JP4248135B2 - 内燃機関の回転速度制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の回転速度制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車載内燃機関では、例えば特開平5−263688号公報にみられるように、アイドル時に適宜な機関出力が得られるように、例えばスロットルバルブを迂回するバイパス通路に設けられたISCバルブの開度等の制御を通じた吸入空気量を自動調整するアイドル回転速度の制御(ISC制御)が行われている。ISC制御では、実際の回転速度と目標アイドル回転速度との偏差に基づいて算出されたフィードバック補正項によってISCバルブの開度をフィードバック補正することで、吸入空気量を適宜に調整して内燃機関の回転速度を目標アイドル回転速度とするようにしている。
【0003】
ところで、ハイブリッド車両等では、車両減速時や制動時等に、内燃機関と駆動輪とが直接的に連結された状態で、内燃機関を所定の回転速度に制御することが要求されることがある。こうした場合、上記ISC制御と同様のロジックを適用することで、高精度の回転速度制御を行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、車両の減速時や制動時には、駆動輪側からクランクシャフトを回転させる動力が作用し、回転速度制御時の内燃機関の負荷は、高車速のときほど低くなる。そのため、アイドル運転時を含む低車速(高負荷)領域で上記回転速度制御を行う場合には、高車速(低負荷)領域の場合に比して、内燃機関を所定の回転速度に維持するために、より多量の吸入空気量が必要とされる。したがって、回転速度制御におけるフィードバック補正項の値も車速に影響され、高車速となるほど吸入空気量をより減量する側の値となる。そしてその結果、ある運転領域において設定されたフィードバック補正項が、負荷状態の異なる他の運転領域での回転速度制御に反映されることがあれば、回転速度制御の応答性を悪化させることとなる。特に、低負荷な高車速の運転領域において設定されたフィードバック補正項の値が、高負荷な低車速の運転速域での回転速度制御に反映されることがあれば、内燃機関の回転速度が落ち込み、ひいてはエンジンストールを招くおそれもある。
【0006】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、車両の減速時や制動時にも内燃機関と駆動輪とが直接的に連結された状態でアイドル運転時と同じ処理ルーチンを用いて回転速度のフィードバック制御を行う場合において、好適に回転速度を制御することのできる内燃機関の回転速度制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、クランクシャフトが動力分割機構を通じて2つのモータ・ジェネレータに連結され、且つそれらモータ・ジェネレータのひとつが減速機構を介して駆動輪に連結されたハイブリッド車両に搭載の内燃機関に適用され、前記内燃機関のアイドル運転時に、同内燃機関の回転速度の実値と目標値との偏差に応じて算出されたフィードバック補正項と、前記回転速度の目標値に応じて算出された見込み量とを加算して所定の機関制御量を設定することで同機関制御量をフィードバック補正するように構成された処理ルーチンを用いて前記回転速度の制御を行うとともに、車両の減速時や制動時にも前記内燃機関と駆動輪とが直接的に連結された状態で前記アイドル運転時と同じ処理ルーチンを用いて前記回転速度のフィードバック制御を行う内燃機関の回転速度制御装置において、車速に応じて区分けされた複数の運転領域のそれぞれについて前記フィードバック補正項を各別に設定するとともに、前記回転速度の実値と目標値との偏差に応じて算出された増減量を、そのときの車速に応じた運転領域のフィードバック補正項に加算して更新し、且つ前記機関制御量のフィードバック補正をそのときの車速に応じた運転領域のフィードバック補正項を用いて行うことで前記回転速度のフィードバック制御を行うようにしたものである。
【0008】
上記構成では、車速に応じて区分けされた複数の運転領域についてのそれぞれについてフィードバック補正項を各別に設定するとともに、回転速度の実値と目標値との偏差に応じて算出された増減量を、そのときの車速に応じた運転領域のフィードバック補正項に加算して更新し、且つ機関制御量のフィードバック補正をそのときの車速に応じた運転領域のフィードバック補正項を用いて行うことで回転速度のフィードバック制御を行うようにしている。このため、負荷状態の異なる他の運転領域での回転速度制御の結果がフィードバック補正項に反映されることが防止されるようになり、その負荷状態の変化に拘わらず、適切に回転速度制御を行うことができる。そしてその結果、高負荷な運転領域における内燃機関の回転速度の落ち込みが回避され、ひいてはエンジンストールの発生が好適に回避されるようになる。
【0009】
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の内燃機関の回転速度制御装置において、前記各運転領域のフィードバック補正項の値を該当運転領域での前記フィードバック制御の終了後も記憶保持して、次回の該当運転領域でのフィードバック制御の開始時にその記憶保持された値をフィードバック補正項の初期値として使用するようにしたものである。
【0010】
この構成では、以前の回転速度制御の結果を反映して、回転速度制御の応答性を向上しつつも、駆動輪からの動力伝達による内燃機関の負荷状態の変化に拘わらず、回転速度を好適に制御することができる。
【0013】
また請求項3記載の発明は、請求項1記載の内燃機関の回転速度制御装置において、各運転領域のうちの最も低車速の運転領域について、その運転領域でのフィードバック補正項の値を該当運転領域での前記フィードバック制御の終了後も記憶保持して、次回の該当運転領域でのフィードバック制御の開始時にその記憶保持された値をフィードバック補正項の初期値として使用するようにしたものである。
【0014】
高車速側の運転領域では、駆動輪からの動力伝達による負荷変動が大きく、フィードバック補正項の値も不安定となる傾向にある。またそうした高車速側の運転領域は、駆動輪から内燃機関の出力軸を回転させる動力が付与され、エンジンストールのおそれの少ない領域でもある。この構成では、フィードバック補正項の乱れが少なく、且つエンジンストールのおそれの大きい最も低車速の運転領域に限定して、前回の制御終了時に記憶されたフィードバック補正項を次回の回転速度制御に反映するようにしている。このため、そうした低車速の運転領域での回転速度制御に高い応答性を確保することができ、内燃機関の回転速度の落ち込みやエンジンストールの発生を更に好適に回避することができるようになる。
【0015】
また請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の回転速度制御装置において、車速に応じて前記見込み量を可変設定し、同一の前記回転速度の目標値における前記見込み量を前記車速が高車速であるほど前記内燃機関の出力を低下させる側の値に設定するようにしたものである。
