JP2001065433A - エンジンの燃料噴射弁及び燃料噴射システム - Google Patents

エンジンの燃料噴射弁及び燃料噴射システム

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JP2001065433A
JP2001065433A JP2000235284A JP2000235284A JP2001065433A JP 2001065433 A JP2001065433 A JP 2001065433A JP 2000235284 A JP2000235284 A JP 2000235284A JP 2000235284 A JP2000235284 A JP 2000235284A JP 2001065433 A JP2001065433 A JP 2001065433A
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fuel
air
pressure
orifice
fuel injection
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Toshiji Nogi
利治 野木
Minoru Osuga
大須賀  稔
Takashige Oyama
宜茂 大山
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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Abstract

(57)【要約】 【課題】少ない空気量で燃料の効率の良い微粒化を図る
ことにある。さらに、燃料圧力の制御性が良いエアーア
シスト型燃料噴射弁、及び燃料供給量が制御が安定な燃
料噴射システムを提供することにある。 【解決手段】燃料噴射オリフィス9の出口に空気と燃料
を混合する空気燃料混合室11Bを備え、供給燃料の圧
力が吸気管の絞弁20の上下流の中間圧に応じて調整さ
れるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエンジンの燃料噴射
弁及び燃料噴射システムに係り、更に詳細には噴射燃料
の微粒化を図るための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの燃料噴射弁から噴射される燃
料は、微粒化されるほど空気との混合を良くし、空燃比
の精度向上ひいては運転性、排気浄化性の向上につなが
る。そのため、従来より、例えば特開昭57−1107
69号公報に開示されるように、噴射ノズルの周囲に吸
気通路の空気の一部をエアバイパス通路を介して導く環
状隙間を形成し、この環状隙間から出る空気流を噴射燃
料に衝突させたり、特開昭64−24161号公報に開
示されるように、噴射燃料を旋回させると共にこの噴射
燃料に旋回方向が噴射燃料と逆方向の空気流を衝突させ
たりしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
噴射された旋回燃料に空気流を衝突させて微粒化させる
場合、従来は微粒化用空気を少なくする点について充分
な配慮がなされていない。
【0004】すなわち、微粒化用空気が多い場合には、
燃料の粒径を小さくすることができるが、実際のエンジ
ンに適用する場合には、微粒化用空気が多すぎると、シ
リンダ内の空気と燃料との比を最適にすることはでき
ず、排気浄化性、運転性が悪化する。特に、アイドル運
転時のように燃料量が少ない場合には相対的に微粒化用
空気が過多になる傾向がある。
【0005】本発明は以上の点に鑑みてなされ、その目
的は、少ない空気量で燃料の効率の良い微粒化を図るこ
とにある。さらに、燃料圧力の制御性が良いエアーアシ
スト型燃料噴射弁、及び燃料供給量が制御が安定な燃料
噴射システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、基本的には、次のように構成する。
