JP2981134B2 - 微細セル構造ポリウレタンエラストマー及びその製造方法 - Google Patents

微細セル構造ポリウレタンエラストマー及びその製造方法

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JP2981134B2 JP6287513A JP28751394A JP2981134B2 JP 2981134 B2 JP2981134 B2 JP 2981134B2 JP 6287513 A JP6287513 A JP 6287513A JP 28751394 A JP28751394 A JP 28751394A JP 2981134 B2 JP2981134 B2 JP 2981134B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微細セルにより構成さ
れた、比較的低発泡のポリウレタンエラストマー及びそ
の製造方法に関する。本発明の微細セル構造ポリウレタ
ンエラストマー(以下、エラストマーということもあ
る。)は、機械的強度が大きく、且つ、大荷重を繰り返
し受けた時の動的特性、特に疲労破壊やヘタリ等におけ
る耐久性に優れるため、自動車などの補助スプリングの
緩衝材等として利用される。
【0002】
【従来の技術】微細セル構造を有するポリウレタンエラ
ストマーは、従来より防振材、衝撃吸収材等に用いられ
ている。そのようなエラストマーは、従来、例えば、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブ
チレングリコール、グリセリン及びトリメチロールプロ
パン等に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド
並びに1,4−ブチレンオキサイド等のアルキレンオキ
サイドを付加させたもの1種又は2種以上と、マロン
酸、マレイン酸、アジピン酸及びテレフタル酸等の有機
酸類の1種又は2種以上とを縮重合させて得られる数平
均分子量が1000〜3000のポリエステルポリオー
ルと、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−ト
リレンジイソシアネート並びにそれらの混合物、ジフェ
ニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)及
びナフタレン−1,5−ジイソシアネート(NDI)な
どのポリイソシアネートと、を反応させて得られるイソ
シアネート末端プレポリマー(以下、NCO末端プレポ
リマーという。)に、水、触媒及び整泡剤などからなる
発泡成分を加え、混合攪拌して反応させることにより得
られている。
【0003】上記のようにして得られるエラストマーの
中で、特にポリイソシアネートとしてNDIを使用した
場合は、機械的強度に優れ、また、高荷重を繰り返し受
けても破壊し難く、ヘタリ量も少ない等耐久性にも優れ
るため、自動車の補助スプリング等の緩衝材などとして
有用である。しかし、NDIは高価であり、また、ポリ
エステルポリオールとNDIとの反応により得られるN
CO末端プレポリマーは、その使用可能時間が短いとい
う問題もある。一方、汎用のポリイソシアネートである
MDIは安価であり、また、エラストマー製造時の作業
性が良好であって、得られるNCO末端プレポリマーの
使用可能時間も長いが、機械的強度、耐久性等の点で十
分な性能を有するエラストマーを得ることができない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
微細セル構造ポリウレタンエラストマーの欠点を克服す
るものであり、ポリイソシアネートとして安価なMDI
を使用し、使用可能時間の長いNCO末端プレポリマー
を得、且つ、NDIを使用した場合と同等の機械的強度
及び耐久性等を有するエラストマー及びその製造方法を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1発明の微細セル構造
ポリウレタンエラストマーは、一定荷重を繰り返し受け
る部材であって、且つイソシアネート末端プレポリマ
ー、水酸基末端プレポリマー及び発泡成分を混合、攪拌
し、発泡硬化させて得られるエラストマーにおいて、上
記イソシアネート末端プレポリマーは、数平均分子量が
1000〜3000のポリエステルポリオール(a)
と、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートと
を、1:0.2〜0.6の重量比で反応させ、その反応
生成物100重量部に対して、更に0.1〜2.0重量
部のエチレングリコール、プロピレングリコール、1,
4−ブチレングリコール、1,5−ペンタメチレングリ
コール、1,6−ヘキサメチレングリコール及びトリメ
チロールプロパンの群から選ばれる少なくとも1種(以
下、これらをまとめて「低分子量ポリオール」とい
う。)を添加し、反応させて得られるものであり、上記
水酸基末端プレポリマーは、数平均分子量500〜30
00のポリエステルポリオール(b)及び/又はポリエ
ーテルポリオールとポリイソシアネートとを、1:0.
