JP3005224U - ローラピンギヤ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 ローラチェーンのように湾曲経路に沿って移
動することがなくて、そのまま直線状経路に沿って移動
させて使用することができて製作が容易であり、またピ
ンラックのローラが直線状支持部材に回転可能に取付け
られていることから、長期使用によってスプロケットの
歯と係合するローラが全体として、又は特定部位が消耗
してしまうということのないローラピンギヤ装置を提供
する。 【構成】 間隔をおいて設けられた１対の直線状側板２
と、この側板２間に所定の間隔をおいて水平に取付けら
れ複数の支持軸３と、この支持軸３に回転可能に被嵌さ
れたこれより耐摩耗性に富む中空ローラ４とを有するピ
ンラックと、このピンラックの中空ローラ４に噛合する
歯を有するスプロケット７とを具えている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、ローラピンギヤ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、間隔をおいて設けられた１対の無端状連鎖支持部材に、複数のローラを 所定の間隔をおいて水平に取付けたローラチェーンと、このローラチェーンのロ ーラに噛合する歯を有するスプロケットとを具えていて、ローラチェーンを案内 ホイールに懸張し、スプロケットを回転させてローラチェーンを移動するピンギ ヤ装置は公知である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このようなピンギヤ装置は、ローラチェーンが湾曲経路に沿って移動すること となることから、直線状経路に沿って移動させて使用したい場合には、ローラチ ェーンの一部の結合を解消して直線状のものとしなければならなくて手間がかか り、またローラチェーンのローラが無端状連鎖支持部材に固定されていることか ら、長期使用によってスプロケットの歯と係合する特定部位が消耗してしまうと いうような問題がある。

【０００４】 そこでこの考案の目的は、前記のような従来のピンギヤ装置のもつ問題を解消 し、ローラチェーンが湾曲経路に沿って移動することがなくて、そのまま直線状 経路に沿って移動させて使用することができて製作が容易であり、またピンラッ クのローラが直線状支持部材に回転可能に取付けられていることから、長期使用 によってスプロケットの歯と係合するローラの特定部位が消耗してしまうという ことのないローラピンギヤ装置を提供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案は、前記のような目的を達成するために、請求項１の考案は、間隔を おいて設けられた１対の直線状側板と、この側板間に所定の間隔をおいて水平に 取付けられた複数の支持軸と、この支持軸に回転可能に被嵌されたこれより耐摩 耗性に富む中空ローラとを有するピンラックと、このピンラックの中空ローラに 噛合する歯を有するスプロケットとを具えていることを特徴とするものである。 請求項２の考案は、間隔をおいて設けられた１対の直線状側板と、この側板間に 所定の間隔をおいて水平に取付けられた複数の回転ローラとを有するピンラック と、このピンラックの回転ローラに噛合する歯を有するスプロケットとを具えて いることを特徴とするものである。請求項３の考案は、請求項１又は２の考案に おいて、隣接する側板を連結するリンクと、側板間に設けられた支持台とを有す ることを特徴とするものである。

【０００６】

【作用】

このようなローラピンギヤ装置を使用するに際しては、駆動手段によってスプ ロケットを回転すると、その回転方向によってピンラックが正逆いずれかの方向 に移動し、その際スプロケットの歯が噛合する中空ローラは、請求項１の考案に あっては支持軸より耐摩耗性に富み、しかも請求項２の考案の回転ローラと同様 に回転することとなるため、長期使用によっても全体として摩耗することがない のに加えて、特定部位が摩耗するというようなことがない。

【０００７】

【実施例】

図１，２に示すこの考案の第１実施例において、１はピンラックを示し、この ピンラック１は間隔をおいて設けられた１対の直線状側板２と、この側板２間に 所定の間隔をおいて水平に取付けられ複数の支持軸３と、この支持軸３に回転可 能に被嵌されたこれより耐摩耗性に富む中空ローラ４と、隣接する側板２を連結 するリンク５と、側板２間に設けられた支持台６とを有し、７は中空ローラ４に 噛合する歯８を有するスプロケットを示す。このようなものを使用する場合には 、図示しない駆動手段によってスプロケット７を回転すると、その回転方向によ ってピンラック１が図１において左右いずれかの方向に移動し、その際スプロケ ット７の歯８が噛合する中空ローラ４は支持軸３より耐摩耗性に富み、しかも回 転することとなるため、長期使用によっても全体として摩耗することがないのに 加えて、特定部位が摩耗するというようなことがない。

【０００８】 図３にはこの考案の第２実施例が示されており、この実施例はピンラック11が 側板２間に回転ローラ12が取付けられたものからなっている点で、第１実施例と 相違するだけでその他の点においては相違するところがないので、説明を省略す る。

【０００９】 図４，５，６には前記のようなものが、フオーク式立体駐車装置に使用されて いる例が示されており、この例においてリフト昇降路22の両側に上下方向に複数 の格納棚が設置され、リフト昇降路22にリフト21が設けられていて、格納棚とリ フト昇降路22とに横行レール23が設けられ、リフト21は上下動する左右の２ブロ ックに分割されたフォークステージ24を有し、このフォークステージ24は、車両 の車輪が載置される第１フォークアーム26の基端がそれぞれ取付けられた２本の 支持レバー27を具備し、この支持レバー27の対角線上の端部にそれぞれ縦向きの 昇降杆37を取付け、支持レバー27の下方または上方において、昇降杆37に支持レ バー27と同方向に平行に延伸する昇降レバー25の一端が取付けられている。各昇 降レバー25は連結ロッド29で対向する他方の昇降レバー25に連結されており、各 横行レール23には第１フォークアーム26との間に車両を移載する第２フォークア ーム20を具備した台車30を移動可能に載置し、またリフト昇降路22の近くに昇降 レバー25及び支持レバー27が通過することができる１個の通過間隙28が設けられ ている。