【0007】すなわち、燃料噴射オリフィスの出口に空
気と燃料を混合する空気燃料混合室を備え、供給燃料の
圧力が吸気管の絞弁の上下流の中間圧に応じて調整され
るようにした。
【0008】また、上記したようなエアーアシスト型燃
料噴射弁を備え、吸気管の絞弁の上下流の中間圧に応じ
て前記エアーアシスト型燃料噴射弁の供給燃料の圧力を
制御するようにした燃料噴射システムを提案する。その
具体的一例は、図15の実施例に示してある。
【0009】
【実施例】図1は本発明の第1実施例を示す要部断面
図、図2はその縦断面図である。
【0010】図2において、1は電磁式の燃料噴射弁
で、本体内部には、電磁コイル2、固定コア3、ボール
弁(計量弁)4付きプランジャ5、戻しばね6、燃料旋
回子7等が組み込まれる。ボール弁4は電磁コイル2の
非通電時には、ばね6の力により燃料旋回子7の下流に
設けた弁シート8に圧接して閉弁状態となる。電磁コイ
ル2の通電時には、コア3,ヨーク10,プランジャ5
が磁気回路を形成してプランジャ5と共にボール弁4が
磁気吸引され弁シート8から離れて開弁状態となる。
【0011】燃料旋回子7は図4に示すように駒形のチ
ップで形成され、その下面には燃料に旋回力を付与する
ための燃料通路溝7Aが4つ配設してある。溝7Aは燃
料をチップ側壁からチップ中央の燃料旋回用オリフィス
7Bに導く通路構造を呈し、かつ各溝7Aは燃料旋回用
オリフィス7Bの中心に対してオフセット配置され、実
施例では溝7Aが燃料旋回用オリフィス7Bの周面とほ
ゞ接線関係を保つよう配設される。このようにして開弁
時には、溝7Aから出た加圧燃料が図4に示すように燃
料旋回用オリフィス7Bの壁面に沿った旋回流となっ
て、その下流に設けた計量オリフィス9を通して、次に
のべる空気旋回用オリフィス11Bに噴射される。
【0012】空気旋回用オリフィス11Bは、図4に示
すように駒形チップ(空気旋回子)11の中央に形成さ
れ、ボール弁4下流で計量オリフィス(燃料噴射オリフ
ィス)9の直ぐ下に隣接するようにして配設される。空
気旋回子11は、図3(イ),図4に示すようにその上
面に空気に旋回力を付与するための空気通路溝11Aが
4つ配設してある。各溝11Aは空気をチップ側壁から
チップ中央の空気旋回用オリフィス11Bに導く通路構
造を呈し、各空気通路溝11Aが空気旋回用オリフィス
11B中央に対してオフセット配置される。空気通路溝
11Aは空気旋回用オリフィス11Bの内周とほゞ接線
関係を保つよう配設され、この溝11Aの配置構造は、
空気旋回流の方向が上記の燃料旋回流と反対となるよう
設定してある。空気旋回用オリフィス11Bは、図3
(ロ)に示すように、その下部11B´が円錐状に絞り
形成される。
【0013】燃料旋回子7,空気旋回子11の材質とし
てステンレスを用いる。燃料として、アルコールを用い
る場合は、計量弁4,燃料旋回用オリフィス7B,空気
旋回用オリフィス11B,燃料・空気混合促進用オリフ
ィス14のうち燃料と接触する部分をニッケルめっきな
どで耐腐食処理をする。空気旋回用オリフィス11B
は、機械加工、ダイキャスト、金属粉末の焼結、エッチ
ング処理などで形成する。また、セラミック或いはシリ
コンを材質としたマイクロマシニングにより加工成形し
てもよい。
【0014】燃料噴射弁1の本体下部に空気旋回用オリ
フィス11の周囲を囲むようしてカバー12が装着され
る。カバー12内壁と空気旋回子11外壁及び燃料噴射
弁の本体下部外壁との間に環状の通路13が形成され
る。カバー12には空気導通管16の一端16´が取付
けられ、この空気導通管16の他端は、例えば吸気管の
絞り弁上流に接続され、吸気管の空気の一部が例えば絞
り弁上,下流の差圧を利用して環状空気通路13ひいて
は空気旋回子11に空気が導入され、差圧が所定圧以下
になった場合には、空気ポンプを用いて供給する等の手
段が講じられている。
【0015】空気旋回子11はこのカバー12と燃料噴
