JP2981178B2 - 切断加工装置 - Google Patents

切断加工装置

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JP2981178B2
JP2981178B2 JP8292610A JP29261096A JP2981178B2 JP 2981178 B2 JP2981178 B2 JP 2981178B2 JP 8292610 A JP8292610 A JP 8292610A JP 29261096 A JP29261096 A JP 29261096A JP 2981178 B2 JP2981178 B2 JP 2981178B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は平刃からなる切断刃
を昇降させてワーク材料をカットする切断加工装置、更
に詳しくはその切断加工装置においてワーク材料を移動
不能に押さえるストリッパーの制御に関するものであ
る。
【0002】
【技術背景】従来、切断加工装置は昇降用の駆動源に連
結されたホルダーに切断刃を支持し、そのホルダー下端
にストリッパーを備え、下降するワーク材料を切断刃で
カットする前にストリッパーで押さえて移動不能に保持
し、その押さえを、切断した後切断刃が少なくともワー
ク材料から離間するまで続行している。このようなスト
リッパーは一般的にバネを介して備えられ、ワーク材料
の種類に関わらず、一定圧でワーク材料を押圧保持する
ようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ワーク材料に
は柔らかいものから硬いものまで多種あり、押さえ力を
一定に設定しておくと、軟らかいワーク材料では切断の
度に押さえ力が断続的に作用することによって展延し、
硬いワーク材料ではストリッパーの押さえ力が不十分と
なり、切断の度に衝撃でワーク材料が微動し、共に精度
の良い切断が期待できなくなる。
【0004】本発明は、従来事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処はストリッパによる押さえ力を皆
無にしたり、ワーク材料の性質(硬さ具合、粘性の有
無)に応じてそのストリッパによる押さえ力を所要に設
定したり、更には下降時または上昇時のみにワーク材料
に押さえ力を作用させたりする等、ワーク材料の性質
(硬さ具合、粘性の有無)に適したストリッパー制御が
行えるようにすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に講じた技術的手段は、切断刃のホルダーに、ストリッ
パーを支持する支持用のシリンダを設け、該支持用のシ
リンダを、作動時に前記ストリッパーをホルダー下面に
向けて上昇させると共に作動停止時に同ストリッパーを
自重降下するように構成し、そのホルダーに、作動時に
前記ストリッパーに強制押圧力を付与し且つ作動停止時
にその強制押圧力を解除させる押圧用のシリンダを設
け、前記支持用のシリンダ、押圧用のシリンダにその作
動停止及び切替えを行う切替手段を接続すると共に、そ
の切替手段に供給圧力を調整する圧力調整手段を接続し
てなり、且つ前記圧力調整手段の圧力調整及び切替手段
の切り替えを制御する制御部を設けていることを要旨と
する。この技術的手段によれば支持用のシリンダの作動
すると共に押圧用のシリンダを作動停止することによっ
てストリッパーを上昇させて切断刃をストリッパーより
も下位に位置させ、切断時にワーク材料にストリッパー
が当接しないようする。支持用のシリンダ、押圧用のシ
リンダを共に作動停止させてストリッパーを自重降下さ
せ軽い力でワーク材料に押さえ力を付与する。支持用の
シリンダを作動停止すると共に押圧用のシリンダを作動
させて制御された所望の強制押圧力でワーク材料を押さ
え付ける。等数種のパターンの組み合わせ選択でストリ
ッパーを制御する。
【0006】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1乃至図8は本実施の形態の切
断加工装置の要部を示し、符号1は切断刃、2はそのホ
ルダー、3は支持用のシリンダ、4は押圧用のシリン
ダ、5は圧力調整手段、6、6は切替手段、7は制御部
である。
【0007】ホルダー2は、機体(図示せず)に備設し
た昇降用サーボモータ(図示せず)やシリンダ(図示せ
ず)を介して上死点から下死点まで昇降動するようにそ
のサーボモータやシリンダに連結した取付体100 で支持
され、下端に平刃からなる切断刃1を着脱可能に取着し
ている。
【0008】また、このホルダー2は、上部内に支持用
のシリンダ3を装備してなり、前記切断刃1の通孔18を
長孔状に開孔したストリッパー8を、その支持用のシリ
ンダ3でもってホルダー2の下面下方に吊持状に備えて
いる。
【0009】この支持用のシリンダ3は、単動型のエア
ーシリンダであり、この支持用のシリンダ3は、作動時
に圧縮バネ53の弾撥力に抗してピストン63が上昇するこ
とによってピストンロッド43がホルダー2の上面から取
付体100 内に凹設した空間101 に突出するように構成さ
