ
うにして化学メッキにより金属層が形成された基材を使
用することもできるが、無電解メッキ層の上にさらに電
解メッキ層を設けることもできる。この電解メッキ層
は、通常の方法にしたがって形成することができる。
うにして化学メッキにより金属層が形成された基材を使
用することもできるが、無電解メッキ層の上にさらに電
解メッキ層を設けることもできる。この電解メッキ層
は、通常の方法にしたがって形成することができる。
このようにして形成される金属メッキ層、すなわち導
電性層の厚さは、通常は0.1〜2.0μm、好ましくは0.4
〜1.6μmの範囲内にある。
電性層の厚さは、通常は0.1〜2.0μm、好ましくは0.4
〜1.6μmの範囲内にある。
なお、上記のエッチング、キャタリスト、アクセレー
ター、無電解メッキおよび電気メッキの工程からなる無
電界メッキ法を例にして、金属メッキ法により本発明の
メッキ層形成樹脂成形体を製造する方法を説明したが、
本発明のメッキ層形成樹脂成形体は、この方法によって
製造されるものに限定されるべきではない。
ター、無電解メッキおよび電気メッキの工程からなる無
電界メッキ法を例にして、金属メッキ法により本発明の
メッキ層形成樹脂成形体を製造する方法を説明したが、
本発明のメッキ層形成樹脂成形体は、この方法によって
製造されるものに限定されるべきではない。
また、本発明の樹脂組成物をメッキする際には、通常
のポリアミド樹脂を2次加工(塗装、接着、メッキな
ど)する場合と同様に成形物の吸湿に当然配慮しなけれ
ばならない(冠木公明(東芝)、色材54(7)、451(1
981))。
のポリアミド樹脂を2次加工(塗装、接着、メッキな
ど)する場合と同様に成形物の吸湿に当然配慮しなけれ
ばならない(冠木公明(東芝)、色材54(7)、451(1
981))。
発明の効果 本発明に係るメッキ層形成用樹脂組成物は、上記のよ
うな特定の繰返し単位から構成されるポリアミドを含ん
でいるため、吸水性が低く、メッキ層との接着強度が高
く、非常に優れた耐熱性を示す。また本発明に係るメッ
キ層形成用樹脂組成物は、このようなポリアミドが熱可
塑性であるため、射出成形あるいは押出し成形などの方
法を利用して樹脂成形体を製造することができ、様々な
用途のメッキ層形成樹脂成形体に有利に用いられる。
うな特定の繰返し単位から構成されるポリアミドを含ん
でいるため、吸水性が低く、メッキ層との接着強度が高
く、非常に優れた耐熱性を示す。また本発明に係るメッ
キ層形成用樹脂組成物は、このようなポリアミドが熱可
塑性であるため、射出成形あるいは押出し成形などの方
法を利用して樹脂成形体を製造することができ、様々な
用途のメッキ層形成樹脂成形体に有利に用いられる。
本発明に係るメッキ層形成樹脂成形体、電磁波シール
ド材、装飾用樹脂成形体およびプリント配線基板などの
回路基板は、上記メッキ層形成用樹脂組成物から形成さ
れる成形体表面にメッキ層が形成されているため、耐熱
性に優れ、製造も容易であり、各々の用途に応じて以下
のような利点がある。
ド材、装飾用樹脂成形体およびプリント配線基板などの
回路基板は、上記メッキ層形成用樹脂組成物から形成さ
れる成形体表面にメッキ層が形成されているため、耐熱
性に優れ、製造も容易であり、各々の用途に応じて以下
のような利点がある。
本発明に係る電磁波シールド部材およびプリント基板
などの回路基板部材は、耐熱性に優れたポリアミドを含
む樹脂組成物からなる樹脂成形体を用いているため、こ
れら部材を装置に組込む際あるいは使用する際の加熱に
充分に耐えることができる他、ハンダ付けの際の加熱に
充分に耐えることができ、加熱に伴なう線膨脹に起因し
たハンダ付け部のハンダクラックの発生が少ない。
などの回路基板部材は、耐熱性に優れたポリアミドを含
む樹脂組成物からなる樹脂成形体を用いているため、こ
れら部材を装置に組込む際あるいは使用する際の加熱に
充分に耐えることができる他、ハンダ付けの際の加熱に
充分に耐えることができ、加熱に伴なう線膨脹に起因し