射弁1の本体下部との間に介在するよう配置され、空気
旋回用オリフィス11Bの上部が計量オリフィス9の出
口に接し、11Bの下部11B´がカバー12に設けた
燃料・空気混合促進用のオリフィス14に接する。燃料
・空気混合促進用のオリフィス14は空気旋回用オリフ
ィス11Bの最も絞った部分と同径の細径としてある。
燃料・空気混合促進用のオリフィス14の下流には、オ
リフィス14よりも大径の燃料噴霧出口15が形成して
ある。カバー12は、燃料噴射弁本体に圧入またはメタ
ルフローで固定してある。
【0016】本実施例によれば、開弁時には、燃料は燃
料旋回用オリフィス7Bにて旋回しながら計量オリフィ
ス9を通り、空気旋回用オリフィス11Bに薄い液膜状
になって噴出する。この場合、燃料は計量オリフィス9
の上流で旋回力が加えられているので、計量オリフィス
下流で燃料に旋回力を加える方式のものと較べて圧力損
失が少なく、その分、噴出速度を大きくできる。
【0017】一方、空気旋回用オリフィス11Bでは、
既述したように旋回燃料と逆方向に旋回する空気旋回流
が生じており、また、その空気旋回用の空気通路溝11
Aの出口が計量オリフィス9の出口近くに配置してある
ので、計量オリフィス9から噴射された旋回燃料が直ち
に空気旋回流と合流し、且つ燃料と空気の旋回方向は逆
であるので、空気と燃料の相対速度を大きくしつつ微粒
化させる。ついで、この微粒化された燃料と空気は空気
旋回用オリフィス11よりも細く絞った混合促進用オリ
フィス14を通るので、微粒化燃料と空気とが逃げる場
なく効率良く混合し、その後出口15を介して混合され
た燃料が吸気管内に噴霧される。
【0018】本実施例によれば、上記の作用により少な
い空気によって効率の良い燃料と空気との混合を良好に
行い、ひいては燃料の微粒化向上を図り得る。また、噴
射燃料を適度に減速させて、噴射燃料がそのいきおいで
吸気管壁に付着するといった事態を有効に抑制すること
ができる。
【0019】図5に微粒化用空気量Qaと噴霧の粒径と
の関係を示し、本実施例のように空気旋回式と混合促進
用オリフィスとを組合せたものは、単なる空気旋回式や
空気衝突式のものに較べ少ない空気量で微粒化を図り得
る結果が得られた。
【0020】図6は上記図5の実験データを得るのに使
用した従来の空気衝突式の燃料噴射弁の一例で、既述の
実施例と同一符号は同一或いは共通する要素を示す。従
来の空気衝突式の場合は、図6に示すように空気を旋回
させておらず、小さなオリフィス又はスリットから空気
をまっすぐ噴射燃料に衝突させていた。このため、小さ
なオリフィス60から空気を噴出させないと、燃料に均
等に空気を衝突させることができず、大きな粒子が発生
した。また、小さなオリフィスから空気を噴出させる
と、空気の汚れや、排気還流、水分の凍結によって、オ
リフィスがつまりやすく、信頼性が低い。さらに、噴霧
速度が大きく、微粒化した噴霧が吸気管内に付着してし
まう問題があった。
【0021】図7に空気流の旋回方向を変えた場合の微
粒化用空気流量Qaと噴霧粒径の関係を示す。微粒化用
空気量を大きくすると粒径が小さくなるが、空気の旋回
方向を燃料に対して逆方向にすると順方向の場合よりも
少ない空気で微粒化が可能である。
【0022】図8に燃料旋回の効果に関するデータを示
す。燃料に旋回を加えない場合、燃料が充分微粒化せ
ず、粒径が大きい。ピントル式のように弁の先端に突出
させた円錐部に燃料を衝突させて薄膜にすると、空気が
ないときでも微粒化するが、空気との相対速度が小さい
ため、粒径が大きい。また、旋回を加えたときには、計
量オリフィスの下流で旋回すると燃料の圧力損失が大き
いため、燃料旋回方向と逆方向の旋回空気流を後で合流
させても、その粒径は本実施例にように燃料を上流旋回
させた方式の場合に較べて粒径が大きい。すなわち、計
量オリフィスの上流で燃料に旋回を加え、計量オリフィ
スの下流で逆方向の空気旋回流を合流させた場合が最も
燃料の粒径を小さくできた。
【0023】図9にレーザで噴霧の粒径を微細計測した
