JP2986783B1 - キャスタブル耐火物およびそれを用いた耐火煉瓦 - Google Patents

キャスタブル耐火物およびそれを用いた耐火煉瓦

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Abstract

【要約】 【課題】耐熱衝撃にすぐれ、金属溶湯、特に、銅合金、
アルミニウム合金などの溶湯にぬれ難く、かつ、侵食や
浸透がしにくい、熱間における強度に優り、取扱い性の
よいキャスタブル耐火物の提供。 【解決手段】アルミナ−シリカ系原料にアルミナセメン
ト4〜10重量%、シリカフラワー1〜5重量%、窒化
珪素微粉1〜20重量%および溶融シリカ粒子3〜20
重量%を加え総量で100重量%になるよう調製したこ
とを特徴とするキャスタブル耐火物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銅、アルミニウム
合金などの溶湯用のキャスタブル耐火物、ならびに該キ
ャスタブル混練物を成形あるいは成形,焼成した耐火煉
瓦に関する。
【0002】
【従来の技術】銅、アルミニウムなどの非鉄金属溶解に
広く使用されている低周波誘導方式によるるつぼ型およ
び溝型の電気溶解炉用炉材としては高珪酸質、高アルミ
ナ質などのラミング材(つき固め材)が一般に使用され
ている。
【0003】また、溶解条件が苛酷な場合には、原単位
を低減化するために例えば高アルミナ質に窒化珪素を添
加したもの(特開昭56−22675号公報)、およ
び、これらにさらに黒鉛のような溶湯と反応してCOを
発生する固体物質を添加したもの(特開昭59−694
69号公報)などのラミング材が用いられている。
【0004】これらのラミング材は、湿式(水などの液
体を添加して混練)で施工される場合が多いが、近年で
は乾燥工程を短縮するために乾式で施工されることが増
加している。
【0005】乾式施工の場合は、ラミング作業時に粗粒
子や微粒子の偏析が避けられないため使用成績の変動が
激しい。また、つき固めに使用した中子(金枠)を外さ
ずに一回ごとに溶解し、炉材の焼付けに使用する場合に
は経済的に不利であり、中子溶解を行わず脱枠する方式
では脱枠の際につき固め層が崩れ易く、層状クラックを
生じ易い等の欠点がある。さらにつき固め時に著しい粉
塵飛散があり、作業環境上大きな問題となっている。
【0006】湿式成型ではつき固め時の環境汚染の心配
がなく、脱枠の際のトラブルもないが、成型時にラミネ
ーションを発生させる恐れもある。また、成型後の乾燥
を注意して行う必要があり、通常、つき固め終了後溶解
開始までに数日を要する。
【0007】このようにラミング材には湿式にも乾式に
も一長一短があり、さらにこれら両者に共通する問題と
して、優れた築炉技術者が全国的に不足しており、その
対策は大きな問題となっている。
【0008】この他に不定形耐火物としてはキャスタブ
ル耐火物がある。キャスタブル耐火物は築炉施工時に環
境汚染を生じることなく施工前の混練、流し込みも容易
で、施工の巧拙による使用成績への影響もほとんどな
い。
【0009】しかし、キャスタブル耐火物は共通的傾向
として、銅、アルミニウムなどの溶解温度に相当する8
00〜1200℃近傍で強度が低下し、溶湯の流動によ
る機械的溶損を受け易い。800〜1200℃近傍にお
ける強度が比較的大きい高アルミナ質キャスタブルで
も、溶融金属との化学反応による侵食、浸透が著しい。
【0010】また熱衝撃の激しいるつぼ型溶解炉や鋳造
樋などでは、高アルミナ質キャスタブルは熱衝撃抵抗が
小さいために使用面にクラックを生じ易く、地金の浸入
によるいわゆる湯差しを生じ、溶解炉のライニングの場
合はコイルショート事故の最大原因となる。さらに鋳造
樋などでは、溶湯とのぬれ性が大きいために地金付きが
激しく、地金除去の際に炉材剥脱による損傷もある。
【0011】従って、銅、アルミニウムなどの非鉄金属
を始めとする金属溶解炉用としてキャスタブル耐火物
は、前記ラミング材に比較すると殆ど用いられていな
い。
【0012】熔融金属用キャスタブル耐火物について
は、ジルコンをベースにシリカの超微粉と耐火粘土を添
加したもの(特開昭57−172181号公報)、耐火
