JP2983769B2 - 衣類乾燥機 - Google Patents

衣類乾燥機

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JP2983769B2
JP2983769B2 JP4194025A JP19402592A JP2983769B2 JP 2983769 B2 JP2983769 B2 JP 2983769B2 JP 4194025 A JP4194025 A JP 4194025A JP 19402592 A JP19402592 A JP 19402592A JP 2983769 B2 JP2983769 B2 JP 2983769B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所定箇所の温度に基づ
いて運転を行う、衣類乾燥機に関する。
【0002】
【従来の技術】特公平1−40640号公報に示される
衣類乾燥機においては、適当箇所で乾燥風の温度を温度
センサにより検知し、この検知温度に基づいてヒータ等
を制御して乾燥運転を行う。検知した温度は作業者に表
示する必要がなく、従って、温度専用の表示部が不要で
あり、衣類乾燥機のコストダウンが図られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記温度セン
サが故障した場合、サービスマンは、温度センサの検知
温度が表示されるとその表示温度に基づいて温度センサ
の故障を容易に判断できるのであるが、温度表示部が設
けられていないことにより温度センサの故障を迅速に判
断できず、修理に手間取る。
【0004】本発明は、温度センサが検知した温度を表
示する専用の温度表示部がなくとも、サービスマンが温
度センサ故障時に簡単に故障を検知できる温度運転装置
を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の衣類乾燥機は、
乾燥運転するために選択される複数の運転コース毎に設
けられ、運転コースが選択されたことを示すために選択
された運転コースに対応して1つだけ表示駆動される複
数のコース表示部と、乾燥運転に必要な所定箇所の温度
を検知する温度センサと、この温度センサの検知結果に
基づいて選択された運転コースの乾燥運転制御を行う衣
類乾燥機において、特殊操作がなされた場合に限り、
定温度範囲毎に区分された各一定温度範囲の内で、上記
温度センサが検知した温度に該当する一定温度範囲を、
上記複数のコース表示部の表示の組み合わせにて表示さ
せる温度表示制御手段を有することを特徴とする。
【0006】
【作用】運転コースを選択設定すると、この運転コース
下で、温度センサの検知温度に従って乾燥運転がなされ
る。運転コースの選択設定にあっては、複数のコース
示部の内、選択された運転コースに対応するコース表示
部が一つだけ表示され、選択した運転コースを確認でき
る。
【0007】一方、上記温度センサが故障した場合、サ
ービスマンは故障判断を行うために、特殊操作を行う。
すると、上記複数のコース表示部は温度表示用に代わ
り、表示の組み合わせによって温度センサの検知温度を
一定温度範囲毎に対応させて表示する。これにより、サ
ービスマンは温度センサがおかしな温度を検知していて
故障していることを容易に判断し、素早く修理できる。
【0008】
【実施例】本発明の温度運転装置を衣類乾燥機の実施例
に従って図面を参照して説明する。図3は衣類乾燥機の
構造を示し、1は本発明の衣類乾燥機であり、2はその
機枠、3はこの機枠2の前面中央に設けた衣類の投入口
である。4は上記機枠2の後面に取り付けた後面板であ
る。5は外部空気を導入するために、上記後面板4の中
央に設けた導入孔、6は上記導入孔5から導入した空気
を再び機外へ導出するために、後面板2の下部に設けた
導出口である。
【0009】7は上記投入口3を開閉するドア、8は上
記投入口3を囲むように取り付けた環状の板金製ドラム
支持板である。9は上記機枠2の後部に、上記後面板4
と間隔をあけて横方向に架設した支持板、10はこの支
持板9に固定したファンケーシングである。
【0010】11は上記機枠2内に配設した横軸型の乾
