JP2615477B2 - 積層磁器コンデンサの製造方法 - Google Patents

積層磁器コンデンサの製造方法

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JP2615477B2 JP63271153A JP27115388A JP2615477B2 JP 2615477 B2 JP2615477 B2 JP 2615477B2 JP 63271153 A JP63271153 A JP 63271153A JP 27115388 A JP27115388 A JP 27115388A JP 2615477 B2 JP2615477 B2 JP 2615477B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、積層磁器コンデンサの製造方法に関するも
のである。
従来の技術 近年、ラジオ、マイクロカセットレコーダ、電子チュ
ーナ、ビデオカメラ等の超小型、薄型軽量電子機器の発
展に伴い回路素子として使用されるコンデンサの小型、
大容量化が強く要求されるようになってきた。これらの
要求を満足する部品として積層磁器コンデンサが知られ
ている。
積層磁器コンデンサの製造方法としては、先ず誘電体
粉末、バインダ、可塑剤および有機溶剤からなるスラリ
ーを用いてドクターブレード法により有機フィルム上に
厚さ数十μmのセラミック誘電体層を設けてグリーンシ
ートを作成する。次にこのシート上に内部電極を印刷し
たものを複数枚積み重ねた後、圧着して積層成形体を作
成し、しかる後チップ状に切断、焼成後、外部電極を形
成して作成される。(「絶縁誘電体セラミックス」CMC
社発行、塩崎忠監修、p221〜227,1985年) 一方さらに大容量化を達成するには誘電体層を薄くす
ることが望まれるが、ドクターブレード法では誘電体層
厚みに限度があることからバインダ量を従来よりも増量
し、スラリー粘度をさらに小さくしてリバースロール法
により10μm以下の薄型シートを作成し、バインダ量の
多いことを利用してグリーンシートのベースフィルム面
側から熱圧着により誘電体層を転写する、いわゆるホッ
トスタンプ方式により誘電体層を積層する方法も最近提
案されている。
第2図を用いてホットスタンプ方式による積層磁器コ
ンデンサの積層工程を簡単に説明する。
誘電体粉末にバインダ、可塑剤、溶剤などを加えて混
合し調製されたスラリーを用い、リバースロール法など
により、数μmから数十μmの極薄の誘電体層6,11をベ
ースフィルム10に形成し、ホットスタンプシートを作成
する。なおこの場合誘電体層6の組成はホットスタンプ
システムが可能となるようなバインダ量が含有されてい
なければならない。このホットスタンプシートの誘電体
層6面上に内部電極7を形成し、その後別のホットスタ
ンプシート8を重ね合わせ、次に熱ローラ9等で熱と圧
力をベースフィルム10面側から同時にかけることにより
ホットスタンプシート8の誘電体層11を、内部電極7が
印刷された誘電体層6に転写させ、その後ホットスタン
プシート8のベースフィルム10を剥離する。次にこの剥
離面上に内部電極7を形成した後、さらに別のホットス
タンプシートの重ね合わせ、熱圧着により転写、ベース
フィルムの剥離、電極形成を繰り返すことにより積層す
る。なお第2図において12はヒータ、13はホットスタン
プ装置の架台である。
発明が解決しようとする課題 ホットスタンプ方式のグリーンシートは熱転写が可能
となるように従来法によるグリーンシートに比べ、バイ
ンダ量が多いため積層成形体を焼成する時にバインダの
除去が難しく、焼結後誘電体層6と内部電極7先で剥離
現象がおきる原因ともなっている。また積層数が増える
とバインダ量が多い場合、積層時の熱と圧力の為に内部
電極7の電極ずれが発生し、コンデンサとしての電気容
量が低下するなどの問題点を有していた。
本発明は上記問題点に鑑み、誘電体層のバインダ量を
多量に含有しなくてもホットスタンプシステムが可能で
かつ低温転写が出来る積層磁器コンデンサの製造方法を
提供しようとするものである。
課題を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明の積層磁器コンデ
ンサの製造方法は、使用するグリーンシートとして、ベ
ースフィルム面上に、誘電体粉末、バインダ、可塑剤か
らなる誘電体層を設け、この誘電体層面上に網目状また
は斑点状もしくは縞状となるように部分的に接着剤層を
設けたものであり、かかるグリーンシートの上記ベース
フィルム面側から熱と圧力をかけて被写物に誘電体層を
転写することにより積層するものである。
作用 本発明の積層磁器コンデンサの製造に使用するグリー
ンシートの一例を第1図に示す。第1図のグリーンシー
トはベースフィルム1面上に誘電体粉末2、可塑剤、バ
インダ3からなる誘電体層4を設け、さらにその面上に
接着剤層5が網目状または斑点状もしくは縞状の形状と
なるように部分的に形成された構造からなっている。こ
のような構造からなるホットスタンプシートを用いて第
2図と同様の方法でグリーンシートのベースフィルム1
面側から熱と圧力をかけて内部電極が印刷された誘電体
層上にベースフィルム1上の誘電体層4を転写して積層
磁器コンデンサを作成したとする。従来の接着剤層なし
でホットスタンプ法により誘電体層同士を積層しようと
すると加熱圧着時に、一旦誘電体層中のバインダが軟化
し熱転写が可能となるだけの多量のバインダ量を必要と
するが、本発明の製造方法に使用するグリーンシートは
低温加圧で軟化固着する感圧性の接着剤層を網目状また
は斑点状もしくは縞状の形状となるよう部分的に誘電体
層表面に形成していることから誘電体層内には特に多量
のバインダを必要としなくても容易に低温でホットスタ
ンプ方式により誘電体層同士を積層することが出来る。
