JP3009188U - 発泡性飲料用缶容器 - Google Patents

発泡性飲料用缶容器

Info

Publication number
JP3009188U
JP3009188U JP1994011611U JP1161194U JP3009188U JP 3009188 U JP3009188 U JP 3009188U JP 1994011611 U JP1994011611 U JP 1994011611U JP 1161194 U JP1161194 U JP 1161194U JP 3009188 U JP3009188 U JP 3009188U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
pull tab
beer
hole
lid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1994011611U
Other languages
English (en)
Inventor
一修 三原
Original Assignee
一修 三原
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 一修 三原 filed Critical 一修 三原
Priority to JP1994011611U priority Critical patent/JP3009188U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3009188U publication Critical patent/JP3009188U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビールなどの発泡性飲料を缶容器からグラス
に注いだり、直接飲んだりするときに、缶容器内におけ
る発泡性飲料を撹拌させないようにして泡の発生を少な
くし、加えて、外部からの空気の取り入れをスムーズに
して、泡の発生をより少なくすることができ、もって発
泡性飲料の嗜好促進効果の高い発泡性飲料用容器を提供
する。 【構成】 缶蓋3にプルタブ5を設けた発泡性飲料用缶
容器1Aにおいて、プルタブ5を引き上げて開設される
飲口孔4が、缶蓋の周縁に至るまで切り込み4aを成し
た扇形状に形成され、プルタブ5を引き上げて開設され
る扇形状の飲口孔4の反対側には、空気注入孔6を形成
するようにしたものである。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ビールや炭酸飲料水などの発泡性飲料を収容し、缶蓋に飲口孔を形 成するためのプルタブを設けた発泡性飲料用缶容器の改良に関し、特に、グラス に発泡性飲料を注ぐときや飲口孔から直接飲むときに、泡の発生を抑えてスムー ズに注ぐことができる発泡性飲料用缶容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビールや炭酸飲料水などの発泡性飲料を内部に収容した発泡性飲料用缶容器が 自動販売機や店頭で販売されており、消費者はこの発泡性飲料用缶容器を購入し 、缶蓋に設けたプルタブを引き上げることによって、飲口孔を形成し、この飲口 孔から直接、あるいはグラスに注ぐことによって、発泡性飲料を飲んでいる。
【0003】 ところで、発泡性飲料のうち、ビールを例にとってみると、瓶ビールは美味し いが、缶ビールはもうひとつだと感じているビール愛飲者が少なくない。 従来、小型缶ビールについては、グラスでビールを飲むのと同じ感覚で飲める という便利さが、ビール愛飲者に印象ずけられているようであるが、実際には、 缶ビールを直接飲むことは、通称ラッパ飲みと称されるように、瓶ビールの飲口 から直接ビールを飲んでいることと同じようなものである。
【0004】 また、ビール愛飲者は、グラスにビールを注ぐときに、泡が生じないようにグ ラスを傾けて瓶ビールからビールを注ぐようにして出来る限りビールを美味しく 飲もうとする細心の配慮をはらって飲むようにしているほどである。 これに対して、従来の缶ビールの飲むときには、このような配慮が欠けている ことに発明者は気付いた。
