JP3010728U - 副収納部付き鞄 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 携帯電話のような縦長で比較的小型なもの
を、所定場所に収納でき、かつ、鞄本体の蓋を開閉する
ことなく容易に出し入れができる副収納部を有した副収
納部付き鞄を提供する。 【構成】 鞄本体のマチ側面部に、その上辺から下端ま
たは下端近くにまで縦方向に延びると共に、スライドフ
ァスナーを有して開閉可能となした一対のスリットを設
け、上記スライドファスナーのスライダーに設けられた
両ツマミの間を連結片４で連結し、上記マチ側面部の内
側には、該マチ側面部の裏側を副収納部と鞄本体収納部
とに仕切る仕切を設けてなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は副収納部付き鞄に関するもので、特に、携帯電話などの縦長で比較的 小型なものを、その出し入れを容易に収納できるようになした副収納部付き鞄に 関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

最近普及した携帯電話は、被服のポケットに収納して携帯するにはいまだ大き すぎ、鞄に収納して携帯する例が多い。

【０００３】 また、携帯電話の専用ケースを用意して、このケースをズボンのベルトに吊り 下げて携帯することも提案されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、携帯電話等の縦長で比較的小型なものを鞄に収納して携帯すると、鞄 の底に横に倒れて他の収納物の下に隠れることが多く、必要時にこれを捜し出す のが煩雑な場合があるという課題を有している。

【０００５】 また、上記したズボンのベルトにケースを取りつける携帯法は、取り付け位置 が固定されているのと、ケースが収納物を出し入れしづらい位置にあるので意外 とその出し入れが困難で、また、ケースの蓋の開閉も煩雑で、さらには、その上 に上着を着用すると上着のケース部位が膨れて体裁が悪くなる等の理由であまり 使用されないでいるという課題を有している。

【０００６】 そこで、本考案は上記課題を解決すべくなされたもので、携帯電話のような縦 長で比較的小型なものを、所定場所に収納でき、かつ、鞄本体の蓋を開閉するこ となく容易に出し入れができる副収納部を有した副収納部付き鞄を提供すること を目的としたものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記の目的に沿い、先述実用新案登録請求の範囲を要旨とする本考案の構成は 前述課題を解決するために、鞄本体１０ａのマチ側面部１１に、その上辺から下 端または下端近くにまで縦方向に延びると共に、スライドファスナー１を有して 開閉可能となした一対のスリット２を設け、 上記スライドファスナー１のスライダー３に設けられた両ツマミ３ａ，３ａの 間を連結片４で連結し、 上記マチ側面部１１の内側には、該マチ側面部１１の裏側を副収納部Ａと鞄本 体収納部Ｂとに仕切る仕切５を設けてなる技術的手段を講じたものである。

【０００８】

【作用】

それ故、本考案は、鞄本体１０ａのマチ側面部１１に、その上辺から下端また は下端近くにまで縦方向に延びると共に、スライドファスナー１を有して開閉可 能となした一対のスリット２を設け、マチ側面部１１の内側には、該マチ側面部 １１の裏側を副収納部Ａと鞄本体収納部Ｂとに仕切る仕切５を設けてなるので、 マチ側面部１１に沿った縦長の副収納部Ａを確保できる作用を呈する。

【０００９】 また、本考案はスライドファスナー１を一対設けてあるので、両スライドファ スナー１，１間が広い開口となる作用を呈するものである。

【００１０】 さらに、本考案はスライドファスナー１のスライダー３に設けられた両ツマミ ３ａ，３ａの間を連結片４で連結してあるので、この連結片４をもってスライド ファスナー１，１を開閉すると一対のスライドファスナー１，１を同時に開閉で きる作用を呈するものである。

【００１１】

【実施例】

次に、本考案の実施例を添附図面に従って説明すれば以下の通りである。図中 １０が本考案が実施されている鞄で、図示実施例では「ポーチ」と称されている 抱え鞄を使用しているが、この鞄１０は、手提げ鞄、ショルダー鞄等の他の従来 公知な各種方式のものを使用してもよい。

【００１２】 そして、この鞄１０は、前面部１２と後面部１３とマチ側面部１１，１１（一 方のマチ側面部１１は「図１」後方にある。）と底面部１４とで鞄本体１０ａを 構成し、後面部１３の上端には被せ蓋１５が延設され、この被せ蓋１５は前面部 １２に係止具１６で着脱可能に係止されるようになしてある。

【００１３】 なお、図示例では上記前面部１２と底面部１４と後面部１３と被せ蓋１５とは 一連のものを使用し、別途用意したマチ側面部１１，１１を縫合して構成してい るが、これら各部材は夫々を別個に用意して縫合したり、マチ側面部１１，１１ と底面部１４とを一連に構成したものに別途用意した前面部１２と後面部１３と を縫合したり、被せ蓋１５は後面部１３と一連のものを使用せずにその基端部を 後面部１３の上端に縫合するものを使用してもよいものである。

【００１４】 そして本考案は、鞄本体１０ａのマチ側面部１１に、その上辺から下端または 下端近くにまで縦方向に延びると共に、スライドファスナー１を有して開閉可能 となした一対のスリット２を設けてある。

【００１５】 上記マチ側面部１１は、通常は鞄本体１０ａの左右（「図１」奥手前方向）の 一方のものを使用するが、両マチ側面部１１，１１を両方使用してもよいもので ある。