たハンダ付け部のハンダクラックの発生が少ない。
本発明に係る装飾用樹脂成形体は、非常に良好な耐熱
性を示すと共に、メッキ法により形成される金属層を有
するため表面外観の光輝性が充分であり、かつ樹脂成形
体と金属層との密着性が高いため、過酷な条件下で用い
られる自動車部品の金属代替品として有利である。
性を示すと共に、メッキ法により形成される金属層を有
するため表面外観の光輝性が充分であり、かつ樹脂成形
体と金属層との密着性が高いため、過酷な条件下で用い
られる自動車部品の金属代替品として有利である。
次に、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する
が、本発明はその要旨を超えないかぎりこれらの例に何
ら制約されるものではない。
が、本発明はその要旨を超えないかぎりこれらの例に何
ら制約されるものではない。
また、本発明に係るメッキ法は、上記メッキ層形成用
樹脂組成物から形成される成形体表面に予め酸性クロム
酸溶液でエッチングを施した後、該表面に無電解メッキ
および/または電解メッキを施しているため、上記成形
体表面に密着性の良好なメッキ層を形成することができ
る。
樹脂組成物から形成される成形体表面に予め酸性クロム
酸溶液でエッチングを施した後、該表面に無電解メッキ
および/または電解メッキを施しているため、上記成形
体表面に密着性の良好なメッキ層を形成することができ
る。
実施例1 (成 形) 通常のベント付二軸造粒機((株)池具鉄工製PCM4
5)を用い、ホッパーより以下に示す組成のポリアミド
樹脂60重量部を投入し、さらにサイドフィーダーより、
ガラス繊維(13μm径、3mm長のチョップドストラン
ド)40重量部を投入し、シリンダー温度を340℃に設定
して造粒した。
5)を用い、ホッパーより以下に示す組成のポリアミド
樹脂60重量部を投入し、さらにサイドフィーダーより、
ガラス繊維(13μm径、3mm長のチョップドストラン
ド)40重量部を投入し、シリンダー温度を340℃に設定
して造粒した。
このポリアミドは、ジカルボン酸成分単位としてテレ
フタル酸成分単位を35モル%、テレフタル酸以外の芳香
族ジカルボン酸成分単位(イソフタル酸成分単位)を15
モル%の量で含む、芳香族ジカルボン酸成分単位(ヘキ
サメチレンジアミン成分単位)を50モル%含み、ジアミ
ン成分単位として、ヘキサメチレンジアミン成分単位を
50モル%の量で含んでいる。
フタル酸成分単位を35モル%、テレフタル酸以外の芳香
族ジカルボン酸成分単位(イソフタル酸成分単位)を15
モル%の量で含む、芳香族ジカルボン酸成分単位(ヘキ
サメチレンジアミン成分単位)を50モル%含み、ジアミ
ン成分単位として、ヘキサメチレンジアミン成分単位を
50モル%の量で含んでいる。
また、このポリアミドの極限粘度(30℃濃硫酸中で測
定)[η]は1.1dl/gであり、ガラス転移温度は125℃で
ある。
定)[η]は1.1dl/gであり、ガラス転移温度は125℃で
ある。
得られた造粒物を、射出成形機(東芝機械製、IS 55
EPN)を用い、シリンダー温度330℃、金型温度120℃の
条件で射出成形して、2×120×130mmの樹脂成形体を作
製した。
EPN)を用い、シリンダー温度330℃、金型温度120℃の
条件で射出成形して、2×120×130mmの樹脂成形体を作
製した。
(メッキ) 上記成形体の表面をイソプロピルアルコールを浸した
布で拭いたのち、60℃、3分間50g/のOPC−250クリー
ナー(奥野製薬(株)製)で脱脂した。その後、濃硫酸
200ml/、クロム酸400g/、トップシャット(奥野製
薬(株)製)0.3g/からなる酸性クロム酸溶液を70℃
に調整し、この溶液中に成形体を10分間浸漬させて表面
処理を行った。
布で拭いたのち、60℃、3分間50g/のOPC−250クリー
ナー(奥野製薬(株)製)で脱脂した。その後、濃硫酸
200ml/、クロム酸400g/、トップシャット(奥野製