【0005】 本発明者は、このような問題を解決するため種々の方面より原因を検討したが 、従来の缶ビールの容器の構造的特徴は、注入口となる飲口孔が小さく、しかも 缶蓋の周縁から離れた箇所に形成されている。 このため、図25に示すように、ビールを注ぐときに、缶蓋aの縁部bから飲 口孔cに至る障壁dに内部のビールが当たって衝撃と撹拌が生じるのに加えて飲 口孔の形状と位置及び缶蓋そのものが障害となって、スムーズな流出を妨げ、外 部からの空気流入の困難さが撹拌作用を増大させ、これらの結果、多数の泡が生 じてしまう。
【0006】 これは、あたかも、図26に示すように、注ぎ口eが中央部に形成された角瓶 fにビールを収容した状態と同様なものとなり、注ぎ口eから注がれるビールは 、角瓶fの内部で、肩部内面gにビールが当たって衝撃と撹拌が生じ、これに加 えて上記と同様な悪い状態での外部からの空気の流入によってその撹拌作用が増 大される結果として、多数の泡が生じることとなる。
【0007】 更に、従来の缶ビールは、缶蓋aの縁部bから飲口孔cに至る障壁dがあるた めに、ビールを飲むときに、あたかも歯にビール瓶又はグラスを当てて飲むよう な状態となり、これによっても、ビールのうま味が半減することとなる。 本考案者は、ビール缶容器からビールをグラスに注ぐときや飲口孔からビール を直接飲むときに発生する泡を少なくするために、種々研究を重ねた結果、ビー ルを注ぐときや飲むときに衝撃や撹拌を抑えることが肝要であるという結論に達 した。
【0008】 そこで、缶蓋に形成する飲口孔を缶蓋の縁部に至る箇所まで形成して、ビール の衝撃と撹拌の原因を取り除けば泡の発生を抑えることができることを知得し、 これを具現化して本考案に到達するに至った。 更に、従来の缶ビールでは、缶蓋の飲口孔からしか外部の空気が入らないため 、飲口孔よりスムーズに注ぎ出すことが出来ず、これも泡を発生させる大きな要 因になっていることにも気付き、飲口孔とは別に、空気注入口を飲口孔の反対側 に形成することによって、外部の空気の取り入れをスムーズにしてこの問題を解 決し得、これも具現化させて本考案に到達した。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】
この考案は、本考案者の鋭意検討の結果なされたものであって、ビールなどの 発泡性飲料を缶容器からグラスに注いだり、直接飲んだりするときに、缶容器内 における発泡性飲料を撹拌させないようにして泡の発生を少なくし、加えて外部 からの空気の取り入れをスムーズにして、泡の発生をより少なくすることができ 、もって発泡性飲料の嗜好促進効果の高い発泡性飲料用容器を提供することを目 的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記目的を達成するために提案されたものであって、請求項1の発 泡性飲料用容器は、缶蓋にプルタブを設けた発泡性飲料用缶容器において、プル タブを引き上げて開設される飲口孔が、缶蓋の周縁に至るまで切り込みを成した 略扇形状に形成されているものである。ここで、略扇形状とは、径線部分が外側 に丸みをおびて湾曲した形成されたものも含むことは勿論である。 また、缶蓋の周縁に至る切り込みは、出来る限り、缶蓋の外周縁近くに形成す ることが望ましい。
【0011】 請求項2の発泡性飲料用容器は、上記プルタブを引き上げて開設される略扇形 状の飲口孔の反対側に、空気注入孔を更に形成するようにしたものである。 請求項3の発泡性飲料用容器は、上記空気注入孔が、プルタブを引き上げて、 飲口孔を開設するときに、プルタブに固着された切込み部を引き上げて形成され る構造となっている。
【0012】 請求項4の発泡性飲料用容器は、上記空気注入孔が、プルタブを飲口孔開設位 置より回動させた位置で、プルタブを押し下げて切込み部を押下げることによっ て形成される構造となっている。 請求項5の発泡性飲料用容器は、上記空気注入孔が、飲口孔を開設するプルタ ブとは異なる別のプルタブを引き上げて形成される構造となっている。
【0013】
【作用】
請求項1の発泡性飲料用容器によれば、飲口孔は従来の缶容器に比べて大きく 形成できるとともに缶蓋の周縁に至るまで飲口孔を形成でき、プルタブを引き下 げて飲口孔を開設した後、蓋を傾けて発泡性飲料をグラスに注ぐとき、従来の缶 容器のように缶蓋の一部が障害となることはないので、抵抗を受けず、したがっ て泡の発生を抑え、スムーズに注げる。