05〜0.5のモル比で反応させて得られるものであっ
て、上記発泡成分は、水を主発泡剤として含むものであ
ることを特徴とする。
【0006】上記「ポリエステルポリオール(a)」と
しては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、
グリセリン及びトリメチロールプロパン等に、エチレン
オキサイド、ジエチレンオキサイド、プロピレンオキサ
イド並びに1,4−ブチレンオキサイド等のアルキレン
オキサイドを付加させたもの1種又は2種以上と、マロ
ン酸、マレイン酸、アジピン酸及びテレフタル酸等の有
機酸類の1種又は2種以上とを縮重合させて得られるも
のを使用できる。
【0007】また、上記縮合系のポリエステルポリオー
ルの他、ポリカプロラクトンポリエステルポリオール、
ポリカーボネートポリエステルポリオール等の非縮合系
のポリエステルポリオールも使用できる。上記各種ポリ
エステルポリオールは1種のみを用いてもよいし、2種
以上を併用してもよい。ポリエステルポリオール(a)
の「数平均分子量は、1000〜3000」の範囲であ
り、特に、この分子量が1500〜2500の範囲であ
れば、ポリイソシアネートとの反応がスムーズに進み易
く、且つ、繰り返しの機械疲労に耐えるのに適した分子
鎖長であって好ましい。
【0008】上記「MDI」は純MDIである。純MD
Iは官能基数が2であり、上記ポリエステルポリオール
との反応で生成するNCO末端プレポリマーが鎖構造と
なり、得られるエラストマーが優れた耐久性を持つもの
となる。純MDI以外の、例えば、粗MDI、カルボジ
イミド変性MDIは平均官能基数が2〜3であり、NC
O末端プレポリマーに乱れた網状構造が形成され、その
ため、得られるエラストマーは伸びが小さく、特に大荷
重が繰り返し加わった場合の疲労破壊等の耐久性に劣っ
たものとなる。
【0009】上記「NCO末端プレポリマー」は、上記
ポリエステルポリオール(a)と上記MDIを「1:
0.2〜0.6の重量比」で反応させ、その反応生成物
に更に低分子量ポリオールを添加し、反応させて得られ
る。MDIがポリエステルポリオール(a)1に対して
0.2未満では、プレポリマー中のフリーのMDI含有
量が少なくなり、プレポリマー生成時の液の粘度が上昇
して作業性が低下する。また、重量比が0.6を越える
場合は、プレポリマー中のフリーのMDI含有量が多く
なり、発泡剤との反応が速く、セル径及びその形状等が
不均一となる。更に、エラストマーの機械的強度及び耐
久性等も低下する。上記重量比が0.3〜0.5の範囲
では、プレポリマー生成時の作業性、及びエラストマー
の耐久性等がより優れたものとなり好ましい。
【0010】上記低分子量ポリオールは、上記のポリエ
ステルポリオール(a)とMDIとの反応生成物100
重量部〔少量のポリエステルポリオール(a)とMDI
が未反応のまま残ることもあり得るが、ここでは使用す
るポリオールとMDIとの合計量を100重量部とす
る。〕に対して、「0.1〜2.0重量部」添加され
る。
【0011】上記添加量が0.1重量部未満では、NC
O末端プレポリマーに実質的に架橋構造が形成されず、
また、2.0重量部を越える場合は、プレポリマー中の
ハードセグメントが増加するため、成型品の柔軟性が低
下し、耐久性に劣ったものとなる。また、プレポリマー
の粘度が高くなり、作業性も低下する。低分子量ポリオ
ールの添加量は0.3〜1.5重量部の範囲が好まし
く、この範囲であればプレポリマー中に適度な架橋構造
が形成され、より優れた耐久性等を有するエラストマー
が得られる。
【0012】上記「水酸基末端プレポリマー」(以下、
OH末端プレポリマーという。)を形成するための上記
「ポリエステルポリオール(b)及び/又はポリエーテ
ルポリオール」は、その「数平均分子量が500〜30
00」のポリオールであり、ポリエステルポリオール
(b)としては、ポリエステルポリオール(a)と同一
のものを使用してもよいし、分子量が上記範囲内の他の
ポリエステルポリオールを使用してもよい。ポリエステ
ルポリオール(b)及び/又はポリエーテルポリオール
の数平均分子量は、特に1000〜2500の範囲が好
ましく、この分子量範囲であれば、得られるOH末端プ
