JP2996525B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジンにおける燃料噴
射弁に関する。
射弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より自動車等のガソリンエンジンの
分野では、電気信号により燃料噴射弁(例えば電磁弁)
を駆動させて燃料を吸気通路に噴射させる方式が採用さ
れている。
分野では、電気信号により燃料噴射弁(例えば電磁弁)
を駆動させて燃料を吸気通路に噴射させる方式が採用さ
れている。
【0003】この種の燃料噴射弁では、燃料の微粒化を
図るために、燃料を旋回させて薄膜状にして噴射させた
り、あるいは燃料噴射弁のノズルボディに空気を導いて
その空気流を噴射後の旋回燃料と合流させたりする等の
手段が提案されている(この種の従来技術としては、例
えば特開昭57−183559号,特開昭64−241
61号公報に開示されたものがある)。
図るために、燃料を旋回させて薄膜状にして噴射させた
り、あるいは燃料噴射弁のノズルボディに空気を導いて
その空気流を噴射後の旋回燃料と合流させたりする等の
手段が提案されている(この種の従来技術としては、例
えば特開昭57−183559号,特開昭64−241
61号公報に開示されたものがある)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に噴射された旋回燃料を空気流により微粒化させる場
合、従来はノズルボディに導く微粒化用空気を少なくす
る点について配慮されていない。特にアイドル運転時の
ように燃料量が少ない場合には相対的に微粒化用空気が
多くなる傾向があり、その分、吸気通路の絞り弁を通る
空気を極端に少なくしなければならなかった。
に噴射された旋回燃料を空気流により微粒化させる場
合、従来はノズルボディに導く微粒化用空気を少なくす
る点について配慮されていない。特にアイドル運転時の
ように燃料量が少ない場合には相対的に微粒化用空気が
多くなる傾向があり、その分、吸気通路の絞り弁を通る
空気を極端に少なくしなければならなかった。
【0005】絞り弁のすきま面積を少なくすることは、
絞り弁の精度を一層向上させねばならず実用上困難であ
る。
絞り弁の精度を一層向上させねばならず実用上困難であ
る。
【0006】さらに、噴射弁から噴出する噴霧の粒径の
速度が20m/s程度と大きいため、噴出した燃料が、
吸気管壁又は吸気弁に付着し、液膜を形成してしまうた
め、微粒化向上の効果がでにくかった。
速度が20m/s程度と大きいため、噴出した燃料が、
吸気管壁又は吸気弁に付着し、液膜を形成してしまうた
め、微粒化向上の効果がでにくかった。
【0007】本発明の目的は、少ない空気流量で効率の
良い燃料微粒化を図り、これに加えて噴射後に噴射速度
を適度に減速させて吸気管への燃料付着を防止する燃料
噴射弁を提供することにある。
良い燃料微粒化を図り、これに加えて噴射後に噴射速度
を適度に減速させて吸気管への燃料付着を防止する燃料
噴射弁を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、基本的には次のような課題解決手段を提案
する。内容の理解を容易にするため、実施例の説明に使
用した図面の一部とそれに用いた符号を参照しつつ説明
する。
するために、基本的には次のような課題解決手段を提案
する。内容の理解を容易にするため、実施例の説明に使
用した図面の一部とそれに用いた符号を参照しつつ説明
する。
【0009】第1の発明は、図1に示すように、ノズル
ボディ2に設けた燃料ノズル5を通して燃料を旋回させ
ながら噴射させる手段を備えた燃料噴射弁において、 前
記ノズルボディ2に空気通路2Aが形成され、前記燃料
ノズル5の下流には、空気旋旋回室7Bと一端面に該空
気旋回室の中心に交わらない角度で配設され た複数の溝
7Aとを有する空気旋回子7が配置され、前記燃料ノズ
ル5の出口と前記空気旋回室7Bとが隣接し、前記ノズ
ルボディ2の底部4と前記空気旋回子7の一端面に配設
された前記複数の溝7Aとで前記空気通路2Aと前記空
気旋回室7Bとを連通する空気ノズルが形成され、 前記
空気ノズルによって前記空気旋回室7Bに前記燃料ノズ
ル5から噴射する燃料の旋回流と反対方向の空気旋回流
を生じさせる空気流を導く構成とし、この空気旋回流と
燃料旋回流とが前記空気旋回室7Bで衝突するようにし
た(請求項1対応)。
ボディ2に設けた燃料ノズル5を通して燃料を旋回させ
ながら噴射させる手段を備えた燃料噴射弁において、 前
記ノズルボディ2に空気通路2Aが形成され、前記燃料
ノズル5の下流には、空気旋旋回室7Bと一端面に該空
気旋回室の中心に交わらない角度で配設され た複数の溝
7Aとを有する空気旋回子7が配置され、前記燃料ノズ
ル5の出口と前記空気旋回室7Bとが隣接し、前記ノズ
ルボディ2の底部4と前記空気旋回子7の一端面に配設
された前記複数の溝7Aとで前記空気通路2Aと前記空
気旋回室7Bとを連通する空気ノズルが形成され、 前記
空気ノズルによって前記空気旋回室7Bに前記燃料ノズ
ル5から噴射する燃料の旋回流と反対方向の空気旋回流
を生じさせる空気流を導く構成とし、この空気旋回流と
燃料旋回流とが前記空気旋回室7Bで衝突するようにし
た(請求項1対応)。
【0010】第2の発明は、図15に示すように、燃料
