JP2998023B1 - 円筒パネルの施工方法及びそれに用いるアジャスタ並びにブレスパネル - Google Patents
円筒パネルの施工方法及びそれに用いるアジャスタ並びにブレスパネルInfo
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Abstract
ことが可能な施工方法を提供する。 【解決手段】 鉛直方向に沿って延びる中央部材(既設
柱7)の周辺に、4枚のブレスパネル3を、平面配置が
正方形になるように配置するとともに、それらブレスパ
ネル3の隣り合うもの同士を、連結部材4を介して相互
に連結し、次いで各連結部材4の内側にパネル支柱1を
配置し、かつ、その各パネル支柱1と中央部材7との間
に、伸縮自在のアジャスタ2を配置した状態で、各アジ
ャスタ2の伸長により各連結部材4と中央部材7との間
に突っ張り力を与えて、4本のパネル支柱1を中央部材
7に対して固定した後、それら4本のパネル支柱1に1
/4円筒形のパネル材5を固定して、全体として円筒形
状のパネルPを構築する。
Description
・構内や地下街などに設置されている柱、あるいはイベ
ント会場や公園などに設置されているポール等に円筒パ
ネルを構築する際の施工方法と、その施工方法に用いる
アジャスタ及びブレスパネルに関する。
れている方形状の柱(既設柱)は、従来、鉄筋コンクリ
ートの打放しのままの状態で放置されていることが多
く、化粧材による装飾などの特別な施工が施されていな
いことが多い。
ジアップ等を目的として、内装・照明のリニュアルが盛
んに行われるようになってきており、駅の構内や地下街
通路などの既設柱についても化粧カバーが施工されるこ
とが多くなってきている。このような柱カバーは、周辺
全体の雰囲気を柔らかい感じにするという目的、また、
既設柱に取り付けられる宣伝・広告等の掲示物を見やす
くするというような観点から、円筒形状のパネルが用い
られることが多い。
方形状の既設柱の周りに4本のパネル支柱を配置すると
ともに、それら4本のパネル支柱を、既設柱の各側面に
取り付けた固定金具及びブレス板等を利用して固定した
後、1/4の円筒形状に加工したパネル材(例えばアル
ミニウム板)を、4本のパネル支柱にビス止め等により
固定することによって、全体として円筒形状のパネルを
構築するという方法が採られている。
来の施工方法によれば、既設柱が精度良く施工されてい
る場合は問題はないが、柱側面間の距離等の寸法精度が
悪い場合には、4本のパネル支柱を既設柱の中心に対し
て対称に設置することができないため、円筒パネルの真
円度を確保することが難しいという問題がある。また、
既設柱の断面形状が長方形である場合、パネル支柱を固
定する固定金具として2種類の寸法のものが必要となる
(場合によってはブレス板も2種類必要になる)。さら
に、固定金具がある1種の寸法の既設柱にしか適用でき
ないため、施工対象となる既設柱の寸法が異なると、固
定金具として別寸法のものを用意する必要がある。
もので、真円度が良好な円筒パネルを簡単に構築するこ
とが可能な施工方法と、それを実現するためのアジャス
タ及びブレスパネルの提供を目的とする。
め、本発明の施工方法は、鉛直方向に沿って延びる中央
部材(例えば既設柱)の周辺に、4枚のブレスパネル
を、平面配置が正方形になるように配置するとともに、
それらブレスパネルの隣り合うもの同士を、連結部材を
介して相互に連結し、次いで、各連結部材の内側にパネ
ル支柱を配置し、かつ、その各パネル支柱と中央部材と
の間に、それぞれ、水平方向に伸縮自在のアジャスタを
配置した状態で、各アジャスタの伸長により各連結部材
と中央部材との間に突っ張り力を与えて、4本のパネル
支柱を中央部材に対して固定した後、それら4本のパネ
ル支柱に1/4円筒形のパネル材を固定して、全体とし
て円筒形状のパネルを構築することによって特徴づけら
れる。
設柱の側面間距離等の寸法がくるっていても、4本のパ
ネル支柱を設置する際に、その各パネル支柱のアジャス
タの各々の伸長度合いを適当に調節することにより、4
本のパネル支柱を既設柱の中心に対して対称な位置関係
で配置することができる。これにより真円度の高い円筒
パネルを構築することができる。しかも、既設柱の断面
形状が長方形であっても1種のアジャスタ(固定金具)
で対応することができ、また、施工を行う既設柱の寸法
が異なる場合であっても、アジャスタの調節によりある