レポリマーと発泡成分との分散性が良好であり、且つ、
優れた耐久性を有するエラストマーを得ることができ
る。
【0013】上記ポリエーテルポリオールは、その分子
量が上記500〜3000の範囲内であれば、エラスト
マー生成に通常使用されるものを、特に制限されること
なく使用できる。具体的には、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、トリメチロールプロパン、トリエ
タノールアミン、ペンタエリスリトール、エチレンジア
ミン等の多価アルコールを、エチレンオキサイド、プロ
ピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドによって鎖
延長した一般的なポリエーテルポリオールの他、ポリマ
ーポリオール、アミン変性ポリオール等の変性ポリオー
ルなどが挙げられる。
【0014】上記ポリエステルポリオール(b)及びポ
リエーテルポリオールは、それぞれ1種のみを使用して
もよいし、2種以上を併用してもよく、また、両者の1
種又は2種以上を混合して用いてもよい。尚、上記ポリ
エーテルポリオールの分子量も、1000〜2500の
範囲が特に好ましく、この範囲であれば、上記ポリエス
テルポリオール(b)の場合と同様の効果が奏せられ
る。
【0015】また、水酸基末端プレポリマーを形成する
ための上記「ポリイソシアネート」としては、前記の
2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレン
ジイソシアネート及びそれらの混合物、MDI、NDI
等を特に制限されることなく使用できるが、3,3’−
ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート
(TODI)、NDI及び3,3’−ジメチル−4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネートが特に好まし
く、これらのポリイソシアネートを使用すればより優れ
た耐久性を有するエラストマーが得られる。
【0016】OH末端プレポリマーは、ポリエステルポ
リオール(b)及び/又はポリエーテルポリオール1モ
ルに対してポリイソシアネート「0.05〜0.5モ
ル」を反応させて得られる。ポリイソシアネートが0.
05モル未満では、ポリイソシアネートの含有量が低下
するため、エラストマーの耐熱性、機械的強度及び耐久
性等が低下する。また、0.5モルを越える場合は、O
H末端プレポリマーの粘度上昇、水との親和性不足及び
層分離等を生じ、NCO末端プレポリマーとの反応が不
均一となり、得られるエラストマーの耐久性が低下す
る。上記ポリイソシアネートのモル数は0.1〜0.4
の範囲が好ましく、この範囲であればより優れた耐熱性
等を有するエラストマーを得ることができる。
【0017】更に、OH末端プレポリマーは、ポリエス
テルポリオール(a)を100重量部とした場合に、
「0.1〜1.0重量部」使用することが好ましい。こ
の使用量が0.1重量部未満では、エラストマー原料全
体に対するTODI等のポリイソシアネートの割合が低
くなり、エラストマーの耐熱性及び耐久性が低下する傾
向にある。また、1.0重量部を越える場合は、OH末
端プレポリマーの割合が高くなり、水に対する分散性の
低下等で均一な反応が阻害されることがあり、上記と同
様得られるエラストマーの耐熱性及び耐久性が低下し、
更に、TODI等のポリイソシアネートの含有量の増加
のため、エラストマーが硬くなることもある。上記使用
量が0.3〜0.8重量部の範囲であれば、OH末端プ
レポリマーの水に対する分散性がより良好となり、優れ
た性能のエラストマーが得られ、より好ましい。
【0018】上記「発泡成分」は、主発泡剤である水の
他に、触媒、整泡剤等を加えたものである。発泡成分中
の水の量比は特に限定はされないが、発泡剤であるとと
もに架橋剤としても作用する水の量比が、発泡成分の全
量1に対して0.5以上であれば、得られるエラストマ
ーは分子配列が整った網状構造となり、機械的強度及び
特に大荷重を繰り返し受けた時の疲労破壊やヘタリにお
ける耐久性の優れたものとなり好ましい。
【0019】第発明の微細セル構造ポリウレタンエラ
