JPH05133300A - 燃料噴射装置 - Google Patents

燃料噴射装置

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Publication number
JPH05133300A
JPH05133300A JP3298658A JP29865891A JPH05133300A JP H05133300 A JPH05133300 A JP H05133300A JP 3298658 A JP3298658 A JP 3298658A JP 29865891 A JP29865891 A JP 29865891A JP H05133300 A JPH05133300 A JP H05133300A
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JP
Japan
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air
fuel
swirling
injection valve
orifice
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Application number
JP3298658A
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English (en)
Inventor
Toshiji Nogi
利治 野木
Minoru Osuga
大須賀  稔
Junichi Yamaguchi
純一 山口
Yoshiyuki Tanabe
好之 田辺
Haruhiko Kobayashi
晴彦 小林
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】少ない空気で微粒化可能で、複数の吸気弁を有
するエンジンに好適かつ信頼性の高い燃料噴射弁を提供
する。 【構成】燃料を計量弁上流で旋回オリフィス3により旋
回させ、その下流で空気を空気オリフィス2により旋
回、衝突させ、さらにその下流で空気オリフィス5によ
り空気を旋回、衝突させる。またこの下流に混合気分岐
材4を設けることにより、2つ以上の噴霧を形成でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は燃料噴射弁の微粒化向上
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の装置は、特開昭57−11076
9号公報に記載のように、燃料の微粒化を向上するため
に、燃料に空気流を衝突させることが開示されている。
この場合空気は燃料に対して、まっすぐ衝突している。
これを改良したものとして、燃料を旋回させ、これと逆
方向に空気を旋回させたうえで燃料と衝突させる方法
が、特開昭57−183559号公報に開示されてい
る。
【0003】図3に燃料を旋回させ、これと逆方向に空
気を旋回させる従来技術の1例を示す。図3(a)に燃
料噴射弁1の全体を示す。図3(b)に、図3(a)の
2点鎖線で示す部分の内部にある空気オリフィス2、混
合気分岐材4、燃料オリフィス3を示す。燃料噴射弁1
の先端に空気オリフィス2、混合気分岐材4を取り付け
る。燃料は計量弁(図示しない)の上流で燃料オリフィ
ス(旋回オリフィス)3によって旋回が加えられる。空
気オリフィス2は燃料噴射弁1本体に圧入、またはメタ
ルフロ−、樹脂モ−ルドで固定する。旋回を加えられた
燃料は計量弁から噴出する。計量弁の上流で旋回が加え
られているので、計量弁の近くで、燃料の微粒化が行わ
れる。また、計量弁の下流で旋回したものに対して、燃
料の圧力損失が少なく、噴出速度が大きい。計量弁の下
流に空気オリフィス2を設ける。空気オリフィス2より
空気が噴出する。噴出した空気は、燃料に衝突すること
によって燃料をさらに微粒化させる。空気は、燃料とは
