JP2981898B2 - 歯車式変速機の歯打ち音低減装置 - Google Patents

歯車式変速機の歯打ち音低減装置

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JP2981898B2 JP1248484A JP24848489A JP2981898B2 JP 2981898 B2 JP2981898 B2 JP 2981898B2 JP 1248484 A JP1248484 A JP 1248484A JP 24848489 A JP24848489 A JP 24848489A JP 2981898 B2 JP2981898 B2 JP 2981898B2
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/0434Features relating to lubrication or cooling or heating relating to lubrication supply, e.g. pumps ; Pressure control

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、歯車式変速機における歯打ち音低減装置に
関するものである。
(従来の技術) 従来より、歯車式変速機に入力されるエンジンからの
駆動力には回転変動があり、この回転変動に伴って歯車
式変速機のギヤの噛み合いに歯打ち音が発生することか
ら、例えば、特開昭57−200761号公報に見られるよう
に、歯車式変速機の入力軸の回転変動量を検出し、その
信号に基づいてニュートラル時のうちエンジンのトルク
変動の大きい時のみカウンタシャフトに電磁ブレーキに
よってブレーキをかけ、駆動損失を低く抑えながら歯打
ち音を減少させるようにした技術が公知である。
また、エンジンの出力を歯車式変速機によって変速し
て出力するについて、その歯車式変速機の各部にオイル
ポンプによってオイルを送給して潤滑性を確保する必要
があり、例えば、実開昭57−51865号公報に見られるよ
うに、このオイルポンプを変速機内部に配設するように
した構造が公知である。
(発明が解決しようとする課題) しかして、上記のようにエンジンの回転変動を検出し
トルク変動の大きなニュートラル時のみブレーキ力を作
用させるものでは、車両走行中、とくにクラッチが接続
状態で、かつ変速機がニュートラル以外の走行シフトポ
ジションにあるエンジンと駆動系とが接続している状態
下での車両走行中における歯打ち音が低減できないこと
になる。また、このような車両走行中でも歯打ち音を低
減するため、むやみにカウンタシャフトにブレーキ力を
かけると、大きな駆動力が必要とされる加速時等のよう
に要求出力が大きくなる際に、このブレーキ力が走行抵
抗の一因となり、走行性の確保の点から好ましくない。
すなわち、歯打ち音そのものはエンジンの加振力とし
ての回転の角速度変動に伴う微小振動によって発生する
ものであり、特に低回転状態ではエンジン回転が不安定
となって歯打ち音も大きくなりエンジンの回転数の上昇
と共にエンジン回転も安定して角速度変動が小さくなる
ことから歯打ち音は小さくなる。しかし、上記特性に基
づいて歯打ち音の低減だけを目的とすると、この歯打ち
音を低減するためのカウンタシャフトへのブレーキ力の
増大が、エンジン出力の伝達から見ると抵抗の増大によ
る出力損失を招き、前記のように走行性を阻害すること
になる。
そこで本発明は上記事情に鑑み、歯車式変速機での歯
打ち音を走行性を阻害することなく低減するようにした
歯車式変速機の歯打ち音低減装置を提供することを目的
とするものである。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため本発明の歯打ち音低減装置
は、カウンタシャフトにブレーキ力を作用させるオイル
ポンプ等によるブレーキ手段と、該ブレーキ手段のブレ
ーキ力を変更するブレーキ力調整手段と、クラッチが接
続状態で、かつ変速機がニュートラル以外の走行シフト
ポジションにあるエンジンと駆動系とが接続している状
態下での車両走行に必要な駆動力を達成するために要求
されている要求出力を検知する要求出力検知手段と、該
要求出力検知手段の信号を受け、要求出力が低いほど、
エンジンと駆動系とが接続している状態下での車両走行
中における前記ブレーキ手段のブレーキ力を強くする制