【0014】 請求項2の発泡性飲料用容器によれば、請求項1の発泡性飲料用容器の作用に 加えて、プルタブを引き下げて飲口孔を開設した後、蓋を傾けて発泡性飲料をグ ラスに注ぐとき、空気注入孔からは、空気が注入され、大気圧が加えられるので 、缶容器内の飲料も押し出され、これらの相乗作用によって泡を発生させずにス ムーズに注げる。
【0015】 請求項3の発泡性飲料用容器によれば、空気注入孔は、プルタブを引き上げて 、飲口孔を開設するときに、プルタブに固着された切込み部を引き上げて形成さ れるものであるので、空気注入孔と飲口孔をプルタブを引き上げる1つの動作で 行うことができる。 請求項4の発泡性飲料用容器によれば、請求項2の発泡性飲料用容器の作用に 加えて、缶容器を搬送中などは、プルタブが飲口孔開設位置にあるので、プルタ ブを押し下げても、空気注入孔は開設されず、不用意に空気注入孔が開設される ことはない。
【0016】 請求項5の発泡性飲料用容器によれば、飲口孔を開設するプルタブを引き上げ て飲口孔を開設した後、別のプルタブを引き上げて空気注入孔を開設する。これ により、空気注入孔から内部の発泡性飲料が吹き出すことを防ぐことができる。 また、飲口孔を開設するプルタブと、空気注入孔を開設するプルタブとが別々 に設けられているので、大型の缶容器に最適である。
【0017】
【実施例】
以下、本考案に係る発泡性飲料用容器の実施例について、図面を参照しつつ説 明する。 尚、本実施例においては、発泡性飲料としてビールについて説明するが、これ に限らず、炭酸飲料水などにも適用できるものである。
【0018】 図1は、第1実施例の発泡性飲料用容器1Aを示すものである。 発泡性飲料用容器1Aは、有底筒状の缶本体部2と、この缶本体部2の上部開 口を封止状態に固着される缶蓋3と、缶蓋3に飲口孔4と空気注入孔6(図2参 照)を形成するためのプルタブ5とが設けられている。 上記飲口孔4となる部分は、缶蓋3の中心部より外側寄り部分から缶蓋3の周 縁3aに至るまでの切り込み4aを成した扇形状に形成されている。尚、この扇 形状の切り込み4aの内側には、一対の補強リブ4bが突加工によって形成して いる。
【0019】 そして、切り込み4aの基部には、上記プルタブ5の先端部5aが覆い被さる ように位置され、このプルタブ5は、缶蓋3の中心部もしくはそれより外側に寄 った箇所で、その肉深部5iを缶蓋3の一部を突加工して形成した支点となる突 起部3bによって、缶蓋3に固着されており、この固着部分より後部には、開口 部5bが形成され、その後端部に缶蓋3の一部を突加工して形成した後部固定部 5cを設けて空気注入孔6を形成する構造にしている。
【0020】 缶蓋3におけるプルタブ後端側下方部分には、プルダブ5を引き上げるために 指を挿入する凹所3dが形成されている。 上記後部固着部5cは、図5に示すように、缶蓋3に凹部3eが形成され、こ の凹部3eのほぼ中心部に、突起部3fが形成され、この突起部3fに貫通状態 でプルタブ5の後部が固着されたものである。そして、缶蓋3の凹部3eには、 突起部3fの周囲に切り込部3gが形成されており、プルタブ5の後部を引き上 げると、この切り込部3gによって、缶蓋3から突起部3fが引きちぎられて空 気注入孔6が形成されるようになっている。
【0021】 次に、図3、図4に基づいて、プルタブ5を引き上げ、飲口孔4と空気注入孔 6を形成する手順について説明する。 缶蓋3の凹所3dに指を差し入れて、プルタブ5の後部を引き上げると、プル タブの後端部が突起部3bを支点として上向きに引き上げられて切り込部3gが 引きちぎれて空気注入孔6が形成され、プルタブ5の先端部5aが突起部3bを 支点として、缶蓋3の切り込み4a部分を下向きに押し下げ、この切り込み4a が押しちぎれて飲口孔4が形成される。
【0022】 次に、図6と図7に基づいて、従来の缶容器Aと本実施例を含む本考案の缶容 器1におけるビールをグラスに注いだときの主として泡の発生状態と、この泡の 発生によるビールのうま味の違いを比較検討して説明する。 図6(a)は従来の缶容器AでグラスGにビールを注いだ状態を示し、図6( b)は缶蓋aの中心部近傍に空気注入口sを形成した缶容器BでグラスGにビー ルを注いだ状態を示し、図6(c)は缶蓋aにおける飲口孔cの反対側の周縁近 傍箇所に空気注入孔sを形成した缶容器CでグラスGにビールを注いだ状態を示 している。そして、図7は本考案の缶容器1でグラスGにビールを注いだ状態を 示している。