逆方向に旋回しているので、燃料と空気の相対速度が大
きく、微粒化が促進する。
【0004】
【燃料発明が解決しようとする課題】上記従来技術は少
ない空気で微粒化する点について配慮がされていない。
すなわち、微粒化用空気が多い場合には、燃料の粒径を
小さくすることができるが、実際のエンジンに適用する
ときには、微粒化用空気が多すぎると、シリンダ内の空
気と燃料の比を最適にすることができず、排気浄化性、
運転性が悪化する。そこで少ない空気で微粒化すること
が必要である。
【0005】燃料をまっすぐ衝突させる方法では、大き
な空気孔から空気を噴出させると、空気の当たるところ
と当たらないところに、粒径の分布ができ、小さな粒子
の噴霧を形成できない。そこで小さな空気孔から空気を
噴出させねばならず、目づまりを起こすなど、信頼性が
低い。
【0006】燃料と空気を旋回させる方法でも、空気と
の衝突後、空気と燃料との混合が不十分で粗大粒子が残
り、燃焼物に、未燃焼炭化水素がでるなど悪影響がでや
すい。 また、この方式では、図2に示す様な問題もあ
る。これについて以下説明する。(a)のように空気オ
リフィス3より空気が噴出しないときには、燃料は混合
気分岐材3で分岐され、2つの方向に分けられる。
(b)のように空気が空気オリフィスを流れると燃料は
空気によって微粒化されるが、同時に、空気が旋回して
いるため、噴射方向が空気の旋回方向にずれる。このた
め、燃料噴射弁の取付け状態によって、空気オリフィス
のオフセットを選定する必要がある。
【0007】また、従来技術は、2吸気弁エンジンなど
複数の吸気弁を有するエンジンについて燃料噴射に対す
る考慮がされていない。
【0008】本発明の目的は、少ない空気で微粒化を図
ることのできる噴射弁を提供することである。
【0009】本発明の他の目的は、複数の吸気弁を有す
るエンジンに好適な燃料噴射弁を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、燃料を旋回させる旋回手段と、空気を旋回させる第
1の空気旋回手段とを有し、旋回している燃料と空気と
を混合して作った混合気を噴射する燃料噴射弁におい
て、空気を旋回させる少なくとも一つの第2の空気旋回
手段を設け、上記混合気と旋回された空気とを混合して
から噴射することとしたものである。
【0011】また、複数の吸気弁を有するエンジンに好
適な燃料噴射弁とするために、燃料を旋回させる旋回手
段と、旋回手段で旋回手段された燃料を複数の噴霧に分
ける第1の分岐手段と、空気を旋回させる第1の空気旋
回手段と、各噴霧と上記の旋回された空気との混合気の
流路である第2の分岐手段とを有し、混合気を分岐して
噴射することとしたものである。
【0012】
【作用】燃料噴射弁において、旋回手段は、燃料を旋回
させる。第1の空気旋回手段は、空気を旋回させる。旋
回している燃料と空気とは、混合された混合気となる。
少なくとも一つの第2の空気旋回手段は、空気を旋回さ
せる。上記混合気と旋回された空気とは混合されてから
噴射される。
【0013】また、複数の吸気弁を有するエンジンに好
適な燃料噴射弁においては、旋回手段は、燃料を旋回さ
せる。第1の分岐手段は、旋回手段で旋回手段された燃
料を複数の噴霧に分ける。第1の空気旋回手段は空気を
旋回させる。第2の分岐手段は、各噴霧と上記の旋回さ
れた空気との混合気の流路であり、混合気を分岐して噴
射する。
【0014】
【実施例】以下の実施例においては、燃料は計量弁上流
の旋回オリフィス(旋回手段)で旋回が加えられる。燃
料旋回オリフィスの下流に設けた空気オリフィス(第1
の空気旋回手段)より燃料の旋回方向とは逆方向の空気
流が形成され、燃料に衝突する。燃料は計量弁上流から
旋回されているので、計量弁下流の旋回方法に対して、
圧力損失が少なく、微粒化も燃料オリフィス近くから始
まるので、空気と衝突するときには充分燃料が微粒化さ
れている。また、空気が燃料の旋回法とは逆に衝突する
