JP2985588B2 - エレクトロフュージョン継手と熱可塑性樹脂成形体の接合方法 - Google Patents

エレクトロフュージョン継手と熱可塑性樹脂成形体の接合方法

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JP2985588B2
JP2985588B2 JP5168201A JP16820193A JP2985588B2 JP 2985588 B2 JP2985588 B2 JP 2985588B2 JP 5168201 A JP5168201 A JP 5168201A JP 16820193 A JP16820193 A JP 16820193A JP 2985588 B2 JP2985588 B2 JP 2985588B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エレクトロフュージョ
ン継手(以下、EF継手と言う)と熱可塑性樹脂成形体
の接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エレクトロフュージョン方式によらず
に、管と継手を熱融着する場合、管表面と継手内面に熱
板を当てて加熱溶融させた後、熱板を取り去り、管を継
手内に差し込んで接合する方法が一般的に行われてい
る。
【0003】熱可塑性樹脂管などの成形体をエレクトロ
フュージョン方式によって接合する場合には、管の端部
にEF継手を嵌め、この継手内に埋め込まれた電熱線に
通電して両者の接合部を加熱溶融する。その溶融によっ
て管と継手の接合部が一体化して融着する。この方式に
おいては、融着不良を防ぐために、通電の方法や継手の
形状等について種々の検討がなされている。しかし、上
記いずれの場合においても、管表面の樹脂が劣化してい
たり、管表面が汚れていたりすると、融着不良を来すこ
とになる。このため、一般には、融着前に管の接合部表
面をカンナ等によって削り落とし、劣化や汚れ等がない
樹脂を露出させた後、接合操作を行っている。
【0004】又、特開平3−24392号公報には、管
表面の樹脂の劣化や汚れに起因する融着不良をなくすた
めに、接合する熱可塑性樹脂管として、外面にその管の
樹脂とは非相溶性の樹脂を被覆してあるエレクトロフュ
ージョン用の管を使用し、接合前に上記被覆層を剥がし
て劣化等が生じていない樹脂表面を露出させた後、接合
する方法が示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の熱板を用いる接
合方式では、手動による操作が主であるため、、接合部
の融着強度は施工者によって大きく影響され、そのバラ
ツキが大きい。即ち、融着強度には個人差がある。又、
現場施工のため、運搬する施工治具が重く煩雑であっ
た。これらの問題点を解決するために、エレクトロフュ
ージョン方式が採用され、普及している。
【0006】しかし、従来のエレクトロフュージョン方
式による接合方法には問題がある。まず、管表面の樹脂
を削り落とした後に融着・接合する方法においては、融
着に先立って、管表面の樹脂をカンナ等で削り取る作業
を行わなければならず、そのための治具が必要になると
共に、手間もかかる。
【0007】又、外面に非相溶性の樹脂を被覆してある
管を使用し、この被覆層を剥がして融着・接合する方法
においては、エレクトロフュージョン用の特別の管を使
用しなければならず、施工コストが高くなる。又、上記
被覆層が損傷して管表面の一部が劣化し、或いは汚れが
発生した場合には、結局、管表面を切削しなければなら
ない。
【0008】本発明は、上述のようなエレクトロフュー
ジョン方式による接合方法の問題点を解決するための方
法で、接合に際して管表面の樹脂を削り落とす必要がな
く、又、特別の管を使用する必要もなく、安定して高い
融着強度を得ることができるEF継手と熱可塑性樹脂成
形体の接合方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】 上記課題は、エレクト
ロフュージョン継手と熱可塑性樹脂成形体を溶融接合す
る方法において、前記熱可塑性樹脂成形体と前記継手を
嵌め合わせ、この継手に通電してこの継手及び前記熱可
塑性樹脂成形体の接合面を溶融させ、次いで、この溶融
させた接合面が固化するまでの間に、前記継手又は前記
熱可塑性樹脂成形体を動かしてこの両者の接合面の樹脂
を撹乱させた後、前記継手と前記熱可塑性樹脂成形体を
固着させることによって解決される。
【0010】本発明において、EF継手とは、接合部に
導電性加熱体が埋め込まれた熱可塑性樹脂製のものであ
って、例えば、ソケット、エルボ、ティー、キャップ、
サドル等を指すものとする。又、熱可塑性樹脂成形体と
は、上記EF継手と嵌合させる熱可塑性樹脂製のもので
あって、管、ロッド、及び容器など、或いは、その一部
に上記EF継手と嵌合させる部分を有する成形体を指す
ものとする。
【0011】EF継手又は熱可塑性樹脂成形体の動かし
方は、例えば、差込み継手を使用して管を接合する場
合、EF継手又は管の何れかを周方向又は軸方向へ動か
すか、或いは、周方向の動きと軸方向の動きを組み合わ
せた動かし方にする。そして、これらを動かす場合、周
方向へ動かす時には90°以上、軸方向へ動かす時には
±10mm以上の変位を与えればよい。なお、EF継手
の構造が差込み式以外ものであったり、熱可塑性樹脂
成形体が管以外のものであったりする場合でも、両者の
動かし方は、上記に準じて接合面を摺動させるなどして
動かせばよい。
【0012】そして、上記の溶融させた接合面が固化す
るまでの間とは、EF継手への通電が終了してから接合
面が樹脂の結晶化温度に到達するまでの間である。従っ