粘土に解膠剤、凝膠剤を添加したもの(特開昭50−1
27907号公報)、これにさらに金属アルミニウム粉
末およびその反応抑制剤を添加したもの(特開昭53−
66917号公報)などが提案されている。
【0013】これらは熱衝撃に対しては有効であるが、
銅、アルミニウムなどの非鉄金属溶解に対しては侵食、
浸透性および材料装入時の機械的衝撃や溶湯の運動によ
る機械的損傷に対して十分とは云えない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】こうした溶融金属用炉
材としてはラミング材、キャスタブルを問わず、一般に
高アルミナ質のものが使用されるが、本発明者のこれま
での検討では、高アルミナ質骨材に粘土やシリカ微粉に
少量の添加剤を加える程度では、耐侵食、耐浸透性、耐
熱衝撃性を備え、機械的にも優れた材料は得られないこ
とが分かった。
【0015】本発明の目的は、耐熱衝撃にすぐれ、金属
溶湯、特に、銅合金、アルミニウム合金などの溶湯にぬ
れ難く、かつ、侵食や浸透がしにくい、熱間における強
度に優り、取扱い性のよいキャスタブル耐火物を提供す
ることにある。
【0016】また、本発明の他の目的は、上記キャスタ
ブル耐火物を成形した耐火煉瓦、および、これを焼成し
た耐火煉瓦を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者は、高アルミナ
質主体のキャスタブルの持つ前記の問題点を解決するた
めに種々検討した結果、低水分量で鋳込み(流し込み)
が可能であり、短時間で凝結する高強度キャスタブルを
得る方法については、特開平1−10076号公報の技
術に準じ、高アルミナ質骨材とアルミナセメントの混合
物にシリカフラワーを少量添加したものをベース耐火物
として用いることにした。前記の目的を達成する本発
要旨は次のとおりである。
【0018】〔1〕 アルミナ−シリカ系原料にアルミ
ナセメント4〜10重量%、シリカフラワー1〜5重量
%、窒化珪素微粉1〜20重量%および溶融シリカ粒子
3〜20重量%を加え総量で100重量%になるよう調
製したことを特徴とするキャスタブル耐火物。
【0019】〔2〕 アルミナ−シリカ系原料にアルミ
ナセメント4〜10重量%、シリカフラワー1〜5重量
%、窒化珪素微粉1〜20重量%、炭化珪素微粉1〜1
0重量%および溶融シリカ粒子3〜20重量%を加え総
量で100重量%になるよう調製したことを特徴とする
キャスタブル耐火物。
【0020】〔3〕 前記〔1〕または〔2〕に記載の
キャスタブル耐火物の混練物を、目的,用途に応じた鋳
型に鋳込み硬化した後、脱型,乾燥しそのまま、また
は、焼成した耐火煉瓦。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明におけるベース耐火物混練
の主体となる骨材としては、通常のキャスタブル耐火物
に使用される耐火骨材から目的に応じて適宜選択でき
る。こうした耐火骨材としては、例えば、アルミナ、ボ
ーキサイト、ムライト、シャモット、ろう石、珪石、ジ
ルコン、ジルコニアなどが挙げられ、特に、銅合金、ア
ルミニウム合金の溶解用としてはアルミナ、ムライトな
どの高アルミナ質の緻密な粒子のものが望ましい。
【0022】本発明で使用するアルミナセメントとして
は、特に、制限はなく通常市販されているものが用いら
れるが、耐侵食性の点からAl23を70重量%以上含
有するものが望ましい。このアルミナセメントの配合量
は、耐火物中4〜10重量%が望ましい。4重量%未満
では硬化速度が遅く強度も不十分であり、10重量%を
超えると耐火性の低下、溶湯との反応性の増大、熱衝撃
抵抗の低下などが生じ、さらに施工時の水分添加量を多
くしなければならないために、乾燥に時間を要する等の
欠点がある。
【0023】本発明で使用するシリカフラワーの配合量
は、耐火物中2〜8重量%が適当である。2重量%未満
ではその効果が殆ど無く、8重量%を超えると施工時の
水分添加量が多くなるため、乾燥に時間を要するばかり
でなく、耐火性の低下、溶湯との反応性の増大、キャス
タブルの収縮量増大の要因となる。
【0024】上記シリカフラワーの不純物は、耐火物の