【0016】
この構成では、目標回転速度と車速に応じて見込み量が設定されるため、車速の変化に応じたフィードバック補正項を予め見込み量に含ませておくことができる。このため、車速の変化によって、フィードバック補正項の値が不適切に変化することが回避される。したがって、回転速度制御を好適に行うことができるようになる。
【0020】
また請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の内燃機関の回転速度制御装置において、予め定められた所定車速よりも高車速の運転領域では、前記フィードバック補正項によるフィードバック補正を禁止するようにしたものである。
【0021】
この構成では、フィードバック補正項の値が回転速度を低下させる側の値となる低負荷な運転領域では、フィードバック補正が禁止されるため、負荷状態に応じたフィードバック補正項の極端な変化が抑えられる。したがって、高負荷な運転領域における内燃機関の回転速度の落ち込みが回避され、ひいてはエンジンストールの発生が好適に回避されるようになる。
【0024】
また請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の内燃機関の回転速度制御装置において、前記目標値を車速に応じて可変設定するとともに、その目標値が所定値以上となるときには、前記フィードバック補正項によるフィードバック補正を禁止するようにしたものである。
【0025】
この構成では、回転速度の目標値が高く設定されるような運転領域では、フィードバック補正が禁止されるため、フィードバック補正項の極端な変化が抑制され、高負荷となる低車速の運転領域における内燃機関の回転速度の落ち込みが回避され、ひいてはエンジンストールの発生が好適に回避されるようになる。
【0026】
また請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の内燃機関の回転速度制御装置において、前記フィードバック補正項の設定可能な範囲に下限値を設けるとともに、その下限値を車速に応じて可変設定するようにしたものである。
【0027】
この構成では、車速に応じて下限値が可変設定されるため、車速に応じたフィードバック補正項が極端な低下を防止するように、同補正項の設定可能な範囲を制限できる。したがって、高負荷となる低車速の運転領域における内燃機関の回転速度の落ち込みが回避され、ひいてはエンジンストールの発生が好適に回避されるようになる。
【0028】
また請求項8記載の発明は、請求項7記載の内燃機関の回転速度制御装置において、前記下限値を、前記車速が高車速となるほど、大きな値となるようように可変設定するようにしたものである。
【0029】
この構成では、内燃機関が低負荷な状態となって、フィードバック補正項の極端な低下を招くおそれのある高車速の運転領域では、下限値に大きな値が設定されるため、高負荷となる低車速の運転領域における内燃機関の回転速度の落ち込みが回避され、ひいてはエンジンストールの発生が好適に回避されるようになる。
【0032】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態について、図1〜図8を参照して詳細に説明する。
【0033】
図1は、本発明の適用されるハイブリッド車両の駆動系の構成を示す模式図である。同図に示されるように、ハイブリッド車両に搭載される内燃機関10の出力軸であるクランクシャフト10aは、動力分割機構13を通じて2つのモータ・ジェネレータ(M/G)11、12に連結され、更にM/G12は減速機構14を介して駆動輪15に連結されている。
【0034】
また内燃機関10のクランクシャフト10aは、エアコン用のコンプレッサ10cを始めとする各種補機類にも駆動連結されており、同クランクシャフト10aの回転に応じてそれら補機類が作動されるようにもなっている。
【0035】
なお、上記2つのM/G11、12はいずれも、状況に応じて発電機と電動機との間で機能が切り替わるようになっている。ただし通常の走行時には、M/G11は内燃機関10の動力を伝達されて発電を行う発電機としての役割を主に担い、M/G12は内燃機関10の補助動力を発生する電動機としての役割を主に担っている。そこで以下の説明では、M/G11を「発電機」と呼び、M/G12を「電動機」と呼んで2つのM/Gを区別する。
【0036】
動力分割機構13は、図2に示すように、サンギア20、リングギア21、及びプラネタリキャリア22が同一の軸心を有して回転可能に連結された遊星歯車として構成されている。サンギア20は発電機11に、リングギア21は電動機12に、プラネタリキャリア22は内燃機関10にそれぞれ接続されている。プラネタリキャリア22には、複数(図2では4つ)のプラネタリギア23が回転可能に軸支されている。各プラネタリギア20は、サンギア20及びリングギア21の間に介設され、両ギア20、21に噛み合わせられている。そしてこれにより、動力分割機構13は、内燃機関10の発生する動力を、発電機11と駆動輪15(電動機12)とに適宜に分割して伝達できるようになっている。
【0037】
続いて、こうしたハイブリッド車両の駆動系の制御システムの構成について、図3を併せ参照して説明する。同図に示すように、この制御システムは、電子制御装置(ECU)16を中心に構成されている。
【0038】
内燃機関10の吸気通路30には、その上流から順に、エアクリーナ31、エアフローメータ32、スロットルバルブ33が設けられている。スロットルバルブ33は、スロットルモータ34によって開閉駆動されて、吸気通路30を通じて内燃機関10に吸入される空気の量を調整している。上記ECU16は、スロットルモータ34を駆動制御するとともに、それにより調整される吸入空気量をエアフローメータ32によって検知している。
【0039】
なお、この内燃機関10では、アイドル運転時の回転速度の制御、すなわちISC制御を、このスロットルバルブ33の開度(スロットル開度)の調整によって行うようにしている。すなわち、ECU16は、内燃機関10のアイドル運転時の目標回転速度と実際の回転速度eneとの偏差に応じて算出されたフィードバック補正項eqiによって目標スロットル開度をフィードバック補正することで、内燃機関10の回転速度を制御するようにしている。
【0040】
またECU16は、内燃機関10に吸入される空気中に燃料を噴射するインジェクタ36、及び噴射された燃料と空気との混合気の点火時期を調整するイグナイタ37の駆動制御も行っている。
【0041】
更に、内燃機関10のクランクシャフト10aには、タイミングロータ10bが一体回転可能に設けられており、その近傍には電磁ピックアップからなるクランク角センサ38が設けられている。ECU16は、タイミングロータ10bの外周に設けられた凹凸の通過に応じてクランク位置センサ38が発生する電気信号をもとに、クランク位置及び内燃機関10aの回転速度を検出している。
【0042】