御手段とを備えて構成したものである。
前記要求出力検知手段としては、変速機のシフトポジ
ションを検知し、そのシフトポジションが高速段にある
時、要求出力が低いと判定するもの、もしくは、エンジ
ンの負荷を検知し、その負荷が低負荷にある時、要求出
力が低いと判定するもので構成してなるものである。
(作用) 上記のような歯打ち音低減装置では、シフトポジショ
ンもしくはエンジン負荷等からエンジンと駆動系とが接
続している状態下での車両走行に必要な駆動力を達成す
るために要求されている要求出力を検知し、この要求出
力に応じて、要求出力の高い時にはエンジンと駆動系と
が接続している状態下での車両走行中のブレーキ力を弱
めてカウンタシャフトの回転抵抗を低減して出力損失の
減少で出力特性を高める一方、要求出力が低い状態では
比較的エンジン回転が不安定で角速度変動による歯打ち
音の発生が大きくなることから、要求出力が低いほどエ
ンジンと駆動系とが接続している状態下での車両走行中
のカウンタシャフトに対するブレーキ力を強めて該カウ
ンタシャフトの回転に抵抗を与え、歯打ち音を低減する
ようにしている。
(実施例) 以下、図面に沿って本発明の実施例を説明する。第1
図は本発明の一実施例のオイルポンプによる歯打ち音低
減装置を備えた動力伝達機構の要部断面構造を示し、第
2図はオイルポンプ部分の詳細断面構造を、第3図はそ
の正面構造を示している。
マニュアル式の歯車式変速機1を収容するトランスミ
ッションケーシング2の一端部に、クラッチ装置3を収
容するクラッチハウジング4が締結されている。
上記クラッチ装置3は、エンジン出力が入力されるフ
ライホイール6を備え、このフライホイール6と同心上
に歯車式変速機1に対する入力軸7(クラッチシャフ
ト)が配設され、両者間の動力の伝達を上記フライホイ
ール6にクラッチディスク8をプレッシャプレート9の
圧接状態を切り換えることによって行うものである。上
記圧接は例えばダイヤフラムスプリング10を使用して行
って動力伝達状態とし、レリーズ機構(図示せず)によ
ってクラッチペダルの操作に対応して圧接を解除し、動
力遮断状態とするクラッチ機能を得るものである。そし
て、上記クラッチ装置3は、エンジン側が開放したクラ
ッチハウジング4内に収容され、該クラッチハウジング
4の略中央を前記入力軸7が貫通して、トランスミッシ
ョンケーシング2にベアリング11を介して支持され内部
に延長されている。
前記入力軸7の後端には、同心上メインシャフト15が
配設され、に該メインシャフト15と平行にカウンタシャ
フト16がトランスミッションケーシング2にベアリング
17を介して支持されている。前記入力軸7の端部のドラ
イブギヤ18とカウンタドリブンギヤ19との噛合でカウン
タシャフト16が駆動され、このカウンタシャフト16の各
変速段のカウンタギヤ21a,21bと常時噛合するメインシ
ャフト15に回動自在に装着された各変速段ギヤ22a,22b
が常時回転されている。そして、シンクロ機構23によっ
て上記変速段ギヤ22a,22bを選択的にメインシャフト15
に締結して所定の変速比を得るようにした、公知の機構
が設置されている。上記メインシャフト15の内部にはオ
イル通路24が形成され、シンクロ機構23およびギヤ噛合
部に潤滑油を供給するように構成される。
上記メインシャフト15のオイル通路24に対してオイル
を送給するオイルポンプ27が、前記カウンタシャフト16
の先端部におけるトランスミッションケーシング2とク
ラッチハウジング4とで囲まれる空間に配設され、該カ
ウンタシャフト16によって駆動される。
そして、上記オイルポンプ27はカウンタシャフト16に
対してポンプ駆動負荷を与えることで、該カウンタシャ
フト16にブレーキ力を作用させるブレーキ手段Aに構成
され、このブレーキ手段Aによるブレーキ力の変更は、
後述の吐出圧の調整による駆動負荷の増減変更によって
行うものである。
前記ブレーキ手段Aとしてのオイルポンプ27は、入力
軸7の下方におけるカウンタシャフト16の前端延長線上
に配設されるものであって、トランスミッションケーシ
ング2の前面部にはインターハウジング28が設置され、
このインターハウジング28にオイルポンプ27が形成され
ている。このインターハウジング28は入力軸7を支持す
るベアリング11の周囲から下方に伸びて、カウンタシャ
フト16を支持するベアリング17の周囲に延設されてい