を旋回させながら燃料ノズル5を通して噴射させる手段
を備えた燃料噴射弁において、 前記燃料ノズル5を複数
に分岐5−1,5−2し、これらの燃料ノズルの下流に
空気旋回室7B及びこの空気旋回室7Bに空気旋回流を
発生させる空気ノズル7Aを該燃料ノズル5−1,5−
2の出口と隣接するように近接配置し、且つこの空気旋
回室7Bを前記分岐した燃料ノズル5−1,5−2直下
に設けた裾拡がり斜面付き衝立部材40を介して区画し
て、この空気旋回室を通過する燃料が上記衝立部材40
の斜面に衝突するよう設定した(請求項7対応)。
を旋回させながら燃料ノズル5を通して噴射させる手段
を備えた燃料噴射弁において、 前記燃料ノズル5を複数
に分岐5−1,5−2し、これらの燃料ノズルの下流に
空気旋回室7B及びこの空気旋回室7Bに空気旋回流を
発生させる空気ノズル7Aを該燃料ノズル5−1,5−
2の出口と隣接するように近接配置し、且つこの空気旋
回室7Bを前記分岐した燃料ノズル5−1,5−2直下
に設けた裾拡がり斜面付き衝立部材40を介して区画し
て、この空気旋回室を通過する燃料が上記衝立部材40
の斜面に衝突するよう設定した(請求項7対応)。
【0011】
【作用】第1の発明の作用…空気旋回室7Bは燃料ノズ
ル5の出口と隣接した近接配置構造としてあり、また、
空気旋回室7Bに臨む空気ノズルがノズルボディ底部4
と空気旋回子7の一端面に配設された複数の溝7Aとを
合わせることで形成されるために、この空気ノズルの出
口は燃料ノズル5に最接近し、それによって、燃料ノズ
ル5から噴射された旋回燃料は噴射直後、換言すれば拡
散する前に反対向きの空気旋回流と衝突する。従って、
少ない空気により効率よく旋回燃料を減速させつつ微粒
化を図れる。
ル5の出口と隣接した近接配置構造としてあり、また、
空気旋回室7Bに臨む空気ノズルがノズルボディ底部4
と空気旋回子7の一端面に配設された複数の溝7Aとを
合わせることで形成されるために、この空気ノズルの出
口は燃料ノズル5に最接近し、それによって、燃料ノズ
ル5から噴射された旋回燃料は噴射直後、換言すれば拡
散する前に反対向きの空気旋回流と衝突する。従って、
少ない空気により効率よく旋回燃料を減速させつつ微粒
化を図れる。
【0012】第2の発明の作用…旋回燃料は分岐ノズル
5−1,5−2を介して噴射された後、衝立40の斜面
に衝立に衝突して一部が微粒化すると共に、残りが薄膜
状になって衝立40に付着する。一方、ノズル5−1,
5−2に隣接させた各空気旋回室7Bには、空気旋回流
が発生しており、この旋回空気が衝立40に付着した薄
膜燃料を微粒化しつつ払拭して各通路7E,7Fを介し
て燃料を方向付けて噴霧させる。
5−1,5−2を介して噴射された後、衝立40の斜面
に衝立に衝突して一部が微粒化すると共に、残りが薄膜
状になって衝立40に付着する。一方、ノズル5−1,
5−2に隣接させた各空気旋回室7Bには、空気旋回流
が発生しており、この旋回空気が衝立40に付着した薄
膜燃料を微粒化しつつ払拭して各通路7E,7Fを介し
て燃料を方向付けて噴霧させる。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を図面により説明する。
【0014】図1は本発明の第1実施例を示す要部断面
図、図2はその動作原理を示す説明図である。
図、図2はその動作原理を示す説明図である。
【0015】図2において、1は電磁式の燃料噴射弁
で、本体内部には、図示されない電磁コイル,固定コア
等が内蔵してある。燃料噴射弁1の本体下部にはノズル
ボディ2が装着される。
で、本体内部には、図示されない電磁コイル,固定コア
等が内蔵してある。燃料噴射弁1の本体下部にはノズル
ボディ2が装着される。
【0016】ここで、図1により吸気管20に取付けた
ノズルボディ2の内部構造について説明する。
ノズルボディ2の内部構造について説明する。
【0017】ノズルボディ2は円筒状に形成され、内部
には弁シート3付きの底部4が上げ底の状態でノズルボ
ディ2内部のほゞ中央に配置されている。底部4の弁シ
ート3下流に燃料ノズルとなる計量オリフィス5が設け
てある。ノズルボディ底部4の上面(計量オリフィス5
の上流)には燃料に旋回力を与えるスワラー(燃料旋回
子)6が配置され、底部4の下面(計量オリフィス5の
下流)には、後述の空気ノズル7A及び空気旋回室7B
を備えた空気旋回子7が配置される。
には弁シート3付きの底部4が上げ底の状態でノズルボ
ディ2内部のほゞ中央に配置されている。底部4の弁シ
ート3下流に燃料ノズルとなる計量オリフィス5が設け
てある。ノズルボディ底部4の上面(計量オリフィス5
の上流)には燃料に旋回力を与えるスワラー(燃料旋回
子)6が配置され、底部4の下面(計量オリフィス5の
下流)には、後述の空気ノズル7A及び空気旋回室7B
を備えた空気旋回子7が配置される。
【0018】燃料旋回子6は図2に示すように駒形のチ
ップで形成され、その下面には燃料に旋回力を付与する
ための燃料通路溝6Aが4つ配設してある。溝6Aは燃
料をチップ側壁からチップ中央の弁ガイド穴6Bに導く
通路構造を呈し、かつ各溝6Aは弁ガイド穴6Bの中心
に交わらない角度で配置され、実施例では各溝6Aがガ
イド穴6Bの周面とほゞ接線関係を保つように配設され
る。このようにして溝6Aから出た加圧燃料はガイド穴