一方、上記の発電機11及び電動機12は、それぞれインバータ40、41を介してバッテリ42に接続されている。ECU16は、インバータ40の制御によって、発電機11とバッテリ42と間に流される電流を調整して、発電機11の発電量や回転速度を制御している。一方、ECU16は、インバータ41の制御によって、電動機12とバッテリ42との間に流される電流を調整して、電動機12の出力や回転速度を制御している。
【0043】
また発電機11及び電動機12には各々、回転センサ(レゾルバ)43、44が設けられている。ECU16は、それら回転センサ43の出力信号から発電機11及び電動機12の回転速度をそれぞれ検出するようにしている。またECU16は、電動機12の回転速度から、同電動機12に直接的に連結された駆動輪15の回転速度を、そしてひいては車速SPDを検出するようにしている。
【0044】
ここで、以上説明したハイブリッド車両での駆動系の動作について、図4を併せ参照して、同車両の走行状況毎にそれぞれ説明する。
図4は、上記動力分割機構13を構成するサンギア20、リングギア21、プラネタリキャリア22について、それらの作動態様を示す3つの要素である回転方向、回転速度、及び力の釣り合いを視覚的に示す共線図である。この共線図には、上記サンギア20、リングギア21、プラネタリキャリア22にそれぞれ対応した3つの縦軸が示されている。これら3本の縦軸の間隔は、上記各ギア20〜22のギア比を示している。また縦軸の高さは、各ギア20〜22の回転速度を、すなわち発電機11、内燃機関10、駆動輪15(モータ12)の回転速度をそれぞれ示している。なお、こうした共線図上においては、遊星歯車を構成する3つのギア20〜22の回転速度は、必ず一直線上に結ばれる関係となる。
【0045】
<停止時>
車両停止時には、後述するような特別な要求がない限りは、内燃機関10を自動的に停止させている。このとき、発電機11及び電動機12も停止され、共線図上では図4に直線(A)で例示される態様で駆動系の動作がなされる。
【0046】
<機関始動時>
車両停止状態での内燃機関10の始動時には、駆動輪15が止まっているため、リングギア22(電動機12、駆動輪15)は停止されている。ここで発電機11にバッテリ42に蓄えられた電流を通電することでサンギア20を回転させれば、内燃機関10が回転される。このようにこのハイブリッド車両では、発電機11をスタータモータとして用いるようにしている。このときには、共線図上では図4に直線(B)で例示される態様で駆動系の動作がなされる。
【0047】
なお、発電された電力を蓄えるバッテリ42の充電量が十分でない場合、エアコンのコンプレッサを駆動する場合、或いは冷間始動直後のように内燃機関10の暖機が必要な場合等には、上記の発進時、速走行時、車両停止時などにあっても、内燃機関10を作動させるようにしている。
【0048】
<発進時、低速走行時>
発進時や低速走行時のように、駆動輪15の回転が低速且つ高負荷となって内燃機関10の作動効率が低下する領域では、内燃機関10の作動を停止させて、電動機12の動力のみによって駆動輪15を駆動する。このとき発電機11は、空転されており、共線図上では同図4に直線(C)で例示される態様で駆動系の動作がなされる。
【0049】
<通常走行時>
通常走行時には、内燃機関10が作動され、その動力が動力分割機構13を介して駆動輪15に伝達される。また内燃機関10の動力は、動力分割機構13を介して発電機11にも伝達され、同発電機11にて発電が行われる。そして、発電機11が発電した電力を電動機12に給電して、同電動機12を内燃機関10の補助動力として使用する。したがって、このとき内燃機関10の発生する動力は、機械的に直接伝達される経路、発電機11にて電力に変換して電動機12を駆動して伝達される経路の1つの経路を通じて駆動輪15に伝達される。
【0050】
ここでECU16は、発電機11の発電量や回転速度を調整することで、内燃機関10の回転速度を適宜に調整して、同機関10の作動効率を最大とするように両経路間の動力伝達の割合を制御する。例えば、平地での定速走行時のように発動機12による動力補助があまり必要でない領域では、発動機12の作動のための発電機11の発電はほとんど不要となる。したがって、このときECU16は、発電機11の発電量(回転速度)を低下させる。一方、加速走行時や登坂走行時のように発動機12による動力の補助が必要な領域では、発電機11の発電量(回転速度)を増大し、内燃機関10の回転速度を高めて機関出力を増大させると共に、発電した電力を使用して発動機12を作動させる。
【0051】
なお、こうした通常走行時における駆動系の動作態様の2例を、図4の直線(D)及び直線(E)として共線図上に示す。ここで直線(D)は発電機11の発電量(回転速度)を低下させたときの動作態様例を、直線(E)は同一車速において発電機11の発電量(回転速度)を増大させたときの動作態様例をそれぞれ示している。両例の対比から明らかなように、このハイブリッド車両では、発電機11の発電量、回転速度を調整することで、内燃機関10の回転速度を変化させることができる。すなわち、発電機11の発電量、回転速度の制御によって、内燃機関10と駆動輪15との間の変速比を変化させ、この駆動系に無段変速機としての機能を持たせることができるようになっている。
【0052】
以上のように、このハイブリッド車両では、内燃機関10と電動機12との2つの動力源の分担を状況に応じて適宜に制御することで、常に効率の良い運転領域で内燃機関10を運転するようにしている。
【0053】
さて、このハイブリッド車両では、車両の減速時や制動時には、駆動輪15の回転によって電動機12を駆動し、その電動機12を発電機として機能させて回生発電を行い、車両の減速エネルギを回収するようにしている。このとき内燃機関10は、可能な限りフューエルカットを行って作動停止させている。またこのとき、発電機11の回転速度の制御を通じて、動力分割機構13のサンギア20及びプラネタリキャリア22の回転速度が適宜に調整されている。
【0054】
このとき、インバータ40の異常等によって発電機12の回転速度の調整機能が損なわれていれば、上記サンギア20やプラネタリキャリア22が不適切な回転速度で回転されるおそれがある。このためこうした場合には、内燃機関10の回転速度の制御によってそれらギア20、22の回転速度を調整することが必要とされる。また車両の減速時や制動時にあっても、上記エアコン用コンプレッサ10c等の補機類の作動のため、クランクシャフト10aの回転速度を適切な速度に保持する必要がある。
【0055】
本実施形態では、こうした場合にも、アイドル運転時と同じ処理ルーチンを用いて内燃機関10の回転速度を制御するようにしている。ただし、車両の減速時や制動時には、駆動輪15側からクランクシャフト10aを回転させる動力が作用し、回転速度制御時の内燃機関10の負荷は、高車速のときほど低くなる。
【0056】
このため、アイドル運転時を含む低車速(高負荷)領域で上記回転速度制御を行う場合には、高車速(低負荷)領域の場合に比して、内燃機関10を所定の回転速度に維持するために、より多量の吸入空気量が必要とされる。したがって、回転速度制御におけるフィードバック補正項eqiの値も車速SPDに影響され、高車速となるほど吸入空気量をより減量する側の値となる。そしてその結果、ある運転領域において設定されたフィードバック補正項eqiが、負荷状態の異なる他の運転領域での回転速度制御に反映されることがあれば、回転速度制御の応答性を悪化させることとなる。特に、低負荷な高車速の運転領域において設定されたフィードバック補正項eqiの値が、高負荷な低車速の運転速域での回転速度制御に反映されることがあれば、内燃機関10の回転速度が落ち込み、ひいてはエンジンストールを招くおそれもある。