て、EF継手又は熱可塑性樹脂成形体を動かすのは、樹
脂が溶融してから固化するまでの間に実施すればよく、
この間の時間は、樹脂の種類及び融着時の樹脂温度、成
形体の肉厚、外気温度などによっても異なるが、通常、
通電終了時から5秒以内である。要は、EF継手と熱可
塑性樹脂成形体を融着させる接合部の界面(融着界面)
の樹脂を攪乱することができる状態になっている時であ
ればよい。
【0013】
【作用】 上述のように、EF継手又は熱可塑性樹脂成
形体を動かすのは、融着界面の樹脂を撹乱するためであ
る。接合時に融着界面の樹脂を撹乱すると、融着界面近
傍の樹脂が流動し、界面を挟んでEF継手と熱可塑性樹
脂成形体双方の樹脂分子の相互拡散が促進され、又、双
方の樹脂分子の絡み合いも促進される。このため、接合
前には不連続であったEF継手と熱可塑性樹脂成形体の
融着界面が互いの母材と同等レベルまで均一化される。
従って、本発明による接合においては、極めて高い融着
強度が得られる。
【0014】
【実施例】ガス用ポリエチレン差込み式EF継手と、外
径60mmのガス用ポリエチレン管を接合した結果について
説明する。この試験においては、本発明の方法と従来の
方法の双方について実施した。そして、これらの方法に
よって接合した管について、接合部の剥離試験を行っ
た。剥離試験は次の方法によって行った。
【0015】(剥離試験の方法)図1は試験片を切り出
す接合部の部分を示す側面図である。1はEF継手、2
はポリエチレン管であり、3(斜線部分)が試験片を切
り出す部分である。10は通電部のターミナルを示す。
試験片は、図2及び図3のように、接合部を軸方向に沿
って短冊状に切り出したもので、その寸法は管部分2a
の幅を30mm、継手部分1aの幅を5mmにした。そし
て、一般の引張試験機によって、この試験片の剥離荷重
を測定した。測定は各方法についてそれぞれn=10で
行った。なお、管のカンナがけをする場合、表面部約1
00μmの樹脂を電動スクレーパーで切削した。
【0016】上記のようにして測定した剥離荷重の結果
を平均値にし、表1に示す。表1において、本発明によ
る実施例1とエレクトロフュージョン方式による比較例
1の剥離荷重を比較すると、管の表面をカンナがけした
比較例1の場合よりも、カンナがけをしなかった実施例
1の場合の方が遙に高い値が得られると共にその標準偏
差も小さかった。更に、実施例1(カンナがけ無し)と
比較例2(カンナがけ無し)について、カンナがけをし
なかった場合同士を比較してみると、従来法による比較
例2の剥離荷重は、実施例1の値に対して極めて低く、
その標準偏差も非常に大きかった。
【0017】このように、従来法では、接合に際して管
のカンナがけをしなければ、高い融着強度は得られず、
そのバラツキも非常に大きくなるが、本発明によれば、
管のカンナがけをしなくても、極めて高い融着強度が得
られ、そのバラツキも非常に小さくなることが確認され
た。
【0018】又、カンナがけをした管を使用し本発明の
方法で接合した実施例2の剥離荷重は、カンナがけ無し
の場合(実施例1)の値に比べて大差ない値であった。
このように、実施例1と実施例2の比較では、カンナが
けの有無についての明らかな有意差は認められず、本発
明においては、敢えて、カンナがけをする必要がないこ
とが確認された。このことは、接合に際して、EF継手
又は熱可塑性樹脂成形体を動かして、接合面を相互に摺
動させることによる効果の現れであるものと考えられ
る。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】 本発明は、溶融させたEF継手と熱可
塑性樹脂成形体の接合面が固化するまでの間に、上記E
F継手又は熱可塑性樹脂成形体を動かしてこの両者の接
合面の樹脂を撹乱させた後、固着させる方法である。
【0021】本発明によれば、接合時に、融着界面の樹
脂が撹乱されて界面近傍の樹脂が流動し、EF継手と熱
可塑性樹脂成形体双方の樹脂分子の相互拡散や双方の樹
脂分子の絡み合いが促進され、接合前には不連続であっ
たEF継手と熱可塑性樹脂成形体の界面が互いの母材と
同等のレベルまで均一化される。従って、管の接合に際
して、管表面の樹脂を削り落とさなくても、高い融着強
度を得ることができる。又、EF継手用の特別の管を使
用する必要もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験片を切り出す接合部の部分を示す側面図で
ある。
【図2】試験片の側面図である。
【図3】試験片の正面図である。
【符号の説明】
1 EF継手 2 ポリエチレン管 3 試験片を切り出す接合部の部分 1a 継手部分 2a 管部分

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレクトロフュージョン継手と熱可塑性
    樹脂成形体を溶融接合する方法において、前記熱可塑性
    樹脂成形体と前記継手を嵌め合わせ、この継手に通電し
    てこの継手及び前記熱可塑性樹脂成形体の接合面を溶融
    させ、次いで、この溶融させた接合面が固化するまでの
    間に、前記継手又は前記熱可塑性樹脂成形体を動かして
    この両者の接合面の樹脂を撹乱させた後、前記継手と前
    記熱可塑性樹脂成形体を固着させることを特徴とするエ
    レクトロフュージョン継手と熱可塑性樹脂成形体の接合
    方法。
JP5168201A 1993-07-07 1993-07-07 エレクトロフュージョン継手と熱可塑性樹脂成形体の接合方法 Expired - Lifetime JP2985588B2 (ja)

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