JP2997019B2 - ウェーハ貼付用プレートの洗浄装置 - Google Patents

ウェーハ貼付用プレートの洗浄装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、半導体ウェーハを研磨する際に該ウェー
ハをワックスを用いて貼り付けるプレートを洗浄する自
動洗浄装置に関するものである。
〔従来の技術〕
半導体ウェーハの表面を研磨するときには、ガラス
材、セラミック材又は金属材等からなるプレートに複数
枚のウェーハをワックスを用いて貼付して行うようにし
ている。
しかして、研磨後のウェーハを剥がした場合にはプレ
ートにワックスが残留してしまう。この残留ワックスを
プレートよりきれいに洗い流し、プレートを再利用する
必要がある。このプレートの洗浄装置として従来におい
ては、モータにより間欠的に回転させられる無端のチェ
ーンにプレートを支持するハンガーが複数個吊り下げら
れ、該各ハンガーの下方には異なる洗浄液が入っている
洗浄タンクが配置され、ハンガーを下降させることによ
ってプレートを前記洗浄タンクに浸け、そして引上げ、
前記モータにより次の洗浄タンク位置までプレートを移
動させた後、ハンガーを下降させて次の洗浄タンクにプ
レートを浸す。これを何回か繰り返すことによって、ワ
ックスを完全に洗い落とすようにしている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし一枚のプレートだけでも約10kg前後あり、かつ
このプレートを支持するハンガーも重いものであり、こ
れらを全部チェーンに吊り下げるとすれば100kg近い重
量となり、チェーンに負担が掛かり過ぎ、これを補強す
るため装置全体を複雑にする必要があり、それだけトラ
ブルが発生し易いという問題点がある。
またハンガーを無端のチェーン送りで循環させている
ので、装置の設置面積が大となり、スペース上問題があ
る。
さらにプレートはハンガーにより固定支持されている
ため、プレートの支持部分が完全に洗浄されず、支持部
分のワックスが残留してしまうという課題を有してい
る。
本発明は上記課題に着目してなされたものであって、
プレートを直線移動させることによって洗浄装置の設置
面積をできるだけ小さくしてスペースを取らないように
するとともに、プレートの支持機構に荷重が掛かり過ぎ
ないようにすることにより装置を簡略化しトラブルの発
生を少なくし、かつプレートのワックスの付着を完全に
落とすことができるようにしたプレートの自動洗浄装置
を提供することを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解消するため本発明は、各々下方に洗浄タ
ンクを有し並列に設けられた複数の洗浄槽と、隣合う洗
浄槽間を横方向に往復動する搬送機構と、各洗浄槽内に
設けられた凹形状の上下一対の昇降レールと、該各昇降
レール間に昇降レールと面一となるよう設けられた固定
レールと、前記昇降レールを上下に昇降させるハンガー
と、前記搬送機構に取付けられ、昇降レール内に位置す
るプレートの両側縁部と上下に揺動することにより接離
するスイングアームとからなり、前記プレートを次の洗
浄槽に移行させる際、スイングアームによりプレートを
ローリングさせながら移行させるようにした。
〔作用〕
搬送機構(34)が第2図において左方向に移動するこ
とにより昇降レール(22)内に位置するプレート(P)
はスイングアーム(50)によって左方向に押され、転が
るようにして固定レール(28)を通過し次の洗浄槽(1
8)の昇降レール(22)に移送される。この後スイング
アーム(50)は下方に回転しプレート(P)から離れ、
搬送機構(34)が次に右方向に移動することによりスイ
ングアーム(50)は元の洗浄槽(18)の位置に戻る。こ
の後ハンガー(26)が下降し各昇降レール(22)に位置
するプレート(P)は昇降レール(22)の下降に伴い下
降し第3図に示されるようにプレート(P)は洗浄タン
ク(20)内に浸漬され洗浄される。所定時間洗浄後は昇
降レール(22)はハンガー(26)を介して上昇し固定レ
ール(28)と面一となり、これを繰り返して行うことに
よりプレート(P)を自動的に洗浄乾燥させる。
〔実施例〕
以下、本発明を添付図面に示す一実施例に基づいて具
体的に説明する。
第1図は本発明に係る洗浄装置(10)の正面図であ
り、半導体ウェーハの研磨後に搬送され、プレート
(P)を供給する供給部(12)と、該供給部(12)より
プレート(P)を受取りプレート(P)に付着している
ワックスを洗い流し次々とプレート(P)を搬送する搬
送部(14)と、搬送部により洗浄されたプレート(P)
を排出する排出部(16)とを有している。