耐熱性に悪影響を及ぼす恐れがあるので、不純物総量が
1%以内の高純度品を用いることが望ましい。また、シ
リカフラワーの粒度は、混練物の粘性や硬化時間にも影
響が大きいことから、粒径32μm以下のものが好まし
い。
【0025】本発明で使用する窒化珪素としては、鉄
分、酸化カルシウム、または、酸化マグネシウムなどの
不純物を1〜2重量%含むことは避けられないが、純度
が良いものほどキャスタブル耐火物としての効果が得ら
れる。また、その粒度は0.147mm以下の微粒がよ
い。粗粒の窒化珪素を多く含むと、例えば、酸化性雰囲
気中,1300℃以上で使用する場合に、窒化珪素が酸
化されて二酸化珪素を生じ、その結晶性が悪くなって耐
火物としての強度低下を招き、耐侵食性をも損ねる恐れ
がある。
【0026】上記窒化珪素の配合量は、耐火物中1〜2
0重量%が適当で、特に、3〜10重量%が好ましい。
1重量%未満では溶湯とのぬれ性が大きくなり耐侵食性
が低下し、20重量%超えると流し込み特性が悪くな
り、耐侵食性も低下する。
【0027】本発明の主目的の一つである熱衝撃抵抗強
化のため、キャスタブル耐火材の粒度構成や、低熱膨張
係数を示す物質の添加など種々検討した結果、耐侵食性
や焼結強度を損ねずに高い熱衝撃抵抗を与えるには、粗
粒、中間粒、微粒の混合系からなる溶融シリカの使用が
有効なことが分かった。
【0028】なお、溶融シリカの粗粒とは4.7〜0.3
mm、中間粒とは0.3〜0.15mm、そして、微粒は
0.15mm以下の粒子のものを云うが、耐火物製造に
おける広い意味での粗粒、中間粒、微粒が適用される。
【0029】上記溶融シリカの配合量は、耐火物中3〜
20重量%が適当である。3%未満では熱衝撃抵抗の改
善効果が小さく、20重量%を超えると耐火物中に微粒
子を増加させることになり、熱衝撃抵抗をかえって低下
させ、かつ、焼結強度の著しい低下、耐侵食性の低下を
もたらす。
【0030】なお、溶融シリカの添加による耐熱衝撃性
の改善については、特開平2−6797号公報、特開平
9−183673号公報があるが、いずれも0.125
mm篩で95%以上通過するものを0.5〜5重量%添
加したものである。
【0031】しかし、本発明者が溶融シリカの広範な粒
度と配合量について検討した結果、耐熱衝撃性改善に対
する溶融シリカの効果は単に添加量だけでなく、その粒
度構成(粒度分布)に左右されることを見出した。即
ち、後述の実施例にも示したように、微粒を3重量%以
上添加することによって、熱衝撃試験を10サイクル行
っても剥落は認められないが、クラックが3〜4サイク
ル程度で発生する。
【0032】これに対して中間粒を併用する場合、およ
び、粗粒、中間粒、微粒の混合系を添加する場合には、
その添加量が総量で10重量%以上になると、クラック
の発生は10サイクル以上と大幅に改善される。また、
粗粒、中間粒および微粒をそれぞれ5重量%添加する
と、極めて大きな熱衝撃抵抗のものが得られる。
【0033】また、熱衝撃抵抗の飛躍的な向上には、溶
融シリカの微粒を5重量%以上、粗粒および中間粒を1
5重量%以下添加することによって得られる。なお、粗
粒の添加量が10重量%になると焼結強度を低下させる
ので、粗粒および中間粒としての溶融シリカの添加量は
共に7.5重量%以下が適当で、特に、5重量%が好ま
しい。
【0034】キャスタブル耐火材は、流し込み成型が複
雑な形状でも可能であるが、本発明のキャスタブルは水
分添加量が通常のキャスタブル耐火材に比べて少なく、
その量は6.5〜7.5重量でよい。従って、流し込みに
際してはフレキシブルバイプレータなどを用いて脱気を
十分行いながら行うことが重要である。
【0035】流し込み用の鋳型としては、木型、金型、
合成樹脂型などが使用できるが、寸法精度や安定性など
の点から合成樹脂型が適当である。鋳型は割り型が一般
的で、脱型を容易にするためにグリースと軽油との混合
油を刷毛塗りするか、テトラフルオロエチレンのスプレ
ーコーティングなど離型剤を用いるのがよい。
【0036】流し込んだものは、常温でほぼ1日乾燥後
脱型し、110℃程度で24時間乾燥する。なお、氷点
下になるような場合は1日で脱型できない場合があるの
