JP2998178B2 - 光学活性2―アルカノールの製造方法 - Google Patents

光学活性2―アルカノールの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は光学活性な2−アルカノールの製造方法に関
する。
光学活性物質は従来より医薬品分野に於て最終製品の
重要な構成要素として用いられてきたが、近年機能性材
料の構成要素としての用途が注目を集めている。例えば
非線形光学材料の分野においては有機材料が二次の非線
形光学効果を生ずるためには物質内に不斉中心が存在す
ることが望ましい〔例えば、山口,中野,笛野,化学42
(11)757(1987)〕。また、強誘電性液晶の分野にお
いても液晶が強誘電性を示すためには化学構造に不斉部
分が存在することが必要である〔例えば、城野,福田,
有機合成化学協会誌47(6)568(1989)〕。
従来このような分野においては光学活性物質として、
入手が容易な2−ブタノール、2−オクタノール、アミ
ノ酸誘導体等が用いられてきたが、市販品には限りがあ
り、新規な光学活性体の製造方法を開発することが望ま
れていた。
[従来の技術及びその問題点] 光学活性2−アルカノールを製造する方法としては従
来、(1)光学分割による方法、(2)不斉合成による
方法、(3)生化学的手法による方法、(4)キラルシ
ントンを用いる方法の4種類が知られている。
光学分割を用いる方法〔R.H.Pickard,J.Kenyon,J.Che
m.Soc.,99,45(1911)〕は古くから知られた方法であ
り、最も光学純度の高いものが得られる可能性が高い
が、何回も再結晶を繰り返す必要があり、操作が煩雑で
ある。また、光学分割試薬としてブルシン等の高価な光
学活性塩基を必要とし、工業的方法として適当とは言え
ない。
また不斉合成による方法も種々検討されている。その
一つはカルボニル基の不斉還元であるが、用いられる試
薬は厳密な非水状態を要求され、取り扱いが困難であ
る。また、両方の置換基がアルキル基であるようなケト
ンについては光学純度が低い結果しか得られておらず、
実用的な方法とは言いがたい〔野依,高谷,化学43
(3)146(1988)〕。他の方法はオレフィンの還元で
あるが、2−ブテンの還元は良好に進行するものの、そ
れ以上アルキル鎖が長くなると位置選択性が悪くなり副
生成物との分離が困難である〔H.C.Brown et al.,J.Or
g.Chem.,47,5065,5074(1982)〕。
また生化学的手法の典型的なものはリパーゼによるア
セテート類の不斉加水分解であるが、この方法は基質に
より選択性がまちまちで、文献記載の類似の方法がある
にも拘らず〔J.T.Lin,T.Yamazaki,T.Kitazume,J.Org.Ch
em.,52、3211(1987)〕本発明者らの検討によれば2−
アルカノールの製造に関しては高い選択性は得られなか
った。また、これの逆反応にあたるリパーゼを触媒とし
た不斉選択的エステル交換反応も存在するが(特開昭62
−166898号公報)、反応速度が非常に遅く、実用的では
ない。更にイーストによるケトンの不斉還元も報告され
ているが〔R.MacLeod,H.Prosser,L.Fikerntscher et a
l.,Biochemistry,,838(1964)〕、収率が18〜20%と
低く、工業的方法としては適さない。
キラルシントンを用いる方法は、予め不斉中心を持っ
た化合物を原料として化学的な誘導によって目的の2−
アルカノールを製造する方法であるが、この方法は本発
明者らがここに開示する方法の他には1,2−エポキシア
ルカンを水素化リチウムアルミニウムで還元する反応
(特開昭62−77339号公報)以外には存在しない。1,2−
エポキシアルカンを水素化リチウムアルミニウムで還元
する方法は、原料である1,2−エポキシアルカンが高純
度かつ安価に得られる場合には有用な方法となるが、1,
2−エポキシアルカンは1−アルケンの微生物酸化によ
って得られる〔H.Ohta,H.Tetsukawa,Agric.Biol.Chem.,
43,2099(1979)〕ため、大量生産には向いておらず高
価である。また、光学純度もアルキル基が長い場合には
高いが、炭素数が少なくなるにつれて低下し、全ての2
−アルカノールに適用できる方法ではない〔日本化学会
第59春季年会講演予稿集第二分冊2013頁(1990,講演番