【0057】
そこで本実施形態では、車速SPDに応じて区分けされた複数の運転領域毎に、格別に求められたフィードバック補正項eqiを用いて回転速度制御を行うことで、内燃機関10の負荷状態が異なる運転領域での回転速度制御の結果がフィードバック補正項eqiの値に反映されることを回避するようにしている。
【0058】
以下、本実施形態での内燃機関10の回転速度制御の詳細について、図5〜図8を併せ参照して説明する。
図5は、こうした内燃機関10の回転速度制御にかかる最終吸気量算出ルーチンの処理を示すフローチャートである。本ルーチンの処理は、回転速度制御の要求がなされている期間、所定時間毎の割り込み処理としてECU16によって実行される。なお、本実施形態では、車両が停止中或いは徐行中であるか、発電機12の回転調整機能の異常が検出されているかのいずれかであって、且つアクセルペダルの踏み込み量が「0」のときに、内燃機関10の回転速度制御が要求されるようになっている。
【0059】
さて、回転速度制御の実施が要求されて、本ルーチンの処理に移行すると、ECU16は、まずステップ10において、内燃機関10の目標回転速度entcalを算出する。本実施形態においては、目標回転速度entcalは、図6に例示されるように、車速SPDに応じて算出されるようになっている。ここで算出される目標回転速度entcalは、車速SPDに応じたリングギア21の回転速度の変化に対して、サンギア20及びプラネタリキャリア22が不適切な回転速度で回転されないように設定されている。
【0060】
続くステップ20では、算出された目標回転速度entcalに応じて吸入空気量の見込み量eqdlntが、図7に例示するような態様で算出される。この見込み量eqdlntは、無負荷運転時における内燃機関10の回転速度を目標回転速度entcalとするのに必要な内燃機関10の吸入空気量として、予め実験等によって求められた値が設定されている。
【0061】
続くステップ30では、回転速度制御下でのスロットル開度のフィードバック補正の実行条件の成立の有無が判断される。ここでは、次の条件(a1)〜(a3)の全てが成立した場合に、上記実行条件が成立するものとしている。
(a1)回転速度制御の実施要求がなされてから所定時間が経過している。
(a2)目標回転速度entcalの値が安定している。
(a3)目標回転速度entcalと実際の内燃機関10の回転速度eneとの差が所定値(例えば50rpm)未満である。
【0062】
ここで上記実行条件が成立していないときには(NO)、ステップ40の処理にてフィードバック補正項eqiを算出し、実行条件が成立しているときには(YES)、以下のステップ50〜70の処理によって、フィードバック補正項eqiを算出する。
【0063】
なお本実施形態では、車速SPDが0〜50km/hの運転領域R1、51〜90km/hの運転領域R2、及び91〜160km/hの運転領域R3の3つ運転領域毎にフィードバック補正項eqi(1)〜eqi(3)を格別に求めている。なお、各運転領域R1〜R3のフィードバック補正項eqi(1)〜eqi(3)の値は、回転速度制御の終了後もECU16のメモリ16aに記憶保持されるようになっている。このため、回転速度制御の開始時、或いは同制御の実施中に上記運転領域が切り替わったときには、以前に回転速度制御において算出された値から各運転領域のフィードバック補正項eqi(i)の増減が開始されるようになっている。
【0064】
ステップ50では、内燃機関10の目標回転速度entcalと実際の回転速度eneとの偏差に応じてフィードバック補正項eqiの増減量Δeqiを算出する。この増減量Δeqiの値は、図8に例示するように、実際の回転速度eneが目標回転速度entcalよりも小さければ吸入空気量を増量するように、また実際の回転速度eneが目標回転速度entcalよりも大きければ吸入空気量を減量するように設定される。
【0065】
続くステップ60では、そのときの車速SPDに応じた運転領域のフィードバック補正項eqi(i)に増減量Δeqiを加算して更新する(ここで「eqi(i)」における括弧内の「i」は、「1」「2」「3」のいずれかを示している)。なお、今回の本ルーチンの処理において運転領域R1〜R3が移行した場合には、移行前後の運転領域のうちのフィードバック補正項eqi(i)の値が大きな方を使用する。そしてこれにより、吸入空気量の不足によるエンジンストールの発生を抑制するようにしている。
【0066】
なお、ここで更新される各領域R1〜R3のフィードバック補正項eqi(i)の値は、予め定められた上限ガード値から下限ガード値までの範囲内に納まるようにガードがかけられている。
【0067】
そしてステップ70において、ここで更新された運転領域のフィードバック補正項eqi(i)をこのときの目標スロットル開度TAの算出に用いられるフィードバック補正項eqiに設定して、ステップ80の処理に移行する。
【0068】
一方、上記ステップ30において、実行条件が成立していないと判断されたとき(NO)には、フィードバック補正項eqiの値に、「0」、または以前に算出された該当運転領域のフィードバック補正項eqi(i)の値のいずれか好ましい方を設定する。例えば、今回の本ルーチンの処理において運転領域が移行し、その移行前後の運転領域でのフィードバック補正項eqi(i)の値に大きな差がある場合(例:eqi(i−1)<<eqi(i)のとき)等には、トルク段差の発生を防止すべく、フィードバック補正項eqiの値に「0」を設定する。いずれにせよ、このときには各運転領域のフィードバック補正項eqi(i)の値の更新は行わず、処理をステップ80に移行する。
【0069】
ステップ80では、次の(式1)に基づいて最終空気量eqcalを算出するようにしている。
eqcal=eqg+eqi+eqdlnt …(式1)
ここで「eqg」は、外乱の影響がないときに内燃機関10を予め定められた基本回転速度に保持するために必要とされる吸入空気量(最終空気量eqcal)の見込み量として、以前の回転速度制御の結果より求められた学習値である。この学習値eqgにより、内燃機関10の個体差や経時変化の影響を吸収するようにしている。したがって、本実施形態では、この見込み量eqdlntと学習値eqgとの和が、上述のフィードバック補正項を加味する前の制御量の見込み量に相当する。
【0070】
なお本実施形態では、下記の条件(b1)〜(b4)の全てが成立したときに、最終空気量eqcalの値を、学習値eqgとして設定し、記憶更新するようにしている。
(b1)完全暖機後であり、低温化での潤滑油の粘度増大によって生じる内燃機関10のフリクション増大の影響がない。
(b2)目標回転速度entcalが所定の基本回転速度(ここでは1000rpm)である。