【0023】 空気注入孔の無い従来の缶容器Aにおいては、図6(a)に示すように、プル タブを引き上げて飲口孔cからビールをグラスGに注ぐと、従来の技術で説明し たように、衝撃と撹拌が生じて多数の泡Wが発生した状態となる。したがって、 このグラスのビールを飲むときに、そのうま味が半減してしまう。 また、空気注入孔を形成した缶容器でも、その位置がビールを傾けて注ぎ出す ときに、ビールで孔が塞がれる位置に形成すると、図6(b)に示すように、こ の空気注入孔sから外部の空気が入り込まずに、缶内部のビール内に飲口孔から 直接空気が入り込むこととなり、この空気によって、缶内部のビールが撹拌され て、泡が生じ、グラスGに注いだビールに多数の泡Wが発生する。この泡Wは、 上記従来の缶容器の場合と比べて、外部からの空気が空気注入孔sから入り込ん で、大気圧に押されたビールが飲口孔cから注がれるので、若干泡の発生が少な くなるが、それでも、多数の泡Wが発生して、ビールのうま味が半減してしまう 。
【0024】 以上の事実を考慮すれば、注入孔の位置は、ビールを注ぎ出すときに、ビール で孔が塞がれない程度に缶蓋3の周縁近傍箇所に形成することが望ましい。 図6(c)は、この原理を説明しており、図6(c)に示す缶容器Cでは、缶 蓋aにおける飲口孔cの反対側の周縁近傍箇所に空気注入孔sを形成していて、 缶内の空隙部分に外部の空気が入り込むので、缶内部のビールを撹拌することな く、大気圧で缶内のビールを押し出し作用が生じ、ビールをグラスGにスムーズ に注ぐことができるので、泡Wの発生が少なくなる。しかし、飲口孔cの部分に 障壁dがあるので、缶内での衝撃と撹拌は以前として発生し、泡Wがその分発生 してしまう。
【0025】 図7に示す本考案の缶容器1では、飲口孔4が缶縁部まで形成され、且つこの 飲口孔4の反対側に空気注入孔6が形成されているので、缶内でのビールの衝撃 と撹拌とが非常に少なくなり、且つ空気注入孔6から大気圧が注入されてビール をスムーズに押し出すので、この缶容器1からグラスGに注がれたビールには極 僅かしか泡Wが発生しない。従って、ビールのうま味が向上され、美味しく飲む ことができる。よって、あたかも瓶ビールからグラスにビールを注いで飲むとき とほぼ同様のうま味を得ることができる。
【0026】 図8〜図12は、第2実施例の発泡性飲料用容器1Bを示すものである。 この発泡性飲料用容器1Bにおいては、プルタブ5の後端部を缶蓋3の周縁近 傍箇所に至るまで延設し、この後端部に空気注入孔6を形成するための後部固着 部5cを設けており、更に、缶蓋3におけるプルタブ後端部より内側面に、プル タブ5を引き上げるときに指を差し入れるための凹所3dを形成したものである 。尚、他の部分の形状と構造は、上記第1実施例の発泡性飲料用容器1Aとほぼ 同様なので説明を省略する。
【0027】 この第2実施例の発泡性飲料用容器1Bによれば、プルタブ5を引き上げると きに形成される空気注入孔6が缶蓋3の周縁近傍箇所に形成されるので、第1実 施例の発泡性飲料用容器1Bに比べて、外部からの空気が缶内における周縁近傍 に注入されるので、缶内のビールを撹拌することがなく、泡の発生をより少なく することができる。
【0028】 図13,図14は、第3実施例の発泡性飲料用容器1Cを示すものである。 この発泡性飲料用容器1Cにおいては、空気注入孔6が、プルタブ5を飲口孔 開設位置より回動させた位置で、プルタブ5を押し下げて形成させる構造とした ものである。 即ち、缶蓋3におけるブルタブ5を飲口孔開設位置より回動させた位置に、プ ルタブ5の少なくとも後端部5dが入り込むことができる凹所3jが形成され、 この凹所3jの適宜箇所に突起3kを形成し、この突起3kの外周に略半円弧状 の切り込部3nを形成した構造となっている。
【0029】 この第3実施例の発泡性飲料用容器1Cでは、図13に示すように、先ず、プ ルタブ5を引き上げて飲口孔4を形成し、その後、プルタブ5を凹所3jの位置 まで回転させてから、このプルタブ5の後端部を押し下げると、図15に示すよ に、突起3kが下方へ押し下げられ切り込部3nが押しちぎられて空気注入孔6 が形成される。