で、流し込んだ後は、ほぼ室温程度で養生するようにす
るのが望ましい。
【0037】乾燥後のものは、焼成品とほぼ同等の耐熱
衝撃性、耐侵食性、強度を有するのでそのまま使用する
ことができるが、一般的には1200℃程度で2〜4時
間焼成して使用することが好ましい。
【0038】本発明においては、炭化珪素を窒化珪素に
併用すると、溶湯とのぬれ性を改善することができる。
こうした炭化珪素としては、一般の耐火物原料として広
く使用されている純度85%以上のものがよく、0.0
74mm以下の微粒子からなるものを用いる。その添加
量は、耐火物中1〜10重量%が適当で、1重量%未満
では、焼結強度および耐侵食性の点で好ましくなく、1
0重量%を超えると窒化珪素単独の場合と同様に流し込
み特性が悪くなる。
【0039】炭化珪素は、単独では溶湯とのぬれ性を悪
化させるので好ましくないが、窒化珪素と併用添加する
ことで、窒化珪素単独添加の場合に優る効果が得られ
る。次に本発明を実施例に基づき説明する。
【0040】
【実施例】〔実施例 1〕表1に示す配合組成のキャス
タブル耐火物を調製し、これに水を7.0重量%配合し
たものを合成樹脂製鋳型に流し込み、フレキシブルバイ
プレータで十分に脱気した。これを常温で1日乾燥後脱
型し、次いで110℃で24時間乾燥した。脱型後12
00℃で2時間焼成して耐火煉瓦を得た。
【0041】なお、上記キャスタブル耐火物組成におけ
る高アルミナ質配合物としては、アルミナ−シリカ系原
料にアルミナセメント8.0重量%、シリカフラワー3.
0重量%配合のものを用いた。
【0042】上記耐火煉瓦から所定の寸法(幅40mm
×長さ40mm×厚さ40mm)に切り出した試験片を
用いて圧縮強度(東京衡機製,RU−TK12圧縮試験
機)を測定した。また、上記耐火煉瓦を所定の寸法(幅
20mm×長さ120mm×厚さ20mm)に切り出し
た試験片を用いて抗折強度(島津製作所製,抗折試験
機)を測定した。
【0043】また、侵食率は、上記耐火煉瓦に直径20
mm×深さ20mmの穴を形成し、そこに銅の削粉を密
に充填したものを1300℃,2時間加熱後、室温まで
冷却する。これを上記穴の中心線に沿って縦に二つに切
断した後、その断面の面積を測定し、試験前の面積に対
する面積増加分を比率で示したものである。
【0044】さらにまた、熱衝撃抵抗は、(1000
℃,15分加熱)⇒(水冷,3分)⇒(空冷,12分)
を1サイクルとするヒートサイクル試験を行い、クラッ
ク発生(目視)までと、剥落(クラックにより欠け落ち
る、あるいは、割れる現象)までのヒートサイクルの回
数で判定した。これらの結果を表1に併せて示す。
【0045】表1から、本発明の試料No.7、8、1
0が特に優れていることが分かる。
【0046】
【表1】
【0047】〔実施例 2〕次に、窒化珪素と炭化珪素
を併用添加した場合の炉材の性能を検討した。その結果
を図1および図2に示す。
【0048】なお、用いたキャスタブル耐火物は、高ア
ルミナ質配合物、溶融シリカ量15%(粗粒5%+中
間粒5%+微粒5%)と、それぞれ図1,2に示すよう
に窒化珪素と炭化珪素の添加量を変えたものを作製し、
実施例1と同様にして乾燥,焼成した耐火煉瓦を作製し
た。
【0049】図1から明らかなように窒化珪素3重量
%、炭化珪素5重量%添加の場合が、溶湯とのぬれ性並
びにこれに基づく耐侵食性が、また、図2から焼結強度
(1200℃)の点で最も好適な添加量であることが確
認できた。
【0050】本発明によるキャスタブル耐火物と、これ
まで鋳造樋に使用されてきた高強度高アルミナ質キャス
タブルとの性能比較を表2に示す。
【0051】
【表2】
【0052】浸透度は、るつぼ法による侵食試験におけ
る断面側壁部の一定個所について、蛍光X線法によりC
u,CuOの浸透度をCuの含有を示すX線計数率で比
較した。なお、表2において剥落30%とは、重量比で
全体の30%が剥落したことを示す。
【0053】Cuの侵食には関係のない炉材の健全部を
示すCu(Kcps)は0.7であった。本実施例のキ
ャスタブルの浸透度を示すCu(Kcps)は、健全部
の値と実質的に同じで、全く浸透は無いものと判断され