(b3)実際の回転速度eneと目標回転速度entcalとの偏差が所定値(例えば50rpm)未満である。
(b4)フィードバック補正項eqiの値が所定値(例えば0.2L/sec)未満である。
【0071】
そしてECU16は、本ルーチンの処理を終了した後、上記算出された最終空気量eqcalに応じて目標スロットル開度TAを求め、本ルーチンの処理を完了する。そしてその目標スロットル開度TAに基づいてスロットルバルブ33の開度制御を行うことで、内燃機関10の回転速度制御が行われている。
【0072】
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、車速SPDに応じて区分けされた3つの運転領域について、それぞれ格別に算出されたフィードバック補正項eqiを用いて回転速度制御を行うようにしている。このため、他の運転領域での回転速度制御の結果がフィードバック補正項eqiに反映されることが防止されるようになり、車速SPDに応じた内燃機関10の負荷状態の変化に拘わらず、適切に回転速度制御を行うことができる。そしてその結果、より高負荷となる低車速の運転領域において内燃機関10の回転速度の落ち込みが回避され、ひいてはエンジンストールの発生が好適に回避されるようになる。
【0073】
(2)本実施形態では、車速SPDに応じて上記運転領域R1〜R3を区分けするようにしている。このため、内燃機関10の負荷状態に応じた回転速度制御を、容易且つ適切に行うことができるようになる。
【0074】
(3)本実施形態では、上記各運転領域R1〜R3のフィードバック補正項eqiの値を該当運転領域での回転速度制御の終了後もECU16内のメモリ16aに記憶保持し、次回、その運転領域での回転速度制御の開始時にその記憶保持された値をフィードバック補正項eqi(i)に設定するようにしている。このため、以前の回転速度制御の結果を反映して、回転速度制御の応答性を向上することができる。
【0075】
なお、本実施形態は次のように変更して実施することもできる。
・上記実施形態中の各数値、回転速度制御の実施の条件、フィードバック補正の実行条件、学習値更新の実行条件等は、任意に変更しても良い。
【0076】
・上記実施形態では、車速SPDに応じて区分けされた3つの運転領域を設定するようにしているが、そうした運転領域の設定態様は任意に変更しても良い。また車速SPD以外のパラメータを用いて運転領域の区分けを行うようにしても良い。要は、内燃機関10と駆動輪15とが連結された状態での内燃機関10の負荷状態に対応するパラメータを用いて区分けされた複数の運転領域を設定し、それら各運転領域毎に格別のフィードバック補正項eqiを用いて回転速度制御を行うようにすれば、上記(1)記載の効果を奏することができる。
【0077】
・なお上述したように、目標回転速度entcalは、遊星歯車を構成する各ギア20〜22の不適切な回転を防止すべく図6に例示されるような態様で設定されている。ただし、駆動輪15からの動力伝達による内燃機関10の負荷の変動等を考慮して、ある程度余裕を持たせるように目標回転速度entcalを設定することが望ましい。そこで図9に例示されるような態様で、目標回転速度entcalを設定するようにしても良い。この図9の設定態様例では、高車速ほど負荷変動が大きくなり易いことを考慮して、高車速側ほど目標回転速度entcalの値に余裕を持たせている。
【0078】
(第2実施形態)
続いて、本発明を具体化した第2実施形態について説明する。なお、本実施形態以降の各実施形態の説明においては、上述の実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0079】
上記第1実施形態では、車速SPDに応じて区分けされた各運転領域R1〜R3のフィードバック補正項eqi(i)の値をECU16のメモリ16aに記憶保持し、その記憶された値から該当領域でのフィードバック補正項eqi(i)の増減を開始するようにしている。そしてこれにより、以前の回転速度制御の結果を反映し、内燃機関10の回転速度eneをより速やかに目標回転速度entcalに収束させるようにしている。
【0080】
一方、高車速の運転領域では、駆動輪15側から入力されるクランクシャフト10aの負荷変動が大きく、上記記憶保持されたフィードバック補正項eqi(i)の値の信頼性を高くすることが困難なことがある。またそうした高車速の運転領域は、駆動輪15の回転によってクランクシャフト10aの回転がある程度の高速に維持され、エンジンストールのおそれも少なく、回転速度制御にあまり高い応答性が要求されない運転領域ともなっている。
【0081】
そこで本実施形態では、上記の車速SPDに応じた運転領域R1〜R3のうち、最も低車速の運転領域R1を除いた高車速側の2つの運転領域R2、R3では、以前の制御結果の反映を敢えて行わないようにしている。すなわち、高車速側の2つの運転領域R2、R3のいずれかにおいて回転速度制御が開始されたときには、該当運転領域のフィードバック補正項eqi(2)又はeqi(3)の値をクリアする。そして、フィードバック補正項の値を「0」とした状態から該当運転領域での回転速度制御にかかるフィードバック補正を開始するようにしている。
【0082】
これに対して運転領域R1については、第1実施形態と同様に、前回の同領域R1での回転速度制御の終了時に記憶保持されたフィードバック補正項eqi(1)の値から、次回の同領域R1での回転速度制御にかかるフィードバック補正を開始している。
【0083】
以上説明した本実施形態によれば、上記(1)及び(2)記載の効果に加え、更に次の効果を得られるようになる。
(4)本実施形態では、低車速の運転領域R1についてのみ、前回の該当運転領域での回転速度制御の終了時に記憶保持された値からフィードバック補正項eqi(1)の増減を開始して回転速度制御を行うようにしている。このため、負荷変動の大きな高車速側の運転領域R2、R3においては、不適切に設定されたフィードバック補正項eqi(2)、eqi(3)の値が次回の該当運転領域での回転速度制御に持ち越されることを防止することができるようになる。またフィードバック補正項eqi(1)の乱れの少ない低車速の運転領域R1では、前回の制御終了時に記憶されたフィードバック補正項eqi(1)を次回の回転速度制御に反映することで制御の応答性を確保し、回転速度の低下を好適に回避することができるようになる。
【0084】
(第3実施形態)
上述のように、フィードバック補正項eqiの値は、高車速(低負荷)となるほど小さな値、すなわち最終空気量eqcalを少なくする側の値に設定される傾向にある。そこで本実施形態では、こうした車速SPDに応じたフィードバック補正項eqiの変化分に相当する分を予め含めた値として、見込み量eqdlntを可変設定するようにしている。
【0085】
具体的には、本実施形態では、図10に例示するように、上記見込み量eqdlntを、目標回転速度entcalと車速SPDとに基づいて算出するようにしている。そして同一の目標回転速度entcalであっても高車速なほど、見込み量eqdlntの値を小さく設定するようにしている。車速SPDに応じた見込み量eqdlntの変化分は、車速SPDに応じたフィードバック補正項eqiの変化分に相当するように設定されている。