薬(株)製)0.3g/からなる酸性クロム酸溶液を70℃
に調整し、この溶液中に成形体を10分間浸漬させて表面
処理を行った。
この処理成形体を38%塩酸の5%水溶液で室温3分間
酸洗いしたのち、45℃に調製されたB−200ニュートラ
イザー(奥野製薬(株)製)200ml/からなる水溶液中
に5分間浸漬させた。
酸洗いしたのち、45℃に調製されたB−200ニュートラ
イザー(奥野製薬(株)製)200ml/からなる水溶液中
に5分間浸漬させた。
その後、25℃に調整された錫−パラジウム錯塩水溶液
(A30キャタリスト、奥野製薬(株)製)、塩酸、水
(体積比1:1:5)からなる溶液に4分間浸漬してキャタ
リスティングを行った。
(A30キャタリスト、奥野製薬(株)製)、塩酸、水
(体積比1:1:5)からなる溶液に4分間浸漬してキャタ
リスティングを行った。
次に処理物を50℃に調整された38%塩酸の10%水溶液
中に4分間浸漬してアクセレーティングを行った。
中に4分間浸漬してアクセレーティングを行った。
次いで、処理物を40℃に調製されたTMP化学ニッケル
A液およびB液(奥野製薬(株)製)、水がそれぞれ体
積比で1:1:4からなる無電解ニッケルメッキ液に10分間
浸漬させて平均1μmのニッケルメッキ層を形成させ
た。その後、速やかに電解銅メッキを実施した。メッキ
性の評価は外観、テープ剥離試験および密着強さの測定
により行った。
A液およびB液(奥野製薬(株)製)、水がそれぞれ体
積比で1:1:4からなる無電解ニッケルメッキ液に10分間
浸漬させて平均1μmのニッケルメッキ層を形成させ
た。その後、速やかに電解銅メッキを実施した。メッキ
性の評価は外観、テープ剥離試験および密着強さの測定
により行った。
密着強さは、インストロン試験機で剥離巾10mm、剥離
速度30mm/分、剥離角度90℃で剥離強度を測定し、その
平均値で示した。
速度30mm/分、剥離角度90℃で剥離強度を測定し、その
平均値で示した。
結果を表4に示した。
なお、各工程の間には当然水洗が含まれる。
実施例2〜10 実施例1のガラス繊維の代わりに表3の無機フィラー
を添加して成形した以外は、実施例1と同様にして行っ
た。
を添加して成形した以外は、実施例1と同様にして行っ
た。
この外観、テープ剥離試験の結果および密着強度を表
4に示した。
4に示した。
比較例1 実施例1の酸性クロム酸による表面処理の代わりに、
濃塩酸によるエッチングを行った以外は、実施例1と同
様にしてメッキした。
濃塩酸によるエッチングを行った以外は、実施例1と同
様にしてメッキした。
結果を表4にまとめて示した。
比較例2 無機フイラーを添加せず、ポリアミド樹脂のみ使用し
て実施例1と同様にして成形した。この成形体を用いて
実施例1と同様にしてメッキした。
て実施例1と同様にして成形した。この成形体を用いて
実施例1と同様にしてメッキした。
結果を表4にまとめて示した。
実施例11 ポリアミドの酸成分単位として、テレフタル酸成分単
位を60モル%、アジピン酸成分単位を40モル%を含み、
極限粘度(測定法は前述)[η]が1.13dl/g、融点326
℃(ガラス転移温度84℃)のポリアミドを用いた以外
は、実施例1と同様にして樹脂成形体を作成し、次いで
メッキを行った。その結果、外観は良好で、テープ剥離
試験は合格であり、剥離強度は1.7kg/cmであった。
位を60モル%、アジピン酸成分単位を40モル%を含み、
極限粘度(測定法は前述)[η]が1.13dl/g、融点326
℃(ガラス転移温度84℃)のポリアミドを用いた以外
は、実施例1と同様にして樹脂成形体を作成し、次いで
メッキを行った。その結果、外観は良好で、テープ剥離
試験は合格であり、剥離強度は1.7kg/cmであった。
実施例12 ポリアミドの酸成分単位として、テレフタル酸成分単
位を30モル%、アジピン酸成分単位を70モル%含み、極
限粘度[η]が1.13dl/g、融点281℃(ガラス転移温度7