【0030】 このように、空気注入孔6を形成する部分が、ブルタブ5を飲口孔開設位置よ り回動させた位置に設けられており、缶容器1Cを搬送中などは、プルタブ5が 飲口孔開設位置にあるので、プルタブ5を押し下げても、空気注入孔6は開設さ れず、不用意に空気注入孔6が開設されることはない。 図16は、第4実施例の発泡性飲料用容器1Dを示している。
【0031】 この発泡性飲料用容器1Dは、プルタブ5を略ハート形に形成し、その後端周 縁部の所定箇所に空気注入孔6を形成するための後部固着部5cが設けられてい る。 この発泡性飲料用容器1Dでは、略ハート形のプルタブ5を後端部の一端 部5eを引き上げることによって、飲口孔4が形成されるとともに、プルタブ5 の後端部の他端部5fが支点となって、この原理で後部固着部5cにおける缶蓋 3に形成された切り込部(図示略)が容易に引きちぎられて空気注入孔6が形成 される。従って、小さな引き上げ力によって、空気注入孔6を形成することがで きる。
【0032】 図17,図18は、第5実施例の発泡性飲料用容器1Eを示している。 この発泡性飲料用容器1Eでは、空気注入孔6が、飲口孔4を開設するプルタ ブ5とは異なる別のプルタブ7を引き上げて形成される構造となっている。尚、 缶蓋3におけるこのプルタブ7の下方側の上面位置には、プルタブ7を引き上げ るために指を差し入れるための凹所3sが形成されている。
【0033】 即ち、プルタブ5には空気注入孔6を形成するための後部固着部を設けず、缶 蓋3におけるプルタブ5の後端部近傍箇所の側部に、図19,図20又は図21 ,図22に示すような別のプルタブ7を設けた構造となっている。 図19,20に示すプルタブ7においては、図19(a)に示すように、缶蓋 3に形成された空気注入孔形成用の突起部3mを形成し、この突起部3mにフル タブ7の先端部を固着し、突起部3mの後側周囲に略半円弧状の切り込部3pを 形成し、図19(b)に示すように、プルタブ7を引き上げることによって、突 起部3mが引き上げられると同時に、切り込部3pが引きちぎられて空気注入孔 6が形成されるようになっている。このプルタブ7は、空気注入孔6を開設した 後、どちらか一方に回動させておくと、空気注入孔6を塞ぐことがない。
【0034】 図21,図22に示すプルタブ7においては、図21(a)に示すように、缶 蓋3に形成された空気注入孔形成用の突起部3mを形成し、この突起部3mにフ ルタブ7の先端部を固着し、突起部3mの前側周囲に略半円弧状の切り込部3p を形成し、図21(b)に示すように、プルタブ7を引き上げることによって、 突起部3mが引き上げられると同時に、切り込部3pが押しちぎられて空気注入 孔6が形成されるようになっている。尚、この例によると、図21(c)に示す ように、プルタブ7を元に位置に戻したときに、空気注入孔6が塞がれずに開設 されたままの状態が保たれる。
【0035】 図23,図24は第6実施例の発泡性飲料用容器1Fを示している。 この発泡性飲料用容器1Fは、主として大型の缶容器に適用されるものであっ て、購入して家庭などに持ちかえってビールをグラスに注いで飲むための缶容器 であり、プルタブ7Aを缶蓋3から切り離しても公害になる虞がない缶容器に適 用されるものである。
【0036】 この発泡性飲料用容器1Fでは、図23に示すように、缶蓋3の中心部より外 側寄り部分から缶蓋3の周縁3aに至るまでの扇形状切り込み4a(飲口孔4と なる部分)が形成され、この切り込み4aの隅部即ち缶蓋3の中心側部分に、こ の切り込み4aを開設するためのプルタブ5Aの基部が固着され、この切り込み 4aの反対側に、別のプルタブ7Aが固着された切り込部3q(空気注入孔6と なる部分)が形成されている。
【0037】 更に、飲口孔4となる部分の切り込み4aの両外側近傍箇所には、缶蓋3の径 方向に向けて補強用リブ3rが突設されている。 この発泡性飲料用容器1Fでは、プルタブ5Aを引き上げて、切り込み4aを 引きちぎりるとともに、プルタブ7Aを引き上げて切り込部3qを引きちぎると 、切り込み4aの残部に飲口孔4が形成されるとともに、切り込部3qの残部に 空気注入孔6が形成される。