燥室即ちドラムであり、前面開口を上記投入口3に対向
させている。このドラム11の前面側は、フェルト等を
介して上記ドラム支持板8で支持し、後面側は、軸12
で回転自在に支持している。13は上記ドラム11の内
壁の一部を内側に膨らませるようにして形成したバッフ
ルで、ドラム11の回転に伴ってその中の衣類をかき上
げるためのものである。14は上記ドラム11の後面中
央に設けた乾燥風出口、15はこの出口14を覆うフィ
ルターカバーで、内側には、リントフィルタ16を装着
している。
【0011】17は上記ドラム支持板8の下部に設けた
乾燥風入口である。18は上記支持板9に設けた連通
口、19は上記乾燥風出口14からの風を確実に上記連
通口18に送るためのシール部材である。
【0012】20は上記ファンケーシング10内におい
て、上記軸12に回転自在に装着した円盤状の合成樹脂
製両面ファンである。この両面ファン20は、上記ドラ
ム11側に位置する循環ファン面21と上記後面板4側
に位置する冷却ファン面22とを、それぞれ表裏一体に
形成している。また、冷却ファン側中央部にはプーリ2
3を設けている。24は上記ファンケーシング10に、
上記両面ファン20を囲むように設けた合成樹脂製仕切
板である。この仕切板24の中央の円形開口内に上記両
面ファン20を収容することにより、上記仕切板24と
上記両面ファン20とで共同して、上記ファンケーシン
グ10内を乾燥風路25と冷却風路26とに区画してい
る。
【0013】27は上記乾燥風路25の下部に設けた排
気口、28はこの排気口27と上記乾燥風入口17とを
連結する循環ダクトである。29、29aはこの循環ダ
クト28の出口近傍、即ち上記乾燥風入口17近傍に配
置した負荷即ち加熱用の第1、第2ヒータである。30
は上記循環ダクト28の最下部に設けた排出口で、ダク
ト28内に凝縮した除湿水を機外へ排出する。
【0014】31は誘導モータであり、小プーリ32、
ベルト33を介して上記プーリ23に接続している。同
時に、プーリ34、ドラムベルト35を介して上記ドラ
ム11に接続している。
【0015】そして、乾燥時、上記モータ31の駆動力
により、上記ドラム11が低速で、上記両面ファン20
が高速で、それぞれ一方向に回転する。同時に、上記第
1、及びまたは第2ヒータ29、29aが通電し、乾燥
風を加熱する。
【0016】これにより、上記循環ファン面21が回転
して起きた乾燥風が、上記乾燥風路25、循環ダクト2
8、ドラム11を通って循環し、ドラム11内の衣類と
熱交換を行う。また、上記冷却ファン面22が回転し
て、上記導入孔5から冷却風路26内に外気が導入され
て上記導出口6から導出される。この時、上記両面ファ
ン20が冷却される。そして、熱交換後に乾燥風が両面
ファン20に接して冷却され、乾燥風中の水分が凝縮
し、乾燥風路25内を流れ下り、上記排出口30から排
出される。
【0017】36は上記モータ31の回転数を検出する
ための回転数センサで、上記小プーリ32に取り付けた
磁石片37と、この磁石片37が発する磁気に感応する
ホール素子38とからなる。小プーリ32、即ち上記モ
ータ31が1回転するとホール素子38の出力にパルス
電圧が発生し、このパルス電圧の発生周期によってモー
タ31の回転数が検出できる。
【0018】39は上記連通口18の近傍に設置した第
1温度センサ即ち第1感熱素子で、上記ドラム11から
排出された乾燥風の温度を検出して、アナログ電圧値に
変換する。40は上記乾燥ダクト28内において、上記
第1、第2ヒータ29、29aの入口近傍に設置した第
2温度センサ即ち第2感熱素子で、これらヒータによっ
て再加熱される前の乾燥風の温度を検出して、アナログ
電圧値に変換する。40aは上記乾燥ダクト28内にお
いて、上記第1、第2ヒータ29、29aの出口近傍に
設置した第3温度センサ即ち第3感熱素子で、ヒータで
再加熱された直後の乾燥風の温度を検出して、アナログ
電圧値に変換する。これら第1、第2、第3感熱素子と
しては、例えばサーミスタを用いる。上記第1、第2感
熱素子39、40は衣類の乾燥率を検知するために、ま
た上記第2、第3感熱素子40、40aは上記フィルタ
16の目詰まりを検知するために用いられ、このことは
後で詳細に説明する。
