JP3007921U - 鞄 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 携帯電話や折畳み傘、筆記具等の小物を容易
に挿脱することのできる小物の収容部を設けた鞄を提供
すること。 【構成】 この考案の鞄は、鞄本体の外周面の一部を逆
Ｕ字状に切断した開放部８に、長尺形状の開放片９を設
け、前記逆Ｕ字状に切断した部分の両側部に沿ってファ
スナー10，11を設けて開放片９を開閉自在にし、且つ開
放部８から収容物を挿脱自在に収容する中袋15を鞄本体
の収容空間７と区別して設けている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、鞄に設けた小物の収容部の構造の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、携帯電話や折り畳み傘、筆記具等の小物が、鞄本体の収容空間内の書類 その他の物と混在しないように、小物の収容部としてポケットを鞄本体の外側に 取り付けた鞄があった。

【０００３】 しかし、この従来の鞄では、前記ポケットは、１本のファスナーによりその一 辺のみが開閉する構造で、ポケットを広く開放できないため、前記小物を容易に 挿脱できないことがあった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、この考案は、携帯電話や折畳み傘、筆記具等の小物を容易に挿脱する ことのできる小物の収容部を設けた鞄を提供することを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決するため、この考案は次のような技術的手段を講じている。

【０００６】 この考案の鞄は、鞄本体の外周面の一部を逆Ｕ字状に切断した開放部に、長尺 形状の開放片を設け、前記逆Ｕ字状に切断した部分の両側部に沿ってファスナー を設けて開放片を開閉自在にし、且つ開放部から収容物を挿脱自在に収容する中 袋を鞄本体の収容空間と区別して設けている。

【０００７】 開放部は、鞄本体のマチ生地を逆Ｕ字状に切断して成るものとするとよい。 逆Ｕ字状に切断した部分の両側部に沿って設けた両ファスナーのスライダーを 連結する紐状材を設けてもよい。

【０００８】 開放片の先端に形成した延長部と、開放片が閉じたときに前記延長部が重なる 部分に一対の係合部材を設けてもよい。

【０００９】

【作用】

上述の手段を採用した結果、この考案は次のような作用を有する。

【００１０】 この考案の鞄は、本体の収容空間とは別に、ファスナーにより開閉可能な中袋 を有しており、この中袋の中に、携帯電話や折畳み傘、筆記具等の小物を、本体 の収容空間内の他の物から隔離した状態で収容することができる。中袋の小物を 挿脱する口は逆Ｕ字状に切断した開放部であり、比較的広く開放するため、前記 小物を容易に挿脱することができる。

【００１１】 開放部が鞄本体のマチ生地を逆Ｕ字状に切断して成るものとすれば、中袋が本 体内の収容空間の端に位置することになるので、前記収容空間の物の出し入れの 邪魔になりにくい。

【００１２】 逆Ｕ字状に切断した部分の両側部に沿って設けた両ファスナーのスライダーを 連結する紐状材を設ければ、前記紐状材を引手として前記両ファスナーを同時に 開閉させることができる。

【００１３】 開放片の先端に形成した延長部と、開放片が閉じたときに前記延長部が重なる 部分に一対の係合部材を設ければ、ファスナーを開くときに開放片が勝手に垂れ 下がることを防止できる。

【００１４】

【実施例】

以下、この考案の構成を実施例として示した図面を参照して説明する。

【００１５】 図１は、この考案の鞄の第１の実施例を斜め前方から見た場合の図である。こ の鞄は、前板１、背板２、左側板３，左側板４、底板５及び背板２上縁から延長 して前板１に被さる蓋部６から成り、蓋部６を開閉することにより、鞄本体の収 容空間７に本や書類等を出し入れするようにしたものである。

【００１６】 図２に示すように、この鞄の左側板３のマチ生地には、縦に長く逆Ｕ字状に切 断した開放部８が形成されており、その内側を長尺形状の開放片９とし、前記開 放部８の左右両側にファスナー10，11を設けて開閉自在にしている。

【００１７】 開放片９の先端には延長部12が形成されており、その裏面に取り付けられた係 合部材13が、ファスナー10，11により開放片９が閉じられたときに重なる位置に ある前記開放部８の上方に設けられたもう一方の係合部材14と係合するようにな っている。係合部材13，14としては、例えば面接着テープや、ホック等を使用す ることができる。