【００１６】 そして、上記スリット２，２は、マチ側面部１１の左右に寄った位置に設けら れ、両スリット２，２の間に広い幅の開閉蓋部１１ａが確保されるようになすこ とが望ましい。なお、マチ側面部１１は可曲性生地で構成することを前提として おり、縦方向のスリット２，２を設けることで、該スリット２，２の間の開閉蓋 部１１ａはその上端が「図１」手前方向に倒れることで開閉蓋部１１ａが開くよ うになしてあるが、マチ側面部１１を曲げることのできない生地で構成する場合 は両スリット２，２の下端を連結する線上で開閉蓋部１１ａをヒンジ連結するよ うになしてもよいものである。

【００１７】 なお、上記スリット２，２は、マチ側面部１１を縦三分割状となすが、マチ側 面部１１の幅をマチ幅より狭くしておき、その両側辺部にスライドファスナー１ の一端側を連結し、両スライドファスナー１，１の他端側は直接前面部１２また は後面部１３等の鞄本体１０ａに連結してもよいもので、この場合はスリット２ ，２は幅が狭いマチ側面部１１の両側辺に一致しているとみなすことができる。

【００１８】 また、上記スライドファスナー１は上端が左右に分割でき、スライダー３が上 端に位置しているときに左右の噛合片が噛みあって閉じており、スライダー３を 下方に下げるようにスライドさせると該噛合片の噛合が脱着して開くものが使用 されている。

【００１９】 そして、上記スライドファスナー１のスライダー３に設けられた両ツマミ３ａ ，３ａの間を連結片４で連結してある。

【００２０】 上記スライダー３とこのスライダー３に設けられたツマミ３ａは既存のものを 使用すればよい。そして、連結片４はその両端をツマミ３ａ，３ａに鋲着等の適 宜手段で固着すればよいが、ツマミ３ａには通常通孔３ｂが設けてあるのでこの 通孔３ｂを利用し、帯状または紐状の連結片４をこの両通孔３ｂ，３ｂ内を挿通 して縛り付ける用になした連結すると容易である。

【００２１】 そして、上記マチ側面部１１の内側には、該マチ側面部１１の裏側を副収納部 Ａと鞄本体収納部Ｂとに仕切る仕切５を設けてなる。

【００２２】 上記仕切５は鞄本体１０ａに固定するのは無論で、本実施例では、該仕切５の 両端を前面部１２とマチ側面部１１との縫合部及び後面部１３とマチ側面部１１ との縫合部に共に縫合し、下端はマチ側面部１１と底面部１４との縫合部に共に 縫合（この部位は縫合しなくてもよい。）している。なお、この仕切５は容易に は曲がらない硬質素材で構成してもよいが、柔軟生地で構成しておくと、副収納 部Ａを使用しない場合は、該副収納部Ａが潰れて鞄本体収納部Ｂを広く利用でき て望ましいものである。

【００２３】 なお、図中、Ｍが収納物を示すものである。

【００２４】

【考案の効果】

本考案は上記のごときで、鞄本体１０のマチ側面部１１に、その上辺から下端 または下端近くにまで縦方向に延びると共に、スライドファスナー１を有して開 閉可能となした一対のスリット２を設け、マチ側面部１１の内側には、該マチ側 面部１１の裏側を副収納部Ａと鞄本体収納部Ｂとに仕切る仕切５を設けてなるの で、マチ側面部１１に沿った縦長の副収納部Ａを確保でき、携帯電話等の縦長で 比較的小型なものを所定の位置に収納できる副収納部付き鞄を提供できるもので ある。

【００２５】 また、本考案はスライドファスナー１を一対設けてあるので、両スライドファ スナー１，１間が広い開閉蓋部１１ａとなり、収納物の出し入れが容易な副収納 部付き鞄を提供できるものである。

【００２６】 また本考案はスライドファスナー１のスライダー３に設けられた両ツマミ３ａ ，３ａの間を連結片４で連結してあるので、連結片４をもってスライドファスナ ー１，１を開閉すると一対のスライドファスナー１，１を同時に開閉できる開閉 作業が容易な副収納部付き鞄を提供できるものである。

【００２７】 さらに、本考案はマチ側面部１１を利用しているので鞄本体１０ａの蓋は開閉 することなく収納物の出し入れができ、上記各効果とあいまって、着信を知った ら少しでも早く取り出したい携帯電話の収納には、まさに好適な副収納部付き鞄 を提供できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案副収納部付き鞄の側面図である。

【図２】Ａ−Ａ線断面図である。

【符号の説明】

１ スライドファスナー ２ スリット ３ スライダー ３ａ ツマミ ４ 連結片 ５ 仕切 １０ａ 鞄本体 １１ マチ側面部 Ａ 副収納部 Ｂ 鞄本体収納部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 鞄本体１０ａのマチ側面部１１に、その
   上辺から下端または下端近くにまで縦方向に延びると共
   に、スライドファスナー１を有して開閉可能となした一
   対のスリット２を設け、 上記スライドファスナー１のスライダー３に設けられた
   両ツマミ３ａ，３ａの間を連結片４で連結し、 上記マチ側面部１１の内側には、該マチ側面部１１の裏
   側を副収納部Ａと鞄本体収納部Ｂとに仕切る仕切５を設
   けてなる副収納部付き鞄。