前記プレート(P)はガラス材、セラミック材又は金
属材等からなっており、洗浄液に浸すこと及び価格の面
よりガラス材が好ましく使用されている。
前記搬送部(14)は複数の洗浄槽(18,18)を備えて
おり、各洗浄槽(18,18)には下方にそれぞれ薬液が入
った洗浄タンク(20,20)が内蔵されている。例えば洗
浄タンク(20)には第1図の右から三つ目位までは有機
溶剤が入っており、プレート(P)に付着したワックス
を洗い落とし、次の2つ位のタンク(20)には純水が入
っておりプレート(P)を洗い、次のタンクではイソプ
ロピルアルコール蒸気等の雰囲気中に浸けることによっ
て洗浄したプレート(P)を乾燥させるようにしてい
る。
第2図は搬送部(14)の詳細な斜視図であり、前記各
洗浄槽(18)内にはプレート(P)を横方向にガイド
し、上下に動く昇降レール(22)が上下に一対設けられ
ている。この昇降レール(22)はプレート(P)が嵌ま
り込むガイド溝(24)を有する凹形状をしており、後方
に位置するハンガー(26)に固定取付けされて該ハンガ
ー(26)が昇降することにより昇降するようになってい
る。各昇降レール(22)間には該各昇降レール(22)の
ガイド溝(24)が面一となるよう連繋する固定レール
(28)が介在されている。前記ハンガー(26)は鉤形状
をしており、その昇降はエアーシリンダ(30)の作動に
よりガイドロッド(32)に沿って昇降するようになって
いる。(34)は各洗浄槽(18)内の昇降レール(22)に
あるプレート(P)を左隣にある洗浄槽(18)の昇降レ
ール(22)に転がせながら移行させる搬送機構である。
この搬送機構(34)は可逆モーター(M1)によって隣合
う昇降レール(22)間を横方向に往復動するようになっ
ている。すなわちガイド棒(36)に沿って移動板(38)
が前記モーター(M1)によって左右に往復動させられる
ようになっている。移動板(38)の上部には支持板(4
0)が取付けられ、この支持板(40)の両側に立脚する
側板(42)にはスイングバー(44)が貫通し後段の洗浄
槽方向に延長するよう回転可能に支承されている。この
スイングバー(44)にはプーリー(46)が取付けられて
おり、ベルト(48)を介して可逆モーター(M2)の作動
によってスイングバー(44)は正逆に回動するようにな
っている。(50)は前記スイングバー(44)に取付けら
れたスイングアームである。このスイングアーム(50)
は、昇降レール(22)にプレート(P)が位置する際、
該プレート(P)の両側縁部を挟み込むよう各洗浄槽
(18)内ごとに離隔して一対設けられており、前記モー
ター(M2)の作動によりベルト(48)、プーリー(46)
及びスイングバー(44)を介して第4図の鎖線に示すよ
うに揺動し、プレート(P)の両側縁部から接離するよ
うになっている。
第5図はプレート(P)の供給部(12)の詳細図であ
り、該プレート(P)はベルトコンベア(B)(第1図
参照)により搬送されてきて、昇降レール(22)や固定
レール(28)と同様な凹形状をしたロック機構付供給レ
ール(52)により把持される。この供給レール(52)の
背面側には支持板(54)が取付けられており、この支持
板(54)はガイドロッド(56)に沿って上下に昇降する
昇降板(58)に軸(60)を支点として回動自在に取付け
られている。すなわち供給レール(52)はエアーシリン
ダ(62)の作動により昇降板(58)、支持板(54)を介
してベルトコンベア(B)の位置である下方に位置する
とき(第5図の鎖線の位置)、ベルトコンベア(B)よ
り運ばれてきたプレート(P)を受取った後、エアーシ
リンダ(62)の作動により上昇する。そして軸(60)に
リンク(64)を介して連結されているエアーシリンダ
(66)の作動により供給レール(52)は支持板(54)を
介して軸(60)を中心にして90゜回転させられ、プレー
ト(P)は垂直に保持される。この際、供給レール(5
2)は固定レール(28)及び昇降レール(22)と面一と
なる。なお、この供給部(12)においても搬送部(14)
の洗浄槽(18)に設けられているスイングアーム(50)
と同じスイングアーム(50)が設けられている。
本発明は以上のような構成をしており、次にその動作
について説明する。
先ず、プレート(P)は前述したようにベルトコンベ
ア(B)を介して供給部(12)の供給レール(52)に搬
送供給される。
そして可逆モーター(M1)の作動により搬送機構(3
4)が左方向に動作し、供給部(12)のスイングアーム
(50)に押されることによりプレート(P)は左に転が
りながら横移動させられ、第1の洗浄槽(18)の昇降レ
ール(22)に移行され、これと同時に第1の洗浄槽(1
8)にあったプレート(P)はその左隣りの第2の洗浄