【0019】図4は上記機枠2の前面下部に配設された
操作パネルを示す。100は乾燥運転条件を設定するた
めの運転条件設定キー群で、このキー群100は、ヒー
タ切換キー101、コース切換キー102、キンコロコ
ース切換キー103からなる。104は乾燥運転を開始
し、あるいは乾燥運転を途中で停止するときに操作され
るスタ−ト/ストップキー、105は電源スイッチであ
る。
【0020】上記ヒータ切換キー101は、ヒータ2
9、29aの双方への通電制御即ちヒータ強制御とする
か、ヒータ29のみへの通電制御即ちヒータ弱制御とす
るかを切換え設定する。ヒータ切換キー101を操作す
るごとに強と弱が繰り返し切換え設定される。
【0021】上記コース切換キー102は、「標準」
「ちょっと乾燥」「厚物」「アイロン」「毛布」「60
分」の各運転コースを切換え設定する。「標準」コース
は普通の衣類を乾燥するときに、「ちょっと乾燥」コー
スは生乾きの衣類を乾燥するときや下着などを暖めると
きに、「厚物」コースはジーンズなどの乾きにくい衣類
を乾燥するときに、「アイロン」コースは後でアイロン
がけが必要な衣類を乾燥するときに、「毛布」コースは
毛布を乾燥するときに、「60分」は60分間の乾燥を
行うときに、各々設定される。上記コース切換キー10
2を操作するごとに各コースが繰り返し切換え設定され
る。尚、「標準」「ちょっと乾燥」「厚物」「アイロ
ン」の各コースに限り、上記ヒータ切換えキー101に
よる強・弱の切換え設定が可能となる。
【0022】上記キンコロコ−ス切換キ−103はキン
コロコ−スを設定するためのものである。キンコロコ−
スは、標準乾燥をした後に乾燥温度を上げて衣類を殺菌
するコースであり、おしめなどの衣類の乾燥に用いられ
る。
【0023】106、107はヒータ強・弱切換え設定
時に点灯する強、弱表示部、108〜113は「標準」
〜「60分」の各コースの設定時に各々点灯するコース
表示部、114、115はキンコロコ−スの運転経過状
況を示す青色、赤色経過表示部で、運転時間が残り10
分になるまでは経過表示部114が点灯し、残り10分
となると経過表示部114、115が交互に点灯し、運
転終了となると経過表示部115が点灯する。116は
後述の如く上記フィルタ16に目詰まりが生じたときに
点灯する目詰まりサインである。117、118、11
9は一般的な乾燥運転の経過を示すもので運転の経過に
つれて順次点灯する運転経過表示部である。上記強・弱
表示部106、107、コース表示部108〜113、
及び運転経過表示部117、118、119はLEDか
らなる。
【0024】図5は上記衣類乾燥機の制御機構を示す。
41は上記操作パネルの各種キー群、42は上記ドア7
の開閉を検出するドアスイッチである。43は商用電源
44の零電圧点であるゼロクロス点を検出するゼロクロ
ス検出回路、45は上記各種表示部を駆動する表示回路
である。46は運転の終了や動作異常等を知らせるブザ
ー回路である。47及び48、48aはそれぞれ上記モ
ータ31及びヒータ29、29aを駆動するトライアッ
クである。
【0025】49は制御機構の中心となる制御手段即ち
マイクロコンピュータ(以下マイコンと略す)であり、
上記キー群41、ドアスイッチ42、第1、第2、第3
感熱素子39、40、40a、回転数センサ36、及び
ゼロクロス検出回路43からの情報に基づいて、上記表
示回路45、ブザー回路46及びトライアック47、4
8、48aに制御信号を送出する。
【0026】このマイコン49は、CPU50、RAM
51、ROM52、温度表示制御部53、A/D変換器
54等で構成されている。上記CPU50は、制御部5
5と演算部56とから構成され、上記制御部55は、命
令の取り出し及び実行を行い、上記演算部56は、命令
の実行段階において、制御部55からの制御信号によっ
て入力機器やメモリから与えられるデ−タに対し、二進
加算、論理演算、増減、比較等の演算処理を行う。上記
RAM51は、機器に関するデータを記憶するためのも
のであり、上記ROM52は、予め機器を動かすための
手段や判断のための条件の設定、各種情報の処理をする
ためのルール等を読み込ませておくものである。
【0027】上記第1、第2、第3の感熱素子39、4
