JP2982335B2 - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

積層セラミックコンデンサ

Info

Publication number
JP2982335B2
JP2982335B2 JP3043322A JP4332291A JP2982335B2 JP 2982335 B2 JP2982335 B2 JP 2982335B2 JP 3043322 A JP3043322 A JP 3043322A JP 4332291 A JP4332291 A JP 4332291A JP 2982335 B2 JP2982335 B2 JP 2982335B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dielectric
sheet
multilayer ceramic
layer portion
effective
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3043322A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04280411A (ja
Inventor
和博 小松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP3043322A priority Critical patent/JP2982335B2/ja
Publication of JPH04280411A publication Critical patent/JPH04280411A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2982335B2 publication Critical patent/JP2982335B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ceramic Capacitors (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
  • Inorganic Insulating Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種電子機器などに使
用される積層セラミックコンデンサに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】積層セラミックコンデンサは、電子チュ
ーナ,ビデオテープレコーダ,ビデオカメラなどの各種
電子機器を初めとする広範囲な分野で利用されている。
【0003】さて、積層セラミックコンデンサは、周知
のように図2に示す通り複数の誘電体シート1を積層す
るとともに、各シート1間に異なる端部に交互に達する
ように内部電極2を介在させた構造となっている。また
内部電極2の介在した誘電体シート1の部分は有効層と
呼ばれ、内部電極2の介在しない誘電体シート1の部分
は無効層と呼ばれている。そして、図3に示すように積
層体をなす素体部3の両端部に上記内部電極2と電気的
に接続される端子電極4を設けた構造としている。
【0004】このような積層セラミックコンデンサは、
所望の容量のものを得ようとした場合、一般に用いる誘
電体シートの誘電率,シート厚み,内部電極の重なり面
積、さらには有効層を構成するところの内部電極の介在
した誘電体シートの枚数を操作して得られる。この時、
有効層部分の誘電体シートと、上下の無効層部分の誘電
体シートには、通常同一シートあるいは焼成収縮率の同
じシートが用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の構成で低容量の
ものを得ようとすれば、特定の誘電率の誘電体シートを
用いた場合、内部電極の重なり面積をできるだけ小さく
し、有効層部分のシート厚みをできるだけ厚くし、有効
層の積層数を少なくすることによってしか得られない。
しかし、この場合には内部電極と端子電極の接触面積が
小さくなるため、特に低容量の積層セラミックコンデン
サに要求される周波数特性の等価直列抵抗(以下ESR
値と呼ぶ)の増大を招くという問題点が生じるものであ
った。
【0006】本発明は上記のような問題点を解決すべく
なされたもので、有効層部分のシート厚み、内部電極の
重なり面積および有効層の積層数をできるだけ変えず
に、低容量の積層セラミックコンデンサを提供すること
を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明の積層セラミックコンデンサは、複数の誘電
体シートを積層するとともに中央部分における上記誘電
体シート間に複数の内部電極を介在させ、両端部に上記
内部電極と電気的に接続される端子電極を具備し、かつ
上記複数の誘電体シートのうち、上記内部電極の介在し
ない上下の無効層部分に、上記内部電極の介在する有効
層部分の誘電体シートよりも焼成収縮率が2%を超えな
い範囲で小さい誘電体シートを用いてなるものである。
【0008】
【作用】通常、積層セラミックコンデンサは、Pdなど
からなる内部電極と誘電体シートの焼成時におけるそれ
ぞれの酸化膨脹,反応性などによる挙動が異なるため、
内部的に歪みを生じる。この歪みは、有効層部分と無効
層部分において同一の誘電体シートを用いる場合は均一
である。そこで本発明は、無効層部分の誘電体シート
に、内部電極の介在する有効層部分の誘電体シートと焼
成収縮率の異なるシートを用いることにより、内部電極
との歪みの他に、誘電体同志で有効層部分と無効層部分
に歪みを生じさせることにより、通常より低容量の積層
セラミックコンデンサを得ることを可能としたものであ