号2E534)〕。
以上述べたように、2−アルカノールの製造方法とし
て一般的かつ有用な方法は未だ存在しないと言える。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは前述のような問題点を解決するために鋭
意検討を行った結果、本発明の製造方法を用いることに
より、安価な原料から光学純度の高い2−アルカノール
を製造しうることを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
即ち本発明は光学活性乳酸エステルを出発原料とし、
該エステルの水酸基部分を保護した後、この化合物を還
元し、得られたアルコールをスルホン酸エステルとし、
このスルホン酸エステル部分をアルキル基と置換した
後、最初に保護した水酸基保護基を外すことを特徴とす
る光学活性2−アルカノールの製造方法に関する。
原料である光学活性乳酸エステルはR体、S体ともに
市販されており、これを原料とすることにより、R体、
S体いずれの2−アルカノールも製造することが可能で
ある。
光学活性乳酸エステルの原料である光学活性乳酸は安
価に得られる化合物であり、R体、S体共に得ることが
できる。また、これからエステルを得る方法は公知であ
る。
以下に本発明の製造方法を説明する。
最初に水酸基の保護を行なう。即ち一般式1で示され
る乳酸エステルの水酸基を保護し、一般式2で示される
保護乳酸エステルとする。
〔式1、2に於てC*は不斉炭素を示す(式3以下につ
いても同様である)。また、Rは炭素数4以下のアルキ
ル基を示す。〕 一般式2に於て、R′は保護基であり、塩基性条件で
安定であればどのような保護基を用いても構わない。こ
のような保護基としては例えばテトラヒドロピラニル、
ベンジル、メトキシメチル、メトキシエトキシメチル等
の基を選ぶことができるが、特に、テトラヒドロピラニ
ルが好ましい。
水酸基を保護した後、一般式2で表される化合物を還
元し、一般式3で表される2級水酸基のみが保護された
ジオールとする。この反応は水素化リチウムアルミニウ
ムによる還元、ハイドロボレーション、ブーボ・ブラン
(Bouveault−Blanc)還元等により行うことができ、何
れも公知の反応である。
続いて一般式3の化合物をスルホン酸エステル(4)
とする。これは一般式3の化合物にスルホン酸クロリド
を塩基の存在下作用させることにより容易に製造するこ
とができる。スルホン酸クロリドとするのは、後に脱離
基として用いるためであり、この目的のために一般に用
いられるパラトルエンスルホン酸クロリド、メタンスル
ホン酸クロリドを好適に用いることができる。
(ここでR″はp−CH3−C6H4−またはCH3−を示す) 次に得られたスルホン酸エステル(4)をアルキル金
属化合物と反応させることによりスルホン酸エステルを
アルキル基と置換し、一般式(5)の化合物とする。用
いるアルキル金属化合物はアルキル基がスルホ酸エステ
ルと置換するものであれば特に制限はないが、アルキル
銅リチウム化合物(R2CuLi、ここでRは炭素数2
〜10のアルキル基を示す。)、アルキルマグネシウムハ
ロゲン化物(RMgX、ここでXはフッ素、塩素、臭
素、ヨウ素のいずれかを示し、またRは炭素数2〜10
のアルキル基を示す。)などが好適な化合物として挙げ
られ、アルキルマグネシウムハロゲン化物が特に好まし
い。触媒としてハロゲン化銅(CuXn、ここでXはフッ
素、塩素、臭素、ヨウ素のいずれかを示し、nは1また
は2の整数である)、ハロゲン化銅リチウム(例えばLi
2CuCl4)などを加えることも有効である。
〔ここでRは炭素数2〜10のアルキル基を示す。式
(6)についても同様。〕 次いで水酸基の保護された2−アルカノール(5)を
脱保護し、目的の2−アルカノール(6)を得る。脱保
護の方法は用いた保護基によるが、ベンジル基であれば
接触水素添加、その他の保護基であれば酸処理により保
護基を外すことができ、所望の2−アルカノールを得る
ことができる。また、上記プロセスにおいてラセミ化を
起こす段階はなく、得られる2−アルカノールは光学的
にも純粋である。
〔実施例〕 以下実施例により本発明をさらに具体的に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1 〔(S)−(+)−2−ヘキサノールの製
造〕 a) テトラヒドロピラニル乳酸エチルの製造 (S)−(−)−乳酸エステル(アルドリッチ社製)