0、40aから上記マイコン49へ入力されたアナログ
電圧値の温度データは、A/D変換器54によってディ
ジタル電圧値に変換される。一方、ROM52は、温度
に対応した基準値を記憶している。制御部55は、演算
部56において上記A/D変換器54の出力と上記基準
値とを比較し、温度を判定する。
【0028】上記構成に基づく衣類乾燥機の動作を説明
する。操作キー群41においてヒータ切換キー101を
押して強または弱設定を行い、コース切換キー102か
キンコロコ−ス切換キー103を押して運転コースを選
択設定し、スタート/ストップキー104を押すと、選
択された或る運転条件の下では以下の動作が行われる。
【0029】ゼロクロス検出回路43がゼロ信号を検出
するタイミングに同期して、トライアック48、48a
にゲート信号が出力され、ヒータ29、29aがONす
る。更に、トライアック47にゲート信号が出力制御さ
れてトライアック47の導通角が制御され、モータ31
は回転数1300rpmで回転する。即ち、上記回転数
センサ36からのパルス信号に基づいてモータ31の回
転数が検知され、トライアック47の導通角が増減制御
される。導通角の増減に基づいて、モータ31への供給
電圧量が増減し、モータ31の回転数が1300rpm
に維持される。
【0030】そして、モータ31が回転すると、ドラム
11が回転するとともに、両面ファン20が回転する。
両面ファン20の回転により乾燥風が発生し、ヒータ2
9、及びまたは29aによって加熱されてドラム11内
に送り込まれる。モータ31が1300rpmで定常回
転すると、ドラム11は43rpmで定常回転する。ド
ラム11内の衣類は、乾燥初期には水分を多く含んでい
るので重く、このような衣類をバッフル13によってド
ラム11の最上部までかき上げるためには比較的高い回
転数が要求される。このため、ここではドラム11を4
3rpmで定常回転させている。ドラム11内の衣類
は、バッフル13によりかき上げられては落とされるよ
うにして撹拌されながら、同時に、上記乾燥風よって乾
かされる。この間、ドラム11内の衣類が乾燥すること
によって負荷量が変化し、これにより回転数が変化しよ
うとするが、上述のようにドラム11は一定の回転数で
定常回転し続ける。
【0031】このようにして乾燥が行われる間、第1感
熱素子39及び第2感熱素子40によって検出されるド
ラム出口及びヒータ入口の温度は、衣類が乾燥していく
にしたがって図6のような特性を示す。ヒータ入口の温
度は、外気の温度に影響され、値自身はその時々で変わ
るが、運転開始後、しばらくすると余り変動しなくな
る。一方、ドラム出口の温度は、衣類が十分に水分を含
んでいるときには衣類との間で熱交換が行われるので、
一定の値を保つが、衣類が乾燥してくると、十分に熱交
換が行われないので温度が上昇し始める。乾燥率は、こ
れら2箇所の温度差から判定される。即ち、乾燥運転開
始より15分経過後、衣類との間で十分に熱交換が行わ
れているときの温度差Aを検出し、これを基準とする。
衣類が乾燥してきてドラム出口の温度が上昇して、温度
差が拡がり、温度差がAに所定値Bを加えた(A+B)
に達した時に、衣類の乾燥率が96%と判定される。こ
こで、所定値Bは、衣類の乾燥率が96%になるときの
値として、あらかじめ実験等により決定されるものであ
る。なお、この96%の乾燥率は感熱素子39,40に
よる乾燥率判定の限界値である。
【0032】第1及び第2の感熱素子39及び40から
の入力に基づいて、乾燥率が96%に達したと判断され
ると、乾燥開始時からこの判断までに要した運転時間
(乾燥開始時からカウントされているものである)に基
づいて、衣類の量が判定され、その後の回転数が決定さ
れる。即ち、運転時間が短いほど衣類の量が少ないとし
て、回転数を低くする。例えば、運転時間が40分以内
であれば、モータ31の回転数を1200rpmに変更
設定し、40分を越え100未満であれば1240rp
m、100分以上であれば1270rpmにそれぞれ変
更設定する。モータ31の回転数が1200rpm、1
240rpm、1270rpmのとき、ドラム11の回
転数は、それぞれ40rpm、41rpm、42rpm