る。そして、このインターハウジング28に、オイルポン
プ27のポンプシャフト31が嵌挿されている。該ポンプシ
ャフト31の基端部31aはカウンタシャフト16の先端部16a
に、溝と突起との係合で連係され、該カウンタシャフト
16の回転力が伝達されて駆動される。
上記ポンプシャフト31にはオイルポンプ27のインナー
ロータ32が固着され、該インナロータ32の外周にアウタ
ーロータ33が配設され、両ロータ32,33はポンプカバー3
4によって覆われている。また、ポンプシャフト31の回
転に対してインナーロータ32とアウターロータ33との間
に得られるポンプ作用に対応して、前記インターハウジ
ング28には負圧側に吸入ポート35が加圧側に吐出ポート
36が形成されている。
上記吸入ポート35には、トランスミッションケーシン
グ2の下部に設置されたオイルストレーナ37からのオイ
ルが吸入パイプ38を経て、インターハウジング28内に形
成された吸入口39(第3図参照)から前記吸入ポート35
に接続される。なお、トランスミッションケーシング2
には、前記カウンタシャフト16の中心線をオイルレベル
OLとする量のオイルが注入されている。
一方、前記オイルポンプ27の吐出ポート36に接続され
た吐出通路41は、上方の入力軸7の外周部分に延び、入
力軸7のオイル供給通路42に環状溝43、貫通孔44を介し
て連通し、該入力軸7のオイル供給通路42の後端部に接
続されたノズル45からメインシャフト15内のオイル通路
24に送給される。
また、前記吐出ポート36から延びる吐出通路41の途中
にはリリーフ通路47が分岐され、該リリーフ通路47には
前記ブレーキ手段Aとしてのオイルポンプ27の吐出圧の
調整で、該オイルポンプ27の駆動負荷すなわちカウンタ
シャフト16に対するブレーキ力を変更するブレーキ力調
整手段Bが設置されている。
このブレーキ力調整手段Bの構成は、第3図に示すよ
うに、リリーフ通路47にボールによるリリーフバルブ48
が介装され、このリリーフバルブ48の開弁圧を設定する
バルブスプリング48aの長さすなわち付勢力がソレノイ
ドアクチュエータ49によって調整される。このバルブス
プリング48aの後端を受けるリテーナ48bの背面に、ソレ
ノイドアクチュエータ49のロッド49a先端が当接され、
該ロッド49aの突出量によってリリーフバルブ48のリリ
ーフ圧を変更する。これにより、バルブスプリング48a
の付勢力を高めてオイルポンプ27の吐出圧を高めると、
該オイルポンプ27の駆動負荷が増大してカウンタシャフ
ト16に対するブレーキ力を強める一方、バルブスプリン
グ48aの付勢力を小さくするとオイルポンプ27の吐出圧
が低下し、該オイルポンプ27の駆動負荷が低減してカウ
ンタシャフト16に対するブレーキ力を弱めるように変更
するものである。
なお、この上記ソレノイドアクチュエータ49によるリ
リーフ圧の調整は、カウンタシャフト16の回転上昇に対
する吐出圧の上限を規制する機能をも有する。また、上
記リリーフ通路47のリリーフバルブ48が開作動した際に
リリーフされるオイルは、リリーフポート47aからトラ
ンスミッションケーシング2内に回収するように形成さ
れている。
上記のようなオイルポンプ27の設置に対し、前記クラ
ッチハウジング4のトランスミッションケーシング2に
対する締結部分は、前記インターハウジング28およびオ
イルポンプ27のポンプカバー34を覆うように内方に膨ら
んで遮蔽壁4aが外周部のクラッチハウジング4と一体に
形成され、この遮蔽壁4aとトランスミッションケーシン
グ2の端面との間に形成される空間に前記オイルポンプ
27が配設され、クラッチ装置3の部分へのオイルポンプ
27から洩れたオイルが進入するのを防止している。な
お、遮蔽壁4aの中心部には入力軸7の外周部分に沿って
スリーブ50がオイルシール51を介して連接されている。
前記ブレーキ手段Aのブレーキ力の調整すなわちブレ
ーキ力調整手段Bのソレノイドアクチュエータ49の制御
は、第4図に示すようなコントロールユニット(マイク
ロコンピュータ)で構成される制御手段Cによって行
う。この制御手段Cには、エンジン5の回転数を検出す
る回転センサ53からの回転信号、クラッチ装置3の接続
状態を検出するクラッチスイッチ54からのクラッチ信
号、変速機1のシフトポジションを検出するシフトポジ
ションセンサ55による要求出力検知手段Dからの要求出
力信号(シフトポジション信号)、および他の例の要求
