JP2533110B2 - 光学活性な含フツ素ジオ−ル誘導体 - Google Patents
光学活性な含フツ素ジオ−ル誘導体Info
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- JP2533110B2 JP2533110B2 JP62075969A JP7596987A JP2533110B2 JP 2533110 B2 JP2533110 B2 JP 2533110B2 JP 62075969 A JP62075969 A JP 62075969A JP 7596987 A JP7596987 A JP 7596987A JP 2533110 B2 JP2533110 B2 JP 2533110B2
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- Japan
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- optically active
- active fluorine
- containing diol
- diol derivative
- trifluoro
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [発明の技術分野] 本発明は一般式 (式中、Rは、アルキル基又はアリール基である。)で
表される光学活性な含フッ素ジオール誘導体に関する。
表される光学活性な含フッ素ジオール誘導体に関する。
[産業上の利用分野] 本発明の前記一般式(I)表わされる光学活性な含フ
ッ素ジオール誘導体は強誘電性液晶の主たる素材となる
エステル類のアルコール部として有用であり、あるいは
生理活性物質としての医薬、農薬に広く利用出来る光学
活性な含フッ素テンペンに導くことができる。
ッ素ジオール誘導体は強誘電性液晶の主たる素材となる
エステル類のアルコール部として有用であり、あるいは
生理活性物質としての医薬、農薬に広く利用出来る光学
活性な含フッ素テンペンに導くことができる。
[発明が解決した問題点] 本発明者は、工業的に有用な光学活性な含フッ素ジオ
ールについて鋭意研究した結果、本発明の化合物を見出
し発明を完成した。
ールについて鋭意研究した結果、本発明の化合物を見出
し発明を完成した。
[発明の構成] 本発明の前記一般式(I)表わされる光学活性な含フ
ッ素ジオール誘導体は、下式に従い製造することができ
る。
ッ素ジオール誘導体は、下式に従い製造することができ
る。
本工程は、前記一般式(II)で表される光学活性な含
フッ素ヒドリキシケトン誘導体を還元することにより前
記一般式(I)で表される光学活性な含フッ素ジオール
誘導体を製造するものである。本工程の還元は、例えば
ジイソブチルアルミニウムヒドリド或はテトラメチルト
リアセトキシボロヒドリド等の還元剤を使用することが
できる。
フッ素ヒドリキシケトン誘導体を還元することにより前
記一般式(I)で表される光学活性な含フッ素ジオール
誘導体を製造するものである。本工程の還元は、例えば
ジイソブチルアルミニウムヒドリド或はテトラメチルト
リアセトキシボロヒドリド等の還元剤を使用することが
できる。
反応を行うにあたっては溶媒中で行うことが好まし
く、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、アセトニトリル、無水酢酸等を使用するこ
とができる。反応は−70゜〜10℃を選択することにより
円滑に進行する。以下参考例及び実施例により本発明を
詳細に説明する。
く、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、アセトニトリル、無水酢酸等を使用するこ
とができる。反応は−70゜〜10℃を選択することにより
円滑に進行する。以下参考例及び実施例により本発明を
詳細に説明する。
参考例 (R)−(+)−(3,3,3−トリフルオロ−2−ヒド
ロキシ)プロピルフェニルケトンの合成。
ロキシ)プロピルフェニルケトンの合成。
(a)リチウムジイソプロピルアミン(56mmol)のTHF
溶液中にゆっくりとアセトフエノン(6.0g,50mmol)のT
HF溶液(10ml)を−50℃で加え、30分間−50℃で攪拌し
た。この溶液を0℃に保ちゆっくりとCF3CHO(50mmol)
を吹き込み反応させた。2h後に飽和塩化アンモニウムで
反応を終了させ生じた油状物をジエチルエーテルで抽出
した。溶媒を留去したのち、生成物をカラムクロマトグ
ラフィーで精製した。19 F NMR(CDCl3):δppm +2.00(d)from e×t.CF3CO2H.1 H NMR(CDCl3):δ3.1,3,4(CHAHB,2H),4.1(OH,
S),4.63(CH,m),7.43−7.93(Ar−H) (b)不斉加水分解 リパーゼ−MY(6g,明糖産業製)をKH2PO4−Na2HPO4緩
衝溶液(pH7.3,60mml)に懸濁させ40−41℃で15分間攪
拌した。この溶液に、(3,3,3−トリフルオロ−2−ヒ
ドロキシ)プロピルニフェニルニケトンのアセタート体
(20mmol)を加え40−41℃で1h攪拌したのち油状物をジ
エチルエーテルで抽出した。溶媒を留去したのちヘキサ