程度の範囲内でそれに対応することができる。
タとしては、パネル支柱に固定された固定パイプと、こ
の固定パイプにスライド自在に嵌め込まれたスライドパ
イプとを有し、それら固定パイプとスライドパイプとが
ねじ棒を介して相互に連結され、そのねじ棒の回転操作
により、スライドパイプが固定パイプに対して移動し
て、全長が伸縮する構造のものが挙げられる。
て、一般に使用されているブレス板は1枚板のものが殆
どで、重量が重たくて運搬・持ち運びが不便であるとい
う問題があり、その改善が望まれている。そこで、本発
明では、ブレスパネルを、上下の横ステーと左右の縦ス
テーとからなるフレーム材の内側に、互いに交差する少
なくとも一対の筋交いを設けた構造とすることにより、
ブレスパネルの軽量化をはかっている。また、運搬・持
ち運びを簡便にするため、ブレスパネルの幅方向の中央
位置を分割線として左右に2分割し、その左右の部材を
蝶番によって連結することにより、ブレスパネルを折り
畳めるようにしている。
面に基づいて説明する。まず、本発明の施工方法に用い
るパネル支柱1、アジャスタ2、ブレスパネル3、ブレ
ス連結金具(連結部材)4、並びにパネル材5を、図2
〜図7を参照しつつ説明する。
に、鉄製角パイプ(例えば□50mm×50mm×H=
2700mm)の加工品で、上端及び下端にそれぞれ当
て板11,12が設けられており、その下端の当て板1
2に脚13が取り付けられている。パネル支柱1の側面
には、3本のアジャスタ2‥2が一定のピッチで取り付
けられている。なお、パネル支柱1の側面で各アジャス
タ2と対向する位置に、後述する寸切りボルト24の操
作及びナット止めを行うための貫通孔1a‥1aが加工
されている。
ように、パネル支柱1の側面に垂直に固定(溶接)され
た固定パイプ21(例えば鉄製パイプ;□50mm×5
0mm)と、この固定パイプ21にスライド自在に嵌め
込まれたスライドパイプ22(例えば鉄製パイプ;□4
4mm×44mm)を備えている。
が設けられており、この当て板27に脚28が取り付け
られている。スライドパイプ22の後端には、ねじブロ
ック23が固着されており、このねじブロック23に寸
切りボルト(六角孔付き)24がねじ込まれている。寸
切りボルト24の後端側にはナット25がねじ込まれて
いる。このナット25は寸切りボルト24の後端から所
定量だけねじ込まれた位置に溶接によって固着されてい
る。また、寸切りボルト24の後端部は、パネル支柱1
に加工された貫通孔1bを通じてパネル支柱1内に臨ん
でおり、その後端部の六角孔24aに六角レンチ(図示
せず)を、パネル支柱1に加工された貫通孔1aを通じ
て差し込んで、寸切りボルト24を回転操作することが
できる。
て、寸切りボルト24を反時計方向に回転操作すると、
寸切りボルト24に固着したナット25がパネル支柱1
の側面に当たり、スライドパイプ22後端のねじブロッ
ク23がパネル支柱1に対して離反する向きに移動(前
進)して、アジャスタ2の全長を長くすることができる
(図2)。一方、寸切りボルト24を時計方向に回転操
作したときには、ねじブロック23がパネル支柱1側に
接近(後退)するので、アジャスタ2の全長を短くする
ことができる(図3)。このように本実施の形態のアジ
ャスタ2は、寸切りボルト24の回転操作により伸縮
し、その全長を、例えば最大−最小=80mm程度の範
囲で自由に設定することができる。なお、寸切りボルト
24の後端部には止めナット26(ナイロン製)がねじ
込まれる。
に示すように、上下の横ステー31,32と、この上下
の横ステー31,32の間に位置するアーチ状の上部縦
ステー33及び下部縦ステー34で構成されるフレーム
材30の内側に、X形状の上下の筋交い35,36、中
央横ステー37及び中央縦ステー38を設けた部材であ
る。このブレスパネル3は、幅方向の中央位置つまり中
央縦ステー38の中央位置で左右に2分割され、その左
右の部材が蝶番39を介して相互に連結されており、運
搬・持ち運び時や保管時等において折り畳み可能な構造
となっている。また、ブレスパネル3には、フレーム材
30の4隅と上下方向の中央位置の計6箇所に連結用孔
3a‥3aが加工されている。この連結孔3a‥3aの
高さ方向のピッチは、先のアジャスタ2‥2の配置ピッ
チに対応している。
(B)に示すように、鉄製板材を略ハの字形状に折り曲
げ加工(曲げ角45°)した部材で、中央に貫通孔4a