ときの粒径の径方向分布を示す。空気衝突式では、空気
の当たる外側のみ微粒化が行われ、中央部には大きな粒
子が存在する。本実施例における空気旋回式では、空気
と燃料が充分に衝突するので、中央部にも大きな粒子が
存在せず、ほゞ満遍なく良好な微粒化状態とすることが
できる。
【0024】図10に本実施例における空気旋回用オリ
フィス11Bの出口径の寸法(図3に示すφdで、燃料
・空気混合促進用オリフィス14の径でもある)を変え
た場合の微粒化用空気流量Qaと噴霧粒径との関係を示
す。φdをノズルAでは3mm、ノズルBでは2.5m
m、ノズルCでは2mmとした。オリフィス14の寸法
dを小さくすると、空気と燃料の混合が促進され、少な
い空気で微粒化が可能である。
【0025】図11に上記のように空気旋回用オリフィ
ス11Bの出口径φdを変えた場合の噴射パルス幅と燃
料流量の関係を示す。上記のようにノズルA、ノズル
B、ノズルCではそのオリフィス14の径は少ない空気
流量で燃料の微粒化を図る要素となるが、ノズルCのよ
うにφdを小さくすると、微粒化用空気の圧力が大きく
なるほど燃料噴射量が少なくなる。これは、微粒化用空
気圧力が大きくなると、燃料出口部の圧力が大きくな
り、燃料の供給圧力との差が小さくなるためである。な
お、図11に示す△Paは供給空気圧力Paと吸気管内
圧力Pbとの差である。ノズルCのような場合には、燃
料圧力レギュレータの基準圧力として、吸気管内圧力を
用いず、微粒化用空気圧力または燃料出口部圧力を用い
ると上記問題が改善できる。
【0026】図12に供給空気圧力Paと噴霧粒径との
関係を示す。空気旋回用オリフィス11Bの面積を大き
くすると微粒化用空気量が多くなり、少ない圧力で微粒
化が可能である。このため、空気ポンプを用いる場合、
低い圧力しか供給できない構造では、空気旋回用オリフ
ィスの面積を大きくすればよい。
【0027】図13に上記実施例の燃料噴射弁における
微粒化用空気の供給方式の一例を示す。
【0028】図13では、燃料噴射弁1は吸気管40の
各マニホールドごとに配置され、エアクリーナ18,エ
アフローメータ19の下流で、絞り弁20の上流から共
通導管16´,空気分配器17及び各燃料噴射弁に接続
された分岐配管16を介して微粒化用空気が空気旋回用
オリフィス11Bに導入される。
【0029】吸気管の絞り弁20下流の圧力は、絞り弁
20での圧力損失、吸気管内の通路損失、エンジンの吸
い込みにより絞り弁上流よりも低いために、その差圧△
Paにより空気が燃料噴射弁1に流れる。また、絞り弁
全開時には差圧△Paが小さいので、空気ポンプ21を
設けてもよい。
【0030】この場合、空気旋回用オリフィス11Bで
空気の速度を大きくするため、吸気管内との差圧を0.
5気圧以上にするのが好ましい。また、全ての噴射弁1
の空気旋回用オリフィスの総面積よりも、空気分配器1
7への共通の空気導管16´を大きくする。また、空気
分配器17からの分岐配管16を1つあたりの噴射弁1
の空気旋回用オリフィス11Bの面積より大きくする。
このようにしないと、通路の途中で空気の流れが絞られ
てしまい。空気旋回用オリフィス11Bで高速の空気流
を形成できない。
【0031】図14に燃料微粒化用空気供給系の別の例
を示す。本例も図13の空気供給系同様にエアクリーナ
18,エアフローメータ19の下流で絞り弁20上流で
空気を取り込み、共通配管16´,ポンプ21,空気分
配器17,分岐配管16を介して空気を燃料噴射弁1の
空気旋回用オリフィス11Bに導くが、空気分配器17
中の圧力を一定に保つため、空気圧レギュレータ22を
空気分配器17に取付ける。
【0032】これにより、微粒化用空気の圧力を一定に
保つことができるので、燃料の微粒化を常に安定して行
うことができる。また、万一、空気旋回用オリフィス1
1Bに至る通路系(例えば溝11A)に目づまりした場
合でも圧力分配器17の圧力が異常に上がりすぎること
を防止する。
【0033】図15に燃料微粒化用空気供給系及び燃料