ので、空気と燃料の相対速度が大きく、微粒化が活発に
行われる。
【0015】さらに、下流に空気オリフィス(第2の空
気旋回手段)を設け、上記空気オリフィスとは反対方向
に空気を旋回させて燃料と衝突させる。これによって一
番目の空気オリフィスで微粒化しきれなかった粗大粒子
を微粒化することができる。
【0016】さらに、下流に混合気分岐材(第2の分岐
手段)を設けることによって、複数の噴霧を任意の方向
に形成できる。
【0017】図1に本発明の一実施例の構成を示す。図
1(a)に燃料噴射弁1の全体を示す。図1(b)に、
図1(a)の2点鎖線で示す部分の内部にある空気オリ
フィス2(第1の空気旋回手段)、混合気分岐材4(第
2の分岐手段)、燃料オリフィス3、空気オリフィス5
(第2の空気旋回手段)を示す。燃料噴射弁1の先端に
空気オリフィス2、混合気分岐材4を取り付ける。燃料
噴射弁1は計量弁(図示しない)の上流で燃料オリフィ
ス3によって旋回が加えられる。空気オリフィス2、5
は燃料噴射弁本体に圧入、またはメタルフロ−で固定す
る。旋回を加えられた燃料は計量弁から噴出する。計量
弁の上流で旋回が加えられているので、計量弁の近く
で、燃料の微粒化が行われる。また、計量弁の下流で旋
回したものに対して、燃料の圧力損失が少なく、噴出速
度が大きい。
【0018】計量弁の下流に空気オリフィス2を設け
る。空気オリフィス2より空気が噴出する。噴出した空
気は、燃料に衝突することによって燃料をさらに微粒化
させる。空気は、燃料とは逆方向に旋回しているので、
燃料と空気の相対速度が大きく、微粒化が促進する。さ
らに上記空気オリフィス2の旋回方向とは逆方向の空気
オリフィス5を設ける。これによって、さらに微粒化が
行なわれる。
【0019】また、空気オリフィス5を設けたことによ
り以下のような効果がある。上流側の空気オリフィス2
で旋回された燃料が反対方向の空気オリフィス5によっ
て反対方向に旋回が加えられる。これによって、旋回が
打ち消しあうので、空気オリフィス2、5から噴出する
空気によって燃料が旋回されないので、分岐材4で2方
向に分岐しても、方向が変わらない。図2によりこれを
示す。(a)のように空気オリフィス3より空気が噴出
しないときには、燃料は混合気分岐材3で分岐され、2
つの方向に分けられる。(b)ように空気が空気オリフ
ィスを流れると燃料は空気によって微粒化されるが、空
気が旋回しているため、噴射方向が空気の旋回方向にず
れる。2つの異なる方向の旋回流により、これを防ぐこ
とができる。
【0020】燃料計量弁、計量オリフィス(図示しな
い)、空気オリフィス2、5をセラミック、シリコンの
マイクロマシニングで加工しても良い。この場合、エッ
チング処理により、精密加工を行なうので、燃料、空気
の計量精度が向上する。分岐材4を耐ガソリン性、耐ア
ルコ−ル性の樹脂などでモ−ルド成型しても良い。
【0021】空気オリフィスの材質として、ステンレス
を用いる。燃料として、アルコ−ルを用いるときには、
空気オリフィス、燃料オリフィスなど燃料と接触する部
分をニッケルメッキなど耐腐食処理をする。空気オリフ
ィスは、機械加工、ダイキャスト、金属粉末の焼結、エ
ッチング処理、樹脂成型する。
【0022】図4に空気オリフィス2、5の構成を示
す。空気オリフィス2及び空気オリフィス5の配置も示
す。空気が衝突する時の相対速度を大きくするため、空
気オリフィスの溝5−a,2−aを対向させるように配
置する。
【0023】図5に燃料噴射弁の断面図を示す。燃料噴
射弁1の燃料ノズル(燃料計量オリフィス)14の出口
部に空気オリフィス2及び空気オリフィス5を分岐材4
で固定する。2つの空気オリフィスで微粒化された燃料
が分岐材4で2つに分けられる。
【0024】図6に微粒化用空気量と噴霧粒径の関係を
示す。微粒化用空気量が大きくなると、噴霧粒径が小さ
くなる。空気オリフィスが1つのもの(a)に対し、空
気オリフィスが2つあるもの(b)では噴霧粒径が小さ
