JP2999850B2 - ロータリダンパ - Google Patents

ロータリダンパ

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JP2999850B2
JP2999850B2 JP12478991A JP12478991A JP2999850B2 JP 2999850 B2 JP2999850 B2 JP 2999850B2 JP 12478991 A JP12478991 A JP 12478991A JP 12478991 A JP12478991 A JP 12478991A JP 2999850 B2 JP2999850 B2 JP 2999850B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、揺動運動を減衰するロ
ータリダンパの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】ロータリダンパは例えば特願平2−32
2256号に示されるように、基端を揺動軸に支持され
たベーンを円筒状のケーシングの内側に収装し、このベ
ーンとベーン両端に固着したサイドプレートとケーシン
グの内側に設けた隔壁とでケーシングの内側に複数の油
室を画成している。
【0003】ベーンが揺動するとベーンに画成された油
室が拡縮し、縮小する油室の作動油が拡大する油室へと
流通し、その際の流通抵抗により減衰力を発生させて揺
動を減衰する。
【0004】また、ベーンの揺動軸の内部にはフリーピ
ストンを介して圧縮空気を封入した油溜室が形成され
る。この油溜室は温度変化に伴う室内の油量変動に応じ
て拡縮し、油量不足の油室にチェックバルブを介して油
溜室の作動油を供給する一方、油量過多の油室からサイ
ドプレートとケーシングとの微小隙間を介して流出した
余剰作動油を流入させて貯蔵する。
【0005】
【発明の課題】ところが、通常の作動中においても高圧
側の油室の作動油の一部はサイドプレートとケーシング
との微小隙間を介して油溜室へと流出してしまい、高圧
側の油室から低圧側の油室への作動油の流入量がその分
減少するが、これに対して油溜室の圧力が低く設定され
ていると、低圧側の油室が吸込不足を起こしやすく、そ
の結果減衰トルクの立ち上がりが悪くなる傾向があっ
た。
【0006】本発明は、以上の問題点に鑑みてなされた
もので、ロータリダンパの油室の吸込不足を防止するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を達成するための手段】本発明は、円筒状のケー
シングの内側に同心的に配置された揺動軸にベーンを形
成し、ベーンの両端に円盤状のサイドプレートを設け、
ケーシングに形成した隔壁とサイドプレートとベーンと
によりケーシングの内側に複数の油室を画成し、揺動軸
の揺動に伴ってこれらの油室間を流通する作動油の流通
抵抗により揺動軸の揺動を減衰するとともに、これらの
油室の油量変動を補償する油溜室と、油溜室の作動油を
油室に吸い込むチェック弁と、サイドプレートとケーシ
ングの微小隙間を介して油室から流出した作動油を油溜
室に流入させる通路とを備えたロータリダンパにおい
て、前記チェック弁と油溜室との間にオリフィスを介装
するとともに、チェック弁とオリフィスの間に前記通路
を接続している。
【0008】
【作用】チェック弁は通路と直接的に連通するため、サ
イドプレートとケーシングの微小隙間を介して油室から
流出した作動油は油溜室を介さずに、直接チェック弁か
ら低圧側の油室に補給される。このため、油溜室の圧力
に関係なく、低圧側の油室ヘ作動油が速やかに補給され
る。
【0009】また、温度変化による油室の油量変動はゆ
るやかに起こるため、チェック弁及び通路と油溜室との
間にオリフィスが介在しても油溜室による補償機能は損
なわれない。
【0010】
【実施例】図1〜図6に本発明の実施例を示す。
【0011】図1において、1はパイプ状に形成したケ
ーシング2の内側に同心的に支持された中空の揺動軸で
あり、この揺動軸1上にベーン4が一体に構成される。
【0012】ベーン4は図2に示すように揺動軸1から
180゜間隔で放射方向に延びて先端をケーシング2の
内周に近接する。ベーン4の両側端には円盤状の一対の
サイドプレート6A、6Bがケーシング2との間に微小
隙間をあけて固着する。
【0013】ケーシング2の内周には一対の隔壁7Aと
7Bが固着し、これによりケーシング2の内側に4つの