6Bの壁面に沿った旋回流となる。
ップで形成され、その下面には燃料に旋回力を付与する
ための燃料通路溝6Aが4つ配設してある。溝6Aは燃
料をチップ側壁からチップ中央の弁ガイド穴6Bに導く
通路構造を呈し、かつ各溝6Aは弁ガイド穴6Bの中心
に交わらない角度で配置され、実施例では各溝6Aがガ
イド穴6Bの周面とほゞ接線関係を保つように配設され
る。このようにして溝6Aから出た加圧燃料はガイド穴
6Bの壁面に沿った旋回流となる。
【0019】空気旋回子7も駒形のチップで形成され、
その上面(一端面)には空気旋回室7Bの中心に交わら
ない角度で複数(ここでは4つ)の溝7Aが配設されて
いる。この溝7Aはノズルボディ2の底部4と合わさる
ことで空気ノズルを構成するものである(以下、符号7
Aを空気ノズルにも用いる)。空気ノズル7Aは、空気
通路2Aと空気旋回室7Bとを連通し、空気をチップ側
壁からチップ中央の空気旋回室7Bに導く通路構造を呈
し、各空気ノズル7Aは旋回室7Bの内周とほゞ接線関
係を保つように配設される。空気ノズル7Aの配置構造
は、空気旋回流の方向が上記の燃料旋回流と反対となる
ような空気流を空気旋回室7Bに導く構成としてある。
その上面(一端面)には空気旋回室7Bの中心に交わら
ない角度で複数(ここでは4つ)の溝7Aが配設されて
いる。この溝7Aはノズルボディ2の底部4と合わさる
ことで空気ノズルを構成するものである(以下、符号7
Aを空気ノズルにも用いる)。空気ノズル7Aは、空気
通路2Aと空気旋回室7Bとを連通し、空気をチップ側
壁からチップ中央の空気旋回室7Bに導く通路構造を呈
し、各空気ノズル7Aは旋回室7Bの内周とほゞ接線関
係を保つように配設される。空気ノズル7Aの配置構造
は、空気旋回流の方向が上記の燃料旋回流と反対となる
ような空気流を空気旋回室7Bに導く構成としてある。
【0020】図1に示すように空気旋回室7B及びこれ
に臨む空気ノズル7Aは計量オリフィス(燃料ノズル)
5の出口と隣接するようにして近接配置される。空気ノ
ズル7Aはノズルボディ2の側壁に設けた空気通路2A
と連通する。空気通路2A・ノズル7Aに導かれる空気
源としては、吸気管20と大気圧との差圧を用いるが、
差圧が約0.5気圧以下になった場合には空気ポンプを
用いる。この場合、空気ポンプの作動には、図5に示す
ようにヒステリシスをもたせポンプ動作のハンチングを
防止する。
に臨む空気ノズル7Aは計量オリフィス(燃料ノズル)
5の出口と隣接するようにして近接配置される。空気ノ
ズル7Aはノズルボディ2の側壁に設けた空気通路2A
と連通する。空気通路2A・ノズル7Aに導かれる空気
源としては、吸気管20と大気圧との差圧を用いるが、
差圧が約0.5気圧以下になった場合には空気ポンプを
用いる。この場合、空気ポンプの作動には、図5に示す
ようにヒステリシスをもたせポンプ動作のハンチングを
防止する。
【0021】8は弁シート3との協働作用により弁開閉
動作を行うボール弁で、ロッド9を介してプランジャ
(図示せず)と連結され、電磁コイルのオン,オフによ
り燃料旋回子6に設けたガイド穴6Bに案内されて動作
する。
動作を行うボール弁で、ロッド9を介してプランジャ
(図示せず)と連結され、電磁コイルのオン,オフによ
り燃料旋回子6に設けたガイド穴6Bに案内されて動作
する。
【0022】本実施例によれば、ボール弁8が開くと、
燃料は燃料旋回子6の溝6Aを通ってノズルボディガイ
ド穴6Bで旋回力を与えられた後、計量オリフィス5を
介して空気旋回室7Bに薄い液膜状になって噴出する。
一方、空気通路2A及びノズル7Aに導入された空気
は、旋回力を与えられて空気旋回室7Bに至る。空気旋
回流と燃料旋回流の旋回方向が互いに逆方向であるの
で、これらの旋回流同士が空気旋回室7Bにて互いに衝
突し合う。そのため、計量オリフィス5から噴射直後の
燃料旋回流が速度を減速されつつ空気と混合し、燃料微
粒化が促進される。
燃料は燃料旋回子6の溝6Aを通ってノズルボディガイ
ド穴6Bで旋回力を与えられた後、計量オリフィス5を
介して空気旋回室7Bに薄い液膜状になって噴出する。
一方、空気通路2A及びノズル7Aに導入された空気
は、旋回力を与えられて空気旋回室7Bに至る。空気旋
回流と燃料旋回流の旋回方向が互いに逆方向であるの
で、これらの旋回流同士が空気旋回室7Bにて互いに衝
突し合う。そのため、計量オリフィス5から噴射直後の
燃料旋回流が速度を減速されつつ空気と混合し、燃料微
粒化が促進される。
【0023】微粒化しきれなかった燃料は、空気旋回室
7B壁面に付着するが、この付着燃料も旋回空気流の力
で壁から剥離し薄膜化されてノズルボディ2より噴出す
る。なお、空気旋回子7の出口部7Cはテーパ状に拡が
り、この拡がり角によって噴霧拡がり角を変えるように
してある。
7B壁面に付着するが、この付着燃料も旋回空気流の力
で壁から剥離し薄膜化されてノズルボディ2より噴出す
る。なお、空気旋回子7の出口部7Cはテーパ状に拡が
り、この拡がり角によって噴霧拡がり角を変えるように
してある。
【0024】本実施例によれば、計量オリフィス5から
燃料が噴射された直後にその燃料旋回流が空気旋回流と
合流する。その結果、燃料旋回流が拡散するまえの小旋
回スペースにて反対方向の空気旋回流と衝突するので、
空気旋回流を極力少なくして燃料と空気との混合及び燃
料微粒化を図りると共に、燃料旋回流を有効かつ適度に