【0038】 この発泡性飲料用容器1Fは、家庭などに持ちかえるので、両プルタブ5A, 7Aは廃棄物回収用の袋などに捨て入れるので、公害が生じることがなく、且つ 、缶蓋3にプルタブ5A,7Aが残存しないので、扱い易くてビールをグラスに 注ぎ易い。 この発泡性飲料用容器1Fでも、上記各発泡性飲料用容器と同様に、グラスに ビールを注ぐときに、泡を発生を少なくすることができて、ビールを美味しく飲 むことができる。
【0039】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案によれば、ビールなどの発泡性飲料を缶容器から グラスに注いだり、直接飲んだりするときに、缶容器内における発泡性飲料の撹 拌を極力抑えることができるため泡の発生を少なくすることができ、且つ、外部 からの空気の取り入れをスムーズにすることができることによって、泡の発生を より少なくすることができ、もって発泡性飲料の嗜好促進効果の高い効果を奏す る。
【0040】 特に発泡性飲料のうち、ビールについて述べれば、従来の缶ビールは、ビール をグラスで飲むときと同様なうま味が得られなかったが、本考案の発泡性飲料用 缶容器によれば、小型缶ビールを直接飲む場合においても、瓶ビールをグラスで 飲むのと同様な飲み方ができ、缶ビールをより旨く飲むことができる。 また、缶蓋の周縁まで切り込まれた略扇形状の飲口孔によって、缶内に飲料の を残すことなく飲み干され、又は注ぎ出されるため、従来の缶容器におけて缶内 に飲料が残ってしまうという不満が一掃されることになる それが、公害問題について述べれば、空き缶そのものもさることながら、空き 缶内に残された残汁及びこれから発生する異臭が問題にされることなく、このこ とも上記飲口孔の形状によって解決される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例の発泡性飲料用缶容器の斜
視図である。
【図2】第1実施例の発泡性飲料用缶容器の缶蓋の飲口
孔と空気注入口を開設した状態の斜視図である。
【図3】第1実施例の発泡性飲料用缶容器の飲口孔と空
気注入口を開設する前の状態の缶蓋部分の縦断面図であ
る。
【図4】第1実施例の発泡性飲料用缶容器の飲口孔と空
気注入口を開設した状態の缶蓋部分の縦断面図である。
【図5】第1実施例の発泡性飲料用缶容器の空気注入孔
部分を開設する前の状態の要部拡大縦断面図である。
【図6】従来の缶容器及び空気注入孔を形成した缶容器
で、ビールをグラスに注ぐときの泡の発生状態を示す説
明図であって、(a)は従来の缶容器、(b)は缶蓋の
中央部近傍箇所に空気注入孔を形成した缶容器、(C)
は缶蓋の周縁近傍箇所に空気注入孔を形成した缶容器を
示している。
【図7】本考案の缶容器でグラスにビールを注ぐときの
泡の発生状態を示す説明図である。
【図8】第2実施例の発泡性飲料用缶容器の斜視図であ
る。
【図9】第2実施例の発泡性飲料用缶容器の缶蓋の飲口
孔と空気注入口を開設した状態の斜視図である。
【図10】第2実施例の発泡性飲料用缶容器の飲口孔と
空気注入口を開設する前の状態の缶蓋部分の縦断面図で
ある。
【図11】第2実施例の発泡性飲料用缶容器の飲口孔と
空気注入口を開設した状態の缶蓋部分の縦断面図であ
る。
【図12】第2実施例の発泡性飲料用缶容器の空気注入
孔部分を開設する前の状態の要部拡大縦断面図である。
【図13】第3実施例の発泡性飲料用缶容器における飲
口孔を形成するときの状態の斜視図である。
【図14】第3実施例の発泡性飲料用缶容器における空
気注入口を形成するときの状態の斜視図である。
【図15】第3実施例の発泡性飲料用缶容器における空
気注入口を形成するときの要部の拡大断面図である。
【図16】第4実施例の発泡性飲料用缶容器の要部の斜
視図である。
【図17】第5実施例の発泡性飲料用缶容器の斜視図で
ある。
【図18】第5実施例の発泡性飲料用缶容器の缶蓋の飲
口孔と空気注入口を開設した状態の斜視図である。
【図19】第5実施例の発泡性飲料用缶容器の缶蓋に形
成される空気注入口の第1例を示す要部の断面図であっ
て、(a)は空気注入口を開設する前の状態、(b)は
空気注入口を開設したときの状態を示すものである。
【図20】空気注入孔の第1例の要部の平面図である。
【図21】第5実施例の発泡性飲料用缶容器の缶蓋に形
成される空気注入口の第2例を示す要部の断面図であっ
