JP2982300B2 - 反応染料組成物およびそれを用いて繊維材料を染色または捺染する方法 - Google Patents
反応染料組成物およびそれを用いて繊維材料を染色または捺染する方法Info
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る材料、特にセルロース繊維、天然又は合成ポリアミド
繊維、ポリウレタン繊維あるいは皮革等、更にはそれら
の混紡繊維を染色及び捺染するに適し、耐光堅牢かつ耐
湿潤堅牢な染色を可能にする改良された反応染料組成物
並びにその適用に関する。
染色に用いられる反応染料として有用な化合物であり、
ビニルスルホン系反応基と色素母体がトリアジン環で連
結した化合物は、例えば特開昭50−178号公報などに記
載されて公知である。
分野に広く使用されている。しかし現在の技術水準は、
特定の染色法に対する適性に関する高い要求水準ならび
に染色物の堅牢性および染色性に関する要求の高度化の
点から十分に満足すべきものではない。
堅牢性(例えば酸加水分解堅牢度)の面で更に改良され
ることが強く望まれている。
に対して要求される要件を広く満足できる新規な反応染
料を見い出す目的で鋭意検討した結果、本発明を完成し
た。
ルカリの作用で脱離する基を表わす。] で示される反応染料、およびそれぞれ遊離酸の形で下記
一般式(II),(III)および(IV) 〔式中、XおよびYは、一方がスルホン酸基を、他方が
水素を表し、Z′は−CH=CH2又は−CH2CH2Z2を表し、Z
2はアルカリの作用で脱離する基を表わす。] 〔式中、Qは−SO2CH=CH2を表す。ただし上記一般式
(I)において、−SO2Zが−NH−基のo−,m−,または
p−位に置換するとき、Qはそれぞれo−,m−またはp
−位に置換するものとし、一般式(III)で示される反
応染料が選ばれるときは前記一般式(I)においてZは
−CH2CH2Z1である。〕 〔式中、Z″は−CH=CH2又は−CH2CH2Z3を表し、Z3は
アルカリの作用で脱離する基を表わす。] で示される反応染料群から選ばれる少なくとも2種から
成る反応染料混合物を含有してなり、反応染料混合物
を、一般式(I)で示される反応染料に対して1〜60重
量%含有してなる反応染料組成物、およびそれを用いる
ことを特徴とする繊維材料を染色または捺染する方法を
提供するものである。
I)および(IV)で示される反応染料は、それぞれ遊離
酸の形で、またはその塩の形で存在し、特にアルカリ金
属塩およびアルカリ土類金属塩、中でもソーダ塩、カリ
塩、リチウム塩が好ましい。
特開昭50−178号公報に記載された方法で製造すること
ができる。
酸の形で、下記一般式(V) 〔式中、XおよびYは前記の意味を有する。〕 で示される、モノアゾ中間体と、下記一般式(VI) 〔式中、Z′は前記の意味を有する。〕 で示される、アミンを、塩化シアヌルと、任意の順序で
縮合させることによって製造することができる。
り、例えば、遊離酸の形で上記一般式(I)で示される
反応染料を水性媒体中で加水分解することによって製造
することができる。
反応染料と、一般式(II)、(III)および(IV)で示
される反応染料群から選ばれる少なくとも2種から成る
反応染料混合物とを混合することによって得ることがで
きるが、反応染料混合物の量は、前記一般式(I)で示
される反応染料に対して、1〜60重量%であり、好まし
くは2〜40重量%である。
料が反応染料混合物に用いられる場合、一般式(I)で
示される反応染料はZとして−CH2CH2Z1(Z1は前記の意
味を有する。)を有するものである。一般式(III)で
示される反応染料の使用、あるいはそれと一般式(II)
で示される反応染料との併用は、反応染料組成物の特に
ビルドアップ性の観点から好ましく、また、一般式(I
V)で示される反応染料の使用は特に水性媒体への溶解
性の観点から好ましい。
の混合は、各反応染料を同時に製造することで行われて
もよく、また、別々に製造したのちに行われてもよい。
更には、染色時に行われても差し支えない。
ミド基含有材料の染色又は捺染に使用できる。材料は繊
維材料の形で、あるいはその混紡材料の形で使用される
のが好ましい。
有材料、たとえばセルロース繊維材料又はその再生生成
物及びポリビニルアルコールなどである。セルロース繊
維材料は木綿、その他の植物繊維、たとえばリネン、
麻、ジュート及びラミー繊維が好ましい。再生セルロー
ス繊維はたとえばビスコース・ステープル及びフィラメ
ントビスコースなどである。
ポリアミド及びポリウレタン、特に繊維の形で、たとえ
ば羊毛及びその他の動物毛、絹、皮革、ポリアミド−6,
6、ポリアミド−6、ポリアミド−11及びポリアミド−
4などである。
を、物理的化学的性状に応じた方法で染色又は捺染でき
る。
ソーダ、第三燐酸ソーダ、苛性ソーダ等の酸結合剤の存
在下、場合により中性塩、例えば芒硝又は食塩を加え、