出力検知手段D′としてエンジン5に対する負荷状態を
アクセル開度から検出するアクセルセンサ56からの要求
出力信号(アクセル開度信号)がそれぞれ入力され、こ
れらの信号に基づき歯打ち音の発生状態に応じてカウン
タシャフト16に対するブレーキ力を調整する制御信号を
前記ブレーキ力調整手段Bのソレノイドアクチュエータ
49に出力するものである。
すなわち、上記制御手段Cは、基本的には要求出力検
知手段D,D′からの要求出力信号に基づき、要求出力が
低いほど前記ブレーキ手段Aのブレーキ力を強くするも
のであり、シフトポジションで要求出力を判定する場合
には、高速段で要求出力が低いと判定し、また、アクセ
ル開度で要求出力を判定する場合には、設定開度以下で
要求出力が低いと判定してブレーキ力を強め、走行歯打
ち音を低減するものであるが、エンジン回転数が設定
値、例えば3,000rpmを越えると歯打ち音が小さくなるこ
とからブレーキ力を弱めるように制御する。
また、上記制御手段Cは、ニュートラル状態でブレー
キ力を強め、アイドル歯打ち音を低減する一方、前記要
求出力が高い場合にはブレーキ力を弱めて出力損失を低
減するように制御する。さらに、変速時には変速時間を
短縮することからブレーキ力を弱める制御を行う。
次に上記制御手段Cのブレーキ力制御の処理を、要求
出力をシフトポジションで判定する場合について、第5
図のフローチャートに基づいて説明する。制御スタート
後、ステップS1で前記各種信号を入力し、ステップS2で
クラッチ3が接続状態か否かを判定し、この判定がYES
でクラッチ3が接続状態にある場合には、ステップS3で
変速機1のシフトポジションがニュートラルか否かを判
定する。
上記ステップS3の判定がYESでシフトポジションがニ
ュートラルの場合には、ステップS4で前記ソレノイドア
クチュエータ49にロッド49aの突出量を増大するブレー
キ力を強める信号を出力して、アイドル歯打ち音を低減
する作動を行う。
このクラッチ3が接続されたニュートラル状態では、
変速機1はエンジン回転が伝達されて回転状態にあり、
また、アイドル時のようにエンジンは不安定回転領域で
歯打ち音も大きく、しかも、エンジン回転数も比較的低
くてエンジン音が小さいことから、カウンタシャフト16
にブレーキ力を作用させて、このアイドル歯打ち音を低
減するものである。
一方、前記ステップS3の判定がNOで、変速機1がニュ
ートラル以外の走行シフトポジションにある場合には、
ステップS5でこのシフトポジションが3〜5速の高速段
(要求出力が低い)か否かを判定する。この判定がYES
で高速段にある場合には、ステップS6に進んでエンジン
回転数が3,000rpm以下か否かを判定する。エンジン回転
数が3,000rpm以下の場合には、ステップS7で前記ソレノ
イドアクチュエータ49にロッド49aの突出量を増大する
ブレーキ力を強める信号を出力して、走行歯打ち音を低
減する作動を行う。
このクラッチ3が接続状態で高速段にシフトポジショ
ンがある要求出力が低い走行状態で、しかもエンジン回
転数が設定値以下にある時には、定速走行状態となって
比較的エンジン回転数が低いことからその角速度変動に
よって比較的大きな歯打ち音が発生し、しかもエンジン
音が小さく、さらに要求出力が低くて出力特性に余裕が
あることから、カウンタシャフト16にブレーキ力を作用
させて、この走行歯打ち音を低減するものである。
また、上記ステップS6の判定がNOで、エンジン回転数
が3,000rpmを越えている場合には、ステップS8で前記ソ
レノイドアクチュエータ49にロッド49aの突出量を減少
するブレーキ力を弱める信号を出力して、走行性能を向
上する作動を行う。
この高速段にシフトポジションがある高回転状態で
は、エンジン回転も安定して走行歯打ち音が低下し、か
つエンジン音も大きくなって歯打ち音が掻き消され、し
かも、走行負荷が増大して要求出力も次第に大きくなる
ことから、カウンタシャフト16のブレーキ力すなわち回
転抵抗を弱めて出力損失を低減して出力の増大を得るも
のである。
さらに、前記ステップS5の判定がNOで、走行シフトポ
ジションが1,2速の低速段にシフトポジションがある場
合には、ステップS9で前記ソレノイドアクチュエータ49
にロッド49aの突出量を減少するブレーキ力を弱める信
号を出力して、駆動抵抗の低減を行う。
この1,2速のような低速段のシフトポジションでは、