れており、ストリッパー8の支持機構30に連絡されて
いる。この支持機構30は、ストリッパー8に下端を固
定し且つホルダー2を縦貫して上下動可能とする複数本
のロッド13…と、そのロッド13…の上下動を案内するベ
アリング23と、そのロッド13…の上端同士を連結する連
結板33とを備え、前記支持用のシリンダ3作動時に連結
板33を前記ピストンロッド43で押し上げてストリッパー
8をホルダー2の下面に当接させて切断刃1をストリッ
パー8から下方に露出し、作動停止時に前記ストリッパ
ー8を自重(ストリッパー8、ロッド13、連結板33等の
総和重量)で降下させて、その自重でもってワーク材料
Aを押さえつけるようになっている。尚、符号9は、ホ
ルダー2内に設けたエアー供給路であり、図6に示すよ
うに切替手段6に接続してある。
【0010】押圧用のシリンダ4は、単動型のエアーシ
リンダであり、ホルダー2の下端に、ピストンロッド24
をホルダー2内に没入させて複数個装備され、作動時に
ピストン34を圧縮バネ14の弾撥力に抗して下降させるこ
とによってピストンロッド24が下方に突出してストリッ
パー9に強制押圧力を付与し、作動停止時に圧縮バネ24
の弾撥力でピストンロッド24がホルダー2内に没入して
その強制押圧力を解除するようになっている。尚、符号
10は、ホルダー2内に設けたエアー供給路であり、図6
に示すように切替手段6に接続してある。
【0011】前記切替手段6、6は、本実施の形態では
周知の電磁式の切替弁(3ポート切替弁)、圧力調整手
段5は、本実施の形態ではパイロット作動形比例電磁式
の圧力制御弁であり、相互に接続され、またその切替手
段6、6、圧力調整手段5は制御部7に連絡されてい
る。
【0012】図6はエアー供給源(流体供給源)200 、
圧力調整手段5、切替手段6、制御部7、支持用のシリ
ンダ3、押圧用のシリンダ4の関係を示す回路図であ
り、制御部7のROMに入力された複数のプログラムに
基づいて圧力調整手段5、切替手段6、6を制御できる
ようになっている。
【0013】プログラムを複数の選択モード(本実施の
形態では5つの選択モードを実行できるようにしてい
る)別にフローチャート(図7)(図8)に基づいて説
明すると。図7において、・モード選択入力によって選
択モード(1)を選択した場合(ステップ1)。選択モ
ード(1)かどうか判断し(ステップ2)、選択モード
(1)であれば、支持用のシリンダ3及び押圧用のシリ
ンダ4を共に作動停止(OFF)し、その状態で切断刃
1を下降端(下死点)まで下降させて切断する(ステッ
プ3、4)。続いて下降端(下死点)までの切断が完了
したかどうか判断され(ステップ5)。下死点まで切断
刃が下降していることを確認すると、支持用のシリンダ
3及び押圧用のシリンダ4が共に作動停止(OFF)状
態のまま切断刃1を上昇端(上死点)まで上昇させる
(ステップ6、7)。最後に上昇端まで切断刃1が上昇
したかどうか判断する(ステップ8)。この選択モード
(1)の場合、ストリッパー8は自重降下してワーク材
料Aに押さえ力(ストリッパー8、ロッド13、連結板33
等の総和重量)を付与して切断し、上昇時にも切断刃1
がワーク材料Aから刃離れするまではその押さえ力の付
与を継続する。従って、比較的軽い力でワーク材料Aを
押さえ付けることが可能となり、軟らかく展延し易い材
料の切断に適している。図8において・モード選択によ
って選択モード(2)を選択した場合(ステップ1)。
選択モード(2)かどうか判断され(ステップ9)。選
択モード(2)であれば、支持用のシリンダ3及び押圧
用のシリンダ4を共に作動停止(OFF)して、切断刃
1を下降端(下死点)まで下降して切断する(ステップ
10、11)。下降端(下死点)までの切断を判断し
(ステップ12)。下降端(下死点)まで切断刃1が下
降していることを確認すると、支持用のシリンダ3が作
動停止(OFF)すると共に、押圧用のシリンダ4が作
動(ON)し(ステップ13)、切断刃1を上昇端(上
死点)まで上昇させ、それを確認する(ステップ7、
8)。この選択モード(2)の場合、選択モード(1)
と同様に下降時にストリッパー8を自重降下させてワー
ク材料Aに押さえ力(ストリッパー8、ロッド13、連結
板33等の総和重量)を付与して切断し、上昇時に押圧用
のシリンダ4による所望の強制押圧力でワーク材料Aを
押さえることができる。展延し易く且つ刃離れが悪い粘
性のあるワーク材料Aの切断に好適である。・また、モ
ード選択によって選択モード(3)を選択すると(ステ
ップ1)。選択モード(3)かどうか判断され(ステッ
プ14)。選択モード(3)であれば、支持用のシリン
ダ3を作動(ON)すると共に押圧用のシリンダ4を作
動停止(OFF)し、切断刃1を下降端(下死点)まで
下降させて切断させる(ステップ15、16)。そして
下降端までの切断を判断し(ステップ17)、下降端ま
で切断刃が下降していることを確認すると、支持用のシ
リンダ3を作動停止(OFF)すると共に押圧用のシリ
ンダ4を作動(ON)し(ステップ18)、切断刃を上
昇端(上死点)まで上昇させ、前述する選択モードと同