が加工されている。この貫通孔4aは、先のパネル支柱
1に加工された貫通孔1aと同じ直径である。また、ブ
レス連結金具4の両端部にはそれぞれ貫通孔4bが加工
されており、この各孔加工位置に裏ナット41が溶接に
よって固着されている。
ように、アルミニウム板を1/4円筒形(例えばR=6
50mm)に折り曲げ加工したもので、幅方向の一端
に、上下方向に一定幅で伸びる裏当て板51が点溶接等
によって固着されている。また、パネル材5の両端に
は、それぞれ3個の半円形の切欠き5a‥5aが、先の
アジャスタ2‥2の配置と対応するピッチで加工されて
いる。なお、各半円形の切欠き5aの径は、先のパネル
支柱1に加工された貫通孔1aと同じ径である。また、
裏当て板51にも、パネル支柱1の貫通孔1aと同径の
貫通孔51a‥51aが、パネル材5の半円形の切欠き
5aと一致する位置に加工されている。
断面形状が正方形の既設柱7に円筒パネルを施工する場
合を例に採って、以下、図1及び先の図2〜図7を参照
しつつ説明する。
2付き)、ブレスパネル3、ブレス連結金具4、並びに
パネル材5を、1本の既設柱7に対して4組ずつ用意し
ておく。なお、ブレス連結金具4は1組に対して3個ず
つ用意する。
4枚のブレスパネル3‥3を持ってゆき、各ブレスパネ
ル3を、既設柱7の側面と略平行な姿勢で立てた状態
で、互いに隣合うもの同士をブレス連結金具4を用いて
順次に連結する。その連結は、図2に示すように、2枚
のブレスパネル3の連結位置の裏面にブレス連結金具4
をあてがうとともに、ブレス連結金具4の貫通孔4b
(図6)とブレスパネル3の連結用孔3a(図5)と合
わせ、この状態で、六角孔付きボルト6をブレス連結金
具4の裏ナット41にねじ込むという手順で行い、この
ような要領により、全てのブレスパネル3‥3の連結が
完了した時点で、図1(B)に示すように、4枚のブレ
スパネル3‥3は平面配置が正方形となる。
面との間の距離がほぼ等しくなるように、ブレスパネル
3全体の位置を調節した後、図2〜図4に示すように、
ブレス連結金具4と既設柱7の側面との間にパネル支柱
1(アジャスタ2付き)を配置するとともに、パネル支
柱1の貫通孔1aとブレス連結金具4の貫通孔4aと合
わせた状態で、アジャスタ2を伸長させてスライドパイ
プ22の先端の脚27を既設柱7の側面に軽く接触させ
る。このような作業を4本のパネル支柱1について行っ
た後、既設柱7と4本のパネル支柱1‥1との位置関係
を見ながら、4本のパネル支柱1‥1が既設柱7の中心
に対して対称な位置関係の配置となるように、各アジャ
スタ2の伸長を調節し、かつ、各アジャスタ2の伸長に
より各ブレス連結金具4と既設柱7との間に突っ張り力
を与えて、各パネル支柱1を既設柱7に対して固定す
る。なお、アジャスタ2の伸長は、ブレス連結金具4の
貫通孔4a及びパネル支柱1の貫通孔1aを通じて六角
レンチをパネル支柱1内に挿入し、その六角レンチの先
端をアジャスタ2の寸切りボルト24の六角孔24aに
差し込み、寸切りボルト24を反時計方向に回転させる
という要領で行う。
間に順次に配置するとともに、各パネル材5の半円形の
切欠き5a(裏当て板51の貫通孔51a)を合わせた
状態で(図2)、パネル材5の適当な位置から止めねじ
(皿ビス)をパネル支柱1に対してねじ込んで、パネル
材5をパネル支柱1に固定する。
た後、これら4枚で形成される円筒パネルPの全体を見
て、いびつな感じがある場合は、4本のアジャスタ2を
適当に調節して円筒パネルPの真円度を高める。最後
に、パネル材5の半円形の切欠き5a及び各貫通孔51
a,4a,1aを利用して、各アジャスタ2の寸切りボ
ルト24の後端部に、ボックスレンチ等により止めナッ
ト26をねじ込んで、寸切りボルト24をパネル支柱1
に固定することによって、1本の既設柱7に対する施工
を完了する。
アルミニウム板の折り曲げ加工品としているが、本発明
はこれに限られることなく、例えばステンレス板等の他
の材質の板材の加工品であってもよい。
正方形の既設柱に円筒パネルを施工する例を示したが、
本発明はこれに限られることなく、断面形状が長方形ま
たは円形の既設柱への円筒パネルの施工にも適用可能で
ある。
・構内や地下街等の既設柱のほか、例えばイベント会場
や公園などに設置されているポール等に円筒パネルを施
工する場合、あるいは各種場所に設置される宣伝・広告
用の円筒パネルを施工する場合にも適用可能である。