供給系の別の例を示す。本実施例も微粒化用空気は、エ
アクリーナ18,エアフローメータ19の下流で絞り弁
20上流から取り込まれ、共通配管16´,ポンプ2
1,空気分配器17,分岐配管16を介して燃料噴射弁
1の空気旋回用オリフィス11Bに導かれる。さらに、
燃料供給系は次のように構成される。
【0034】すなわち、燃料は燃料供給配管24に設け
た燃料ポンプ25により加圧され、この燃料圧力が燃料
圧力レギュレータ26で燃料噴出部(空気旋回用オリフ
ィス11B)の圧力Pxに対応して補正される。
【0035】燃料圧力レギュレータ26は、図16に示
すように、本体内部にチェック弁27付きダイアフラム
28,ばね29が内装され、作動室26A側に圧力導管
23を介して絞り弁20下流の圧力及び空気分配器17
内の供給空気圧力Paが導かれる。燃料噴出部11Bの
圧力Pxは、次式で表されるように、吸気管内に圧力P
bと微粒化用空気の供給圧力Paの両方に依存するの
で、
【0036】
【数1】Px=X・Pa+Y・Pb X,Yは重み係数である。
【0037】すなわち、本実施例では、燃料噴射オリフ
ィスの出口に空気と燃料を混合する空気燃料混合室11
Bを備え、供給燃料の圧力が吸気管の絞弁の上下流の中
間圧に応じて調整されるようにしてある。
【0038】そして、Pxに対して所定の差圧を保つよ
う燃料圧力レギュレータ26が作動する。また、このレ
ギュレータ26の作動室26AにPa,Pbを導く各導
管23にはそれぞれ絞り23a,23bが入れて、燃料
流量が吸気管内の圧力と微粒化用空気の圧力に依存しな
いように調整したものである。
【0039】図17は本発明の第2実施例に係る要部断
面図である。
【0040】本実施例の燃料噴射弁1は、エンジンの各
気筒に吸気弁が複数(例えば2個)配設されるタイプの
ものに適用するものである。噴射弁の駆動機構は上記各
実施例のものと同様で、計量オリフィス9上流に燃料旋
回子7を配設する。計量オリフィス下流の空気旋回子
(チップ)11に形成される空気旋回用オリフィス11
Bはストレートで、その下流に噴射燃料を分配させる分
岐用チップ30が配設してある。この分岐用チップ30
には、各吸気弁対応の分岐オリフィス30A,30Bが
形成される。
【0041】本実施例では、空気旋回用オリフィス11
Bの下部で燃料と空気が混合するが、さらに分岐オリフ
ィス30A,30Bがオリフィス11Bより細く絞った
ことで、この分岐オリフィスで微粒化燃料と空気の混合
が促進され、その結果、より一層の微粒化促進が図られ
る。この分岐オリフィス30A,30Bが空気・燃料の
混合促進用オリフィスを兼用する。
【0042】分岐オリフィス30A,30Bはその入口
が接してもよいが、これらの入口の一部が重なり合って
もよい。
【0043】図18に分岐オリフィス30A,30Bの
オリフィス径Dと噴霧粒径との関係を示す。空気量が少
ない場合、寸法Dが大きいほど粒径が小さくなる。これ
は、噴霧が分岐部に付着しないで噴出するためである。
空気が少ないときは、燃料噴射弁の燃料旋回による微粒
化に依存するので、分岐部に燃料が付着しない方がよ
い。一方、空気量が多いときには、寸法Dが小さいほど
空気と燃料が充分混合され、微粒化がよい。以上を考慮
して、適宜の寸法Dを設定する。
【0044】同様に、分岐オリフィスの長さlを長くす
ると、空気の少ないときに噴霧の粒径が大きくなり、空
気が多いときに粒径が小さくなる。図19に分岐オリフ
ィスの径Dと噴霧角θ1の関係を示す。Dが大きくなる
と、噴霧角θ1が大きくなる。また、分岐オリフィスの
長さlが2mm以下では、空気を導入すると噴霧角が大
きくなりすぎ、2つの方向に噴霧を形成することができ
ない。このためlを2mm以上とする必要がある。この
点は、空気微粒化で2つ以上の方向に噴霧を形成する上
で重要である。この噴射弁では、D=2.5mm,l=
4mm程度がよい。
【0045】図20に上記実施例の噴霧の状況を示す。
噴霧は2つの方向に形成される。2つの噴霧の方向θ
