JP2000350307A - ハイブリッド車の駆動制御装置 - Google Patents
ハイブリッド車の駆動制御装置Info
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Abstract
機でアシストしてクリープ走行状態からの加速する際の
駆動トルクの一時的な低下やそれに起因する失速感を防
止する。 【解決手段】 内燃機関をアイドリング状態とし、かつ
電動機の出力トルクでアシストして走行するクリープ走
行状態をクリープ走行検出手段(ステップ021)で検
出し、その走行状態から駆動力の増大要求に基づいて内
燃機関の回転数を増大させる場合、前記内燃機関の回転
数を増大させるべく前記電動機の出力トルクを制御する
トルク指令値を、駆動力の要求量が前記基準値以下の状
態での走行中における前記電動機のトルク指令値より下
回らないように規制する電動機トルク規制手段(ステッ
プ030)を備えている。
Description
ンやディーゼルエンジンなどの内燃機関とモータやモー
タ・ジェネレータなどの電力によって動作してトルクを
出力する電動機とを動力源として備えたハイブリッド車
における駆動力を制御する装置に関し、特に遊星歯車機
構などからなるトルク合成分配機構によって内燃機関の
出力トルクと電動機の出力トルクとを合成して出力する
ことのできるハイブリッド車の駆動制御装置に関するも
のである。
としたハイブリッド車の形式として、内燃機関を発電機
を駆動するためのみに使用するシリーズハイブリッド形
式や内燃機関を発電と走行とのための動力源として使用
するパラレルハイブリッド形式などが知られている。後
者のパラレルハイブリッド形式の駆動装置の例として、
内燃機関の出力トルクと電動機の出力トルクとを、トル
ク合成分配機構で合成して出力するように構成した例が
特開平9−193676号公報に記載されている。
置におけるトルク合成分配機構は、1組のシングルピニ
オン型の遊星歯車機構によって構成され、そのサンギヤ
にモータ・ジェネレータの回転軸が連結され、またリン
グギヤに入力クラッチを介してエンジンの出力軸(クラ
ンクシャフト)が接続され、さらにキャリヤが変速機の
入力軸に連結されている。そしてトルク合成分配機構の
全体を一体回転させるための一体化クラッチがキャリヤ
とサンギヤとの間に設けられている。
クラッチを解放しかつ一体化クラッチを係合させること
により、モータ・ジェネレータのみをトルク合成分配機
構を介して変速機に連結してモータ・ジェネレータによ
って走行することができ、また入力クラッチを係合させ
るとともに一体化クラッチを解放させた状態では、トル
ク合成分配機構を構成している遊星歯車機構が差動作用
をおこなうので、エンジントルクにモータ・ジェネレー
タの出力トルクを付加して走行でき、またその際に発電
をおこなうこともできる。さらに一体化クラッチおよび
入力クラッチを共に係合させれば、エンジンで走行しか
つ発電をおこなうことができる。
イブリッド車では、エンジンとモータ・ジェネレータと
のトルクの出力の仕方あるいは伝達の仕方によって様々
な走行形態(走行モード)を設定することができる。例
えば、エンジンをアイドリング状態に維持し、かつモー
タ・ジェネレータをエンジンとは反対方向に回転させつ
つ発電をおこなうと、モータ・ジェネレータを連結して
あるサンギヤに反力トルクが入力されるので、出力要素
であるキャリヤに正方向のトルクが発生する。その結
果、アイドリング状態であっても駆動トルクが生じ、こ
れが、トルクコンバータを搭載している車両におけるク
リープトルクと同様に作用し、車両をゆっくり走行させ
ることができる。このようにエンジンを連結してあるリ
ングギヤに対して、モータ・ジェネレータを連結してサ
ンギヤが反力要素となっているので、エンジンを駆動し
ている状態でサンギヤに対してモータ・ジェネレータに
より更に大きいトルクを入力すれば、出力要素であるキ
ャリアから、エンジントルクを遊星歯車機構のギヤ比に
応じて増幅したトルクが出力される。すなわちエンジン
トルクをモータ・ジェネレータのトルクで補助した駆動
状態となり、いわゆるアシストモードとなる。また反対
に、エンジンを所定回転数で運転している状態でモータ
・ジェネレータをエンジンの回転方向とは反対の方向に
大きく回転させると、それに伴ってエンジン回転数が増
大する。なおその場合、キャリアに現れる出力トルクは
低下する。
配機構を備えたハイブリット車では、アクセルペダルを
完全に戻してエンジンをアイドリング状態としていて
も、モータ・ジェネレータによってトルク合成分配機構
に反力トルクを入力することにより、いわゆるクリープ
トルクを出力させることができ、クリープ走行が可能で
ある。このクリープ走行状態から加速のためにアクセル
ペダルを大きく踏み込むと、その駆動力の増大要求に応
じてエンジン回転数を増大させることになる。その場
合、上記のトルク合成分配機構においては、モータ・ジ
ェネレータがエンジンとは反対方向に回転することによ
りエンジンの回転数が増大するので、駆動力の増大要求
に基づいた目標回転数となるようにエンジン回転数を増
大させるために、一時的に、モータ・ジェネレータをエ
ンジンとは反対方向に回転させることになる。
ジン回転数の制御応答性に対してモータ・ジェネレータ
の回転数の制御応答性の方が優れているので、クリープ
走行中の駆動力の増大要求に基づいてモータ・ジェネレ
ータを上記のように制御すれば、エンジン回転数を迅速