ン−酢酸エチル(5:1)の溶媒を用いカラムクロマトグ
ラフィーにて目的物とアセタート体を分離精製した。
(加水分解率23%) 又、(S)−(−)−(3,3,3−トリフルオロ−2−
ヒドロキシ)プロピルニフエニルニケトンは加水分解率
を73%までおこなったのちアセタート体を回収し、再度
加水分解することにより合成された。
溶液中にゆっくりとアセトフエノン(6.0g,50mmol)のT
HF溶液(10ml)を−50℃で加え、30分間−50℃で攪拌し
た。この溶液を0℃に保ちゆっくりとCF3CHO(50mmol)
を吹き込み反応させた。2h後に飽和塩化アンモニウムで
反応を終了させ生じた油状物をジエチルエーテルで抽出
した。溶媒を留去したのち、生成物をカラムクロマトグ
ラフィーで精製した。19 F NMR(CDCl3):δppm +2.00(d)from e×t.CF3CO2H.1 H NMR(CDCl3):δ3.1,3,4(CHAHB,2H),4.1(OH,
S),4.63(CH,m),7.43−7.93(Ar−H) (b)不斉加水分解 リパーゼ−MY(6g,明糖産業製)をKH2PO4−Na2HPO4緩
衝溶液(pH7.3,60mml)に懸濁させ40−41℃で15分間攪
拌した。この溶液に、(3,3,3−トリフルオロ−2−ヒ
ドロキシ)プロピルニフェニルニケトンのアセタート体
(20mmol)を加え40−41℃で1h攪拌したのち油状物をジ
エチルエーテルで抽出した。溶媒を留去したのちヘキサ
ン−酢酸エチル(5:1)の溶媒を用いカラムクロマトグ
ラフィーにて目的物とアセタート体を分離精製した。
(加水分解率23%) 又、(S)−(−)−(3,3,3−トリフルオロ−2−
ヒドロキシ)プロピルニフエニルニケトンは加水分解率
を73%までおこなったのちアセタート体を回収し、再度
加水分解することにより合成された。
実施例1 (1S,3R)−4,4,4−トリフルオロ−1,3−ジヒドロ−
1−フェニルブタン(シン−ジオール)の合成。
1−フェニルブタン(シン−ジオール)の合成。
三ツ口フラスコ中にジイソブチルアルミニウムヒドリ
ド(25mmol)をテトラヒドロフラン(30ml)に溶かした
溶液を入れ、アルゴン置換した。この溶液を−70℃に冷
却し、この中に(R)−(+)−(3,3,3−トリフルオ
ロ−2−ヒドロキシ)プロピルフェニルケトン(3.65g,
10mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10ml)を30分間か
けて滴下した。滴下後、−70℃で3時間攪拌した後、飽
和塩化アンモニアで反応を停止させ、油層を酢酸エチル
で抽出した。溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロ
マトグラフイーでヘキサン−酢酸エチル(10:1)溶媒を
用い生成物を単離した(収率88%)。生成物のジアステ
レオマーの比率は19F NMRで決定した。
ド(25mmol)をテトラヒドロフラン(30ml)に溶かした
溶液を入れ、アルゴン置換した。この溶液を−70℃に冷
却し、この中に(R)−(+)−(3,3,3−トリフルオ
ロ−2−ヒドロキシ)プロピルフェニルケトン(3.65g,
10mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10ml)を30分間か
けて滴下した。滴下後、−70℃で3時間攪拌した後、飽
和塩化アンモニアで反応を停止させ、油層を酢酸エチル
で抽出した。溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロ
マトグラフイーでヘキサン−酢酸エチル(10:1)溶媒を
用い生成物を単離した(収率88%)。生成物のジアステ
レオマーの比率は19F NMRで決定した。
実施例2 (1R,3R)−4,4,4−トリフルオロ−1,3−ジヒドロ−
1−フェニルブタン(アンチ−ジオール)の合成。
1−フェニルブタン(アンチ−ジオール)の合成。
<テトラメチルアンモニウムトリアセトキシボロヒドリ
ドの調整> テトラメチルアンモニウムトリアセトキシボロヒドリ
ド1g(11.2mmol)の中に、ベンゼン50mlを入れ、氷温に
保持し無水酢酸2.4ml(4.2mmol)を徐々に加え、室温に
戻し3時間攪拌した後吸引濾過し、蒸留したエチルエー
テルで洗浄した。
ドの調整> テトラメチルアンモニウムトリアセトキシボロヒドリ
ド1g(11.2mmol)の中に、ベンゼン50mlを入れ、氷温に
保持し無水酢酸2.4ml(4.2mmol)を徐々に加え、室温に
戻し3時間攪拌した後吸引濾過し、蒸留したエチルエー
テルで洗浄した。
<ヒドロキシケトンの還元> 三ツ口フラスコに上記調整したテトラメチルアンモニ
ウムトリアセトキシボロヒドリド0.3g(1.3mmol)を入
れ、N2置換したアセトニトリル3mlを注入し無水酢酸1ml
を加え−40℃に保持しR−(+)−(3,3,3−トリフル
オロ−2−ヒドロキシ)プロピルフェニルケトン0.05g
(0.23mmol)を1mlのアセトニトリルに溶かし、徐々に
注入した。終夜攪拌し後、0.5N酒石酸ナトリュウム水溶
液4mlを加え10分間攪拌した後クロロホルムで抽出し
た。溶媒留去した後シリカゲルクロマトグラフィーによ