は、分岐オリフィスの角度により任意に変えることがで
きる。
【0046】図21に本発明の第3実施例を示す。
【0047】本実施例と図17の第2実施例との異なる
点は、計量オリフィス9の直ぐ下の下流に燃料分岐用チ
ップ(第1の分岐オリフィス)32を配設し、その下に
空気旋回子と燃料分岐を兼ねるチップ33を配設したこ
とにある。チップ33には、第2の分岐オリフィス33
A,33Bが配設され、図22に示すようにその上面
(図22の(イ)では右側)に分岐オリフィス33A,
33Bに対してオフセット配置された空気通路溝34を
配設してある。空気通路溝34は、環状空気通路13か
らの空気を導入し、分岐オリフィス33A,33Bに空
気旋回流を発生させる。2つの噴霧を形成する望ましい
寸法として、D=2mm,l=5mmである。
【0048】本実施例では、旋回燃料は燃料分岐用チッ
プ32で分岐された後、分岐オリフィス33A,33B
にて旋回空気流と衝突するが、この分岐オリフィス33
A,33Bが微粒化燃料と空気を効率良く混合させる。
【0049】図23に燃料分岐用チップ32の他の態様
を示す。
【0050】本実施例では、2つの分岐用オリフィス3
2A,32Bと、これらのオリフィスをつなぐスリット
32Cよりなる。燃料旋回子7により旋回力を付与され
た燃料は、計量オリフィス9から噴出するが、上記構成
をなす燃料分岐用チップ32によって旋回流を損失なく
2つの噴霧に導くことができる。このため、空気をこの
燃料とは逆方向に旋回させると、空気と燃料の相対的な
旋回速度が大きくなり、少ない空気で微粒化が可能であ
る。
【0051】図24に上記した燃料分岐用チップ32と
空気旋回子兼燃料分岐用チップ33との配置関係を示
す。燃料が旋回しているため、燃料分岐用チップ32の
各オリフィス32A,32Bから噴出する燃料の方向
は、スリット32Cの方向とは一致せず、θ3だけ角度
がずれる。以上を配慮して、本実施例では、損失なく燃
料をオリフィス33A,33Bに導くため角度θ3だけ
オリフィス33A,33Bをずらしてある。
【0052】図25に図17に用いた燃料分岐用チップ
30の他の形状を示す。燃料計量オリフィス9からの燃
料を旋回の損失なく2つの方向に分けるため、燃料分岐
用チップ30の分岐オリフィス30A,30Bを、旋回
燃料の進行方向に合わせてその出口をそれぞれ角度をθ
3だけオフセットしたものである。これによって、旋回
された燃料をその損失をほとんどなくして分岐するの
で、特に空気量の少ないときでも噴霧の粒径を小さくで
きる。
【0053】図26に図21における空気旋回用オリフ
ィス33の他の形状を示す。燃料分岐用チップ32から
の燃料を旋回の損失なく2つに分けるため、燃料分岐・
空気旋回用オリフィス33の各オリフィス33A,33
Bを旋回燃料の進行方向に合わせてその出口をそれぞれ
角度をθ3だけずらしたものである。この場合にも、旋
回された燃料が損失なく2つに分岐されるので、特に空
気量の少ないときでも噴霧の粒径を小さくできる利点が
ある。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、少ない空気量で燃料の
効率の良い微粒化を図ることができ、さらに、燃料圧力
の制御性が良いエアーアシスト型燃料噴射弁、及び燃料
供給量が制御が安定な燃料噴射システムを提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る燃料噴射弁の要部拡
大断面図。
【図2】上記実施例の縦断面図。
【図3】上記実施例に用いる空気旋回用オリフィスの平
面図及びそのA−A線断面図。
【図4】上記実施例の動作説明図。
【図5】上記実施例の本発明品と従来技術との微粒化用
空気量−噴霧粒径特性のデータを示す線図。
【図6】従来の空気衝突式オリフィスを備えた燃料噴射
弁の部分断面図。
【図7】燃料と微粒化用空気流とを逆旋回及び順旋回さ
せて衝突させた場合の微粒化用空気量−噴霧粒径特性の