る。
【0054】次に、表2に示すように、焼結強度は高強
度高アルミナ質耐火材にやや劣るが、鋳造樋やるつぼ型
溶解炉、溝形溶解炉などには十分使用可能な強度で、特
に、溶銅による侵食や浸透に対しては著しく強く、熱衝
撃抵抗が絶大なことが分かった。従って、これまで使用
されてきた鋳造樋用キャスタブルにおけるような熱衝撃
によるクラックからの地金のさし込み、溶銅の浸透、地
金付きのトラブル、溶銅の侵食による損耗の大幅低減
等、耐用性向上が期待できる。
【0055】次に、本発明における焼成耐火物製品の性
能を、従来使用されてきた黒鉛質ストッパー,ノズル耐
火煉瓦と比較した場合について表3に示した。
【0056】
【表3】
【0057】本発明品は黒鉛質煉瓦に比較して、緻密で
強度も大きくストッパー据付時の機械的衝撃にも強く、
熱衝撃に強いため剥脱によるトラブルがない。また、黒
鉛質煉瓦の欠点である酸化損耗が全くないため、耐用寿
命が著しく大きく、価格も黒鉛質煉瓦の1/2と安価で
あり、黒鉛質ストッパー、ノズル煉瓦に比べて極めて優
れていることが分かった。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱衝撃に優れ、銅、
アルミニウムなどの非鉄金属溶湯にぬれ難く、これらの
侵食や浸透に対して大きな抵抗を有し、機械的損傷(摩
耗)にも強いキャスタブル耐火物を得ることができる。
【0059】施工の際の水分添加量が少なくても鋳込み
(流し込み)が可能で、短期間で硬化し、常温から使用
温度まで高強度を保つことのできるキャスタブル耐火物
を得ることができる。
【0060】また、該キャスタブル耐火物の混練物を鋳
型に鋳込み、脱型後乾燥し、そのまま、あるいは、焼成
することにより優れた特性の耐火煉瓦を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2のキャスタブル耐火物の窒化珪素と炭
化珪素との添加による侵食率への影響を示すグラフであ
る。
【図2】実施例2のキャスタブル耐火物の窒化珪素と炭
化珪素との添加による焼結度(1200℃)への影響
を示すグラフである。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミナ−シリカ系原料にアルミナセメ
    ント4〜10重量%、シリカフラワー1〜5重量%、窒
    化珪素微粉1〜20重量%および溶融シリカ粒子3〜2
    0重量%を加え総量で100重量%になるよう調製した
    ことを特徴とするキャスタブル耐火物。
  2. 【請求項2】 アルミナ−シリカ系原料にアルミナセメ
    ント4〜10重量%、シリカフラワー1〜5重量%、窒
    化珪素微粉1〜20重量%、炭化珪素微粉1〜10重量
    %および溶融シリカ粒子3〜20重量%を加え総量で1
    00重量%になるよう調製したことを特徴とするキャス
    タブル耐火物。
  3. 【請求項3】 アルミナ−シリカ系原料にアルミナセメ
    ント4〜10重量%、シリカフラワー1〜5重量%、窒
    化珪素微粉1〜20重量%および溶融シリカ粒子3〜2
    0重量%を加え総量で100重量%になるよう調製した
    混練物を、目的,用途に応じた鋳型に鋳込み硬化した
    後、脱型,乾燥しそのまま、または、焼成したことを特
    徴とする耐火煉瓦。
  4. 【請求項4】 アルミナ−シリカ系原料にアルミナセメ
    ント4〜10重量%、シリカフラワー1〜5重量%、窒
    化珪素微粉1〜20重量%、炭化珪素微粉1〜10重量
    %および溶融シリカ粒子3〜20重量%を加え総量で1
    00重量%になるよう調製した混練物を、目的,用途に
    応じた鋳型に鋳込み硬化した後、脱型,乾燥しそのま
    ま、または、焼成したことを特徴とする耐火煉瓦。
JP10278041A 1998-09-30 1998-09-30 キャスタブル耐火物およびそれを用いた耐火煉瓦 Expired - Fee Related JP2986783B1 (ja)

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