213.7g(1.8mol)にジヒドロピラン(東京化成工業社
製)182.6g(2.17mol)を加えた後、水冷、攪拌しなが
らこの溶液に濃塩酸1mlを加え、1時間室温で攪拌した
後終液放置した。
反応液を300mlの稀炭酸水素ナトリウム水にあけ、こ
の溶液から生成物をヘキサンで抽出した。抽出液を無水
硫酸ナトリウムで乾燥し、エバポレーターでヘキサンを
留去したのち減圧蒸留し、生成物であるテトラヒドロピ
ラニル乳酸エチルを得た。沸点87℃/4mmHg。収量347.1
g。収率95%。
b) 2−テトラヒドロピラニルオキシ−1−プロパノ
ールの製造 水素化リチウムアルミニウム16.13g(0.425mol)を24
0mlの乾燥ジエチルエーテルに加え、弱く加熱して還流
させた後、加熱を停止した。この溶液に、上記反応で得
られたテトラヒドロピラニル乳酸エチル143.3g(0.709m
ol)を170mlの乾燥エーテルに溶かしたものを、弱く還
流する程度の速さで攪拌しながら滴下した。
尚、滴下には2時間を要した。滴下終了後、更に1時
間加熱還流した。
この後、反応液に水30.6ml(1.70mol)を300mlのテト
ラヒドロフランに溶解させたものを滴下し、更に30分還
流させた後、室温まで冷却し、固体を濾別した。固体は
更に500mlのジエチルエーテルで洗浄した後、先程の濾
液と合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
ジエチルエーテルをエバポレーターで留去した後、減
圧蒸留することにより生成物である2−テトラヒドロピ
ラニルオキシ−1−プロパノールを得た。沸点78℃/2.5
mmHg。収量76.29mg。収率67%。
c) 2−テトラヒドロピラニルオキシ1−p−トルエ
ンスルホニルオキシプロパンの製造 上記反応で製造した2−テトラヒドロピラニルオキシ
−1−プロパノール76.29g(0.476mol)を154ml(1.19m
ol)のピリジンに溶かし、−20℃に冷却した。この溶液
にp−トルエンスルホニルクロリド99.87g(0.524mol)
を加え、15〜20℃で2時間攪拌した。この後、反応液を
稀塩酸(濃塩酸125ml(1.38mol)を氷水800mlで希釈し
たもの)にあけ、ジエチルエーテルで抽出した。抽出液
を無水硫酸ナトリウムおよび無水炭酸カリウムで乾燥し
た後、エバポレーターでエーテルを留去し、真空ポンプ
で5時間程度吸引して不純物を除くことにより、所望の
2−テトラヒドロピラニルオキシ−1−p−トルエンス
ルホニルオキシプロパンを得た。収量133.3g。収率89
%。
d) 2−テトラヒドロピラニルオキシヘキサンの製造 窒素気流下、15.91g(0.655mol)のマグネシウムに、
n−プロピルブロミド83.89g(0.682mol)を乾燥テトラ
ヒドロフラン300mlに溶解させたものを少しづつ滴下し
てn−プロピルマグネシウムブロミドを系中で発生させ
た。
この溶液を攪拌しながら冷却し、10℃となったところ
で先に製造した、2−テトラヒドロピラニルオキシ−1
−p−トルエンスルホニルオキシプロパン107.21g(0.3
41mol)のテトラヒドロフラン(200ml)溶液を滴下し
た。
更に反応液を冷却し、−10℃に達した所でヨウ化第一
銅1.0g(0.00525mol)を加え、反応液を−5〜−10℃に
維持しつつ、攪拌を継続した。また、この間、1時間に
1回1.0gのヨウ化第一銅を追加した。9時間の攪拌の後
(即ちヨウ化銅を10回加えた後)、冷却を止め、更に12
時間攪拌した。尚、12時間後の温度は13℃であった。
52.75g(0.682mol)の酢酸アンモニウムを水1100mlに
溶かしたものを用意し、反応液をこれにあけ、この溶液
からヘキサンで生成物を抽出した。
抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、エバポレ
ーターでヘキサンを除き、減圧蒸留することにより生成
物である2−テトラヒドロピラニルオキシヘキサンを得
た。沸点54〜58℃/1mmHg。収量24.15g。収率38%。
尚、蒸留はできる限り低温で行うのが好ましい。約90
℃以上の温度で蒸留を行うと、副生物の分解が起こり、
系が酸性となるため目的物の分解も引き起こされた。
e) (S)−(+)−2−ヘキサノールの製造 2−テトラヒドロピラニルオキシヘキサン12.96g(0.