い。これは一度上部の空気オリフィスで微粒化された燃
料がさらに下部の空気オリフィスで微粒化され、また十
分微粒化できなかった燃料も微粒化するためである。
【0025】図7に燃料噴射弁の他の実施例の断面図を
示す。燃料噴射弁1の燃料ノズル14の出口部に空気オ
リフィス72を分岐材4で固定する。この空気オリフィ
ス72は一つの部材の上下に異なる方向の旋回流を起こ
させるための溝を有し、微粒化された燃料が分岐材4で
2つに分けられる。
【0026】図8に本発明の動作の説明図を示す。空気
オリフィス72は上下に空気溝が設けられている。上下
の空気旋回溝は反対の旋回が加えられているように溝が
設けられている。図7に示したように分岐材と空気オリ
フィス72で生ずるスキマを空気が流れる。微粒化用空
気通路は空気オリフィス部で最も狭くなっている。これ
によって空気が空気オリフィス部でチョ−クして、高速
の空気流を得ることができ、燃料微粒化が向上する。
【0027】図9に分岐部材4の形状を示す。燃料ノズ
ルより発した燃料噴霧は分岐部材4で分岐される。分岐
部材4上部の平面部に燃料が衝突すると燃料が分岐部材
4に付着する。付着した燃料は空気オリフィスよりの空
気の流れがないと分岐部材4より滴下する。滴下した燃
料はアイドル運転時など空燃比の制御性が悪化し、アイ
ドル安定性が低下する。このため、分岐部材4の寸法形
状L,l,dなどを最適化する必要がある。
【0028】図10に燃料ノズルから分岐部材4までの
距離Lと燃料付着率の関係を示す。燃料付着率は燃料噴
射量に対する分岐部材4に付着した燃料量である。Lを
小さく、穴径Dを大きくすることによって付着率を小さ
くできる。付着率を0.1以下にすることによって燃料
の滴下を防止できる。
【0029】図11に穴をオフセットさせたときの関係
を示す。穴を中心軸側にオフセットすると付着率を小さ
くできる。穴径2.5mmのときにはオフセットを0.
1−0.5mm程度にするのが望ましい。
【0030】図12に図11と同様で穴径を3.0mm
とした場合の付着率の関係を示す。オフセットを大きく
すると付着率が小さくできる。
【0031】図13に燃料噴霧広がり角と付着率の関係
を示す。噴霧広がり角が小さくなると分岐部材4へ燃料
の付着が少なくなる。噴霧広がり角を20度以下にする
必要がある。
【0032】図14に本発明の他の実施例を示す。本実
施例は、空気を旋回させると、図2で示したような問題
が生じるので、空気を旋回させないで燃料と空気を混合
させるものである。燃料ノズル14の下流に空気オリフ
ィス142を設ける。空気オリフィス142は図15に
示すように対向する空気溝142−aを有する構造とす
る。燃料は空気オリフィス142により対向衝突するの
で燃料が微細化される。空気が旋回しないので、分岐材
を取り付けたとき、燃料が旋回によって偏向されること
がない。燃料が旋回流により薄膜となっているので、薄
膜に空気流が衝突して燃料微粒化が向上する。
【0033】図16に本発明の他の実施例を示す。これ
は、図14と同様の観点から考えたものであり、燃料ノ
ズル14の下流に空気オリフィス162を取り付ける。
空気は周囲から均一に導入するので、空気が燃料に均一
に衝突し微粒化が促進する。図17に示すように空気オ
リフィス162に押さえ部163を設け、押さえ部16
3をノズル先端部15で圧着する。
【0034】図18に本発明の他の実施例を示す。これ
は、図14と同様の観点から考えたものであり、燃料ノ
ズル16より噴出した2つの噴霧を空気オリフィス(分
岐部材を兼用している)188に導く。空気オリフィス
188は図19に示すように分岐部の上部に空気溝18
8−aを設ける。2つの燃料ノズル16より噴出した燃
料が分岐部材188に衝突しないように分岐部材188
の径、長さ、角度を選定する。空気溝188−aは分岐
部材188の上部に設けられ、空気を燃料に衝突して、
微粒化を図る。例えば、直径を1.0−4.0mm,長
さを2−8mm程度とする。角度は吸気管の形状によっ