【0086】
そして本実施形態では、こうして求められた見込み量eqdlntを用いること、及び運転領域に拘わらず単一のフィードバック補正項eqiを用いてフィードバック補正を行うことを除けば、図5に示されるルーチンと同様の処理を通じて回転速度制御を行うようにしている。
【0087】
こうした本実施形態では、低負荷となる高車速の運転領域では、最終空気量eqcalの値は小さくなるものの、見込み量eqdlntに予め小さな値が設定されているため、フィードバック補正項eqiの値は小さくはならない。このため、車速SPDに応じた内燃機関10の負荷状態の変化に拘わらず、フィードバック補正項eqiの値は、ほぼ一定に保持される。
【0088】
以上説明した本実施形態では、見込み量eqdlntを車速SPD及び目標回転速度entcalに基づき算出し、同一の目標回転速度entcalにおける見込み量eqdlntの値を高車速なほど小さくなるように設定している。これにより、低負荷となる高車速においても、フィードバック補正項eqiの値が小さくなることが防止される。したがって、より高負荷となる低車速の運転領域での内燃機関10の回転速度の落ち込みが回避され、エンジンストールの発生が防止されるようになる。
【0089】
なお、ここでは、見込み量eqdlntを車速SPDに応じて可変設定するようにしているが、要は駆動輪15から伝達される動力の変化に応じた内燃機関10の負荷状態の変化を表すパラメータに応じて見込み量eqdlntを適宜に可変設定すれば、負荷状態の変化の影響がフィードバック補正項eqiに反映されることを回避できる。
【0090】
(第4実施形態)
上記のような高負荷な運転領域での回転速度の落ち込みは、目標回転速度entcalの設定によっても、回避することができる。
【0091】
本実施形態では、図11に例示するように、駆動輪15と内燃機関10とが直接的に連結された状態において、内燃機関10が特に高負荷となる停車時及びその直前の徐行時のような運転領域(ここでは車速SPDが10km/hの運転領域)での目標回転速度entcalを適宜に大きく設定するようにしている。これにより、そうした特に高負荷な運転領域では、上記見込み量eqdlntが適宜に増大されるようになる。このため、たとえ低負荷な運転領域での回転速度制御の結果、高負荷な運転領域においてフィードバック補正項eqiに不適切に小さな値が設定されたとしても、最終空気量eqcalの値が、エンジンストールを招くほどに極端に低下しないようにしている。
【0092】
そして本実施形態では、こうして求められた目標回転速度entcalを用いること、及び運転領域に拘わらず単一のフィードバック補正項eqiを用いてフィードバック補正を行うことを除けば、図5に示されるルーチンと同様の処理を通じて回転速度制御を行うようにしている。
【0093】
以上説明した本実施形態では、内燃機関10が特に高負荷となる運転領域の目標回転速度を、それよりも高車速側の運転領域での目標回転速度に比して適宜に増大させるようにしている。このため、フィードバック補正項eqiに不適切に小さな値が設定されたとしても、最終空気量eqcalの値はある程度の大きさに保持され、極端に低下することはない。したがって、エンジンストールの発生を好適に回避することができる。
【0094】
(第5実施形態)
なお、フィードバック補正項eqiの値の減少を完全に回避するには、そうした減少を招く低負荷な運転領域でのフィードバック補正を禁止するようにすればよい。
【0095】
本実施形態では、先の図6に示される態様で算出された目標回転速度entcalが1000rpmを上回る運転領域、すなわち車速SPDが90km/hよりも高車速側の運転領域では、フィードバック補正を禁止するようにしている。すなわち、本実施形態では、フィードバック補正の実行条件として、上記条件(a1)〜(a3)に、更に次の条件(a4)を加えている。
条件(a4)目標回転速度entcalが1000rpm以下である。
【0096】
このため、本実施形態では、上記条件(a)〜(c)の全てが満たされていても、目標回転速度entcalが1000rpmを上回る運転領域では、フィードバック補正項eqiの値に「0」が設定され(図5のステップ40)、見込み量eqdlntと学習値eqgと和が最終空気量eqcalの値として設定される。すなわち、このときにはフィードバック補正を行わず、オープン制御によって回転速度制御が行われることとなる。
【0097】
そして、本実施形態では、上記のようにフィードバック補正の実行を制限すること、及び運転領域に拘わらず単一のフィードバック補正項eqiを用いてフィードバック補正を行うことを除けば、図5に示されるルーチンと同様の処理を通じて回転速度制御を行うようにしている。
【0098】
こうした本実施形態では、低負荷な運転領域ではフィードバック補正が行われないため、フィードバック補正項eqiの減少を確実に防止できる。したがって、上述のような高負荷な運転領域での回転速度の落ち込みが回避され、エンジンストールの発生が防止されるようになる。
【0099】
なお、上記実施形態では、目標回転速度entcalが1000rpmを上回ることを条件に、フィードバック補正項eqiの減少を招く低負荷な運転領域でのフィードバック補正を禁止しているが、その判断基準となる回転速度(1000rpm)を任意に変更してもよい。また車速SPD等、内燃機関10の負荷状態を表す他のパラメータを用いて、フィードバック補正の実行の有無を判断するようにしてもよい。その場合であれ、フィードバック補正項eqiの減少を招くような低負荷な運転領域でのフィードバック補正を禁止すれば、上述のような高負荷な運転領域での回転速度の落ち込みが回避され、エンジンストールの発生が回避されるようになる。
【0100】
(第6実施形態)
上記第5実施形態では、低負荷な運転領域でのフィードバック補正を全面的に禁止するようにしているが、そうした運転領域でのフィードバック補正項eqiの不適切な減少さえ制限できれば、フィードバック補正を禁止せずとも、上述したようなエンジンストールの発生を回避することができる。
【0101】
そこで本実施形態では、図12に示されるように、高車速となるほど、フィードバック補正項eqiの下限ガード値を増大させるように、車速SPDに応じてその下限ガード値を設定するようにしている。すなわち、最終空気量eqcalを減少させる側へのフィードバック補正項eqiの取り得る範囲(同図12にハッチングで示される範囲)を、高車速となるほど小さくするように同補正項eqiの値を制限するようにしている。そしてこれにより、低負荷となる高車速運転領域での同補正項eqiの不適切な減少を防止している。
【0102】
そして本実施形態では、上記のようにフィードバック補正項eqiの値の範囲を車速SPDに応じて変更すること、及び運転領域に拘わらず単一のフィードバック補正項eqiを用いてフィードバック補正を行うことを除けば、図5に示されるルーチンと同様の処理を通じて回転速度制御を行うようにしている。
【0103】