従って従来のホットスタンプ式グリーンシートを使用す
る時に比べバインダの除去が容易であると共に低温転写
が可能なことから高積層時においても電極ずれが起こら
ない。なお誘電体層面上に全面接着剤層を形成するとホ
ットスタンプ時の熱転写は良好であるが焼成時に有機物
である接着剤が熱分解し多量のガスを発生することから
焼結体内には誘電体層間で多数のデラミネーションが生
じる。
実施例 本発明の具体的実施例について詳しく説明する。
BaTiO3を主成分とする誘電体粉末100重量部に対しポ
リビニルブチラール樹脂12重量部、フタル酸ジオクチル
2重量部を配合した後、溶剤にテトラヒドロフランを用
いてボールミルで20時間混練し、30cpsの粘度からなる
スラリーを作成した。このスラリーを脱泡処理後リバー
スロール法により厚み50μmのポリエステルフィルム上
に厚み9μmの誘電体層4を形成した。次にこの誘電体
層4面上にグラビアコーティング法により網目状に熱可
塑性アクリル−スチレン−塩酢ビ系接着剤層5を厚み1
μmで形成し、グリーンシートを作成した。なお誘電体
層4面上における接着剤層5形成面と形成していない面
の比率は1:1とした。また比較のために誘電体層4全面
に前述と同じ接着剤からなる接着剤層を形成したシート
も作成した。
次に第2図の方法に従い前述の2種類のグリーンシー
トを使用して積層数50層からなる高積層の積層成形体を
ホットスタンプ法により作成した。なおホットスタンプ
時の温度は100℃、圧力は25kg/cm2である。また内部電
極としては市販のPdペーストを使用した。しかる後、チ
ップ状に切断後、チップ成形体をZrO2粉末中にまぶしな
がら1300℃で2時間焼成した。このようにして作成した
積層チップコンデンサの焼結体内部を走査型電子顕微鏡
により微細構造を観察した。その結果、接着剤層5を誘
電体層4面に全面形成したシートを使用した場合、試料
数20個に対し全数、誘電体層4と内部電極の間でデラミ
ネーションが発生しておりコンデンサとして使用するこ
とが出来なかった。一方接着剤層5を誘電体層4面上に
部分的に形成したグリーンシートを用いた焼結体はデラ
ミネーションは全く見られず内部電極の位置ずれもなか
った。また電気容量を測定した結果、測定数50個に対し
容量のバラツキは理論計算値の±1%におさまり極めて
容量命中率が高いことが確認された。
なお本実施例に用いたのと同一組成の誘電体層4のみ
からなるグリーンシートを前述と全く同じ条件下でホッ
トスタンプしても熱転写することが出来なかった。なお
バインダ量を増やし誘電体粉末100重量部に対し、ポリ
ビニルブチラール樹脂20重量部、フタル酸ジオクチル2
重量部の組成からなる誘電体層シートを作成してはじめ
て熱転写が可能となりその場合の温度は185℃であっ
た。
以上の結果から明らかなように、誘電体粉末、バイン
ダ、可塑剤からなる誘電体層4の面上に接着剤層5を網
目状に形成した積層磁器コンデンサ用グリーンシートを
用いると、従来より85℃も低温でホットスタンプ方式に
より積層することが出来ることから、内部電極の位置ず
れもなくなり、電気容量の命中率も大幅に向上すること
が出来た。また接着剤層5を誘電体層4の面上に網目状
に形成することにより、誘電体層4に特に多量にバイン
ダを含有しなくても熱転写で積層出来ることから焼成時
のバインダ除去も容易となり、焼結体のデラミネーショ
ンの発生を著しく抑制することが出来た。
なお、実施例では接着剤層5を誘電体層4に網目状に
形成したが、接着剤層5は他に斑点状、縞状の形状とな
るよう部分的に誘電体層表面に形成しても同様の効果を
得ることが出来る。
また本実施例では積層磁器コンデンサをとりあげたが
ホットスタンプ方式により積層可能な他の積層セラミッ
ク電子部品、例えば積層アクチュエータ、積層バリス
タ、積層基板に適用しても全く同様の効果を得ることが
出来るのは言うまでもないことである。
発明の効果 以上のように本発明による積層磁器コンデンサの製造
方法は、接着剤層を誘電体層の面上に網目状または斑点
状もしくは縞状の形状となるように部分的に形成した構
造からなるグリーンシートの、ベースフィルム面側から
熱と圧力をかけて被写物に誘電体層を転写する積層工程
を有するものであり、従来のホットスタンプシートを使
用したときに比べて誘電体層内のバインダ量を減らして
も低温で熱転写が出来る。従ってデラミネーション発生
の抑制、あるいは電極の位置精度が改善され、そのため
電気容量の命中率が向上するなどその工業的価値は極め
て大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による製造方法に使用する積層磁器コン
デンサ用グリーンシートの断面図、第2図はホットスタ
ンプシートを用いて積層する場合の積層工程を説明する
断面図である。 1……ベースフィルム、2……誘電体粉末、3……可塑
剤、バインダ、4……誘電体層、5……接着剤層。
フロントページの続き (72)発明者 加藤 昌弘 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−188927(JP,A) 特開 昭57−117227(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベースフィルム面上に誘電体粉末、バイン
    ダ、可塑剤からなる誘電体層を設け、この誘電体層面上
    に網目状、斑点状もしくは縞状となるように部分的に接
    着剤層を設けて形成したグリーンシートの、上記ベース
    フィルム面側から熱と圧力をかけて被写物に誘電体層を
    転写することにより積層する工程を有することを特徴と
    する積層磁器コンデンサの製造方法。
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