1℃)のポリアミドを用いた以外は、実施例11と同様に
行った。その結果、外観は良好で、テープ剥離試験は合
格であり、剥離強度は1.6kg/cmであった。
位を30モル%、アジピン酸成分単位を70モル%含み、極
限粘度[η]が1.13dl/g、融点281℃(ガラス転移温度7
1℃)のポリアミドを用いた以外は、実施例11と同様に
行った。その結果、外観は良好で、テープ剥離試験は合
格であり、剥離強度は1.6kg/cmであった。
実施例13 実施例6と同様の成形体を用い、実施例6の化学ニッ
ケルメッキの際に、(奥野製薬(株)製化学メッキ液)
化学銅ニュー#100A(10vol%)と化学銅ニュー#100B
(10vol%)、化学銅ニュー#100C(2.5vol%)からな
る水溶液を用いて膜厚1μmの銅メッキを行った。その
後、速やかに電気銅メッキを実施し、膜厚35μmのメッ
キ層を有するメッキ層形成成形体を得た。
ケルメッキの際に、(奥野製薬(株)製化学メッキ液)
化学銅ニュー#100A(10vol%)と化学銅ニュー#100B
(10vol%)、化学銅ニュー#100C(2.5vol%)からな
る水溶液を用いて膜厚1μmの銅メッキを行った。その
後、速やかに電気銅メッキを実施し、膜厚35μmのメッ
キ層を有するメッキ層形成成形体を得た。
得られたメッキ層形成成形体は、300℃のハンダ槽に2
0秒間浸漬しても、フクレなどの現象は認められず外観
上何の異常も認められなかった。
0秒間浸漬しても、フクレなどの現象は認められず外観
上何の異常も認められなかった。
実施例14 実施例6で得られたメッキ品の電磁波シールド特性に
付いて、トランスミッションライン法により、測定周波
数30、100、300および1000MHzの電磁波をかけて性能を
評価した。その結果、上記のようにして得られたメッキ
品は何れの周波数においても92dB以上の減衰量を示し、
極めて優れた電磁波シールド効果を有しているととも
に、非常に優れた耐熱性を有していた。
付いて、トランスミッションライン法により、測定周波
数30、100、300および1000MHzの電磁波をかけて性能を
評価した。その結果、上記のようにして得られたメッキ
品は何れの周波数においても92dB以上の減衰量を示し、
極めて優れた電磁波シールド効果を有しているととも
に、非常に優れた耐熱性を有していた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−34136(JP,A) 特開 昭63−284262(JP,A) 特開 昭62−156130(JP,A) 特開 昭64−20231(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 77/00 - 77/12 C08K 3/00 - 3/31 C23C 18/16 - 18/52 H01B 3/00 - 3/56
Claims (13)
- 【請求項1】テレフタル酸成分単位30〜100モル%と、
テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸成分単位0〜40
モル%および/または炭素原子数4〜20の脂肪族ジカル
ボン酸成分単位0〜70モル%とからなるジカルボン酸成
分単位、および 炭素原子数4〜25のアルキレン基を有するジアミン成分
単位および/または脂環族アルキレンジアミン成分単位
からなる繰返し単位から構成され、 融点が280℃以上であり、かつ非晶部のガラス転移温度
が70℃以上であるポリアミド、 および 無機フィラーを含むことを特徴とするメッキ層形成用樹
脂組成物。 - 【請求項2】上記ポリアミドの30℃濃硫酸中で測定した
極限粘度が0.5〜3.0dl/gの範囲内にあることを特徴とす
る請求項第1項に記載のメッキ層形成用樹脂組成物。 - 【請求項3】上記無機フィラーが、タルクとアルカリ土
類金属の炭酸塩、酸化物、ケイ酸塩から選ばれる少なく
とも1種とを含むことを特徴とする請求項第1項に記載
