JP2756746B2 - 積層セラミックコンデンサの製造方法 - Google Patents

積層セラミックコンデンサの製造方法

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JP2756746B2 JP7828792A JP7828792A JP2756746B2 JP 2756746 B2 JP2756746 B2 JP 2756746B2 JP 7828792 A JP7828792 A JP 7828792A JP 7828792 A JP7828792 A JP 7828792A JP 2756746 B2 JP2756746 B2 JP 2756746B2
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貴文 田中
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内部電極層とセラミッ
ク層との間の剥離を防ぐことができる積層セラミックコ
ンデンサ(積層磁器コンデンサ)の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】積層セラミックコンデンサを製作する時
には、内部電極層(コンデンサ電極層)を有するセラミ
ック生シート(グリーンシート)の複数枚と、これ等の
上下に配置された内部電極層を持たないカバー用セラミ
ック生シートと、必要に応じて内部電極層を有するセラ
ミック生シートの複数の組の間に配置された内部電極層
を持たないトリム即ち調製用セラミック生シートとの積
層体を焼成する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、内部電極層
とカバー層又はトリム層との間にデラミネーション(剥
離)が生じることがある。このデラミネーションは、積
層体の熱伝導率の不均一性及び圧着の不均一性に基づい
て生じるものと考えられる。即ち、内部電極層はセラミ
ック層よりも熱伝導率が大きいために、内部電極層に挟
まれた比較的薄い領域の焼結及び収縮が比較的厚いカバ
ー層やトリム層よりも早く始まり、ここでは内部電極層
とセラミックが良好に密着するが、焼結が遅れるカバー
層やトリム層では内部電極層にセラミックが良好に密着
せず、デラミネーションが生じる。また、積層体の中央
部の内部電極層の相互間のセラミック層は比較的薄いの
で、内部電極層の厚みを無視することができず、圧着時
に内部電極層のセラミック層に対する強いくい込みが生
じて良好な密着性が得られるが、比較的厚いカバー層又
はトリム層に対しては内部電極層の強いくい込みが生じ
ないために密着性が悪くなり、結果としてデラミネーシ
ョンが生じる。
【0004】そこで、本発明の目的は、内部電極層の剥
離(デラミネーション)が生じにくい積層セラミックコ
ンデンサの製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、有機物処理したモンモリロナイト及び/又
は有機物処理したモンモリロナイトを主成分とする粘土
を含まないか又は第1の割合で含む第1のセラミック生
シートに内部電極層を設けたものを複数枚積層した容量
取得部と、内部電極層を具備せず且つ有機物処理したモ
ンモリロナイト及び/又は有機物処理したモンモリロナ
イトを主成分とする粘土を前記第1の割合よりも大きい
第2の割合で含む第2のセラミック生シートの単数又は
複数から成るカバー部及び/又はトリム部とを有する積
層体を形成し、この積層体を焼成することを特徴とする
積層セラミックコンデンサの製造方法に係わるものであ
る。なお、有機物としては、アニリン、フェニレンジア
ミン、ナフチルアミン、ベンジジン、アミノ酸等のアミ
ン類が適している。更に、有機物として、エチレングリ
コール、グリセロール、ポリグリコール、ポリグリコー
ルエーテル等も使用可能である。また、モンモリロナイ
トとしては、モンモリロン石、マグネシアモンモリロン
石、ヘクトライト等を使用することができ、モンモリロ
ナイトを主成分とする粘土としてはベントナイト、酸性
白土等を使用することができる。
【0006】
【作用及び効果】有機物処理したモンモリロナイト及び
/又はモンモリロナイトを主成分とする粘土をセラミッ
ク材料に添加すると、焼成時に焼結の開始温度が低くな
る。本発明ではカバー部及び/又はトリム部に容量取得
部よりも大きな割合でモンモリロナイト及び/又はこれ
を主成分とする粘土を添加するので、カバー部及び/又
はトリム部の焼結の開始を早めることができ、積層体の
全領域における焼結開始の均一化が達成され、内部電極
のデラミネーションを防ぐことができる。
【0007】
【実施例】次に、本発明の実施例に係わる積層セラミッ
クコンデンサの製造方法を説明する。まず、X7R規格
用のコンデンサを得るために、平均粒径が1.0μmの
(BaTiO3 +Nb2 5 +Co2 3 )+SrO組
成のチタン酸バリウム系セラミック粉末にアミン処理し
たモンモリロナイトを添加しないものと2重量%添加し
たものと2種類の材料を用意した。なお、モンモリロナ
イトとのアミン処理とはモンモリロナイト粒子の表面に
アミンの膜を形成することである。次に、アミン処理の
モンモリロナイトを含まない第1のセラミック粉末とア
ミン処理したモンモリロナイトを含む第2のセラミック
粉末に対して有機バインダーを加えて夫々のスラリーを
形成し、ドクターブレード法によって厚さ約23μmの
長尺のセラミック生シート(磁器生シート)即ちグリー
ンシートを夫々形成し、所定の寸法に切断することによ
って複数枚の第1及び第2のグリーンシートを夫々得
た。