油室8A、8B、9A、9Bが画成される。
【0014】そして、一方のベーン4に油室8Aと9A
を連通する板状のチェック弁11Aとオリフィス10A
が直列に配置される。チェック弁11Aは図4に示すよ
うに油室9Aから油室8Aへの作動油の流通のみを許容
する。もう一方のベーン4にも同様に油室8Bと9Bを
連通するチェック弁11Bとオリフィス10Bが直列に
設けられる。
【0015】サイドプレート6Bには油室8A、8B、
9A、9Bにそれぞれ面して図2及び図3に示すような
ポート12A、12B、13A、13Bが設けられる。
ポート12Aと12B、ポート13Aと13Bはそれぞ
れサイドプレート6Bに形成した環状溝を介して相互に
連通する。
【0016】サイドプレート6Bに接して揺動軸1にバ
ルブシート16がナット24によりスペーサ25を介し
て締め付けられる。
【0017】バルブシート16には、ポート13Aと1
3Bに連通するチェック弁14と、ポート12Aと12
Bに連通するチェック弁15が設けられる。これらのチ
ェック弁14と15は揺動軸1の中空部1Aに連通し、
チェック弁14は中空部1Aからポート13A(13
B)方向、チェック弁15は中空部1Aからポート12
A(12B)方向の油通のみを許容する。
【0018】ケーシング2はこの揺動軸1の端部の延長
上でエンドキャップ17により密閉される。エンドキャ
ップ17はケーシング2の内周に摺動自由に嵌合し、ケ
ーシング2との間に介装したスプリング23により揺動
軸1に向けて付勢される。エンドキャップ17とスペー
サ25の間には油溜室19が形成される。揺動軸1の端
部には中空部1Aと油溜室19を連通するオリフィス2
7が設けられる。26はエンドキャップ17の外周に装
着されたシール部材、28はスペーサ25の外周に装着
したシール部材である。
【0019】一方、揺動軸1のサイドプレート6A側の
端部にはサイドプレート6Aに連続する拡大径部1Bが
形成される。この拡大径部1Bはベアリング18を介し
てケーシング2の内周に回転自由に支持されつつ、ケー
シング2の端部から外側へ突出する。
【0020】また、通孔29が揺動軸1の拡大径部1B
に放射方向に形成される。この通孔29は一端をベアリ
ング18に臨んで開口し、もう一端を中空部1Aに連通
する。通孔29と中空部1Aはサイドプレート6Aとケ
ーシング2との微小隙間から流出する作動油を油溜室1
9に回収するための通路として機能する。
【0021】次に作用を説明する。
【0022】このロータリダンパは例えば図6に示すよ
うに、二輪車の後輪20を車体22に支持するスイング
アーム21の基端と斜体との間に介装される。
【0023】揺動軸1が図4に示すR方向に揺動する
と、縮小する油室9Aと9Bの作動油がベーン4とケー
シング2の微小隙間や、隔壁7A、7Bと揺動軸1との
微小隙間から拡大する油室8Aと8Bに流入する。
【0024】同時に油室9Aの作動油はオリフィス10
Aとチェック弁11Aを通って油室8Aに、油室9Bの
作動油はオリフィス10Bとチェック弁11Bを通って
油室8Bに流入する。
【0025】この結果、減衰力特性は図5に示すように
ベーン4とケーシング2及び隔壁7A、7Bと揺動軸1
の各微小隙間を流通する作動油による特性aと、オリフ
ィス10Aと10Bを流通する作動油による特性bを合
成した特性cとなる。
【0026】一方、揺動軸1が図4のL方向へ揺動する
と、油室8Aと8Bが縮小するが、チェック弁11Aと
11Bが閉じているため、作動油は前述の微小隙間のみ
を通って流通し、図4の特性aと同じ減衰力を発生させ
る。
【0027】したがって、L方向への作動時にはR方向
への作動時より常に大きな減衰力を発生し、スイングア
ーム21の動作方向に応じて異なる緩衝特性が得られ
る。
【0028】ところで、揺動軸1の揺動に応じて油室8
A〜9Bの作動油の一部がサイドプレート6Aとケーシ
ング2との微小隙間から拡大径部1Bの方向へ流出す
る。この作動油は、ベアリング18に臨んで開口する通
孔29と中空部1Aからなる通路に流出する。また、サ
イドプレート6Bとケーシング2の微小隙間から油室3
0への流出もある。これらの流出作動油の分だけ、縮小
する油室8A、8B(9A、9B)から拡大する油室9
A、9B(8A、8B)への作動油の流入量が不足し、
不足分の作動油が中空部1Aからチェック弁14(1
5)を介して油室9A、9B(8A、8B)に吸い込ま
れる。
【0029】この場合に、中空部1Aと油溜室19の間