ストマーの製造方法は、数平均分子量が1000〜30
00のポリエステルポリオール(a)と、ジフェニルメ
タン−4,4’−ジイソシアネートとを、1:0.2〜
0.6の重量比で反応させ、その後、反応生成物100
重量部に対して、0.1〜2.0重量部のエチレングリ
コール、プロピレングリコール、1,4−ブチレングリ
コール、1,5−ペンタメチレングリコール、1,6−
ヘキサメチレングリコール及びトリメチロールプロパン
の群から選ばれる少なくとも1種を添加し、反応させ
て、部分的に架橋されたイソシアネート末端プレポリマ
ーを得、次いで、該イソシアネート末端プレポリマー、
数平均分子量500〜3000のポリエステルポリオー
ル(b)及び/又はポリエーテルポリオールとポリイソ
シアネートとを、1:0.05〜0.5のモル比で反応
させて得られる水酸基末端プレポリマー、及び水を主発
泡剤として含む発泡成分を混合、攪拌し反応させること
を特徴とする。
【0020】上記製造方法では、ポリエステルポリオー
ル(a)とMDIとを反応させた後、その反応生成物
に、OH末端プレポリマー及び水を主発泡剤として含む
発泡成分を添加する前に(発泡剤が存在しない状態
で)、低分子量ポリオールを添加して反応させ、その一
部が架橋されたNCO末端プレポリマーを調製するこ
と、及びこのNCO末端プレポリマーに、OH末端プレ
ポリマーと、水を主発泡剤として含む発泡剤とを組み合
わせて使用することを特徴とする。
【0021】尚、NCO末端プレポリマー、OH末端プ
レポリマー及び発泡成分は、NCO末端プレポリマーの
イソシアネート当量と、OH末端プレポリマー及び発泡
成分の合計水酸基当量とが0.9〜1.2の範囲となる
ように混合され、使用される。また、必要に応じて、そ
の他の助剤を使用することもできる。そのような助剤と
しては、エラストマー原料の粘度を低下させ、攪拌混合
を容易にするための各種の液状難燃剤、希釈剤或いは酸
化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤等のその他の添加剤な
どが挙げられる。それらの使用量は得られるエラストマ
ーの性能を著しく損ねない限り特に限定はされない。
【0022】
【作用】本発明では、安価であって、エラストマー製造
時の作業性に優れたMDIを使用しており、これまでの
技術では、得られるエラストマーは耐久性、特に大荷重
を繰り返し受けるような場合の性能が劣ったものである
ことが知られている。しかし、本発明においては、ポリ
エステルポリオール(a)とMDIとの反応生成物に、
発泡剤及び架橋剤として作用する水等と接触させる前
に、少量の低分子量ポリオールを作用させることによ
り、上記反応生成物の構成分子の一部が架橋反応により
結合され、内部構造が強化されたNCO末端プレポリマ
ーを調製し、これに特に耐熱性の高いTODI等のポリ
イソシアネートを含有したOH末端プレポリマーを併用
することにより、MDIを用いたにもかかわらず、ポリ
イソシアネートとしてNDIを使用したNCO末端プレ
ポリマーの場合と同等の優れた耐久性等を有するエラス
トマーを得ることができる。
【0023】
【実施例】以下、実施例、比較例によって本発明を詳し
く説明する。 (1) 使用原料 (a)ポリイソシアネート 純MDI:日本ポリウレタン工業株式会社製、商品名
「ミリオネートMT」 NDI:三井東圧化学株式会社製、商品名「コスモネ
ートND」
【0024】(b)ポリエステルポリオール ポリエチレンアジペートポリエステルポリオール:大
日本インキ化学工業株式会社製、商品名「ODX−10
2」(数平均分子量;2000、水酸基価;56) ポリ(エチレン/ブチレン)アジペートポリエステル
ポリオール:大日本インキ化学工業株式会社製、商品名
「ODX−105」(数平均分子量;2000、水酸基
価;56)
【0025】ポリカプロラクトンポリエステルポリオ
ール:ダイセル化学工業株式会社製、商品名「PLAC
CEL 220N」(数平均分子量;2000、水酸基
価;56) ポリカーボネートポリエステルポリオール:ダイセル
化学工業株式会社製、商品名「PLACCEL CD−
220HL」(数平均分子量;2000、水酸基価;5
6)
【0026】(c)ポリエーテルポリオール ポリテトラメチレングリコール:三洋化成株式会社