に目標回転数にまで増大させることができる。しかしな
がら、エンジンの制御応答性が相対的に遅いために、モ
ータ・ジェネレータの逆回転方向への制御およびそれに
伴う反力トルクの低下により、駆動装置からの出力トル
クが一時的に低下する。すなわちアクセルペダルを踏み
込んだ直後にエンジン回転数が増大するものの、駆動ト
ルクが一時的に低下し、これが原因で失速感(あるいは
引き込み感)が生じるおそれがあった。
されたものであって、内燃機関と電動機とをトルク合成
分配機構を介して互いに連結したハイブリット車におい
てクリープ走行中からの加速の際に駆動トルクの一時的
な低下を防止してドライバビリティを良好にする制御装
置を提供することを目的とをするものである。
は、上記の目的を達成するために、アイドリング状態で
のクリープ走行から駆動力の増大要求に応じて内燃機関
の回転数を増大させる場合に、内燃機関の出力トルクの
増大およびそれに伴う回転数の増大を待って、内燃機関
の回転数を増大させるための電動機のトルク制御をおこ
なうように構成したことを特徴とするものである。より
具体的には、請求項1の発明は、内燃機関と電動機とが
これら内燃機関の出力トルクと電動機の出力トルクとを
所定の割合で合成して出力するトルク合成分配機構を介
して互いに連結されるとともに、そのトルク合成分配機
構が、内燃機関の回転方向とは反対方向に電動機の回転
数を増大させることにより内燃機関の回転数が増大する
ように構成され、加速要求に基づいて前記内燃機関の目
標回転数を求めるとともに、その内燃機関の目標回転数
に基づいて前記電動機の目標回転数を求め、電動機をそ
の目標回転数となるように制御するハイブリッド車の駆
動制御装置であって、駆動力の要求量が予め定めた基準
値以下であることを検出するクリープ走行検出手段と、
駆動力の要求量が前記基準値以下の状態であることが前
記クリープ走行検出手段で検出されている状態で駆動力
の要求量が増大させられた場合に前記内燃機関の回転数
を増大させるべく前記電動機の出力トルクを制御するト
ルク指令値を、駆動力の要求量が前記基準値以下の状態
での走行中における前記電動機のトルク指令値より下回
らないように規制する電動機トルク規制手段とを備えて
いることを特徴とする駆動制御装置である。
ペダルを完全に戻すなどのアイドリング状態で電動機か
らトルク合成分配機構にトルクを入力して走行するクリ
ープ走行が実行されていると、これがクリープ走行検出
手段によって検出される。またそのクリープ走行状態で
アクセルペダルが踏み込まれるなどのことによって加速
要求が生じると、その加速要求すなわち駆動力の増大要
求に応じた内燃機関の目標回転数が求められ、その目標
回転数に基づいて電動機の目標回転数が求められて電動
機がその目標回転数となるように制御される。その場
合、電動機を目標回転数に制御することに伴ってそのト
ルク指令値が、クリープ走行時におけるトルク指令値よ
りも小さい場合、内燃機関の回転数を目標回転数とする
ための電動機のトルク指令値が、クリープ走行時のトル
ク指令値に規制される。そのため、クリープ走行中に加
速要求が生じて内燃機関の回転数を増大させる場合に、
その制御開始時に電動機の出力トルクが低下しないの
で、ハイブリッド車全体としての駆動トルクの低下が生
じない。
機とがこれら内燃機関の出力トルクと電動機の出力トル
クとを所定の割合で合成して出力するトルク合成分配機
構を介して互いに連結されるとともに、そのトルク合成
分配機構が、内燃機関の回転方向とは反対方向に電動機
の回転数を増大させることにより内燃機関の回転数が増
大するように構成され、加速要求に基づいて前記内燃機
関の目標回転数を求めるとともに、その内燃機関の目標
回転数に基づいて前記電動機の目標回転数を求め、電動
機をその目標回転数となるように制御するハイブリッド
車の駆動制御装置であって、駆動力の要求量が予め定め
た基準値以下であることを検出するクリープ走行検出手
段と、駆動力の要求量が前記基準値以下の状態であるこ
とが前記クリープ走行検出手段で検出されている状態で
駆動力の要求量が増大させられた場合に前記内燃機関の
回転数を増大させるための前記電動機の出力トルクの制
御開始を予め定めた所定時間遅延させる遅延手段とを備
えていることを特徴とする駆動制御装置である。
走行中に加速要求すなわち駆動力の増大要求が生じ、そ
れに伴って内燃機関の回転数を増大させるべく電動機の
トルク制御を開始する場合、遅延手段によってその電動
機のトルク制御の開始が所定時間遅延させられる。その
遅延時間を適宜に設定することにより、加速要求に基づ
く内燃機関の制御によりその出力トルクおよび回転数が
ある程度増大した状態で、内燃機関の回転数を増大させ
るための電動機のトルク制御が開始される。その結果、
その時点での電動機のトルク指令値は、クリープ走行中
におけるトルク指令値よりも大きくなり、そのため駆動
トルクの低下が生じない。
てより具体的に説明する。この発明は、電動機と内燃機
関とを動力源としたハイブリッド車を対象とする駆動制
御装置である。ここで、内燃機関は、要は、燃料を燃焼
させて動力を出力する動力源であり、具体的には、ガソ
リンエンジンやディーゼルエンジンあるいは水素ガスな
どの気体燃料を使用するガスエンジンなどであり、また
その形式は、レシプロエンジンに限らずタービンエンジ
ンなどであってもよい。なお、以下の説明では、内燃機
関を「エンジン」と記す。
してトルクを出力する機能を有する動力源であればよ
く、固定磁石式同期モータや直流モータなど各種のモー