発進加速時に頻繁に使用されて要求出力が高く、しかも
比較的高い回転域で運転され、さらに、このシフトポジ
ションでの経過時間が短いことから、この状態での歯打
ち音は実用上では特に問題とならず、ブレーキ力の低減
による出力損失の減少を得ることで加速性の向上を行う
ものである。
また、前記ステップS2の判定がNOでクラッチ3が切ら
れている場合には、ステップS10に進んでシフトポジシ
ョンがニュートラルか否かを判定する。この判定がYES
でニュートラルの時には、ステップS11で前記ソレノイ
ドアクチュエータ49にロッド49aの突出量を減少するブ
レーキ力を弱める信号を出力して、変更時間の縮を行
う。
このクラッチ3が切られたニュートラル状態は、変速
操作に伴って発生するものであり、この変速時にカウン
タシャフト16にブレーキ力が作用していると、シンクロ
装置によるカウンタシャフト16等の同期回転の回転変動
に時間がかかり、変速時間が長くなって変速操作性の低
下を招くことから、この変速時のカウンタシャフト16の
回転抵抗を低減するようにブレーキ力を弱めるものであ
る。
一方、前記ステップS10の判定がNOでシフトポジショ
ンがニュートラル以外の走行シフトポジションにある場
合には、ステップS12で前記ソレノイドアクチュエータ4
9にロッド49aの突出量を増大するブレーキ力を強める信
号を出力して、出力側からの振動歯打ち音を低減する作
動を行う。
このクラッチ3が切られた走行シフトポジションの状
態は、走行中に負荷がかかっている状態でクラッチ3が
切られた変速前段の操作時であり、この状態ではエンジ
ン回転変動は伝達されないが、それまでの駆動トルクが
メインシャフト15から出力されており、クラッチ3が切
れた時に駆動系の捩り変形の反動が伝達されて歯打ち音
が発生するものであり、この振動歯打ち音を低減するこ
とからブレーキ力を作用させるものである。
第6図のフローチャートは、要求出力をアクセル開度
で判定する場合の制御手段Cのブレーキ力制御の処理を
示すフローチャートであり、ステップS25を除く他のス
テップS21〜S24,S26〜S32は、前例の第5図におけるフ
ローチャートのステップS1〜S4,S6〜S12と実質的に同一
であり、その説明は省略する。
前記ステップS25は、クラッチ3が接続状態でかつ変
速機1がニュートラル以外にある場合に、アクセル開度
が所定値以下(要求出力が低い)か否かを判定するもの
である。この判定がYESで所定値以下のアクセル開度の
時には、ステップS26に進んでエンジン回転数が3,000rp
m以下か否かを判定し、エンジン回転数が3,000rpm以下
の場合にはブレーキ力を強めて(S27)、走行歯打ち音
を低減する一方、エンジン回転数が3,000rpmを越えてい
る場合には、ブレーキ力を弱めて(S28)、出力性能を
向上する作動を行う。また、前記ステップS25の判定がN
Oで、アクセル開度が所定値を越えている出力要求が高
い場合には、ブレーキ力を弱めて(S29)、駆動抵抗の
低減で出力性能を向上するものである。
すなわち、アクセル開度が低開度で要求出力が低く、
しかもエンジン回転数が低い領域にある時には、その角
速度変動によって比較的大きな歯打ち音が発生し、さら
にエンジン出力に余裕があることから、カウンタシャフ
ト16にブレーキ力を作用させて、走行歯打ち音を低減す
る。また、アクセル開度が低くても、エンジン回転数が
高くなると、エンジン回転も安定して走行歯打ち音が低
下し、かつエンジン音も大きくなって歯打ち音が掻き消
されることから、ブレーキ力を弱めて回転抵抗による出
力損失を低減して出力の増大を得るものである。さら
に、アクセル開度が所定値以上となると、負荷の増大に
対応して要求出力が高く、エンジン回転数も高くなって
歯打ち音は減少傾向となり、ブレーキ力の低減による出
力損失の減少を得ることで出力特性を向上させて加速性
等の走行性を確保するものである。
上記実施例の構成によれば、カウンタシャフト16の端
部によって直接駆動するオイルポンプ27を配設し、この
オイルポンプ27の駆動抵抗をカウンタシャフト16のブレ
ーキ手段Aとして使用し、そのブレーキ力をリリーフ圧
の調整で可変として要求出力検出手段D,D′からのシフ
トポジションもしくはアクセル開度による要求出力、エ
ンジン回転数およびクラッチ3の状態に応じて制御する
ようにしたことにより、アイドル歯打ち音、走行歯打ち
音および振動歯打ち音をブレーキ力を強めて減少させる