て変化させる。
【0035】燃料ノズルは2つでなく複数あけても良
い。たとえば、2つの噴霧を形成するのに、2つずつ
の、合計4つの燃料ノズルから燃料を噴出させる。燃料
ノズルの数が増えるほど同じ燃料量を流すためには燃料
ノズルの径が小さくなるので、燃料の厚みが小さくな
り、薄膜を形成しやすくなる。薄膜に空気を衝突させる
と燃料の微粒化が向上する。
【0036】図20に本発明の他の実施例を示す。燃料
ノズル14より噴出した燃料は燃料アダプタ(第1の分
岐手段)7で2つの噴霧にされて各空気溝188−aに
導かれる。空気溝188−aは図19に示すように分岐
部材188の上部に設ける。2つの、燃料ノズルより噴
出した燃料が分岐部材188に衝突しないように分岐部
材188の径、長さ、角度を選定する。空気溝は分岐部
材188に設けられ、空気を燃料に衝突して、微粒化を
図る。例えば、直径を1.0−4.0mm,長さを2−
8mm程度とする。角度は吸気管の形状によって変化さ
せる。
【0037】図21に燃料アダプタ7の形状の1例を示
す。燃料の旋回流で生じた流れを利用し、メガネ形状の
溝7−aで2つに分ける。これによって燃料の旋回を損
失させずに2方向に分けることができるので、100μ
m程度に微粒化された噴霧を形成することができる。形
状の1例として、厚みHを2mm,Lを2.5mm,d
1を1−2mmとすることによって2つに分けることが
できる。またHは燃料ノズル14の直径とほぼ同じにす
る。
【0038】図22に本発明の動作説明図を示す。燃料
オリフィス(計量オリフィス)3で旋回された燃料が燃
料計量オリフィス(燃料ノズル)14から噴出する。噴
出した燃料は燃料アダプタ7を介して、2つに分けられ
る。2つに分けられた燃料に各々空気を衝突させる。こ
れによって空気がないときには燃料アダプタ7で分岐さ
せ、空気が有るときには空気を衝突微粒化させる。
【0039】図23に燃料アダプタ7と燃料分岐材18
8の相対的な配置および燃料分岐材188の構成を示
す。燃料アダプタ7の下流に燃料分岐材188を設け
る。空気溝4−aの位置xを変化させたときの噴霧粒径
の変化を図24に示す。xが1mm程度で噴霧粒径が小
さくなる。これは燃料アダプタ7で分岐された燃料に衝
突する位置に空気溝が位置するためである。xが大きい
ときには燃料にたいして空気が外側に衝突し、xが小さ
い時には空気が内側に衝突するので、噴霧粒径が大きく
なる。xはほぼ図21のL程度となると燃量と空気が丁
度衝突する。
【0040】図25に微粒化用空気量と噴霧粒径の関係
を、燃料分岐材188の穴径をパラメ−タとして示す。
燃料分岐材188の穴径が一定の場合、空気量が大きく
なると空気によって燃料が微粒化されるので、粒径が小
さくなる。また、空気量が大きいときは、燃料分岐材1
88の穴径が小さいほど粒径が小さい。これは空気と燃
料が狭い空間で混合するためである。空気がないときに
は穴径が小さいほど粒径が大きくなる。これは燃料分岐
材188に燃料が付着し、燃料アダプタで微粒化した燃
料が粗大粒子になってしまうためである。
【0041】図26に微粒化用空気量と噴霧粒径の関係
を、燃料分岐材188と燃料アダプタ7の相対位置をパ
ラメ−タとして示す。燃料分岐材188と燃料アダプタ
7の相対位置を角度θで表す。図27に示すようにθが
15度程度で噴霧粒径が小さくなる。これは燃料アダプ
タ7では燃料が旋回しながら、噴出、分岐するので燃料
の噴出方向がアダプタ7に対して、燃料の旋回方向にず
れる。θが0のときには燃料分岐材188に燃料が付着
し、噴霧粒径が大きくなる。θが15度のとき燃料の付
着が少なくなり、θが大きくなりすぎると再び付着が大
きくなる。燃料が付着すると空気導入時にも粗大粒子が
発生しやすくなり、噴霧粒径が大きくなる。
【0042】図28に本発明の他の実施例を示す。燃料
分岐部材284の穴をテ−パ状にする。燃料アダプタ7
や燃料オリフィスから噴出する燃料はノズルから離れる