タを使用することができ、さらには外力によって駆動さ
れて発電する機能を併せ持ったモータ・ジェネレータを
使用することができる。さらに電動機と発電機とを併用
することができる。なお、以下に説明する例は、電動機
としてモータ・ジェネレータを使用した例である。
電動機の出力によって内燃機関を回転させ、その内燃機
関の回転数が所定の回転数に達した際に燃料を供給する
ことにより、内燃機関を始動する形式のハイブリッド車
である。すなわち内燃機関と電動機とをトルク合成分配
機構に連結し、電動機の出力トルクによって内燃機関を
駆動し、またこれら電動機と内燃機関との出力トルクを
トルク合成分配機構によって合成して出力し、さらには
内燃機関の出力トルクをトルク合成分配機構によって電
動機と変速機とに分配することが可能である。したがっ
てこのトルク合成分配機構は、遊星歯車機構によって構
成することができる。またトルク合成分配機構の出力側
に連結された変速機構は、車速およびエンジン負荷など
の走行状態に応じて変速比が制御される自動変速機を使
用することができる。
おける駆動装置の全体的な構成を示しており、動力源と
してエンジン1およびモータ・ジェネレータ2とを備え
ている。エンジン1は図示しないアクセルペダルの踏み
込み量に応じてスロットル開度が増減する電子スロット
ルバルブ3を備えており、その電子スロットルバルブ3
の開度を主に制御するための電子スロットル用電子制御
装置(電子スロットルECU)4が設けられている。こ
の電子制御装置4には、アクセルペダルの踏み込み量す
なわちエンジン1に対する出力要求量(もしくはハイブ
リッド車に対する駆動力の要求量)を示すアクセル開度
信号が入力されており、そのアクセル開度信号に基づい
たスロットル開度信号を電子スロットルバルブ3に出力
するように構成されている。なお、そのアクセル開度と
スロットル開度との関係を決定する特性値は、車両の状
態に応じて、あるいは運転者の手動操作によって変更さ
れるように構成されている。またエンジン1を制御する
ためのエンジン用電子制御装置(エンジンECU)5が
設けられている。
することによってロータが回転してロータと一体の回転
軸6に出力トルクが生じ、また回転軸6を介してロータ
を外力によって回転させることによってコイルに起電力
が生じる公知の構成のものである。このモータ・ジェネ
レータ2には、インバータ7を介してバッテリ8が接続
されている。またモータ・ジェネレータ2の回転を制御
するために、インバータ7にはモータ・ジェネレータ用
電子制御装置(M/G−ECU)9が接続されている。
ータ2が、トルク合成分配機構10に連結されている。
そのトルク合成分配機構10は、一組のシングルピニオ
ン型遊星歯車機構11と二つのクラッチCi ,Cd とを
主体として構成されている。その遊星歯車機構11の第
1の回転要素であるサンギヤ12がモータ・ジェネレー
タ2の回転軸6に連結されている。またこのサンギヤ1
2とサンギヤ12に対して同心円上に配置された内歯歯
車であるリングギヤ(第2の回転要素に相当する)13
との間に配置したピニオンギヤを保持しているキャリヤ
(第3の回転要素に相当する)14もしくはそのキャリ
ヤ14に一体化させてある軸などの部材(図示せず)が
出力部材となっている。
1Aとの間にこれらを選択的に連結する入力クラッチC
i が配置されている。また遊星歯車機構11におけるい
ずれか二つの回転要素(具体的にはサンギヤ12とキャ
リヤ14)を連結して遊星歯車機構11の全体を一体化
する一体化クラッチCd が設けられている。なお、これ
らのクラッチCi ,Cd は、油圧によって係合させられ
る摩擦クラッチによって構成されている。
10における出力部材に相当し、このキャリヤ14が変
速機15に連結されている。この変速機15は変速比を
電気的に制御可能な自動変速機であって、その制御のた
めの変速機用電子制御装置(T/M−ECU)16が設
けられている。この電子制御装置16には、ブレーキ信
号やシフトレンジ信号などの車両の状態を示す信号が入
力されている。
9,16がハイブリッド用電子制御装置17にデータ通
信可能に接続されている。このハイブリッド用電子制御
装置17には、ブレーキ信号などの車両の状態を示す信
号が入力され、さらに他の電子制御装置4,5,9,1
6との間で相互にデータを通信するように構成されてい
る。
ることのできる走行モードを示し、この図4において○
印は係合状態、×印は解放状態をそれぞれ示す。ここで
各走行モードについて簡単に説明すると、モータ走行モ
ードは、モータ・ジェネレータ2の出力のみによって走
行するモードであって、入力クラッチCi が解放もしく
は半係合状態とされ、あるいは一時的に係合させられ、
かつ一体化クラッチCd が係合させられる。したがって
遊星歯車機構11の全体が一体化されるので、モータ・
ジェネレータ2が変速機15に直結された状態になり、
モータトルクが変速機15に入力される。
によって走行し、また必要に応じて発電をおこなうモー
ドである。この場合は、入力クラッチCi と一体化クラ
ッチCd とを共に係合状態とすることにより、エンジン
1をリングギヤ13に連結するとともに遊星歯車機構1
1の全体を一体化する。したがって、エンジン1の出力
トルクが、一体化されている遊星歯車機構11に伝達さ
れ、かつここから変速機15に伝達される。一方、モー
タ・ジェネレータ2が一体化されている遊星歯車機構1
1に連結されているから、エンジン1によってモータ・