製、商品名「PTMG−2000」(数平均分子量;2
000、水酸基価;56) (d)低分子量ポリオール エチレングリコール:日曹油化工業株式会社製(分子
量;62、水酸基価;1808) 1,4−ブチレングリコール:BASF社製(分子
量;90、水酸基価;1245)
【0027】(e)OH末端プレポリマー 上記ポリエステルポリオール1モルに対してTOD
Iを0.3モル反応させて得られたプレポリマー 上記ポリエステルポリオール1モルに対してTOD
Iを0.3モル反応させて得られたプレポリマー 上記ポリエステルポリオール1モルに対してTOD
Iを0.3モル反応させて得られたプレポリマー 上記ポリエステルポリオール1モルに対してTOD
Iを0.3モル反応させて得られたプレポリマー 上記ポリエーテルポリオール1モルに対してTOD
Iを0.3モル反応させて得られたプレポリマー 尚、TODIはいずれも日本曹達株式会社製、商品名
「TODI」
【0028】(f)発泡剤 水を主体とした混合物:住友バイエル社製、商品名「ア
ディティブSM」 (g)触媒 トリエチレンジアミン(主成分):三共エアプロダクツ
社製、商品名「DABCO 33LV」 (h)整泡剤 シリコーン系:東レ・ダウコーニング・シリコーン社
製、商品名「SF−2962」
【0029】(2) 各物性の測定方法 実施例及び比較例で得られた微細セル構造ポリウレタン
エラストマーについて、以下の方法により性能試験を行
った。 (a)密度:試片(寸法;120×100×3mm)の重
量を、その体積で除した。 (b)引張強度及び破断時伸び:JIS K 6301に
準拠、3号試験片を使用、引張速度;500mm/分 (c)引裂強度:JIS K 6301に準拠、B型試験
片を使用、引張速度;500mm/分
【0030】(d)耐久性:試片に5kNの負荷を2Hz
の周期で繰り返し加え、破壊に至るまでの回数を記録す
る。尚、50万回負荷を加えても破壊しないことを目標
とする。 (e)ヘタリ:上記耐久性試験前の試片の高さから試験後
の試片の高さを減じた値を、試験前の試片の高さで除し
て100倍(%)して表す。 (f)NCO末端プレポリマーの使用可能時間:NCO末
端プレポリマーを調製後、30〜60分経過毎にそのプ
レポリマーを使用してエラストマーを成型し、脱型時に
割れ、膨れ等の異常を生ずることなく、良品が得られる
限界までの時間で表す。
【0031】本発明のエラストマーの成型及び脱型は広
範囲の条件下に実施されるが、上記「使用可能時間」は
下記条件の範囲において、良品が得られるか否かを評価
したものであり、この条件下に4時間以上使用可能であ
るNCO末端プレポリマーを使用すれば、より優れた性
能のエラストマーを得ることができる。 成型時のNCO末端プレポリマーの温度;60〜10
0℃(90℃) 成型時の発泡成分の温度;40〜60℃(55℃) 成形型の温度;60〜100℃(90℃) 反応硬化温度;90〜120℃(100℃) 脱型に要する時間;25〜40分(30分) 尚、実施例及び比較例においては上記括弧内の条件で成
型と脱型を行った。
【0032】エラストマーの「割れ」或いは「膨れ」の
判定は以下のようにして行った。 割れ:図1に示す形状及び寸法の金型を用いて成型
し、脱型時に目視によって亀裂等の有無を確認する。僅
かに亀裂が入っていても不良とする。図1の金型は、上
型は蓋となっており、下型は図2に示すように3分割で
きるようになっている。脱型は、成型後、先ず上型を取
り外し、次いで、左サイド(L)と右サイド(R)を成
型品から分離した後、成型品を金型中心部(C)から上
方へ引き抜くことにより行うが、各図中Aで示す部分の
型構造が脱型方向に対し逆テーパーになっているため、
物性の劣ったエラストマーでは引き抜き時の引っ張り力
に耐えられず割れを生ずる。尚、試験用成型品の長さ方
向の寸法は80.5mmである。 膨れ:脱型直後、成型品の長さ方向の寸法をノギスで
測定し、80.5mm以上であれば膨れを生じていると
する。
【0033】(3) 実施例、比較例のエラストマー原料の
組成 実施例1〜6〔ポリエステルポリオール(a)及び
(b)ともに、縮合系のものを使用した例〕、実施例7
〜11〔ポリエステルポリオール(a)及び(b)とし