となる。また、これらの回転数は、この時判定した各々
の衣類の量に対してドラム11を回転させたとき、バッ
フル13によってかき上げられた衣類が最上部から落ち
るように、あらかじめ実験等によって決定したものであ
る。変更設定された回転数の下で15分が経過するとヒ
ータ29、29aがオフし、乾燥終了となる。
【0033】このように、衣類が所定の乾燥率に達する
と、衣類の量を判定し、このときの衣類の量に対してド
ラムを回転させたとき、バッフルによってかき上げられ
た衣類が最上部から落ちるように、その後の回転数を変
更しているので、洗濯時等に発生した衣類のからみを十
分にほぐしたのち乾燥運転を終わらせることができる。
したがって、ドラムからの衣類の取り出しがスムーズに
行える。
【0034】また、乾燥運転中、第2感熱素子40及び
第3感熱素子40aによって検出されるヒータ入口温度
及びヒータ出口温度、更に両温度の差は、衣類が乾燥し
ていくに従って図6のような特性を示す。いずれも、乾
燥運転開始後、時間T1が経過するまでの立ち上がり時
は大きく変動するが、この立ち上がり時を過ぎると余り
変動しなくなる。
【0035】しかし、乾燥運転中、上記リントフィルタ
16に衣類から発生するリントがたまってリントフィル
タ16が目詰まりを起こすと、乾燥風の流れが悪くな
る。すると、上記感熱素子40によるヒータ入口温度は
さほど影響を受けないが、上記感熱素子40aによるヒ
ータ出口温度は乾燥風がヒータ加熱されてもヒータ出口
付近に淀みやすくなって温度上昇する。ヒータ出口温度
の上昇により、ヒータ入口・出口温度の差も拡がる。こ
の場合、ヒータ出口温度が所定温度t2を越えると、あ
るいはヒータ入口・出口温度が所定温度t1を越える
と、目詰まりが発生していると判断され、目詰まりに応
じた運転が行われる。同時に上記目づまりサイン116
が駆動され、目詰まり発生が報知される。
【0036】ヒータ出口温度の所定温度t2を越える温
度上昇、及びまたはヒータ入口・出口温度差の所定温度
差t1を越えて拡がる状況は、乾燥運転開始後、乾燥運
転が安定するまでの時間T1の間にも生じ得る。これ
は、図6の如く、ヒータ出口温度はヒータ29、29a
での加熱直後の乾燥風の温度であって急上昇するのに比
べて、ヒータ入口温度は外気温度等の影響を受けて緩や
かに上昇することによる。すると、この時間T1におい
ては、このままでは、目詰まりが発生していなくても目
詰まり検知が行われる。しかし、本実施例にあっては、
時間T1経過中は目つまり検知を無視するようになって
いる。
【0037】さて、温度センサである上記第1、第2、
第3の感熱素子39、49、40aは上述の如く乾燥率
や目詰まりを検知するために用いており、各感熱素子に
よる検知温度は表示する必要がなく、従って、検知温度
専用の温度表示部が不要であり、衣類乾燥機のコストダ
ウンが図られている。
【0038】一方、各感熱素子39、40、40aが故
障した場合、サービスマンは、実際に修理するに際して
は、検知温度が表示されるとその表示温度に基づいて感
熱素子の故障を容易に判断でき修理を迅速に行えるが、
このままでは検知温度表示が行えないから修理に手間取
る。しかし、上記衣類乾燥機は以下のような構成を有し
ており、修理を迅速に行うことができる。
【0039】即ち、上記マイコン49は上記操作キー群
41での特殊キー操作を受け付ける。具体的には、まず
弱表示部107を点灯させるようにヒータ切換キー10
1を押し、次に60分コース表示部113を点灯させる
ようにコース切換キー102を押し、最後にヒータ切換
キー101とコース切換キー102を同時に押した状態
でスタート/ストップキー104を4回押す、と云う一
連の特殊キー操作を受け付ける。そして、この特殊キー
操作を受け付けると、マイコン49は温度表示制御部5
3の制御により温度表示モードに入り、運転条件確認用
としての上記の6つのコース表示部108〜113を検
知温度表示部として使用する。
【0040】そして、この温度表示制御部53は、上記
キンコロコ−ス切換キー103を押すごとに上記運転経
過表示部117、118、119を順繰りに点灯し、表
示部117の点灯時は上記第1感熱素子39によるドラ
ム出口温度を表示させ、表示部118の点灯時は上記第