ジェネレータ2を回転させて、発電をおこなうことがで
きる。また、モータ・ジェネレータ2の出力するトルク
を、遊星歯車機構11から変速機15に伝達することが
できるので、エンジン1の出力トルクとモータ・ジェネ
レータ2の出力トルクとを合成して出力することができ
る。
る。前述したトルク合成分配機構10が遊星歯車機構1
1によって構成されているから、遊星歯車機構11が差
動作用をおこなうことにより、出力トルクを多様に変更
することができる。したがって、このアシストモードに
おいては、遊星歯車機構11に差動作用をおこなわせる
ために、一体化クラッチCd が解放され、これに対して
入力クラッチCi が係合させられて、エンジン1がリン
グギヤ13に連結される。この場合、変速機15に連結
されているキャリヤ14が出力要素となり、またリング
ギヤ13が入力要素となり、さらにサンギヤ12が反力
要素となる。
ングギヤ13に伝達し、かつモータ・ジェネレータ2と
共にサンギヤ12を逆回転させれば、キャリヤ14が停
止状態となり、あるいはリングギヤ13よりも低速で回
転する。すなわち、キャリヤ14が停止している状態と
なるように、モータ・ジェネレータ2を逆回転させれ
ば、停止状態を維持することができるとともに、モータ
・ジェネレータ2およびこれに連結したサンギヤ12の
逆回転方向への回転数を次第に減じれば、キャリヤ14
がエンジン1と同方向に回転し、その回転数が次第に増
大する。したがって、キャリヤ14に生じるトルクは、
エンジン1の出力トルクにモータ・ジェネレータ2の反
力トルクを加えたトルク、あるいは遊星歯車機構11に
おけるギヤ比に応じて増大させたトルクとなり、結果的
には、エンジントルクをモータトルクによって増大させ
た状態となる。
5にトルクが入力されない状態であって、入力クラッチ
Ci および一体化クラッチCd が共に解放状態とされ
る。したがって、遊星歯車機構11においては、リング
ギヤ13が空転してここからトルクが抜けてしまうため
に、エンジン1あるいはモータ・ジェネレータ2が回転
したとしても、その出力トルクは変速機15に入力され
ない。すなわち、駆動トルクが発生しないニュートラル
状態となる。
セルペダルが踏み込まれるなどのことによって出力の増
大要求があった場合、エンジントルクにモータ・ジェネ
レータ2のトルクを付加するアシストモードを経てエン
ジン1で走行するエンジン走行モードに移行する。その
アシストモードでのトルクおよび回転数の状態を前記遊
星歯車機構11についての共線図によって図5に示して
ある。図5において符号ρは、遊星歯車機構11のギヤ
比すなわちサンギヤ12の歯数とリングギヤ13の歯数
との比である。
ン1をリングギヤ13に連結し、その状態でエンジン1
およびモータ・ジェネレータ2を動作させキャリヤ14
から変速機15にトルクを伝達している場合のエンジン
回転数Ne 、モータ・ジェネレータ2の回転数Nm なら
びに変速機15の入力回転数Ntin (すなわちトルク合
成分配機構10の出力回転数)は、下記の式で表され
る。 Nm =((1+ρ)・Ntin −Ne )/ρ
ン1の出力トルク(すなわちリングギヤ13に入力され
ているトルク)Te に対してモータ・ジェネレータ2に
(ρ×Te )の反力トルクを生じており、その結果、出
力部材であるキャリヤ14には((1+ρ)×Te )の
トルクが発生している。すなわちアシストモードでは、
エンジントルクTe にモータ・ジェネレータ2による反
力トルク(ρ×Te )を加えたトルクが出力され、出力
増大要求(加速要求)に沿った駆動力が生じる。
数Nm を次第に増大させて最終的にはエンジン回転数N
e と一致させてエンジン走行モードに移行するが、その
過程では、モータ・ジェネレータ2の回転数Nm が以下
に述べるように制御される。図6はその制御ルーチンの
一例を示しており、先ず、アシストモードが設定されて
いるか否かが判断される(ステップ001)。アシスト
モード以外の走行モードが設定されていることによりス
テップ001で否定判断された場合には特に制御をおこ
なうこなくこのルーチンから抜ける。また反対にステッ
プ001で肯定判断された場合には、エンジン回転数N
e 、変速機入力回転数Ntin 、モータ・ジェネレータ2
の回転数Nm の三者の偏差が所定値以下か否かが判断さ
れる(ステップ002)。このステップ002の判断で
採用されている所定値(すなわちしきい値)はゼロに近
い小さい値であり、したがってステップ002では、モ
ータ・ジェネレータ2の回転数Nm がエンジン回転数N
e に達しているか否かを判断することになる。
あれば、ステップ002で否定判断され、この場合は、
アクセル開度Va と変速機入力回転数Ntin とに基づい
てエンジン目標回転数Netを求める(ステップ00
3)。そのエンジン目標回転数Netは、一例として、ア
クセル開度Va と変速機入力回転数Ntin とをパラメー
タとしたマップに基づいて求められ、これらのパラメー
タが大きいほど、エンジン目標回転数Netが大きい値に
設定される。また変速機入力回転数Ntin が大きくなる
ほど偏差が小さくなるように設定され、前記一体化クラ
ッチCd を係合させる程度の回転数すなわち遊星歯車機
構11の全体が一体となって回転する程度の回転数では
偏差がほぼゼロとなるように設定されている。ここで、
アクセル開度Va がこの発明における駆動力の要求量に
相当する。
タ2の回転数Nm と変速機入力回転数Ntin との三者の