こうした本実施形態では、低負荷な運転領域であれ、フィードバック補正項eqiの値が不適切に減少しないため、上述のような高負荷な運転領域での回転速度の落ち込みが回避され、エンジンストールの発生が防止されるようになる。
【0104】
なお、ここでは下限ガード値を車速SPDに応じて可変設定するようにしているが、内燃機関10の負荷状態を表す任意のパラメータによって下限ガード値を可変設定するようにすれば、低負荷な運転領域でのフィードバック補正項eqiの不適切な減少を防止することができる。
【0105】
(第7実施形態)
なお、ハイブリッド車両としては、図13に示されるようなハイブリッド車両も提案されている。
【0106】
同図13に示されるように、このハイブリッド車両は、内燃機関110とモータ・ジェネレータ(M/G)111との2つの動力源を備えている。これら内燃機関110及びM/G111は、遊星歯車113にそれぞれ連結されている。また、内燃機関110の出力軸であるクランクシャフト110aは、スタータ及び発電機としての役割を担うスタータM/G112にも駆動連結されている。
【0107】
この遊星歯車113は、同一の軸心を有して各自回転可能なサンギア120、リングギア121、キャリア122を備えて構成されている。キャリア122には、複数組のダブルピニオン123が各回転可能に軸支されている。各組のダブルピニオン123は、サンギア120とリングギア121との間に介設され、両ギア20、21に噛み合わせられている。なお、リングギア121の外周には、その回転を規制するブレーキ機構126が設けられている。
【0108】
こうした遊星歯車113において、内燃機関110のクランクシャフト110aはサンギア120に、M/G111のロータはキャリア122にそれぞれ接続されている。またキャリア122及びリングギア121はそれぞれ、第1及び第2のクラッチ機構124、125を通じて無段変速機構(CVT)127の入力軸127aに断接可能に連結されている。CVT127は、更にカウンタギアやディファレンシャルギア等を介して駆動輪129に接続されている。
【0109】
こうしたハイブリッド車両では、上記クラッチ機構124、125のいずれか或いは双方を接続状態とすることで、内燃機関110或いはM/G111の発生する動力がCVT127に伝達され、更には駆動輪129に伝達されるようになっている。
【0110】
例えば第2クラッチ125のみを接続した場合、クランクシャフト110aの回転はピニオンギア123、リングギア121及び第2クラッチ125を通じてCVT127に伝達される。このときM/G111は、クランクシャフト110aとは逆方向に回転され、発電機として機能する。これによりクランクシャフト110aに駆動反力が付与され、内燃機関110の出力トルクが増幅されてCVT127に伝達されるようになる。このため、このときのM/G111及び遊星歯車113は、いわゆる電気トルクコンバータとして機能する。
【0111】
一方、第1クラッチ124のみを接続した場合、リングギア121とCVT入力軸127aとの接続が解除された状態にあるため、M/G111のロータはの回転はキャリア122を介してCVT入力軸127aに伝達されるようになる。このため、M/G111を電動機として機能させることで、M/G111を動力源として車両走行が可能となる。
【0112】
更に第1及び第2クラッチ124、125の双方を接続した場合、クランクシャフト110a及びM/G111のロータはCVT入力軸127aに直結され、一体回転する。このとき内燃機関110の発生する動力は、直接的にCVT127に伝達されるようになる。またM/G111は、こうしたロータの回転によって必要に応じて発電可能となっている。
【0113】
さて、こうしたハイブリッド車両では、車両の減速時や制動時には通常、第1及び第2クラッチ124、125の双方を接続して、クランクシャフト110a及びM/G111のロータを駆動輪129に直結する。そして、フューエルカットによって作動停止された内燃機関110のクランクシャフト110aの回転に要する負荷(エンジンブレーキ)を駆動輪129に付与するようにしている。また、駆動輪129からの動力によってロータを回転させ、M/G111に回生発電を行わせるようにしている。
【0114】
こうした車両減速時や制動時に、内燃機関10を適宜な回転速度で作動させて、クランクシャフト110aの回転に要する負荷を実質的に「0」とすれば、より多くの動力をM/G111の回生発電に用いることができる。そしてこれにより、M/G111によって回生される発電量を増大することができる。
【0115】
本実施形態では、こうした場合にも、アイドル運転時と同じ処理ルーチンを用いて内燃機関110の回転速度を制御するようにしている。ただし、この場合にも、駆動輪129からクランクシャフト110aを回転させる動力が作用し、回転速度制御時の内燃機関110の負荷状態は車速SPDに応じて変化する。このため上述したように、高負荷な運転領域で内燃機関110の回転速度が落ち込み、エンジンストールが発生するおそれがある。そこでこの場合にも、上記各実施形態と同様或いはそれに準じた態様で回転速度制御を行うことで、そうした回転速度の落ち込みを防止することはできる。
【0116】
なお、本実施形態のハイブリッド車両では上述したように、2つのクラッチ機構124、125の断接によって動力の伝達系路を切り替えることができるようになっている。このため本実施形態では、両クラッチ機構124、125による動力の伝達系路の切り替え制御によって、上記不具合の発生を回避することができるようにもなっている。
【0117】
すなわち、本実施形態では、上記のような車両の減速時や制動時にあって、内燃機関110の回転速度制御の要求がなされたときには、このとき双方ともに接続されている2つのクラッチ機構124、125のうち、第2クラッチ機構125についてはその接続を解除するようにしている。これにより、M/G111及び駆動輪129の間の連結は維持されるものの、内燃機関110及び駆動輪129の間の連結は解除されるようになる。
【0118】
したがって、車両の減速時や制動時の回転速度制御の実施中であれ、クランクシャフト110aに対する駆動輪129からの動力の作用によって内燃機関110の負荷状態が変化することが回避されるようになる。このため、内燃機関110の負荷状態の変化に応じたフィードバック補正項eqiの値の変化が防止され、上記のような低車速の運転領域で内燃機関110の回転速度が落ち込み、エンジンストールが発生が好適に回避される。一方、M/G111と駆動輪129との連結は維持されるため、車両の減速エネルギを利用した回生発電は継続される。
【0119】
なお、こうして内燃機関110と駆動輪129との連結を切り離した場合、上記第2クラッチ機構125の再接続に備え、内燃機関110は車速SPDに応じた適宜な回転速度を保持した状態で待機させておく必要がある。このため、この場合であれ、上術した各実施形態と同様或いはそれに準じた態様で内燃機関110の回転速度制御を行うことが望ましい。
【0120】
以上説明した各実施形態は、次のように変更してもよい。