減速させる。
燃料が噴射された直後にその燃料旋回流が空気旋回流と
合流する。その結果、燃料旋回流が拡散するまえの小旋
回スペースにて反対方向の空気旋回流と衝突するので、
空気旋回流を極力少なくして燃料と空気との混合及び燃
料微粒化を図りると共に、燃料旋回流を有効かつ適度に
減速させる。
【0025】図3は微粒化用空気流量と噴霧粒径との関
係を示す実験データ図で、丸印でプロットした線図が本
実施例の如く計量オリフィス5からの燃料噴射直後に空
気旋回室7Bで燃料旋回流とこれと反対方向の空気旋回
流を合流させたもので、四角印でプロットした線図(比
較例1)が空気旋回なしの空気流を上記同様の空気旋回
室7Bで燃料旋回流と合流させたもので、三角印でプロ
ットした線図(比較例2)が計量オリフィス5から噴射
された燃料旋回流を空気旋回室7Bを用いずにノズルボ
ディ2外部で反対方向の空気旋回流と合流させたもので
ある。
係を示す実験データ図で、丸印でプロットした線図が本
実施例の如く計量オリフィス5からの燃料噴射直後に空
気旋回室7Bで燃料旋回流とこれと反対方向の空気旋回
流を合流させたもので、四角印でプロットした線図(比
較例1)が空気旋回なしの空気流を上記同様の空気旋回
室7Bで燃料旋回流と合流させたもので、三角印でプロ
ットした線図(比較例2)が計量オリフィス5から噴射
された燃料旋回流を空気旋回室7Bを用いずにノズルボ
ディ2外部で反対方向の空気旋回流と合流させたもので
ある。
【0026】この実験データからも明らかなように、本
実施例のものは比較例1,2に較べて燃料噴射弁に導く
微粒化用空気流量を少なくして噴射燃料の微粒化を図る
ことができた。
実施例のものは比較例1,2に較べて燃料噴射弁に導く
微粒化用空気流量を少なくして噴射燃料の微粒化を図る
ことができた。
【0027】図4は空気流量と噴霧速度の関係を示す線
図である。図4のイに示すように空気旋回なしの場合に
は噴射燃料周辺の空気流量を大きくすると噴霧速度が大
きくなるが、同図ロに示すように燃料旋回流に反対方向
の空気旋回流を加えると噴出方向への噴霧速度が小さく
なる。このため、噴射燃料は、吸気管の気流で運ばれや
すく、吸気管壁面への燃料の付着を防止できる。
図である。図4のイに示すように空気旋回なしの場合に
は噴射燃料周辺の空気流量を大きくすると噴霧速度が大
きくなるが、同図ロに示すように燃料旋回流に反対方向
の空気旋回流を加えると噴出方向への噴霧速度が小さく
なる。このため、噴射燃料は、吸気管の気流で運ばれや
すく、吸気管壁面への燃料の付着を防止できる。
【0028】図6は本発明の第2実施例を示す要部断面
図である。図中、第1実施例と同様の符号は同一或いは
共通する要素を示す(なお、図7以降の他の実施例の符
号も同様である)。
図である。図中、第1実施例と同様の符号は同一或いは
共通する要素を示す(なお、図7以降の他の実施例の符
号も同様である)。
【0029】本実施例は、第1実施例と構造的にほゞ同
様であり、計量オリフィス5出口に接するようにして空
気旋回子7を設けるが、空気旋回子7の空気旋回室7B
の下流に形成する出口部7Cを空気旋回室7Bの面積よ
り狭くした点が異なる。
様であり、計量オリフィス5出口に接するようにして空
気旋回子7を設けるが、空気旋回子7の空気旋回室7B
の下流に形成する出口部7Cを空気旋回室7Bの面積よ
り狭くした点が異なる。
【0030】このようにすると、第1実施例と同様の効
果を奏するほかに空気と燃料をせまい領域7Cで混合
し、微粒化と空気混合率を上げる利点がある。
果を奏するほかに空気と燃料をせまい領域7Cで混合
し、微粒化と空気混合率を上げる利点がある。
【0031】図7は本発明の第3実施例を示す要部断面
図である。
図である。
【0032】本実施例の主要な構造は、上記各実施例と
同様であるが、空気旋回子7の出口部7Cの周縁に突出
し部10を設けた点が異なる。
同様であるが、空気旋回子7の出口部7Cの周縁に突出
し部10を設けた点が異なる。
【0033】空気旋回子7から出た燃料と空気は、空気
の流量が少ない場合に空気旋回子7の底面7Dにまわり
こみ粗大粒を形成し易いが、出口部7Cに突出し部10
を設けると、突出し部10内壁で液膜が薄膜となって付
着し底面7Dへのまわり込みを防止する。その結果、付
着燃料は突出し部10の先端より液滴として成長する前
に薄膜状の状態で連続的に流れ落すことが可能となるた
め、より一層の燃料微粒化を図ることができる。
の流量が少ない場合に空気旋回子7の底面7Dにまわり
こみ粗大粒を形成し易いが、出口部7Cに突出し部10
を設けると、突出し部10内壁で液膜が薄膜となって付
着し底面7Dへのまわり込みを防止する。その結果、付
着燃料は突出し部10の先端より液滴として成長する前
に薄膜状の状態で連続的に流れ落すことが可能となるた
め、より一層の燃料微粒化を図ることができる。
【0034】図8に本発明の第4実施例を示す。本実施
例は、図6の第2実施例とほとんど同一の構造をなす
が、加えてノズルボディ2の出口ガイド部2´の端に周
縁に沿った溝11を形成した。空気流量が少ない場合、
ガイド部2´にまわりこんだ燃料は溝11によって補か
くされるため、粗大粒子の噴出が少なく、しかも空気流
量が大きくなると、溝11にたまった燃料が空気によっ
て吸い出されるため、微粒化される。
例は、図6の第2実施例とほとんど同一の構造をなす