間には前述した式で表される関係があるから、前記式に
おけるエンジン回転数にエンジン目標回転数Netを代入
することにより、モータ・ジェネレータ2の目標回転数
Nmtが求められる(ステップ004)。すなわち Nmt=((1+ρ)・Ntin −Net)/ρ となる。
標回転数Netとに基づいてエンジントルク要求値Te が
求められる(ステップ005)。このエンジントルク要
求値Te は、一例として、予め用意したマップに基づい
て算出することができる。ついで、エンジン目標回転数
Netとエンジントルク要求値Te とに基づいて電子スロ
ットルバルブ3で設定する電子スロットル目標開度θth
が求められる(ステップ006)。この電子スロットル
目標開度θthは、一例として、予め用意したマップに基
づいて算出することができる。
目標開度θthを電子スロットルバルブ用電子制御装置4
に指令し(ステップ007)、またモータ・ジェネレー
タ2の回転数Nm が、ステップ004で求めた目標回転
数Nmtとなるようにフィードバック制御によるモータ・
ジェネレータ2のトルク目標値Tmtを決定する(ステッ
プ008)。そしてそのトルク目標値Tmtをモータ・ジ
ェネレータ用電子制御装置9に指令する(ステップ00
9)。
ば、エンジン目標回転数Netに基づいてモータ・ジェネ
レータ2の目標回転数Nmtを設定し、かつその目標回転
数となるようにモータ・ジェネレータ2を制御するか
ら、アクセルペダルの踏み込み量などの駆動力の要求量
が変化した場合には、それに伴うエンジン目標回転数の
変化によってモータ・ジェネレータ2の目標回転数(あ
るいは制御量)が変化する。言い換えれば、駆動力の要
求量がモータ・ジェネレータ2の回転数制御に反映され
る。その結果、駆動力の要求量が増大後に低下した場合
には、エンジン目標回転数Netが低下するために、モー
タ・ジェネレータ2の目標回転数が高くなり、また反対
に駆動力の要求量が増大の後に更に増大した場合には、
エンジン目標回転数Netが増大するために、モータ・ジ
ェネレータ2の目標回転数が低くなるので、変速機入力
回転数Ntin を強制的に変化させるトルクは発生せず
に、エンジントルクとモータ・ジェネレータ2のトルク
との和として現れる変速機15の入力トルクが、駆動力
の要求量に追従して滑らかに変化し、駆動力の意図しな
い変動を防止して乗り心地を良好に維持することができ
る。
記のように制御して次第に増大させると、モータ・ジェ
ネレータ2の回転数Nm および変速機入力回転数Ntin
(すなわちキャリヤ14の回転数)がエンジン回転数N
e に次第に近づく。そしてこれらの各回転数Ne ,Nm
,Ntin の偏差が所定値以下になると、すなわちほぼ
等しくなると、ステップ002で肯定判断され、その場
合は前記一体化クラッチCd が完全係合しているか否か
が判断される(ステップ010)。この判断は、一体化
クラッチCd を係合させる制御信号の出力の状態やその
係合圧を調圧するバルブ(図示せず)の制御量、あるい
はその制御信号の出力からの経過時間などによって判断
することができる。
いないことによりステップ010で否定判断された場合
には、一体化クラッチCd を係合させるための油圧処理
を実施する(ステップ011)。これは、一例として、
係合制御開始当初はパッククリアランスを詰めるために
高い油圧を供給し、その後に比較的に低い油圧に維持
し、ついで係合油圧を次第に高くする(スィープアッ
プ)ことにより実施される。このステップ011での油
圧処理を開始した後、ステップ003に進み、前述した
モータ・ジェネレータ2の回転数の上昇制御を継続す
る。
とにより、一体化クラッチCd の係合油圧が次第に上昇
し、ついには一体化クラッチCd が完全に係合する。そ
の場合にはステップ010で肯定判断され、ステップ0
12に進む。このステップ012では、一体化クラッチ
Cd が完全に係合してからの時間が、予め定めた所定値
を超えたか否かが判断される。一体化クラッチCd が完
全に係合してからの経過時間が予め定めた所定時間を経
過していないことによりステップ012で否定判断され
た場合には、モータ・ジェネレータ2の出力トルクTm
を次第に低下させる(ステップ013)。すなわちスィ
ープダウンさせる。この制御は、駆動力の低下が体感さ
れない程度の勾配でモータ・ジェネレータ2の出力トル
クを次第に低下させる制御である。
セル開度Va とエンジン回転数Neとに基づいてエンジ
ントルク要求値Te が求められ(ステップ014)、ま
たエンジン目標回転数Netとエンジントルク要求値Te
とに基づいて電子スロットル目標開度θthが求められる
(ステップ015)。これらのステップ014,015
の制御は、前述したステップ005,006と同様な制
御である。そしてステップ015の後、ステップ007
に進んで、電子スロットルバルブ3およびモータ・ジェ
ネレータ2を前述したと同様に制御する。
せつつモータ・ジェネレータ2の出力トルクを次第に低
下させ、その結果、一体化クラッチCd を完全に係合さ
せた後の経過時間が所定時間を超えると、ステップ01
2で肯定判断される。これと同時にアシストモードから
エンジン走行モードに切り換える(ステップ016)。
具体的には、エンジン1をトルク合成分配機構10を介
して変速機15に直結した状態で、エンジン1のみを駆
動して走行する。
状態にあるときに、モータ・ジェネレータ2の回転数あ
るいはトルクを制御することにより、変速機15の入力