て、(a)は空気注入口を開設する前の状態、(b)は
空気注入口を開設したときの状態、(c)は空気注入孔
を開設した後に、プルタブを元の位置に戻した状態を示
すものである。
【図22】空気注入孔の第2例の要部の平面図である。
【図23】第6実施例の発泡性飲料用缶容器の斜視図で
ある。
【図24】第6実施例の発泡性飲料用缶容器の缶蓋の飲
口孔と空気注入口を開設した状態の斜視図である。
【図25】従来のビール缶容器でビールを注いだときの
衝撃と撹拌の状態を示す説明図である。
【図26】ビールを角瓶に収容して注いだときの衝撃と
撹拌の状態を示す説明図である。
【符号の簡単な説明】
1,1A〜1F 発泡性飲料用缶容器 3 缶蓋 3a 周縁 3g,3n,3P 切り込部 4 飲口孔 4a 切り込み 5 プルダブ 6 空気注入孔 7 別のプルタブ

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】缶蓋にプルタブを設けた発泡性飲料用缶容
    器において、 プルタブを引き上げて開設される飲口孔が、缶蓋の周縁
    に至るまで切り込みを成した略扇形状に形成されている
    発泡性飲料用缶容器。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の発泡性飲料用缶容器にお
    いて、 上記プルタブを引き上げて開設される略扇形状の飲口孔
    の反対側には、空気注入孔を更に形成するようにした発
    泡性飲料用缶容器。
  3. 【請求項3】上記空気注入孔は、プルタブを引き上げ
    て、飲口孔を開設するときに、プルタブに固着された切
    込み部を引き上げて形成される構造とした請求項2に記
    載の発泡性飲料用缶容器。
  4. 【請求項4】上記空気注入孔は、プルタブを飲口孔開設
    位置より回動させた位置で、プルタブを押し下げて切込
    み部を押下げることによって形成される構造とした請求
    項2に記載の発泡性飲料用缶容器。
  5. 【請求項5】上記空気注入孔は、飲口孔を開設するプル
    タブとは異なる別のプルタブを引き上げて形成される構
    造とした請求項2に記載の発泡性飲料用缶容器。
JP1994011611U 1994-09-19 1994-09-19 発泡性飲料用缶容器 Expired - Lifetime JP3009188U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1994011611U JP3009188U (ja) 1994-09-19 1994-09-19 発泡性飲料用缶容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1994011611U JP3009188U (ja) 1994-09-19 1994-09-19 発泡性飲料用缶容器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3009188U true JP3009188U (ja) 1995-03-28

Family

ID=43144990

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1994011611U Expired - Lifetime JP3009188U (ja) 1994-09-19 1994-09-19 発泡性飲料用缶容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3009188U (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
USD762114S1 (en) 2011-10-27 2016-07-26 Ball Corporation Vented container end closure
US9446879B2 (en) 2010-08-06 2016-09-20 Ball Corporation Container end closure with optional secondary vent opening