0695mol)を水125mlとテトラヒドロフラン125mlの混合
溶媒に溶解させ、濃塩酸1.0ml(0.011mol)を加え、室
温で終夜攪拌した。この反応液に炭酸水素ナトリウムを
加え、系を弱アルカリ性とした後、塩化ナトリウムで飽
和させ、テトラヒドロフラン層を分離した。水層を更に
ヘキサンで抽出し、先のテトラヒドロフラン層と合わせ
て無水硫酸ナトリウムで乾燥した。エバポレーターで大
部分の溶媒を留去した後、減圧蒸留することにより、所
望の(S)−(+)−2−ヘキサノールを得た。沸点85
〜88℃/76mmHg。収量3.19g(0.0312mol)、収率45%。
▲α27 D▼=8.950゜(Neat),▲[α]27 D▼=11.05゜
(Neat)。ガスクロマトグラフによる純度96%。文献
〔R.H.Pickard,J.Kenyon,J.Chem,Soc.,99、45(191
1)〕に記載の値、▲[α]20 D▼=+11.57゜および▲
[α]50 D▼=+11.02゜より▲[α]27 D▼は11.02+
(11.57−11.02)*(50−27)/(50−20)=11.44゜
と計算される。これより光学純度を計算すると97%e.e.
となるが、化学純度を考慮にいれれば、ラセミ化は起こ
っていないものと考えられる。
実施例2 〔(S)−(+)−2−ウンデカノールの製
造〕 a) 2−テトラヒドロピラニルオキシウンデカンの製
造 窒素気流下、9.87g(0.406mol)のマグネシウムに、
n−オクチルブロミド81.69g(0.423mol)を乾燥テトラ
ヒドロフラン190mlに溶解させたものを少しづつ滴下し
てn−オクチルマグネシウムブロミドを系中で発生させ
た。
この溶液を攪拌しながら冷却し、10℃となった所で先
に製造した、2−テトラヒドロピラニルオキシ−1−p
−トルエンスルホニルオキシプロパン66.5g(0.212mo
l)のテトラヒドロフラン(150ml)溶液を滴下した。
更に反応液を冷却し、−10℃に達した所でヨウ化第一
銅0.6g(0.00315mol)を加え、反応液を−5〜−10℃に
維持しつつ、攪拌を継続した。また、この間、1時間に
1回0.6gのヨウ化第一銅を追加した。9時間の攪拌の後
(即ちヨウ化銅を10回加えた後)、冷却を止め、更に12
時間攪拌した。尚、12時間後の温度は14℃であった。
32.60g(0.423mol)の酢酸アンモニウムを水700mlに
溶かしたものを用意し、反応液をこれにあけ、この溶液
からヘキサンで生成物を抽出した。抽出液は無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した後、ヘキサンをエバポレーターで留
去した(これを反応液Aとする)。
これとは別に4.01g(0.106mol)の水素化リチウムア
ルミニウムを50mlの乾燥エーテルに懸濁させたものを用
意し、先ほどの反応液Aを30分かけて滴下し、1時間還
流させた後、室温で終夜攪拌した(この処理を行うこと
により高温での蒸留が可能となる)。
この反応液を水500mlにあけ、水酸化ナトリウムでア
ルカリ性とした後、ヘキサンで抽出した。無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、ヘキサンを留去し、減圧蒸留すること
によって所望の2−テトラヒドロピラニルオキシウンデ
カンが得られる。
沸点99〜103℃/1mmHg。収量29.22g(0.114mol)。収率5
3%。
b) (S)−(+)−2−ウンデカノールの製造 上記生成物29.22gを50mlのメタノールに溶かし、0.5m
lの濃塩酸を加え、終夜放置した。これを300mlの飽和炭
酸水素ナトリウム水にあけ、ヘキサン抽出し、ヘキサン
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ヘキサンをエバポ
レーターで留去した後、減圧蒸留することにより、所望
の(S)−(+)−2−ウンデカノールを得た。沸点14
4℃/35mmHg〜148℃/38mmHg。収量10.58g(0.0614mo
l)。収率54%。ガスクロマトグラフによる純度96.5
%。▲α26 D▼=6.176゜(Neat)、▲[α]26 D▼=7.4
77゜(Neat)。実施例1と同様の計算による光学純度は
93%e.e.であった。
[発明の効果] 本発明の方法によれば任意の鎖長、任意の立体配置の
2−アルカノールを安価な光学活性乳酸エステルを原料
とすることにより、なんら特殊な反応条件や試薬を必要
とせず、光学的に純粋な状態で得ることができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学活性乳酸エステルを出発原料とし、該
    エステルの水酸基部分を保護した後、この化合物を還元
    し、得られたアルコールをスルホン酸エステルとし、こ
    のスルホン酸エステル部分をアルキルマグネシウムハロ
    ゲン化物と反応させ、最初に保護した水酸基保護基を外
    すことを特徴とする光学活性2−アルカノールの製造方
    法。
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