に従い、広がる。このため同一径の穴を開けていると分
岐部材284の出口に近ずくにつれて燃料が内壁に付着
しやすくなる。本実施例のように穴をテ−パ状にするこ
とによって燃料の付着を防止できる。空気導入時には狭
い領域で燃料と空気が混合されるので燃料の微粒化が向
上する。
【0043】図29に微粒化用空気量と噴霧粒径の関係
を示す。テ−パを設けることによって、燃料の壁面への
衝突が少なくなるので空気なしのときの微粒化が向上す
る。
【0044】以上述べたように、本発明によれば、燃料
を計量弁上流で旋回させ、その下流で燃料の旋回方向と
は逆方向に燃料を旋回、衝突させ、さらにその下流に燃
料と空気の混合部を設けることによって少ない空気で微
粒化を図ることのできる噴射弁を提供することができ
る。このため、エンジンの空燃比制御が容易であり、ア
イドル時に回転数が上昇してしまうこともない。空気圧
を作るエアポンプを用いる場合、ポンプの容量が少なく
て良いという効果がある。
【0045】また、複数のエンジンに好適な燃料噴射弁
には、上記燃料バルブの下流に混合気分岐材を設けるこ
と、または燃料分岐後に空気を旋回衝突させ、さらに燃
料、空気混合部を設けることにより、吸気弁に向けて燃
料を噴射することができる。
【0046】以上により、エンジンに微細な燃料を供給
できるので、空気と燃料の混合が促進され、排気浄化特
に未燃炭化水素を低減することができる。また、加減速
時の燃料の供給が速くなり、補償燃料を減らすことがで
きる。
【0047】
【発明の効果】本発明は、少ない空気で微粒化を図るこ
とのできる噴射弁を提供することができる。
【0048】さらに、複数の吸気弁を有するエンジンに
好適な燃料噴射弁を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成図。
【図2】従来技術の動作説明図。
【図3】従来技術の構成図。
【図4】空気オリフィスの構成図。
【図5】燃料噴射弁の断面図。
【図6】微粒化用空気量と噴霧粒径の関係を示すグラ
フ。
【図7】燃料噴射弁の断面図。
【図8】空気オリフィスの構成図。
【図9】混合気分岐部材の断面図。
【図10】ノズル寸法と燃料付着率の関係を示すグラ
フ。
【図11】ノズル寸法と燃料付着率の関係を示すグラ
フ。
【図12】ノズル寸法と燃料付着率の関係を示すグラ
フ。
【図13】噴霧角と燃料付着率の関係を示すグラフ。
【図14】燃料噴射弁の断面図。
【図15】空気オリフィスの構成図。
【図16】燃料噴射弁の断面図。
【図17】空気オリフィスの構成図。
【図18】燃料噴射弁の断面図。
【図19】混合気分岐材の構成図。
【図20】燃料噴射弁の断面図。
【図21】混合気分岐材の構成図。
【図22】本発明の動作説明図。
【図23】燃料アダプタの構成図。
【図24】空気溝位置と噴霧粒径の関係を示すグラフ。
【図25】微粒化用空気量と噴霧粒径の関係を示すグラ
フ。
【図26】燃料アダプタと燃料分岐材の相対位置を示す
説明図。
【図27】微粒化用空気量と噴霧粒径の関係を示すグラ
フ。
【図28】燃料アダプタと燃料分岐材の相対位置と混合
気分岐材の断面を示す説明図。
【図29】微粒化用空気量と噴霧粒径の関係を示すグラ
フ。
【符号の説明】
1…燃料噴射弁、2…空気オリフィス、3…燃料旋回部
材、4…混合気分岐材、5…空気オリフィス、8…燃料
アダプタ、14…燃料ノズル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02M 61/18 D 7226−3G 69/00 310 C 9248−3G L 9248−3G 360 B 9248−3G 69/04 G 9248−3G R 9248−3G (72)発明者 田辺 好之 茨城県勝田市大字高場2050番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 小林 晴彦 茨城県勝田市大字高場2050番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料を旋回させる旋回手段と、空気を旋回