回転数すなわち前記キャリヤ14の回転数をゼロにし、
エンジン1を駆動したまま車両を停止状態に維持するこ
とができ、またその状態でモータ・ジェネレータ2の出
力トルクを増大させることにより、キャリヤ14のトル
クを生じさせて変速機15の入力回転数を高くし、走行
することができる。その際の変速機15の入力トルク
は、エンジン1のアイドリング状態での出力トルクとモ
ータ・ジェネレータ2によって与える反力トルクとに応
じたものとなるので、モータ・ジェネレータ2の出力ト
ルクを制御することにより、車両がゆっくり走行する程
度の駆動トルクに設定することができる。すなわち流体
式トルクコンバータを備えた車両で発生するいわゆるク
リープトルク程度の駆動トルクとすることができる。
いわゆるクリープ走行の状態では、アクセルペダルが完
全に戻されていてエンジン1がアイドリング状態にあ
る。この状態から加速のためにアクセルペダルを踏み込
むと、すなわち駆動力の要求量を増大させると、電子ス
ロットルバルブ3の開度を駆動力の要求量に応じて増大
させるとともに、エンジン回転数を増大させる。図5に
示す共線図から知られるように、サンギヤ12に連結し
てあるモータ・ジェネレータ2の回転数を低下させる
と、リングギヤ13に連結してあるエンジン1の回転数
が増大する。したがって駆動力の増大要求に応じてエン
ジン回転数を増大させる場合、モータ・ジェネレータ2
の回転数もしくはトルクを制御することになる。これ
は、エンジン1の駆動状態を最適燃費線に即して変化さ
せる制御となる場合もある。
要求に基づいくエンジン回転数を増大させるためのモー
タ・ジェネレータ2の制御を以下のように実施する。図
1はその制御例を説明するためのフローチャートであっ
て、これは、前述したステップ008の制御の内容とな
る。図1において、先ず、クリープ走行中か否かが判断
される(ステップ021)。クリープ走行とは、前述し
たようにスロットル開度を全閉に近い所定値以下に設定
してエンジン1をアイドリング状態程度に駆動し、かつ
モータ・ジェネレータ2によってサンギヤ12に反力ト
ルクを与えて出力トルクを生じさせる走行状態である。
このステップ021で肯定判断された場合、その時点の
モータ・ジェネレータ2の出力トルクTm を記憶値Tmm
としてメモリーする(ステップ022)。また、フラグ
F0 をオンにする(ステップ023)。したがってこの
フラグF0 はモータ・ジェネレータ2をクリープ走行の
ための出力トルクもしくはこれと同等のトルクに制御し
ている状態を示すフラグである。
で求めたモータ・ジェネレータ2の目標回転数Nmtとモ
ータ・ジェネレータ2の実際の回転数Nm との偏差ΔN
m (=Nmt−Nm )を演算する(ステップ024)。な
お、アシストモードにおいてはモータ・ジェネレータ2
の目標回転数を設定し、実際の回転数がその目標回転数
となるように制御するので、前記のステップ021で否
定判断された場合には、直ちにそのステップ024に進
み、目標回転数と実回転等の偏差を演算する。
目標回転数Nmtと実回転数Nm との偏差ΔNm に基づい
てPID(比例積分微分)フィードバック制御によりモ
ータ・ジェネレータ2の出力トルクTmfを決定する(ス
テップ025)。ついでフラグF0 がオンか否かが判断
される(ステップ026)。このフラグF0 がオンであ
れば、クリープ走行中であってその走行状態でのモータ
・ジェネレータ2のトルクが記憶されていることになる
から、ステップ026で肯定判断された場合には、その
記憶されたトルク値Tmmよりステップ024で決定され
出力トルクTmfが大きいか否かが判断される(ステップ
027)。
れた出力トルクTmfが、クリープ走行時のモータ・ジェ
ネレータ2の出力トルクとして記憶されたトルク値Tmm
より大きい場合、すなわちステップ027で肯定判断さ
れた場合には、そのPIDフィードバック制御によって
決定されたトルク値Tmfをモータ・ジェネレータ2の目
標トルクTmtとする(ステップ028)。そしてフラグ
F0 をオフにセットする(ステップ029)。
決定されたモータ・ジェネレータ2の出力トルクかTmf
がクリープ走行時のモータ・ジェネレータ2の出力トル
クとして記憶されたトルク値Tmm以下の場合、すなわち
ステップ027で否定判断された場合には、記憶されて
いるトルク値Tmmをモータ・ジェネレータ2の目標トル
クTmtとする(ステップ030)。この場合、フラグF
0 をオンのままにしてリターンする。
ステップ026で否定判断された場合には、ステップ0
27を飛ばしてステップ028に進む。すなわちモータ
・ジェネレータ2の目標トルクとしてクリープ走行時の
トルクより大きいトルクが設定されている場合には、P
IDフィードバック制御で決定されたトルク値Tmfが目
標トルクTmtとして採用される。
状態でアクセルペダルが踏み込まれるなどの加速要求あ
るいは駆動力の増大要求があり、それに基づいてエンジ
ン回転数の増大制御をおこなう場合、モータ・ジェネレ
ータ2の目標トルクがクリープ走行時のトルクより低下
するとすれば、その目標値を採用せずに、クリープ走行
時のトルク値を目標トルクとして採用する。言い換えれ
ば、クリープ走行中の駆動力の増大要求に基づいてエン
ジン回転数を増大させる場合、その制御のためにモータ
・ジェネレータ2の出力トルクをクリープ走行時より低
下させることが判断されても、これを実行せずにモータ
・ジェネレータ2の出力トルをクリープ走行時のトルク
に維持する。