が、加えてノズルボディ2の出口ガイド部2´の端に周
縁に沿った溝11を形成した。空気流量が少ない場合、
ガイド部2´にまわりこんだ燃料は溝11によって補か
くされるため、粗大粒子の噴出が少なく、しかも空気流
量が大きくなると、溝11にたまった燃料が空気によっ
て吸い出されるため、微粒化される。
【0035】図9に本発明の第5実施例を示す。本実施
例も主要部については上記各実施例と同様の構成をなす
が、空気旋回子7における空気旋回室7Bの下端7−1
をテーパ状に絞り形成した後に、ノズルボディ細孔7−
2を配設し、その後に出口部7Cをテーパ状に拡げる。
このようにすることにより、燃料と空気の旋回流が空気
旋回室7Bで合流した後にこれらの空気と燃料とが細孔
7−2へ損失のないように導かれる。そして、旋回子7
の出口7Cをテーパ状に拡げることで、このテーパ角度
によって噴霧角を制御できる。テーパー角を25度とす
れば、噴霧広がり角も25度程度となる。
例も主要部については上記各実施例と同様の構成をなす
が、空気旋回子7における空気旋回室7Bの下端7−1
をテーパ状に絞り形成した後に、ノズルボディ細孔7−
2を配設し、その後に出口部7Cをテーパ状に拡げる。
このようにすることにより、燃料と空気の旋回流が空気
旋回室7Bで合流した後にこれらの空気と燃料とが細孔
7−2へ損失のないように導かれる。そして、旋回子7
の出口7Cをテーパ状に拡げることで、このテーパ角度
によって噴霧角を制御できる。テーパー角を25度とす
れば、噴霧広がり角も25度程度となる。
【0036】図10に本発明の第6実施例に用いる空気
旋回子7の平面図を、図11に図10のA−A縦断面図
を示す。
旋回子7の平面図を、図11に図10のA−A縦断面図
を示す。
【0037】本実施例では、空気旋回子7のみを取だし
て示すが、その配置については、上記各実施例と同様で
ある。本実施例は空気旋回子7における空気旋回室7B
の下端7−1を上記第5実施例同様にテーパ状に絞り形
成するが、その下に直接、オリフィス状の空気出口部7
cを形成する。
て示すが、その配置については、上記各実施例と同様で
ある。本実施例は空気旋回子7における空気旋回室7B
の下端7−1を上記第5実施例同様にテーパ状に絞り形
成するが、その下に直接、オリフィス状の空気出口部7
cを形成する。
【0038】このようにすることで、空気旋回流の通路
のうち出口部7Cの通路が最も狭くなる(空気ノズル7
Aのトータル面積より出口部7Cの通路面積の方が狭く
してある)ので、この出口部7Cで旋回子7に導入する
空気流量が決まる。また、7−1から7Cにかけて通路
を絞ることで、空気旋回流の速度を増すことができ、こ
れと反対方向の燃料旋回流との衝突力をまして、燃料噴
射速度の減速及び燃料微粒化を一層図ることができる。
のうち出口部7Cの通路が最も狭くなる(空気ノズル7
Aのトータル面積より出口部7Cの通路面積の方が狭く
してある)ので、この出口部7Cで旋回子7に導入する
空気流量が決まる。また、7−1から7Cにかけて通路
を絞ることで、空気旋回流の速度を増すことができ、こ
れと反対方向の燃料旋回流との衝突力をまして、燃料噴
射速度の減速及び燃料微粒化を一層図ることができる。
【0039】図12は本発明の第7実施例を示す要部断
面図である。
面図である。
【0040】本実施例も上記各実施例と主要部について
は共通するが、燃料噴射弁の本体1下部に筒形のカバー
12を被着し、このカバー12と燃料噴射弁1との間に
空気旋回子7のノズル7A及びノズルボディ2の空気通
路2Aと通じる空気通路12Aを形成する。
は共通するが、燃料噴射弁の本体1下部に筒形のカバー
12を被着し、このカバー12と燃料噴射弁1との間に
空気旋回子7のノズル7A及びノズルボディ2の空気通
路2Aと通じる空気通路12Aを形成する。
【0041】図13は本発明の第8実施例を示す概略断
面図である。
面図である。
【0042】本実施例は、燃料噴射弁1の下部に計量オ
リフィス5を有するノズルボディ2を設け、このノズル
ボディ2の下部に計量オリフィス5と接するようにして
空気旋回子7を設ける。この空気旋回子7の下部に燃料
噴射弁1の本体下部を覆うカバー13を被着する。カバ
ー13は混合された空気と燃料を噴出させる噴射口14
と空気取入口15が設けてある。
リフィス5を有するノズルボディ2を設け、このノズル
ボディ2の下部に計量オリフィス5と接するようにして
空気旋回子7を設ける。この空気旋回子7の下部に燃料
噴射弁1の本体下部を覆うカバー13を被着する。カバ
ー13は混合された空気と燃料を噴出させる噴射口14
と空気取入口15が設けてある。
【0043】空気旋回子7は、空気旋回室7Bの下端7
−1をテーパ状に絞り形成し、この空気旋回子7がノズ
ルボディ2・カバー13により挾み付けられて組み込ま
れる。この組み込み状態では、テーパ状の空気旋回絞り
部7−1がカバー13側に設けた噴射口14と連通す
る。また、カバー13と燃料噴射弁1との間には、空気
ノズル7Aに通じる空気通路13Aが形成される。な
お、本実施例でも計量オリフィス5の上流に燃料旋回子
(図示省略)が配置してある。
−1をテーパ状に絞り形成し、この空気旋回子7がノズ
ルボディ2・カバー13により挾み付けられて組み込ま
れる。この組み込み状態では、テーパ状の空気旋回絞り
部7−1がカバー13側に設けた噴射口14と連通す