り精製し目的物を得た。
ウムトリアセトキシボロヒドリド0.3g(1.3mmol)を入
れ、N2置換したアセトニトリル3mlを注入し無水酢酸1ml
を加え−40℃に保持しR−(+)−(3,3,3−トリフル
オロ−2−ヒドロキシ)プロピルフェニルケトン0.05g
(0.23mmol)を1mlのアセトニトリルに溶かし、徐々に
注入した。終夜攪拌し後、0.5N酒石酸ナトリュウム水溶
液4mlを加え10分間攪拌した後クロロホルムで抽出し
た。溶媒留去した後シリカゲルクロマトグラフィーによ
り精製し目的物を得た。
実施例3〜12 実施例1及び2と同様な方法で S−(−)−(3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキ
シ)プロピルフェニルケトン(実施例3,4)、R−
(+)−(3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ)プ
ロピルベンジルケトン(実施例5,6)、S−(−)−
(3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ)プロピルベ
ンジルケトン(実施例7,8)、R−(+)−(3,3,3−ト
リフルオロ−2−ヒドロキシ)プロピルイソブチルケト
ン(実施例9,10)、及びS−(−)−(3,3,3−トリフ
ルオロ−2−ヒドロキシ)プロピルイソブチルケトン
(実施例11,12)。
シ)プロピルフェニルケトン(実施例3,4)、R−
(+)−(3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ)プ
ロピルベンジルケトン(実施例5,6)、S−(−)−
(3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ)プロピルベ
ンジルケトン(実施例7,8)、R−(+)−(3,3,3−ト
リフルオロ−2−ヒドロキシ)プロピルイソブチルケト
ン(実施例9,10)、及びS−(−)−(3,3,3−トリフ
ルオロ−2−ヒドロキシ)プロピルイソブチルケトン
(実施例11,12)。
実施例3 実施例4 実施例5 実施例6 実施例7 実施例8 実施例9 実施例10 実施例11 実施例12 実施例1〜12で得られた化合物の収率及び施光度を−
1,2に、又19FNMR及びHNMRの結果を表3にまとめた。
1,2に、又19FNMR及びHNMRの結果を表3にまとめた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 49/82 C07C 49/82 C12P 41/00 C12P 41/00 Z C07M 7:00 C07M 7:00
Claims (1)
- 【請求項1】一般式 で表される光学活性含フッ素ジオール誘導体(式中、R
は、アルキル基又はアリール基である。)。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62075969A JP2533110B2 (ja) | 1987-03-31 | 1987-03-31 | 光学活性な含フツ素ジオ−ル誘導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62075969A JP2533110B2 (ja) | 1987-03-31 | 1987-03-31 | 光学活性な含フツ素ジオ−ル誘導体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63243045A JPS63243045A (ja) | 1988-10-07 |
JP2533110B2 true JP2533110B2 (ja) | 1996-09-11 |
Family
ID=13591566
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62075969A Expired - Lifetime JP2533110B2 (ja) | 1987-03-31 | 1987-03-31 | 光学活性な含フツ素ジオ−ル誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2533110B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6096908A (en) * | 1992-01-31 | 2000-08-01 | Kashima Oil Company | Optically active fluorinated compounds |
-
1987
- 1987-03-31 JP JP62075969A patent/JP2533110B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
CHEMICAL ABSTRACTS * |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63243045A (ja) | 1988-10-07 |
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