US9694935B2 (en) 2013-03-15 2017-07-04 Ball Corporation End closure with a ring pull actuated secondary vent
US9714115B2 (en) 2014-07-30 2017-07-25 Ball Corporation Vented container end closure
US10017295B2 (en) 2010-08-06 2018-07-10 Ball Corporation Container end closure with optional secondary vent opening

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9446879B2 (en) 2010-08-06 2016-09-20 Ball Corporation Container end closure with optional secondary vent opening
US10017295B2 (en) 2010-08-06 2018-07-10 Ball Corporation Container end closure with optional secondary vent opening
USD762114S1 (en) 2011-10-27 2016-07-26 Ball Corporation Vented container end closure
US9694935B2 (en) 2013-03-15 2017-07-04 Ball Corporation End closure with a ring pull actuated secondary vent
US10556718B2 (en) 2013-03-15 2020-02-11 Ball Corporation End closure with a ring pull actuated secondary vent
US9714115B2 (en) 2014-07-30 2017-07-25 Ball Corporation Vented container end closure
US10358257B2 (en) 2014-07-30 2019-07-23 Ball Corporation Vented container end closure
US10981694B2 (en) 2014-07-30 2021-04-20 Ball Corporation Vented container end closure

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2607100Y2 (ja) 飲料用缶
KR880003342Y1 (ko) 위생 스파우트(spout)를 내장한 음료용기
JP6104826B2 (ja) 飲料容器
JP2015145281A5 (ja)
JP3009188U (ja) 発泡性飲料用缶容器
JP2008161426A (ja) ピッチャーカバー及びピッチャーとピッチャーカバーとの組み合わせ
JP3011347U (ja) 発泡性飲料用缶容器
JP5123500B2 (ja) ピッチャー、ピッチャーカバー及びそれらの組合せ
JP2913293B1 (ja) プルトップ缶用キャップ
JP3012182U (ja) 発泡性飲料用缶容器
JP2004075087A (ja) ビールなどの発泡飲料缶
JP3795006B2 (ja) ビール又は発泡酒用容器
JP4817221B2 (ja) 蓋体付き容器
KR200218593Y1 (ko) 음료수캔 마개(탄산가스 유출방지)
JP3026534U (ja) ビール容器
JP4666952B2 (ja) 缶蓋
JP4725993B2 (ja) カップ状容器
JP2004083029A (ja) 発泡飲料用缶
JP2022062504A (ja) 飲料缶、および、缶蓋
JP2000270995A (ja) カップ入り焼酎
KR200282183Y1 (ko) 캔용기의 오픈구조
JP3097489U (ja) 飲料缶用景品収納容器
JP3033036U (ja) ストロー入り飲料容器
JP3362221B2 (ja) 飲料物用缶のキャップ
KR200210363Y1 (ko) 음료출구의 개방이 용이한 캔용기