る。また、カバー13と燃料噴射弁1との間には、空気
ノズル7Aに通じる空気通路13Aが形成される。な
お、本実施例でも計量オリフィス5の上流に燃料旋回子
(図示省略)が配置してある。
【0044】本実施例は、カバー13を燃料噴射弁に例
えば圧入等の簡単な手段で被着することで、空気旋回子
7に導く空気通路13Aが確保され、また、カバー13
側に設けた噴射口14と空気旋回子7とで図11の第6
実施例同様の空気旋回構造を得ることができる。この場
合の空気旋回子7の構造そのものは、第6実施例より簡
略化できる利点がある。
えば圧入等の簡単な手段で被着することで、空気旋回子
7に導く空気通路13Aが確保され、また、カバー13
側に設けた噴射口14と空気旋回子7とで図11の第6
実施例同様の空気旋回構造を得ることができる。この場
合の空気旋回子7の構造そのものは、第6実施例より簡
略化できる利点がある。
【0045】図14は本発明の第9実施例を示す要部断
面図である。
面図である。
【0046】本実施例も第8実施例のカバー13同様に
燃料噴射弁1の下部にカバー16を被着する。カバー1
6には、空気旋回子7で合流して混合された燃料と空気
を導くテーパ状の出口16Aと空気取入口16Bが配設
してある。
燃料噴射弁1の下部にカバー16を被着する。カバー1
6には、空気旋回子7で合流して混合された燃料と空気
を導くテーパ状の出口16Aと空気取入口16Bが配設
してある。
【0047】空気旋回子7は計量オリフィス5の出口に
接するようにして配置され、燃料噴射弁1の下部に設け
たノズルボディ2とカバー16との間で挾み付けられ
る。
接するようにして配置され、燃料噴射弁1の下部に設け
たノズルボディ2とカバー16との間で挾み付けられ
る。
【0048】カバー16と燃料噴射弁1との間には空気
旋回子7の空気ノズル7Aに通じる空気通路17が形成
される。
旋回子7の空気ノズル7Aに通じる空気通路17が形成
される。
【0049】図15に本発明の第10実施例を示す。
【0050】本実施例は2吸気弁/1気筒に対応させた
もので、弁体8の下流に計量オリフィス5を設け、さら
にその下流に2つの燃料ノズル5−1,5−2を分岐し
て設けた。さらに燃料ノズル5−1,5−2の下流にこ
れらのノズルと隣接させつつ空気旋回室7B,空気ノズ
ル7A付きの空気旋回子7を設けた。
もので、弁体8の下流に計量オリフィス5を設け、さら
にその下流に2つの燃料ノズル5−1,5−2を分岐し
て設けた。さらに燃料ノズル5−1,5−2の下流にこ
れらのノズルと隣接させつつ空気旋回室7B,空気ノズ
ル7A付きの空気旋回子7を設けた。
【0051】空気旋回室7Bは燃料ノズル5−1,5−
2に対応させて2室形成され、これらの空気旋回室7B
に対応させて7Bの出口となるオリフィス7E,7Fが
空気旋回子7に配設される。オリフィス7Eは燃料ノズ
ル5−1の延長線上にノズル5−1と角度を一致させて
配置され、オリフィス7Fも燃料ノズル5−2との関係
で同様にしてある。
2に対応させて2室形成され、これらの空気旋回室7B
に対応させて7Bの出口となるオリフィス7E,7Fが
空気旋回子7に配設される。オリフィス7Eは燃料ノズ
ル5−1の延長線上にノズル5−1と角度を一致させて
配置され、オリフィス7Fも燃料ノズル5−2との関係
で同様にしてある。
【0052】本実施例によれば、燃料ノズル5−1,5
−2より各空気旋回室7Bに噴出した燃料は、ノズル5
−1,5−2を出た直後に旋回空気と衝突し微粒化す
る。旋回空気と衝突し微粒化された燃料は、オリフィス
7E,7Fで2方向に分けられ、それぞれ気筒の吸気弁
に向けて配分される。
−2より各空気旋回室7Bに噴出した燃料は、ノズル5
−1,5−2を出た直後に旋回空気と衝突し微粒化す
る。旋回空気と衝突し微粒化された燃料は、オリフィス
7E,7Fで2方向に分けられ、それぞれ気筒の吸気弁
に向けて配分される。
【0053】図16に本発明の第11実施例を示す。
【0054】本実施例も第10実施例と同様の構造をな
すが、燃料ノズル5−1,5−2については、ノズルボ
ディ2と別体の薄板(厚み0.2mm以下)21により
形成し、ノズルボディ2の構造の簡略ひいては成形の容
易性を図っている。
すが、燃料ノズル5−1,5−2については、ノズルボ
ディ2と別体の薄板(厚み0.2mm以下)21により
形成し、ノズルボディ2の構造の簡略ひいては成形の容
易性を図っている。
【0055】また、電磁的に駆動される弁体8によって
燃料通路6Aを開くと、燃料ノズル5から噴出した燃料
がその直ぐ下の下流で薄板21の複数の孔5−1,5−
2を介して複数に分岐され、且つ複数の空気ノズル2A
から噴射される空気と衝突して燃料微粒化を促進され、
さらに上記した燃料は、空気ノズル2Aの下流に設けた
部材7により複数方向に分けられる。
燃料通路6Aを開くと、燃料ノズル5から噴出した燃料
がその直ぐ下の下流で薄板21の複数の孔5−1,5−
2を介して複数に分岐され、且つ複数の空気ノズル2A
から噴射される空気と衝突して燃料微粒化を促進され、
さらに上記した燃料は、空気ノズル2Aの下流に設けた
部材7により複数方向に分けられる。
【0056】図17に本発明の第12実施例を示す。
【0057】本実施例は、燃料ノズル5を途中で軸方向
に向いた2つのノズル5−1,5−2に分岐し、ノズル
5−1,5−2に隣接させて薄層の空気旋回室7Bを配