て、縮合系と非縮合系、また、OH末端プレポリマーの
場合は、ポリオールとして更にポリエーテルポリオール
を、適宜組み合わせた例〕及び比較例1〜4のエラスト
マー原料の組成を、それぞれ表1、表2、表3に示す。
尚、各表中の各成分の割合は全てポリエステルポリオー
ル(a)を100重量部とした場合の重量部で表されて
いる。また、低分子量ポリオールの欄の括弧内の数値
は、ポリエステルポリオール(a)とMDIの合計量を
100重量部として換算した低分子量ポリオールの使用
量比を表す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】実施例1〜11及び比較例1〜4 表1、表2及び表3のプレポリマーの項に示すポリエス
テルポリオール(a)とポリイソシアネートとを、反応
器中へ投入して反応させ、その後、得られた反応生成物
に低分子量ポリオールを添加し(各実施例と比較例2の
場合)、攪拌、混合して反応させ、NCO末端プレポリ
マーを得た。一方、前記(1) 使用原料、(e) OH末端プ
レポリマーの項に記載のポリオールとポリイソシアネー
トを使用し、上記と同様にしてOH末端プレポリマー
(各実施例と比較例3の場合)を製造した。また、発泡
剤、触媒及び整泡剤を混合し、均一に攪拌して発泡成分
とした。
【0038】上記NCO末端プレポリマーと、OH末端
プレポリマー及び発泡成分を、それぞれ所定の温度に調
温し、NCO末端プレポリマーのイソシアネート当量
と、OH末端プレポリマー及び発泡成分の合計水酸基当
量の比が1.1となる量比で混合、攪拌した後、金型中
へ注型し、比較的低発泡のポリウレタンエラストマーを
得た。得られたエラストマーの物性等を上記方法に従っ
て測定、評価した。実施例1〜6、実施例7〜11及び
比較例1〜4の結果を、それぞれ表4、表5、表6に示
す。
【0039】
【表4】
【0040】
【表5】
【0041】
【表6】
【0042】表4及び表5の結果によれば、ポリエステ
ルポリオール(a)と純MDIとの反応生成物に、発泡
成分を添加する前に、低分子量ポリオールを添加し、反
応させて得られるNCO末端プレポリマー、及びOH末
端プレポリマーを使用した実施例1〜11では、得られ
たエラストマーは、使用した低分子量ポリオール及びポ
リエステルポリオール(a)、更にOH末端プレポリマ
ーの種類或いは使用量等にかかわらず、優れた引張強
度、引裂強度等を有し、且つ、耐久性試験の結果では、
いずれも50万回の繰り返し荷重の負荷の後も疲労破壊
を生ずることがなく、ヘタリ量も5〜6%と小さく非常
に優れた耐久性を有することが分かる。また、NCO末
端プレポリマーの使用可能時間もいずれも6時間と長
い。
【0043】一方、表6の結果によれば、低分量ポリオ
ールとOH末端プレポリマーを使用しなかった以外は、
実施例1と同様にしてエラストマーを製造した比較例1
では、引張強度、引裂強度及びNCO末端プレポリマー
の使用可能時間は、各実施例と殆ど同等の性能を示して
いるが、耐久性試験においては10万回の繰り返し負荷
で試片が疲労破壊し、従ってヘタリ量の測定はできず、
耐久性に劣るエラストマーであることが分かる。
【0044】また、OH末端プレポリマーを使用しなか
った以外は、実施例1と同様にしてエラストマーを製造
した比較例2では、物性及びNCO末端プレポリマーの
使用可能時間は、各実施例と殆ど同等の性能であるが、
40万回の繰り返し負荷で試片が疲労破壊し、耐久性に
やや劣る結果となった。尚、低分子量ポリオールを添加
しなかった比較例3では、比較例2と同様の結果であっ
た。更に、比較例1のMDIに代えてNDIを使用した
比較例4では、機械的特性及び耐久性は各実施例と同等
であり優れているが、NCO末端プレポリマーの使用可
能時間は各実施例の半分の3時間となっており、この点
において劣っていることが分かる。
【0045】
【発明の効果】第1発明の微細セル構造ポリウレタンエ
ラストマーは、NCO末端プレポリマーを構成するポリ
イソシアネートとしてMDIを使用した場合の、プレポ
リマーの使用可能時間が長いという長所を維持しつつ、
且つ、従来その欠点とされていた大荷重を繰り返し受け
た場合の疲労破壊或いはヘタリを改良し、その耐久性が