ルの施工方法によれば、伸縮自在のアジャスタを用いて
パネル支柱を既設柱等に固定するので、そのアジャスタ
の調節により真円度の高い円筒パネルを構築することが
できる。しかも、既設柱の断面形状が長方形であっても
1種のアジャスタ(固定金具)で対応することができ、
また、施工を行う既設柱の寸法が異なる場合であって
も、アジャスタの調節によりある程度の範囲内でそれに
対応することができる、という利点もある。
る。
ャスタの構造を示す断面図である。
断面図である。
側面図である。
図(A)及び平面図(B)である。
面図(A)及び平面図(B)である。
(A)、側面図(B)及び平面図(C)である。
Claims (4)
- 【請求項1】 鉛直方向に沿って延びる中央部材の周辺
に、4枚のブレスパネルを、平面配置が正方形になるよ
うに配置するとともに、それらブレスパネルの隣り合う
もの同士を、連結部材を介して相互に連結し、次いで、
各連結部材の内側にパネル支柱を配置し、かつ、その各
パネル支柱と中央部材との間に、それぞれ、水平方向に
伸縮自在のアジャスタを配置した状態で、各アジャスタ
の伸長により各連結部材と中央部材との間に突っ張り力
を与えて4本のパネル支柱を中央部材に対して固定した
後、それら4本のパネル支柱に1/4円筒形のパネル材
を固定して、全体として円筒形状のパネルを構築するこ
と特徴とする円筒パネルの施工方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の施工方法に用いるアジャ
スタであって、上記パネル支柱に垂直に固定された固定
パイプと、この固定パイプにスライド自在に嵌め込まれ
たスライドパイプとを有し、それら固定パイプとスライ
ドパイプとがねじ棒を介して相互に連結され、そのねじ
棒の回転操作により、スライドパイプが固定パイプに対
して移動して、全長が伸縮するように構成されているこ
とを特徴とするアジャスタ。 - 【請求項3】 請求項1記載の施工方法に用いるブレス
パネルであって、上下の横ステーと左右の縦ステーとか
らなるフレーム材の内側に、互いに交差する少なくとも
一対の筋交いが設けられていることを特徴とするブレス
パネル。 - 【請求項4】 請求項3記載のブレスパネルであって、
幅方向の中央位置を分割線として左右に2分割され、そ
の左右の部材が蝶番を介して連結されていることを特徴
とするブレスパネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33012198A JP2998023B1 (ja) | 1998-10-14 | 1998-10-14 | 円筒パネルの施工方法及びそれに用いるアジャスタ並びにブレスパネル |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000120250A JP2000120250A (ja) | 2000-04-25 |
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JP (1) | JP2998023B1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN115142630A (zh) * | 2022-08-01 | 2022-10-04 | 正兴建设集团股份有限公司 | 一种大跨度建筑用平衡杆的外包覆结构及其施工方法 |
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---|---|---|---|---|
KR200451204Y1 (ko) | 2008-04-11 | 2010-12-02 | 주식회사 유 창 | 원형기둥의 결합구조 |
-
1998
- 1998-10-14 JP JP33012198A patent/JP2998023B1/ja not_active Expired - Fee Related
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CN115142630A (zh) * | 2022-08-01 | 2022-10-04 | 正兴建设集团股份有限公司 | 一种大跨度建筑用平衡杆的外包覆结构及其施工方法 |
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