・上記各実施形態では、電子制御されたスロットルバルブの開度制御に基づく内燃機関への吸入空気量の調整を通じて回転速度制御を行う場合について説明したが、要は内燃機関の出力を変化させ得る任意の機関制御量の調整を通じて回転速度を制御するものであれば、上記各実施形態と同様或いはそれに準じた態様で本発明を適用することができる。例えば、スロットルバルブをバイパスする通路に設けられたISCバルブの開度制御に基づく吸入空気量の調整によって回転速度を制御する場合には、上記各実施形態における最終空気量eqcalに応じてそのISCバルブの開度を制御することで、同様の回転速度制御を行うことができる。
【0121】
・上記各実施形態では、図1〜図3或いは図13に例示したハイブリッド車両に本発明を適用した場合を説明したが、本発明はこれら以外の形式のハイブリッド車両や、ハイブリッド車両以外の任意の車両に搭載された内燃機関の回転速度制御装置として適用可能である。例えば自動変速機や手動変速機を介して内燃機関と駆動輪とが連結された一般の車両においても、ロックアップ等のクラッチ機構によって内燃機関と駆動輪とが直接的に駆動連結された状態となることがある。こうした状況下において、目標値と実値との偏差に応じて算出されたフィードバック補正項によって補正して内燃機関の回転速度をフィードバック制御するときに、上記各実施形態と同様或いはそれに準じた回転速度制御を適用することで、負荷状態の変化によって生じる回転速度の落ち込みやエンジンストールを好適に回避することができる。
【0122】
・また上記各実施形態での回転速度制御について、エアコン用コンプレッサの回転や、内燃機関の吸気時期や排気時期を可変とする可変動弁機構の作動状態、或いは自動変速機のシフトレンジの設定等、駆動輪からの動力伝達以外の要素に起因する内燃機関の負荷状態の変化も加味するようにしても良い。すなわちそうした要素を更に加味して、目標回転速度や見込み量、フィードバック補正項の下限値を設定したり、或いはそうした要素を加味して運転領域の区分けを行うようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の駆動系の模式構成を示す略図。
【図2】同実施形態の動力分割機構の模式構成を示す略図。
【図3】同実施形態の全体構成を模式的に示す略図。
【図4】動力分割機構における各ギアの回転速度の関係を示す略図。
【図5】上記実施形態の最終空気量算出ルーチンの処理手順を示すフローチャート。
【図6】同実施形態の車速と目標回転速度との関係を示す略図。
【図7】同実施形態の目標回転速度と見込み量との関係を示す略図。
【図8】同実施形態の回転速度の偏差とF/B補正量の増減量との関係を示す略図。
【図9】その他の実施形態の車速と目標回転速度との関係を示す略図。
【図10】第3実施形態の目標回転速度と見込み量との関係を示す略図。
【図11】第4実施形態の車速と目標回転速度との関係を示す略図。
【図12】第6実施形態の車速とF/B補正項の設定範囲との関係を示す略図。
【図13】第7実施形態の駆動系の模式構成を示す略図。
【符号の説明】
10,110…内燃機関、11…発電機(M/G)、12…電動機(M/G)、13…動力分割機構、15,129…駆動輪、16…電子制御装置(ECU)、16a…メモリ、30…吸気通路、32…エアフロメータ、33…スロットルバルブ、34…スロットルモータ、38…クランク角センサ、39…アクセルセンサ、41,42…インバータ、43…回転センサ(発電機用)、44…回転センサ(電動機用)、111…M/G、113…遊星歯車、124,125…クラッチ機構。
Claims (8)
- クランクシャフトが動力分割機構を通じて2つのモータ・ジェネレータに連結され、且つそれらモータ・ジェネレータのひとつが減速機構を介して駆動輪に連結されたハイブリッド車両に搭載の内燃機関に適用され、前記内燃機関のアイドル運転時に、同内燃機関の回転速度の実値と目標値との偏差に応じて算出されたフィードバック補正項と、前記回転速度の目標値に応じて算出された見込み量とを加算して所定の機関制御量を設定することで同機関制御量をフィードバック補正するように構成された処理ルーチンを用いて前記回転速度の制御を行うとともに、車両の減速時や制動時にも前記内燃機関と駆動輪とが直接的に連結された状態で前記アイドル運転時と同じ処理ルーチンを用いて前記回転速度のフィードバック制御を行う内燃機関の回転速度制御装置において、
車速に応じて区分けされた複数の運転領域のそれぞれについて前記フィードバック補正項を各別に設定するとともに、前記回転速度の実値と目標値との偏差に応じて算出された増減量を、そのときの車速に応じた運転領域のフィードバック補正項に加算して更新し、且つ前記機関制御量のフィードバック補正をそのときの車速に応じた運転領域のフィードバック補正項を用いて行うことで前記回転速度のフィードバック制御を行う内燃機関の回転速度制御装置。 - 請求項1記載の内燃機関の回転速度制御装置において、
前記各運転領域のフィードバック補正項の値を該当運転領域での前記フィードバック制御の終了後も記憶保持して、次回の該当運転領域でのフィードバック制御の開始時にその記憶保持された値をフィードバック補正項の初期値として使用する内燃機関の回転速度制御装置。 - 請求項1記載の内燃機関の回転速度制御装置において、
前記各運転領域のうちの最も低車速の運転領域について、その運転領域でのフィードバック補正項の値を該当運転領域での前記フィードバック制御の終了後も記憶保持して、次回の該当運転領域でのフィードバック制御の開始時にその記憶保持された値をフィードバック補正項の初期値として使用する内燃機関の回転速度制御装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の回転速度制御装置において、
車速に応じて前記見込み量を可変設定し、同一の前記回転速度の目標値における前記見込み量を前記車速が高速であるほど前記内燃機関の出力を低下させる側の値に設定する内燃機関の回転速度制御装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の内燃機関の回転速度制御装置において、
予め定められた所定車速よりも高車速の運転領域では、前記フィードバック補正項によるフィードバック補正を禁止することを特徴とする内燃機関の回転速度制御装置。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の内燃機関の回転速度制御装置において、
前記目標値を車速に応じて可変設定するとともに、その目標値が所定値以上となるときには、前記フィードバック補正項によるフィードバック補正を禁止することを特徴とする内燃機関の回転速度制御装置。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の内燃機関の回転速度制御装置において、
前記フィードバック補正項の設定可能な範囲に下限値を設けるとともに、その下限値を車速に応じて可変とすることを特徴とする内燃機関の回転速度制御装置。 - 前記下限値は、前記車速が高車速となるほど、大きな値となるように可変設定されてなる請求項7に記載の内燃機関の回転速度制御装置。
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