ポリイソシアネートとしてNDIを使用した場合と同等
のエラストマーを得ることができる。また、OH末端プ
レポリマーを形成するためのポリイソシアネートとし
て、TODI等を使用することにより、あるいは、OH
末端プレポリマーの使用量を特定することにより、それ
ぞれ特に優れた耐久性を有するエラストマーが得られ
る。
【0046】これにより、耐久回数が50万回以上、ヘ
タリ量が10%以下である優れた耐久性を有するエラス
トマーが得られ、また、NCO末端プレポリマーの使用
可能時間が4時間以上であり、作業性に優れたエラスト
マー原料となっている。更に第発明では、低分子量ポ
リオールによって一部架橋された特定のNCO末端プレ
ポリマー、OH末端プレポリマー及び発泡成分を使用
し、更に各プレポリマーを構成する成分等を特定するこ
とにより、上記第1発明の優れた特性を有するエラスト
マーを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エラストマーの割れ或いは膨れの発生を評価、
確認するための金型及び成型品の断面図である。
【図2】金型の上型を取り外し、下型を3分割した状態
を示す断面図である。
【符号の説明】
1a;上型、1b;下型、A;脱型方向に逆テーパーと
なった型の先端部、2;成型品、L;左サイド、R;右
サイド、C;金型中心部。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定荷重を繰り返し受ける部材であっ
    て、且つイソシアネート末端プレポリマー、水酸基末端
    プレポリマー及び発泡成分を混合、攪拌し、発泡硬化さ
    せて得られる微細セル構造ポリウレタンエラストマーに
    おいて、 上記イソシアネート末端プレポリマーは、数平均分子量
    が1000〜3000のポリエステルポリオール(a)
    と、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートと
    を、1:0.2〜0.6の重量比で反応させ、その反応
    生成物100重量部に対して、更に0.1〜2.0重量
    部のエチレングリコール、プロピレングリコール、1,
    4−ブチレングリコール、1,5−ペンタメチレングリ
    コール、1,6−ヘキサメチレングリコール及びトリメ
    チロールプロパンの群から選ばれる少なくとも1種を添
    加し、反応させて得られるものであり、上記水酸基末端
    プレポリマーは、数平均分子量が500〜3000のポ
    リエステルポリオール(b)及び/又はポリエーテルポ
    リオールとポリイソシアネートとを、1:0.05〜
    0.5のモル比で反応させて得られるものであって、上
    記発泡成分は、水を主発泡剤として含むものであること
    を特徴とする微細セル構造ポリウレタンエラストマー。
  2. 【請求項2】 数平均分子量が1000〜3000のポ
    リエステルポリオール(a)と、ジフェニルメタン−
    4,4’−ジイソシアネートとを、1:0.2〜0.6
    の重量比で反応させ、その後、反応生成物100重量部
    に対して、0.1〜2.0重量部のエチレングリコー
    ル、プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコー
    ル、1,5−ペンタメチレングリコール、1,6−ヘキ
    サメチレングリコール及びトリメチロールプロパンの群
    から選ばれる少なくとも1種を添加し、反応させて、部
    分的に架橋されたイソシアネート末端プレポリマーを
    得、次いで、該イソシアネート末端プレポリマー、数平
    均分子量が500〜3000のポリエステルポリオール
    (b)及び/又はポリエーテルポリオールとポリイソシ
    アネートとを、1:0.05〜0.5のモル比で反応さ
    せて得られる水酸基末端プレポリマー、及び水を主発泡
    剤として含む発泡成分を混合、攪拌し反応させることを
    特徴とする微細セル構造ポリウレタンエラストマーの製
    造方法。
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