【００１０】 横行レール23の通過間隙28を通過しない方の側部において、建屋側に台車横行 用の横行モータ31を設け、この横行モータ31に減速機32を介して１対のスプロケ ットを取付け、このスプロケットはリフト昇降路22寄りの格納棚側の横行レール 23の端部に位置する第１スプロケット７と、格納棚寄りのリフト昇降路22側の横 行レール23の端部に位置する第２スプロケット７′とからなっている。そして台 車30の第１，２スプロケット７，７′側の側部に同スプロケット７，７′の歯８ が噛合する中空ローラ４又は回転ローラ12を有するピンラック１又は11を取付け 、横行車輪33は台車30の両側部に設けられている搬送部34に取付けられて横行レ ール23の上面に載置され、さらに搬送部34には横行レール23の両側面に当接する 図示を省略したガイドローラ35が取付けられている。

【００１１】 昇降杆37の上下部には図示しないガイドローラを取付け、このガイドローラに よって昇降杆37を縦向きの２本のガイドレール38に上下動可能に装着し、また昇 降杆37の上下部に無端状条体39，40の両端が取付けられ、この無端状条体39，40 は各ガイドレール38の基部に対応して設けられた１対の第１，２昇降手段41，42 の第１，２駆動輪43，44、ガイドレール38の上下部に、ほぼ縦長の矩形位置に回 転可能に設けられた数個の案内輪46に巻装されていて、これにガイドレール38か ら離れたところにバランスウェイト47が取付けられている。第１昇降手段41はブ レーキ付昇降モータ48を有していて、この昇降モータ48により第１駆動輪43を回 転するようになっており、第１昇降手段41の第１駆動輪43と第２駆動手段42の従 動輪49とが伝動軸51によって連結されており、従動輪49と第２駆動輪44とは図示 しない中間歯車機構によって連結されており、これによって第１，２駆動輪43， 44は両無端状条体39，40を矢印に示すように同方向に移動させることとなる。

【００１２】 このような駐車装置において、車両を搬入するに際しては、乗入口52から乗り 入れた車両を、リフト21を第１昇降手段41の昇降モータ48を作動して、第１昇降 手段41の第１駆動輪43と第２昇降手段42の従動輪49とを伝動軸51を介して回動し 、これによって第１，２駆動輪43，44はバランスウェイト47と協動して、両無端 状条体39，40を数個の案内輪46で誘導して同期して矢印に示すように同方向に移 動させ、所望の格納棚のところに到達したら昇降モータ48を停止し、第１，２昇 降手段41，42の作動を停止してリフト21を停止する。そして当該格納棚の台車30 に対応する横行モータ31を作動して第１，２スプロケット７，７′を回動し、こ の第１，２スプロケット７，７′が係合している台車30に取付けられたピンラッ ク１を介して、台車30の両側の搬送部34に取付けられた横行車輪33及びガイドロ ーラを横行レール23に沿って走行させ、台車30を横行レール23上を前進させてリ フト昇降路22の所定位置に到達したら、横行モータ31の作動を停止して台車30を 停止させる。そしてその後従来と同様の要領でリフト21から台車30へ自動車を移 載した後、再度横行モータ31を作動して、台車30を横行レール23上を後退させて 所定の位置に格納する。自動車を格納棚から外部に搬出するに際しては、これと 反対の操作をすることとなる。

【００１３】

【考案の効果】

この考案は、前記のようであって、間隔をおいて設けられた１対の直線状側板 と、この側板間に所定の間隔をおいて水平に取付けられ複数の支持軸と、この支 持軸に回転可能に被嵌されたこれより耐摩耗性に富む中空ローラ又は回転ローラ とを有するピンラックと、このピンラックの中空ローラ又は回転ローラに噛合す る歯を有するスプロケットとを具えているので、ローラチェーンのように湾曲経 路に沿って移動することがなくて、そのまま直線状経路に沿って移動させて使用 することができて製作が容易であり、またピンラックの中空ローラ又は回転ロー ラが直線状支持部材に回転可能に取付けられていることから、長期使用によって スプロケットの歯と係合する中空ローラ又は回転ローラが全体として、又は特定 部位が消耗してしまうということがないという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の第１実施例の要部の縦断正面図であ
る。

【図２】同上のピンラックの斜面図である。

【図３】この考案の第２実施例の図１と同様の縦断正面
図である。

【図４】この考案の使用例の要部の斜面図である。

【図５】同上のリフトの斜面図である。

【図６】同上の各部の配置概略図である。

【符号の説明】

１ ピンラック ２ 側板 ３ 支持軸 ４ 中空ローラ ７ スプロケット ８ 歯 11 ピンラック 12 回転ローラ

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 間隔をおいて設けられた１対の直線状側
   板と、この側板間に所定の間隔をおいて水平に取付けら
   れた複数の支持軸と、この支持軸に回転可能に被嵌され
   たこれより耐摩耗性に富む中空ローラとを有するピンラ
   ックと、このピンラックの中空ローラに噛合する歯を有
   するスプロケットとを具えていることを特徴とするロー
   ラピンギヤ装置。
2. 【請求項２】 間隔をおいて設けられた１対の直線状側
   板と、この側板間に所定の間隔をおいて水平に取付けら
   れた複数の回転ローラとを有するピンラックと、このピ
   ンラックの回転ローラに噛合する歯を有するスプロケッ
   トとを具えていることを特徴とするローラピンギヤ装
   置。
3. 【請求項３】 隣接する側板を連結するリンクと、側板
   間に設けられた支持台とを有することを特徴とする請求
   項１又は２のローラピンギヤ装置。