【0008】次に、モンモリロナイトを含む第1のセラ
ミック粉末に基づく複数枚の第1のグリーンシートにパ
ラジウム(Pd)と有機バインダーと溶剤とから成る導
電性ペーストを塗布して積層コンデンサ50個分の内部
電極層を所定パターンに形成した。
【0009】次に、内部電極層を有する複数枚の第1の
グリーンシートとモンモリロナイトを含む第2のセラミ
ック粉末から成る第2のグリーンシートとを周知の方法
で積層し、圧力350kg/cm2 、70℃の条件で熱圧着
した後に所定の寸法(1.83mm×0.92mm)切断す
ることによって図1に示す構造の積層体を50個得た。
この積層体1は、内部電極層2を有するモンモリロナイ
トを含まない第1ののセラミック粉末に基づく第1のグ
リーンシートから成る電極用層E1 、E2 、E3 、E4
と、モンモリロナイトを含む第2のセラミック粉末に基
づく第2のグリーンシートから成るカバー層C1 、C2
、C3 、C4 、C5 及びトリム層T1 との積層体から
成る。熱圧着した後には各グリーンシートは一体化され
るが、説明の都合上図1では独立に示されている。
【0010】図1において、複数の内部電極層2は交互
に反対方向に導出されている。最も上の内部電極層2の
上には3枚のカバー層C1 〜C3 が配置され、最も下の
電極用層E4 の下には2枚のカバー層C4 、C5 が配置
され、中間の電極用層E2 、E3 間にトリム層T1 が配
置されている。トリム層T1 は、内部電極層2を伴なっ
ている上側の2枚の電極用層E1 、E2 から成る第1の
容量取得部と下側の2枚の電極用層E3 、E4 から成る
第2の容量取得部との間に介在して緩衝層として機能す
る。
【0011】次に、積層体1を炉に入れて、大気雰囲気
中で室温から1100℃までは40℃/hrの昇温速度で
加熱し、1100℃から1300℃までは160℃/hr
の昇温速度で加熱し、1300℃を1時間保持すること
によって焼結体を得た。次に、図2に示すように焼結体
3に一対の外部電極層4、5を設けて積層セラミックコ
ンデンサを完成させた。
【0012】次に、この焼結体3における内部電極層2
aのセラミック層3aに対するデラミネーション(剥
離)を調べたところ、50個のコンデンサのすべてにお
いて発生していなかった。比較のために、カバー層C1
〜C5 、トリム層T1 をアミン処理したモンモリロナイ
トを含まないセラミック粉末で形成した他は、実施例と
同一の方法で焼結体を作り、内部電極層のデラミネーシ
ョンを調べたところ、50個のコンデンサにつき32個
発生していた。
【0013】また、カバー層C1 〜C5 とトリム層T1
のセラミック粉末に対するアミン処理のモンモリロナイ
トの添加量の変化とデラミネーションとの関係を詳しく
調べるために、カバー層C1 〜C5 及びトリム層T1 の
セラミック粉末に対するアミン処理のモンモリロナイト
の添加量を0.01、0.02、0.03、3.0、
4.0、5.0、6.0に変化させた他は前述の実施例
と同一の方法で焼結体を作り、内部電極層のデラミネー
ションを夫々調べたところ、3個、0個、0個、0個、
0個、2個であった。これから明らかなように、カバー
層C1 〜C5 及びトリム層T1 のセラミック粉末に対す
るアミン処理のモンモリロナイトの添加量を0.02〜
5.0重量%にすることが望ましい。なお、焼成時の1
100℃〜1300℃までの昇温速度を320℃/hr、
又は80℃/hrにした場合においても同様な結果が得ら
れた。但し、昇温速度を低くすればするほどデラミネー
ションの発生は低下した。
【0014】
【変形例】本発明は上述の実施例に限定されるものでな
く、例えば次の変形が可能なものである。 (1) セラミック粉末の組成及び/又は粒径を種々変
えることができる。 (2) トリム層T1 を省くことができる。 (3) 電極用層の数を更に増やすことができる。 (4) 積層体の焼成温度は組成の変化等に応じて例え
ば900℃〜1400℃の範囲で変えることができる。 (5) 内部電極層の電極材料として銀、銀−パラジウ
ム、ニッケル等を使用することができる。 (6) 電極用層E1 〜E4 のためのセラミック粉末
に、カバ−層C1 〜C5及びトリム層T1 のためのセラ
ミック粉末に対するアミン処理モンモリロナイト及びこ
れを主成分とする粘土の添加量よりも例えば10%以上
低い割合で添加することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係わる積層体を示す断面図で
ある。
【図2】完成した積層セラミックコンデンサを示す断面
図である。
【符号の説明】
2 内部電極 E1 〜E4 電極用層 C1 〜C5 カバー層 T1 トリム層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機物処理したモンモリロナイト及び/
    又は有機物処理したモンモリロナイトを主成分とする粘
    土を含まないか又は第1の割合で含む第1のセラミック
    生シートに内部電極層を設けたものを複数枚積層した容
    量取得部と、内部電極層を具備せず且つ有機物処理した
    モンモリロナイト及び/又は有機物処理したモンモリロ
    ナイトを主成分とする粘土を前記第1の割合よりも大き
    い第2の割合で含む第2のセラミック生シートの単数又
    は複数から成るカバー部及び/又はトリム部とを有する
    積層体を形成し、この積層体を焼成することを特徴とす
    る積層セラミックコンデンサの製造方法。
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