槽(18)に移行される。
この後、モーター(M2)が作動しスイングバー(44)
は回転させられスイングアーム(50)は第4図の鎖線で
示されるように下方に回動し、スイングアーム(50)は
プレート(P)の両側縁部より離脱する。そしてその
後、エアーシリンダ(30)が作動し、昇降機構であるハ
ンガー(26)が下降することにより昇降レール(22)は
下降する。この際、昇降レール(22)内にあるプレート
(P)が動いて転がり落ちないように各プレート(P)
は上側の昇降レール(22)に設けられている押さえ部材
(68)により押さえ付けられている。そして各プレート
(P)は第3図に示されるように各種の薬液又は純水が
入った洗浄タンク(20)に所定時間浸漬され、超音波振
動器(70)の作動によりワックスを洗い落とす。
所定時間経過後にエアーシリンダ(30)は作動しハン
ガー(26)が上昇することにより、昇降レール(22)は
上昇しプレート(P)も上昇する。
この後、モーター(M2)は逆転しプーリー(46)及び
スイングバー(44)を介してスイングアーム(50)は第
4図の実線で示されるように上方に回転し、第2図に示
すようにプレート(P)の両側縁部を把持する。そして
モーター(M1)が正転することにより搬送機構(34)は
ワンピッチである隣の洗浄槽(18)の昇降レール(22)
にまで横移動し、プレート(P)はスイングアーム(5
0)により押されて固定レール(28)を通過し隣の洗浄
槽(18)に移動される。この際押さえ部材(68)はプレ
ート(P)への押圧が解除されている。
プレート(P)が横に移動された後にはスイングアー
ム(50)は第4図の鎖線で示すように下方に回転させら
れ、プレート(P)より離れる。この後、モーター(M
1)が逆転し搬送機構(34)は元の位置に復帰する。
このようにプレート(P)はスイングアーム(50)に
より押されて転がりながら次の洗浄槽(18)に移行さ
れ、洗浄タンク(20)で次々と洗浄されるようになって
いる。従って重量の重いプレートを複数枚同時に移動さ
せるときでもレール上をローリングしながら移動するの
で荷重の負担が軽減される。最後に洗浄され乾燥された
プレート(P)は排出部(16)に移行されベルトコンベ
ア(図示せず)によって排出される。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、プレートを支持
する手段をプレートの上下に位置するレールとし、該プ
レートを次段の洗浄槽に移行する際、プレートを転がせ
ながら(ローリングさせながら)行うようにしたので、
プレートの搬送の際、従来の方式に比較して物理的負荷
が大幅に軽減され、それだけ洗浄装置全体を複雑な構成
とする必要がなく、装置のトラブルも減少する。
また被洗浄物であるプレートのみを次の洗浄槽に移行
するため、次槽への薬液の持ち込みが少なく、それだけ
次槽の薬液の汚染が防止される。
さらに、プレートはローリングしながら次槽へ移行さ
れるので、プレートのホールド位置が変化し洗浄のムラ
が少なくなるという本発明特有の利点を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る自動洗浄装置の概略正面図、 第2図は、本発明の要部を示した斜視図、 第3図は、第1図のIII−III線拡大断面図、 第4図は、スイングアームの動作を示した拡大詳細図、 第5図は、供給部の要部を示した拡大詳細図である。 (12):供給部、(14):搬送部、 (18):洗浄槽、(20):洗浄タンク、 (22):昇降レール、(26):ハンガー、 (28):固定レール、(34):搬送機構、 (44):スイングバー、(50):スイングアーム、
(P):プレート。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各々下方に洗浄タンクを有し並列に設けら
    れた複数の洗浄槽と、隣合う洗浄槽間を横方向に往復動
    する搬送機構と、各洗浄槽内に設けられた凹形状の上下
    一対の昇降レールと、該各昇降レール間に昇降レールと
    面一となるよう設けられた固定レールと、前記昇降レー
    ルを上下に昇降させるハンガーと、前記搬送機構に取付
    けられ、昇降レール内に位置するプレートの両側縁部と
    上下に揺動することにより接離するスイングアームとか
    らなり、前記プレートを次の洗浄槽に移行させる際、ス
    イングアームによりプレートをローリングさせながら移
    行させるようにしたことを特徴とするウェーハ貼付用プ
    レートの洗浄装置。
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