所望によっては、溶解助剤、浸透剤又は均染剤を併用
し、比較的低い温度で行われる。染料の吸尽を促進する
中性塩は、本来の染色温度に達した後に初めて又はそれ
以前に、場合によっては分割して添加できる。
室温又は高められた温度でパッドし乾燥後、スチーミン
グ又は乾熱によって固着できる。
えば重曹又はその他の酸縮合剤を含有する捺染ペースト
で捺染し、次いで100〜160℃でスチーミングすることに
よって、あるいは二相で、例えば中性又は弱酸性捺染ペ
ーストで捺染し、これを熱い電解質含有アルカリ性浴に
通過させ、又はアルカリ性電解質含有パジング液でオー
バーパジングし、スチーミング又は乾熱処理して実施で
きる。
エーテルのような糊剤又は乳化剤が、所望によっては、
例えば尿素のような通常の捺染助剤かつ(又は)分散剤
と併用して用いられる。
に適した酸結合剤は、例えばアルカリ金属又はアルカリ
土類金属と無機又は有機酸あるいは加熱状態でアルカリ
遊離する化合物との水溶性塩基性塩である。特にアルカ
リ金属の水酸化物及び弱ないし中程度の強さの無機又は
有機酸のアルカリ金属塩が挙げられ、その内、特にソー
ダ塩及びカリ塩が好ましい。このような酸結合剤とし
て、例えば苛性ソーダ、苛性カリ、重曹、炭酸ソーダ、
蟻酸ソーダ、炭酸カリ、第一、第二又は第三燐酸ソー
ダ、ケイ酸ソーダ、トリクロロ酢酸ソーダ等が挙げられ
る。
色は、まず酸性ないし弱酸性の染浴からpH値の制御下に
吸尽させ、次に固着させるため中性、場合によりアルカ
リ性のpH値に変化させることによって行える。染色は通
常60〜120℃の温度で行えるが、均染性を達成するため
に通常の均染剤、例えば塩化シアヌルと3倍モルのアミ
ノベンゼンスルホン酸又はアミノナフタレンスルホン酸
との縮合生成物あるいは例えばステアリンアミンとエチ
レンオキサイドとの付加生成物を用いることもできる。
いて優れた性能を発揮する点に特徴がある。特にセルロ
ース繊維材料の染色に好適であり、良好な耐光性と耐汗
日光性、耐湿潤性、たとえば耐洗濯性、耐過酸化洗濯
性、耐汗性、耐塩素性、耐酸加水分解性及び耐アルカリ
性、更に良好な耐摩擦性と耐アイロン性を有する。
ッシュオフ性、さらに良好な吸尽・固着性を有する点、
染色温度や染浴比の変動による影響を受けにくく安定し
た品質の染色物が得られる点において特徴を有する。
時における変色が少なく、保存時の塩基性物質との接触
による変化が少ないことも特徴である。
部および%は夫々重量部および重量%を表す。
た。この組成物0.1、0.3および0.6部を、各々水200部に
溶解し、芒硝10部と木綿10部を加え、60℃に昇温し、炭
酸ソーダ4部を加えて、1時間染色した。水洗、ソーピ
ング、水洗そして乾燥を行ない、それぞれ諸堅牢度に優
れた赤色染色物が良好なビルドアップ性で得られた。
反応染料を水性媒体中、pH1乃至3、60乃至80℃で反応
させて得た。
される反応染料を水性媒体中、pH6乃至8、30乃至50℃
で反応させて得た。
部と、構造式で示される反応染料3部と、構造式で
示される反応染料20部とを配合して染料組成物を得、こ
の0.1、0.3および0.6部を、各々水200部に溶解し、芒硝
10部と木綿10部を加え、60℃に昇温し、炭酸ソーダ4部
を加えて、1時間染色した。水洗、ソーピング、水洗そ
して乾燥を行ない、それぞれ諸堅牢度に優れた赤色の染
色物が良好なビルドアップ性で得られた。
部と、構造式で示される反応染料10部と遊離酸の形で
下記構造式 で示される反応染料4部とを配合して染料組成物を得
た。この組成物0.1、0.3および0.6部を、各々水200部に
溶解し、芒硝10部と木綿10部を加え、60℃に昇温し、炭
酸ソーダ4部を加えて、1時間染色した。水洗、ソーピ
ング、水洗そして乾燥を行ない、それぞれ諸堅牢度に優
れた染色物が得られた。
部と、構造式で示される反応染料15部と実施例3で用
いた構造式で示される反応染料5部とを配合して染料
組成物を得た。
芒硝10部と木綿10部を加え、60℃に昇温し、炭酸ソーダ
4部を加えて、1時間染色した。水洗、ソーピング、水
洗そして乾燥を行ない、各々諸堅牢度に優れた赤色の染
色物が良好なビルドアップ性で得られた。
この0.1、0.3および0.6部を、各々水200部に溶解し、芒
硝10部と木綿10部を加え、60℃に昇温し、炭酸ソーダ4
部を加えて、1時間染色した。水洗、ソーピング、水洗
そして乾燥を行ない、それぞれ諸堅牢度に優れた赤色の
染色物が良好なビルドアップ性で得られた。
部と、構造式で示される反応染料15部と遊離酸の形で
下記構造式 で示される反応染料3部とを配合して染料組成物を得、
この0.1、0.3および0.6部を、各々水200部に溶解し、芒
硝10部と木綿10部を加え、60℃に昇温し、炭酸ソーダ4
部を加えて、1時間染色した。水洗、ソーピング、水洗
そして乾燥を行ない、それぞれ諸堅牢度に優れた赤色の
染色物が良好なビルドアップ性で得られた。