トを図2に示してある。クリープ走行中のt0 時点にア
クセルペダルが踏み込まれて駆動力の増大要求(加速要
求)があると、スロットル開度を増大させるなどのエン
ジン1の出力を増大させる制御が開始され、またエンジ
ン回転数を増大するためのモータ・ジェネレータ2の目
標回転数が求められる。駆動力の増大要求のあったt0
時点から不可避的な遅れ時間の経過したt1 時点にエン
ジントルクが増大し始めるが、モータ・ジェネレータ2
を目標回転数に制御するためにその出力トルクを低下さ
せることになる場合には、モータ・ジェネレータ2につ
いての制御が実行されずにその出力トルクがクリープ走
行時のトルクに維持される。
それに伴ってエンジン回転数がある程度増大し、その結
果、モータ・ジェネレータ2の回転数を目標回転数に制
御するためにその出力トルクを低下させない状態になっ
たt2 時点にモータ・ジェネレータ2についての制御が
開始される。言い換えれば、加速要求に伴ってエンジン
回転数をモータ・ジェネレータ2によって増大させる制
御が、t2 時点まで遅延させられる。
ように、クリープ走行時のトルクに維持され、その後エ
ンジントルクの増大およびモータ・ジェネレータ2の出
力トルクの増大に応じて増大し、最終的には駆動力の増
大要求に応じたトルクに設定される。このようにクリー
プ走行からの加速の際に、モータ・ジェネレータ2の出
力トルクを低下させることがないので、駆動トルクの一
時的な低下やそれに起因する失速感(引き込み感)など
が生じない。これに対して、モータ・ジェネレータ2の
出力トルクを、エンジン回転数を増大させるための目標
回転数とするべく制御した場合には、すなわち図1に示
すステップ030の制御を実行しなかった場合には、図
2に破線で示すように、エンジン回転数の増大が早期に
開始するものの、モータ・ジェネレータ2の出力トルク
が一時的に低下し、それに伴って駆動トルクが低下し、
これが原因で失速感(引き込み感)が生じてドライバビ
リティが悪化する。
ープ走行からの加速要求(駆動力の増大要求)に伴うモ
ータ・ジェネレータ2の出力トルクの制御を、PIDフ
ィードバック制御で求められる値が、クリープ走行時の
トルク値を超えるまで禁止し、その間はクリープ走行時
のトルク値に維持するように構成したので、図1に示す
ステップ030を実行する機能的手段が、請求項1の発
明における電動機トルク規制手段に相当する。また、ス
テップ021を実行する機能的手段が、請求項1の発明
におけるクリープ走行検出手段に相当する。
ステップ030の制御は、モータ・ジェネレータ2の回
転数を目標回転数に制御してもその出力トルクがクリー
プ走行時のトルクより小さくならない時点までモータ・
ジェネレータ2の制御を遅延させる制御と大きな差異は
ない。したがって演算して求めたトルク値がクリープ走
行時の記憶したトルク値より大きくなったことを確認し
てモータ・ジェネレータ2の出力トルクの制御を実行す
ることに替えて、エンジン回転数を増大させるためのモ
ータ・ジェネレータ2のトルク制御の開始を一定時間遅
延させるように構成することもできる。そのような遅延
制御を実行する手段が、請求項2の発明における遅延手
段に相当する。なおその場合、遅延時間はアクセル開度
(スロットル開度)やエンジンの温度などの車両の条件
に応じて変えてもよい。
れないのであって、図3に示す駆動系統の構成や制御系
統以外の構成を有する車両を対象とした駆動制御装置に
適用することができる。
よれば、アクセルペダルを完全に戻すなどのアイドリン
グ状態で電動機からトルク合成分配機構にトルクを入力
して走行するクリープ走行が実行されていると、これが
クリープ走行検出手段によって検出され、またそのクリ
ープ走行状態でアクセルペダルが踏み込まれるなどのこ
とによって加速要求が生じると、その加速要求すなわち
駆動力の増大要求に応じた内燃機関の目標回転数が求め
られ、その目標回転数に基づいて電動機の目標回転数が
求められて電動機がその目標回転数となるように制御さ
れる。その場合、電動機を目標回転数に制御することに
伴ってそのトルク指令値が、クリープ走行時におけるト
ルク指令値よりも小さい場合、内燃機関の回転数を目標
回転数とするための電動機のトルク指令値が、クリープ
走行時のトルク指令値に規制されるため、クリープ走行
中に加速要求が生じて内燃機関の回転数を増大させる場
合に、その制御開始時に電動機の出力トルクが低下しな
いので、ハイブリッド車全体としての駆動トルクの一時
的な低下やそれに起因する失速感あるいは引き込み感を
防止してドライバビリティを向上させることができる。
走行中に加速要求すなわち駆動力の増大要求が生じ、そ
れに伴って内燃機関の回転数を増大させるべく電動機の
トルク制御を開始する場合、遅延手段によってその電動
機のトルク制御の開始が所定時間遅延させられるので、
その遅延時間を適宜に設定することにより、加速要求に
基づく内燃機関の制御によりその出力トルクおよび回転
数がある程度増大した状態で、内燃機関の回転数を増大
させるための電動機のトルク制御が開始されることにな
り、その結果、その時点での電動機のトルク指令値は、
クリープ走行中におけるトルク指令値よりも大きくな
り、そのため駆動トルクの一時的な低下やそれに起因す
る失速感あるいは引き込み感を防止してドライバビリテ
ィを向上させることができる。
要求時におけるモータ・ジェネレータの回転数制御の一
例を示すフローチャートである。
ートである。
装置の一例を模式的に示す図である。
めて示す図表である。