【００１８】 図３は、この鞄の蓋部６を開き、本体の収容空間７が見えるようにした図であ る。前記収容空間７内には、前記開放部８から小物を挿脱できるようにした中袋 15が設けられている。中袋15は、前記収容空間７の端に位置しているので、前記 収容空間７の物の出し入れの邪魔にならない。

【００１９】 中袋15は略直方体の形状に形成され、左側部が開口しており、その開口縁16を 前記開放部８を包囲するようにして鞄本体内面に縫着することにより固定されて いる。中袋15は、携帯電話や、折畳み傘、筆記具等の小物を収容できる程度の大 きさで、ファスナー10，11を閉じると密閉状態となる。

【００２０】 中袋15は、鞄本体の内側に取付けられているため、鞄が何かとぶつかったとき でも、中袋15の中の小物は直接に衝撃を受けることがなく、損傷しにくい。

【００２１】 ２本のファスナー10，11のスライダー17，18は、紐状材19により連結されてお り、この紐状材19を引手として引っ張れば、同時に２本のファスナー10，11の開 閉が行なわれるようになっている。紐状材19としては、例えばチェーンを使用す ることができる。

【００２２】 開放片９は前記係合部材13，14により鞄本体にくっついた状態になっているの で、鞄が傾いていたとしても、ファスナー10，11を開いている間に開放片９が勝 手に垂れ下がることがなく、中の物がこぼれ出にくくなっている。

【００２３】 また、ファスナー10，11を開き、前記係合部材13，14をはずして開放片９を開 いた状態では、両ファスナー10，11間に比較的幅が広く、縦に長く開口した開放 部８が現れるため、小物の出し入れが極めて行い易くなっている。

【００２４】 この鞄では、前記開放部８が、蓋部６と重ならない位置にあるため、蓋部６を 開閉することなく、開放片９をファスナー10，11で開閉するだけで、中袋15の小 物を手軽に出し入れできる。しかも中袋15は、前記小物を本体の収容空間７内に ある書類その他の物から隔離するため、前記小物は前記他の物と混在せず、素早 く取り出すことがでる。

【００２５】 従って、携帯電話が鳴っても素早く取り出して応答することができ、また、雨 が降っているときに折り畳み傘を取り出すときでも蓋部６を開ける必要がないの で本体の収容空間７内の物が濡れることがない。

【００２６】 前記開放部８は、鞄の側部以外にも、例えば、図４に示す第２の実施例のよう に、鞄の背板２に設けることができる。

【００２７】 また、この考案に係る鞄は、図５、図６に示す第３、第４の実施例のように、 前記蓋部６ではなくファスナーにより本体の収容空間７を開閉するものとするこ ともできる。

【００２８】

【考案の効果】 この考案の鞄は、上述のような構成を有するため、携帯電話や折畳み傘、筆記 具等の小物を収容する中袋を広く開放できるので、前記小物の挿脱が容易で、手 軽に素早く前記小物の出し入れを行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この考案に係る鞄の第１の実施例の斜視図。

【図２】 前記実施例の左側面の部分拡大斜視図。

【図３】 前記実施例で、蓋部を開けた様子を示す斜視
図。

【図４】 この考案に係る鞄の第２の実施例の背面図。

【図５】 この考案に係る鞄の第３の実施例の斜視図。

【図６】 この考案に係る鞄の第４の実施例の斜視図。

【符号の説明】

７ 鞄本体の収容空間 ８ 開放部 ９ 開放片 10 ファスナー 11 ファスナー 12 延長部 13 係合部材 14 係合部材 15 中袋 17 スライダー 18 スライダー 19 紐状材

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 鞄本体の外周面の一部を逆Ｕ字状に切断
   した開放部に、長尺形状の開放片を設け、前記逆Ｕ字状
   に切断した部分の両側部に沿ってファスナーを設けて開
   放片を開閉自在にし、且つ開放部から収容物を挿脱自在
   に収容する中袋を鞄本体の収容空間と区別して設けたこ
   とを特徴とする鞄。
2. 【請求項２】 開放部が鞄本体のマチ生地を逆Ｕ字状に
   切断して成るものである請求項１記載の鞄。
3. 【請求項３】 逆Ｕ字状に切断した部分の両側部に沿っ
   て設けた両ファスナーのスライダーを連結する紐状材を
   設けた請求項１又は２記載の鞄。
4. 【請求項４】 開放片の先端に形成した延長部と、開放
   片が閉じたときに前記延長部が重なる部分に一対の係合
   部材を設けた請求項１、２又は３記載の鞄。