2感熱素子40によるヒータ入口温度を表示させ、表示
部119の点灯時は上記第3感熱素子40aによるドラ
ム出口温度を表示させる。
【0041】ドラム出口温度及びヒータ入口温度は図1
の形態により表示する。例えば、ドラム出口温度及びヒ
ータ入口温度が5℃未満のときはいずれのコース表示部
も点灯せず、5℃以上10℃未満のときは右下の60分
コース表示部113だけを点灯し、10℃以上15℃未
満のときは右中の毛布コース表示部112だけを点灯す
る。このようにして、ドラム出口温度及びヒータ入口温
度を表示する。
【0042】また、上記温度表示制御部53は、上記第
3感熱素子40aによるヒータ出口温度は図2の形態に
より表示する。ヒータ出口温度はかなり高い領域にある
ことにより、例えば、ヒータ出口温度が125℃未満の
ときはいずれのコース表示部も点灯せず、125℃以上
130℃未満のときは右下の60分コース表示部113
だけを点灯し、130℃以上135℃未満のときは右中
の毛布コース表示部112だけを点灯する。このように
して、ヒータ出口温度を表示する。
【0043】このような温度表示において、各感熱素子
が抵抗値のずれや断線等により故障していると、上記温
度表示は明らかにおかしなものとなり、サービスマンは
この温度表示により感熱素子が故障していることを容易
に判断でき、素早く修理できる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、温度センサが検知した
温度を表示する温度専用の表示部が不要でコストダウン
が図られた衣類乾燥機において、上記温度センサの故障
時は、特殊操作がなされた場合に限り、複数の運転コー
を表示するコース表示部にて上記温度センサが検知し
た温度を表示させると云う構成としたから、サービスマ
ンにとっては温度センサの故障を検知温度の表示により
容易に判断して迅速に修理することができる。また、温
度センサが故障していない場合でも、特殊操作を行うこ
とで、上記温度センサが検知している温度を含む温度範
囲を表示させることができるので、上記温度センサが実
際に正確な温度を検出しているかを確認することが可能
となる。
【0045】更に、不要な温度表示は通常の場合行えな
いようにしているから、表示に紛らわしさを感じるのを
抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の衣類乾燥機において、ドラム出
口温度及びヒータ入口温度の表示形態を示す図である。
【図2】同乾燥機において、ヒータ出口温度の表示形態
を示す図である。
【図3】同乾燥機の縦断面図である。
【図4】同乾燥機の操作パネルの正面図である。
【図5】同乾燥機のブロック回路図である。
【図6】同乾燥機の要部の温度特性図である。
【符号の説明】
29 第1ヒータ 29a 第2ヒータ 39 第1感熱素子(第1温度センサ) 40 第2感熱素子(第2温度センサ) 40a 第3感熱素子(第3温度センサ) 53 温度表示制御部 108〜113 コース表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D06F 58/28 F24F 11/02 G05D 23/19

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乾燥運転するために選択される複数の運転
    コース毎に設けられ、運転コースが選択されたことを示
    すために選択された運転コースに対応して1つだけ表示
    駆動される複数のコース表示部と、乾燥運転に必要な所
    定箇所の温度を検知する温度センサと、この温度センサ
    の検知結果に基づいて選択された運転コースの乾燥運転
    制御を行う衣類乾燥機において、特殊操作がなされた場
    合に限り、一定温度範囲毎に区分された各一定温度範囲
    の内で、上記温度センサが検知した温度に該当する一定
    温度範囲を、上記複数のコース表示部の表示の組み合わ
    せにて表示させる温度表示制御手段を有することを特徴
    とする衣類乾燥機
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