様に確認する(ステップ7、8)。この選択モードで
は、下降時に支持用のシリンダ3を作動させて切断刃1
をストリッパー8から露出させてワーク材料Aにストリ
ッパー8の負荷を掛けずに切断し、上昇時に押圧用のシ
リンダ4による所望の強制押圧力でワーク材料Aを押さ
えることができる。そのため、より軟らかくて展延し易
く且つ刃離れが悪い粘性のあるワーク材料Aの切断に好
適である。・更にモード選択によって選択モード(4)
を選択した場合(ステップ1)。選択モード(4)かど
うか判断され(ステップ19)。選択モード(4)であ
れば、支持用のシリンダ3を作動停止(OFF)すると
共に押圧用のシリンダ4を作動(ON)し、切断刃1を
下降端(下死点)まで下降させて切断させる(ステップ
20、21)。そして下降端までの切断を判断し(ステ
ップ22)、下降端まで切断刃が下降していることを確
認すると、支持用のシリンダ3を作動停止(OFF)す
ると共に押圧用のシリンダ4を作動(ON)し(ステッ
プ23)、切断刃1を上昇端(上死点)まで上昇させ、
前述する選択モードと同様に確認する(ステップ7、
8)。この選択モードの場合には、押圧用のシリンダ4
の所望の強制押圧力でストリッパー8を加圧して切断時
から刃離れ時までワーク材料Aの固定を継続するため、
硬いワーク材料Aの切断に適している。・また、モード
選択によって選択モード(5)を選択した場合(ステッ
プ1)。選択モード(5)かどうか判断され(ステップ
24)。選択モード(5)であれば、支持用のシリンダ
3を作動(ON)すると共に押圧用のシリンダ4を作動
停止(OFF)させ、切断刃1を下降端(下死点)まで
下降させて切断する(ステップ25、26)。そして、
下降端までの切断を判断し(ステップ27)、下降端ま
で切断刃1が下降していることを確認すると、双方のシ
リンダ3、4を作動停止(OFF)し(ステップ2
8)、前述と同様に切断刃1を上昇端(上死点)まで上
昇させ、それを確認する(ステップ7、8)。この選択
モードはクリーナーモードであり、下降時に支持用のシ
リンダ3を作動させて切断刃1をストリッパー8から露
出させてワーク材料Aにストリッパー8の負荷を掛けず
に切断し、上昇時にストリッパー8の自重降下による押
さえ力(ストリッパー8、ロッド13、連結板33等の総和
重量)で切断対象になっているワーク材料Aに押さえ力
を付与することができ、切断刃1に付着した切り屑を除
去する際に使用する。
【0014】このように選択モードの選択で切断対象と
なるワーク材料Aにとって最適な切断加工が行え、ワー
ク材料Aが展延したり、刃離れが悪かったり、移動した
りして切断精度が悪くするような不具合が一切なくな
る。
【0015】
【発明の効果】本発明は以上にように構成したから、各
種ワーク材料の硬さ具合、粘性の有無等に応じた最適な
状態にストリッパーを制御し、各種ワークの切断加工を
高精度にして歩留まりの向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】支持用のシリンダ、押圧用のシリンダを共に作
動停止している状態のホルダー部分の拡大断面図で、切
断刃上昇時を示す。
【図2】図1の(2)−(2)線断面図。
【図3】切断している状態を示すホルダー部分の拡大断
面図。
【図4】支持用のシリンダを作動させている状態を示す
ホルダー部分の拡大断面図で切断状態を示す。
【図5】押圧用のシリンダを作動させている状態を示す
ホルダー部分の拡大断面図で切断状態を示す。
【図6】エアー供給源、圧力調整手段、切替手段、制御
部、支持用のシリンダ、押圧用のシリンダの関係を示す
回路図。
【図7】制御部で実行させるプログラムのフローチャー
トで、は選択モード(1)を選択した場合、
【図8】選択モード(2)乃至(5)を選択した場合を
示す。
【符号の説明】
1 :切断刃 8 :ストリッパー 3 :支持用のシリンダ 4 :押圧用のシリン
ダ 9 :エアー供給源 43 :ピストンロッド
(押圧用のシリンダ) 5 :圧力調整手段 6 :切替手段 7 :制御部 24 :ピストンロッド
(支持用のシリンダ) 63、34:ピストン

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 切断刃のホルダーに、ストリッパーを支
    持する支持用のシリンダを設け、該支持用のシリンダ
    を、作動時に前記ストリッパーをホルダー下面に向けて
    上昇させると共に作動停止時に同ストリッパーを自重降
    下するように構成し、そのホルダーに、作動時に前記ス
    トリッパーに強制押圧力を付与し且つ作動停止時にその
    強制押圧力を解除する押圧用のシリンダを設け、前記支
    持用のシリンダ、押圧用のシリンダにその作動停止及び
    切替えを行う切替手段を接続すると共に、その切替手段
    に供給圧力を調整する圧力調整手段を接続してなり、且
    つ前記圧力調整手段の圧力調整及び切替手段の切り替え
    を制御する制御部を設けていることを特徴とする切断加
    工装置。
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