    させる第1の空気旋回手段とを有し、旋回している燃料
    と空気とを混合して作った混合気を噴射する燃料噴射弁
    であって、 空気を旋回させる少なくとも一つの第2の空気旋回手段
    を設け、上記混合気と旋回された空気とを混合してから
    噴射することを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 【請求項2】請求項1記載の燃料噴射弁において、 第2の空気旋回手段のうちの少なくとも一つによる空気
    の旋回方向と、第1の空気旋回手段による空気の旋回方
    向とは異なることを特徴とする燃料噴射弁。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の燃料噴射弁におい
    て、 旋回手段による燃料の旋回方向と、第1の空気旋回手段
    による空気の旋回方向とは異なることを特徴とする燃料
    噴射弁。
  4. 【請求項4】燃料の計量弁の上流に設けた、燃料を旋回
    させる旋回オリフィスと、 燃料計量オリフィスの下流に設けた複数の空気オリフィ
    スとを有することを特徴とする燃料噴射弁。
  5. 【請求項5】請求項4記載の燃料噴射弁において、 1つの空気オリフィスは空気を燃料の旋回方向と逆方向
    に旋回させ、他の空気オリフィスは空気を燃料の旋回方
    向と同方向に旋回させることを特徴とする燃料噴射弁。
  6. 【請求項6】請求項1、2、3、4または5記載の燃料
    噴射弁において、 混合気分岐部材を設けたことを特徴とする燃料噴射弁。
  7. 【請求項7】燃料を旋回させる旋回手段と、旋回手段で
    旋回手段された燃料を複数の噴霧に分ける第1の分岐手
    段と、空気を旋回させる第1の空気旋回手段と、各噴霧
    と上記の旋回された空気との混合気の流路である第2の
    分岐手段とを有し、混合気を分岐して噴射することを特
    徴とする燃料噴射弁。
  8. 【請求項8】燃料を旋回させる旋回手段と、旋回手段で
    旋回手段された燃料を複数の噴霧に分ける第1の分岐手
    段と、空気を旋回させる第1の空気旋回手段と、各噴霧
    と上記の旋回された空気との混合気の流路である第2の
    分岐手段とを有し、混合気を分岐して噴射する燃料噴射
    弁であって、 上記第1の分岐手段の噴射方向が、上記第2の分岐手段
    の噴射方向に対して燃料の旋回方向にずれるように、上
    記第1の分岐手段が配置されていることを特徴とする燃
    料噴射弁。
  9. 【請求項9】請求項1、2、3、4、5、6、7または
    8記載の燃料噴射弁において、 各構成品をニッケルメッキしたことを特徴とする燃料噴
    射弁。
  10. 【請求項10】請求項1、2、3、4、5、6、7また
    は8記載の燃料噴射弁において、 各構成品をセラミックまたはシリコンを材料とし、マイ
    クロマシニングで加工したことを特徴とする燃料噴射
    弁。
  11. 【請求項11】請求項7または8記載の燃料噴射弁にお
    いて、 分岐手段を樹脂モ−ルドで製作したことを特徴とする燃
    料噴射弁。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013532247A (ja) * 2010-05-20 2013-08-15 ライトサイド エルエルシー マルチフィジックス燃料噴霧装置及び方法
US10519915B2 (en) 2014-02-12 2019-12-31 Enplas Corporation Fuel injection device nozzle plate

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