置し、さらにその下流にオリフィス7E,7Fを設け
る。オリフィス7E,7Fは断面三角形状の斜面付き衝
立40で区画される。
に向いた2つのノズル5−1,5−2に分岐し、ノズル
5−1,5−2に隣接させて薄層の空気旋回室7Bを配
置し、さらにその下流にオリフィス7E,7Fを設け
る。オリフィス7E,7Fは断面三角形状の斜面付き衝
立40で区画される。
【0058】空気通路2Aより旋回室7Bに流入した空
気は、各燃料ノズル5−1,5−2から噴射される薄膜
燃料に衝突して燃料の微粒化を図る。また一部燃料は衝
立40の斜面に薄膜状に付着するが旋回吸気で払拭され
て微粒化される。このようにして小さな噴霧を形成し、
オリフィス7E,7Fによって方向づけられて噴出す
る。
気は、各燃料ノズル5−1,5−2から噴射される薄膜
燃料に衝突して燃料の微粒化を図る。また一部燃料は衝
立40の斜面に薄膜状に付着するが旋回吸気で払拭され
て微粒化される。このようにして小さな噴霧を形成し、
オリフィス7E,7Fによって方向づけられて噴出す
る。
【0059】図18は本発明の第13実施例で、同図の
(a)がその要部断面図、(b)が下面図である。
(a)がその要部断面図、(b)が下面図である。
【0060】本実施例でも、旋回燃料を噴射させる燃料
ノズル5の下流にノズル5の出口と隣接させて空気旋回
室7B´を形成するが、この空気旋回室7B´には燃料
の旋回流と同じ方向に空気流を生じるように空気ノズル
7A´が配置してある。
ノズル5の下流にノズル5の出口と隣接させて空気旋回
室7B´を形成するが、この空気旋回室7B´には燃料
の旋回流と同じ方向に空気流を生じるように空気ノズル
7A´が配置してある。
【0061】さらに空気旋回室7B´の直ぐ下にメガネ
形状の穴23を有するプレート22が配置してある。
形状の穴23を有するプレート22が配置してある。
【0062】このような構成によれば、次のような作用
により2吸気弁/1気筒に対応できる。例えば吸気管2
0内と大気との差圧が小さくて、空気通路2Aから空気
旋回室7B´に導入される空気がほとんどない場合に
は、燃料は自身の旋回力によりメガネ穴23の2つの方
向へ広がり、2つの噴霧を形成する。空気が導入される
と、空気流によってさらに燃料の旋回が加速され、薄い
液膜を形成し噴霧粒径が小さくなり、その旋回力によっ
て、メガネ穴23で2つの方向に広げることができる。
により2吸気弁/1気筒に対応できる。例えば吸気管2
0内と大気との差圧が小さくて、空気通路2Aから空気
旋回室7B´に導入される空気がほとんどない場合に
は、燃料は自身の旋回力によりメガネ穴23の2つの方
向へ広がり、2つの噴霧を形成する。空気が導入される
と、空気流によってさらに燃料の旋回が加速され、薄い
液膜を形成し噴霧粒径が小さくなり、その旋回力によっ
て、メガネ穴23で2つの方向に広げることができる。
【0063】図19は本発明の第14実施例で、同図の
(a)がその要部断面図、(b)が下面図である。
(a)がその要部断面図、(b)が下面図である。
【0064】本実施例では、第13実施例同様の空気旋
回室7B´の出口部7C´に隣接して分岐用の穴部24
Aを有するプレート24を配置する。空気旋回室7B´
で微粒化された燃料は、穴部24Aで2つの方向に分け
ることができ、その方向は穴部24Aによる分岐方向に
一致する。
回室7B´の出口部7C´に隣接して分岐用の穴部24
Aを有するプレート24を配置する。空気旋回室7B´
で微粒化された燃料は、穴部24Aで2つの方向に分け
ることができ、その方向は穴部24Aによる分岐方向に
一致する。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、少ない空気流量で効率
の良い燃料微粒化を図ることができる。また、噴射速度
を有効に減速させた噴霧、到達距離の短い噴霧を形成す
ることができるので吸気管壁面への燃料付着を低減する
ことができる。
の良い燃料微粒化を図ることができる。また、噴射速度
を有効に減速させた噴霧、到達距離の短い噴霧を形成す
ることができるので吸気管壁面への燃料付着を低減する
ことができる。
【図1】本発明の第1実施例で、(a)が要部断面図、
(b)が空気旋回室及び空気ノズルの配置構造を示す。
(b)が空気旋回室及び空気ノズルの配置構造を示す。
【図2】第1実施例に用いる燃料噴射弁の動作原理図。
【図3】第1実施例と比較例との噴霧粒径に対する微粒
化に要する空気量との関係を示す線図。
化に要する空気量との関係を示す線図。
【図4】第1実施例と比較例の空気流量と噴霧速度の関
係を示す線図。
係を示す線図。
【図5】第1実施例に用いる空気供給ポンプの使用条件
を示す図。
を示す図。
【図6】本発明の第2実施例を示す要部断面図。
【図7】本発明の第3実施例を示す要部断面図。
【図8】本発明の第4実施例を示す要部断面図。
【図9】本発明の第5実施例を示す要部断面図。
【図10】本発明の第6実施例に用いる空気旋回子の平
面図。
面図。
【図11】図10のA−A断面図。
【図12】本発明の第7実施例を示す要部断面図。
【図13】本発明の第8実施例を示す要部断面図。
【図14】本発明の第9実施例を示す要部断面図。
【図15】本発明の第10実施例を示す要部断面図。
【図16】本発明の第11実施例を示す要部断面図。
【図17】本発明の第12実施例を示す要部断面図。