データを示す線図。
【図8】燃料と微粒化用空気流とを逆旋回させて衝突さ
せた場合で、燃料を計量オリフィスの上流,下流で旋回
させた場合、及び燃料を旋回させない場合の微粒化用空
気量−噴霧粒径特性のデータを示す線図。
【図9】上記実施例の空気旋回式と従来の空気衝突式の
燃料微粒化方式を用いた場合の径方向の微粒化分布を示
す線図。
【図10】上記実施例の空気旋回用オリフィスの径を変
えたときの微粒化用空気量−噴霧粒径特性のデータを示
す線図。
【図11】図10の条件を前提として燃料の噴射パルス
幅−燃料流量特性のデータを示す線図。
【図12】微粒化用供給空気の圧力と燃料噴射弁の出口
圧力の差圧△Pa−噴霧粒径特性のデータを示す線図。
【図13】上記実施例の微粒化用空気供給系の一例を示
す説明図。
【図14】上記実施例の微粒化用空気供給系の他の例を
示す説明図。
【図15】上記実施例の微粒化用空気供給系の他の例を
燃料供給系と併せて示す説明図。
【図16】図15に用いる燃料圧力レギュレータの一例
を示す縦断面図。
【図17】本発明の第2実施例に係る燃料噴射弁の要部
拡大断面図。
【図18】第2実施例の分岐オリフィス出口径φDと噴
霧粒径との関係を示す線図。
【図19】第2実施例の分岐オリフィス出口径φdと噴
霧角との関係を示す線図。
【図20】第2実施例の噴霧の状況を示す説明図。
【図21】本発明の第3実施例に係る燃料噴射弁の要部
拡大断面図。
【図22】第3実施例に用いる空気旋回・燃料分岐オリ
フィスの縦断面図及び平面図。
【図23】第3実施例に用いる部品の一部及びその動作
状態を示す説明図。
【図24】第3実施例に用いる燃料分岐オリフィスと空
気旋回・燃料分岐オリフィスの配置関係の一例を示す説
明図。
【図25】第2実施例に用いる分岐オリフィスの一例を
示す平面図。
【図26】第3実施例に用いる空気旋回・燃料分岐オリ
フィスの一例を示す平面図。
【符号の説明】
1…燃料噴射弁、4…計量弁、7…燃料旋回子、7A…
旋回力付与用の燃料通路溝、7B…空気旋回用オリフィ
ス、8…弁座、9…計量オリフィス、11…空気旋回
子、11A…旋回力付与用の空気通路溝、11B…空気
旋回用オリフィス、12…カバー、13…空気通路、1
4…燃料・空気混合促進用オリフィス、16…空気導
管、16´…空気共通導管、17…空気分配器、19…
エアフローメー、20…絞り弁、21…ポンプ、22…
空気圧力レギュレータ、24…燃料供給配管、25…燃
料ポンプ、26…燃料圧力レギュレータ、30…分岐用
チップ、30A,30B…燃料分岐用オリフィス、32
…燃料分岐用オリフィス、33…分岐用チップ、33
A,33B…空気旋回・燃料分岐用オリフィス。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料噴射オリフィスの出口に空気と燃料
    を混合する空気燃料混合室を備え、供給燃料の圧力が吸
    気管の絞弁の上下流の中間圧に応じて調整されているこ
    とを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 【請求項2】 燃料噴射オリフィスの出口に空気と燃料
    を混合する空気燃料混合室を備え、供給燃料の圧力が当
    該空気燃料混合室の圧力に近似した圧力に調整されてい
    ることを特徴とする燃料噴射弁。
  3. 【請求項3】 エアーアシスト型燃料噴射弁を備え、吸
    気管の絞弁の上下流の中間圧に応じて前記エアーアシス
    ト型燃料噴射弁の供給燃料の圧力を制御することを特徴
    とする燃料噴射システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013532247A (ja) * 2010-05-20 2013-08-15 ライトサイド エルエルシー マルチフィジックス燃料噴霧装置及び方法
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