のメッキ層形成用樹脂組成物。 - 【請求項4】上記無機フィラーが、アルカリ土類金属の
炭酸塩、酸化物から選ばれる少なくとも1種を含むこと
を特徴とする請求項第1項に記載のメッキ層形成用樹脂
組成物。 - 【請求項5】上記無機フィラーが、ガラス繊維を含むこ
とを特徴とする請求項第1項に記載のメッキ層形成用樹
脂組成物。 - 【請求項6】上記無機フィラーが、タルク、アルカリ土
類金属の炭酸塩、酸化物、ケイ酸塩から選ばれる少なく
とも1種と、ガラス繊維とを含むことを特徴とする請求
項第1項に記載のメッキ層形成用樹脂組成物。 - 【請求項7】上記無機フィラーが、アルカリ土類金属の
炭酸塩、酸化物から選ばれる少なくとも1種とガラス繊
維とを含むことを特徴とする請求項第1項に記載のメッ
キ層形成用樹脂組成物。 - 【請求項8】請求項第1項〜第7項のいずれか1項に記
載のメッキ層形成用樹脂組成物から形成される成形体表
面にメッキ層が形成されていることを特徴とするメッキ
層形成樹脂成形体。 - 【請求項9】請求項第1項〜第7項のいずれか1項に記
載のメッキ層形成用樹脂組成物から形成される成形体表
面にメッキ法により導電性層が形成されていることを特
徴とする電磁波シールド材。 - 【請求項10】請求項第1項〜第7項のいずれか1項に
記載のメッキ層形成用樹脂組成物から形成される成形体
表面に、メッキ法により金属層が形成されていることを
特徴とする装飾用樹脂成形体。 - 【請求項11】請求項第1項〜第7項のいずれか1項に
記載のメッキ層形成用樹脂組成物から形成される成形体
表面の配線形成箇所に選択的に金属層が形成されている
ことを特徴とする回路基板。 - 【請求項12】回路基板がプリント配線基板である請求
項第11項に記載の回路基板。 - 【請求項13】請求項第1項〜第7項のいずれか1項に
記載のメッキ層形成用樹脂組成物から形成される成形体
表面に予め酸性クロム酸溶液でエッチングを施した後、
該表面に無電解メッキを施し、さらにこの無電解メッキ
上に電解メッキを施すことを特徴とするメッキ方法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP90112855A EP0406859B1 (en) | 1989-07-07 | 1990-07-05 | Process for producing a resin molded article having a metal plated layer thereon |
AT90112855T ATE132885T1 (de) | 1989-07-07 | 1990-07-05 | Verfahren zur herstellung von metallbeschichteten kunststoffgegenständen |
DE69024710T DE69024710T2 (de) | 1989-07-07 | 1990-07-05 | Verfahren zur Herstellung von metallbeschichteten Kunststoffgegenständen |
CA002020606A CA2020606C (en) | 1989-07-07 | 1990-07-06 | Resin molded articles for forming plated layer and use thereof |
KR1019900010276A KR950000219B1 (ko) | 1989-07-07 | 1990-07-07 | 도금층 형성용 수지성형품 |
US08/138,390 US5324766A (en) | 1989-07-07 | 1993-10-20 | Resin composition for forming plated layer and use thereof |
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