【図18】本発明の第13実施例で、(a)が要部断面
図、(b)が下面図。
図、(b)が下面図。
【図19】本発明の第14実施例で、(a)が要部断面
図、(b)が下面図。
図、(b)が下面図。
1…燃料噴射弁、2…ノズルボディ、2A…空気ノズ
ル、5…燃料ノズル、5−1,5−2…複数の孔(分岐
ノズル)、6A…燃料通路、7…燃料分岐用の部材、8
…弁体、21…薄板。
ル、5…燃料ノズル、5−1,5−2…複数の孔(分岐
ノズル)、6A…燃料通路、7…燃料分岐用の部材、8
…弁体、21…薄板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤枝 護 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (56)参考文献 特開 平2−19652(JP,A) 特開 昭57−157060(JP,A) 特開 平2−245470(JP,A) 特開 平4−50472(JP,A) 実開 平2−64757(JP,U) 実開 昭61−27967(JP,U) 実開 昭57−164252(JP,U) 実開 昭61−187963(JP,U) 実開 平1−61461(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 51/08 F02M 61/18 360 F02M 69/00 310 F02M 69/04
Claims (7)
- 【請求項1】 ノズルボディに設けた燃料ノズルを通し
て燃料を旋回させながら噴射させる手段を備えた燃料噴
射弁において、 前記ノズルボディに空気通路が形成され、前記燃料ノズ
ルの下流には、空気旋旋回室と一端面に該空気旋回室の
中心に交わらない角度で配設された複数の溝とを有する
空気旋回子が配置され、前記燃料ノズルの出口と前記空
気旋回室とが隣接し、前記ノズルボディの底部と前記空
気旋回子の一端面に配設された前記複数の溝とで前記空
気通路と前記空気旋回室とを連通する空気ノズルが形成
され、 前記空気ノズルによって前記空気旋回室に前記燃料ノズ
ルから噴射する燃料の旋回流と反対方向の空気旋回流を
生じさせる空気流を導く構成とし、この空気旋回流と燃
料旋回流とが前記空気旋回室で衝突するように したこと
を特徴とする燃料噴射弁。 - 【請求項2】 前記空気旋回室の入口部より出口部の方
が広くしてある請求項1記載の燃料噴射弁。 - 【請求項3】 前記空気旋回室の出口部がテーパ状に拡
がり形成されている請求項2記載の燃料噴射弁。 - 【請求項4】 前記ノズルボディは、上げ底状の底部を
有する筒形を呈し、このノズルボディの底部に前記燃料
ノズルを兼用する計量オリフィスが設けられ、ノズルボ
ディ内部には、その底部を境として上部側に前記計量オ
リフィスの上流に位置しつつ燃料に旋回力を与える燃料
旋回子が組み込まれ、下部側には前記空気旋回室及び空
気ノズルを備えた空気旋回子が組み込まれている請求項
1ないし3のいずれか1項記載の燃料噴射弁。 - 【請求項5】 前記ノズルボディは有底筒形を呈し、こ
のノズルボディの底部に前記燃料ノズルを兼用する計量
オリフィスが形成され、前記ノズルボディの底部上面に
前記計量オリフィスの上流に位置しつつ燃料に旋回力を
与える燃料旋回子が組み込まれ、前記ノズルボディの底
部下面に前記空気旋回室及び空気ノズルを備えた空気旋
回子が配置され、且つ燃料噴射弁の本体下部を覆うカバ
ーを被 着し、このカバーと前記ノズルボディとにより前
記空気旋回子を挾み付けると共に、このカバー・ノズル
ボディ間の空隙を前記空気旋回子の空気ノズルに通じる
空気通路としてある請求項1ないし3のいずれか1項記
載の燃料噴射弁。 - 【請求項6】 前記空気旋回室は出口側に向けてテーパ
状に狭めて形成した請求項1又は4又は5記載の燃料噴
射弁。 - 【請求項7】 燃料を旋回させながら燃料ノズルを通し
て噴射させる手段を備えた燃料噴射弁において、 前記燃料ノズルを複数に分岐し、これらの燃料ノズルの
下流に空気旋回室及びこの空気旋回室に空気旋回流を発
生させる空気ノズルを該燃料ノズルの出口と隣接するよ
うに近接配置し、且つこの空気旋回室を前記分岐した燃
料ノズル直下に設けた裾拡がり斜面付き衝立部材を介し
て区画して、この空気旋回室を通過する燃料が上記衝立
部材の斜面に衝突するよう設定 したことを特徴とする燃
料噴射弁。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3055372A JP2996525B2 (ja) | 1991-03-20 | 1991-03-20 | 燃料噴射弁 |
| US07/854,539 US5360166A (en) | 1991-03-20 | 1992-03-19 | Fuel injection valve |
| KR1019920004615A KR950003762B1 (ko) | 1991-03-20 | 1992-03-20 | 연료분사 밸브 |
| DE4209154A DE4209154A1 (de) | 1991-03-20 | 1992-03-20 | Kraftstoffeinspritzventil |
Applications Claiming Priority (1)
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