得た。その0.1、0.3および0.6部を、各々水200部に溶解
し、芒硝10部と木綿10部を加え、60℃に昇温し、炭酸ソ
ーダ4部を加えて、1時間染色した。水洗、ソーピン
グ、水洗そして乾燥を行ない、各々諸堅牢度に優れた赤
色の染色物が良好なビルドアップ性で得られた。
1、0.3および0.6部を、各々水200部に溶解し、芒硝10部
と木綿10部を加え、60℃に昇温し、炭酸ソーダ4部を加
えて、1時間染色した。水洗、ソーピング、水洗そして
乾燥を行ない、各々諸堅牢度に優れた赤色の染色物が良
好なビルドアップ性で得られた。
1、0.3および0.6部を、各々水200部に溶解し、芒硝10部
と木綿10部を加え、60℃に昇温し、炭酸ソーダ4部を加
えて、1時間染色した。水洗、ソーピング、水洗そして
乾燥を行ない、各々諸堅牢度に優れた赤色の染色物が良
好なビルドアップ性で得られた。
て、以下の組成を持つ、色糊を作った。
間乾燥後、100℃で5分間スチーミングを行い、湯洗
い、ソーピング、湯洗いそして乾燥した。得られた染色
物は、いずれも諸堅牢度に優れ、良好なビルドアップ性
を有していた。
Claims (2)
- 【請求項1】遊離酸の形で表すと、下記一般式(I) 〔式中、Zは−CH=CH2又は−CH2CH2Z1を表し、Z1はア
ルカリの作用で脱離する基を表す。] で示される反応染料、およびそれぞれ遊離酸の形で表す
と、下記一般式(II)、(III)および(IV) 〔式中、XおよびYは、一方がスルホン酸基を、他方が
水素を表し、Z′は−CH=CH2又は−CH2CH2Z2を表し、Z
2はアルカリの作用で脱離する基を表す。〕 〔式中、Qは−SO2CH=CH2を表す。ただし、上記一般式
(I)において、SO2Zが−NH−基のo−、m−、または
p−位に置換するとき、Qはそれぞれo−、m−または
p−位に置換するものとし、一般式(III)で示される
反応染料が選ばれるときは前記一般式(I)においてZ
は−CH2CH2Z1である。〕 〔式中、Z″は−CH=CH2又は−CH2CH2Z3を表し、Z3は
アルカリの作用で脱離する基を表す。] で示される反応染料群から選ばれる少なくとも2種から
成る反応染料混合物を含有してなり、反応染料混合物
を、一般式(I)で示される反応染料に対して1〜60重
量%含有してなる反応染料組成物。 - 【請求項2】請求項1に記載の反応染料組成物を用いる
ことを特徴とする繊維材料の染色または捺染方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2320327A JP2982300B2 (ja) | 1990-11-22 | 1990-11-22 | 反応染料組成物およびそれを用いて繊維材料を染色または捺染する方法 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04189872A JPH04189872A (ja) | 1992-07-08 |
JP2982300B2 true JP2982300B2 (ja) | 1999-11-22 |
Family
ID=18120246
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2320327A Expired - Lifetime JP2982300B2 (ja) | 1990-11-22 | 1990-11-22 | 反応染料組成物およびそれを用いて繊維材料を染色または捺染する方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2982300B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106280534A (zh) * | 2016-08-12 | 2017-01-04 | 上海贝通色彩科技有限公司 | 一种红色染料化合物及其制备方法 |
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---|---|---|---|---|
DE19922826A1 (de) * | 1999-05-19 | 2000-11-23 | Dystar Textilfarben Gmbh & Co | Orange- und scharlachfarbige Mischungen von Reaktivfarbstoffen |
US9291510B2 (en) | 2012-06-19 | 2016-03-22 | Levex Corporation | Measuring apparatus |
-
1990
- 1990-11-22 JP JP2320327A patent/JP2982300B2/ja not_active Expired - Lifetime
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