構について共線図である。
アシストモードでのエンジンおよびモータ・ジェネレー
タの出力制御ルーチンの一例を示すフローチャートであ
る。
トルク合成分配機構、15…変速機。
Claims (2)
- 【請求項1】 内燃機関と電動機とがこれら内燃機関の
出力トルクと電動機の出力トルクとを所定の割合で合成
して出力するトルク合成分配機構を介して互いに連結さ
れるとともに、そのトルク合成分配機構が、内燃機関の
回転方向とは反対方向に電動機の回転数を増大させるこ
とにより内燃機関の回転数が増大するように構成され、
加速要求に基づいて前記内燃機関の目標回転数を求める
とともに、その内燃機関の目標回転数に基づいて前記電
動機の目標回転数を求め、電動機をその目標回転数とな
るように制御するハイブリッド車の駆動制御装置におい
て、 駆動力の要求量が予め定めた基準値以下であることを検
出するクリープ走行検出手段と、 駆動力の要求量が前記基準値以下の状態であることが前
記クリープ走行検出手段で検出されている状態で駆動力
の要求量が増大させられた場合に前記内燃機関の回転数
を増大させるべく前記電動機の出力トルクを制御するト
ルク指令値を、駆動力の要求量が前記基準値以下の状態
での走行中における前記電動機のトルク指令値より下回
らないように規制する電動機トルク規制手段とを備えて
いることを特徴とするハイブリッド車の駆動制御装置。 - 【請求項2】 内燃機関と電動機とがこれら内燃機関の
出力トルクと電動機の出力トルクとを所定の割合で合成
して出力するトルク合成分配機構を介して互いに連結さ
れるとともに、そのトルク合成分配機構が、内燃機関の
回転方向とは反対方向に電動機の回転数を増大させるこ
とにより内燃機関の回転数が増大するように構成され、
加速要求に基づいて前記内燃機関の目標回転数を求める
とともに、その内燃機関の目標回転数に基づいて前記電
動機の目標回転数を求め、電動機をその目標回転数とな
るように制御するハイブリッド車の駆動制御装置におい
て、 駆動力の要求量が予め定めた基準値以下であることを検
出するクリープ走行検出手段と、 駆動力の要求量が前記基準値以下の状態であることが前
記クリープ走行検出手段で検出されている状態で駆動力
の要求量が増大させられた場合に前記内燃機関の回転数
を増大させるための前記電動機の出力トルクの制御開始
を予め定めた所定時間遅延させる遅延手段とを備えてい
ることを特徴とするハイブリッド車の駆動制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15282999A JP3956536B2 (ja) | 1999-05-31 | 1999-05-31 | ハイブリッド車の駆動制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
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JP2000350307A true JP2000350307A (ja) | 2000-12-15 |
JP3956536B2 JP3956536B2 (ja) | 2007-08-08 |
Family
ID=15549057
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3956536B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6741917B2 (en) | 2001-02-05 | 2004-05-25 | Nissan Motor Co., Ltd. | Hybrid vehicle control apparatus |
JP2009001078A (ja) * | 2007-06-19 | 2009-01-08 | Toyota Motor Corp | 動力伝達装置の制御装置 |
JP2011020560A (ja) * | 2009-07-15 | 2011-02-03 | Isuzu Motors Ltd | ハイブリッド自動車 |
JP2011020561A (ja) * | 2009-07-15 | 2011-02-03 | Isuzu Motors Ltd | ハイブリッド自動車 |
JP2014111397A (ja) * | 2012-12-05 | 2014-06-19 | Toyota Motor Corp | 車両の駆動力制御装置 |
JP2015091171A (ja) * | 2013-11-05 | 2015-05-11 | トヨタ自動車株式会社 | 車両制御装置 |
-
1999
- 1999-05-31 JP JP15282999A patent/JP3956536B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US6741917B2 (en) | 2001-02-05 | 2004-05-25 | Nissan Motor Co., Ltd. | Hybrid vehicle control apparatus |
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JP2015091171A (ja) * | 2013-11-05 | 2015-05-11 | トヨタ自動車株式会社 | 車両制御装置 |
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