る。
【0009】ここで、無効層部分の誘電体シートとし
て、有効層部分の誘電体シートよりも焼成収縮率が2%
を超えない範囲で小さいシートを用いると規定した理由
は、それぞれこの範囲を超えると耐熱性が劣化するため
である。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例について通常より低
容量の積層セラミックコンデンサを得る場合を比較例と
ともに説明する。すなわち、この実施例によるものは上
記実施例とは逆に、図1に示す構造において、内部電極
5の介在した有効層部分の誘電体シート6aの焼成収縮
率より、無効層部分の誘電体シート7aの焼成収縮率の
方が2%を超えない範囲で小さい構成としたものであ
る。
【0011】そして、具体的な作製は、次の要領で行っ
た。まず、BaTiO3系の同一組成で焼成収縮率の異
なる誘電体シート(誘電率とシートの大きさは上記実施
例と同じである。)を4種類用意し、そのうちで焼成収
縮率の最も大きい値を示すものを基準の誘電体シートと
した。そして、試料1および2としては、有効層部分お
よび無効層部分の両方に上記基準シートを用いて積層す
る構成とした。このうち、試料1については有効層部分
を30μm×4層、試料2は同じく30μm×5層と
し、無効層部分については、試料1は上方無効層部分が
30μm×11層、下方無効層部分が30μm×10層
とし、試料2は上下無効層部分をそれぞれ30μm×1
0層とした。また、試料3〜5は、有効層部分に上記基
準シートをそれぞれ用いて30×5層とし、無効層部分
は残りの3種類の誘電体シートをそれぞれ用いて、上下
各30μm×10層とした。以降はそれを加圧圧着後、
チップ状に切断し、次にこれを焼成し、その後端子電極
を形成した。完成品寸法は長さ1.2mm×幅1.25
mmで、内部電極重なり面積は0.9mm2とした。)この
ようにして得られた試料1〜5による製品の容量,容量
変化率,tanδおよびESR値などを下記の(表1)
に示す。
【0012】
【表1】
【0013】上記の(表1)における容量変化率は、試
料2による製品(従来例)の容量を基準とした時の値で
示しており、またtanδは1kHzの周波数で測定した
時の値であり、さらにESR値は100MHzで測定した
時の値を示している。
【0014】この(表1)から明らかなように、有効層
部分および無効層部分の両方に基準シートのみを用いて
積層し、容量を低くするために有効層数を5層から4層
にした試料1による製品は、試料1による製品に比較し
てESR値が増大している。これに対して、無効層部分
に焼成収縮率の低い誘電体シートを用いた試料3および
4による本発明にかかる製品は、有効層数が試料1のも
のと同じであるにもかかわらず、容量が低下し、しかも
ESR値にはほとんど変化が見られなく、周波数特性は
劣化していない。しかし、焼成収縮率差が2%を超えて
小さい誘電体シートを用いた試料5によるものは、(表
1)に示すようにtanδが高めの傾向になるため、実
用的ではない。
【0015】さらに、デラミネーションについて上記実
施例と同様の方法で調べたが、これについては全ての製
品において試料数各100個で全くデラミネーションの
発生は見られなかった。
【0016】次いで、耐熱性についても上記実施例と同
様の方法で調べた。下記の(表2)に試料数各100個
によるそれぞれの温度でのクラック発生についての結果
を示す。
【0017】
【表2】
【0018】この(表2)より、焼成収縮率が2%を超
える試料3によるものは、素子の側面にクラックの発生
が見られ、耐熱性が弱くなる傾向を示した。
【0019】これらの結果より、無効層部分の誘電体シ
ートに有効層部分の誘電体シートより焼成収縮率が小さ
いものを用いることにより、焼成収縮率の同じシートを
用いて同一の積層構造にしたものに比較し、大幅に容量
を低くすることが可能で、かつ、周波数特性の劣化しな
いことが解る。ただし、その焼成収縮率差が2%を超え
ると、(表1)および(表2)の試料5に示したように
耐熱性が劣化するとともにtanδの特性が低下し、好
ましくない。
【0020】したがって、この実施例では以上の説明か
らも解るように、本発明によるものは試料3,4であ
り、試料1および5は比較例、試料2は従来例である。
【0021】なお、本発明の構成は、いかなるシート作
製方法,積層方法においても適用可能なものであり、ま
た材料組成においても、上記各実施例ではBaTiO3
系のものを用いたが、他の材料系、例えばCaTi
3,Mg2TiO4,La2Ti27,PdTiO3系な
どでも効果のあるものである。さらに、内部電極や端子
電極の構成材料や構造上からも、特に制約を受けること
がないことはもちろんである。
【0022】
【発明の効果】以上述べてきたように本発明によれば、
無効層部分の誘電体シートに、有効層部分の誘電体シー
トよりも焼成収縮率が2%を超えない範囲で小さいシー
トを用いることにより、周波数特性を損なうことなく従
来よりも低容量の積層セラミックコンデンサを得ること
が可能となるものである。さらに、用いるシートの焼成
収縮率の種類により所望する容量を調整することがで
き、しかも有効層部分のシート厚みや内部電極の重なり
面積を変えずに低容量のものを図ることが可能なもので
あり、その産業上の利用価値はきわめて大きいものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる積層セラミックコンデンサの一
実施例を示す端子電極形成前の断面図
【図2】 従来の積層セラミックコンデンサを示す端子電
極形成前の断面図
【図3】 従来の積層セラミックコンデンサを示す斜視図
【符号の説明】
5 内部電極 6a 有効層部分の誘電体シート 7a 無効層部分の誘電体シート