と共に、要求出力が高い状態ではブレーキ力を解除して
駆動抵抗を減少させて、出力性能の向上、走行性(加速
性)および燃費性の改善、変速操作性を確保することが
できるものである。
(発明の効果) 上記のような本発明によれば、カウンタシャフトにブ
レーキ力を調整可能に作用させるオイルポンプ等による
ブレーキ手段を設け、シフトポジションもしくはエンジ
ン負荷等から検知したエンジンと駆動系とが接続してい
る状態下での車両走行に必要な駆動力を達成するために
要求されている要求出力が低いほど、ブレーキ手段のブ
レーキ力を強くする制御手段を設けたことにより、エン
ジンと駆動系とが接続している状態下での車両走行中に
おいても、要求出力が低くエンジ回転が不安定で角速度
変動による歯打ち音が大きく発生しやすい状態では、カ
ウンタシャフトに対するブレーキ力を強めて回転に抵抗
を与えて歯打ち音を低減する一方、エンジンと駆動系と
が接続している状態下での車両走行中の要求出力が高く
出力特性の向上が優先される状態では、エンジン回転も
安定傾向にあって歯打ち音も小さくなるのでブレーキ力
を弱めて出力特性を高め、全体として良好な出力特性を
確保しつつ歯打ち音を有効に低減することができるもの
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例のオイルポンプによる歯打ち
音低減装置を備えた動力伝達機構の要部断面図、 第2図はオイルポンプ部分の詳細断面図、 第3図はクラッチハウジングおよびポンプカバーを外し
た状態でのトランスミッションケーシングの部分断面正
面図、 第4図は制御系統を示す概略構成図、 第5図は制御手段の処理を説明するためのフローチャー
ト図、 第6図は他の例における制御手段の処理を説明するため
のフローチャート図である。 1……変速機、3……クラッチ装置、7……入力軸、15
……メインシャフト、16……カウンタシャフト、27……
オイルポンプ、36……吐出ポート、41……吐出通路、47
……リリーフ通路、48……リリーフバルブ、49……ソレ
ノイドアクチュエータ、53……回転センサ、54……クラ
ッチスイッチ、55……シフトポジションセンサ、56……
アクセルセンサ、A……ブレーキ手段、B……ブレーキ
力調整手段、C……制御手段、D,D′……要求出力検知
手段。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの駆動力がクラッチを介して入力
    される入力軸と同一軸線上に出力側のメインシャフトが
    配設され、 該メインシャフトと平行にカウンタシャフトが配設さ
    れ、 このカウンタシャフトが入力軸によって常時回転される
    歯車式変速機において、 前記カウンタシャフトにブレーキ力を作用させるブレー
    キ手段と、 該ブレーキ手段のブレーキ力を変更するブレーキ力調整
    手段と、 前記クラッチが接続状態で、かつ前記歯車式変速機がニ
    ュートラル以外の走行シフトポジションにあるエンジン
    と駆動系とが接続している状態下での車両走行に必要な
    駆動力を達成するために要求されている要求出力を検知
    する要求出力検知手段と、 該要求出力検知手段の信号を受け、 前記要求出力が低いほど、エンジンと駆動系とが接続し
    ている状態下での車両走行中における前記ブレーキ手段
    のブレーキ力を強くする制御手段とを備えたことを特徴
    とする歯車式変速機の歯打ち音低減装置。
  2. 【請求項2】前記要求出力検知手段が、前記変速機のシ
    フトポジションを検知し、該シフトポジションが高速段
    にある時、前記要求出力が低いと判定するものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の歯車式変速機の歯打ち音
    低減装置。
  3. 【請求項3】前記要求出力検知手段が、前記エンジンの
    負荷を検知し、該負荷が低負荷である時、前記要求出力
    が低いと判定するものであることを特徴とする請求項1
    記載の歯車式変速機の歯打ち音低減装置。
JP1248484A 1989-09-25 1989-09-25 歯車式変速機の歯打ち音低減装置 Expired - Lifetime JP2981898B2 (ja)

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