にオリフィス27が設けられているため、作動油は油溜
室19へ流れることなくチェック弁14(15)を介し
て油室9A、9B(8A、8B)に吸い込まれる。した
がって、拡大側の油室9A、9B(8A、8B)の油量
が不足することはなく、油量不足により減衰トルクの立
ち上がりが悪くなる恐れもない。
【0030】また、油温変化などによる油量の変動は油
溜室19の拡縮により吸収される。例えば、油温が低下
して油量が減少し、油室8A、8B、9A、9Bの圧力
が低下すると油溜室19の作動油がオリフィス27を介
してチェック弁14、15からこれらの油室8A〜9B
に流入する。油溜室19の油量の減少に伴ってスプリン
グ23に付勢されたキャップ17が図1の右方向に摺動
し、油溜室19を縮小する。
【0031】油温が上昇して油量が増加した時には油室
8A、8B、9A、9Bから増量分の作動油がサイドプ
レート6Aとケーシング2の微小隙間から通孔29、中
空部1A及びオリフィス27を通って油溜室19に漏出
し、キャップ17をスプリング23に抗して図1の左側
へと摺動させる。
【0032】これらの温度変化に伴う作動油の体積変化
は緩やかなので、増減分の作動油をオリフィス27を介
して流通させても油量変動の補償は支障なく行われる。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明は、油溜室の作動油
を油室に吸い込むチェック弁と油溜室の間にオリフィス
を設けるとともに、サイドプレートとケーシングの微小
隙間を介して油室から流出する作動油を油溜室に流入さ
せる通路をチェック弁とオリフィスの間に接続したの
で、サイドプレートとケーシングの微小隙間から通路に
流出した作動油は油溜室を経由せずに低圧側の油室にチ
ェック弁を介して直接流入する。このため、油溜室が低
圧でチェック弁の圧力損失が大きい場合でも油室への吸
い込み不足が起こらず、吸い込み不足による減衰トルク
の立ち上がりの悪化を防止することができる。
【0034】また、チェック弁や通路と油溜室との間に
オリフィスが介在しても、温度変化による油室の油量変
動はゆるやかに起こるため、この変動に対する油溜室の
補償機能も損なわれない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すロータリダンパの縦断面
図である。
【図2】図1中のA−A矢視図である。
【図3】ベーンと揺動軸の斜視図である。
【図4】ロータリダンパの概略横断面図と油圧回路図と
の合成図である。
【図5】ロータリダンパの減衰力特性を示すグラフであ
る。
【図6】二輪車のスイングアームの概略側面図である。
【符号の説明】
1 揺動軸 1A 中空部 2 ケーシング 4 ベーン 6A,6B サイドプレート 7A,7B 隔壁 8A,8B,9A,9B 油室 10A,10B,27 オリフィス 11A,11B チェック弁 19 油溜室 29 通孔
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−15973(JP,A) 特開 平4−236828(JP,A) 実開 平4−62936(JP,U) 実開 平4−97131(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 9/12 - 9/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状のケーシングの内側に同心的に配
    置された揺動軸にベーンを形成し、ベーンの両端に外周
    をケーシングに摺接する円盤状のサイドプレートを設
    け、ケーシングに形成した隔壁とサイドプレートとベー
    ンとによりケーシングの内側に複数の油室を画成し、揺
    動軸の揺動に伴ってこれらの油室間を流通する作動油の
    流通抵抗により揺動軸の揺動を減衰するとともに、これ
    らの油室の油量変動を補償する油溜室と、油溜室の作動
    油を油室に吸い込むチェック弁と、サイドプレートとケ
    ーシングの微小隙間を介して油室から流出した作動油を
    油溜室に流入させる通路とを備えたロータリダンパにお
    いて、前記チェック弁と油溜室との間にオリフィスを介
    装するとともに、チェック弁とオリフィスの間に前記通
    路を接続したことを特徴とするロータリダンパ。
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