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の誘電体シートを積層するとともに
    中央部分における上記誘電体シート間に複数の内部電極
    を介在させ、両端部に上記内部電極と電気的に接続され
    る端子電極を具備し、かつ上記複数の誘電体シートのう
    ち、上記内部電極の介在しない上下の無効層部分に、上
    記内部電極の介在する有効層部分の誘電体シートよりも
    焼成収縮率が2%を超えない範囲で小さい誘電体シート
    を用いてなる積層セラミックコンデンサ。
JP3043322A 1991-03-08 1991-03-08 積層セラミックコンデンサ Expired - Fee Related JP2982335B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3043322A JP2982335B2 (ja) 1991-03-08 1991-03-08 積層セラミックコンデンサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3043322A JP2982335B2 (ja) 1991-03-08 1991-03-08 積層セラミックコンデンサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04280411A JPH04280411A (ja) 1992-10-06
JP2982335B2 true JP2982335B2 (ja) 1999-11-22

Family

ID=12660579

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3043322A Expired - Fee Related JP2982335B2 (ja) 1991-03-08 1991-03-08 積層セラミックコンデンサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2982335B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011071145A1 (ja) 2009-12-11 2011-06-16 株式会社村田製作所 積層型セラミックコンデンサ
JP7241472B2 (ja) * 2018-06-01 2023-03-17 太陽誘電株式会社 積層セラミックコンデンサおよびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04280411A (ja) 1992-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101843182B1 (ko) 적층 세라믹 전자부품
KR101523630B1 (ko) 적층형 세라믹 전자부품
KR101856083B1 (ko) 적층 세라믹 커패시터
JP2021044533A (ja) 積層セラミックキャパシタ及びその製造方法
JPH0613259A (ja) 積層セラミックコンデンサとその製造方法
KR100271910B1 (ko) 적층 세라믹 전자부품
JPH1012475A (ja) 積層型セラミック電子部品
JPH09180956A (ja) 積層型セラミックコンデンサ
JP2982335B2 (ja) 積層セラミックコンデンサ
US7149073B2 (en) Electroceramic component
JPH07142285A (ja) 積層セラミックコンデンサとその製造方法
KR101933426B1 (ko) 적층 세라믹 전자부품
JPH11317321A (ja) 積層セラミックコンデンサとその製造方法
JP3924898B2 (ja) 積層セラミックコンデンサおよびその製造方法
JP3496184B2 (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
JPH0420245B2 (ja)
KR101973452B1 (ko) 적층 세라믹 커패시터
JP2001044059A (ja) 積層セラミックコンデンサ
JP3499737B2 (ja) 積層セラミックコンデンサの製造方法
JP2003249416A (ja) 積層セラミックコンデンサの製造方法および積層セラミックコンデンサ
JPS607711A (ja) 積層セラミツクコンデンサ−とその製造方法
JP2000173852A (ja) 積層セラミック電子部品
JPH05304042A (ja) 積層磁器コンデンサおよびその製造方法
JP2756746B2 (ja) 積層セラミックコンデンサの製造方法
JP2893704B2 (ja) 積層セラミックコンデンサ

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080924

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080924

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090924

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees